耐震補強工事で約4か月間閉室していた常設展示室と企画展示室が、平成28年2月9日(火曜日)より再開します。これを記念して、県立美術館では日本を代表する具象彫刻家の「舟越 桂(ふなこし かつら)展」、また日本初となる本格的な遺作展「スペインの彫刻家フリオ・ゴンサレス展」、二つの企画展を同時開催します。
二人の魅力ある彫刻を同時に味わっていただくとともに、彫刻における素材や表現方法の多様性にも思いをめぐらせていただけることを期待します。
1.開催概要
(1)会期 平成28年2月9日(火曜日)から4月10日(日曜日)まで
(2)開館時間 9時30分から17時まで(入館は16時30分まで)
(3)休館日 毎週月曜日
(4)会場 三重県立美術館 企画展示室及び柳原義達記念館(〒514-0007 三重県津市大谷町11)
(5)観覧料 一般 1,100(900)円 学生 900(700)円 高校生以下無料
( )内は前売り及び20名以上の団体料金
※同時開催の「舟越桂展」「フリオ・ゴンサレス展」とのセット券
一般 1,500円 学生 1,300円 当日券のみ
*この料金で常設展示もご覧いただけます。
*障害者手帳等をお持ちの方および付き添いの方1名は観覧無料。
*家庭の日の2月21日(日曜日)、3月20日(日曜日)は、
団体割引料金で観覧できます。
2.詳細
(1)舟越桂 私の中のスフィンクス(企画展示室で開催)
○企画展詳細
舟越桂(1951年盛岡市生まれ)は、今日の日本を代表する彫刻家であり、その木彫は内外で高い評価を獲得してきました。本展覧会では、近年舟越が取り組んでいる、ひとつの人体に女性や男性、獣等の要素が融合した異形の「スフィンクス」シリーズを中心に紹介するとともに、1980年代の肖像性の高い初期作品、1990年代から2000年代初頭に表現された人体表現の実験的な取り組みも紹介、その軌跡をたどります。
さらに、それぞれの木彫作品にいたるアイデアの源泉となった構想スケッチや版画作品なども紹介、舟越の魅力ある世界に迫ります。
○主催 三重県立美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
○協賛 ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
○企画協力 西村画廊
(2)スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス(柳原義達記念館で開催)
○企画展詳細
フリオ・ゴンサレス(1786-1942)は、「鉄の彫刻のパイオニア」として名高いスペインの彫刻家です。
バルセロナに生まれ、金細工師の父の下で修業を積み、装飾芸術の職人として優れた技量を発揮しました。父の死後、一家はパリに移住しますが、そこで才能豊かな芸術家たちと触れ合うことで、ゴンサレスは次第に彫刻へと目覚めていきます。特に、ピカソとは、1920年代末から共同制作を行い、互いに刺激を与え合う関係となり、また、ゴンサレスが彫刻に導入した「溶接」という技法は、20世紀の彫刻を革新するものでした。本展は、バレンシア現代美術館が所蔵する作品を中心に約100点で構成されます。日本で初めて本格的にゴンサレスの遺作展。貴重なこの機会に、ゴンサレスの彫刻をご堪能ください。
○展覧会の構成
ア 「彫刻家」への道程
イ 彫刻家の誕生―平面から立体へ
ウ 空間とのコラボレーション―素材としての空間
エ 石の頭部―量塊をめぐる試行
オ 終わりなき探求
カ 金工職人としての仕事
○主催 三重県立美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
○後援 駐日スペイン大使館
○協力 日本航空
○協賛 ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
○助成 公益財団法人岡田文化財団、公益財団法人三重県立美術館協力会
○企画協力 SDアート
3.会期中イベント
ディレクター・トーク(館長によるトーク)
日時 平成28年3月20日(日曜日)14時から
会場 三重県立美術館 講堂
※当館館長が、舟越桂展とフリオ・ゴンサレス展、2つの展示についてご紹介します。
※参加無料/申込不要