草の実リハビリテーションセンターにおける食事
   草の実の食事は、診療報酬制度に基づいて実施していますので、治療の一環であると位置づけされています。それと同時に施設でもあることから生活の場としての食事の役割も併せ持っています。それら病院と施設の役割を果たすべく食事づくり、食環境づくり、栄養管理に努めています。

食  事
  安全で安心、おいしくて楽しい食事と食環境作りのため、衛生管理の徹底と真心込めた暖かい食事作りに努めています。安心食材の購入から調理時の温度管理の徹底まできめ細かな配慮と、摂食嚥下状態に応じた食事調整を行っています。 

@  食事基準、食数
入所および通所利用者の食事をあわせ1日約120食を提供しています。幼児から成人まで年齢にも幅があるため、個々の年齢や体格、活動の状況に応じた5段階の栄養基準で食事を提供しています。

A  食形態別
食形態は常食のほかに、ミキサー食(粒有り・粒無し)、超きざみ、きざみ、一口大カットがあり、多職種でつくる摂食委員会が中心となって個々の摂食嚥下機能を評価し、それぞれに応じた食形態で提供を行っています。

食  育
 子どもの頃の食体験は今後の人生において多大な影響を与えることから、見本となりうる食事の提供と経験の場の提供を行っています。いい思い出として残せるものとしたいと考えています。

@  おやつ作り
入所中の子どもたちに夏休みなどの機会を利用し、調理体験の第一歩として、簡単なおやつ作りを実施しています。


A  行事食
季節感を演出したり、食にまつわる話なども交えながら食への興味を引き出す工夫をしています。

七夕そうめん

ひなちらし

B  調理師との交流
食事時には調理師も子どもの摂食の様子を観察したり、食事についての会話をすることでつくる側と食べる側のコミュニケーションを大事にしています。

栄養管理
 食事は治療の一環であることから、良好な栄養状態を保つこと、治療に有効な身体作りや本人や家族の意向を取り入れたQOL向上を目標に食事栄養管理を行っています。
特に、平成18年4月からは診療報酬の改定に伴い、栄養管理実施加算が新設され、入所者ごとに作成された栄養管理計画に基づき、関係職種が連携して栄養管理を行うこととされました。当センターでも、独自の実施手順に基づき、個別に栄養管理を行っています。

これから
 小児を対象とした栄養管理を行ううえでの情報はまだまだ不足しています。機能に応じた食事の形態や必要栄養量など十分な評価基準は確立していません。保護者の方々や各職種の方と連携しながら、必要な情報を必要としている人たちに提供できるよう取り組みをすすめていきたいと考えています。