今日のイセエビ(5月26日)
イセエビ幼生の飼育を開始しました!
4月20日前後に産卵された受精卵の発生が進み、ふ化が近づいてきておりましたので、先週から3個体の雌のイセエビを個別水槽に収容していたところ、そのうちの1個体から5月25日に約30万個体の幼生がふ化しました。
抱卵中の雌エビを収容した個別水槽。親の雌エビが1個体水槽に入っています。こうすることで、ふ化幼生の状態の観察が親エビごとに可能となります。
ふ化幼生の様子を顕微鏡などで観察した結果、健全な幼生と判断されましたので、今年度の飼育実験に用いる幼生として飼育を始めることとしました。
ふ化したイセエビの幼生。体長1.5mm。フィロソーマ幼生と呼びます。
飼育水槽は、容量が30リットルと80リットルの2つの大きさの太鼓型水槽(クライゼル水槽と呼んでいます)で、ふ化した幼生のうちから合計1500個体を8つの水槽に収容しました。これらの幼生が稚エビになるまで約1年の間にいろんな飼育実験を繰り返しながら、少しずつ飼育に適した条件を明らかにしていく計画です。育成実験の様子は随時報告しますので、楽しみにしておいてください。
容量が30リットルのクライゼル水槽。この水槽にふ化幼生が74個体入っています(小さくて見えません)。
フィロソーマ幼生の基本的な飼育方法も改めて紹介するようにします。
さらに詳しく (研究成果など)
- おさかな図鑑 イセエビ/
- イセエビ研究の概要
- イセエビの不思議(スライドショー)へ
- イセエビに関する研究の歴史
- フィロゾーマ幼生の脱皮シーン(ビデオ)1,144KB
- イセエビの雌雄の見分け方
- イセエビの分類学上の位置と近縁種との見分け方
- おさかな別情報「イセエビ」(漁獲量など)