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平成25年06月01日

情報公開・個人情報保護

三重県情報公開審査会 答申第193号

答申

1 審査会の結論

 実施機関は、審査会が開示妥当と判断した部分を除き、非開示とすべきである。

2 異議申立ての趣旨

 異議申立ての趣旨は、開示請求者が平成16年10月18日付けで三重県情報公開条例(平成11年三重県条例第42号。以下「条例」という。)に基づき行った「採石場に係る始末書」の開示請求に対し、三重県知事(以下「実施機関」という。)が、異議申立人(開示請求者ではない者)の情報が含まれる「始末書」(以下「本件対象公文書」という。)を対象公文書として特定し、平成16年10月22日付けで開示請求者に対して行った公文書開示決定(以下「本決定」という。)の取消しを求めるというものである。

3 本件異議申立てについて

 実施機関は本請求に際し、本件対象公文書中に異議申立人の情報が含まれていることから、条例第17条第2項の規定に基づき、関係事業者に対して意見照会を行い、それを経て本件対象公文書を開示する旨の本決定を行った。
 実施機関は本決定を行うと同時に、異議申立人に対して条例第17条第3項の規定に基づき、情報を開示する旨の通知をしたところ、本件異議申立てが提起されたものである。

 なお、本請求を行った開示請求者には、平成16年11月1日付けで、本件異議申立てに係る決定に至るまで開示を停止する旨の通知がなされている。

4 実施機関の開示理由説明要旨

 実施機関の主張を総合すると、次の理由により本決定が妥当というものである。

 本件対象公文書の内容は、事実行為の顛末とその反省について記載されているものであり、条例第7条第3号に規定する法人の競争上の地位や正当な利益に関連したものとはいえないと判断した。
 また、本件対象公文書に書かれている箇所は、し尿処理場の建設予定地であり、将来の住民の生活に関連しており、条例第7条第3号ただし書ハに規定されている公益上公にすることが必要であると認められる情報に該当すると判断した。

5 異議申立て理由

 異議申立人の主張を総合すると、次に掲げる理由から実施機関の決定は、条例の解釈運用を誤っているというものである。

 今般の開示事項については、すべての部分が弊社の法人に関する情報であり、開示されることにより、将来同種の事業の適正な遂行及び事業運営に重大なる支障を来たすことになる。

6 審査会の判断

 本件対象公文書については、実施機関は、条例第7条第3号(法人情報)に該当せず、また、同号ただし書ハに該当するとの理由により本決定が妥当であると主張している。そこで、以下について判断する。

(1) 基本的な考え方

 条例の目的は、県民の知る権利を尊重し、公文書の開示を請求する権利につき定めること等により、県の保有する情報の一層の公開を図り、もって県の諸活動を県民に説明する責務が全うされるようにするとともに、県民による参加の下、県民と県との協働により、公正で民主的な県政の推進に資することを目的としている。条例は、原則公開を理念としているが、公文書を開示することにより、請求者以外の者の権利利益が侵害されたり、行政の公正かつ適正な執行が損なわれるなど県民全体の利益を害することのないよう、原則公開の例外として限定列挙した非開示事由を定めている。
 一方、開示請求に係る公文書に第三者に関する情報が記載されているときに、当該第三者の権利利益を保護し開示の是非の判断の適正を期するために、開示決定等の前に第三者に対して意見書提出の機会を付与すること、及び開示決定を行う場合に当該第三者が開示の実施前に開示決定を争う機会を保障するための措置についても定めている。
 当審査会は、情報公開の理念を尊重し、条例を厳正に解釈して、以下に判断する。

(2) 実施機関が、第三者に関する情報を公文書開示決定通知書に記載したことについて

 実施機関は、第三者に関する情報である法人名を本決定において作成された公文書開示決定通知書の開示請求者が請求した内容欄及び実施機関が特定した公文書の件名欄に書き入れている。本請求において、開示請求者から当該法人を特定したうえで公文書が請求されているわけではなく、また、本件対象公文書の件名は始末書であり、本来なら、開示請求者が請求した内容欄及び公文書の件名欄に当該法人名を書き入れる必要はない。したがって、本件対象公文書の第三者に関するかなり決定的な情報を当該公文書開示決定通知書に書き入れていることは、事務手続上不適切であったというべきであり、実施機関に杜撰な対応があったと言わざるを得ない。しかしながら、このことをもって、直ちに、条例第7条各号により一定の利益を保護するために開示しないことができるとされている情報(非開示情報)を含む公文書を開示する理由にはならない。本件対象公文書を開示するには本件対象公文書に非開示情報が含まれるか否かを検討する必要があることから、以下のとおり判断する。

