基本事業目的評価表53302 地域の宝に気づき、守り、生かす集客交流の推進

主担当:政策部東紀州対策局東紀州対策室  総括室長兼室長 伊藤清則
電 話:059-224-2192

基本事業の目的

集客交流が、地域資源を生かしながら活発になっています。

各種データ



目標項目
2006年度
2007年度
2008年度
2009年度
2010年度
目標
達成状況

下:実績値
上:目標値
下:実績値
上:目標値
下:実績値
上:目標値
下:実績値
上:目標値
下:実績値
熊野古道の来訪者数(延べ数) 
 
166 
179 
191 
204 
1.00 
154 
150 
148 
201 
285 
東紀州地域の観光体験メニューの件数(累計) 
 
57 
61 
65 
69 
1.00 
53 
59 
64 
68 
69 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  20062007200820092010
予算額等(千円)  1,629,913 244,179 190,373 490,254 376,066

2010年度の取組概要

●熊野古道協働会議を開催し、熊野古道の保全と活用に関する課題や今後の取組の方向性について、意見交換を行いました。
●熊野古道を育み守ってきた自然、暮らしなどについて簡潔にまとめたテーマ別冊子を3種類作成するとともに、熊野古道の価値や魅力を地域の人びとが自ら紹介していく「熊野古道まちなか案内所」を東紀州地域の5市町それぞれ1箇所設置しました。また、熊野古道伊勢路を来訪者の好みに応じて選択できる自然や歴史をテーマとした「熊野古道伊勢路ウォーク」を企画し、地域と協働しながら実施しました。
●奈良県、和歌山県と連携して、「吉野・高野・熊野の国」を建国し、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」等をPRするため、DVDやポスター・マップを作成しました。
●紀南中核的交流施設「里創人熊野倶楽部」では、割安感のある魅力的な宿泊プラン、日帰りプランを設定するとともに、熊野古道体験ツアーなど約130の体験プログラム、「いろは展」等の交流イベントや地元商店街と連携した取組など、地域と一体となった事業を展開しました。
●熊野古道センターでは、「筏師の道」や「熊野古道伊勢路のおもてなし」など熊野古道や熊野古道周辺のくらしや文化などを紹介する企画展や交流イベント、体験学習など、地域資源を生かした様々な取組を地域と連携して行いました。
●名古屋と熊野古道の各峠間、拠点施設となる熊野古道センターを結ぶシャトルバスを運行しました。(観光局)

評価(成果や課題、その要因)

●平成22年の熊野古道来訪者数は約29万人(対前年比41.9%増)となりました。引き続き、地域の方々に熊野古道の歴史的、文化的価値を再認識していただくとともに、その価値を次世代を担う子どもたちへ伝えて行く必要があります。また、平成25年の式年遷宮も見据え、伊勢を訪れる方々が熊野へも訪れるしくみづくりが必要です。
●世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の知名度向上と集客のため、奈良県、和歌山県と連携して、さらに地域内外へ発信していく必要があります。
●紀南中核的交流施設では、オープン1年経過後の平成22年8月から平成23年3月までの宿泊客数は、8,141人(対前年同期比11.4%増)となりました。今後とも、新たな宿泊プラン等の企画や地域と連携した取組を進めることにより集客を一層はかる必要があります。
●熊野古道センターでは、平成22年度の来館者数は115,876人(対前年度比5.2%増)となりました。今後とも、魅力的な企画展や地域と連携した交流イベントの実施などを進めることにより、集客交流をはかる必要があります。

構成する事務事業



事務事業
事業目的
予算額等
(千円)
取組内容とその結果
貢献度
A (重)中核的交流施設整備事業
(東紀州対策室)
●東紀州地域(紀南)が、地域資源の有効活用や中核的な交流施設の整備によるその諸機能により、交流人口の増加や地域産業の振興等を図ります。 
285,755 
●「紀南地域の振興策」提言(平成15年2月)に基づき、県として地域の集客交流の拠点となる施設整備を進めることとしました。
●平成17年10月に県基本構想をとりまとめました。
●県基本構想に基づき施設を整備運営する民間事業者を選定するため、事業者選定委員会を設置し、平成18年1月から事業者募集を開始しました。
●平成18年7月31日までに11事業者から応募があり、事業者選定委員会において第一次審査、第二次審査を行い、平成19年2月に選定結果を公表しました。県としては、平成19年3月に全体事業計画の承認を行い、補助事業者を決定しました。
●補助事業者は平成19年度から中核的交流施設の施設整備に取り組み、「里創人 熊野倶楽部」として平成21年7月17日グランドオープンし、施設運営を開始しました。
●平成21年度の宿泊者数は、7,995人でした。
●宿泊、飲食、物販をはじめ地域資源を活用した体験メニューの提供や地域産品の活用等に地域と連携しながら取り組んでいます。
●地域との自主的、主体的な取組を促進するため、地域住民をメンバーとする「熊野倶楽部の会」が活動しています。
●熊野倶楽部の会が主催となり、「いろは展」を7月17日〜19日(6,000人集客)と12月4・5日(5,000人集客)に実施しました。 
 
