1 日時 平成28年2月22日(月)19時00分~21時10分
2 場所 三重県伊賀庁舎(伊賀市四十九町2802)
3 協議の概要
(1)地域全体の学科の適正な配置について
各県立高校の卒業生の進路状況、専門学科や総合学科が置かれている県立高校の各コースや系列の学習内容
等を踏まえ、子どもたちや地域のニーズ、各県立高校が担う将来的な役割等の観点から協議しました。主な意
見は次のとおりです。
○ 名張市では普通科志向が強いと感じている。一方で、伊賀市にある伊賀白鳳高校(専門学科)やあけぼの
学園高校(総合学科)のように、卒業後に就職する生徒が多く、地域で活躍する人材を育てている高校も大
切である。
○ 「子どもたちのニーズ」の観点では、専門学科の各コースや総合学科の各系列を選択している生徒数を把
握しながら、検討していく必要がある。また、「地域のニーズ」の観点から見ると、企業が高校卒業生に求
めるものは、高校3年間で学ぶ専門性よりも、経験を通じて培う自信や社会的自立の力である。
○ 伊賀地域にある高校の専門学科の学科・コース、総合学科の系列には、学習内容が重なる部分もあるので、
今後、検討していく必要がある。一方で、例えば、土木・建築等を学ぶことができる学科・系列がないので、
現在のニーズを検証したうえで、設置も含めた学科等の見直しも考えていく必要がある。
○ 高校や学科、コース、系列ごとに学習内容を特色化するという方向性もあるが、通学の利便性に課題があ
るので、類似した内容を学習できるコースや系列があって、近い方の高校を選べるという方向性もある。ま
た、地域全体の学科の適正な配置を考える中で、それぞれの適正規模も異なってくる。
○ あけぼの学園高校等で取り組まれている学校と地域が連携した活動は大切であり、そこで学んだ力は高校
卒業後の大きな力となる。
○ 高校の建築科は人気がない一方、建築界では人材不足を感じている。
○ 伊賀市と名張市とを結ぶ伊賀鉄道を利用した通学は、経済的負担が大きくなるという課題がある。特に、
伊賀市街地以外から名張方面への通学は、保護者が駅まで送迎する必要があるので、時間的にも経済的にも
負担が大きい。
○ 地域の高校としては、通学の利便性におけるハンディ以上の魅力化を進めたい。また、オンリーワンの取
組や地域と連携した取組を進めることは必須だと感じている。
(2)特別な支援を必要とする子どもたちの県立高等学校への受入れと支援について
教育課程や授業方法・授業形態等の工夫等の観点から、伊賀地域の県立高校として今後取り組むべき方向性
を、別紙「特別な支援を必要とする子どもたちの県立高等学校への受入れと支援について」としてまとめ、確
認の協議を行いました。主な意見は次のとおりです。
○ 多様な生徒が県立高校に入学してきており、大きな集団の中でその生徒たちが感じる生活のしづらさや、
学びづらさをしっかりと把握し、高校における合理的配慮を進めていく必要がある。また、今後の取組の方
向性としては、特に、中高間の連携や外部の専門機関等との連携体制の充実の取組が大切である。
○ 中高間の連携や外部の専門機関等との連携体制の充実の取組は欠かすことのできない取組であり、中学校
としても高校での子どもたちの様子を把握しながら進めていきたい。
○ どの高校にも特別な支援を必要とする子どもたちが入学してくるという認識に立てば、周りの生徒の理解
を深める教育も大切である。また、地域全体の高校のあり方の中で、どこかの高校に取組を集約することも
検討する必要があるのではないか。