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県と市町の地域づくり連携・協働協議会

H23年度 県と市町の地域づくり連携・協働協議会トップ会議(四日市地域)の 概要

 開催日時

平成23年8月17日(水)14:30~17:30

開催場所

三重県四日市庁舎1階 第11会議室

出席者

市町:田中四日市市長、石原菰野町長、田代朝日町長、川村川越町長

県  :鈴木知事、小林政策部長、植田総務部長、梶田政策部理事(地域支援担当)、宇佐美四日市県民センター所長

知事あいさつ

 本日は大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。

 「県と市町の地域づくり連携・協働協議会」のトップ会議ということで、今日は4人の首長様にお集まりいただきました。このような形で意見交換する場はいろいろありますが、具体的に一つ一つ、一歩でも半歩でも解決が見えてくる、あるいは解決に向かうようなものでなければ意味がないと思っております。そのような観点から、今日もしっかりと有意義な議論をさせていただきたいと思っております。

 この四日市地域は、県内でも産業の観点、あるいはいろいろな資源が豊富な場所である一方、医療、あるいは道路整備の問題、環境、産業廃棄物の問題など、様々な課題がある地域でもあります。そのようなことを、まさに県政の最大のパートナーである市町の首長様と一緒になって解決していけるように頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 あいさつの中で個別の話をするのは申し訳ないのですが、お配りさせていただいた資料の中に、三重の観光営業拠点事業にかかる参画のご案内という資料が付いていると思います。先般8月3日に、県、ご希望いただく市町様、観光連盟でこの協議会を立ち上げさせていただきました。これは6月の補正予算においてもマーケティングセールス事業として、いろいろな旅行商品、県内市町と一緒になって旅行商品をつくり、それをマーケットや消費者の皆さんに売っていく事業、あるいは各市町で取り組んでいただく観光資源を磨き上げる、あるいは今年はトライアルになるのですが、首都圏でのアンテナショップ、そのようなものの情報発信や、その方法について議論させていただく協議会です。ぜひとも多くの市町にご参加いただきたいと思っております。事務的にはご案内申し上げたところだと思いますが、私も観光については重要な施策と捉え、県を挙げて一所懸命取り組んでまいりたいと思っておりますので、ご案内させていただきました。ぜひとも前向きにご検討いただき、協議会へのご参画をお願いしたいと思います。

 長くなりましたが、あいさつはこれぐらいにしたいと思います。また、このトップ会議と併せて一対一での対談も新しくスタートさせていただく予定です。既にいくつかの自治体の首長様とは対談させていただいておりますが、それも、具体的に一歩でも半歩でも前へ進まなければ意味がないという思いからのことでありますので、その点につきましてもご協力いただきたいと思います。本日は、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

意見交換

(1)県から提案する議題 「新しい県政ビジョンの策定に向けて」

小林政策部長

 県政ビジョンは、おおむね10年先を目標にしているものであり、今年度中に策定したいと考えております。9月に中間案を、11月末に最終案をお出ししたいと思っております。これは県議会における議決事項ですので、2月に最終案を議案として提出し、3月に議決していただきたいと考えております。新しい県政ビジョンのスタートは4月からです。同時に4年間の戦略計画、実施計画も一緒に作っていきたいと考えております。

 現状認識についてです。東日本大震災によるパラダイム転換ということでございますが、命の大切さや、最後には自分の命は自分で守るということも大事であるとしています。

 また、産業面では、知識集約型先端的産業のほかに、地域で完結・循環するような産業振興も非常に大切であるということ、また、行政面では市町村の役割の重要性について再認識したことも出てきたと思います。そのようなことを踏まえ、人口構造の変化、経済産業構造の変化等も入れ込み、新しい県政ビジョンを作っていきたいと考えております。

 今求められているものというところでは、鈴木知事の思いを一番強く出していきたいと考えています。まず、三重の持っている今ある力を存分に発揮し、活力ある社会を作っていく。三重県は、外から見ると非常に大きな潜在力を持っている県です。そこに今ある力、まだ発掘されてないような力も含めて、それを一層発揮して元気な三重を作っていくということと、経済的な尺度や物質的な豊かさだけではないような豊かさ、それを新しい豊かさであると考えているのですが、そのような新しい豊かさがどのようなものかということも書き込んでいきたいと思っております。それを新しいモデル、新しいライフスタイルのモデルという形にまでつなげていきたいと考えております。

 最後に、政策展開の方向性は、従来5本柱としてきましたが、今回、3本の柱の下に政策体系を設けていきたいと考えております。

 今日は皆様方から忌憚のないご意見をいただき、良い県政ビジョンにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

田中四日市市長

 新しい県政ビジョンの策定に関して、2点に絞って意見を申し上げ、鈴木知事のお考えを伺いたいと思っております。

 第1点目は、今ある力を一層発揮して活力ある社会を作っていく方針についてです。現在ある地域資源を磨き上げ、それらを有機的につないで連携し、総合力で効果を発揮していくという意味と解釈しています。そのような考え方であれば、まちづくりの考え方として同感です。

 四日市の地域資源の例として、石油化学コンビナートという産業力がありますので、これを例に挙げて意見を申し上げたいと思います。競争力の強化についてですが、石油化学コンビナートも長引く不景気で企業の体力が弱まっていますが、この10年間、いわゆる従来型の基礎素材型の製品から、非常に付加価値の高い製品へと事業の転換が図られてきております。その付加価値製品、東芝の半導体、あるいは液晶ディスプレイ、自動車、そのような先端的な産業に対する部材が、素材として供給されるという非常に高度な産業構造に転換しつつあります。

 数字を申し上げますと、四日市市の製造品出荷額は、平成21年度は全国の都市中11位で、三重県全体の24%を占めています。これは文字どおりコンビナートという地域資源を磨いて、その連携力で総合力を発揮してきた結果と思っております。ただ、このコンビナートもいくつか問題があります。そこで、6月に臨海部のコンビナートの競争力強化検討会を立ち上げ、企業、市はもちろん、県にも入っていただいて、現在検討しているところです。産業基盤と操業環境の両面で、いくつかある課題を1つでも2つでも解決しようということで、検討させていただいております。

 例えば、企業用地を有効活用しようと思いますと、土壌汚染対策という大きな課題があります。それから、産・学連携も課題と思っております。このようなコンビナートの地域資源としてのパワーアップを図るため、どのような課題があり、解決のためにどのような対策が必要なのかということが、これからこの検討会で出てくると思いますが、ぜひその段階で県としての取組をよろしくお願いしたいと思います。

 その中で、私が考えている点を申し上げますと、1つは産業基盤としての道路整備です。これについては、先ほど鈴木知事もあいさつの中で触れていただきました。例えば塩浜街道は恒常的な渋滞で非常に支障を来しています。生活上もそうですが、産業の活力という意味でも支障を来しています。それから、北勢バイパスについては、四日市市としては道路に関する最大の課題と位置付けており、先般も民主党と国土交通省の政務三役に要望してまいりました。しかし、なかなか進んでいませんので、ぜひ、県として大きく位置付けていただきたいと思います。

 もう1点は、前から懸案として続いている工業用水の空水の問題です。時代の変化とともに工業用水の利用状況が非常に大きく変わってきている中で、一度見直していただいたこともありますが、再度、工業用水の料金システムの見直しをお願いしたいということです。具体的に今2つ申し上げた課題についての検討と対応をお願いしたいと思っております。

 なお、産業力という点で、もう1つだけ申し上げたいと思います。いわゆる成長分野における地域産業の育成という観点で、ぜひ県の取組をお願いしたいと思っております。これから伸びていくと思われる産業の育成ということで、例えば、介護・福祉であれば、介護職員の処遇の改善、医療・健康であれば、継続的な支援メニューによる起業の支援といった点について、ぜひ検討を深め、新しい県政ビジョンに反映させていただきたいと思います。地域産業の成長支援を具体的に位置付けていただくことが大事と思っており、それが1点目の今ある力を発揮するという点でございます。

