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県と市町の地域づくり連携・協働協議会

平成24年度「県と市町の地域づくり連携・協働協議会」(地域会議)トップ会議「サミット会議」(桑名地域)会議録

1.開催日時

平成25年1月14日(月・祝)15:00~17:30

2.開催場所 

桑名市民会館 2階 小ホール

3.出席者

市町:伊藤桑名市長、日沖いなべ市長、加藤木曽岬町長、水谷東員町長
県 :鈴木知事、山口戦略企画部長、稲垣総務部長、藤本地域連携部長
        小川桑名県民センター所長
コメンテーター(講師):山田桂一郎

4.議題

(1)第1部 講演会「観光と地域資源の売り出し」
  講師 観光カリスマ 山田桂一郎
(2)第2部 サミット会議
  地域で選定する地域共通の課題
  ・観光と地域資源の売り出し

5.資料

事項書(66KB)
議題及び要旨の一覧 (52KB)

6.会議録

平成24年度トップ会議「サミット会議」(桑名地域)会議録  (平成25年1月15日開催) (378KB)

(1)開会あいさつ

知事

  皆さん、こんにちは。今日は雨も降っている中で、また、大変寒い中に、このようにたくさんの皆さんにお集まりいただきまして、感謝申し上げます。
 このサミット会議というのは、普段はその地域の首長さんの皆さんと私のほうで一定の議題に基づいて議論をさせていただく、そういう会議なんですが、今日は特別講師、山田桂一郎さんをお迎えをしてやるということで、今まで私が就任してから何回もサミット会議をやってきましたが、初めての形態でこういうふうにやらせていただくこと、本当にうれしく思いますし、こういうチャレンジを桑員地域でできたというのは非常におもしろいことだと思っています。
   今日は、大きなテーマが 観光ということでありますが、ご案内のとおり、今年は三重県全体としましては、伊勢神宮の式年遷宮を迎えるということで、この三重県を売り出していくビッグチャンスの到来となります。この桑員地域、また北勢全体としても、中京地区や関東地区から伊勢のほうに行こうと思うと必ず通らなければならないところですから、そこで1人でも多くの皆さんにこの桑員地域、北勢でも楽しんでいただかなければならないという知恵出しをみんなで今日できればいいかと思っています。
 今年のお正月の三が日は、県全体では主要の16施設だけですが、77万人の方に来ていただきました。去年よりも5万人多くなっています。これは伊勢だけではなくて県内全体でまんべんなく多くの方に来ていただきましたので、順調な滑り出しをしたかと思っておりますが、さらにそれを伸ばしていくためにも、今日はまたこの地域ならではのお話も出てくると思いますので、みんなで知恵出しをしたいと思います。
 山田さんは、三重県の観光審議会の委員もやっていただいているのはもちろんですが、日経ビジネスという雑誌でも「次代を創る100人」に選ばれたり、あと、国交省が認定する観光カリスマ、それらについても認定されていまして、本当にいろんな知見、そして現場の状況、情報、いろんなことをお持ちの方です。
 僕はいつも山田さんのお話をお聞きして感心をしているのは、単に観光のPRということではなくて、地域へお金が回るようにしていく仕組み、地域でそれを観光を産業化していって、あるいは地域の経済にちゃんと恩典が出ていく、お金が回っていく仕組みにどういうふうにしたらいいか、それを行政だけでなくて、その地域の皆さんの自らの手でどういう風にしていったらいいかという視点がいつもあるのは、私は山田さんのお話を聞いていていつも勉強になります。今日もおそらくそのようなお話もいただけると思いますので、私も楽しみにしています。
 今日は、山田さんのお話をお聞きして、この平成25年というビッグチャンスを活かして、この桑員地域で1人でも多くの皆さんに来ていただいて千客万来・商売繁盛、そんな年にするために、皆さんと知恵を出していきたいと思います。

