高校生家庭科用冊子
加工食品の表示
1.加工食品(包装されているもの)の表示

加工食品には、つぎの(1)〜(6)の表示をしなければなりません。
- 名称:その物の一般的な名称を表示します。
- 原材料名:原材料及び食品添加物について、重量の大きい順に記載します。
- 内容量:重量や体積を表記します。
- 期限表示:消費期限または賞味期限を記します。
- 保存方法:何℃以下で保存等の表示をします。
- 製造者:製造者の氏名及び製造工場の所在地を記載します。食品によっては、あらかじめ厚生労働大臣に届け出た製造工場を表す記号(固有記号)を表示する場合があります。
輸入品加工食品の表示
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輸入された加工食品については、国産品の場合の製造者の代わりに輸入者を表示するとともに、原産国名を表記しなければなりません。 |
消費期限と賞味期限
消費期限は、未開封の状態で、保存方法に示されている方法に従って保存された場合に品質が保持される期限のことで、品質の劣化が早い食品(おおむね5日以内)に記載されています。消費期限を過ぎると衛生上の危害が生ずる可能性が高くなります。
賞味期限は、品質が比較的長く保持される食品に記載されています。品質の劣化が比較的遅いことから、賞味期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
ただし、保存方法に示されている方法で保存しなかった場合や、開封した後のものは期限の前でも品質が劣化していることがあります。
また、品質保持期限という表示もありますが、賞味期限と同じ意味であるので、平成17年8月1日以後に製造、加工又は輸入される加工食品からは賞味期限という表示に統一されます。
2.原料原産地名表示

加工食品については、一般的に原材料の原産地を表示する義務はありませんが、
- 塩干ししたアジやサバ
- 塩漬けしたサバ
- うなぎの蒲焼や白焼き
- 乾燥ワカメ
- 塩蔵ワカメ
- カツオ削りぶし
- 梅干やふくじん漬等の漬物
- ミックスベジタブル等の冷凍野菜
これら8種類の品目は、加工の度合いが比較的低く、原材料の原産地の違いが品質に反映されやすい食品であるので、加工食品の原材料として使用されたものについても原産地の表示が義務づけられています。
法律と表示の実際
容器包装された加工食品の表示については、主に食品衛生法とJAS法で定められています。
食品衛生法では、
名称・賞味期限又は消費期限・保存方法・製造所所在地・製造業者氏名・使用された食品添加物
JAS法では、
名称・原材料名・内容量・賞味期限又は消費期限・保存方法・原産国名(輸入品の場合)・製造業者等の氏名又は名称及び住所・その他個別食品に義務づけられた事項
をそれぞれ表示することになっています。
この他、アレルギー物質を含む食品・遺伝子組換え食品・原材料原産地名表示などの規定もあります。
3.食品添加物の表示