 第2点目は、「新しい豊かさ」についてです。今まであまり聞いたことがない言葉ですので、私なりに解釈しますと、いわゆる経済的な豊かさに、人間的な豊かさ、つまり、人と人との絆や、文化的な感動といった豊かさを加えたもの、一言で言うと、自己実現を図ることで得られる幸せ感といったことではないかと想像しております。例えば、人と人との絆を結び、楽しみながら社会貢献を行う、いわゆる市民活動というものは、新しい豊かさを実感する自己実現の1つとして捉えられるのではないかと思っております。同時に、こうした新しい豊かさとリンクする市民協働のまちづくりは、崩壊しつつあると言われている地域コミュニティの再生にもつながる起爆剤になり得ると考えております。四日市市の身近な例を申し上げますと、全国に先駆けて青色回転灯を活用した自主防犯活動が行われ、青色回転灯の市民活動の発祥の地と言われており、かなり先駆的な取組と思います。また、バス会社の撤退の意向を受け、NPO生活バス四日市というコミュニティバスのような取組をしている実例がございます。このような市民活動、市民協働をもっともっと活発にしていく必要がある、そのような時代になってきたという認識は私も一致しているところです。

 ただ、ここで考えるべきことは、基礎自治体である市町がこのような市民活動を支援するのは当然ですが、県が市町と同じような支援をすると、二重行政となり、非常に効率が悪いということです。県が担うべき役割は、市民活動を支援している市町を、側面からバックアップしていただくこと、あるいは、もっと広域的な市民活動、市民協働を支援することではないのかと思っております。したがって、新しい豊かさという視点においても、県と市町の役割分担、連携が非常に大事だと考え、意見として申し上げました。

石原菰野町長

 新しい県政ビジョンについて少しお話をさせていただきたいのですが、私は、行政は95%ぐらいが毎日こつこつやる地味なこと、5%ぐらいが元気を出す政策といった派手なことではないのかという感覚でおります。これは基礎自治体の感覚ですので、県レベルになると、その割合が9対1になったり、8.5対1.5になったりするのかも知れませんが、私は基本的には、住民の方々が当たり前のことを当たり前にできる、そのためにどのように仕事をしていくのか、というスタンスで行政を考えています。鈴木知事はそのあたりをどのように捉えられているのかを、少しずつ理解させていただきたいと思っています。

 具体的に言うと、新しい県政ビジョンは、タイトな日程の中で、県民の皆さん方と一緒になって作るのか、それとも、県としてメッセージを出していくという意味で作るのか、どのように考えておられますか。メッセージとして出すのであれば、そのメッセージを出した後に、事業レベル、政策レベルで県民の皆さん方と一緒に作りこんでいく位置づけで、これぐらいの方向性を持ちながら鈴木知事の考えを反映させていき、そして事務方と作っていって議会とも話し合う、ということであれば理解はできます。県政ビジョンですので、県民の方々と一緒に作らなければならないということを、どのように捉えておられるのか、市町や県民が、県政ビジョンの策定段階でどのように関わってくるのか、そのイメージを少し聞かせていただけるとありがたいと思っています。

 2点目です。観光の商品を売り出していこう、地域資源を発掘して整備していこうというスキームはよく分りますが、地域資源の中で農業の素晴らしいものがあると言いながらも、一方で鳥獣害に遭っていたり、高齢化で悩んでいたりします。そのような状況の中でトップランナーのような部分をすくい取って売り出していくわけですが、その水面下にある段取りの部分、地域社会のあり方といったところが、我々としては一番苦労が多いところです。そこも含めてしっかりと考えていかなければいけないと思います。上の方だけ情報発信して売り出していくと、上滑りするのではないかと思います。ですからその辺をどのように考え、この先の観光を売り出していくのか、お話を伺いたいと思います。

 もう1点、現状認識と今求められているものとの間に相当な隔たりがあると思います。この隔たりを埋められていくのが楽しみです。これは質問ではありません。現状認識として相当厳しい社会を迎えていますので、できたら社会のネガティブな部分で市町とどのように連携していくのかという視点を持っていただきたいと思います。例えば、単身世帯の増加について、鈴木知事が新しい問題として捉えるのであれば、その新しい問題をどのように解決していくのかを県と市町で議論させていただく、といったことです。児童虐待や、ネガティブな部分できちんと連携していくことが、安全・安心な社会を構築する前提としてあるので、そのあたりの問題意識と、ネガティブな部分での連携をどのようにしていくのかという所見があれば、聞かせていただけるとありがたいと思います。

田代朝日町長

 最初に、私が鈴木知事からインパクトを受けたのは、本当にお忙しい中、紀北町の灯籠祭の制作現場に行かれたことです。自分も1期目の時に行かせていただきました。北勢地域に何もないわけではありませんが、三重県全体の中で、南の方はいろいろな意味で財政的に大変苦しいところがありますが、頑張っておられます。お祭り当日に行かれたかどうかは分かりませんが、ものづくりの現場を見られたというのは非常に感銘を受けました。そのような面では、歴史・文化・ものづくり、それらを大事にされているのだと改めて感じました。自分もそうありたいと思いますので、特にこれからのまちづくりで期待させていただきたいと思います。

 その中で、特に前段で提起されました、今持っている力についてですが、高度部材イノベーションセンターの活性化が挙げられます。ただ、正直言って、あそこで一体何ができてくるのか、まだまだ現実的には見えていない部分があります。今のものづくりの競争は、全世界的にしのぎを削っている段階です。そのような面では、あれもこれもではなく、何か一つに絞ることが大事ではないかと思います。そのためにどの部分に知恵を集積するのか、それが大変重要だと思います。ご存じのように、今の産業界の組立部門は、電気関係でもそうですが、ほとんど海外で作っています。残っているのは開発分野と素材、四日市では半導体、そのような部品関係だと思います。半導体も約1万種類ありますが、あるメーカーでは5,000種類ぐらいに絞って特化しています。県としても何を進めていくのか、何を検討していくのかについて、かなり具体的に絞っていく必要があるのではないかと思いますので、その方向性をお聞かせ願えればありがたいと思います。

 それと、その背景についてですが、この少子化の中、幸い当町は住宅団地が増え、前回の国勢調査から35%の人口増加です。今、子どもたちがすごく増えており、今年、来年にかけて小中学校で10教室増やさなければならない状況であり、その準備をしております。先般、県の町長会でも話が出たのですが、人口が増えているところ、生徒数が増えているところは、特に支援の必要な子どもたちが多くなっています。その中で、幼稚園、保育園にしても学校にしても、職員については現実には市町が対応していかなければなりません。子どもたち一人一人を豊かに育てていくという面で、今もいろいろな対応をしていただいておりますが、市町と合わせた対応をしていただければ非常にありがたい部分があります。

 それから、新しい豊かさについてです。県は引き続き「美(うま)し国おこし・三重」に力を注いでいくということで期待していまが、当町においても平成18年以降、地域のまちづくり協議会という中で、それぞれの地域の方々がいろいろな形で頑張っておりますし、町としてもわずかではありますが、基金の中から助成しております。鈴木知事との一対一対談でも、その人たちも含めた形での歴史・文化を通じたまちづくり文化について対談したいと思っております。この点も合わせて事前にお願いしておきたいと思います。

川村川越町長

 私は、経済施策、特に北勢地方の産業の振興、そして、現在、県民、国民の皆さんの思いである防災対策を県が今後どのように進めていくのか、この2点をお聞きしたいと思います。

 経済施策については、田中四日市市長も述べられたように、北勢バイパスを起点に東海環状自動車道の整備をしていただきたいと思います。北勢地域の経済が三重県の中心、日本の中心になっていくようにという思いでございますので、今後ともお力添えをお願いしたいと思います。北勢地域には、自動車産業や半導体の工場等も控えており、道路が整備されると、それに付随する工場がついてくると思います。それによって沿線が発展できると思いますので、その点もよろしくお願いしたいと思います。先日、鈴木知事と一緒に東京へ東海環状自動車道の整備について要望に行かせていただきましたので、鈴木知事も相当その点には力を入れていただくものと思っております。よろしくお願いします。

