三重県の養殖漁業について
三重県の海面養殖業は、沿岸の内湾域で営まれ、平成19年の生産量は33,368トンで 海面漁業生産量の19.5%、生産額は22,586百万円で海面漁業生産額の67.1%を占める重要な産業です。
(1)藻類養殖業
伊勢湾・鳥羽地域で黒ノリ養殖、的矢湾・英虞湾・五ヶ所湾等で青ノリ養殖、鳥羽地域でワカメ養殖が営まれています。
(2)真珠養殖業
明治26年に御木本幸吉氏がアコヤ貝による養殖法を確立して以来、英虞湾を中心に発達してきました。昭和50年以降は10年に及ぶ真珠不況から脱出し、生産は順調に推移してきましたが、平成4年度以降、アコヤ貝に悪影響を及ぼす赤潮(ヘテロカプサ)の発生が恒常化するとともに、平成8年度以降は感染症によるアコヤ貝の大量へい死が大きな問題となり、生産量は減少傾向にあります。
(3)魚類養殖業
昭和30年代のブリ養殖から始まりましたが、ブリ魚価の低迷などから昭和50年代にはマダイ養殖への転換が進み、生産量は増加しました。その後、マダイ生産量は経営体の減少に伴い減少傾向で、平成19年の生産量は6,850トンとなっています。ブリ生産量は減少傾向にあり、平成18年度は649トンとなっています。
また、内水面養殖業は、ウナギ養殖の生産量が最も多く、その他、ニジマス、アマゴ等の養殖が山間地域で行われています。
課題
近年、養殖業を取り巻く環境は、
(1)漁場環境の悪化、魚病や赤潮の発生に伴う生産量の減少
(2)需要構造の変化による価格の低迷
(3)飼料価格の上昇による生産コストの増大 等により、厳しい経営環境が続いています。
また、消費者の「食の安全」に対する意識の高まりにより、生産物の安全性確保と適切な品質管理が一層求められています。
取り組み
三重県では、平成11年に施行された持続的養殖生産確保法に基づき、漁業者自らによる適正な漁場管理を推進するとともに、次の事業に取り組んでいます。
平成22年度に実施する主な事業
(1)新鮮でおいしい養殖水産物確立総合対策事業費
養殖生産特性に即した持続的養殖生産確保や生産物の高品質化等により養殖水産物の安定的な生産供給体制の確立を図ります。
(2)東紀州地域の水産業活性化対策事業
地域特性を生かした持続的養殖の推進や経営安定に向けて、ヒロメ(海藻)の複合養殖の技術開発に取り組むとともに、マハタの特産品化やマダイ養殖の「生産情報公表JAS]の認証取得に向けたモデル的な取組を支援します。(JAS取得取組支援:2地区実施予定)
(3)みえの養殖魚安全確立推進事業
安全で安心な養殖魚を安定的に提供する体制の強化をはかるとともに、これら生産情報の消費者への発信等を支援します。(信頼確保のための新たな制度の検討等)
(4)元気な三重の養殖業推進対策事業
魚価の低迷など養殖業を取り巻く環境が厳しいなか、収益力向上等による力強い養殖経営体を育成・確保するため、新たな養殖技術の開発による複合養殖の推進や、養殖水産物の付加価値向上による需要の創造を進めます。(新養殖魚類の飼育技術確立等)
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