野外体験保育のすすめ
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生きものとふれあう川あそび 野外体験保育は特別なものではありません。大切なのは、子どもが自分で気づかないと学びにならないということ。そういう気づきにつながるものが、自然の中には多くあるというだけで、無理に体験の場を作らなくても、園庭で虫を捕まえたり、花木を観察したり、そんなことでも十分できる保育です。 子どもが何に興味を示し、どう感じるのか。それを見守り引き出してあげることで、いろんな感性が育まれていくのです。川の中も発見がいっぱい。子どもの「やってみたい」という好奇心や、「これなんだろう」という疑問を保育士が受け止め、子どもたちの自ら考えて動く力を育てます。野外体験保育アドバイザー 嘉成 永慈さん(自然体験教室「森の風しぜん学校」校長)用水路でザリガニを釣ったり、川でカニや虫を捕まえたり、森で植物を探してみたり…。そして、それらを絵本や図鑑で見比べることで、子どもたちが一層関心を持つようになります。世話をして、観察して、収穫する。最後までやりきることで、達成感を味わい、意欲的になる子どもたち。収穫物を家庭で調理してもらい、「おいしいね」と家族から言われると自尊感情も育ちます。「自らすすんで何でもやる」という園児が見受けられる施設の割合「自分が好き、自信がある」といった   自己肯定感を持つ園児の割合平成27年度 三重県「野外体験保育有効性調査報告書」より平成26年度 国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する実態調査」より子どもの行動に変化が出てきます!野外体験をするうちに●ある程度の責任を持った判断が可能になる●自ら考え、行動する力が身につく●互いに尊重し合い、助け合えるようになる●自然や色・形・大きさなどに関心を示し、豊かな感性が育つ自然体験の経験が少ない自然体験の経験が豊富にある29.7%61.1%食物の栽培・収穫野外体験保育の実施頻度が低い施設野外体験保育の実施頻度が高い施設33.3%81.8%

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