 次に、防災の面では、三重県の地形は東日本のリアス式海岸に似た形態でございます。外海に面した市町、当町も含め湾内の市町、それぞれが防災に関して心配していることがたくさんあると思います。外海に面した方からやっていかなければならないとは思いますが、我々のような海抜0mのところでは、海岸堤防の補強が必要です。伊勢湾台風後50年以上が経っておりますが、川越町の海岸堤防は、その時の海岸堤防であり、先日も老朽化の調査等をしていただきました。優先順位も難しいところがあると思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

 県民の皆さんもいろいろな面で防災に対する意識が高まっていますので、一緒になって防災に対して向かっていきたいと考えております。今般の大震災のような未曾有の震災を受け、皆さん方も自助・共助の意識を再確認されています。普段からの隣近所のお付き合いや、地域のふれ合いがこのような時に役に立ったということがあります。普段からのお付き合いがないところは、声がかけにくい感じもありましたし、県民挙げてそのような意識を高めていただきたいと考えております。

 国の防災会議で、東海・東南海・南海の三連動地震、それに1つ加えて四連動とも言われていますが、その被害想定の見直しが行われています。それが少し遅れている感じであり、三重県は待ってはいられないということで、来月に被害想定、津波の浸水予測をしていただくということですので、ぜひともそれを急いでいただきたいと考えております。海岸に面したどの市町も、想定に基づいて避難所、避難道の整備等を行っていきたいと思いますので、津波の浸水予想を早く出していただきたいと考えております。それに加えて、ハザードマップ等も早く作って、準備を怠らないようにお配りしたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

鈴木知事

 四日市市長がおっしゃった産業の関係です。道路整備、工業用水の料金システムについての具体的なお話をいただきました。コンビナートの6月の検討会には我々も参画させていただき、ぜひ議論を進めていきたいと考えております。道路整備についてですが、北勢バイパスについては、先般、市長にも東京へ行っていただき、私どもも今年の国家予算提言活動の中で重点的に要望させていただくなど、重要課題だと考えております。北勢バイパスについては引き続き働きかけを強め、強く進めていきたいと思っております。

 工業用水の料金システムについては、今回の東日本震災で、市原や鹿島のコンビナートで工業用水が被害を受け、なかなか再開できなかったことや、料金面では、岡山の倉敷のコンビナートでも料金のことでいろいろ話があったりするなど、全国的にも時代に合わせた議論が必要だと聞いています。では、三重県においては、どのような工業用水の料金システムにしていけばいいのか、実態をさらに聞いたうえで、これから議論させていただければありがたいと思っております。

 成長分野における新規産業の育成は私も全く同感です。特に今はデフレですが、需要が足りないからデフレになっているわけです。その需要を作り出す産業について、先ほど市長からいくつか例示していただきました。これは三重県の話ではないのですが、自動車のクラッチを作っていた中小企業が、介護や医療、福祉の分野でその技術を生かして、人工関節を作ったりしています。このように今ある技術を基にして、需要がある産業、成長分野に力を入れていくということで、今までのように自動車や電気・電子を欧米にたくさん買ってもらうという輸出産業ばかりに軸足を置くのではなく、多様な需要を生み出す産業にシフトするといった部分の集積を進める政策を議論しているところです。それは円高や空洞化、デフレとの関係もあると思いますので、それをどのような形で予算に大きく盛り込んでいくのか、あるいは規制緩和についても現場の実態に即したいろいろなお知恵をいただきたいと思っております。

 四日市は元々、繊維産業、石油化学産業があって、時代に合わせて産業も変遷してきています。今、そのようなタイミング、チャンスでもあると思いますから、そのあたりも一緒に議論させていただきたいと思っております。

 新しい豊かさについてです。まだ明確な解が持てていないことは、県がする地域づくりとはなんぞやということです。自治会の皆さんがしていただいていることとの関係で、県がどのような役割を担えば地域づくりを加速させていくのか、まだ明確な解を持てていない状況ですので、いろいろ意見交換をさせていただく中で考えていかなければならないと思っています。一つは専門性において、市長からは広域の、あるいは基礎自治体が支援しているものをさらにバックアップしてほしいというお話がありました。例えば北九州市のフィルムコミッションでは、映画やドラマの誘致が全国の中でも飛び抜けて多いのですが、それは、北九州市のある職員が10年近くそのフィルムコミッションにいて、専門性、人脈やネットワークを高め、北九州市内の各地区のいろいろなフィルムコミッションに、映画の誘致やドラマの誘致のアドバイスをして取りまとめてきた結果だということです。そのような専門性やネットワークという点で、支援していくという役割があるのではないかと思ったりもします。いずれにしても、県がする地域づくりはどのような役割なのか、まだ明確な答えが出ていませんので、これから議論させていただければありがたいと思っております。

 石原菰野町長からは、行政は95%ぐらいが地味なことで5%ぐらいが派手なこと、当たり前のことを当たり前にやるのが自治体の仕事だというお話をいただきました。知事に就任して3ヶ月余り経ちますが、報道などで取り上げていただいているシーンを見ると、派手なことばかりやって浮き足立っているイメージを与えてしまうかもしれません。しかし一方で、町長がおっしゃったことを実感しています。本当に地味なことを、きっちりと決断して前に一歩一歩進めていく、このような仕事の方が多いです。特に最近では、肉牛の問題や、それに関連して農家の皆さんの堆肥をどうしたらいいのか、腐葉土をどうしたらいいのか、そのようなことも含めて、一つ一つを決断していく、前に進めていくことが仕事だと実感しているところです。

 また、今回の県政ビジョンを、県からのメッセージとして作っていくのか、あるいは県民と一緒に作っていくのか、その策定段階でどうしていくのかということですが、かなりタイトなスケジュールですので、意識調査や、現場に行ってお話を聞くという形で、県民の皆さんのご意見を可能な限り聞く努力をしたいと思っておりますが、基本的には県としてのメッセージという色合いの方が濃く、それに合わせての事業整備、これまでもありました政策・施策・事業と階層を組み、その事業を具体的に実行していくことになると思っております。その策定段階における市町との関わりについては、今回ご意見をいただきましたように、中間案や最終案の各段階で、このような会議がいいのか、お伺いしてお聞きするのがいいのか、書面上がいいのか分かりませんが、各節目でご意見をいただき、進めていきたいと考えております。

 それから、トップランナーだけすくい取るのではなく、水面下の段取りの部分の苦労が多いので、そちらも含めて対応していただきたいというお話がありました。もちろん、派手なものだけすくい取って進めていこうと考えているわけではありません。先ほど町長から獣害の話などもありましたが、就任して3ヶ月の間に取り組んでいる案件の中で、獣害も大きく取り組んでいる案件の一つです。トップランナーだけをすくい取ることなく、1個1個判断して前へ進んでいかなければならないと思っています。観光なども派手なものだけをしていくということではありません。

 そして、ネガティブな部分で市町とどのように連携していくのかということで、児童虐待のことなどについてもお話しいただきました。昨年の鈴鹿市内で起こった事件のこともありますし、日頃市町の皆さんが保護していただいても、なかなか受け入れられず、それを児童相談所に送致していく日常的な情報共有、日頃の対応の検討、そのようなことが大切なので、連携を深めていくべきだということについて、新しい県政ビジョンの下の政策や施策、事業の中でも、社会的養護は大きな項目として捉え、県だけではもちろんできないので、基礎自治体の皆さんとどのように連携していくのか議論しています。個々のケースによってどのような連携がいいのか、児童虐待だと、担当課の皆さんと児童相談所や警察との連携など、いろいろなケースがあると思いますが、個々のケースによって違うと思います。そのような、なかなか表に出にくい問題や、解決が一朝一夕には難しい案件、むしろ、そのようなものにおける県民の皆さんの不安や悲しみ、つらい思いを払拭していかなければならないという思いを強く持っております。今、児童虐待の話をしましたが、そのような部分については、それぞれのケースや分野の中で議論させていただき、進めさせていただきたいと思っております。このような会議においても継続的に議論する議題があっても良いと思います。事務的に検討会議というものも一応ありますが、そのような仕組みや枠組も改めて考えることが必要だと思います。

