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坂口 圭子先生

 


阪口 圭子先生


心のモヤモヤへのアプローチ~心理療法を通して~

 私は児童家庭支援センターで心理療法を担当していますが、最近コロナ禍で心がモヤモヤしていると感じられるお子さんや保護者の方と出会います。
 
私は心理療法の時間を通してお子さんや保護者の方と関わらせていただくのですが、昨今のコロナ禍からくる心のモヤモヤが悩みや不安を増長させているのではないかと感じさせられることが多くあります。コロナ禍による閉塞感や孤立感等がその大きな要因になっているのではないかと考えています。
そういった中で箱庭療法や遊戯療法といった心理療法によるアプローチを通して、来談者の方の心を少しでもすっきりさせるお手伝いができればと日々向き合わせて頂いております。
箱庭療法では砂箱の中に好きな玩具を自由に置いてもらいます。初めは恥ずかしがってなかなか置けなかったり警戒して玩具を触らなかったりすることもあります。そういった際に急かすことなく来談者の方に寄り添えるよう言葉がけをしたりじっくり待ったりしながらサポートします。やがて砂を触りながらリラックスしたり玩具を置きながら話をし始めたりしてくれるようになります。心の内を話してくれたり、時には感情が溢れて泣き出されることもあります。そういった来談者の方の感情の機微に触れられる機会として大切な場となっています。
 遊戯療法ではオセロやカードゲーム、バランスゲーム等の遊びを取り扱います。遊びながら来談者の方は日々の出来事や感じた事、時には悩んでいることや打ち明け話をしてくれることがあります。そういった時に共感的に理解したり肯定的な関心を持って話を受けとめられるよう努めています。
 
 子どもに関する相談を受けていますと、時々保護者の方から心理療法を依頼されることがあります。最近では心理療法を体験したいと言われて地域の方や里親の方が見えることもありました。心理療法に関心のある方や誰かに話をされたい方のお役に立てればと思っています。
 涙されながら悩みや不安を話された方が笑顔ですっきりした表情になられた時、心からこの仕事をしていてよかったという喜びを感じられます。コロナ禍で閉塞感のある今日ではありますが、少しでも来談者の方の心に寄り添いながら笑顔になって頂けるよう努めていきたいと考えています。