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平成24年03月09日

平成18年度三重県食の安全・安心フォーラム
食の安全・安心メッセージ

食の安全・安心メッセージ

「食の安全・安心確保のための私たちの取り組み」

発表者

  • 消費者
    四日市消費者協会長 中嶋敦子 さん
    四日市農芸高等学校 食品科学科3年 加藤誠也 さん
  • 生産者
    河北水耕園代表 河北善樹 さん (「みえの安心食材」生産者)
  • 流通・加工事業者
    イオン株式会社食品商品本部 グリーンアイ開発部長 植原千之 さん

四日市消費者協会会長中嶋敦子さん(資料はこちら(PDF:304KB))

みなさん、こんにちは。消費者協会の中嶋でございます。どうぞよろしくお願いします。
今日は、食の安心・安全を考えるということで、四日市消費者協会の取り組みを簡単に説明させていただきます。
私どもの協会は、1964年(昭和39年)に設立し、約40年経過しました。その間社会の変化といいますか、消費生活の変化によりましていろいろな活動に取り組んでまいりました。皆様のお手元の資料に基づきまして、簡単に説明させていただきます。

中嶋敦子さん

社会の変化と共に、消費生活が変わってきたということで、消費者の権利というものが国のほうで定められまして、8つの権利を消費者として得ることができました。それに基づいて、より多くの人が賢い消費者、考える消費者、行動する消費者として講演会や量目検査、業者さんとの懇談会、企業見学などを実施しながら、生活者としての勉強といいますか活動を進めてまいっております。私たちの具体的な活動につきましては、次のページで説明しております。
それで、私どもが1年間の集大成の行事といたしまして、4ページに掲げております、「みんなの消費生活展」というのを総まとめとして38回重ねてまいりまして、この間いろいろな生活者としての発信をしてまいりました。目的は常に安心・安全ということでございます。この消費生活展が皆様とともに考える場として、また問題提起の場として皆さんの意識の啓発になればと思っております。いろいろな問題を抱える現在、特に安全・安心という問題につきましては、私たちがどうしても考えて生活をしていかないと避けることができない、不安な生活に陥るというようなことでございます。
今日は、そういう意味でいい機会だと思っております。簡単ではございますが以上で報告とさせていただきます。ありがとうございました。

四日市農芸高等学校 食品科学科3年 加藤誠也さん
資料はこちら(PDF:10,311KB))

加藤誠也さん

私たち、四日市農芸高校食品化学コースは、食品化学の教科として食品製造、食品化学、生物基礎、食品衛生を柱として学習し、将来の食品産業で活躍する担い手を育成することを目的としています。
食品製造に携わるものとして、食の安全とは何かを考えた時、食品製造実習における衛生管理が大切であると考えました。