(2)第1部 講演会 「観光と地域資源の売り出し」

  講師 観光カリスマ 山田桂一郎

 皆様こんにちは。山田桂一郎でございます。私自身は三重県民であり、今はスイス在住ですが、最近は県の観光審議会とか、エコツーリズム推進のお手伝い等で再び三重県とのご縁が復活してきました。また、このようなところに再び登壇させていただきましてありがとうございます。
 私はスイスから毎月一度の割合で日本に自腹で通っています。多い時は一か月に2往復半の時もあります。現在、北は北海道の網走、そして、弟子屈町という道東から、南は沖縄県の南大東島、皆さん知ってますか?台風が来ると日本で一番最初に当たるところです。そんなところから、大きいところでは、東京23区のいくつかの区や、もしくは温泉地ならば湯布院や草津、嬉野温泉のような温泉・観光地等のお手伝いをさせていただいています。ちなみに、今までに携わった一番小さな地域は、鳥取県智頭町板井原集落で、80代の爺ちゃん、70代の婆ちゃんと30代の女性3人しか住んでない小さな村でした。
 このような地域振興の活動を通して政府から多くの肩書を頂きました。肩書だけを見ているとかなり怪しく見えます。あらゆる領域の仕事を数多くこなしているからですが、これは私に専門性が無い訳ではありません。
 これだけの職種の仕事をしなければ、私自身が最終的に達成したいことが出来ないからです。私自身が人生をかけて達成したい目的は国民生活満足度指数で日本を世界一にすることです。現在、トップは私が住んでいるスイスです。10点満点で8.1点です。日本はG8と言われる先進国ですが、6.3点しか取れず23位です。この順位と国際観光競争力はほぼ比例関係にあります。観光産業の必要性と観光立国化することが国民の幸せに繋がるというお話をしたいと思います。
 先程、知事からも「山田氏は有名人だ」という発言がありましたが、私自身はそれほど知名度がありません。今回の講演で「山田のことを初めて知った」という人は手を挙げて頂けますか?・・・やはり圧倒的多数の方が初めてです。テレビからの出演依頼を断っているのが原因だとは思いますが、多くの番組が事前にシナリオを用意してあり、こちらの本意を尊重して頂けない場合が多いのでほとんどのオファーを断っています。私自身は裏方なので基本的には表舞台に出なくても良いと思っています。知事からは「政府が選んだ観光カリスマ100人の一人だ」とも説明されましたが、それよりも日経ビジネスの「次代を創る100人」に選ばれた方がビジネスをしている者としては嬉しいです。それは、事業としての結果が出ているのが明確だからです。
 今日のサミットにご参加の皆様の中には、この後、私の言っていることに対して疑問を持たれる方もいると思います。しかし、これまでビジネスとしての事業成果を上げているという事実からすれば、是非、信用頂きたいと思います。私が関わってきた観光推進や農林漁業の振興、中心市街地の活性化など、どの事業でもビジネスとして稼ぐ仕組みとして構築してきました。しかも、ほとんど補助金を使っていません。使ったとしても初年度から黒字経営なので場合によってはふるさと雇用等の公金をお返ししています。最近は、多くの事業者がリーマンショック以降の金融不安や東日本大震災以降が大変だと言いますが、私が関わる事業はこの2~3年の方が業績が伸びています。観光にしても、どれだけ不況になったと言っても観光客が0になることはありません。逆に世の中が不安を抱えてマインドが下がっている時の方がお客様は事前にしっかりと行先を決めます。その時に当地が選ばれる必然性があるか無いかなのです。お客様の旅の目的となる必然性の重要性を前段でお話をすることにして、後半には今日は時間があまりありませんが少し事例紹介もしたいと思います。
 今日は観光のお話ではありますが、論点としては基本的に地域振興=産業の活性化です。過去、いろんな場所で多くの事業者の方々とお話をしていて嫌になることがあります。例えば、「皆さんのご商売は一体いつまで続くのでしょうか?」と訊くと、多くの方々が「オレの代までは何とかなる・・・」と言います。次の世代以降のことを何も考えていないのではないかと疑いたくなります。行政職員の方々でも地域の将来に対して「どうなるんでしょうね・・・」と他人事のように言う方が多いです。他の部署に異動した途端、地域振興や活性化を更に考えなくなるのではないかと不安になります。
 そもそも、それぞれの事業推進も重要なのですが、それ以上に地域としての経営視点が無ければ、特に観光の場合は意味がありません。今日は時間の関係で全てのお話をすることが出来ないので資料をお配りしてあります。百五経済研究所のレポートですが、是非ご一読ください。
 このレポートのタイトルに「観光が地域を救う」と書いてありますが、それは間違っています。観光だけでは地域は救えません。「観光も」必要なのですが、農林漁業や製造業等、あらゆる産業が総合産業化して地域利潤を高め、地域としての経営を成り立たせなくてはならないのです。特に地域外から外貨を稼ぐ手段として観光が必要になります。経済波及効果としても裾野がとても広いのです。
 しかし、観光産業自体は世の中であまり認められていません。「観光」と言った瞬間にバカにする人もいます。世代によっても観光に対する認識が大きく違います。特に団塊の世代より上の方々にとって観光は「博打と風俗だ!」と言い切る方がかなり多くいます。今の若い方には絶対にない観光に対する認識です。どちらにしても、観光を産業として正確に捉えている人は多くありません。
 特に、人口が少なく国内市場が小さい国や地域ほど外貨獲得のために観光は必要になります。私が住んでいるスイスも観光立国ですが、観光を基軸にした総合産業化が無ければ国としてはとても自立していけません。スイス自体、社会保障制度が高度に整備されているのでその維持のためにもそれだけの稼ぎが必要です。但し、国民からすれば社会不安や将来不安が無い国なので国内でもしっかりとお金を使います。積極的にスイスの観光リゾート地で遊び、当たり前のようにスイス製を買う。スイス国民がスイスを買い支えているからこそ、スイスの経済は落ち込まないとも言えます。内需が闊達なので景気も安定して良いのです。実体経済として支えているので企業の株価も下がりません。本来、日本もそうなるべきだと思います。
 観光立国化しているフランスやイタリアも同様です。ブランド製品を売るにしても、わざわざ自国まで買いに来てくれる観光客が一番有難いのです。日本の百貨店で売ることも大切なのですが、自国内で売る方が他産業への波及効果が見込めます。観光客として来てブランド品を購入してもらえれば、他にも国内で交通機関を使い、泊まって、食べて、違うものも買うことがあります。商品を外国へ運ぶ輸送コストが掛からないだけではないのです。
 景気を良くすることについて、重要なのは地域内で実際に使われるお金の量が増えることだけでなく、そのお金が地域外に出ないようにする。そして、そのお金を多くの事業者間を加速度的に回すことが不可欠です。そうでないと税収も上がりません。観光振興と言ったとしても、集客ばかりを考えて実際に消費額を上げることや、そのお金を二次的、三次的に回す循環による波及効果をほとんど考えていないのです。
 実際に多くの場合、イベントやB級グルメ等に予算と労力を掛けているところが多いのですが、継続した結果を出せるところはほとんどありません。特に新しいご当地グルメとは言ってはみても、材料のほとんどを地域外から持ってきているようでは全く意味がありません。本当に景気を良くしたければ、地域内のマテリアルとキャッシュフローの仕組みを構築してからでないと結果が出ないのは当たり前です。地域の景気を良くするとはどういうことなのかを真剣に実践することを目指さなくてはなりません。
 皆さんにお尋ねしたいことは、地域で稼ぎ続けるための実践的な方法とそこから導き出す結果、成果を何に求めるかです。今、日本全国、どこの市町村も自主財源を確保するのが極めて難しい状況です。そのような状況で行政が支援してお金を出すのならば、その投資に見合った利益を求めなければなりません。そういう意味ではほとんどの市町村のリターンはマイナスでは無いでしょうか。
 地域経営には、観光の仕組みは要らないという人が必ずいます。では、その人に言いたいのは、本当に観光という外貨を獲得する仕組みがいらないのか?ということです。また、観光否定派の人たちが地域振興で絶対に必要だと言うのが企業誘致です。私自身は企業誘致を否定していませんが、同じ誘致するのなら雇用が拡大する企業を呼ぶべきであって、ただ最先端技術を持った企業が来ても意味が無いということです。工場誘致に成功すれば、確かに市の歳入は増えますが、ロボットしか働かない工場が来ても全く雇用には繋がりません。亀山市の二の舞になっては意味が無いのです。
 地域活性化させるために外貨を獲得し、雇用を増やすためには地域内であらゆる産業の事業者がネットワークを組み、同じモノづくりをするのならば手間暇をかけた付加価値の高いモノを商品化して地域内で売ることが重要です。単純に誰でも作れるようなモノを大量生産して安価で売ったとしても利益は出ません。そもそも、人口減少して市場が縮小する日本では売上増にはならないです。売上は単価×数量ですが、数量の絶対数が減るのがわかっているならば単価アップ=付加価値増の仕組みしか今後の売上増はありえません。
 その方法を実践してきたのが、私の住むスイスやイタリア、フランスです。これらの観光立国化した国々が誇る代表的なブランド品は全てが職人技の手作りで、貴金属、精密機械、バッグ、靴、洋服等は高単価で売れるものばかりです。しかも、この3国は日本に対して貿易黒字を出しています。しかも、2次産業製品だけでなく、1次産業品であるワイン、チーズ、生ハム、パスタ、チョコレート等から保険、金融等も含めて全産業製品を高付加価値化して海外へ売り込んでいるのです。そして、そのイメージアップは商品だけではなく、地域と連動して総体的に良くなるのです。同様の仕組みを日本全体で持てないのなら、せめて三重県がそうならないかと考えます。一つの商品化で一喜一憂するのではなく、全産業が総合的に発展し、イメージの向上も図り、地域全体が食べていけるようにならないと意味が無いのです。
 今後、一番重要なキーワードは、「持続可能」と「自立」です。どの地域、都道府県単位、市町村単位でも同様ですが、このキーワード抜きの地域経営はあり得ないし、意味が無いことになってしまいます。そのためにも地域で稼がなくてはならない。国も県もお金が無いのは同じです。地域で稼ぐ話をしてもピンとこないぼーっとした行政職員も多いのですが、地域全体で稼げるようになり税収アップと自主財源を確保することを考えないと自らの収入も減るということを自覚して欲しいと思います。地方が自立して行く流れを止めることは出来ません。今のままの財源不足が続けば更なる給与カットが続き退職金が出ない状況もありえることを考えて欲しいのです。特に県職の方々は基本的に天下り先も無いのですから。基本的に行政が出来ることはお金を出すこと、段取りを付けることしかできません。どこも予算的に厳しくてお金を出す余裕が無いのならば、地域経営に対して事業者や住民に対して良い段取りを付けることが重要なのです。今は、その最後のチャンスだと思います。国も借金をして、多額の予算を組んでまでも省庁がいろいろな地域振興の施策や事業を進めようとしています。今回の地方への投資に失敗すれば多大な借金しか残りません。今からでも持続可能で自立する形を目指さない限り将来は開けて来ないのです。皆さんには観光の仕組みと必要性、地域経営としての地域振興のあり方と共に、本当にやらなくてはならないことだと思って頂きたいと思います。
 国も観光立国化宣言をするほどの力をかけるのには理由があります。それは日本の将来を見据えた時に構造的、根本的な問題として人口減少があるからです。どの地域でも人口が減れば、その分の消費力と共に経済力が落ちていくのは当然のことです。国の試算によると、日本の人口1億2800万人の一人あたりの平均消費額は124万円です。定住人口一人分の124万円を稼ぐのに必要な観光客数は、外国人だと7人、宿泊客24人、日帰り客79人です。どこのまちも基本的に人口減少になっているのならば外からの消費を増やすしかないのです。
 皆さんにお聞きしたいことがあります。この3つのセグメントの中で皆さんが観光客を誘致する上でメインターゲットにしたいお客様はどれでしょうか?3回とも手を挙げて頂いて良いので意思表示はしてください!では、外国人=遠くから来る宿泊客7人だと思う方?あまり多くないですね。宿泊客24人でしょうか?少数派ですね。日帰り客79人だと思う方?一番多くの人が手を挙げました。まず、皆さんに理解して頂きたいのは収益事業として利益率を考えれば、7人で124万円の売上になる外国人客が、一番経営効率が良い=利益率が高いわけです。日帰り客だと79人必要ですから薄利多売になります。
  ビジネスとして投資効率を考えないのは問題です。利益確保したければ、基本は遠くから来る観光客をターゲットにした方が一人当たりの利益は高くなります。観光の目的地として、観る、食べる、買うでも何でも良いのですが、必然性があれば遠くからでもお客様はやって来ますし、近くからのお客様より多くの消費をします。だからこそ、わざわざ遠くからでも行ってみたいという目的地にならなければなりません。同じ都市圏から来て頂くのでも近くの中京圏より首都圏から来てみたいという必然性ある理由や目的ならば、近くの都市部からでもお客様は流れます。泊まらなくてはならないぐらいの必然性があれば日帰りのお客様も呼び込むことが出来るのです。より遠くから来て頂くことを考えた方が投資効率と経済効果は高くなるのです。
 私自身がこれまで関わってきた日本各地の観光地から欧州5カ国12カ所の山岳リゾート地や東南アジア等で行ってきたマーケット調査の結果なのですが、どんなお金持ち、富裕層でも身近、手近の遊びやレジャー等にはあまりお金を使いません。皆さんも同じだと思うのですが、ちょっと日帰りのドライブに出かける時と東京や札幌、沖縄等に行く時、それ以上に海外旅行へ出かけるのでは行先が遠くなればなるほど、お金を使おうとする気持ちが大きくなります。受入側としては、遠くから来たお金を使う気満々の人たちに対してしっかりと使って頂けるものを提供すれば良いのですが、そのような高付加価値商品を用意せずに、誰もが出来るような簡単な商品を並べていても購入には至りません。あまりお金が使えないような人たちに無理やり使ってもらうのではなく、使える人たちにしっかりと使ってもらえる仕組みの方が必要です。もしくは、お金を貯めてでも使ってみたいと思うほどの商品を提供しなければなりません。どちらにしても、気持ち良く使ってもらうための必然性が重要なのです。
 では、この桑員地域の人口動向から改めて考えてみましょう。桑名市は人口が増えているから観光は要らないのでしょうか?いなべ市は最近まで増え続けたけど、最近ちょっと減っていますが、それほどの減少ではないから大丈夫なのでしょうか?そう考えてしまうと危険です。確かに桑名市は一貫して人口が増えています。いなべ市も増えていましたが、最近、少し減りました、この5年から10年で更に下がっています。
  では、人口の減少分に先ほどの124万円を掛けると、桑名市は5,405人、いなべ市は45人増えていますから消費額が増えることになります。しかし、年齢別に見ると、0歳から14歳、15歳から64歳、65歳以上の中で人口が増えているのは65歳以上のお年寄りだけです、子どもたちも生産年齢の人口である実際に働いて稼ぐ方たちも減っていますが、その減少スピードが半端ではありません。桑名市の15歳から64歳の人口は3,455人減少していて、この10年間、2000年から2010年の変化から計算すると、消費額だけで約42億8,000万円が市内から消えているのです。いなべ市だと、約11億7,000万円の地域内での消費額が消えています。実際、これだけの消費額が落ちる市内の商店街がすごく苦しいのは当たり前です。せめて、観光・集客交流の仕組みで出す成果としての指標ならば、消えてしまった過去10年分ぐらいの消費額を取り戻すとして、桑名市ならばとりあえず43億円ぐらい稼ぎましょうと言ってもらったほうが、はっきり言って分かり易い目標になります。
 特に入込数で指標を持ったとしても全く意味がありません。観光客によってはそれぞれ使う金額が違うわけですから、中には全くお金を地域内で使わない人もいます。
 しかも、桑員地域では今後、加速度的に高齢者だけが増加するので社会保障費の負担は増える一方です。全体の人口が増加していると言って高齢者だけが増え続け、現役世代や子どもたちが減少するのは非常に危険なのです。
 木曽岬町と東員町に関しては、全体人口の減り方よりも、やはり生産年齢人口の減り方のほうが大きいので、それぞれの町の過去10年間に消えている消費額はかなり大きいです。更に苦しいのは、子どもたちの減少がどちらも多いことです。
 桑名市、いなべ市、木曽岬町、東員町のどの市町も、これからも地域内の消費額が落ちる一方です。しかも、高齢者が激増中なので、特に東員町の場合は相当苦しい状況になります。本当に稼げる町にならないと役場も職員に給料が払えなくなります。これは地方自治体だけではなく、県や国レベルでも同じです。
 だからこそ、お金を稼いで使い、税金を納めてくれる現役世代の雇用を増やすためにも新しいビジネスを創造しなければはなりません。