 田代朝日町長がおっしゃった、産業分野で何を目指すのか、そのためにどの部分を集積していくのか、具体的に絞っていく必要があるという点についてです。田中四日市市長からのお話の中で、私の意見を少し申し上げさせていただきましたが、需要を生み出していく分野で、技術や研究開発的な部分の人材をどのように育てていくのか、どのように集積を図るのかということだと思います。先ほど町長もおっしゃっていただいたような組立の分野、あるいは価格で競うような部分の産業の集積ということではなく、付加価値が高い、あるいは需要を生み出せるような分野の研究開発や人材育成をしていく。商品や製品のライフサイクルの関係で、最初は付加価値になっても、結局、液晶テレビや自動車も段々低コスト化し、人件費が安いところや、価格で勝負できる場所に移っていくという歴史の流れだと思いますので、いかに最初の部分を発掘できるか、いかに人材育成と集積ができるかに力を入れていきたいと思っています。

 また、新しい豊かさについておっしゃっていただいた、まちづくりグループの育成ということについて、解が出てないと言いましたが、県が行う地域づくりとは何なのか、市町でしていただくグループの育成について、我々が連携してどのような支援ができるのか、どのようなお手伝いができるのか、議論させていただきたいと思っております。

 川村川越町長がおっしゃった経済と防災の件ですが、経済の点は、北勢バイパスの東海環状西回りの件について、町長と一緒に国土交通省へ行かせていただき、当時の大畠大臣も、産業の道ということでしっかり進めていかなければならないと力強くおっしゃいました。引き続き、経済が回るようなインフラという意味で、国への働きかけを強く進めていきたいと思っております。

 防災について何点かご意見をいただきました。海岸堤防の件は、0m地帯ということで非常に危機感を強く持っておられる方々が多いと思います。東日本大震災では、津波は、河口部分や河川を遡上していったことがありますから、特に河口部分については、緊急点検をなんとか今年度中に行い、その結果を踏まえて対策、整備をしていかなければならないと思っております。

 それから、自助・共助の意識を高めていくということで、9月にまとめる「緊急地震対策行動計画」は、まさにそのような自助・共助をどのように支えていくのかということの観点でまとめます。避難、避難経路、防災教育が計画の中心になってくると思いますが、そのようなものを、まずしていきたいと思っています。

 単年度の被害想定の見直しなどについては、24年度に策定する「新地震対策行動計画(仮称)」の中で、国の被害想定の見直しも踏まえて計画を作っていきたいと考えております。津波の浸水予測調査は、9月の「緊急地震対策行動計画」の中に反映していきます。9月上旬ぐらいには大体結果が出てくると思いますので、それを市町とも共有させていただき、市町が独自に避難計画を作るための支援になるようにしたいと思っています。

川村川越町長

 河口部分から津波が上っていくということで、川越町はその辺のかさ上げはしていただいております。朝明川では、堆積土砂と草木の撤去もしていただきました。その継続をしていただくということで、先日回答もいただきました。それをできるだけ早くお願いしたいということで申し上げておきます。

 また、津波だけでなく大雨の時も非常に危険です。当町は一番下流で河口付近なのですが、途中の水位計に警戒水位の設定がありません。町内には、JR、近鉄線、国道1号、国道23号が走っておりますが、河川が増水して橋梁部分がほとんど見えなくなる状況もあります。今の町内の水位計では、警戒水位の判断ができませんので、その辺の設定をしていただきたいと考えております。

鈴木知事

 津波の遡上の話はそうですし、朝明川の草木の撤去は、一部していますので、引き続き、取り組んでいきたいと思います。今もご協力いただいていますが、撤去したものの処分先や場所の確保等については、ぜひ引き続きご協力をいただきたいと思っております。

 また、危険水位の設定については、平成21年から南福崎地区でデータ収集をさせていただいているようですので、ぜひ川越町とも一緒にどのような設定がいいのか議論させていただきたいと思っております。

田中四日市市長

 地域産業の起業支援についてですが、北川知事の当時、「まるごしで来い、三重」というポスターも作って、システムができあがっていましたが、あれは今どのようになっているのか、その現状を踏まえて、鈴木知事は新しい県政ビジョンの中で、起業支援のあり方について、具体的にどのように頭に描いておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。

鈴木知事

 「まるごしで来い、三重」の実績は記憶していませんので、改めてご報告させていただきます。起業支援についてですが、私が経済産業省にいた時に、1円で会社を作れる制度や、エンジェル税制の担当課長補佐をしていた時期があります。ぜひ何か盛り込みたいと思っているのですが、起業する分野をうまく考える必要があると思っております。今、この円高やデフレの時に、ものづくりの分野で起業するのは結構難しいと思います。一方、私も調べましたが、農商工連携や6次産業化的なところは比較的起業しやすいのですが、その次の第2ステージに上がった後が結構大変です。農商工連携でも1発目の商品は結構売れるのですが、2発目はなかなか出せないという現状があります。起業については、地域資源を活用したもの、今申し上げた農商工連携では6次産業的なもの、あるいはITやサービス産業、そのようなものが中心になってくると思います。それに加えて、今ある中小企業の海外展開の支援、つまり、三重県に拠点を置きながら海外の販路を開拓することの支援、農商工連携や6次産業化の2発目の研究開発、あるいは人材育成、更なる連携というか最初に連携したところ以外にも連携して2発目をつくる、このようなことへの支援が、今の経済状況から考えると、三重県においては現実的だと思っております。その点はどのような政策で盛り込むのか、いろいろ研究して考えていきたいと思いますし、ぜひご意見をいただきたいと思います。

 私の認識では、起業時に必要なお金の支援については、民間金融機関において、あるいはファンドも含めて、10年前と比べると相当に金融環境が整ってきていると思います。起業のための操業資金的なものは、いろいろな制度を利用するよう紹介するとして、むしろ、それを売るための方策や商品を生み出す部分の支援が中心になってくると思います。

石原菰野町長

 例えば、獣害対策でも、鈴木知事がしますという話がどのレベルの話なのか分かりませんが、すぐに解答を欲しいと言っているわけではありません。ブランド化や6次産業化の部分と、獣害対策という負の部分、中山間地域、各地域が持っている問題、これらを切り分けて問題解決するのではなく、その中に組み込んで総合的な観点で問題解決するために、県はどのような役割を果たすのか、というところをしっかり議論していただかなければいけないと思っています。鈴木知事が迷われている、市町が行う地域づくりと県が行う地域づくりの違いといったことについて、私としては非常に興味を持っています。今まで獣害対策もしているし、無農薬の野菜を作って売るといった施策も、観光もしているという話ですが、そこでもう少し、知識集約型の産業構造、地域循環型の経済活動をどのように考えていくのか、という視点を出されたわけですね。そういったことを突き詰めていった時に、もう少し市町と県の役割分担があるのか、あるいは方向付けを一緒にしておいて、事業としては違うが、方向は一緒にしていこうということになっていくのかは、これらの議論だと思っているので、何かあればお聞かせいただきたいと思います。

 それと、もう1点、コミュニティビジネスについてです。植田総務部長、50億円積んでそれを運用しているのでしたか。産業支援センターに何億円ぐらい積んで、その運用益で回しているのですか。

植田総務部長

 それに近い数字です。

石原菰野町長

 あの事業はそれで良いのですが、もう少し面白い仕組みができないものかと思います。運用益で回している分、責任がないのです。誰もリスクを取っていないのです。県民は最終的に余剰分の税金を使えないというリスクは取っているのですが、今言われた分野で、みんなでお金を出し合って、リターンもあるがリスクもあるといった仕組みができれば面白いですし、そこに県が何かできる糸口があるのではないかと思っています。これについてはすぐに回答をいただかなくても結構です。全体的な所見のようなものをいただければ結構です。