まず、私たちが取り組んだのは、整理、整頓、清掃、清潔、習慣の5つの言葉の頭文字をとった「5S」の導入に取り組みました。改良目標として、旧製茶室と味噌室を改良し、「5S」が実施できることを目標に、味噌専用室と、製菓専用室を作ることにしました。
これは、製茶室の「5S」前の状態です。整理、整頓、清掃中の様子です。「5S」を実施でき、四日市保健福祉部より、製菓の製造許可を取得することができました。
私たちが実施において特に注意していることは、作業者の衛生管理の徹底、特に衛生管理の習慣が大切であると学びました。
まず、手洗いマニュアルの作成と実施をしています。平成17年3月には、三重県版HACCPシステムの認証を取得することができ、そして味噌の製造許可も取得することができました。
また、平成17年11月には本校において、農水商工部食の安全・安心室主催の食の安全・安心地域交流会を実施させていただきました。この会では、先ほど説明しました、私たちの食の安全に対する取り組みを紹介しました。地域の方からは、本校の製品に対するご意見をいただきました。
また、本年度は10月より、食育活動を始めました。これは、本校において地域の方をお招きして行った、地域交流会の様子です。次に地元の小学校で行ったときの様子です。この写真は先生の手にどれぐらいの細菌がついているかをチェックしている様子です。最後に饅頭を試食しました。小学生はおいしいと言ってくれました。本年度は4つの小学校で食育活動を行っています。
次に、もう一つの取り組みについて説明します。私たち3年生8名、2年生4名の有志で「名物作りでまち元気プロジェクト」という活動を行っています。活動目的は、授業だけでは学べない社会につながった研究や、活動に取り組むことで、具体的には私たちが授業で学んだ知識や技術を応用して名物の商品開発をし、地元の町の活性化に役立てることです。
これまでの活動内容は、湯の山温泉と、四日市駅前商店街を中心とした、地元の町の活性化、食の安全・安心、地産地消など食に関する啓蒙活動、以上の内容をテーマに饅頭づくり、PR活動を行いました。そして、地域や地元企業、NPO、四日市市や菰野町の方々にご協力をいただき、商品開発、PR活動、組織作りを進めてきました。まず、商品開発ですが、先ほど説明した「5S」を導入した製菓専用室で、饅頭の商品開発をし、現在製造許可をいただいています。饅頭は、赤色、黒糖、お茶の緑色の3色を考えました。地元食材を主に考え、三重県産小麦粉、伊勢茶、熊野産大豆のおから、野菜の色素など天然素材で色付けをしました。特に赤色は、季節によって内容を変化させ、季節感を表現しています。
次に、PR活動の経緯ですが、2004年10月、湯の山温泉の名物として温泉饅頭を作る活動を開始しました。その後2005年3月に地域通貨「Jマネー」を使った四日市駅前商店街での活動を開始し、10月にはNPOに登録し、12月からは再び湯の山温泉の名物として活動を充実しています。
これは、本校で行われた「フードフーズ交流会」というイベントです。地産地消をテーマに私たちがこれまで取り組んできた活動の成果を発表しました。これが、地域通貨「Jマネー」です。お金に換えることはできませんが、四日市駅前商店街や地元スーパーを中心に買い物の補助券として使うことができます。また思いやりや感謝の気持ちを伝える道具として、ボランティアや市民団体などが使用しています。地域通貨は饅頭の原材料購入や、活動に対して支援していただいた団体の方々にも流通しています。
また、原材料には私たちの饅頭作りが、食の安全・安心、地産地消をテーマにしていることをご理解いただき無償で提供していただいているものもあります。これは、私たちが四日市駅前商店街で活動するにあたって、支援していただいているNPO代表の方との打ち合わせの様子です。この方はJマネーに関する事務局も兼ねてみえます。このような手作りのチラシを作り、ただ饅頭を売るだけでなく、私たちの食に対するテーマを説明し、ご理解や共感を得られるようにしました。これは、四日市駅前商店街での活動を開始した時の様子です。このときはまだ、販売した経験もなく、売るだけで精一杯でした。
その後、月の第4日曜日に万古会館で活動を継続中です。昨年10~12月には内閣府認定の地域再生事業「スチューデントエコノミー」に出展しました。さらに、昨年11月にJマネーを使用したNPOに登録し、三重銀行本店で発表も行いました。饅頭の完成度も向上し、駅前商店街での活動経験をもとに、昨年12月より温泉旅館でお茶菓子として使っていただくというお話もいただきました。そして、今年4月に温泉街の春のイベントにも参加させていただきました。
これまで行ってきた活動のアンケートをまとめてみると、特に中高年層の方々からの購入理由に「食の安全・安心」「地産地消」という食のテーマを一番に挙げられた方が圧倒的でした。また、活動を繰り返すうちにリピーターの存在が増えてきたことは、活動の励みになりました。
饅頭に対する主な意見を挙げてみると、「健康や食べ物には気を使っているのでこういうテーマは良い」、「地産地消の食品をもっと多くの人に味わってもらいたい」、「お茶の風味がして良い」、「食は健康の基本ですね」といったテーマに関する意見を多くいただきました。以上の活動の成果として、商店街の人々の貴重な意見から継続することの大切さや、助け合いや感謝の気持ちを持てたこと、さらに実際に街の活動をすることで、販売や会話をする経験をつめたこと、食に関するPRが饅頭を買っていただくという事実で多くの人に受け入れられたことです。
今後の展開。1 地域のイベントへの参加を引き続き継続する。2 私たちが講師となり、地元の小学校に行き、手洗い指導など食品衛生や饅頭作り体験などの食育活動を継続する。3 以上について生産農家や加工業者の方々とともに、連携して進めていきたいと考えています。以上で発表を終わります。ありがとうございました。

河北水耕園代表 河北善樹 さん (「みえの安心食材」生産者)
資料はこちら(PDF:1,871KB))

みなさん、こんにちは。河北水耕園といいまして、水耕で農業をやっております。レジュメを作らせていただきましたので、それにそってお話をしていきたいと思います。
私の水耕栽培でのねぎの生産、販売ということですが、なぜそういった形でねぎを選んだのか、なぜ水耕ということに取り組んだのかということですが、実は私は29年ほど地元のJA三重四日市で農協の営農指導員をやっておりました。