 これは盟友である藻谷浩介氏と私が必ず使用するデータとグラフですが、2005年から2015年、2010年から2020年の10年間で、国立社会保障・人口問題研究所の試算によると三重県の人口は7万5千人減ります。このまま行くと250年で三重県の人口は0になるという減少ペースです。見てのとおり、子どもたちが約5万人減って、20%減、生産人口も10万5千人減で9%減、65歳以上は18%、2倍近く増えています。5年遡ったところから5年後を見ると、予想値は75歳以上が激増中です。だからこそ、三重県全体でもっと稼がないと、今後、高齢者を支えることが出来ません。東京、名古屋、大阪等の都市圏でも、例えば、1都3首都圏は2005年から15年で人口が72万人増えます。東京だけが一人勝ちですごい増え方だと思われるかもしれません。実際、100年で人口が2割増えるという驚異的なペースです。
 しかし、このようにグラフを見てのとおり、他地域と同様にやはり子どもたちも生産年齢人口も減っています。しかも、三重県以上にお年寄りが今後増えるのです。さらに75歳以上がすごい勢いで増加します。10年間で63%増です。これは、都市部ほど団塊の世代を労働力として全国から集めてきた結果です。今、地方や田舎ほどお年寄りは多いのですが、ピークが過ぎつつあるので、今後はそれほど年寄りが増えることはありません。
 名古屋都市圏のベッドタウンになってしまった東員町も含め、大都市圏のほうがこれから高齢化するのでお年寄りが激増していくのに伴い、社会保障費の負担も増加します。物理的にも病院、介護施設等がまだまだこれから必要になります。更にお金がかかるということです。このグラフは前回県庁で講演したときには、木曽岬町といなべ市が入ってなかったのですが、今回は入っています。現時点で見ると尾鷲市、熊野市はグラフから欄外に出てしまうほどお年寄りが多いのですが、他にも志摩市や鳥羽市も多く、伊賀も多いのですが、これからの増加率からするとこれらの市町は逆にお年寄りは減少します。今後は病院・介護施設等を増やさなくても今のあるものを維持できればなんとかなるのです。都市圏は否応なしに病院・介護施設等のベッド数を増やさなくてはならないという物理的な増加が必要になってくることで、今後の維持管理も含めて大変な運営が待っています。特に、いなべ市ではお年寄りの増加率が東京並みの2割、桑名市や木曽岬町はそれより多い3割から4割近い増加です。名張市も酷いのですが、東員町は5割を超えて6割近くです。これだけ増えていくお年寄りをどうやって支えるのでしょうか。お年寄りも65歳になったからと言って働かずに年金を貰って社会保障費を使うだけでなく、観光関連ならば意外といろんなところでお年寄りにも活躍していただけると思います。ただし、ボランティアガイドは止めて欲しいと思います。よくある自分の知識のひけらかしじゃなくて、お客様の満足度を上げるような体験ツアーやプログラムのプロガイドとしてお金を貰って活躍して頂けるなら良いのではないでしょうか。もしくは、細々でもいいから農業等をやりながらいい良い物を作っていただき、それを観光客へ売って稼ぐようなことをやってもらいたいのです。どの市町であったとしても、今以上に体験ツアーやプログラム、グルメ、おみやげ品等の商品を増やすことで旅先としての必然性を高め、そして、地域の総合産業化を図る中で様々なグルメや地場産品を販売して稼ぐことで雇用を増やし、現役世代の定住を増やすことが出来れば将来が見えてきます。
 また、爺ちゃん婆ちゃんの知識・経験は後世に伝えていただきたいので、いつまでも現役として活躍して欲しいです。最近は「老害」といってお年寄りの方をないがしろにする動きもありますが、私はぜひ、お年寄りの方々には頑張っていただきたいと言いたいのです。木と一緒で、若い木はなかなか火が付かないのです。お年寄りは老木・枯れ木なのでよく燃えるのです。例えが悪くて申し訳ないのですが、お年寄りの方々には自らガンガン燃えていただいて、ガンガン次の世代に火を渡していただきたいです。高齢化してお年寄りが増えることを嘆くのではなく、社会でいつまでも活躍してもらえる仕組みを構築しなければならないのです。お年寄りだけでなく、どの年代の人たちも地域振興やまちづくりの活動については、「誰かがやってくれたら私は手伝うわ」という人が多いので困ります。どの地域の住民もお年寄りから子供たちまで、まちを良くしようと思ったら、まず自分自身が動かないと何も始まりません。そして、周りを巻き込んで行くことが大切です。元気のある田舎や地方では、お年寄りがちょっとでも稼いで年金だけに頼らずに自立しているようなへき地にこそ若者が流れ込んで来ています。島根県の海士町とか、沖縄県の離島とかがそうです。それは、お年寄りが元気に稼いで生活しているという事実があることで、移住してくる若い人たちが安心するのです。自分たちがここで歳を取っても、この町に住み続ければ、こういうふうに老後を過ごせるのだと認識ができるのです。それとは逆に、お年寄りに元気がない町には外からの移住者や若い人たちは絶対に集まりません。
 また、お年寄りがすごいのは日本の資産の多くを持っているということです。実際、タンス預金も含めて結構、現金を貯め込んでいる方も多く、特に世代が上になればなるほどお金を貯めることだけを目的にしてきた人たちです。もし旅行で出費するならば、海外旅行は私が住んでいるスイスだけにして(笑)、是非、国内旅行でしっかりと使って頂かないと日本の景気は良くならないのです。
 ちなみに、スイスは観光地というよりは長期滞在のリゾート地が中心で、1週間から2週間滞在するのが基本です。しかも、どこも宿泊客シェアの約40%は自国民です。自国民が支持することで評判が上がらないと他の地域や国のお客様が支持してくれることもありません。どこも同じなのですが、地元民が支持して良いと言わないものは全く売れません。地元民が美味しい!良い!楽しい!と言っていないものを他の人が納得して購入することはないのです。この話題については、後程、地域リアリティーという話をしようと思ったのですが、残り時間が無くなってきたので今少し話しておきます。地域リアリティーについて、よく例に出すのは、食べ物であれば香川県の讃岐うどんです。讃岐の地元の人たちは毎日のようにうまいうまいといってうどんを食べています。毎日3食共うどんを食べる人も珍しくないです。私も仕事で香川県へ行くと、朝食バイキングは食べさせてもらえません。地元の人が朝から一緒にかけうどんを食べに行きましょうと誘ってくれます。昼はうどん定食、夜は飲んだらカレーうどんで締めます。「毎日食べてすごいですね」と言うと、「山田さん、おれたちは半端じゃない、おやつも含めて一日5食も食っていますから」と言います。これだけ地元で愛されていれば日本中に讃岐うどんが広まるのも納得です。
 スポーツも同じです。地元民が何らかのスポーツで盛り上がっているところには必ずプレーヤーも合宿も来ます。だからこそ、スポーツ合宿の誘致もコートや球場等を整備するだけではダメなのです。例え、下手でもいいからチームがないと練習試合すら出来ません。
 他の例えですが、私は長野県や北海道のスキー場再生の仕事もしているので多くのスキー場にも行くのですが、ダメなスキー場ほど地元民が全くスキーをしていません…。今、北海道ならニセコにオーストラリア人がたくさん行っていますが、それ以上に、野沢温泉や白馬にもオーストラリア人が増えています。それは何故でしょうか?まさしく、これらのスキー場では地元民が子供からお年寄りまで一番スキーをしていて、多くのオリンピック選手を輩出し、スキークラブや学校のクラブも強いのです。コアなスキーヤーほど、スキーのスポーツ文化としてのリアリティーが無いところには行きません。そして、外国人には日本の里山文化もあって日本らしいという点も大変重要です。どちらにしても、地域のリアリティーを考えなくてはならないのです。
 これまでお話しをしたとおり、今後50年で日本の生産年齢人口は半減していきます。地域単位で新しいビジネス創造をすることとキャッシュフローを増やすことで雇用と景気を上向かせ、現役世代が本当に稼いで、使って、まちで税収を上げることを考えないと放っておけば人口はどんどんと減っていくのです。そのためにも、大量生産と安価なモノづくりだけをするのではなく、集客交流と共に付加価値が高い商品や製品化を進めなければ生き残っていけません。本当はこの部分をもっと時間をかけて解説したいのですが時間が無くなってきました。
 そして、本当に皆さんが観光・集客交流に取り組むのならば、最終的に何が一体目的なのかと、なんのためにやらなくてはならないのか、ということを真剣に考えていただきたいのです。県民からすれば、どんなことでも、自分自身の幸せや豊かさにつながらないのならば余計なことはするなと言うでしょう。また、特定の観光事業者やお土産物屋だけしかもうからない活動なら、他の事業者や住民はそんなことをやってほしくないのです。それは、他の産業であっても特定と特化をすればするほど同じ問題を起こします。農業や漁業だって一緒なのです。その産業だけにテコ入れしようとすると、周りからは「また、一部の産業と事業者だけにお金を遣いやがって、不平等だ・・・」と言われるのです。
 だからこそ、私が関わってきたどの地域でも「地域・生活を豊かにしましょう!幸せになりましょう!」としか声を掛けません。最初からビジネスの話をした瞬間から地元民から受ら入れられることが難しくなります。特定のビジネスや産業振興ではなく、この町を将来的にどうすると良いのかということから始めないと地域内で話をまとめることが難しくなります。
 そうならない突破口として、私の地域振興の中心には必ず子どもたちと一緒に活動をすることがあります。それは、そもそも地域振興を含めて世の中の問題の全ては、エゴと利害から出来ているので、そこから脱却するためにも、これまでのビジネスや古い人間関係のしがらみを引きずらずに地域全体が動けるようにするためでもあります。どんな人でも、子どもたちが地域のために行っている活動については反対出来ません。
 また、いくら地域振興とはいえ、金儲けや商売の話を最初からすると、それこそすぐにエゴと利害で動かなくなります。でも、子どもたちが頑張って地域のためにやっていることについては、逆にみんなで応援したくもなり、地域が一体化して動くきっかけになるのです。三重県内でも、鳥羽市の菅島で子どもたちがボランティアガイド活動すると、島全体の活動として地域が一体化しています。私は以前から子どもたちとの連携や活動を進める理由はそこにあり、北海道から九州、沖縄までやっていることは違っても子どもたちや主婦の方々を中心にすることには変わりがありません。
 今後の地域の生き残りをかけて、観光・地域振興は何のためにやらなくてはならないのかを本当によく考えなければなりません。特に、経済効果を出し、雇用につなげるためには、まず人材育成をしっかりやらなければなりません。本質的に大切なことを横に追いやり、集客数だけを上げたいというのが本当に一番困りものです。この件については少し触れましたが、実際にご商売やっている方ならお分かりのとおり、客数ではなく、売上や利益が重要なのです。
 また、行政が客数だけ追い求めると余計なことをする場合があります。ベンチマークとして入込数を捨てろとは言いませんが、世界中で観光指標に関して入込数にこだわるのは日本だけです。基本は宿泊数で、日帰りや通過地ではリピート数なのです。大事なのは消費額と地域内の波及効果なのです。車が駐車場に何台停まっているかとか、店に何人客が来たかはそれとは全く関係ないのです。長島スパーランドさんのような観光施設ならば入場料収入として客数は大事ですけれども、それでもリピート率は重要です。入込数を目標とした結果、数字が達成しないと、つじつまを合わせるために余計なイベントを開催して、余計なお金と労力を使います。これでは関わった事業者や住民は結果が伴わないので疲弊疲労します。そうすると、だんだんと住民が主体的に関わってこなくなり、どんどん地域が悪くなります。
 では、最後に時間がない中でクイズをしたいと思います。是非、旅行者の気持ちになって考えてください。では、皆さん、質問ですが、この中で観光客の宿泊動機、1位はどれでしょうか、20代から60代と60代の女性が共通した解答になっています。この中で旅行に行きたい、宿泊してでも行きたいという理由の1番はどれでしょうか。ベスト3を当てて欲しいので、正解率は10分の3です。10回とも手を挙げていただいても結構です。では、時間が無くなってきましたのでどんどん手を挙げてください。1、知識や教養を深める。あまりないですね。宿泊旅行にはあまりインテリジェンスが必要でなく意味がないってことでしょうか(笑)。2、美しいものに触れる。どうでしょう。ちょっと多いですね。3、未知のものに触れる。4、感動したい。多くなってきました。5、友だちと付き合いを楽しむ。本当に毎回上げている人がいておもしろいですね(笑)。6、家族親睦のため。7、思い出を作る。8、保養・休養。9、グルメ。10、日常から解放・・・。ありがとうございます。答えは、こちらです。実は順番は、並んでいる番号を逆にすると支持率の高い順位になります。トップスリーの解答で考えても、大事なのは何かというと、普段の生活から離れて、旅先にしかないおいしい物を食べ、そして、心身共に休んで、健康になって帰りたいとお客様は望んでいるのです。自分の住んでいるところから離れ、そこにしかないおいしいものを食べて元気になって帰りたい。よく旅行後の会話であると思いますが、お母さんの言う言葉。家に帰ってから「ああ疲れた、やっぱり家が一番ね!」。そんな感想を言わせる旅先がダメなのです。その地へ行って、元気になって、明日から頑張って働くぞ、勉強するぞってなれるかどうかが重要なのですから。
 では、受入地としての空間提供を考えた時、何が大事なのでしょうか。では、パワーポイントの資料を出しますから見てください。その考え方は「非日常」と「異日常」の空間提供です。「非日常」といいますと、まさしく長島スパーランドのようなテーマパークも含めて、人工的につくられたものがあります。もしくは自然環境です。山にある豊かな森や海のきれいなビーチなどです。そして、その自然環境の中で楽しむスキーとか、ゴルフ場、マリンスポーツなども非日常的です。この非日常空間で楽しむことを目的に人を呼ぶということも可能ですが、同様に非日常空間の提供は、当地だけではないことがあります。山も海も、スキーやゴルフ場も他の地域にもあるのですから。基本的に、その地へ絶対に行かなくてはならないという必然性、理由づくりを考えるのならば、「異日常」の空間提供の方が圧倒的に優位に立てます。そもそも旅は、地域の文化体験と考え、先程のクイズで理由の1位だった「日常から解放」を念頭に置けば、自分の住んでいるライフスタイルから離れることを意味する「異日常」になります。しかも、お客様から見て、「豊かな異日常=豊かな文化、歴史、伝統、生活」でなければ人はそこへ行こうとはしません。また、この豊かさは市場経済的な価値だけを指しません。地域のどこもかしこも高層ホテル、マンションみたいな話とか、コンビニがあればいい、チェーン店があればいいという話ではないのです。そこにしかない生活文化としての豊かさですから、大体、金勘定できないものがほとんどです。
 長続きする人気の旅番組も同様です。お笑いタレントがどこにでもあるようなご当地グルメをレポートしているのではなく、鶴瓶さんやタモリさんとか、亡くなった地井さんの番組もそうですが、その地域の人の生活そのものにスポットを当てたものの方が長寿番組になっています。皆さん、昔はもっとすごい旅番組がありました。この世界での私の大先輩、いまだに一緒に取材旅行をしている方なのですが、兼高かおるさんの「兼高かおる世界の旅」は、昭和36年から平成2年まで放送されていたお化け番組でした。若い方たちで知らない方は、後ほどユーチューブで見ておいてください。海外旅行が自由化になる前からやっていた旅番組です。
 最近、兼高さんは私が行っている国内のへき地・離島によく付いて来ています。世界をくまなく回った方が「日本はすごい!」と言います。日本にも世界各地と同じように自分が住む地とは異なる日常性の豊かさがあると。特に、田舎や離島には日本の良いものがたくさん残っているといいます。もちろん、都市部でも下町などにも素敵な日常があるといいます。人がその地域に住み着き、長年かけて築いてきた生活・伝統・風習・文化ですから。それはとてもユニークであり、楽しいものであると感じるのです。
 「世界の旅」でも、例えば、ヨーロッパも多様な国々と地域、田舎も都会もあり、アラスカのイヌイットのような極寒の生活もあれば、アマゾンのジャングルでの熱帯生活、アフリカのマサイ族のような生活等々、発展しているかどうかや貨幣価値だけでは測れないそれぞれユニークな生活という「異日常」を紹介してくれていました。そして、実際にその生活文化を体験しに行く人たちが増え続けたのが海外旅行ブームに繋がったのです。そのような旅の異日常の体験を桑員地域で提供出来れば良いのではないかと思います。「非日常」か「異日常」か、ではなく、どちらの提供も考えていただきたいのです。2市2町の連携によって、どちらの空間も地域として打ち出すことが出来ます。非日常は元々、700万人も長島スパーランドにはジェットコースターに乗ってキャーッと言って楽しんでいる人たちがいます。そして、一方では、生活圏の中で非常に奥深いものがあり、これまでとは違うテーマやコンセプトでも、この地域に滞在してみたいとか、食べたい、買いたいと繋がると思います。そうなれば、桑員地域も伊勢志摩とは違った良さが出せるはずです。そして、そういうストーリーを住民がつくりあげる活動が必要なのです。
 国土交通省の外局である観光庁には「住んで良し、訪れて良し」というキャッチコピーがあります。この言葉は私もとても気に入っています。それは「訪れて良し」の前に住んで良し」があることです。やはり、最終的には人が住みたくなるような地域にならなければ人が来ることにもならないのではないでしょうか。しかも、「自分のまちが最高だ!」と先程紹介をした香川県のように地域に対して誇りを持ってその地に住んでいる人たちがいなければならないのです。この地で生まれ育って良かったと心底思えることやこの地が好きで移住してきた人たちが行動することが必要です。そうでなければ、ライフスタイルの豊かさは提供できないのです。
