子どもが成長発達する過程で「反抗期」と呼ばれる時期があります。 第1反抗期は2歳くらいのとき「いやいや期」とも言われていますが、色々なことに「いや!」と言い始める時期です。 親は昨日までそんなこと言わなかったのに、どうして?と戸惑います。 昨日まで喜んで食べていたものを「いや」と言ったり、喜んで着ていた服を「いや」と言ったり、訳が分かりません。
今までは自分が「いや」でも親がするようにされてきたことに、言葉で「いや」と表明できるようになったのでしょう。思っていても伝えられなかったことが、言葉で伝えられるようになる。客観的に見れば自分の気持ちを言葉で伝えられるようになるのは素敵なことですが、子育て最中の親としては「やりにくい」ですよね。
また、第2反抗期になると子どもは思春期にさしかかり色々な知識をたくわえ、親に反論してくる。親の矛盾をついてくる。 何十年も前のことですが、ある方が「今まではかわいいと思っていた子どもが、最近は憎たらしい。何を言っても反抗してくる」「かわいくて手放せないと思っていたけれど、もう出て行ってもいい」と言ったので「反抗期が来たのね、おめでとう。ずっとかわいいと思っていたら子どもを自立させられなかったかもしれないのだから、これでよかったよね」と話しました。その方は寂しそうに「そうだね」と言っていましたが、子どもは自分で自立していく道を作っているのだなと思いました。それまでは、親の言うことになかなか反論もできなかったけれど成長して学習もし、自分の持っている言語能力と知識を駆使して反論できるようになった。 これも素晴らしいことです。
ただ、反抗期の強い弱いは子どもの性格や親との関係性でも変わってくるようです。そして最近は反抗期の無い子どもも多いようです。 経済活動に連動して社会や地域のあり様が変わってきているので、人間のあり様も変化しているのでしょう。