県政だより みえ/令和2年4月号(No.429)
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●生産と経営の安定に向けた取り組み ~2019年夏季に発生したアコヤガイ大量へい死への対策~○被害軽減対策 冬季の海水温や餌環境がへい死に影響したと考えられたため、「ICTブイによる水温と塩分のリアルタイムデータの提供」や「真珠適正養殖管理マニュアルの作成、配布」を行いました。引き続き、被害防止対策に取り組んでいきます。○経営支援対策 養殖業者の不安を解消するため、相談窓口を設置するとともに、被害により不足している稚貝の生産と供給、養殖業者が融資を受ける際の支援などを進めています。●日本をリードする真珠産地をめざして ~国内外に向けた真珠の魅力発信~○PRイベントの開催 関係団体と連携し、首都圏などでの体験イベントや真珠講座の開催、海外でのPRなど、真珠の魅力発信に取り組んでいます。○真珠体験ツアーの開催 里さと海うみ泊はく事業推進協議会が中心となり、国内外の観光客などに向けた「真珠体験ツアー」が行われています。養殖現場の見学や真珠の取り出しなどが体験できます。三重県の真珠、ココがすごい!農林水産部 水産振興課 ☎ 059・224・2584 059・224・2608 suisan@pref.mie.lg.jp問い合わせ先 三重県は真珠養殖発祥の地であり、真珠は「三重ブランド」にも認定されている、県を代表する特産品です。真珠の品質を決める主な要素人の技術と自然が生みだすアコヤ真珠真珠を守り、広げる取り組みを進めています! 環境に配慮した生産方法や、食の安全・安心を確保する生産管理など、基準を満たした生産物にマークを表示する制度を設けています。食べよう「みえの安心食材」農林水産部 フードイノベーション課 ☎ 059・224・2395 059・224・2521 foods@pref.mie.lg.jp問い合わせ先三重の安心食材検索1.世界初!半円真珠養殖に成功! 1893年に御み木き本もと幸こう吉きち翁が半円真珠養殖に成功し、その後、真円真珠の養殖技術が確立され、英虞湾で真珠養殖産業が誕生しました。養殖業者数は全国1位(現在約300経営体)を占めています。2.国の日本農業遺産に認定! 世界に先駆けて真珠養殖が発達したことや、環境に配慮しながら高品質な真珠を生産してきたことなどが評価され、海女漁業とともに認定されました。3.ベビーパールの生産が日本一! 県内では、ベビーパールまたは厘りん珠だまと呼ばれる5mm未満の小さな真珠も生産されており、生産量は全国の99%以上を誇っています。4.伊勢志摩サミットで世界に発信! 県産真珠で製作したラペルピンが各国首脳らの襟元を飾り、配偶者プログラムでは、真珠の取り出し体験を実施。これらを通して「真珠は、人間の営みと自然との共存のシンボル」というメッセージが世界に発信されました。注目ポイント表面だけでなく内面からの反射も関係し、虹色を伴う独特の輝きが発せられます。真円が最も評価されますが、個性的な形もほかの要素次第で価値が上がります。真珠に含まれる色素や光の作用などにより、深みのある独特の色が生まれます。光沢養殖中に自然にできるキズは個性とする見方もあります。 真珠は、アコヤガイを育て始めてから約1年半から3年半という長い年月をかけて、ようやく収穫(浜揚げ)されます。①稚貝生産④養殖(半年~1年半)②稚貝育成(1~2年)⑤収穫(浜揚げ)③核入れ作業⑥真珠の加工写真提供:日本真珠輸出組合知事による現地視察英虞湾に設置したICTブイ伊勢志摩 真珠体験 里海泊事業検索 強い 弱い ロゼ シルバー クリーム ゴールド ブルーきれい 多い 真円 変形「アコヤガイ貝柱」は伊勢志摩の味覚! 真珠の収穫時期に入手できる貴重な食材。かき揚げや塩を振った串焼き、炊きこみご飯などの食材として人気です。色形キズ 令和3年度に三重県志摩市で開催される「第9回太平洋・島サミット」でも県産真珠の魅力発信に取り組みます。3県政だより みえ 令和2年 4月号

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