ノロウィルス
毎年、冬になるとよく聞く言葉だと思いますが、冬だけに発生するウィルスではありません。実は、ノロウィルスによる食中毒は、1年を通して発生しています。
今回は、このウィルスがどういうものかというだけでなく、何故、冬によく発生するのかなどを勉強してみましょう。
ノロウィルス???
ノロウィルスは、1968年にアメリカのオハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者の糞便から検出されたものが最初だと言われています。1972年に電子顕微鏡によって形態が明らかになり、ウィルスの中でも小さな球形をしていたことから、「小型球形ウィルス」の1種と考えられてきました。その後、2002年8月に国際学会で正式に「ノロウィルス」と命名されました。
新しいウィルスと思っていた方もみえるかと思いますが、かなり昔からお騒がせしているウィルスです。
しかし、このウィルスは、実験動物や培養細胞などで増殖させることができないことから、検査や治療に関する研究等が他のウィルスに比べて遅れています。
感染方法は???
感染経路はほとんどが経口感染で、大きくわけると2つのパターンが考えられます。
- ノロウィルスに感染した患者の糞便や吐ぶつなどから、人の手を介して二次感染する場合
- ノロウィルスに汚染されている食品を、十分な加熱をせずに摂取した場合
近年は、食品取扱業者を介して感染するケースが増えています。