 私はスイス・ツェルマットに住んでいます。マッターホルン麓の人口約6,000人の村で、電気自動車と馬車しか走ることができません。町並み、景観も良く、日本のテレビ番組にもよく出てきます。最近はイモト(アヤコ)さんがマッターホルンに登りました(笑)。世界中の人に「私はツェルマットに住んでいます」というと、「山田さん、良いところに住んでいますね。一度は行ってみたいわ!」とほとんどの人に言われます。どうでしょうか。桑員の2市2町も同じように言われたいと思いませんか?そういう町にならないと意味がないと思いませんか?だから、私は「観光」は国の光を観るじゃなくて、感じる幸せって書いているのです。お客様も来ていただいた結果として、美味しかったとか楽しかった、滞在して良かった、元気になって帰るぞ!と思って欲しいのと同じぐらい、住んでいる人たちも生活していてとても幸せだと感じてもらわないと、観光・地域振興はやっていても意味がないと思うのです。
 誘客や集客をして、ただ金もうけしてやるぞという手段・手法はマーケティング的に解決できることなので、他の専門家や私を雇っていただければいくらでも教わることが出来ます。しかし、その前にどうしても考えてもらいたいのが、観光・地域振興をしてまで稼がなくてはならない理由です。そして、稼ぐと言っても一体、いくら稼ぐのでしょうか。その利益で地域経営をする時に社会保障制度や教育等が自前で維持されるぐらいの利益を上げることが出来るのでしょうか。そういう地域の将来設計を踏まえた上で、将来にはどのような町にするのかを考えて進めなくてはならないことを自覚してほしいと思います。
 私がスイスに25年も住んで学んだことはこの住民が主体的に構築する地域経営のあり方なのです。ツェルマットという人口6,000人の村が、外資や大手資本に頼らずに自分たちで電力供給から電気自動車製造と他地域への販売まであらゆる産業事業の全てを自前で行うことは自分たちが責任を持って経営を行っている証でもあります。そして、村内の電気自動車と馬車化は観光のためにやっていないことだと明言しています。自分たちのライフスタイル、生活の質を上げるためだと言い切るのです。そういう努力の下に築き上げられた地域だからこそ、世界中の方から憧れを持たれる村になったと思います。ここまで上質さにこだわることが出来れば、生産量がとても少ない地元のチーズも安く買いたたかれることはありません。昔から、あらゆるものの質的向上を図ることでマーケットからの信用と信頼を勝ち取ってきたのです。そして、そのしたたかな地域経営には、30年後、50年後、100年後の地域のあり方としての理念、どうしていかなければならないのかというビジョンがあるからこそ、しっかりとしたテーマ、コンセプトも決まるわけです。テーマとコンセプト、狙いと概念は将来構想からしか導き出せないのです。今後、まちをどうしたいかが全てを決定する基になるのです。
 私が住んでいるツェルマットや他の欧州の町でも100年単位でまちづくりの将来構想をしっかりと考えてきたからこそ現在の姿があります。カーフリー(car free)リゾートとして車のない町にしていきましょうと決めたことや環境や景観、建築等の条例による自然保全や電線電柱の埋設などの全てが住民主体となって村の質を向上することに対して徹底的に進めることが出来ています。それだけ、テーマとコンセプトに基づく徹底さが必要なのです。
 毎年、私みたいな有識者や訳の分からない先生がここに来て、どこかの補助事業を使って、単年度の事業として、「今年はこのイベントをこのテーマとコンセプトでやりましょう」、「来年にはご当地グルメで、また違うテーマとコンセプトでやりましょう」とくるくるとテーマとコンセプトを毎回変えていたら、地域ブランドが育つはずがありません。同一テーマとコンセプトで継続して事業を続けないとブランドとしての蓄積と構築が出来ず、ルールづくりや、効果的な商品化も何も出来なくなります。だからこそ、皆さんが今後、どういう将来構想を持ち、テーマとコンセプトを立てるかがすごく大事なところなのです。
 テーマとコンセプトの活かし方という意味では、スイス政府観光局のPRは一度も「スイスにようこそ!」なんて言う一般的なキャッチコピーを使ったことがありません。日本マーケットならば、日本人にとっては「アルプスの少女ハイジ」のイメージがすごく良くて強いので「ハイジの国にようこそ!」なのです。見てください、このパンフレット。これが表紙なのですが、中を開けると、宮崎駿さんが作ったアニメ通りにすごくきれいな風景が、同じ場所があるのです。おんじの山小屋もあるし、街並みも一緒です。「ハイジの町」というテーマ、コンセプトで、このマイエンフォルト村はこだわっています。とても、いいと思うのは、この物語はすごく地元で愛されているお話ですから。例えば、この画像にある「ハイジの泉像」は子どもたちがお金を出し合ってつくったのです。行政の補助金を使ってつくったわけではありません。最近、まだ行政のお金を使ってこういうまちのシンボルづくりをやっていますけども、みんながお金を出し合ってでも作りたいというものは日本のどこにあるのでしょうか。地元から愛されているハイジの物語とその世界はここでは非常に大切にされて生き残っています。
 日本でも、6回も映画でリメイクされた「伊豆の踊子」はハイジのように伊豆の人たちに誇られているのでしょうか。実は、あまり大切にされていないのでとても残念です。それだけが原因ではないのですが、伊豆の踊子の世界観も無い伊豆ではお客様がどんどん減っています。マイエンフェルト村では、おんじの山小屋も実在するし、ハイジの家はご当地の民俗博物館になっています。多言語でのマップもあり、自分たちで歩けるコースもありますが、ガイドと一緒に歩くとさらにいい体験になります。地元のことと共にハイジの世界をたっぷりと楽しませてくれますから。隣村の温泉の湯煙が見えると、「あれはクララが足を治しに来た温泉地で、あなたが立っている丘はあのクララが立った丘なのよ」とか(笑)。ここがそうなのかと物語同様に感動します。ところで、どうしてクララがスイスに来てから立ったと思います?実は、ヨーロッパの都市部は一年中雲が多く、特に冬は寒くて太陽の光が浴びることがほとんどできません。フランクフルトで生活するよりもスイスに来て太陽の光を浴びて、カロリーも高く、カルシウムの多いチーズ等の乳製品を食べているので足腰が強くなったのです。最近、NHKの「ためしてガッテン」でも解説されていました(笑)。紫外線を浴びないと人間は足腰が強くならないのです。だから、クララが立ったことも現実として実証されています。とにかく、ハイジの世界で生活がしてみたければ、この村に行くしかないのです。農家民泊すれば干し草のベッドで眠れます。おんじが溶かしてくれるラクレットチーズをパンに乗せて食べることも出来ます。アニメにはあって、この地に無いのはオープニングで出てくるあの長いブランコだけです(笑)。どうでしょうか?これだけの話でスイスに行きたくなってきませんか?マイエンフェルト村でさえ、地元の方々は観光だけを目的にするのではなく、本当に地元とハイジの物語を愛して誇りを持って生活しています。そして、それを観光産業として活かしているのです。
 観光地では、よく地域の素材勝負とか素材の売り出しということを言いますが、実は素材だけをPRしても全く仕方がないのです。地域の素材はあらゆる手間暇をかけて商品としてお客様が本当に欲しいものにしなければならないのです。レストラン等の飲食店と一緒です。昔は素材だけでも良かった時期がありました。でも、「うちには採れたての新鮮野菜や果実、捕れたての鮮魚、質の良い肉があります!」と言っていてもお客様は納得しません。今は、お客様に対して料理という形にして出さなくてはならないのです。ほとんどのお客様には明確に商品として提示・提案するからこそ買っていただけるのであって、素材だけを訴えても意味が無いのです。素材だけなら、他の地域に行っても同じものが手に入るのです。どこにでもあるものは競争力がありません。お客様から同じだと思われた瞬間に、お客様は近いほうと安いほうにしか流れないのです。食べ物でも地場産品やイベントでもなんでも同じです。
 では、何とか後5分でお話をするのでこの事例を見て頂きたいと思います。これまでも入込数にこだわることは無いとはお話してきましたが、近年の人気観光地として、ゲゲゲの鬼太郎、水木しげるロードで爆発的に入込数が激増した「境港市」です。私自身、鳥取県のアドバイザーをやっていますが、この町には呼ばれたことがありません(笑)。境港市は妖怪のテーマでいろんなことをやって観光客を増やしてきました。このグラフには出ていない2011年から12年では入込数180万人どころか380万人を超えています。しかも、観光協会長は観光庁長官賞までもらっています。本当にすごいと思います。いろんな手段で数を増やしたことは私も認めています。特に10年間で60万人から380万人ですから6倍も伸びたのです。ところで、経済産業省が3年ごとに市町村単位で小売商業の動向のデータを取っています。そこで、2000年過ぎぐらいまでは市内でいくらモノが売れたかというと約60億円です。この年の60万人しか入込数がなかった頃から、このグラフのように後の3年だけではなくて、6年間、この一番入込数が伸びているときに、市内の売上は60億から一体いくらになったでしょうか?毎回、手を挙げて頂いていいので解答ください。では、まず入込数と比例した勢いで360億円以上という人。180億。120億。60億円で横ばい、では、まさかの半分。実は、さらにまさかの減少。答えは、実はまさかの3分の2なのです。事実は市内の売上は減少しているのです。お客様だけを集めても、お金を使わなければ意味が無いとご説明しました。但し、この減少の一番大きな原因は何かというと、境港市民の少子化と高齢化と人口流出です。要は人口が減って消費額が落ちたところに観光客が380万人来ても、お金を使ってもらえなければ落ち込んで当たり前なのです。それに、そもそも水木しげるロードはタダです。ここを歩くだけで、写真撮ってしまったら帰ってしまう。物見遊山だとこのような悲惨な結果になります。物見遊山型で満足したお客様は二度と帰って来ないでしょう。富士山だって、何だって同じです。外国人でも富士山をパチッと写真撮ったら再びの来日はありえません。私が住んでいるツェルマットのマッターホルンだって記念撮影だけで十分ならお客様は二度と帰って来ないです。
 鳥取県はとても人口が少なく、高速道路もないところです。自動車道で米子道というのはありますが、広島や岡山という都市部と直結しています。そこはETCの千円効果もあり、ただ賑わいを作ってくれました。これはLLC(ローコストキャリア)と一緒で、交通費にそれほどお金を掛けられない人は、旅先でもそれほど消費額が上がるわけではありません。ETC効果とはいえ、交通費に1,000円しか掛けられない日帰り自動車旅行の家族が、一体現地でいくら使えるのでしょうか。どんなに数を集めても必ず消費に繋がるわけではわりません。特に質が高くて良いと言われる商品はほとんど購入されないのです。
 売上金額でいえば、市営駐車場と妖怪記念館はすごい売上なのですが、これは市役所の財政を豊かにしただけで、地域内の経済的キャッシュフローとしてお金を回す仕組みとは関係ありません。そもそも鬼太郎グッズのほとんどはメイドインチャイナですから、せっかく落ちたお金もすぐに出て行くだけです。地元で作っていたとしても単価の低いこういうもの(妖怪パン)だけです。これぐらいの単価だと水木さんの事務所がいくらロイヤリティーを地域のために安くしているとはいえ、どれだけ利益が手元に残るのでしょうか。
 境港市の観光振興において、どのような地域連携があればもっと経済効果が生まれるのでしょうか。境港はそもそも漁港です。西日本有数のマグロ、イカ、カニ等が揚がる場所です。皆さん、すいません、境港へ行った方いらっしゃいますか?結構多いですね。現地で何か買いましたか?海産物を買った方?ほら、意外と少ないでしょう。境港へ行ってもどうせ鬼太郎グッズしか買わない方がほとんどなのです。海産物を買った方は現地にとってはとても良いお客様です。でも、現地のチラシ、ポスター、パンフレットには、水木しげるロードと漁業が積極的に連携したものは何一つ無く、商品どころかほとんど情報も載っていません。商店街から漁港や市場は目と鼻の先にあるのに、誰も何も買わないし、食べないのです。せめてポスターの鬼太郎の手に海鮮丼を乗せるとか、猫娘だっていますから、猫娘にマグロ抱えさせて昔のように伊東ハトヤのようなCMをやればいいと思うのですが(笑)。しかし、そのような連携をこれまで境港市ではやっていないのです。そして、地域内のキャッシュフローを高める仕組みがそもそもないのです。
 県のアドバイザーである私が何を言っても境港市は私を絶対に呼びません(笑)。しかも、地元の金融機関やシンクタンクは実体経済としての効果が無いことを分かっているので黙っています。ただ、テレビの電波に乗った宣伝広告費換算しただけの経済効果と言っているだけで、実際、地域は全く潤わない。もっと地元の漁協と組めばいいはずなのに、地元では商店街と観光協会と行政しか連携していない。漁業者はメンバーにほとんど入っていません。それでも、地元の魚を使ってご当地グルメを作ることは始めています。この画像のラーメンを皆さんは食べたいでしょうか。マグロラーメン。蒲鉾は鬼太郎デザインでご愛嬌としましょう。わざわざこのラーメンを目的として境港には行かないでしょう。皆さんによく聞いて頂きたいことは、あの誇り高き境港の漁師たち、なかには私の知り合いもいるのですが。もし、このご当地グルメを作るときのメンバーに彼らが加わっていたら、このようなマグロの使わせ方はさせなかったと思います。全くの連携不足です。これでは付加価値を上げる商品化になりません。
 高知県馬路村の公認飲料に「ごっくん馬路村」というゆずジュースがあります。お客様がわざわざ地元まで買いに来るほどのものなのですが、農家の爺ちゃん婆ちゃんたちのこだわりがラベルに書いてあります。その内容は自分たちの孫に飲ませたいから安心、安全で美味しいものだというこだわりです。ただ、丁寧に作っているだけではなく、この文章によるストーリーから地域からのメッセージ性が出ることによってお客様の共感を呼んで価値に納得して買っているわけです。ただの柚子と蜂蜜のジュースというだけでは売れません。
 例えば、他の農産物の事例だと、今朝、「朝だ!生です旅サラダ」という番組でも紹介されていましたが、1個1,000円で売れる「美娘みかん」という名前のみかんを栽培しています。1,000個作っても0.2%、2個しか採れない厳選みかんです。しかし、形が揃わないようなものはゼリーにして付加価値を上げて1個1,100円で売っています。良い素材だけでもなく、加工品として手間暇かけて価格も上げています。世界を相手に単純な素材だけや加工品であっても簡単な手作業で作られるものならば、例え観光商品やご当地グルメだろうと、工業製品だろうが、価格的には人件費が安い中国やアジアには負けてしまいます。同じように製品化するのであれば手間暇かけた職人技を発揮するようなもの、欧州ブランドの服、靴、バッグ等並みの付加価値が無ければならないのです。それ以上に、付加価値アップどころか境港のまぐろラーメンのように地域リアリティーとかけ離れたものを作っていては失敗してしまいます。
 大事なことは、「地産地消」ではなくて「地消地産」なのです。地産地消というと、これまでは傷ついたトマトとか、曲がったキュウリのような半端モノや生産数が少ないモノを使って欲しいとか、なんとかならないかという話が多かったと思います。地消地産はそのようなことではなく、地元で付加価値の高い良い商品を作ることが基本です。先程の美娘みかんゼリーのようなものです。地元の飲食店や宿泊事業者が付加価値の高い商品を作るということは利益率を上げることが出来るので、その余裕で地元の魚でも米でも野菜でも大手流通よりも高く買うことができる仕組みです。そうなれば、一次産業の生産者も頑張るじゃないですか。どうして、農林漁業者の後継者がいないかは、ただ単に儲からないからという理由が大きいのです。大手流通に価格を抑えられ、振り回されないためにも、地元が地元から高く買う、1円でも高く購入する仕組みを持って支えあうことが「地消地産」です。だからこそ、お客様がその地域までわざわざ食べに来る目的にもなり、買うものにしても、体験でも、必然性ある商品化が可能なのです。そして、地域内でモノとお金が回ることで経済効果が生まれるわけです。地産外消では意味がないのです。
 今日はもっと講演時間があればお話したかった事例に徳島県上勝町の葉っぱビジネスがあります。ビジネスとしては立派なものですが、あの状態では町は全然潤わないです。人口約1900人の町で株式会社いろどりが年間約2億8,000万円も稼いでいても、その地域の申告所得額が減っているのも問題ですが、その稼いでいる地元の婆ちゃんたちが地元でほとんどお金を使わないのが問題なのです。
 日常の買い物はほとんど隣の徳島市内にあるショッピングセンターへ行ってしまって地元の商店では買わないし、孫の服を買うときには神戸まで行ってしまう。葉っぱで儲かったので家を建てるときには地元の大工ではなくて、なんとかハイムやホームで建ててしまった上に洋風建築の大きな家を建てるから里山の景観も見事に崩れています。これでは観光客も嘆きます。もっと詳細について解説したいところでもあり、色々ともっとお話ししたいことがあるのですが、あと4分間、質疑に使いたいと思います。

