地産地消(平成23年4月)
(三重発!食の安全・安心情報メールマガジンVol.149、150より)
前編
「地産地消」という言葉は、皆さん耳にしたことがあるのではないでしょうか。
農産物直売所等が売上げを伸ばし、「地産地消」をうたった飲食店が人気を集めるなど、「地産地消」は今、注目を集めています。
今号では、何故今、「地産地消」が注目されているのか、「地産地消」にはどのようなメリットがあるのか、考えてみましょう。
♪ 「地産地消」とは? ♪
「地産地消」とは
「地域で生産されたものを、その地域で消費すること」
「地域生産地域消費」
のことです。
近年、輸送手段の発達により、県外や外国で生産された食材が簡単に手に入るようになりました。それによって、消費者の選択肢は格段に増え、食べるものが地域的に限定されることは非常に少なくなりました。遠くの産地の生産物によって、私たちの食生活は豊かになったといえます。
一方、産地偽装問題など、食の安全・安心が脅かされる事件が相次ぎました。食の安全・安心に対する不安が広がる中、消費者と生産者との距離が遠くなっていることに、私たちは改めて気づかされることになりました。
食に対する安全・安心志向が高まる中、生産者を身近に感じることができる「地産地消」が注目を浴びることになったのです。
♪ 「地産地消」のメリット ♪
「地産地消」には、
○生産者の顔が見えるため、安心して生産物を手に入れることができる
○地元で取れた新鮮で旬の生産物が食べられる
○地域の伝統的な食材を見つめ直すことで、食文化の伝承につながる
○輸送にかかるエネルギーを節減し、環境負荷を軽減することが期待できる○地域で生産・消費を行うため、地域経済の活性化につながる
等、多様なメリットがあります。
今、国(農林水産省)を始め、多くの自治体や各組織等が「地産地消」の取組をすすめているところです。
もちろん、三重県も「地産地消」を重視し、さまざまな取組を行っています。
★★★
後編
前号では、「地産地消」とそのさまざまなメリットについてご紹介しました。今号では、三重県の「地産地消」の取組をご紹介します。
♪地産地消ネットワークみえ♪
「地産地消ネットワークみえ」は、三重県において「地産地消」を県民運動として進めていくことを目的に設立された民間組織です。消費者、生産者、製造業者、学識経験者など、さまざまな分野の個人・団体が参加しています。
「地産地消ネットワークみえ」は
○みえの地産地消の輪をひろげる
○みえの農林漁業の恵みを伝える
○みえの食育をすすめる
○みえの土・水・緑を守る
○みえのこだわり事業者と消費者の顔の見える関係づくりをすすめる
ことを目的に、ホームページやメールマガジンでの情報発信や、地産地消実践活動の支援、県域・地域でのフォーラム・イベント等の開催など、さまざまな活動を行い、「地産地消」をすすめています。
♪みえ地物一番♪
「みえ地物一番の日」をご存じですか?
お買い物の際、「地物一番」のシンボルマークや、また「地物一番」のキャンペーンソングを聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
毎月第3日曜日(三重県が定めた家庭の日)とその前日の土曜日に、お近くのスーパー、八百屋さん、魚屋さんなどの食品小売店舗、レストラン・ホテルなどの外食店舗で、三重県産の食材をクローズアップするキャンペーン、これが「みえ地物一番の日」です。
県民の皆さんが三重県食材にふれ、親しむことで、その背景にある自然・文化・農林漁業の営みなどについて見つめ直す機会を増やしてもらおうと、三重県が食品小売業や流通業・農林漁業等に携わる皆さんに協賛を呼びかけています。
「みえ地物一番」という言葉には、「近くの農林漁業の営みがもたらしてくれる恵みを感じて地元を一番に優先する価値観やライフスタイル」という三重県の地産地消の考え方が凝縮されています。
♪みえ地物一番給食の日♪
「みえ地物一番の日」を受けて、毎月第3日曜日の直前の木・金曜日を「みえ地物一番給食の日」に設定しました。
「みえ地物一番給食の日」では、生産者や食に関わる活動に対する理解や感謝を深め、子どもたちの豊かな人間性を育むことを目的として、
○地場産物を使用した給食献立の実施
○授業等での地場産物の学習
○給食だよりや給食時間の放送等による地場産物の紹介
など、地場産物を使用した学校給食・食育の取組をすすめています。
その他、個人から団体、飲食店まで、さまざまな方々が「地産地消」に取り組んでいます。
●「地産地消ネットワークみえ」のホームページはこちら
https://www.chisan-chisho.net/mie/index.htm
●「みえ地物一番」のホームページはこちらhttp://www.pref.mie.lg.jp/chisanm/hp/jimonoichiban/ ★★★★★
今号では、「地産地消」に関するさまざまな取組をご紹介しました。皆さんも、三重県産の食材を見かけたら手にとっていただいて、「地産地消」活動に参加してみてはいかがでしょうか。