鈴木知事

 にわかに答えが出ませんが、1点目の地域循環型については、いろいろな物を組み込んで総合的にどのように解決するのかということですが、役割分担をするのか、方向性を共有して別々にするのか、ケースによると思いますが、後者のように、方向性を共有した中で役割分担があるのではないかと思います。良いご提案をいただきましたので、これからぜひ考えていきたいと思います。

 コミュニティビジネスについて、もっと面白い仕組みがないのかというご意見は、まさにおっしゃるとおりです。少しリスクがかかるようなものは基礎自治体ではなかなか取り組みにくい課題です。そのようなものを専門的に研究して一つの事業をつくっていくことは、県の役割としても一つの糸口になると思いますので、その点もぜひ研究していきたいと思います。

(2)地域で選定する議題 「県と市町の役割分担について」

鈴木知事

 今後の地震対策の取組方向については何度かご案内させていただいていますが、2段階に分けて進めています。1つ目は「緊急地震対策行動計画」で、本年9月をめどに策定いたします。その後、国の被害想定結果なども踏まえて、「新地震対策行動計画(仮称)」を24年度に作っていきたいと考えております。この新地震対策行動計画は中期にわたって取り組むこととして掲げていく予定です。

 「緊急地震対策行動計画」については、特に自助・共助に焦点を当て、自助・共助をサポートすることに集中的に取り組んでいきたいと考えております。内容としては、津波の浸水予測調査を県独自で実施して、来月上旬にまとめ、まとまり次第、市町の皆様にご相談させていただきたいと思います。それから、避難所、避難経路の総点検については、地域のことは地域の皆さんの方がよくご存知ですので、地域の皆さんに自ら避難経路を点検していただく、そのようなことも盛り込んでいきたいと考えておりますし、市町の方々とも対策について意見交換をさせていただきたいと思っています。市町で行っていただく津波避難計画作りや避難訓練の実施への支援、津波避難施設やビルの外付け階段の整備などは6月の補正予算に盛り込み、既に各市町さんで執行していただいていますが、住宅の耐震化、防災教育についても盛り込んでいきたいと思っております。

 「新地震対策行動計画(仮称)」につきましては、国のいろいろな動きを踏まえて24年度に策定します。緊急地震対策行動計画の取組に加え、医療救護、帰宅困難者対策、社会基盤整備などを盛り込んだものにしたいと考えております。

 法律に定められる地域防災計画につきましては、中央防災会議、総務省消防庁の動向を踏まえて進めたいと考えております。中央防災会議に専門調査会が設置され、今年の秋ごろに最終の取りまとめが行われます。それを踏まえ、中央防災会議で防災基本計画の見直しが行われる予定です。総務省消防庁の動向としては、緊急消防援助隊の関係で、応急活動要領等の関係もありますので、消防庁で6月に検討会を発足させ、秋ごろには報告書を取りまとめる予定と聞いております。このため、地域防災計画の見直しにつきましては、年内に見直し項目の検討や課題抽出をしたうえで、県の防災会議においてご審議いただきたいと考えております。もちろん、その過程において各基礎自治体のご意見もお伺いして計画に反映させていきたいと考えております。

 簡単ではありますが、今後の取組の概要としてご説明させていただきました。

田中四日市市長

 先ほど1つ目の議題の中で、県と市町の役割分担と連携ということを再三申し上げましたが、地域で選定する議題においても、県と市町の役割分担というキーワードを踏まえ、1市3町がまとまって共同発言をさせていただきます。

 テーマは災害時における医療・介護です。先ほど鈴木知事から今後の三重県の地震対策について説明がありましたが、これと若干関係するかもしれません。大規模災害時における医療機関の受入体制、要介護者の移送、受入体制、このようなことについて現状を踏まえ、体制の充実強化に向けて市町の役割分担と連携のあり方をどうすべきか、議論させていただきたいと思っています。

 まず、今回、このような共同発言をすることになった経緯を申し上げます。昨年までの「膝づめミーティング」では、一応地域テーマの設定はあったものの、各首長がそれぞれ関連性のない発言をして、それに対して知事が答える形でしたので、その場限りで継続性がない感じがしておりました。そこで今回は、四日市地区広域市町村圏協議会の場で、テーマを一つに絞って連携した共同発言をしてはどうか、その方が議論を深めることができるのではないか、ということで提案させていただき、3人の町長のご了解をいただいてこのような形になったわけです。テーマについては、1市3町共に防災、医療について非常に関心が強かったことから、石原菰野町長の提案で「災害時における医療・介護について」というテーマを決定いたしました。東日本大震災から5ヶ月以上が経過していますが、まだまだ復旧・復興の見通しが立っていない現状を踏まえ、三大地震あるいは連動型を想定すると、いつ支援する側か・邇x援される側に回るか分かりません。東日本大震災を教訓にいろいろなケースを想定し、行政として取り組むべき最大限の防災対策を考え、準備しておかなければならないというのが共通の思いだと思っています。

 そこで、私からは総論的な意見、質問を申し上げたいと思います。まず、病院に関してですが、この地域には県立総合医療センターと市立四日市病院、四日市社会保険病院、菰野厚生病院、4つの基幹病院の他に12の病院と274の一般診療所があります。その中で県立総合医療センターは基幹災害医療センターという位置付けで、大規模災害時の中心的な役割を担っていただくことになっています。ヘリポートを備えており、災害拠点病院間の患者の移送、広域調整、被災地への医療チームの派遣といったことも担っていただいていますし、自家発電装置、食料、医療品などの資機材の備蓄も行っていただくことになっております。ただ、私どもはまだその状況を把握しておりませんので、現在の資機材、医療スタッフの体制等が十分なのかどうか、不十分なら早急に充実強化を図っていただきたいということが1点目です。

 それから、市立四日市病院は災害拠点病院の指定を受けておりますし、一方で県立総合医療センターが来年の4月から地方独立行政法人化されると伺っております。このような状況も踏まえ、この地域での病院間の役割分担と連携、県と市町の役割分担と連携も必要ですし、災害時においては病院間の役割分担、連携も必要です。そのあり方を明確にして、それを踏まえて医療防災訓練のようなものを実施すべきであると考えております。鈴木知事の見解がありましたら、お示しいただきたいと思います。その際、1市3町と医療団体、警察、消防といった機関も加わった四日市市地域救急医療対策協議会という組織がありますので、これを活用していただくことも効果的と思いますので、提言しておきたいと思います。

 また、今は平常時においても医師不足、看護師等の不足が非常に深刻な状況です。この地域は1市3町で医師の数が700人弱、人口10万人あたりの医師数が約180人ですが、これは三重県全体の平均の約191人よりも少なく、全国平均の224人と比べるとかなり少ない状況です。災害時においては、平常時よりはるかに多い医療スタッフが必要になります。患者数が増えることも考え、今後、医療スタッフの充実に全力を挙げていただきたいと思います。広域的な医療スタッフの配置調整も含め、ぜひ県で取り組んでいただきたいと思います。今日の朝刊に記事が載っていましたが、この点についても鈴木知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。医療については以上です。

 もう1つ、社会福祉施設の連携も非常に重要と思っています。この地域には20の特別養護老人ホームがあります。医療機関もそれほど連携が強化されているわけではありませんが、特別養護老人ホームの連携体制はなおさらできておらず、個々の施設が対応している状況です。東日本大震災では、介護施設の廊下にベッドを並べ、定数を大きく上回る要介護者を受け入れていた実例も聞いています。この1市3町の地域には、約9,000人の要介護者と1万8,000人の災害時要援護者がいると言われており、この方々に対して、いかに災害時に迅速、的確に対応するかということは、非常に大きな課題だと思っています。したがって、日頃から社会福祉施設同士の連携強化と県による広域調整が必要だと思います。県で三重県老人福祉施設協会も活用し、大規模災害時の介護職員の相互派遣や、連携づくりなどの様々な方策を、ぜひ講じていただきたいと思っております。これについても鈴木知事のお考えを伺いたいと思います。その際、被災地の福祉サービスを広域的に支援する「サンダーバード」という全国展開のNPOがありますが、このような全国的なNPO法人の活用もその中に組み込んでいけば有効と思いますので、これも併せてお考えをお伺いしたいと思います。

