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県政だより みえ

復興への取り組みから学ぶこと

東日本大震災から復興の陣頭指揮をとり続ける村井知事。
復興支援、また、巨大地震への備え、今私たちは何をするべきか伺いました。

 

並んで座る村井知事と鈴木知事


まだまだ続く復興への道

 

鈴木:よろしくお願いします。

村井:よろしくお願いします。

鈴木:東日本大震災から2年。どれだけ時を経ても、決して記憶や教訓を風化させてはならないと思っています。復興への取り組み状況はいかがでしょうか。

村井:全国の皆様から温かいご支援をいただき、深く感謝しております。三重県からは、中古漁船を頂戴するなど、本当にありがとうございました。発災直後は情報収集、食料や燃料の確保に必死でした。さらに宮城県では最も多い日で1,080体のご遺体が見つかったんです。しかし、火葬場も被災している。安置する場所もない。このような状態が続く中、次々と起こる問題に対応してきました。今回の災害では、地震による直接的な被害に加え、津波に全てを流され、さらに地盤が1mぐらい沈下しました。地震は必ず起こるので、将来を見据え、道路を高くするなど安全な町づくりに取り組んでいるところです。そのほかにも雇用対策、福島第一原発事故に伴う風評被害に係る賠償や補償が十分でないといった問題があります。どれも解決には時間がかかるものです。特に雇用の問題については、一時は11万人という雇用が失われてしまいました。だいぶ回復してきましたが、未だに2万人程度は雇用が回復していない状態です。復興特需で、建設業の有効求人倍率が3倍を超えていることから何とか今はもっていますが、また元に戻った場合には、働く場所が無くなってしまうという問題もあります。

鈴木:雇用の問題に対して、今後どのような対策をお考えでしょうか。復興について話す村井知事

村井:今まであった企業にまた立ち上がってもらい、仕事をしていただくということに力を注いでいきます。皆さんには、国が作ってくれたグループ補助金という補助制度を活用して、まず会社を立ち上げていただく。私たちは、満潮時になると水が逆流する状態を改善するべく、かさ上げをして、しっかり整地した場所をつくる。そして、そこへ会社を建てていただき、働く場を回復することを考えています。

鈴木:なるほど。あとは、三重県とも非常に縁の深い漁業の復興はいかがでしょうか。

村井:この2年間で、船の数は震災前の7割ほどまで回復してきました。それに伴って、養殖業の方も半分くらいは元に戻ってきておりますので、この先の1、2年で水揚げ量は上がってくると思われます。しかし、問題は、水揚げした魚を加工したり、冷凍保存したりする場所がなく、あまり復旧していません。今はこれが非常に大きな課題となっています。被災地に行っていただくと分かると思いますが、まだ、さら地のような状態なんです。そこへ土をしっかり盛って、土台を作ってから工場などを建てていかないといけませんから、なかなか先が見通せません。

鈴木:地盤をしっかり作った後に、企業に来てもらわないといけないということですね。 


  被災者に伝わる支援「忘れないこと」

 

鈴木:風評被害に対しては、私たちが東北地方に出かけたり、東北産の物を食べたりして、風評が単なるうわさであると証明していくことが大切だと思っています。

村井:食べ物については全てチェックしていますし、安全なんです。ただ、そう受け止めてもらうには、やはり鈴木知事がおっしゃったように多くの方にお越しいただくことが大事ですね。

鈴木:おすすめの食べ物やスポットというと何があるのでしょうか。

村井:そうですね。牛タンがおいしいですね。それから三重県と同じで、非常においしい海産物が捕れますので、お寿司もおすすめです。宮城県のホームページに全部載っていますので、ぜひご覧いただきたいですね。
また、一番のおすすめスポットは、松島の瑞巌寺や、世界遺産にもなった岩手県平泉の中尊寺です。その近くに毛越寺というお寺があり、そして山形県に立石寺があります。この4つのお寺は、四寺廻廊といって、円仁大師が建立したお寺なんです。これをぐるっと回って、お花見を楽しんでいただけたらと思います。

瑞巌寺の臥竜梅瑞巌寺の臥竜梅

鈴木:東北地方は桜の開花が遅いので、三重県でお花見を終えた後でも、まだまだお花見旅行を計画できますね。

村井:5月の大型連休まで楽しめますよ。食べ物もおいしいので、ぜひ東北地方を周遊してください。被災地では、皆さんに来ていただきたいと思っているんです。来て、見て、被災者に声をかけてください。そして、地元の物を食べ、泊まり、帰りにお土産を買っていただくことが、まさに復興につながり、被災者に伝わる支援だと思います。もちろんできる範囲でいいので、東北へ旅行に行く、あるいは買物に行ったときに東北の物があったら、手を伸ばして買っていただく、そういったことがたった一人だと小さな力ですけど、三重県民の力が合わされば、すごく大きな力になると思うんですよ。