(質疑応答は省略)

(2)第2部 サミット会議

 地域で選定する地域共通の課題
 ・観光と地域資源の売り出し

 桑名市長

 本日のサミットの観光と地域資源の売り出しについて、本市の取組と今後の展望ということで申し上げたいと思います。
 画面の右下におりますのは、桑名市のイメージキャラクターの「ゆめはまちゃん」でございます。
 桑名の町の地理的な優位性を少しご説明します。
 桑名には、東名阪自動車道、それから伊勢湾岸自動車道と2つの高速のインターがありまして、東名高速道路、名神高速道路、また、東海北陸自動車道やセントレアにもアクセスが良く、交通の利便性が非常に高い町でございます。
 今後、東海環状道と新名神、第二名神が完成すれば、さらに利便性が高まると思っています。この利便性を活かすためにも、この日本中から集客できるということで、桑名という町の価値、ブランド力を高めて、いかにきちんと効果的にPRしていくかが、桑名市としての今後の課題かと考えています。
 次に、桑名の町の主な観光スポットを一部紹介をさせていただきます。まず、明治大正時代の豪商諸戸清六邸の六華苑でございます。この六華苑というのは、鹿鳴館を設計しましたイギリスの建築家ジョサイア・コンドルが手掛けた建築としては、地方にはこの桑名の六華苑しかないという非常に素晴らしい建物でございます。平成9年に国の重要文化財として指定をされております。現在では、ドラマのロケであったり、映画のロケ地として活用もされております。
 次に、多度大社、長島リゾートですが、こちらについては、後ほど、また詳しくご説明させていただきます。
 これらの観光スポットを中心とした観光入込客数につきましては、平成23年で約993万人ということで、県内では伊勢市に次ぐ2番目の観光都市ということで、今後も増えていくのが、まず、数字としてはいいなと思っているところです。
 ただし、現在、桑名の町の観光客の特徴は、長島リゾートに多くの方が訪れているということになります。この長島リゾートというのは、世界でも有数のテーマパークとして位置づけられてまして、これはイギリスの経済誌のエコノミストでは、世界で17番目に大きなリゾートであるとされています。また、最近、国内最大級のアウトレットモールであるジャズドリーム長島ですとか、なばなの里のイルミネーションにも多くの方が来ておりまして、長島温泉なばなの里の観光入込客数は、平成23年で約700万人と。これとは別にジャズドリーム長島の年間の売上が、現在400億円を超えているということで、年齢性別を問わず、年間を問わず大型施設に集まってきていただいている状況かと思っています。
 私たち桑名市としては、この長島リゾートに来ていただいている約700万人の観光客にいかに市内に各所訪れてもらってお金を落としていただくか、このことが観光戦略の課題かと考えています。
 それでは、ここからは桑名の持つ地域資源についていくつか、今後、力を入れていきたいと思っているものを紹介をさせていただきます。
 まず最初は、ご存じ、「その手は桑名の焼き蛤」ということで、やはり全国的に知られているはまぐりの活用です。桑名のはまぐりというのは、古くから桑名を代表する海産物でありまして、食をテーマにする漫画「美味しんぼ」にも取り上げられています。このはまぐりについては、平成22年5月に赤須賀漁港の前にはまぐりプラザというものをオープンいたしまして、こちらの中で料理を提供させていただいております。ここでは地元の食材であるはまぐりをふんだんに使ったはまぐり定食などの料理を提供させていただきまして、非常に多くの方にご利用いただいています。
 ここで少しはまぐりについての説明をさせていただきます。
 桑名のはまぐりは、昭和40年代には、年間2,000トンから3,000トンの水揚げがありました。しかしながら、伊勢湾の水質汚染によって平成7年には0.8トンまで減少いたしました。しかし、この危機的な状況の中、地元の漁港の血のにじむような努力によって、現在は140トンまで回復をしています。今後もこのはまぐりを使った体験漁業などができないかということを検討していきたいと考えています。
 次に、多度大社でございます。こちらは5月に開催をされます多度祭、上げ馬神事で知られている神社ですが、この神社は、北伊勢大神宮として古くから「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度参らば片参り」と言われる神社でございます。今年は伊勢神宮の式年遷宮にあたりますことから、多くの参拝客が来ていただけるのではないかと期待していますが、やはり次の式年遷宮である20年後まで見越してまちづくりをしていきたいと考えています。
 市としましては、この多度大社のもとに多度山というのがありますが、名古屋から40分50分ほどで来られるということで、都市近郊の気軽に来られる山として多度地域全体の魅力をセットで高めていきたいと考えています。イメージとしては、東京の高尾山と深大寺というようなイメージで考えていきたいと思っております。
 続いて、七里の渡しでございます。桑名は江戸時代には東海道五十三次の42番目の宿場町として栄えました。この七里の渡しというのは、東海道で唯一、海路で結ばれた場所でありまして、船の往来が盛んであった場所であります。桑名市としては、平成9年8月7日の桑名の日の記念事業として、平成七里の渡しとして船の遊覧を復活したのを皮切りに、17年度から19年度には、観光協会の事業として船を運航してまいりました。それ以降は、民間事業者によって周運事業を継続しているんですが、今は桑名城の跡の九華公園のお堀で、春の桜のシーズンに桑名の歴史案内人の方にご協力をいただいて、ガイド付きで実施をさせていただいたところであります。
 また、七里の渡しと熱田の宮の渡しを結ぶ航路につきましては、平成28年度が開通から400年となることから、「宮の渡し」、「桑名の七里の渡し」を結ぶルートを運行できるように、名古屋市との連携を強化してまいりたいと考えています。
 それから、最後に、桑名城再建プロジェクトでございます。桑名は桑名藩という歴史的には名高い藩のあった町ですが、今年はNHKの大河ドラマで「八重の桜」ということで、会津藩がフィーチャーされております。桑名藩も会津藩と同じように幕末の戊辰戦争では幕府軍について主力部隊として戦ってきたんですが、やはり会津藩と比較しますと、なかなかドラマ等で取り上げられる機会も少ない町だと思っています。桑名としてもっとこの事実を日本中に知っていただきたいということで、やはり桑名の藩であるとか、桑名の歴史のシンボルとしてみんなでお金を出し合って、税金を使わずに桑名城の再建に取り組めたらと考えています。桑名という町の土地の記憶といいますか、ずっと先輩たちから受け継いできたものを生かしながら、この桑名という町をさらに観光都市としても発展させていきたいと思っております。

 いなべ市長

 いなべ市は、合併してちょうど今年で10周年になりますが、それとまた、東員町さんもいらっしゃいますが、員弁郡ができてちょうど1,300年ということで、東員町さんもイベントを考えていらっしゃると思いますが。和銅6年(西暦713年)に律令制度の下で員弁郡、桑名郡ができたと言われておりますので、そういったイベントもしていきたいと思っています。
 いなべ市は、県境域、岐阜県境、それと滋賀県境すべて持っておりますので、特に山岳地帯があります、鈴鹿山脈という。それで特に藤原岳は石灰岩質ですから、石灰岩質特有の高山植物がございます。ですから、そういった意味でもいろいろ観光を兼ねた、今、山ガールが行っていただいているんですが、年配の方のほうが多いんですが、よく賑わっております。
 今年からは、モンベルという登山用品の会社と提携をさせていただいて、鈴鹿山脈そのものをモンベルエリアにさせていただこうかな。三重県では志摩だけだと思いますので、志摩といなべといいますか、菰野町さんも含めてエリアとさせていただけたらと思っております。どうか山ガールに来ていただくようにしていただけるとありがたいと思います。
 花の百名山になっております。ちょうど頂上へ行きますと、御池のほうに行くところには日本庭園という名前の地形もあるんですよ。まさに天然が創り出した日本庭園でございますので、どうか皆さん、ロープウェイがございませんので、下からどうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 それと、青川峡キャンピングパーク、北勢町時代にキャンピングパークをつくっていただきました。ここはリピーターが多いんですね。ありがたいことに、職員さんのおもてなしで雑誌の中で全国でもナンバーワンの評価をいただきました。ですから、ほとんど夏のシーズンは予約で満杯でございます。できれば寒い時期でも結構ですからコテージを利用いただけるとありがたいと思ったりもいたします。
 それと、もう1つ、阿下喜温泉、これは合併してつくりました。ここは、どうしても石灰岩の山が上にありますので、アルカリ質の温泉、お肌が良くなるということで、宣伝をさせていただいてます。
 そして、一番下、右下がいなべ市農業公園、これは三重用水の関係で中里ダムで深尾村というのが水没しました。その移転用地になったんですが、パイロットプラントで農林水産省さんで農地をつくったんですが、水源が乏しい、それと土地が痩せている。それとシカ、イノシシ、サルの獣害で何もできない。梅はサルも食べませんので、ですから、梅で村おこしをしようということで考えていただきました。3月に梅祭りを行います。それと、ボタンを植えさせてもらいました。梅が4,500本、100種ございます。ボタンも5,000本ありますので、これを一つの観光にさせていただいております。
 いなべ市は蕎麦で今、売り出しております。蕎麦の作付面積は三重県一番でございます。昨年は知事にも打っていただきました。やっぱり挽き立て、打ち立て、湯がきたてが蕎麦は一番おいしゅうございますので、皆さんに打っていただこう、市民も打ってもらおうということで、全国で昇段試験があるんです。そういう全国区の組織、素人の蕎麦打ちの認定会というのがありまして、うちは副市長が3段ですので、段といっても最高位の5段が全国で20人しかいないので、難しいんですが、副市長自ら3段で、私でも辛うじて初段、去年通っただけですが、やはりみんなに打っていただいて、そして、皆さん蕎麦はおいしいということを体験をいただくと。そして、誰でも打てるような形に持っていけたらな。そうしますと、市民がPRをいただきますので、そういったふうに持っていけたらと思っております。
 あと、地元の食材を利用してPR活動といいますか、料理コンテストを今2回目を実施しております。ですから、地元の食材を活かしていかにPRできないか。だから、皆さん、この地元の食材で考えてよということを考えております。これはお茶とか、それも産地でございます。やはり中山間地では朝夕の気温差があります。ボルドーのワインも多分朝霧が立つとこだと思うんですよね。ですから、我々も朝冷えるといいますか、夜冷えて寒暖の差がありますので植物にはいいんですよ。ですから、蕎麦とかお茶とか、そういう意味ではPRできたらと思っています。
 右の下にちょっと書きました。「三重いなべ和牛」とありますが、これ、三重黒毛和牛、牛の肉質では品評会で金賞を毎年いただいているんですが、やはりブランドでは松阪になってしまうんですよ。ですから、これは野呂知事さんに苦言を申したかったんですけども、結局、地域が松阪地域に限られてしまったんですね。元々、江戸時代から我々の地域も松阪ブランドのお手伝いをして、松阪ブランドで良質の肉牛を肥育して販売をしておりました。にもかかわらず、地域を限定されましたので、三重県とすると、複数のブランドを持たざるを得なくなったんですね。だから、飛騨牛とかああいう広いエリアでやっていただいたら、そうしますと、ブランド力というのは、ある程度の量が出ないとブランド力にもならないと思います。ですから、これはご一考をいただけるとありがたいと思って、要望に代えさせていただきます。
 最後で、課題と書きましたが、観光産業、私どもはトヨタ、デンソーのお膝元ですので、輸出産業、そして、償却税も固定資産税、償却資産が全国でも比率がトップに近い、5番目だったかな、全国で。そういう産業構造でした。ですから、観光にちょっと力を入れかけたところでございます。ですから、今日、まちかど博物館の皆さんも来ていただいています。本当に地元の皆さんがおもてなしをちょうど始めたばかりといいますか、それで、阿下喜地区はお雛さんも始めていただいております。
 それと。元気づくりというのが我々ありまして、元気な爺ちゃん婆ちゃんが結構多いんですよ。ですから、それをツーリズムにできないかということを今、全国のそういう総合型地域スポーツクラブの連携組織で今やりかけております。どうかそういったことにも力を入れていけたらと思っております。

 木曽岬町長

 木曽岬町のことにつきましては、特に知事さん、何度か木曽岬へお越しをいただいておりますし、また、機会あるごとに私どもの実情や要望、そしてまた、町の紹介などを度々させていただいておりますので、よくご存じのことでございますが。そしてまた、時間も限られておりますので、簡単に紹介をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
  木曽岬町のことは、ご存じのように木曽川の最後部に位置する町でございまして、木曽川と伊勢湾に面した水郷輪中の町でございます。川の幸、海の幸に恵まれ、農水産業で発展してきた町でございますが、と同時に、一方では水との闘いの歴史の町でございまして。ご存じのように伊勢湾台風のときには、一夜にして全村が水没してしまったというようなことで、それまで培ってきた木曽岬の輪中特有の観光資源、伝統、郷土芸能、あるいは伝統文化というものが共に流れてしまいました。
 そういったことから、私ども木曽岬としては、なんとか町を元気な町にしていきたいということで、いろんな取組をさせていただいておりますので、そんなことを中心にお話をさせていただきたいと思っております。
 特に、この写真にもございますように、この堤防は、ちょうど伊勢湾台風のときに災害から決壊を免れた堤防でございます。右側が鍋田川、そして、写真の左側のトマッピーのあたりですが、こちらのほうが町内にあたります。そして、木曽川に面したほうでございます。ここら辺りが当時の伊勢湾台風のときには、一面見渡す限りの流木の山となり、そして、そこへ吹き寄せられた犠牲者の遺体がおぞましい光景だったということで、翌朝の新聞には「死の海、木曽岬」と報道されたような、そのあたりがちょうど一帯でございます。
 そこへ当時、村の復興を願って三重県から桜の苗木を送っていただきまして、村の当時の人たちが植えた。50年の月日が経って、こうした立派な見事な桜のトンネル並木になって、今では多くの方々に桜見物を楽しんでいただけるというようなことで、この桜並木が私ども木曽岬町の最大、唯一の観光名所ということになっております。それだけに観光資源は、なかなか一朝一夕に築けるものではないという、一つの私どもとしては教訓に思っております。
 それから、木曽岬町はこの桜並木とともに、おかげさまと豊富な良質な天然温泉にも恵まれておりまして、木曽岬温泉だとか鍋田川温泉、そしてまた、料理旅館のご存じだと思いますが、庄助さんといったとこがあるわけですが、特に、温泉にゆったりと浸かっていただいて体を癒し、そして、シシ鍋だとか、あるいは郷土料理を楽しんでいただける、そんなことで各方面から観光客の方、あるいは泊まり客の方に喜んでいただいておるところでございますし、それと同時に、何よりも私ども木曽岬町は、ご存じのように木曽岬と言えば、まずトマト、トマトの木曽岬として有名になっておるわけでございますし、木曽岬のトマトは三重県下の中で生産量が6割を超える生産量を誇っておりまして、本当に味の濃い甘いトマトとして、市場や消費者の皆さん方に大変高い評価をいただいておりまして、私どもとしては、このトマトを全面に売り出していきたいと思っております。
 その他、私どもの町では、トマトの他にも海の幸やら川の幸、そして、土地の利を活かして非常においしい自慢の特産物がたくさんあるわけですが、その中でも伊勢湾で採れたノリだとか、あるいは、うなぎについても養鰻業の方々が大変熱心に研究をいただいておりまして、木曽三川うなぎとしてブランド化を果たして今、頑張っていただいておるところでございます。
 その他、いろんなおいしい自慢の産物がございますが、また、一方では、木曽岬町はそれぞれ先ほど申しましたように、伊勢湾台風後、いろんな郷土芸能、伝統文化というものが消えてしまいましたことから、なんとか町の元気づくりを図りたいということで、春には「産業文化祭」、そして「桜まつり」、さらに夏には「やろまい夏まつり」ということで、町民総参加でいろんなイベントを盛り上げていただいております。この写真にもございます鍋田川の桜並木の画面でございますが、これは実は知事さん、知事さんお住まいの地元の白子の方々が、この桜まつりのときに訪れていただいております。近鉄さんが企画いただいております「桜ウォーキング」も参加をいただいて、木曽岬町内の史跡巡りと合わせて桜を楽しんでいただいておる写真でございます。この桜の季節になりますと方々から訪れていただいております。私どもとしては、非常にこの季節には元気をいただく季節になっております。
 そのようなことで私ども、いろんな観光資源やら地域資源をなんとか掘り起こしていきたいということで取り組んでおるところでございますが、ご案内のように木曽岬干拓地にメガソーラー、これはご存じのように長年にわたって私どもの木曽岬町は、この木曽岬干拓は夢の島、宝の島ということで待ちわびておったわけでございます。長年放置されておった木曽岬干拓地が三重県さんによってメガソーラー事業の誘致計画が発表いただきました。以来、非常に各方面から注目をいただいておりまして、私ども、ようやく木曽岬干拓の土地利用の第一歩が始まったと、そんな思いでございますし、また、もう1点は、このメガソーラーの計画地が、桑名市さん、そして、弥富市さん、木曽岬町の3市町と、そして三重県と愛知県、一体的に地域づくりの第一歩が始まると。そういう意味で土地利用の第一歩と地域づくりの第一歩が始まるということで、私ども、特に先人、先輩の人たちが長年ご苦労いただいてまいった土地でもございますし、特に漁業者の人たちの本当に犠牲の上にできた土地だと思っておりますだけに、土地利用が始まるということで感慨深いものもございますし、私ども、知事さん、そして丸紅さんともしっかりとした連携を取って、この新しい木曽岬の魅力を地域貢献につないでいきたいと思っております。
 また、この木曽岬干拓は、先ほども控え室で山田先生や知事ともお話をさせていただいたんですが、背景としては、セントレア、東には名古屋港、西には日本一のリゾート長島温泉、四日市港と、非常に背景や立地条件の良いところでございます。そこに加えて木曽三川の雄大な流れと広大な伊勢湾に面しておりますだけに、ロケーションも非常に素晴らしいところでございますから、私どもとしては、ぜひ、このポテンシャルを活かした観光・集客を図っていきたいと思っておりますので、今日はこの後で山田先生や知事さんから積極的な、具体的な支援策をご教授をいただければありがたいと思っております。
 それぞれ、私ども、残念ながら良い土地柄、そしてまた、良い資源がありながら、これをもう一つアピールする、発信することにもう一つ不十分かという思いがしておりますだけに、先ほど山田先生からのご講演を聴かせていただきまして、非常に今日は良い勉強をさせていただいておりますので、一つ、これからの私どもの木曽岬町にある資源をどのようにアピールしていったらいいのか、発信していったらいいのか、そこらあたりをご指導いただければありがたいと思っております。