田代朝日町長

 私からは、医療施設や社会福祉施設に関わる具体的な対応について、3点ほど提起したいと思います。1つ目は医療施設、社会福祉施設の耐震化、2つ目は通信手段の確保、3つ目は医療施設、社会福祉施設における自家発電設備の設置などについてです。

 2日間だけですが、お盆の休みに宮城県に行きまして、これらの問題に関わる部分を少し勉強させていただきました。基幹病院は耐震化がほとんど済んでいると思います。しかし、民間病院や社会福祉施設は、まだまだ耐震化が終わっている状況ではないのですが、そこにもかなりの人数の方がおられます。改めて、市町それぞれの点検が必要なわけですが、県も併せてそのような部分の支援を引き続きお願いしたいと思います。

 私が訪問した石巻市は、市役所から各支所への通信手段が途切れ、衛星電話によって連絡がようやく取れたということです。衛星電話についていろいろ調べたところ、全国に4万件ぐらい設置され、回線は500回線ぐらいですが、実際には回線をつなぐことがかなり困難であるという話も聞いております。コストやいろいろな問題もあり、衛星電話で全てが解決できるわけではありませんが、電源がなくなるという事態に備えて一定の必要性があると思いますので、この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。朝日町の面積は6k㎡ですので、極端なことを言えば、つなぐのを待っているより自転車で走った方が速いぐらいの町なのですが、三重県全体となるとそうはいかないでしょうし、ぜひ対応をお願いしたいと思います。

 それから、自家発電についてです。うちの町が小規模だからできたのでしょうが、50年前の伊勢湾台風の時、たまたま企業が戦時中から保有していた大型発電機で、数日のうちに水道が復旧できたという経験があります。社会福祉施設の自家発電を調べましたら、だいたい1時間、長くて2時間か3時間しかもたない。それから、大きな病院もそうですが、機械類はだいたい地下にあります。おそらく防水対策はあまりしていないでしょう。東北の方もほとんどの病院が、地下も水浸しになっていました。したがって、自家発電を持つだけではなく、それを置く場所も検討が必要だと思います。それから、何日間も使用することになると、かなりの容量が必要ですので、大型の設備が必要となってきます。これは問題提起として聞いていただきたいのですが、アメリカではトレーラーに大きな燃料電池を積んで電気を売り歩くシステムができているようです。アメリカは広い大陸ですし、電線がしょっちゅう切れますから、災害時だけでなく、そのような対応があります。燃料電池を市町が1台ずつ持つわけにもいきませんので、県全体で検討していただく必要があると思います。

川村川越町長

 1点目が大規模災害時の医療機関や老人福祉施設の重篤緊急患者の搬送、2点目が医療機関と老人福祉施設等の社会福祉施設が被災した場合の入院患者と入所者の移送、3点目が避難所と仮設住宅に避難された被災者の健康管理、この3点についてお聞きしたいと思います。

 まず1点目です。医療機関や老人福祉施設等の社会福祉施設が被災した場合の重篤患者の施設入所者の受入調整についてです。県の平成20年度の統計年報によると、四日市市そして三重郡3町の三泗地域内の病床数は、病院で3,457床、一般診療所では372床で、介護老人福祉施設については、23年3月末で20施設、ベッド数が1,177床ということでございます。被災施設の重篤緊急患者の皆さんを他の施設へ移送する時の受入調整のネットワークを、病院間、福祉施設間で作っていただいていますが、東日本大震災のような大規模災害時、二次医療圏内での対応は難しくなってくると思います。そこで、この三泗地区を除いた県内の隣接する各市町、又は近隣の愛知県や岐阜県などを含めた広域的な運営について、県がサポートしていただきたいと考えております。県は、三重県広域災害緊急医療情報システムの更新により、その活用と強化を進めていると思います。また、医療救護マニュアルや災害対応マニュアルの整備も進め、積極的に体制の充実、強化に努めていただいていると思います。大規模災害に備え、県は広域的受入調整のマニュアル化、空きベッド数の情報の共有、そして、提供体制の構築など、なお一層の取組を早急に進めていかなければならないと思いますが、その点についての鈴木知事のお考えをお聞きしたいと思います。

 2点目です。医療機関と老人福祉施設等の社会福祉施設が被災した場合の患者と入所者の移送についてですが、相当数の患者や入所者の方を他の施設へ移送する必要が生じた場合、それぞれの身体、疾病の状況に応じた移送先を確保しなければなりません。川越町は2本の河川に囲まれておりますので、橋梁等がなくなって孤立した時の想定を、十分にしておかなければならないと考えております。状況によっては県外の施設への移送、広域的な移送が必要になると思います。医療機関が被災し、その病院で対応できなくなった場合、他の医療機関に移送するということで、現在、県は東南海・南海地震応急活動要領によって、広域医療搬送についての搬送体制や搬送手段など、具体的な施策を進めていると思います。老人福祉施設などの社会福祉施設が被災した場合の入所者の移動についても、病院と同様の体制を取っていただくべきだと思っており、それについての県の考えをお聞きしたいと思います。東日本大震災後、福祉施設の入所者を含め、要援護者の他県の介護施設への移送については、岩手、宮城、福島の3県の1,850人が他の施設へ移送されていると聞いています。三重県においてもいろいろな移送を想定し、体制を整備していかなければならないと思っておりますが、その辺の取組状況も聞きたいと思っております。

 3点目、避難所における被災者の健康管理です。現在の三重県の体制としては、保健師活動のマニュアルに沿って、県や市町の保健師が被災地で活動していただいていると思います。当町から行った保健師は、現地で在宅の要支援者の訪問、避難所での健康相談、仮設住宅の訪問などの活動に従事させていただきましたが、在宅訪問の際、震災の恐怖感から眠れない高齢者の方が、近所の方に泊めていただいて、少し眠ることができるようになったとのことで、やはり地域のつながりが大切だと痛感したということです。そのようなことで、現状に即したマニュアルの見直しや、地域において、大規模災害を想定した避難所等における健康支援活動の研修や訓練等に取り組むべきだと考えます。その辺は県でしていただいているとは思いますが、その状況をお聞きしたいと思います。以上、3点よろしくお願いいたします。

石原菰野町長

 今、鈴木知事が地震対策の話の中で、自助・共助を主にしていくという話をされましたが、公助をしないという否定的な意味ではなく、特に自助・共助に力を入れるという意味だと思います。医療や介護の分野は普段から社会的に少し弱い立場に置かれており、災害が起こったら加速的にさらに弱くなっていきますし、もっと言うと、声を上げたくても上げられない状況に追い込まれるということを、基本的な認識として共有したいと思います。

 一般的に基礎自治体は、一般の被災者を体育館や避難所で受け入れる作業を行うわけですが、医療は広域的な分野になります。介護もそうです。そうなってくると、県も一緒に考えていかないと大変なことになるというのがまず1点目です。

 また、救急という部分を勘案すると、消防本部は地震が起こった時の消火作業もありますし、医療まで手が回るのかという話になってきます。ですから事前準備として、ある程度市町と県が議論を積み上げておかなければなりません。ですから、この場ですぐに答えを出すのではなく、そのような問題意識で地震対策にしっかり取り組んでほしいと思いますし、当然こちら側にもボールを投げてほしいと思います。

 そのような前提で、医療品の確保などは、当然締結したりして作業上はしていただけるものだと思っていますが、特に慢性疾患については、三重県は結構進んだマニュアルがありますので、それをさらに進化させていただきたいと思います。人工透析を例に挙げると、1市3町で1,000人弱の患者さんがいらっしゃいます。停電が起こって水が供給されないと、次の日から相当なダメージになります。そのような観点から、自家発電の対応をどうするのか、あるいは水をどのように確保するのか、飲料水ではなくて医療用の水をどのように確保するのか、そのようなことを詰めておくことが大事ですし、普段の施策の中に盛り込むことができるのではないかと思っています。例えば耐震性の貯水槽などを設置するのに、今は消火に使うとか、一般飲料に使う等としていますが、それを病院とどのように連携させることができるのか、そのような視点は、事務方が詰めれば当然出てくる視点ですので、そのあたりを医療計画と地震対策を含めて対応していただけるとありがたいです。

