子育て環境の整備
主な取組内容
・未熟児や身体に障害のある子ども、疾病により長期にわたり療養を必要とする子どもに適切な医療や日常生活上の助言を行うため、関係機関との連携を進めながら、保健師による相談や訪問事業等を実施します。
・思春期の若者が健康で豊かな人間性を身につけていけ・驍謔、、学校保健と連携し、相談窓口の設置や健康教育を実施していきます。
・虐待予防のための支援体制整備をめざして、育児不安を持つ親のグループワークを充実させていきます。
・未熟児養育医療・自立支援(育成)医療・小児慢性特定疾患などの医療費助成を行います。
(1)母子保健事業
① 虐待予防ケア事業
養育問題をもつ保護者への支援が虐待予防につながるとの観点から、特に未熟児・障害児等のハイリスク児と親に対して周産期からの支援を行いました。
1)家庭訪問・面接・相談
低出生体重児のうち出生連絡票の送付のあったケース及び病院より退院連絡を受けたケース。小児慢性特定疾患児は、医療機関からの訪問必要と連絡のあったケースなどです。
(平成19年度)
|
未 熟 児 |
障 害 児 |
小児慢性特定疾患児 |
---|---|---|---|
訪問実件数 |
51 |
22 |
15 |
訪問延件数 |
64 |
56 |
15 |
2)グループミーティング(ほっとスペース)
育児不安が強かったり、虐待を行っている、又は虐待にいたる可能性のある母を対象に定期的に実施しました。参加者は生育歴や家族関係に葛藤を抱えており、同じような立場の母親たちと話すことで気持ちが楽になるという効果が見られました。
開催日 毎月第2、第4金曜日 午前10時~12時
内 容 グループミーティング
担当者 保健師
(平成19年度)
|
実 人 数 |
延 人 数 |
---|---|---|
参加者数 |
5 |
37 |
② 思春期健康支援事業
思春期は、人間の一生において心身面の発達の変化の最も大きい時期です。この時期は、特有の身体や心に関する悩みなども多くみられ、それに対する対応が将来の結婚生活や健康に大きな影響を与えることから、電話相談を受け、助言しました。
(2)母子保健医療
① 医療給付状況 (平成19年度)
|
育 成 |
養 育 |
小児慢性特定疾患 |
---|---|---|---|
申請件数 |
159 |
57 |
244 |
給付決定件数 |
155 |
52 |
241 |
不承認・署・/p> |
4 |
5 |
3 |
② 小児慢性特定疾患医療給付決定件数内訳(平成19年度)
津市 |
|
---|---|
悪性新生物 |
51 |
慢性腎疾患 |
11 |
慢性呼吸器疾患 |
18 |
慢性心疾患 |
25 |
内分泌疾患 |
81 |
膠原病 |
2 |
糖尿病 |
10 |
先天性代謝異常 |
8 |
血友病等血液・免疫疾患 |
12 |
神経・筋疾患 |
13 |
慢性消化器疾患 |
10 |
合計 |
241 |
(3)妊産婦メンタルヘルス構築事業
目的:産後は心の病気の発生率が高く、とりわけ産後うつ病は妊産婦の10%以上が罹患するといわれているにもかかわらず、そのケアが充分に行われているとは言えません。こうしたこころの病気の早期発見、早期治療、早期支援を行うことで妊産婦のメンタルヘルスの向上を図り、安心してこどもを生み育てる環境を整えて行くことは、児童虐待防止の観点からも重要なことです。過年度のアンケート調査を踏まえ、妊産婦への負担や実用性を考え、産直後(産褥入院中)の情報で産後うつ病のハイリスク者をエジンバラ産後うつ自己評価票(以下「EPDS」)を用いてスクリーニングを行いフォローしました。
① 事業内容
1) 対象
津市管内在住で、平成19年5月から管内協力産科医院において出産された産婦。
2) 方法
出産した産科を退院するまでにEPDSを用いスクリーニングを行い、カット点15点以上の産婦について情報提供をいただき支援を行いました。
3)結果・考察
管内協力産科医院の協力のもと、産科入院中にEPDSを用いスクリーニングを行い、カット点15点以上の産婦について情報提供をいただき支援を行うのと同時にEPDSに関わらず、産科が支援が必要と判断された産婦についても同じように情報提供をいただき支援を行いました。平成20年1月末までにEPDS高値で連絡をいただいた件数は8件、それ以外は10件でした。
ネットワーク会議において医師や助産師から、情報のやりとりをどのように行うのか、母親の同意はどのような形でとるかなど、具体的な課題が提案され、また、情報の共有化を図るためにこまめに連絡を取り合い、研修やケース検討などをしていくことの必要性も示唆されま した。
今後も産科、小児科、精神科、行政がうまく連携をとり、既存の母子保健サービスの有効活用を図ることで、安心して子どもを生み育てる環境づくりを推進し、ひいてはそれが虐待予防につながると考えます。
*EPDS(エジンバラ産後うつ自己評価票:Edinburgh Postnatal Depression Scale)
4)会議の開催
開催日時・場所 |
出 席 者 |
内 容 |
---|---|---|
平成20年2月15日 19:30~21:00 三重県津庁舎64会議室 |
産婦人科医師、小児科医師、精神科医師、助産師、他 11名参加
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・事例の報告 ・今後の取り組み
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