 東員町長

 皆さんのように東員町はいわゆる観光資源というものがありませんので、今日はまちづくりの話をさせていただきます。 
 我々は持続可能な地域社会を目指していかなければいかんだろうということで、東員町のまちづくりをしたいと思います。
  その前に、東員町は、南北に6キロ、東西に約4キロという小さな町です。これを今の点線のように3分割して、北部、中部、南部というふうにしますと、この北部エリアは桑名国際ゴルフ場があったり、ネオポリスの団地があったりします。ここには、後でまた解説しますが、ネオポリスという非常に高齢化、そして空洞化の進んでいる地域、新しい住宅がございます。この再生計画をやらなければならないという課題がございます。
 続いて、中部エリアですが、ここには三岐鉄道の北勢線、そして、役場、中部公園、スポーツ公園が大体固まっておりまして、ここに北勢線の東員駅と東員町役場の間を小さなコンパクトタウンというんですか、ただし、これは私どもは近郊農業の町ですから、農業と共生したようなまちづくりを計画をしております。
 それから、南部エリアは、東海環状自動車道が走る予定になってます。そして、平成27年には東員インターができるということですし、三岐鉄道本線がかすめて通っております。ここには東員インターのすぐ横にイオンショッピングモールの出店予定がございまして、今年の年末にオープンするというふうに聞いております。
 この北部エリア、ネオポリス再生計画ですが、今申し上げましたように、できてから約35年経過しています。約5,000区画の町が35年を経過して高齢化の進行、そして空洞化ということで、空き家が随分増えてきておりまして、この住宅団地をどうするか、この町をどう再生していくかというのが、東員町の大きな課題になっておりまして、基本的には人の循環を促して若い人をここへもう一度来ていただくようなまちづくりを目指していこうと考えております。
 次に、この東員町のコア計画、形成計画ですが、ここに、これが東員町役場です。これが東員駅です。ここに消防署がありまして、福祉センターがあって、この辺は全部田んぼですね。この網掛けしたようなところを福祉エコのコンパクトシティーという形で、駅と役場を結んで歩いて暮らせるまちづくり、これは一つは高齢者の受け皿づくり。そして、一つは観光かどうかわかりませんが、来ていただいた方の受け皿にしていきたいと思ってまして、もうちょっと大きくなるかわかりませんが、一部農地を残して、この農地は田んぼとして使うのではなくて、付加価値のある野菜を作ったり、あるいは果樹ですね。先ほど山田先生が言われてましたが、ヨーロッパでオリーブ作っている。ここでオリーブ作ろうかなというようなことを考えながら、そんな付加価値のある農業というのを行政がかかわりながらやっていきたいというのは一つございます。
 そして、この赤い部分、ここに福祉センターあります。ここにクリニックあります。ですから、この辺りをクリニックモールというのをコアとして考えています。 ただし、このクリニックモールは、これから我々が非常に直面する課題に対する、在宅に特化したクリニックモールにしていきたい。「在宅医療」、「在宅介護」、「在宅看護」、こういう3つのことをここで受け皿にできるような。そして、東員町の将来を考えていけるような、全体としてそんなまちづくりをしていきたいと思っております。
 これが、東員町のまちづくりの中心ですが、それに付随して東員町が取り組    む地域づくり、あるいは今取り組んでいる地域づくりを少しご説明させていただ   きます。
 まず、エココミュニティー事業ということで、基本的にはゴミをともかく極力少なくしていこうということ。そして、その中で、あるいは、別でも構わないですが、障がい者の方の働く場所をつくっていこうということを考えてます。東員町では可燃ゴミの90%を削減しようと。残りは10%ですが、そのぐらいのゴミの量にして、徹底的にゴミを減らすことによって、地球環境の負荷を少なくすると同時 に、財政的に非常に圧迫してますから、そこを軽減をさせていくということ。
 それと、障がい者の皆さんは、今、非常に増えてきてますが、親亡き後というのが、非常に今、懸念をされています。その親亡き後を考えていくには、自分で働ける場所を行政として用意をしていく、そんな責任があるのではないかと 思っております。
  次に、エコタウン事業ということで、基本的には東員町は自分のところでエネルギーを自給できるようなまちづくりをイメージとして考えております。この右上のバイオディーゼルというのは、天ぷら油からバイオディーゼルを精製するんですが、これを東員町はやってます。ゴミのパッカー車2台、このバイオディーゼルで今動いています。これをもっともっと増やしていく計画をしてます
 他にメガソーラー、今、木曽岬町さんほど大きなものではありませんが、この話も一部進んでおります。
   また、バイオエタノールというものを精製するような話も、今、ある企業の方と一緒になって進めておりまして、ともかく東員町内で自分ところで必要な電力は自分のところで賄えると。そうすれば、いざというとき、東日本大震災のようなものが来て電力が寸断されても、自分とこで自分とこのは賄えるというような町をつくっていきたいということを考えております。
 次、子育てに東員町は力を入れておりまして、マイナス1歳から中学校卒業までの16年間一貫教育というのを今やっております。マイナス1歳って何や。お母さんのお腹へ入ったときがマイナス1歳です、生まれたときが0歳です。ということで、マイナス1歳から中学校卒業までの16年間一貫教育ということを考えております。子どもの権利条例を2年のうちにつくっていこう。それは子どもが自分の権利を主張する。そのためには相手の権利も認めなければいけない。そんな自分で考えるような子育て、教育をやっていこう。 
   その中では観光とも関係することがあるとするならば、今、子どもカレッジというのをやってまして、この場合は、みんなで川原へ石を取りに行って、そして、先生が子どもたちに石だけ使って何かをつくるということを今勉強をさせています。これ、タヌキですね、犬、これ、すごいでしょ、この犬、石だけですよ。アンパンマン、魚とかタコとかあるんですが、こういうものを今やってます。
   それから、これは農業体験ですね。畑地を利用して、これはサツマイモですが、大根とかサツマイモとかそういうものを植えて、子どもたちが収穫時期になって、種もまきますけども、これは収穫時期になって採りに来る、そういう農業体験をさせております。こういうものをもっともっと東員町ではこれからもやっていこうと思っております。
 最後に、やっと観光というのが出てきました。観光プロジェクト。東員町には、先ほど桑名の市長さんも言われましたが、上げ馬神事は東員町にもあります。これは日本中で多度と猪名部神社しかない祭りですが、東員町は4月にやっています。こういうものとか、その猪名部神社ですね。この猪名部神社にアオバズクが、実は100年ほど前から毎年同じ木にやって来ます。多分ずーっと親子どんどん続いてやってくると思いますが、こういうことがあります。
 それから、第7世松本幸四郎さんの墓があります。今の松本幸四郎さんのお祖父ちゃんが東員町の出身ということでお墓があって、時々、今の松本幸四郎さんとか、松たか子さんとか、そういう方がお墓参りにいらっしゃいます。こういう地域資源を掘り起こしながら、こういう例えば馬飼ってますから乗馬体験だとか、あるいは、員弁川で釣り体験だとか、先ほどの子どもたちの農業、これ米、田植えしてますけど、こういう農業体験とか、こういうメニューを皆さんに提供して東員町へ来ていただけるようなことができないかなということで、ともかく東員町はこれから大変な高齢化の時代を迎えます。それに対応できるような足腰の強い地域づくりをやっていかなければならないということで、まさに、先ほど山田先生がおっしゃいましたように地域でお金が回る仕組みを、今、真剣になって考えております。そういうことに取り組んでおりますので、ぜひ、いろいろご協力をいただければと思っております。

