基本事業目的評価表41102 産業廃棄物の適正処理・再生利用の推進

主担当：	環境森林部廃棄物対策室　　室長　渡辺将隆
電　話：	059-224-3310

基本事業の目的

事業者、産業廃棄物処理業者、行政が、業廃棄物の減量化・適正処理を行っています。

各種データ

目標項目	2006年度	2007年度	2008年度	2009年度	2010年度	目標達成状況
目標項目	下：実績値	上：目標値下：実績値	上：目標値下：実績値	上：目標値下：実績値	上：目標値下：実績値	目標達成状況
多量排出事業者における資源化率		38.0％	38.5％	39.0％	39.5％	0.88
多量排出事業者における資源化率	37.5％	33.6％	34.7％	34.8％	34.9%	0.88

		2006	2007	2008	2009	2010
予算額等（千円）		2,271,377	1,761,531	1,201,458	728,102	336,423

2010年度の取組概要

・産業廃棄物に係る許可申請審査事務等の不適切な処理の再発防止のための継続的な取組を進めるとともに、審査については廃棄物処理法に基づき厳正に行いました。
・産業廃棄物の減量化・適正処理を進めるため、多量排出事業者等を対象に産業廃棄物適正管理計画の策定に係る説明会を開催するとともに、社内体制や企業間連携の充実を図るWRG（廃棄物リサイクルガバナンス）構築のための一定の支援を行いました。また、産業廃棄物を排出する事業者や処理を行う事業者を対象にセミナー等を開催し、廃棄物の処理に関する情報提供を行いました。
・PCB廃棄物を保管する事業者の立入調査を行い、日本環境安全事業㈱豊田事業所での処理の啓発を行うとともに、不適正な保管等を行っている事業者に対しては厳しく改善指導を行いました。また、微量PCB廃棄物の把握を行うため、地域GND基金を活用して分析等に係る補助事業を前年度に引き続き行いました。
・廃棄物処理センター事業に係る管理型最終処分場の整備を進めるため、環境保全事業団に対して財政的支援を行うとともに、溶融処理事業の運営上の課題については、三重県廃棄物処理センター運営協議会で協議調整し、民間処理への移行について方向付けがされたことから、受け入れ先の調整を行いました。
・「三重県産業廃棄物の適正な処理の推進に関する条例」を制定し、産業廃棄物の適正処理を推進するための新たな枠組みを構築したことから、その補完的役割を担う「三重県産業廃棄物処理指導要綱」の見直しを前年度に引き続き行いました。
・「三重県廃棄物処理計画」については、環境審議会からの答申内容に沿って策定しました。
・石原産業㈱四日市工場内に仮保管されているフェロシルト約１万㌧余を適正に処理させました。

評価（成果や課題、その要因）

・産業廃棄物適正管理計画の策定事業者数は2010年度末で620社で、前年度(89.0%)に比べ策定率は89.7%に増加しましたが、資源化率が目標を達成していない状況にあることから、今後引き続き、WRG構築事業者数を増加させ、リサイクルの促進を図っていく必要があります。
・PCB廃棄物は平成28年7月までに処理する必要があることから、現在、保管又は使用されているPCB廃棄物や使用電機機器の処理について、東海四県で連携して取り組んでいく必要があります。また、処理されるまでの間は、適正管理について引き続き指導していく必要があります。
・三田処分場の埋立の終了が平成23年度と予想されることから、廃棄物処理センター事業に係わる管理型処分場を平成24年度内に一部供用開始する必要があります。
・要綱の見直しにあたっては、県民や事業者の意見を踏まえたうえで、改正を行う必要があります。
・新たに策定した廃棄物処理計画に沿って、電子マニフェストの普及や優良処理業者の育成のための事業の展開を図っていく必要があります。
・石原産業㈱四日市工場には、2010年度末で仮保管されているフェロシルトが22万㌧あることから、引き続き適正処理を進める必要があります。　　