鈴木:三重県の「萬古焼(ばんこやき)」や「伊賀焼(いがやき)」などいろいろな焼き物のチームが、宮城県で行われた焼き物市に参加させていただいたことがありました。はじめは、自分たちの焼き物を被災地の方に買っていただいてよいのか、という葛藤があったそうです。でも行ってみたら、皆さんに大変喜んで買っていただいて、収益金も寄付でき、本当に良かった、これからもずっとやっていきたいと言っていました。

村井:「自分たちのことを忘れないでほしい」これが、被災者の正直な気持ちなんです。継続的に支援していただけることが、すごく嬉しいです。


 大切な「自助」「共助」「公助」

 向かい合って対談する村井知事と鈴木知事

鈴木:三重県では、東海、東南海、南海地震に備えて、対策を立てています。災害時には自ら身を守る「自助」、互いに支えあう「共助」、行政が果たす「公助」が必要といわれます。それぞれについて、今回の経験から重要だと感じられたのは、どのようなことでしょうか。

村井:「自助」は、とにかくまず逃げることです。緊急時に必要なものをすぐ持ち出せるよう準備しておくことも大切です。そして、正確な情報をすばやく得るようにしてください。
今回の震災では、ラジオを持っていた人と、持っていない人で、入手できる情報量に差がありましたので、携帯電話以外にも情報を取れる手段というのを考えておいた方がいいと思います。

鈴木:停電や通信障害がありますから、ラジオや携帯電話など情報を得る手段を複数確保しておかなければいけないですね。

村井:「共助」では、地域コミュニティーがしっかりしているところほど、うまく助け合えました。お年寄りや障がいのある方が、どこにいるのか分かっている。日ごろの付き合いがとても大切なんですよ。それと、今回考えさせられたのが、古いお寺や神社の多くが被災していないことです。つまり安全な場所なんですね。私が昔働いていた職場の近くで、浪分(なみわけ)神社という神社があるんです。数十年前に500mぐらい内陸側へ移築されているんですが、元あった場所を調べてみたら、今回の津波がちょうど到達していない場所だったんです。昔の人たちは、紙で情報を残すことが難しかったので、神社などに名前を残して、ランドマークにしていたんですね。昔から神社仏閣で行われている祭りなどにみんなで参加することは、避難訓練をしているようなものだったのではないかと思います。

鈴木:楽しみながら地域のつながりをつくり、かつ、安全な場所を確認していたんですね。

村井:残念ながら今はそういうお祭りにみんなで行くことが少なくなりましたが、安全な場所でお祭りをするようにすれば、いざとなった時に経路なども分かります。

鈴木:自然と覚えてしまいますね。

村井:歴史に学ぶということでしょうか。「公助」はほかの自治体との連携が重要だと強く感じました。防災協定で支援内容をきっちり決めておいたことが役に立ちました。今回の災害では、最終的に、日ごろからお付き合いのある知事さんや関西広域連合といったところにお願いをして、それぞれが担当を分けて集中して動いてくれたことでうまくいきました。初動期は何でも相談できるところが決まっていた方がいいと思いますね。また現在も、人的支援をしていただいておりますが、県の仕事は県の職員にしか分からない、市町村の仕事は市町村の職員にしか分からないというところがありますので、そういう部分に行政の支援を入れていただけることが非常に助かります。

鈴木:なるほど。三重県からは9人を派遣しておりますので、精いっぱい支援させていただきたいと思います。

村井:防災協定についても、大変、役立ちました。実は被災直前に、災害医療コーディネーターというのを私が任命していたんです。災害医療コーディネーターとは、いざという時にいろんなところから来たドクターをまとめ、災害時の医療活動がスムーズになるよう全体を調整する人のことです。私からご本人に直接委嘱状をお渡ししました。仕切る人を決めておいたことで、たくさんの医者がいる中でも、混乱なく対応していただけました。

鈴木:それは、いいですね。

村井:あとは、外部の自治体との協力関係を「何かあったら助けてください」ではなく、内容を具体的にしておくことですね。

鈴木:具体的にね、なるほど。いざという時にどうするのかを、しっかり決めておくということですね。

村井:それがいいと思いますね。

鈴木:貴重なアドバイスをいただき、ありがとうございました。これからも県全体で息の長い支援活動を続けていきます。

村井:もし、三重県に何かあれば、今度は我々が応援をさせていただきます。困った時だけでなく、常に良い関係で助け合っていきたいです。よろしくお願いします。

 

対談場所:三重県東京事務所(東京都千代田区)

【宮城県観光情報】みやぎ観光NAVi  http://www.pref.miyagi.jp/site/kankou/

本ページに関する問い合わせ先

三重県 戦略企画部 広聴広報課 広報班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2788 
ファクス番号:059-224-2032 
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