知事

 三重県では、今年度、この24年4月から概ね10年間のビジョンとして「みえ県民力ビジョン」というのを作りました。そこのコンセプトが、幸福実感日本一の三重県。先ほど山田さんから感幸、幸せを感じるという話がありましたが、三重県は幸福実感日本一の三重でいきたいというビジョンで掲げさせていただいておりますので、今日、山田さんからお話しいただいたこととも通じるかと思っています。
 さて、人数のことは言うなと山田さんが言いましたが、人数のことをちょっとだけ話しますが、さっき冒頭の挨拶で申し上げましたとおり、今年のお正月の三が日は77万人来ていただきました。過去3年で最多となっていまして、対前年比で6.5%ぐらい増えました。
 実は三重県は、先ほど山田さんからもどういう考え方でという、最初のビジョンが大事だと言っていただきました。三重県では23年度に「みえの観光振興に関する条例」というのを作らせていただきました。これは観光審議会というのでやっていただいたのですが、その委員に山田さんにも入っていただいています。私、元々の案みたいなものもあったんですが、私にならせていただいて一番強調、この前文のところで大事にしたいというの、この辺にいろいろ想いを込めたんですが、特に観光産業という、観光を産業にしていこうと、そういう言葉を入れて、そういう想いをつなげていこうじゃないかということで作らせていただきました。
 そして、この条例に基づく具体的にどういうアクションプランでいくかという計画を、これは4年間、24年度~27年度の計画でありまして、この計画では、どういうことを目標に置いているかというと、実は前にあった計画では、この入込客数という人の数を一番の目的にしていたんですが、今回の計画からは、観光消費額、どれだけお金遣ってくれるかというのを一番の目標にしましょうということで、この上の括弧は、宿泊してくれた人が今まで平均24,553円遣っていたのを、25,780円遣ってもらおうじゃないか。
 日帰りの人は、5,351円しか遣ってもらってなかったのを5,618円、それぞれの単価も上げて人も増やして、観光消費額を増やそうというのを一番の目標に掲げました。
 多分相当難しいと思いますが、大変野心的だと言われましたが、やはり想いとして満足度は100点を目指したい。リピート意向率も大変野心的なんだけど、100%の人がリピートしたいと思ってもらう。これを目指そうと掲げています。
 それから、もう一つ野心的なのは、外国人の宿泊者数を10万人だったのを15万人にしましょうと。これも大変大きいハードルでありますが、こういう想いを込めた目標の計画にしてまして、これを27年度までかけて4年間、しっかり頑張っていきたいと思います。
 これまた人数の話で、三重県は3,500万人ぐらいの方に今来ていただいています。そのうち、北勢になんと46%、1,641万人の方に来ていただいています。伊勢志摩が多いという印象があるかもしれませんが、伊勢志摩地域、実は878万人しか合計で来ていないということですので、実は北勢地域に三重県に来る人の約半分の人が来ていただいてるということを、ぜひ今日、2市2町の皆さんと共有し、これをどう活かしていくかということを、また考えていきたいと思います。
 さらに、これはちょっと難しい表なんですが、例えば、北勢に来た人が中南勢へ行きましたか、伊賀へ行きましたか、志摩へ行きましたか、東紀州へ行きましたかというのをアンケートを取ったところ、要はみんなそこの地域しか行かないという表なんです。もっと他のところへ行ってくれというのが我々の課題なんです。県内をグルグル回ってほしいというのが課題なんですが、例えば、北勢に来た人のうち、5%の人しか伊勢志摩まで行かないし、中南勢のところには1.5%の人しか行かないんですね。伊賀にも2.4%の人しか行かないし、東紀州にも0.3%の人しか行かないですね。そうすると、この4つ足しますと大体10%ぐらいですね。ということは、そのある地域に来た人は両方どっちもそうです。東紀州に来た人は北勢というパターンは同じなんですが、三重県のどっかの地域に来た人の10人に1人しか、県の他の地域を回ってくれませんというのが、今の三重県観光全体としての課題でありまして、これをいかに県内に周遊してもらうかというのが大きな課題であるということです。
 先ほどの山田さんの話も、ライフスタイルという話がありました。北勢のライフスタイルと東紀州のライフスタイルと伊賀のライフスタイルと伊勢志摩のライフスタイルと中南勢のライフスタイルと全然違うと思うんですね。ライフスタイルの売りも含めていろいろ周遊していただくのが大きな課題となっています。
 そういうのもあって、今回の遷宮、それから、26年の熊野古道世界遺産登録10周年等々を契機としまして、これから3年間、25年4月から3年度に渡りまして観光キャンペーンをやっていこうと思っています。その観光キャンペーンのロゴマークが、ここに書いてありますとおり、『実はそれ、ぜんぶ三重なんです』という、これ、全国全47都道府県の方から1,644名の方に応募をいただきまして、38歳の広島県尾道市の女性が出してくれた、この『実はそれ、ぜんぶ三重なんです』というのに協議会の人に言って決めてもらいました。例えば、「長島、ええとこやんな、よう行くな。なばなの里、ええやんな、よう行くな。それ三重県なの、愛知県と違うの」とか、「伊勢神宮ってどこにあるの、和歌山県なの」っていう人、本当にいるんですよ。なので、ここに書いてある、例えば、これは神宮、熊野古道、忍者、伊勢エビ、真珠、海女、牛、これはいなべ牛にしていただいても結構です。あと、長島、サーキット、これは長島温泉にしていただいて結構です。二見ですね、夫婦岩です。というような、これ実はみんないろいろ知ってる有名なのは三重なんですわというロゴになってまして、どういうのやるんですか、今、キャンペーンの中身いろいろ考えてるところなんですが、さっき言いました周遊というのが一つの課題なので、回ってもらうパスポート、これ三重県でこういう周遊パスポートみたいなの初めてなんですが、これも「金パスポート」、「銀パスポート」、「銅パスポート」とありまして、集まれば金だと松阪牛が5年分ぐらい当たるとか、5年分は言い過ぎですが、いなべ牛が3年分当たるとか、高級なのからお手軽なのまでいろいろやると。いかにたくさん回ってもらうかということと、あと、地域でお金が落ちないといけないので、みえ旅おもてなし施設という、県内中にこのロゴマークを、例えば入口にこのシールで入っていただいて、ここに入れば、例えば生ビール一杯サービスしますよとか、饅頭1個サービスしますよという店舗を増やすことによって、そこの店に訪れていただいて、そこで飲食していただいたり何か買ってもらうというような仕掛けも考えようと思っています。
 それから、あとはセントレア、高速道路の割引企画なども考えていますし、あと、今回は他県、島根とか奈良というような神話とかで共通性があるもんですから、実はこのつい最近、ある旅行会社の方が企画していただく豪華客船クルーズの旅行企画が入りまして、これは実は釜山行って長崎行って出雲行って鳥羽行って横浜回るという豪華客船クルーズの企画を実現することができることになりましたので、また詳細を発表させていただきます。島根県と連携しても、出雲と三重と一緒に来られるのかなと言う方がいましたが、実現しますので、付加価値の高い、遣う気満々の人に遣ってもらう企画も考えています。
 これは、さっきの山田さんの話で、遣う気満々のお金を持っている首都圏の人たちに三重県のことをよく知ってもらって来てもらおうということで、この夏に日本橋にこの三重県の情報発信の拠点を整備します。ここでもいろんな市町の皆さんの魅力を伝えていきたいと思います。
 そして、この1月18日、六本木にある東京ミッドタウンというところで、三重県のいい物をどんどん提供して情報発信したいと思います。特にレストランフェアでは、例えば、これ2,300円するカレーなんです。安倍さん、3,500円のカレー食べていたと言ってましたが、それには負けますが、そういう価値の高い、プレミアムショップというのは数百万円する真珠を出したりして、単価高くいろいろ買っていただこうというようなお話もしようというのを情報発信をしていこうと思っています。
 そして、海外からのお客さんということでは、今年は特に台湾に力を入れていこうと思っています。なんで台湾なんですかというと。台湾が親日性が高いというのは、皆さんよくご存じのとおりだと思います。実は私らがいろいろ調べましたが、もちろんヨーロッパからは別なんですが、アジアから来ていただくところの中で、台湾とタイは値崩れしないと言われているんです。中国とか韓国はバンバン安くされるので単価が下がっていってしまうんですが、台湾からのお客さんは値崩れしにくいと言われていますので、そういう意味でまず台湾をということで、この5月に志摩で日台観光サミットという、日本と台湾の観光事業者が一堂に会するサミットを、今年、三重県でやらせていただきます。空港のない場所でやるのは初めてなんですが、そういう形でやらせていただいて、もちろん台湾サミット、この31日がサミットなんですが、1日2日は三重県を周遊していただくエクスカーションを作ってありますが、もちろん桑員地域にも来ていただく企画を立てております。
 あわせて、台湾との関係では、向こうの高級スーパーマーケットでこの3月に裕毛屋というところと、微風廣場というところで物産展をやったり。あと、台湾で1,000万人が集まる台湾ランタンフェスティバルというのに私が行って、馬英九総統と一緒に点灯式をやったりとか、そんなこともやらせていただいて、台湾で三重県の魅力を高めていこうと考えています。
 ちなみに台湾には三重県の三重と同じ字を書いて台北の付近で、三重(さんちょん)区というのがあるんです。台湾では県があって市があって区があって郷があるんですが、三重区の隣に亀山郷というのもあるんですよ。そういうようなことでインバウンドでは台湾に力を入れてやっていこうと考えています。
 あとは、三重県はやはり交通の整備が遅れていることもありますので、『昇龍道プロジェクト』というのを中部運輸局でやっていただいてますが、広域でみんなで連携して力を借りてやっていこうということにも積極的に取り組んでいます。

コメンテーター

  コメントについては少し絞ってお話しをしたいと思います。講演の中でお話をさせていただいた中にキーワードとして、お客さまにとっての「必然性」の有無がありました。食べるもの、買いたいもの、現地での体験等の全てが、当地に来ないと達成も入手も出来ないというものでなければ、どれほど内容が良かったとしても意味が無く、実際に買っていただくまでには至りません。例え、商品情報として知って頂いたとしても「こんなの別に、他にもあるものだ」と思われた瞬間に、お客様は安いほうと近い方にしか流れないのです。そういった部分では、今日もいろんな良い素材のご説明があったのですが、そこにもう一手間、二手間加えていただいて、付加価値を上げることに力を入れて欲しいと思います。
  ところで、お客様にとって明確な必然性のある付加価値が高い商品のキーワードとして、3つの「だけ」が大事なキーワードになります。これは、お客様に対して「今だけ、ここだけ、あなただけ」と提示、提案出来るもののことです。これ以外の商品だと、必然性づくりも差別的優位性も出せません。お客様の実際の購買行動に繋がる理由や目的の価値に対しての認知度が高まらない限り、お客様が当地に来ることも無ければ、地域内を周遊して頂くことも出来ません。
 桑員地域内をお客様が周遊するために必要なことは、地域内で共通したテーマやコンセプトで商品化や受入整備が出来るかどうかにかかってきます。県内の例として、伊勢志摩や東紀州には「エコツーリズム」という共通したテーマとコンセプトによる連携事業がいくつかあります。現在、国内市場だけではなく、海外のお客様に対しても旅の目的化として大きな力となっています。桑員地域でも同様に木曽岬の干拓地のお話や、自然環境を売りにしているいなべ市もあり、桑名市も東員町も自然をフィールドにしたエコツーリズムの様な活動に対して一緒に取り組むことで新しい非日常空間の提供と共に新しい商品提案も出来ると思います。地域内で連携するならば、バラバラのテーマ、コンセプトではなく、一緒に掲げることが出来るものを持たなくてはなりません。桑員地域としての新しいテーマ、コンセプトの下で連携することで、お客様から同地区、同エリアと認識してもらうことが可能になります。県内の他地域でも、それぞれの特性に合った共通した取組が出来ればと思います。
 あと一つ、まちづくりという視点で言うと東員町のお話は、これから新しくコンパクトシティ化を目指すだけではなく、新しいまちの育て方をしなくてはならないという提案だったと思います。今回の計画のような高齢者が生涯元気で暮らすまちづくりというのは欧州では当たり前のような話なのですが、医療や介護の受入等を上手く実現するとそれこそ外国人の移住者が増える可能性もあります。
 国の将来を洞察する委員会があり、私も委員の一人で来月にはレポートを出す予定なのですが、この委員会でも将来の高齢化社会に対してはネガティブな意見が多く出ます。しかし、それらの意見は主にこれまでの経済的な価値観から見た指標であり、新しい視点や価値観からの話にはそれほどなっていません。特に、日本国内の視点ではなく、海外からどう見られているかという視点からすると高齢化社会も一概に悪いわけではありません。意外と日本の有識者の方も知らないのですが、今、ものすごく海外から評価をされていることは、日本が高齢化と共に平均寿命も伸ばしていることであり、世界でも例を見ない健康長寿国家になっているという事実です。確かに、高齢化だけを取り上げればネガティブなことが多いのですが、実は健康長寿の国としては世界で日本がナンバーワンなのです。例えば、3.11のような大自然災害や原発問題があり、景気がなかなか上向かず、政治もかなり紆余曲折してばたばたした状況の中で、日本国民はひたすら健康長寿まっしぐらなのです。G8、G20の中だけでもずっと平均寿命が延びているのは日本だけなのです。
 ロシアぐらいの大国でも、ちょっと経済や景気が落ち込むとすぐに平均寿命が下がります。発展途上国や最貧国は先進国以上に外的要因が寿命に影響を与えます。そういった部分では、東員町のような改めて高齢者が安心して住み続けるまちづくりは、世界の富裕層を集めるスイスやシンガポールのまちづくりと似ています。欧州でも山が多く寒いスイスやアジアでも熱帯のシンガポールにわざわざ住む富裕層が何を求めているかを考えなくてはならないのです。世界中で安心、安全を担保出来るところはそれほど多くありません。もちろん、先進国としての社会保障や医療等の質的向上やライフスタイル自体のレベルを上げる等をクリアすることも重要です。産業としての農業に関しても、質が高い農産物と付加価値が高い加工品を生産することや地域内へ流通させる仕組みも必要だと思います。それに、富裕層ならば値段が高くても問題ありません。世の中にはレジャーや遊びだけで年間100万ドル=1億円も使える人が約10万人もいるのですから。
 今回は東員町のまちづくりや桑員地域のお話を伺い、県内の他の地域も含め、改めて三重県内の各地域ではもっともっと住民が幸せになり、社会が豊かになることが出来るのではないかという可能性を感じました。これまで、まちづくりについては行政が余計なものを作ったりしたことも少なからずありました。これからは「まちづくり」という作るだけの概念は捨てて「まちそだて」という考えで進めて頂きたいと思います。そして、観光の受入体制と商品化を考える時、市場へは「今だけ、ここだけ、あなただけ」であり、お客様を本質的に惹きつける魅力は地域の質の高いライフスタイルだと捉えて頂きたいです。そして、2市2町も今後はもっと桑員地域での連携を推進して頂きたいと思います。広域になれば、それだけ豊富な素材とそれを活かす人たちも多種多様になってきて可能性が広がります。

木曽岬町長

  私のほうからは、特に先ほどの紹介の中でもお話させていただきましたが、木曽岬町は、一つは元気な町にしていきたい。そのためには、木曽岬の魅力をつくりたいという思いでございますが、私、常に感じておることは、外へ向けて、例えば東のほうへ、西のほうへ出かけることは、あるいは買い物に出かけることも、遊びで出かけることもあっても、外の人、周りの人たちが木曽岬へ足を向けてくれる、目を向けてくれる、これが木曽岬に一つ寂しいものを感じておる。そんなことで、先ほど来私も言いましたが、木曽岬の置かれた位置、ポテンシャル、非常に高いものがございますだけに、特に自然を活かし、また、地理的な位置を活かした集客やらそういった交流の拠点になるようなものを、先生からアドバイスをいただけるとありがたいと思いますが、いかがでしょうか。

桑名市長

 桑名市としても、観光をしっかりこれから力を入れていこうと思っているところですが、先ほど県内の周遊性ということで、本当に非常に私たちとしても、とに かく三重県に入るには、少なくとも桑員を通っていく部分がありますので、ぜひ、その部分に力を県としても貸していただきたいと思っています。やはり三重県のPRとすると、ともすると南のほうというか、やはり伊勢志摩を中心とした部分が強くなっているんじゃないかと思う部分もありますので、ぜひ公平に北勢のほうも、実はそれ、全部三重なんですということを言っていただいてますが、ぜひ、北勢のほうに目を向けていただいて頑張っていただければと思っています。

 東員町長 

 来ていただいたお客さんというか、入り込んで来ていただいた方にどのような付加価値の高いものを提供できるのか。要は付加価値の高いものってどういうサービスがあって、どういうものを提供できるのかと非常に考えているんですが、なかなかやっぱり難しいなと思ってます。
 また、ともかく東員町は受け皿がない。例えば、私どもの中部公園は実は三重県一なんです。35万人ほどの方が来ていただくんですね、年間。だけど、来ていただいてそれだけだと。だから、そこで何か東員町へ来ていただいたら、用意したフィールドですから、そこでお金を使っていただけるような、喜んでお金を使っていただけるような仕組みはできないかと考えておりまして、また、いろいろとお知恵を拝借できればと思います。