構成する事務事業

事務事業	事業目的	予算額等（千円）	取組内容とその結果	貢献度
A 最終処分場周辺環境整備事業費（廃棄物対策室）	最終処分場に対する住民の理解と協力を得られやすくするため、県が事業主体として実施する環境改善に寄与する事業により、また市町が実施する住みよい環境づくりの基盤を整備する事業に対し支援をすることにより、管理型産業廃棄物最終処分場の周辺地域における生活環境の整備を促進します。	16,258	伊賀市内の管理型産業廃棄物最終処分場の周辺地域において、県が事業主体として道路整備事業を実施するとともに、伊賀市が実施する市道整備事業、河川改修事業等に対し支援をしました。その結果、周辺地域の生活環境の向上に寄与しました。	中
B 産業廃棄物適正処理推進事業費（廃棄物対策室）	産業廃棄物処理業及び施設設置に係る許可申請等の厳正な審査、その他法令及び要綱の厳格な運用により産業廃棄物の適正処理の推進を図り、また、その処理実態を把握・分析することにより発生抑制、リサイクル及び適正処理推進のための施策を進めます。	10,911	①産業廃棄物処理業等の許可事務については、申請の手引きの見直し、膨大な審査書類の保管・整理のルール化、新システムの導入、業務補助員の雇用、チェック機能の充実、経理的基礎のガイドラインの策定などにより、円滑かつ公正な審査事務を行うことができました。 ②法令関係では、平成２１年度から施行している条例の適正な運用を行うとともに、産業廃棄物指導要綱の改正について検討し、また、平成２３年度の改正法の施行に伴う所要の条例改正等を行いました。 ③産業廃棄物処理実績の把握については、今年度から条例に基づき実績報告書の報告を求め、未提出業者の公表など条例に基づいた効果的な運用を行いました。 ④マニフェスト報告については、より一層の啓発普及に務めたことと排出事業者の意識の高まりにより、多数の報告がなされ、データ活用のための迅速なデータベース化をはかりました。 ⑤優良処理業者育成のために、独自の認定制度等を導入している先進的な自治体の取組みを視察し、三重県の独自の認定制度のあり方を検討しました。 ⑥電子マニフェスト普及・促進のために、県の他部局に対し普及・促進の働きかけを行いました。また、平成23年度からの電子マニフェストの普及・促進事業実施のため(財)日本産業廃棄物処理振興センターと調整を行い、平成23年度から三重県独自の電子マニフェスト加入料助成事業を行うこととしました。 ⑦廃棄物施策のマスタープランとして、廃棄物処理法に基づき、平成23年度から平成27年度までの5年間を計画期間とする「三重県廃棄物処理計画」を策定しました。	大
C PCB廃棄物適正管理推進事業費（廃棄物対策室）	ポリ塩化ビフェニル（PCB）廃棄物を保管する事業者は、PCB廃棄物が処理施設で処理されるまでの間、これを適正に保管する必要があるため、県内に存在するPCB廃棄物の把握及びその保管について必要な指導を行うとともに、適正かつ円滑な処理を進めることで県民の安全確保を図ります。	20,064	県内のPCB廃棄物保管事業者に対し、PCB特別措置法に基づく保管状況等届出書の提出について周知を行うとともに、計画的な処理を推進するため、PCB廃棄物を多量に保管等している事業者に対しては、PCB廃棄物の処理に関する計画の策定を行うよう指導しました。　また、平成20年度より実施しているPCB廃棄物専門員等によるPCB廃棄物を保管する全ての事業者への立入調査（平成22年度の立入調査の実績は、延べ441回）により、保管状況等の確認を行い、不適正な事案に対しては適正保管等の指導を行うとともに、PCB廃棄物の処理が計画的に進むように必要な助言等を行ってきました。　一方、平成20年度から日本安全事業株式会社（JESCO）豊田事業所で三重県内の高濃度PCB廃棄物の処理が開始されたことから、県内のPCB廃棄物少量保管者の処理対象地域を定め、同社とともに対象地域のPCB廃棄物保管事業者に対し、搬入時期や運搬方法などについて説明会を開催しました。　さらに、微量のPCBに汚染された電気機器等の把握を行うために、地域グリーンニューディール基金を活用した微量PCB汚染廃電気機器等把握支援事業により、電気機器等に微量PCBが混入しているか否かを把握するための分析費用として786台について補助を行いました。	大