 この地域だけの話ではなく、全県下において県としてしっかり対応すると、もう少し安全・安心な三重県を作っていけるのではないかという意味合いで、今日はテーマ設定して提言させていただきました。ご意見があればお聞かせ願いたいですし、方向性があれば示していただきたいと思います。

鈴木知事

 非常にたくさんの具体的なご意見を頂戴しました。今すぐ答えが出せないものも多いのですが、考え方等を少しお話しさせていただきたいと思います。

 田中四日市市長がおっしゃったように、県立総合医療センターは平成24年度から地方独立行政法人になります。今、中期目標を作っていますが、県内に一箇所の基幹災害医療センターとして、非常時における医療救護等の実施について、中期目標にしっかりと定め、さらに市立四日市病院をはじめとした地域災害拠点病院と連携していくように、引き続き努力していきたいと思っております。

 それから、DMAT等も大規模災害を想定して医療訓練を毎年度実施していますが、その訓練が十分なのか、訓練に参加している人員は十分なのか、資機材は十分なのかということを、実際に検証していく必要があると思います。そのような検証も、県だけで独善的に検証しても適正な結果が出るかどうか分かりませんので、基礎自治体の皆さんと一緒になって検証させていただきたいと思っております。

 救急医療の情報共有の関係では、全国では「全国広域災害情報システム(EMIS)」、三重県にも「三重県広域災害情報システム」があります。先ほど触れていただきましたが、消防本部が災害発生時にそのシステムを起動すると、地域の医療機関にアラームが鳴って、どこが受入可能なのかを返信するシステムになっています。それについても、情報システムがあるから良いということではなく、消火活動やその他のいろいろなことがある中で発信できるのかどうか、返信できるのかどうか、即座に対応が取れるのかどうか、そのような実態面のシミュレーションを含め、具体的に落とし込んでの作業、議論がこれから必要だと思っています。トップ会議は今日で4回目ですが、東日本大震災の教訓を踏まえ、県と市町のいろいろな協定や地域内の協定等をもっと具体化し、実務レベルで具体的にどのような段取りで動くのかということまで進めていかなければいけないと思っています。それについては防災危機管理部に指示してありますので、ご意見をいただきながら一緒になって具体化する作業を行っていきたいと思っております。

 社会福祉施設と医療機関の連携の関係ですが、今申し上げたような協定で具体化していきますが、福祉施設で災害が起こった時、要援護者の方々が何人ぐらいいて、今どのような状況になっているのかという情報収集、情報把握は、基礎自治体の方々にしていただき、県はその次の受入調整や、搬送を広域でどうするのかということを担う。受入調整についても、この1市3町の地域内から県内、県外との連携の3段階があると思います。それぞれについてしっかりと定めていかなければいけないと思います。この4月から、傷病者の受入機関が30分経っても確保できなかった場合に、どのように確保するのかという基準を運用させていただいております。そのルールが本当に適正かどうか、運用しながら検証し、災害の備えとして足りるかどうか、ぜひ一緒になって議論させていただきたいと思っております。

 田代朝日町長からいただいたご意見の中に、医療施設や社会福祉施設の耐震化がありました。この前、私も国に耐震化にかかる予算の要望に行ってきました。平成22年度末で交付金が切れるということで、今その残金はあるが、その前に着工しているものにしか対象になりません。その交付金がなくなると、上限が10分の1ぐらいの耐震化の支援しかありませんので、そのような交付金を延長していただくことや、財源の手当もお願いしたいという話をしてきました。

 自家発電については、国の制度が非常に使いにくく、医療施設の耐震化とセットで自家発電設備を整備する場合には、補助が出るという制度になっています。それを、3日分ぐらいの電力を各医療施設で賄うことができる自家発電について、単独で補助できるように国に提案したところです。引き続き働きかけていきたいと思いますし、国の動向を踏まえ、県でどうするのかをしっかりと考えていきたいと思っております。

 社会福祉施設についても同様で、基金を使って耐震化を進めています。県内の高齢者施設の8割から9割は耐震化が進んでいますが、まだ完全ではありません。児童福祉施設等の耐震化率が特に低く、70%程度のところもあります。要援護者、障がい者の方々の施設についても、高齢者の福祉施設に比べて耐震化率が低い状況ですから、災害発生時には、加速度的にさらに弱い立場になってしまいます。声を上げられない状況になってしまいます。それは高齢者福祉施設であっても、障がい者の施設であっても、児童福祉施設であっても同じですので、どちらかに偏ることなく、社会福祉施設としての連携や耐震化も進めていきたいと思っております。

 私は明日また宮城県に行きますが、就任前に宮城県に行った時、最初に村井知事に言われたのは、情報通信手段の途絶ということです。田代朝日町長がおっしゃったとおり、県内35の市町村の首長と連絡を取るのに3日かかったということです。今回の6月補正予算で盛り込んだ補助金の中でも、衛星携帯電話の関係をご申請いただき、実際に使っていただいているところがたくさんありますが、衛星携帯電話もできない部分について、情報通信手段を確保しなければいけないと思っています。8月10、11日に県で実施した図上訓練においては、優先の通信手段が途絶したとの想定で、防災行政無線で全部訓練も行いましたし、通信手段の途絶をいろいろ想定し、設備の確保だけでなく、実際の訓練も充実させて、これからしていきたいと思います。まだまだ途上でありますので、その辺のご協力をぜひお願いしたいと思っております。

 自家発電については、今申し上げたように単体で補助できるように、食料や飲料水については、毎年度、食料と飲料水は3日分大丈夫なのかという点検を行っていますが、まだ7割ぐらいにとどまっています。特別養護老人ホームにいたっては、6割強というような状況ですので、医療用の水も含め、きちんとした備蓄ができるように、備蓄状況の点検と実態調査を含めて進めていきたいと考えております。

 重篤患者の受入調整、入院患者の移送については、非常に重要な課題だと認識しております。情報システムを整備すれば良いということではなく、起動してみて実際にどうなるのか等、実際の検証をしっかりしていきたいと思っております。まだ、具体的な施策や事業としては持っていませんが、そのような思いでおりますので、ぜひご相談させていただきたいと思っております。

 避難所等における被災者の健康管理については、実際に三重県で災害が起こった場合、保健師の稼動状況などを見て応援に向かわせるということで考えております。そのようなマニュアルになってはいますが、規模的なものはどうか、どこからどこにどのように行くのか、そのような具体論をもう少し詰めなければならないと思っております。その辺についても、先ほど申し上げたいろいろな協定等の具体化の中で、市町と一緒に進めていただかなければならない部分がたくさんありますので、よろしくお願いしたいと思います。

 慢性疾患についても、先ほど申し上げた情報システムができているのかどうかということです。難しいと思っているのは在宅療養者の方々への支援です。医療施設や社会福祉施設等におられる方は、一定程度、被災した時に分かりやすいかもしれませんが、在宅療養者の方々の情報網を含めてどうするのか、情報把握の部分で基礎自治体の皆さんのお力を借りなければいけないと思います。そのあたりも具体的にどうするのか、ぜひこれからいろいろと協議させていただきたいと思っております。

 田中四日市市長がおっしゃった、今日の朝刊に載っていたMMCの件ですが、あれは中部では初めての取組です。岩手県でも取り組んでいます。第一希望の病院での対応が難しくなり、県外のあまり希望していない医療機関に行かされ、また県に戻ってくる。これによって、意欲が落ち込んでしまわないように、敗者復活のような形で、県内の第一希望のところなどに戻ってこられるようにし、県内に定着していただくということのメリットがある制度だと思います。研修プログラムが適切かどうなのかという厚生労働省の認可が必要ですので、平成24年からスタートできるように厚生労働省とも協議して、地域あるいは県内の医師確保につながる取組をしていきたいと思っております。