食品添加物について、上のラベルでは
物質名表示
カロチノイド色素※1、ウコン色素※1、紅麹色素※1、カラメル色素※1、ソルビット、リン酸塩(Na、K)
用途名併記
甘味料(甘草 ステビア)、酸化防止剤(ビタミンC)、発色剤(亜硝酸Na)
一括名で表示
酸味料、増粘多糖類、ph調整剤、膨張剤、乳化剤、香料
調味料のグループ名表示
調味料(アミノ酸等)の表示が見られます。
食品添加物の表示方法は大きく次の3つに分類されています。
1.物質名表示
使用された食品添加物は全て物質名表示が原則です。決められた簡略名等で表示することも可能です。
簡略名表示の例:サッカリンナトリウム → サッカリンNa
食用赤色102号 → 赤102
アスコルビン酸ナトリウム → V.C
2.用途名併記
次の8種類の用途に使われるものは、その添加物の使用目的を物質名とあわせて表示します。はじめに使用目的を記載し、その後に( )書きで物質名を記載します。
| 用途名 | 表示例 |
|---|---|
| 甘味料 | 甘味料(サッカリンNa) |
| 着色料 | 着色料(赤2) |
| 保存料 | 保存料(安息香酸) |
| 増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料 | ゲル化剤(ペクチン) |
| 酸化防止剤 | 酸化防止剤(BHT) |
| 発色剤 | 発色剤(亜硝酸Na) |
| 漂白剤 | 漂白剤(亜硫酸Na) |
| 防かび剤又は防ばい剤 | 防かび剤(OPP) |
※1
着色料で、物質名に「色」という文字が含まれている場合は用途名表記を省略することができます。
3.一括名で表示されるもの
例えば香料などは、微量の物質を多数配合して作られることが多いです。これらについては、多数の物質を表示するよりも機能や効果別に表示した方がわかりやすいので、同様の機能・効果を有するものを一括して表記することができます。
イーストフード・ガムベース・かんすい・苦味料・酵素・光沢剤・香料又は合成香料・酸味料・軟化剤・調味料※2・豆腐用凝固剤・乳化剤・ph調整剤・膨張剤、ベーキングパウダー又はふくらし粉の14種類が認められています。
※2
調味料については、アミノ酸、核酸、有機酸、無機塩の4グループに分類され、そのグループ名を( )内に表記します。
例:調味料(アミノ酸等)
4.アレルギー原因物質を含む食品の表示
特定の食物が原因でアレルギー症状を起こす人が増えています。重篤な食物アレルギー症状が起きるのを避けるため、加工食品において、アレルギー症状を引き起こす食品を原材料として使用した場合は、これを表示することになりました。
表示されるアレルギー物質
特にアレルギーを起こしやすい、次の24品目が表示されます。
| 必ず表示される5品目 (義務品目) |
卵・乳・小麦・そば・落花生![]() |
|---|---|
| 表示が勧められている20品目 (推奨品目) |
あわび・いか・いくら・えび・オレンジ・かに・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン・※バナナ |
※平成16年にバナナが追加されました。
「卵・乳・小麦・そば・落花生」の5品目は、表示が義務化されました。これを「特定原材料」といいます。 他の20品目は、可能な限り表示をしましょうと推奨されたもので、「特定原材料に準ずるもの」といいます。 なお、表示される原材料は、食物アレルギーの実態に応じて見なおされることがあります。
※注意
表示される原材料は25品目に限られます。それ以外の原材料は、アレルギー表示はされませんので注意が必要です。
表示方法
個別で表示する場合
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あきらかにその物質が含まれているとわかるもの(特定加工食品)や重複する物質については表記をしなくてもよいことになっています。
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必ず表示される5品目は、そのたんぱく質が微量でも含まれている場合は、表示されます。
ただし、加工食品1キログラムに対して数ミリグラム以下の場合は表示されません。
一括で表示する場合
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可能性表示の禁止
「〇〇が入っているかもしれません」や「××が入っている場合があります」のように、その食品にアレルギー物質の〇〇や××が含まれていることがありうる、といった表示のしかたは禁止されています。
代替え表記
表示されるアレルギー物質は、別の表記方法も認められています。例えば、「卵」の場合、「たまご」や「玉子」などと表記することができます。
また、あきらかにその物質が含まれていることがわかる場合、例えば「乳」であれば、「ヨーグルト」や「プロセスチーズ」のように、牛乳からできているものについてはあらためて表記しなくてもよいことになっています。
アレルギー物質と似ている食品のなかには、アレルギー物質に含めない食品があります。例 えば、「えび」には、いせえびやロブスターは含めません。
代替え表記の一例
| 代替表記 | 特定加工食品(表記例) | アレルギー表示の対象外食品例 | ||
| 表示されるアレルギー物質は、別の書き方も認められています。これを代替表記といいます。 | アレルギー物質が含まれていることがわかる時には、アレルギー物質名を表記しなくてもよいことになっています。 | アレルギー物質と類似している食品の中に、アレルギー物質には含めない食品があります。 | ||
| 義務品目 | 卵 | たまご、鶏卵、あひる卵、うずら卵、タマゴ、玉子、エッグ | マヨネーズ、かに玉、親子丼、オムレツ、目玉焼、厚焼玉子、オムライス | 魚卵、は虫類卵、昆虫卵等 |
| 小麦 | こむぎ、コムギ | パン、うどん、小麦粉 | 大麦、ライ麦、えん麦、はと麦等 | |
| 落花生 | ピーナッツ | ピーナッツバター、ピーナッツオイル、ピーナッツクリーム | ― | |
| 推奨品目 | さけ | 鮭、サケ、サーモン、しゃけ、シャケ | 鮭フレーク、焼鮭、スモークサーモン | にじます、やまめ、いわな |
| 大豆 | だいず、ダイズ | 醤油、みそ、とうふ、油揚げ、厚揚げ、豆乳、納豆 | ― | |