B (舞)世界遺産熊野古道対策推進事業
(東紀州対策室)
●熊野古道の世界遺産登録を契機として、地域住民、事業者、行政など多様な主体が、熊野古道の保全と活用に積極的に取り組むことにより、東紀州地域の活性化を促します。また、熊野古道を多様な手段を通じて、県内外に情報発信することにより、多くの人々が熊野古道を訪れ、地元の人々との交流が生まれるきっかけをつくり、地域に経済効果をもたらすことを目的とします。 
14,480 
●熊野古道に関する様々な活動を行う関係者が一堂に会し、熊野古道協働会議を開催し、熊野古道の保全と活用に関する課題や今後の取組の方向性について、意見交換を行いました。
●熊野古道の価値などを後世に伝えていくため、熊野古道や熊野古道を育み守ってきた自然、暮らしなどを簡潔にまとめたテーマ別冊子を、三重県立熊野古道センター監修のもと、今年度、3種類を、5000部ずつ作成しました。今後は、東紀州地域内の小学校等に配布していきます。
●和歌山県、奈良県と広域連携して、「吉野・高野・熊野の国」を建国し、ポスター・マップの作成やDVDの制作をし、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」をPRしました。
●4社で4名の長期インターンシップが成立し、若者ならではの斬新な発想で、新商品の開発・販売の促進に取り組みました。 
 
C (重)熊野古道センター運営事業
(東紀州振興プロジェクト)
●熊野古道およびその周辺地域の自然、歴史、文化等の魅力を全国に発信する熊野古道センターにおいて、センターが担う機能である情報発信機能、情報収集・集積機能および地域内外の人びととの交流機能を生かした様々な取組を実施し、東紀州地域への来訪者の増加、地域資源の発掘、有効活用などに繋げることにより、東紀州地域が活力ある地域となることをめざします。 
71,189 
●取 組
 熊野古道センターの管理運営については、指定管理者制度を導入し、平成18年11月1日より特定非営利活動法人熊野古道自然・歴史・文化ネットワークに管理委託しています。
 また、22年度は指定管理者において、県、市、地域住民、関係団体などと連携をはかりながら、次のような取組を行いました。
・熊野古道およびその周辺地域の自然、歴史、文化などの情報の発信
・地域資源の収集や集積とともに、さまざまな活動団体などとの交流の充実
●結 果
 熊野古道など東紀州地域の資源を生かした様々な取組により、目標値に対し、以下のような実績を残しました。また、こうした取組の結果、県内外から115,876人(前年比5.2%の増)の方々の来館があり、東紀州地域への集客交流の促進に繋がりました。
成果指標では、施設稼働率が目標50%→実績62%(41%※会議室等の内部利用を除いた値)、事業参加者数が目標65,000人→実績91,626人、東紀州地域を舞台にした交流イベントが目標5回→実績43回、講演会、講習会、体験学習等が目標80回→実績114回、企画展開催数目標6回→実績8回、情報誌の発行が目標4回→実績4回、PRポスターの作成が目標 6回→実績9回、国内外の世界遺産登録地等との連携が目標1回→実績1回、学校連携が目標10校→11校、来館者満足度が目標90%→実績98% 
 
D (舞)熊野古道伊勢路を結ぶしくみづくり事業
(東紀州対策室)
●熊野古道伊勢路の来訪者が、安全・安心に、楽しみながら熊野古道伊勢路を連続して歩くことができるように環境整備を行うことによって、「道」の世界遺産としての特徴を生かすとともに、熊野古道伊勢路沿線の地域が、来訪者と地域の人たちとの交流による「文化的景観」を生かした地域づくりを行うための舞台づくりを行います。 
4,642 
●熊野古道及びその周辺地域を活用して、自然・歴史をテーマとした「熊野古道テーマ別ウォーク」を4回実施し、熊野古道伊勢路及びその周辺地域の魅力の発信をしました。
●熊野古道の価値や魅力を地域の人々が自ら紹介していく「熊野古道まちなか案内所」を、東紀州地域市町ごとにそれぞれ1ヶ所ずつ、5ヶ所設置しました。 
 
E (重)熊野古道シャトルバスの活用による熊野古道の魅力増進事業(再掲)
(観光・交流室)
遠隔地等からの主要玄関口となる名古屋とすべての熊野古道の登り口、拠点施設となる熊野古道センター等を結ぶシャトルバスを地域と共同運行することで、旅行者の利便性を確保するとともに、シャトルバスを活用した観光商品を地域と協働して造成し、観光客の誘客をはかります。 
13,199 
シャトルバスを東紀州関係市町(尾鷲市、熊野市、紀北町)と協力して運行しました。また、シャトルバスのさらなる活用促進のため、関係市町等との定期的な協議を行いました。
 シャトルバスは、平成22年度は4,301人(対前年度比78%)の利用があり、シャトルバスを利用した旅行商品(語り部と歩くプラン、おわせ海・山ツーデーウオークセットプラン他)の造成とも相まって、熊野古道へのアクセス手段の一つとして定着しつつあります。 
 
F 世界遺産熊野古道保存管理費(再掲)
(社会教育・文化財保護室)
熊野古道(伊勢路)を中心とした文化遺産が、文化庁や奈良県・和歌山県及び三重県の関係市町などとの連携のもとで、適切な保護の推進や県民への啓発・学習の場を設けることにより、地域の誇りとして県民自身による保存と活用が図られるような状態をめざします。 
866 
・世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保存管理にかかる協議を文化庁、和歌山県、奈良県、県内関係市町、事業者等と行った結果、構成資産の著しいき損等の事象は発生しませんでした。
・世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」三県協議会連絡会議を開催しました(大阪府大阪市)。
・三重県世界遺産保全推進協議会幹事会を開催しました。
・ユネスコ世界遺産委員会に提出が義務付けられている「定期報告」を文化庁の指導の下、和歌山県、奈良県、県内関係市町と協働して作成しました。
・「世界遺産セミナー熊野古道と文化的景観」を2回開催しました。