 頑張っていきます的な決意表明のようなものが多かったですが、今回、1市3町の皆さんからご提起いただいた課題は、非常に重要な課題だと思っておりますし、私自身、石巻市等に行かせていただいた中で、医療等の問題も感じてきているところです。三重県から行ってくださった皆さんから聞いた話においても、非常に問題意識を持っておりますので、しっかりと取り組んでいきます。今後ぜひご教示願いたいと思っております。そのようなことについて、新地震行動計画、平成24年度に定める中期計画の中でしっかり取り上げて、盛り込んでいきたいと思っております。

石原菰野町長

 細かい点ですが、自家発電のことでは、鈴木知事が言われたように、確かにイニシャルの設備をどうするのかということ、また、維持管理が大変です。年に1回メンテナンスするのに1千万円単位のランニングコストがかかることがあるので、その点も公としてどこまで踏み込めるのかという議論をしなければいけないと思っています。

 医療用の水についても、手術などの業務に必要な水をどのように確保するのかということも含めて、今後、医療機関としっかり議論しようと思っています。

 安全、安心というのは、スクラップ&ビルドが成り立たず、ビルド&ビルドでいかざるを得ません。自助・共助・公助の振り分けといった意味では、スクラップ&ビルドが成立する部分もありますが、基本的に一つのピースを抜くと崩れ去っていく部分があるので、かなり積み上げが必要な分野です。ここは少し慎重に議論していかざるを得ないと思います。スピード感も大事ですが、積み上げていく地道な部分も大事です。鈴木知事の中で、スピード感の部分と積み上げの部分をバランスよく捉えていただきたいと思います。

田中四日市市長

 災害時の医療機関の連携について、基幹病院と私立を含めた一般病院、診療所、開業医、各医療機関の連携を考えるのであれば、平常時に訓練していくことも大事だと思います。鈴木知事がおっしゃったように、被災情報は基礎自治体が当然発します。災害によって、この地区にこれだけの重篤患者が発生したという情報を伝え、県がその移送や、病院の受け入れ調整をするシミュレーション、図上訓練のようなものが、平常時において必要と思います。医療機関と自治体が合わさって、そのようなことをするお考えがあるのかどうか、再度お伺いしたいと思います。

鈴木知事

 9月4日に実施する総合防災訓練においても、DMATや医師会の方が参加して情報把握の訓練をすることになっていますが、市長がおっしゃったような医療機関の調整のシミュレーションまでは入っていません。そのような訓練、シミュレーションをどうするのか、少し検討させていただいて、実施するからには通常の医療業務にも支障がないように、かつ、効果的な訓練をする必要があると思います。具体的に行動する中身をしっかりと詰めたうえで、それに基づく訓練をしていく必要があると思いますので、トータルで少し検討させていただきたいと思います。

田中四日市市長

 ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。病院間の災害時における連携は非常に大事だと思いますし、通常の総合防災訓練では実施しない項目だと思います。どのような形が良いのか、十分議論したうえで、ぜひ一度実施していただきたいと思います。

 要望で申し訳ありませんが、医療費助成制度の拡大について、ぜひ具体的に検討していただきたいと思います。四日市市では、来月から乳幼児医療助成制度を子ども医療費助成制度と名前を変えます。つまり、助成対象を小学校に上がる前までから、小学校6年生まで拡大するということです。子育て支援や少子化対策という点で、この分野を非常に重要視しているのですが、ぜひ県も更に踏み込んだ医療費助成制度の拡充をお願いしたいと思います。

 それと関連しますが、精神障がい者の方の医療費助成は、同じ医療費助成の中でもかなり遅れており、他の施策とのバランスが取れていないことは鈴木知事もご存知だと思います。今は1級の手帳保持者の通院分のみの助成ですが、対象者の生活状況や、他の障がい者の助成制度とのバランスの点から、ぜひ精神障がい者に対する福祉医療費助成制度の拡大も併せて具体的に検討していただきたいと思っています。ぜひよろしくお願いします。

鈴木知事

 医療費助成制度の拡充ですが、私も命に格差があってはならないと思いますし、子育て環境を整えなければならないことも考えており、小学校6年生までの医療費無料化の拡充をぜひ進めたいと考えております。一方で、そのように県が拡大すると、市町がこれまで取り組んでおられない中で、プラスアルファの財源を出していただかなければならないところもあります。できれば来年の4月か9月ぐらいには実施したいと思っていますが、関係者の皆さんに財源の確保をしていただかなければならないこともありますので、必要性などを丁寧に説明して進めていきたいと思っております。私としてはぜひ実施したいという思いです。

 精神障がい者の方々、特に2級の方々の医療費助成については、市町と一緒にさせていただいている福祉医療費関係の検討会の中でも、これまでずっと課題であったと認識しております。このため、厳しい財政状況の折ではありますが、旗を下ろすことなく、状況を見ながら考えていきたいと思っております。いずれにしても、各自治体にご負担いただく部分がありますので、丁寧に進めていきたいと思います。

田代朝日町長

 2日間だけですが、被災地に行って一番印象に残ったのは、集められて山のようになっている瓦礫をどのように処理するのか、残念ながら自分の町にはそのような施設がないので、どうにも返事ができませんでした。これは国が先頭に立っていただかなければならない部分があるのですが、遅かれ早かれ、それぞれの県がどれだけ協力できるのかということになります。その対応をしていかないと、復旧、復興が進みません。もし我々のところで災害があれば、同じような課題があるわけですし、当面のこととこれからのこと、両方とも考えていかなければいけないと思いました。これは感想だけですが、もしお考えがあればお願いします。

鈴木知事

 私も4月16日、17日に宮城県に行き、仙台の高速道路から海側のところと石巻、女川、塩釜へ行かせていただきました。今、町長がおっしゃったように、この瓦礫を何とかしなければいけないと私も思いました。非常に大きな課題となって、やっと国の方で瓦礫処理をすると言っています。その経費は国が95%出して、残りの5%も交付税措置するということで、国が全部、財源をなんとかすると言っています。

 先般、環境省から各自治体に瓦礫処理の関係で人員の支援をしてくれないかという話があり、8月19日から半年間、県環境森林部から6名を送ることになりました。実際の瓦礫の量の査定、その申請書類づくり、国との調整、そのような部分で、技術系の職員と事務系の職員をセットで、2ヶ月交代で計6名を半年間送るということにさせていただきました。

 瓦礫の受け入れについても、いろいろご意見をいただきました。実際に県内でそのようなことをしようと思っていただいた企業の方のニュースが出て、県にも県民の方々から放射性物質の不安があるというご意見もありましたので、受け入れについては慎重にならざるを得ないと思っています。細野原発担当大臣は、福島の瓦礫を県で全部埋め立て処分するのは無理だから、県外処分ということもおっしゃっています。では、どうするのかということについて、我々も議論を注視していかなければならないと思っています。まずは瓦礫処理のための人員ということで、県としてもお手伝いさせていただいております。

川村川越町長

 先ほど田代朝日町長もおっしゃいましたが、小さい子どもの発達障がいが大変多くなっていると聞いております。東員町長もおっしゃっていたと思いますが、それについてのご支援をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

閉会

鈴木知事

 本日は長時間ありがとうございました。県政ビジョンだけでなく、全般にわたり大変貴重なご意見をいただきました。一方的に県がするというようなものではなく、むしろ、一緒に考えていこう、一緒に答えを出していこうという姿勢で、ご発言、ご意見をたくさんいただいたと思っております。それは我々にとって非常にありがたいと思っておりますし、そのような対等な関係のパートナーとして、一緒に県民の皆さん、市民の皆さん、町民の皆さんのために答えを出していく、一歩でも半歩でも進めていくことが大切だと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。今日いただいたご意見を、しっかりと実行に移していかなければいけないと思っておりますが、県だけでは実行できませんので、本日お集まりの1市3町の首長の皆さん、そして、一緒に取り組んでおられる職員の皆さんの力をお借りして進めていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

 

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