河北善樹さん

その中で、生産者の方と一緒に○○水耕栽培研究所という施設に行かせていただきまして、それが35歳のときでございまして、そのときに「このような施設を自分でもやってみると面白いだろうな、やってみたいな」と思いました。
それから10年ほどたった45歳の時に、いろんな形で自分にも転機が訪れてきまして、それなりのことを考えていかないといかん、将来的に自分はどうしたらいいのかなと考えて、自分の妻に「俺こんな事思っとるんやけど、お前、自分の代わりに10年ぐらいやってくれへんか」と相談しました。10年というのは55歳です。55歳というのは自分もそれぐらいで定年になって、自分もやれるやろと。その間それなりの基盤を作ってくれたらありがたいなという、どちらかというと他人任せという感じで相談を持ちかけたんですが、そうしたら快く、「私もやりたい」と言ってくれましたので、「これならいけるんじゃないか。じゃ、やろう」ということで始めました。
それで、なぜ水耕栽培を選んだかということですが、まず第一に無農薬で栽培できるということです。それと、自分たちがある程度年齢がいってからでもできるんじゃないかということです。
作物をどうしてねぎを選んだかということですが、その当時、現在でもそうですがねぎは非常に需要が多いんですね。日本で一番需要が多いのがねぎなんです。その次が白菜、キャベツとなるんですが、2位以下を倍以上離してねぎが一番多いということなんです。それともう一つは、輸入作物でねぎ、細ねぎと分類されるものですがこれは輸入されにくいであろうというようなことからやりました。
私たちが始めた平成5年当時、というか前年の平成4年にねぎは非常に高騰だったんです。ねぎが4,5,6千円ひどい時には1万円という価格になっておりました。平成5年から始めて、平成6年から出荷なんですが、その時点では逆にガクンと下がりまして、非常に返済に困ったというようなことで、これはひょっとして失敗したのかなと思っておったんですが、私も楽天的なものでして、まあなんとかなるだろうという感じで、今に至っているという感じでございます。まあそれがきっかけのところです。
自己紹介になりますが、レジュメにありますように、生まれは鈴鹿です。血液型はA型。趣味は音楽です。ちょっと似合わない感じですが、学生時代はずっとブラスをやっておりまして、農協に入ってから四日市で四日市交響楽団の中でチューバを15年ほどやっておりました。ちょうどそのときに、天津市との交流がございましたし、市制30周年の時に山本直純さんがいらした時にも参加させていただきましたし、天津市との10周年の時には天津へ行かせていただきました。しかし、これをやりはじめてからいけなくなりまして、いつの間にか自然退会という感じになりました。楽器は余っておりますし、自分でもまたやりたいなとは思っておりますが、なかなかできないという状況です。
好きな食べ物はホルモンです。それから、好きなことは人とのふれあいということで、どこに行っても人とふれあえることが一番嬉しいと。最近一番思うのは年寄りになったなあということでして、鏡を見るたびに白髪が増えてきていると、薄くはなってきていないんですがもうそろそろかなと。
その下の経営プロフィールですが、今現在58歳です。昭和23年生まれのねずみ年です。仲間として「とも子」というのは妻です。?歳となっていますが私と同じ年です。今日が誕生日でございまして58歳になりました。あと、英樹という息子がおりまして29歳です。3年ほど静岡のほうで水耕栽培の研修をさせてもらって、今一緒にやっているんですが、後継者として育ってくれたらありがたいかなと思っております。それから、従業員としてパートさん8名お願いしております。その他に愛犬、さくらとはなこがおりまして、さくらは16歳、はなこは4歳で結構大きくて走り回っております。そして三毛猫、迷い込んできたんですが勝手にホームズと名づけまして今おります。
こだわりなんですが、文字通り水で栽培しているということで、水は土と同じです。土と同じものを自分が愛さなければいけないということで、水にはこだわりをもっています。ここにありますように、活性浄水器をつけましておいしい、きれいな澄んだ水になっております。右上のほうにありますめだかの写真なんですが、これはパートさんがもってきまして50匹ほどいるんですが、非常に元気に育っています。今も、金魚なんかにうちの水が良いからと持っていかれます。非常に良い水で一度飲んでいただけると分かると思います。
それから、ハウスの概要なんですが平成5年に建設が始まりまして、翌年の5月から出荷を始めました。それで、はじめの1,500㎡では足らないというか、出荷の空く期間がありましたので、平成8年に500㎡だけ増設いたしまして、2,000㎡としました。その間自動スパットルといいまして、皮むきと葉おとしですね。その機械を自動化いたしまして、それからアクエカスケードを導入しました。
