事務局から、名張青峰(なばりせいほう)高等学校(仮称)の開校に向けたワーキング会議等の検討状況について報告を行った後、「特別な支援を必要とする子どもたちの県立高等学校への受け入れと支援」と「地域全体の学科の適正な配置」、「協議のまとめ」について、協議を行いました。
1 日時 平成27年2月25日(水) 19時00分~20時50分
2 場所 三重県伊賀庁舎 7階大会議室(伊賀市四十九町2802)
3 報告と協議
(1)名張青峰(なばりせいほう)高等学校(仮称)の開校に向けたワーキング会議等の検討状況についての報告
(概要)
○ 制服選定については、名張市・伊賀市の中学2年生を対象に、平成26年12月から平成27年2月かけてアンケート調査を実施している。
○ 中学生向けの学校説明会を、平成27年8月26日(水)と11月7日(土)に開催する予定である。
○ 2月末に完成するリーフレットにより、今後、中学生へ情報発信していく。
(2)「特別な支援を必要とする子どもたちの県立高等学校への受け入れと支援」と「地域全体の学科の適正な配置」についての協議
(主な意見)
○ 中学校の立場としては、卒業生の進路を保障することが現実問題である。特別な支援を必要とする子どもたちが、地域の県立高校ではなく、私立高校や県外の高校へ進学している現状を考える必要がある。
○ 高校の入学者選抜に特別な支援を必要とする子どもたちのための特別枠を設けると、他の志願者の定員枠が狭くなるという考え方をするのではなく、県独自に特別支援教育推進施策を打ち出して、より柔軟に対応していくことが必要である。
○ 少子化の一方で、特別な支援を必要とする子どもたちの割合が増大している。小中学校における「特別支援学級」の数も増加しており、そこで学ぶ子どもたちのほとんどが高校への進学を希望している。このニーズに対する県立高校の受け入れ制度を、県教委として抜本的に考えられないか。
○ 大阪には、特別な支援を必要とする子どもたちを高校に受け入れる入学者選抜制度があると聞いている。伊賀地域にも同じような制度が必要である。また、「北星高校」のような昼間定時制の高校を設置してはどうか。
○ 昼間定時制の高校は県内に3校あるが、いずれも特別な支援を必要とする子どもたちを受け入れるための高校というわけではない。学校ごとに教育課程があって、その目指すところも異なるが、じっくりと学べるように教育課程を柔軟に設定している高校なので、結果的に特別な支援を必要とする子どもたちも多く入学しているのが実態である。
○ 高校が特別な支援を必要とする子どもたちの受け入れを決して拒んでいるわけではない。現実に、特別な支援を必要とする子どもたちや不登校の子どもたちが高校に入学していて、受け入れたからには卒業できるように、各校の教育課程の中で最大限に支援している。
○ 入学者選抜に特別枠を設けるという方向ではなく、多様な科目を設定するなど、柔軟な教育課程を編成することによって、事実上、高校入学の門戸が広がるような方向がふさわしいのではないか。
○ 当地域に昼間定時制の高校を設置することを検討する場合には、上野高校定時制と名張高校定時制を統合することも含めた議論をする必要がある。
(3)「協議のまとめ」についての協議
(主な意見)
○ 「特別な支援を必要とする子どもたちの県立高等学校への受け入れと支援」について、中学校は、特に「自閉症」「情緒障がい」の子どもたちを、その対象として考えているのではないかと思われる。次年度の協議を具体的に進めるために、地域に3部制の定時制高校を設置することも検討してはどうか。また、学校や地域の努力だけでなく、国の動向や、他府県の取組等も参考にして県教育委員会としての方向性を定め、特別支援教育を推進してもらいたい。
○ 当地域の子どもたちが他地域へ多く進学しているという課題があり、新しく開校する名張青峰高校(仮称)が大学への進学を含めた多様な進路希望をもった地域の子どもたちが学べる高校になるように、地域とともに学校づくりを進めることが重要である。
4 今後の進め方について
本協議会において、今回までの協議で出された意見を踏まえて、「平成25・26年度の協議のまとめ」とすることとしました。
次年度も、伊賀地域全体の県立高校のあり方について、引き続き協議を進めます。