食の安心・安全インターンシップ日誌 4日目
前回の講義から引き続き食の安全・安心班の方々から講義を受けました。本日は日本人の代表的な主食である、米に関する法律について教えていただきました。初めに、農産物検査法について教えていただきました。農産物検査法とは、登録検査機関が生産者等の請求により米穀・麦・大豆・そば等の農産物について、外観などの品位を確認することにより産地・品種・産年などの証明を行う検査の基となっている法律とのことです。米の包装や外袋に書いてある一等・二等といった等級表示もこの法律によって定められているとのことでした。この検査制度についてH28年度から県内でのみ農産物検査を行う登録検査機関の新規登録・更新、検査結果報告の受理及び農林水産省への報告、立入調査、問題があった場合の改善命令といった主に4つの項目の権限が国から県へ移譲されたため、食の安全・安心班で担当しているとのことでした。
次に米のトレーサビリティ法について教えていただきました。トレーサビリティとはtrace(追跡)+ability(可能)の二語を組み合わせたものです。この法律は、何か問題が発生した場合などに、流通ルートを速やかに特定するため米穀などの取引等の記録を作成・保存することで、取引先や一般消費者が産地情報を追跡可能である状態にすることを義務付けるとのことでした。この法律によって私たちのお米の安全・安心が守られていることが分かりました。また、法律としてこのトレーサビリティを義務付けられている食品は、先ほど説明した米とBSEの問題のあった牛肉の二種類です。しかし、実際にはこれらの種類のみに限らず日本の飲食店等は複数の食品でトレーサビリティを意識しています。これは日本人の食への関心が高いことを示しているのだなと思いました。一方で、トレーサビリティを管理することは規模の小さな事業者では中々難しいことも事実であり、法律で縛りすぎることが必ずしも良い結果を生み出さないことも教えていただきました。
出前トーク(観音寺保育園)
日時 |
平成28年8月25日(木)13時00分~15時00分 |
---|---|
見学先 |
出前トーク(観音寺保育園) |
午後からは観音寺保育園の学童保育への出前トークに付き添いをさせていただきました。内容は主に食中毒の予防についてでしたが、出先が学童保育であるため対象児童が小学1~6年生の広い年齢幅となっており、全員の興味を引くことが難しそうだと感じました。また、食の安全・安心についての知識を小学校低学年の子どもたちにもわかりやすいように噛み砕いて伝えることの難しさが発表している様子から伝わってきました。ただ、子どもたちも真剣に聞いてくれており、食中毒の恐ろしさや基本的な対策・予防について学んでくれたようでした。最後には身近な植物に存在する毒素についての講義もありました。スイセンやアジサイなどにも毒が含まれていることを知り、子どもたちもびっくりした様子でした。
← 3日目(保健環境研究所見学)へ 5日目(病害虫防除所、朝津味見学)へ →