(3) 条例第7条第3号(法人情報)の意義について

 本号は、自由主義経済社会においては、法人等又は事業を営む個人の健全で適正な事業活動の自由を保障する必要があることから、事業活動に係る情報で、開示することにより、当該法人等又は個人の競争上の地位その他正当な利益が害されると認められるものが記録されている公文書は、非開示とすることができると定めたものである。
 法人等に関する情報であっても、事業活動によって生ずる危害から人の生命、身体、健康または財産を保護し、又は違法若しくは著しく不当な事業活動によって生ずる支障から県民の生活を保護するために公にすることが必要であると認められる情報、及びこれらに準ずる情報で公益上公にすることが必要であると認められるものは、ただし書により、常に公開が義務付けられることになる。

(4) 条例第7条第3号(法人情報)の該当性について

 本件対象公文書には、「報告内容」、「始末書を提出した法人の所在地、名称、代表者名」が記載されており、実施機関は本決定において、これらすべての情報を開示しようとした。
 実施機関は、当該法人の採石法に係る手続上の不備が判明したため、法令遵守についての行政指導を行い、今後の採石業の適正な実施の意思を示すために本件対象公文書を提出させており、その内容が事実行為の顛末とその反省が記載されているものであることから、本号には該当せず、また、当該採石場の跡地がし尿処理場の建設予定地という将来の住民の生活に関係している場所であり、従来から地元住民全体の問題に発展していたことから、本号ただし書ハに該当し公益上公にすることが必要であると認められる情報に該当すると主張している。なお、この採石法に係る手続上の不備が判明した時点においては、すでに事業が完了し当該土地が採石法上の区域から外れており、採石法の適用を受けない土地であることから、当該法人に本件対象公文書を提出させたことは、法律に基づいてなされたことではないと実施機関は説明している。
 これらの情報は、手続上の不備という程度の軽微な違反であり、また、法律に基づく処分により提出されたものではなく、任意に提出されたものであるため、本件対象公文書を提出していること自体が当該法人の名誉、社会的評価を損なう情報であって、開示することにより、当該法人の競争上の地位その他正当な利益を害すると認められることから、法人情報に該当すると言わざるを得ない。したがって、本号に該当しないとする実施機関の主張は認めることができない。
 次に、本号ただし書の該当性について検討する。本号ただし書は法人等に関する情報であっても、事業活動によって生ずる危害から人の生命、身体、健康または財産を保護し、又は違法若しくは著しく不当な事業活動によって生ずる支障から県民の生活を保護するために公にすることが必要であると認められる情報、及びこれらに準ずる情報で公益上公にすることが必要であると認められるものに開示を義務づけたものである。
 本件対象公文書のうち「報告内容」については、当該土地がし尿処理場の建設予定地であり、事業完了以後の地盤の状態等について地元住民の間で高い関心をもたれていることから、事実の顛末を公表することについては、公益上開示すべき必要性があるとの実施機関の主張には理由があると認められ、本号ただし書ハに該当し、開示が妥当である。しかしながら、本件対象公文書のうち「始末書を提出した法人の所在地、名称、代表者名」については、公益上開示すべきほどの必要性があるとは言えないため、実施機関の主張は認めることができず、非開示が妥当である。

(5) 結論

 よって、主文のとおり答申する。

7 審査会の処理経過

 当審査会の処理経過は、別紙1審査会の処理経過のとおりである。

別紙1

審査会の処理経過

年月日 処理内容
16.11. 8 ・諮問書の受理
16.11.10 ・実施機関に対して開示理由説明書の提出依頼
16.11.17 ・開示理由説明書の受理
16.11.17  ・異議申立人に対して開示理由説明書(写)の送付、意見書の提出依頼及び口頭意見陳述の希望の有無の確認
16.12. 3 ・書面審理
・実施機関の補足説明
・審議                
(第211回審査会)
17. 1.21 ・審議
・答申                
(第214回審査会)

三重県情報公開審査会委員

職名 氏名 役職等
※会長 岡本 祐次 元三重短期大学長
会長職務代理者 早 川  忠 宏   弁護士
委員 渡辺 澄子 松阪大学短期大学部教授
委員 寺川 史朗 三重大学人文学部助教授
※委員 豊島 明子 三重大学人文学部助教授
※委員 丸山 康人 四日市大学総合政策学部教授
※委員 竹添 敦子 三重短期大学教授

 なお、本件事案については、※印を付した会長及び委員によって構成される部会において主に調査審議を行った。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 情報公開課 情報公開班 〒514-0004 
津市栄町1丁目954(栄町庁舎1階)
電話番号:059-224-2071 
ファクス番号:059-224-3039 
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