熱中症に注意しましょう

 厳しい暑さが続き、伊勢市及び津市において熱中症でお亡くなりになったと思われる事例が連日発生しています。(平成22年7月23日時点)

熱中症とは

 熱中症とは、高温環境下で体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発症する障害の総称です。(参考:厚生労働省「職場における熱中症の予防について」、環境省「熱中症環境保健マニュアル」)

 最悪の場合、死に至るとても恐ろしいものですが、予防法を知っていれば防ぐことができ、応急措置を知っていれば救命することも可能です。
 しかし、全国の熱中症の現状を見る限り、熱中症の知識が十分に普及しているとはいえません。
 熱中症というと、暑い環境で起こるもの、という概念があるかと思われますが、スポーツや活動中においては、体内の筋肉から大量の熱を発生することや、脱水などの影響により、寒いとされる環境でも発生しうるものです。
 熱中症に対する正しい知識を身に付け、元気に夏を乗り切りましょう。

 

熱中症はどのようにして起こるのか

熱中症を引き起こす条件
  • 気温が高い
  • 湿度が高い
  • 風が弱い
  • 日差しが強い
  • 激しい労働や運動によって、体内に著しい熱が産生される
  • 暑い環境に身体が十分に対応できていない

熱中症になりやすい人
  • 高齢者
  • 脱水状態にある人
  • 肥満の人
  • 過度の衣服を着ている人
  • 普段から運動をしていない人
  • 暑さに慣れていない人
  • 病気の人、体調の悪い人

 

熱中症の主な症状

 暑熱環境にさらされた状態で、熱失神(立ちくらみ)、熱痙攣(筋肉のこむらがえり)、熱疲労(全身の倦怠感や脱力、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢など)の症状があれば熱中症が疑われます。

分類
  • T度(現場での応急処置で対応できる軽症)

   めまい・失神
  (「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不十分になったことを示し「熱失神」と呼ぶこと
   もあります)

  筋肉痛・筋肉の硬直
  (筋肉の「こむら返り」のことでその部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウムなど)の欠乏
   により生じます。「熱痙攣」と呼ぶこともあります)

  大量の発汗

  • U度(病院への搬送を必要とする中等症)

   頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
  (体がぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から「熱疲労」「熱疲弊」と言われていた状態です

  • V度(入院して集中治療の必要性のある重症)

  意識障害・麻痺・手足の運動障害
  (呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある、まっすぐ走れない・歩けな
   いなど)

  高体温
  (体に触ると熱いという感触です。従来から「熱射病」や「重度の日射病」といわれていたものが
   これに相当します)

 

 熱中症を疑ったときには何をするべきか

 熱中症を疑ったときには、死に直面した緊急事態であることをまず認識しなければなりません。
 重症の場合は救急隊を呼ぶことはもとより、現場ですぐに体を冷やし始めることが必要です。

涼しい環境への避難

・風通しのよい日陰や、出来ればクーラーが効いている室内などに避難させましょう。

脱衣と冷却

・衣服を脱がせて、体から熱の放散を助けます。

・露出させた皮膚に水をかけて、内輪や扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。

・氷嚢などがあれば、それを頚部、脇の下、大腿の付け根、股関節部に当てて、皮膚の直下を流れている血液を冷やすことも有効です。

・深部体温で40℃を超えると全身痙攣(全身のひきつけ)、血液凝固障害(血液が固まらない)などの症状も現れます。

・体温の冷却は出来るだけ早く行う必要があります。重傷者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることが出来るかにかかっています。

・救急隊を要請したとしても、救急隊の到着前から冷却を開始することが求められます。

水分・塩分の補給

・冷たい水を与えます
 冷たい飲み物は胃の表面で熱を奪います。大量の発汗があった場合には汗で失われた塩分も適切に補える経口補水液やスポーツドリンクなどが最適です。食塩水(水1リットルに1〜2gの食塩)も有効です。