D 産業廃棄物適正管理推進事業費（廃棄物対策室）	産業廃棄物を多量に排出する事業者等について、発生抑制・リサイクル等による減量化を促進し、最終処分量の削減を図ります。	6,797	・県内4カ所において、適正管理計画書等の作成に関する説明会を開催し、併せて産業廃棄物処理の現状や廃棄物リサイクルガバナンス（ＷＲＧ）の考え方や構築のメリット等について情報提供を行いました。（330事業所、411名参加）・一方、環境技術指導員が事業所訪問等を行い、県ガイドラインに基づく産業廃棄物適正管理計画書の策定及びその情報の自主的な公開について指導を行うとともに、廃棄物の発生抑制等に関する技術情報の収集・提供、ＷＲＧの普及啓発を行いました。（24社訪問）・産業廃棄物適正管理計画書の策定事業者は、平成21年度排出実績で620社（策定率89.7％）となり、平成20年度の策定率89.0％を上回りました。・産業廃棄物適正管理セミナーを2回開催し、廃棄物処理における排出事業者責任、廃棄物のリサイクルへの取組み等に関する講演を行いました。　（延べ338事業所、437名参加）・事業者へのタイムリーな情報提供を目的に、メールマガジンを5回配信しました。（配信登録件数319件）	大
E （重）最終処分場確保事業費（廃棄物対策室）	（財）三重県環境保全事業団が、廃棄物処理センター事業として行う管理型最終処分場の整備を支援することにより、健全な産業活動と災害廃棄物の適正な処理を確保します。	218,684	国の「産業廃棄物処理施設モデル的整備事業補助金」制度を活用するにあたり、国庫補助金と同額の県費補助を行いました。	大
F 産業廃棄物抑制等事業費補助金（商工振興室）	県内の産業廃棄物排出事業者等が、自ら排出する産業廃棄物の発生抑制・再生・減量化の研究、技術開発、産業廃棄物を使った製品開発や、自ら排出する産業廃棄物の抑制等を行うための設備機器を設置する経費の一部を助成する制度を設けています。	18,456	2010年４月から５月にかけて募集を行い、学識経験者等による予備審査委員会での意見を参考に、審査対象となった３件すべてに対して補助金の交付を決定しました。　補助事業者は、食物加工から発生する汚泥等の産業廃棄物を抑制するための設備機器の整備により産業廃棄物の排出抑制に努め、環境負荷の少ない事業活動に取り組んでおり、今後、抑制効果が見込まれます。　また７月から８月にかけて２次募集、10月から11月にかけて３次募集を行いましたが、いずれも事業採択には至りませんでした。	大
G 使用済自動車等の適正処理推進事業費（廃棄物対策室）	自動車製造業者、使用済自動車引取業者（自動車販売業者・整備業者等）、フロン類回収業者、解体・破砕業者等の関連事業者が、使用済自動車の引取りや引渡し、あるいは再資源化等を適正かつ円滑に実施するため、関連事業者への適切な指導を行い、使用済自動車の適正な処理及び資源の有効利用等を推進します。	16,253	地域機関に自動車リサイクルに係る嘱託員（過去に自動車関連会社に勤務していた者など）７名を配置し、より専門的な知識・経験を生かした関連事業者への指導・啓発、並びに立入調査等を実施しました。　立入調査は、関連事業者が法で義務付けられた行為を適切に実施しているかの確認であり、電子マニフェストにおける遅延報告があった場合や業の許可申請があった場合など随時実施しており、具体的には、取扱実績や変更事項の有無、引取り・引渡し報告の実施状況、施設の管理状況等について確認を行い、不適切な事案については指導を行いました。　新規に事業を営もうとする関連事業者からの申請については、申請書類及び施設等について厳正かつ速やかな審査を行いました。	中
H PCB廃棄物処理基金支出金（基本・廃棄物対策室）	ポリ塩化ビフェニル（PCB）廃棄物が長期にわたり処理されない状況にあることから、PCB廃棄物の処理のための必要な体制を整備し、その確実かつ適正な処理を推進し、県民の健康の保護及び生活環境の保全を図ります。　PCB廃棄物を保管している事業者は平成２８年７月までに、これを適正に処理する必要がありますが、その処理には高額な費用を要することから、中小企業の負担を軽減するために独立行政法人環境再生保全機構に設けられたPCB廃棄物処理基金に拠出し、PCB廃棄物の円滑かつ確実な処理を図ります。	29,000	国はPCB廃棄物の処理体制として、日本環境安全事業株式会社（国の全額出資の特殊会社）による広域処理施設を全国５箇所に整備しており、本県内のPCB廃棄物については愛知県豊田市に設置された事業所において処理しています。　PCB廃棄物処理基金については、中小企業のPCB廃棄物処理費用の軽減等を目的として、平成13年度から国及び全国の各都道府県（各都道府県負担額は、人口割）が毎年当面20億円ずつ、同基金に拠出し造成しています。　本県においても、平成22年度の当県負担分として同基金に2,900万円を拠出しました。	大