コメンテーター 

 手間暇かけた良い商品を作るのは、まさしく手間暇かけて育てられた人だけが出来ることなのです。これまで、いろんなテーマのシンポジウムやパネルディスカッションでも、最後は「人が大事だ、人材育成が大事だ」というのに、その後、人をどう育成するかという実践になかなか結び付きません。
 先程、「まちづくり」ではなく「まちそだて」という言い方をしましたが、私はハード整備を否定はしていません。但し、ハードの整備というのは、やはり作ってからどうやって活用しようかと考えるものではないはずです。例えば、木曽岬町の干拓地に野鳥観察やエコツーリズムの拠点を作るにしても、地域の今後のビジョンの中からテーマやコンセプトを明確にした上での取組が必要であり、その中から地域として必要な商品化や人材育成をソフトとしてまずは考えなければ成功確率が高くなりません。そうでなければ、せっかく整備するハードも目的に合わないモノが出来てしまいます。
 実際、ソフトとして木曽岬町の干拓地に飛来する野鳥を見るツアーやプログラムが今はありません。せめて、このようなツアーやプログラムを企画運営した上でどのようなハード整備が必要かを考えた方が良いものが出来ます。観光のための拠点整備よりも、まずはソフト事業として、干拓地の自然を体験する企画をしっかり立て、毎週週末にこの時間に集まったら、参加費いくらで、2時間ぐらいの野鳥解説をしっかりしてもらえるという実施経験を重ねた方がソフトの仕組みとしての蓄積が出来、その後の活用も考えられ、その後の進み方が全く違ったものになります。
 もし、毎週末の干拓地の自然体験ツアーが少しでも回り始めれば、今度は熟年層向きのツアーとして平日もやってみることが出来ます。平日ならば、仕事を持つ現役の方でなくても、地元の退職した方々も活躍出来ます。そのような人材を活用して、少しずつ、少しずつでも進めて頂きたいと思います。
 どちらにしても、観光拠点整備のようなハードや体験ツアーやプログラムのようなソフトでも、最初から全てを完全に整えてスタート出来るわけではありません。特に人材育成には時間がかかるので、現場で人を育てながら進めることが出来るかどうかにかかっています。
 そして、そのような活動を通じて、お客様にとっての旅先の必然性となる商品を作らなければなりません。しかも、お金そのものを使ってもらおうとするのではなく、当地で1分でも1秒でも長く時間を使う仕組みが必要です。高速道路、列車も含めて交通手段はどんどん高速化して便利になっています。旅の必然性があったとしても、ちょっと寄っただけ、体験しただけ、買っただけではそれほど消費額を上げることが出来ないので地域として大きな効果は期待出来ません。
 だからこそ、桑員地域全体で共通するテーマやコンセプトの下に多様な商品化を進めることでエリアとしての必然性を増し、地域内での消費時間を少しでも増やさなくてはなりません。
 そして、その地域の中で更にそれぞれの市町がしっかりとポジショニングを取り、お客様に対して時間やお金の使わせ方を変えていくことが重要です。今日も現状調査のお話が出ていましたが、各市町の現状を分析して、もっと踏み込んだ中で考えてやっていただけるといいかと思います。
 また、ご当地の食材については、今後の地域リアリティーのある商品化のためにも、今日も各首長からご紹介のあったトマトや蕎麦、いなべ牛等は地元住民の方々が一番食べていなければ地域に根差したリアリティーあるものにはなりません。まずは地元の方々が「美味しい!」と言って食べ続けて欲しいです。例えば、飛騨牛というのは松阪牛の次ぐらいに有名な牛ですが、皆さん、一体何年の歴史があると思いますか?感覚的には50年、100年単位のような気がしますが、実は平成元年からなのでたった25年ぐらいなのです。やはり、地元での食べ方、食べさせ方も含めて支持が厚いからこそ今のブランドとしての地位が確立されています。
 トマトならば、今日の事例でお話をした杵築の美娘ミカンのように質の高いものを作った上で、更に加工した付加価値の高い商品化まで全体的に価格を上げる努力が必要になります。こちらのトマトにしてももっと出来ることがあるのではないかと思います。また、そのための市場拡大化の戦略については 後程お話を続けたいと思います。

 知事

 その間に公平にという話。どうしてもPRの中で神宮とか南のほうが多くなってしまうケースがあろうかと。僕の中では公平にと思っているんですが、それが目に見えるような形で、特に今回のキャンペーンの中でも周遊ということについて、いろいろ各地域の魅力を伝えるときにも、そういう点にも配慮をしてやっていきたいと思いますし、それぞれ、桑名市さんもいなべ市さんも三重の観光営業拠点運営協議会にも入っていただいておりますので、そういう形でやりたいと思います。

コメンテーター 

  市場拡大策としてのピラミッド・三角形については配布した資料にも解説されていますが少し詳しく説明したいと思います。
  まず、三角形の面積を市場規模と考えてください。市場の拡大・活性化というのは、この三角形の面積を増やすことです。これまでの観光・地域振興ではB級グルメやツアー、プログラム、イベント等の全てが質や付加価値を高めて価格を上げることではなく、どちらかというと、どこにでもあるようなものをみんなでたくさん作り、安く売りましょうという形でした。同じものを大量安価で売る行為を地域全体で行うのはお互いの首を絞めあう自殺行為です。例えば、地域内にラーメン屋さんが5軒あったとして、5軒とも同じ内容のラーメンを500円で販売するとどのお店も経営が苦しくなります。そのうち、どこかのお店が値下げして更に悪循環になる状況を引き起こします。お互いの生き残りとポジショニングを考えれば、5軒それぞれがラーメンの内容も値段もそれぞれ変えて住み分けをしなければなりません。安いラーメンだけではなく、高いラーメンも必要なのです。他との差別化、区別化が必要です。特に付加価値の高い値段を上げたラーメンが無ければなりません。三角形の頂点を引き上げないと面積は増えません。底辺だけを左右に伸ばしても限界があります。
 このときに重要なのは、頂点の引き上げ点を中途半端なところに設定しないことです。世界の富裕層が納得できる価格帯まで引き上げるハイレベルな頂点を目指さなければなりません。この戦略が基本的にスイスの観光マーケティングの考えです。先ほどもお話をした、世の中に1億円も遊びやレジャーだけに使える人が約10万人もいるという事実があります。ニース、モナコにヨットを持っている人が存在しているのですから、そういう人たちがわざわざ日本に来て納得して遊べることや買えるようなものをまずは考えてください。戦略的には市場の頂点から攻めるのです。そして、シャワー効果といって、商品化や仕組みも上から構築すると必然的にお客様の流れも出来、市場も拡大します。頂点引き上げによるシャワー効果を狙わなければ大きな成果を上げることは出来ません。誰でも取り組めることや誰でもやれることは、わざわざ行政が投資してまでやらなくても良いのです。そんなことは放っておいても誰かがやってくれます。まずは、こういう富裕層や高額商品でも納得して購入するマーケットがあることを自覚することです。もちろん、地域としての今の市場動向がどうなっているのかという調査と共にピラミッドを大きくする商品化を図らないとダメなのですが、その時に先程ご説明をしたテーマ、コンセプトが同じでないと地域としての統一性が無くなるので注意が必要です。ラーメンならば内容や値段は違っていいのですが、何味で勝負するかはしっかりと決めなくてはなりません。
 では、実際の事例でご説明します。私が北海道運輸局の依頼で関わった洞爺湖サミットに合わせた食の付加価値アップ事業というものがありました。この時に打ち出したのが「1万円ランチ」です。当時、この案は地元から大変非難を浴びました。北海道の関係者は「北海道は素材の良さ、量、安さが勝負。高いものは売れない」と口を揃えて言われました。プロジェクトの委員の方々も領収書がもらえないと試食もしないという人が多く、自腹を切ってでもお客様の立場になれない人は基本的にお断りしました。そして、このプロジェクトに賛同をして頂いた事業者の中から、全道でたった5軒だけを選びました。どこのお店も1日に1組か2組の限定として料理を提供したこともあり、連日予約が殺到しました。道外客を中心とした観光客は「わざわざここまで来たのだから、手の込んだ料理が食べたかった・・・」という意見も多く、地元客でも「記念日やハレの日の食事として最高だ」という声が多くあがりました。また、地元財界人も接待等での利用も増えたのです。地元の接待でも夜は1万円以上のものがあったのですが、ランチではそれほど高額の商品はありませんでした。その当時のランチの最高額が6,300円だったと思います。お昼を提供する利点として、北海道の風景も一緒に味わえるので観光客からの評判は更に良く、北海道ならではの大満足に繋がりました。ご当地グルメの開発も新しいB級グルメの開発ばかりではありません。それこそイベント的なB級グルメは単発花火的には盛り上がりますがすぐに消えてなくなるものの方が圧倒的に多いのです。
  この「1万円ランチ」が上手く行った理由なのですが、それは、お客様が喜んだ以上に料理人がとても喜んでくれたプロジェクトだったからです。1万円ランチだと、大体原価を最低でも3,000円ぐらいはかけられるので、今まで経営者から原価を下げろと言われてあまり腕がふるえなかったシェフが、俄然やる気を出して腕を振るっておいしいものを作ってくれました。そして、フロアでサービスをする担当者も1,000円、500円の安いランチを団体客に向けて汗だくになってただ配膳するだけで終わっていたのが、1万円ランチの担当になると、ゆっくりとサービスをする中でしっかり食材説明や観光の説明までできるということでやる気が出ました。最終的に経営者も理解出来たのは、500円や1,000円のランチを20、10と売るよりも、1万円ランチを売ったほうが利益率は高く、より儲かるということでした。最後にとても重要なのは地域への波及効果です。他の事業者の方々も「うちは1万円ランチは無理だけど、3,000円を4,000円にしよう・・・」、「うちは5,000円を6,000円にしようか・・・」と努力するところが現れたことです。このような事業者が増えれば増えるほど、先程ご説明をした三角形が拡大し、市場が活性化します。
 頂点を引き上げる戦略で成功した事例としては、この松前町の旅館があります。皆さん、松前町はご存じでしょうか?松前漬で有名ですが、ここは函館市から車で2時間半もかかるところにあります。鉄道が廃線になってからの過疎化もひどく、バスもあまりないので交通不便なところです。
 この旅館の新しい食の提供として、私がプロデュースしたマグロ料理があります。ホームページにも山田桂一郎プロデュースと出ていますが、この計画のきっかけは大手のコンサルが有識者を連れて来て、B級グルメを作って地域をダメにしてしまった後、その地域を復活させるために取り組んだものでした。
 その大手コンサルは、大間と同じ津軽海峡で獲れる質の良いマグロを丼としてB級グルメで売り出したのですが、不思議なことにわざわざ手間をかけて不味くしてしまい、しかも、1,200円ぐらいで販売しないと利益が出ないのに「1,000円以上のB級グルメはあり得ない・・・」と言って800円で販売させたのです。これではやればやるほど赤字になり、地域が疲弊疲労します。そのうち、マグロを提供してくれていた漁師の人たちが怒り始めることになってしまいました。
 そこで、素晴らしいマグロをしっかりと付加価値高く売ろうということで、9月から12月のマグロ漁に合わせた季節限定の「マグロ1本プラン」を仕掛けたのですが、これが結構ヒットしました。皆さん、この料理なのですが、いくらだと思いますか?どれぐらいの値段なら食べてもらえるでしょうか?時間が無いのですが聞いてみましょう。2万円?3万円?どうでしょうか?
 私の過去のプロデュースでは、先程の「1万円ランチ」がこの「マグロ1本プラン」が出るまでは最高額だったので、これよりは高いのですが。
 実は、このプランはお一人様21万円からです。実際、このプランは毎日売れなくても良いのです。月に1回か2回売れたら成功です。実際に食べにくるお客様は海外からの富裕層が中心です。しかも、自家用ジェットで函館空港まで来ます。新千歳空港は自衛隊がある関係で自家用機は駐機できないのですが、函館空港は駐機できるので富裕層は問題無く、喜んで飛んで来ます。また、マスコミも国内よりも海外のマスコミが真っ先に取材に来ました。今、日本食は世界中でブームではなく定着しています。しかも、天然のクロマグロは絶滅危惧種になるほど貴重なものとなり、世界中で奪い合っている状況です。
 海外の富裕層から見れば、東京だって松前だって距離的には大して変わらないのです。どーんと飛んで来て、あとはリムジンを仕立て2時間半飛ばして松前まで来るわけです。
 これはシティーホテルのスイートルームと一緒で、毎日稼働しなくてもいいのです。稼働したときには確実に利益が出て、富裕層からしっかりと料金を頂ける内容が重要なのです。
 この存在が他の商品の販売にも大きく影響します。富裕層でなくても「こんなすごいマグロ料理を出すところならば、通常のマグロ定食や鉄火丼でも美味しいに決まっている・・・」とお客様が勝手にイメージアップをしてくれます。そして、実際に食べに来るお客様が増えます。しかも、定食にもいくつかカテゴリーがあるのですが、例えば、どこにでもある「松竹梅」という3段階ならば、真ん中の「竹」が一番良く売れます。ここでは「マグロ1本プラン」が出た後は、今まで一番高かった「松」クラスが一番売れるようになりました。それは、21万円の「マグロ一本プラン」が三角形の頂点を引き上げたからです。もちろん、宿泊業としては、泊食分離をした上でこのようなプランを出すのが客単価アップの基本的な考えとなります。
 最後に、再度確認ですが、桑員地域の素晴らしい素材を活かすためには市場の頂点を引き上げる付加価値の高い上質なA級の商品化が必要です。例え、ハマグリやトマト、いなべ牛を使うにしても、これまで以上に多くの関係者が手間をかけなくてはなりません。そして、先程もお話をしました「今だけ、ここだけ、あなただけ」と市場へアピールしなければ多様多種で地域ならではの豊かな商品が育たなくなります。B級がだめな理由は、B級を作った瞬間にAの存在が無くなることです。Aから作れば、B、C、D、E等のカテゴリーがどんどん分かれ、拡大することで多くの市場にアプローチが出来ます。今後は、桑員地域の多くの方たちに地域そだてと商品化に携わって頂き、A級で上質なものが誕生するのを期待したいと思います。

 (4) 閉会あいさつ

 知事

  まずは、今日、講演いただきました山田さん、どうもありがとうございました。
 それから、また、今日、寒い中、雨の中、たくさんお集まりいただきました皆さんにも感謝申し上げます。ありがとうございました。
 今日、たくさんのヒントを山田さんからもいただきましたし、私も、そして、2市2町の首長の皆さんも、たくさんのヒントを得たと思います。また、今日、ここにいらっしゃる皆さん自身が本当にヒントを得たと思いますし、山田さんが今日からみんなが何かスタートする、そんな日にしてほしい、そういう講演であってほしいということをおっしゃっていただきましたように、ぜひ、皆さんでどんな小さなちょっとした一歩でもいいので、みんなで今日を契機に行動に移す、そんなことができればいいなとお祈りしまして、お礼の挨拶とします。今日は、どうもありがとうございました。 

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