それで、2000年に私は農協を辞めました。このままでは、母ちゃんを殺すといかんなあ、やっぱり自分でやらないかんと思いまして、一大決心して農協を辞めてそれから一緒にやっております。一緒にやるだけでは男としてすたるというふうに考えまして、2001年に2,000㎡ほど増設いたしまして、2002年に自動包装機(ピロー)を導入しました。それから2003年に梱包機を導入して脱ステープル、鋲のついたステープル、これはやはり人に対する安全ということで、テープの梱包機を導入しました。その年から、トレーサビリティが始まっておりまして、それまではずっと無農薬できておったんですが、この時点でだめになりました。
これは私も非常に痛いところなんですけれど、行政もそこはおかしいと思うんです。先ほどもお話ありましたが、農薬を使ううんぬんという場合に、無農薬資材というものを示して欲しいなということです。それまで、何を使っていたかといいますと「ストチュウ」といいまして、酢といいますか木酢液の薄いものですね、精製した木酢液と焼酎と糖蜜を主体的に使っておりました。それは、薄めて1,000倍液で使っていたんですが、その時点ですと虫もつかないし病気もなかったんです。そしてねずみがいなくなるんですね。山のほうということで、ねずみが増えまして、それによって蛇が入ってきます。そうするとパートさんもみんな飛び上がって逃げてしまうんです。それを家の犬が見つけてくれて、今年も5匹ほど外へ放り出したんですが、脱皮した蛇の皮がたくさんあるんですよ。恐ろしいんですけど、そういったこともあって、木酢なんかを周りに撒いて見ようと思っています。まあ蛇が出るということはそれだけ自然環境がいいんだと自負しておりますけど。
それから、下のほうの写真につきましては、平成15年7月31日に撮影したものです。これはたまたま、見えた方がこの近くで航空写真を撮影するんやけど、あなたのところもどうかと言われまして、ちょうどそのときに周りが緑色の田んぼばかりで家のハウスがきれいによく撮れるだろうということで、じゃあおねがいしますということでやったんですが、3万円しました。それでもいい記念になると思っています。それから、その横の写真は定植して約1週間ぐらいの写真です。その下のは、出荷10日ほど前の写真です。
次に作業概要ですが、基本は毎日播種、定植、収穫なんです。ですから1年の作業が1日にあるということです。そういったことで、いろいろなステージを見ることができるんですが、生育ステージは今日播いたもの、今日定植したもの、10日たったもの、1ヶ月たったものといつの時点の生育ステージのものを入れるかということなんですが、困ったことにひとつ病気が出ますと同じ水槽にありますので、全部いかれてしまいます。品種は、T-2、もえぎ、こうとうなどあるんですけれど、ねぎの品種って皆さんどれくらいあると思われますか。実は世界で3千種あるんです。その中で自分たちが好きなものを選んでこの3品目をやっているんですが他のものもやっていきたいなとは思っています。
で、ねぎはゆり科なんですね。どちらかというと半光りのところを好みますので夏場が一番作りにくいんです。夏場を何とかしてみたいと思っているんですが、非常に成功しにくいので皆さんによい知恵を借りたいなと思っています。それから、播種のところが載っていますが、ねぎはごま粒くらいの種で芽が出てくると種を全部上へ持ち上げます。持ち上げた時点で発芽したことになるんですが、昔から苗半作といわれていますが、水耕の場合は苗が9割ですね。苗がよければあとは良しということになります。
それから、安心・安全がどういった形になるかということですが、安心・安全・確実ということで、安定的に出荷できたらというのが私の信条です。それから地域の人に愛され、親しまれ頼られるような水耕園にしたい、そして仕事ですけどパートさんが楽しく笑顔でやりがいのあることをモットーとしていただきたいと思っております。そして、自分のこととして常に先を見据えた農業経営をやりたいということです。
それと今、地産地消ということがよく言われていますが、私が思う地産地消というのは個人で言うならば自給自足なんですね。ねぎは皆さん簡単にこの時期できると思うんです。ちょっとベランダなり庭先でプランターに播いていただいて栽培していただくと、それが地産地消、自分たちにつながっていくということを分かって欲しい。それとそういった形で栽培していただくことによって我々の気持ちといいますか、収穫の喜び、食べてもらうことの喜び、そういった笑顔が見られるということを分かってもらえると思うんです。そういったことをぜひともやって欲しいなというふうに思います。時間が来ました。ご静聴ありがとうございました。

イオン株式会社食品商品本部 グリーンアイ開発部長 植原千之 さん

植原千之さん 資料はこちら(PDF:4,425KB))

本ページに関する問い合わせ先

三重県 農林水産部 農産物安全・流通課 食の安全・安心班 〒514-8570 
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