・応答が明瞭で、意識がはっきりしているなら、水分の経口摂取は可能です。

・「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」。「応えない」(意識障害がある)時には誤って水分が気道に流れ込む可能性があります。また、「吐き気を訴える」ないし「吐く」という症状は、すでに胃腸の動きが鈍っている証拠です。
 これらの場合には、経口で水分を入れるのは禁物です。

医療機関へ運ぶ

・自力で水分の摂取ができないときは、緊急で医療機関に搬送することが最優先の対処方法です。

・実際に、熱中症の半数近くがV度ないしU度で、医療機関での輸液(静脈注射による水分の投与)や厳重な管理(血圧や尿量のモニタリング)が必要となっています。

 

 

関連リンク

三重県健康づくり室

  熱中症〜ご存じですか?予防・対処法〜(環境省作成リーフレット) [PDF 949KB]

熱中症の症状、予防法、対処法等について、分かりやすくまとめられたリーフレットです。ダウンロードしてお使いください。

  熱中症予防カード(環境省作成)[PDF 755KB]
  熱中症の症状、予防法、対処法等の要点が記載された携帯型カードです。同様の内容を携帯サイトでも
  閲覧できます。下記のQRコードを読み取るかURL:http://www.env.go.jp/k/chemi/heatstroke/にアクセスして
    ください。
   
熱中症予防カード携帯サイト
   

気象庁「異常天候早期警戒情報(東海地方)」
5日先から8日先を最初の日とする7日間平均気温が「かなり高くなる」または「かなり低くなる確率」が30%以上と見込まれる場合に発表されます(原則として毎週火曜日と金曜日の14時30分)。

(財)日本気象協会「熱中症予防情報」
三重の熱中症指数 日本気象協会 tenki.jp
両方のサイトで、全国各地の「熱中症のなりやすさ」を天気予報のような形で情報提供しています。なお、「熱中症予防情報」で三重県の情報を見たい場合は、「東海地方→三重」と進んでください。

  厚生労働省「健康のため水を飲もう推進運動」 
    熱中症だけでなく、脳梗塞や心筋梗塞の予防にもこまめな水分補給が有効です。
    

(独)日本スポーツ振興センター「熱中症を予防しよう」
熱中症の概要や、学校における予防方法・死亡事例について記載されています。学校関係者、部活動指導者、保護者の方、及び児童・生徒の方向けです。

 (財)日本体育協会「熱中症を防ごう」
熱中症予防の原則を「熱中症予防8ケ条」としてわかりやすくまとめ、掲載しています。運動・スポーツをされる方及指導する方向けです。

厚生労働省「職場における熱中症の予防について」
「熱中症とは何か」から始まり、熱中症の予防・救急処置の仕方がコンパクトに記載されています。働いている方及び管理者向けです。

厚生労働省「職場における熱中症予防対策マニュアル」
熱中症の概要や、予防・救急処置について詳細に記載されています。また、第4章には豊富な予防対策・災害事例も掲載されています。働いている方及び管理者は参考までにご覧ください。

環境省「熱中症環境保健マニュアル」
保健師など保健活動に指導的にかかわっている方をはじめ、多くの一般市民の方に、日本の一般環境の状況と熱中症についての新しい科学的知見や関連情報を紹介するものとなっています。

環境省「熱中症予防情報サイト」
このサイトでは、熱中症などに対する注意を促すことを目的に暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)、熱中症患者速報、熱中症への対処方法に関する知見など熱中症関連情報を提供しています。

厚生労働省「熱中症の予防対策について」
直射日光により高温環境となる屋外作業場所等において、熱中症を予防するため守っていただきたい事項が記載されています。
なお、「熱中症による死亡災害発生状況」の最新版はこちらから

【日本赤十字社】寄付・献血・ボランティア|熱中症
応急手当の仕方が簡潔に記載されています。

総務省消防庁「熱中症情報」
都道府県別熱中症傷病者搬送人員数が掲載されています。

 熱中症患者速報(国立環境研究所)

 

ページのトップへ戻る