三重県埋蔵文化財センターでは、東海環状自動車道建設事業に伴い、平成29年度から、いなべ市北勢町田辺に所在する田辺城跡(たなべじょうあと)で発掘調査を行っています。
今年度の第4次調査の結果、大規模な堀や土塁、虎口や土橋などが見つかりましたので、下記のとおり現地説明会を開催いたします。説明会では、見つかった遺構・遺物を直接ご覧いただくことができます。ぜひこの機会に現地にお越しください。
記
1 日時 令和2年10月31日(土)午前10時00分から午前11時30分まで
※密集を避けるため、集合はせず随時説明を行います。
2 場所 田辺城跡発掘調査現場(いなべ市北勢町田辺)
※車でご来場の場合(別添地図参照)
国道365号線「東村」交差点を阿下喜方面へ、県道5号(北勢多度線)「阿下喜」交差点を北進
し、県道25号(南濃北勢線)を北進して海津方面へ、県道607号(鼎田辺線、「熟人荘パーク
ゴルフ場」の看板が目印)へ左折し、「熟人荘パークゴルフ場」方面へ。熟人荘より約400m北が
発掘調査現場です。
当日は「熟人荘パークゴルフ場」駐車場をご利用ください。
※公共交通機関をご利用の場合
三岐鉄道北勢線阿下喜駅より北西へ 徒歩約2時間(約7㎞)
3 説明者 三重県埋蔵文化財センター職員
4 参加方法
どなたでも参加できます。直接会場にお越しください(事前申込不要)。
5 調査の概要
今年度の第4次調査は、第1次から第3次調査の東側を中心に7,420㎡の発掘調査を行いました。調
査区の北端で、北からの侵入を防御するための巨大な堀や土塁、堀を渡るための土橋や虎口などが見つ
かりました。
土塁・堀は途中で屈曲しており、横矢掛り(よこやがかり)と呼ばれる防御施設がみられます。堀は
礫層を掘削して土塁の盛り土としていることから法面は礫が多く崩れやすく、土塁の頂上と堀の底部は
最大で6m以上の高低差があり、容易に上ることはできません。
土塁・堀は土橋・虎口により途切れています。土橋は幅約3.6mで、土橋までの城道は防御のため屈
曲させてあります。虎口の幅は約5.2mあります。門などは今のところ見つかっていません。
調査区南側の平坦地では、道路跡または屋敷を区画するためと考えられる溝や土塁などが見つかりま
した。溝や土塁は幅約3.0mで途切れている場所が2か所あり、この部分は屋敷地をつなぐ土橋と考えら
れます。
今回の調査では、16世紀末と考えられる瀬戸や美濃で焼かれた陶器(皿・天目茶碗・擂鉢)
の小片が出土しました。これまでの調査でも出土遺物は少なく、田辺城跡の特徴です。
6 新型コロナウィルス感染症拡大防止対策について
・感染症対策の観点から、マスクの着用や手指の消毒等にご協力をお願いします。
・発熱や咳等の風邪症状がみられる方は来場をご遠慮ください。
・「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)」の活用および会場における「安心みえるLINE」の
QRコードの読込にご協力いただきますようお願いします。
・見学される際には、ソーシャルディスタンスの確保をお願いします。
・会場入口で検温させていただきます。
・来場者の方には、お名前、ご住所等連絡先の記載をお願いします。
7 その他
・小雨決行。ただし、激しい降雨の場合は中止します。
なお、当日の午前9時00分時点でいなべ市に暴風警報・大雨特別警報・暴風特別警報が発表
されている場合も中止します。
・今後の新型コロナウィルス感染症を巡る状況に変化があった場合には、説明会を中止することが
あります。中止の際には、三重県埋蔵文化財センターのホームページでお知らせしますので、来場
前にご確認ください。
・当日の連絡先
三重県埋蔵文化財センター 調査研究4課 水谷 豊
三重県埋蔵文化財センターいなべ整理所 0594-72-8955
公用携帯(当日)090-8552-4248