今日のイセエビ(7月2日)
注水量の実験を始めました!
先週までは幼生飼育時の光環境を違えた飼育実験を行っていましたが、今週からは注水量を違えた実験を始めました。イセエビ幼生は太平洋の真ん中で分布し大きくなると考えられており、非常にきれいな海水で飼育することが大切と考えられてきました。そのため、飼育に用いる海水には、沿岸の海水を細かなメッシュでろ過し、さらに紫外線で殺菌し、そのうえ飼育に適した水温である25℃に調温したものを使用しており、そのためのコストがかなり必要です。
最近は幼生飼育技術が進歩してきましたので幼生飼育に必要なコストを削減するために、きれいにろ過され調温された新水の注水を、どこまで減らすことができるか調べることを今回の実験の目標としました。
今回の実験に用いた幼生。体長約5mm。
用いた幼生は体長約5㎜で、6水槽に幼生を60個体ずつ収容し、新水の注水量を0.3、0.6、0.9 L/分の3段階に設定し、約1ヶ月間飼育して幼生の成長、生残を比較する予定です。これまでは、0.8~0.9 L/分程度の多い注水量で飼っていましたが、さてどこまで減らすことができるのでしょうか。結果が楽しみです。
多くの水槽を並べた実験の様子
さらに詳しく (研究成果など)
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