2003(平成15) 年度 当初予算 基本事業目的評価表 |
基本事業名 | 41205B 農林水産物の生産を支える技術開発 | 評価者 | 所属 | 科学技術振興センター 総合研究企画部 | 職名 | 総合研究企画部長 | 氏名 | 池山洋久 | 電話番号 | 0593−29−3620 | メール | kagi@pref.mie.jp | 評価年月日 | 2002年11月12日 |
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政策・事業体系上の位置づけ | 政策: | 安心を支える力強い農林水産業の振興 | 施策: | 412 地域特性を生かした生産振興と安心で効率的な流通体制の確立 | 施策の数値目標: | 食料自給率 |
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基本事業の目的 | 【誰、何が(対象)】 |
県内の農林水産物の低コスト化・高品質化等に関する技術が |
【抱えている課題やニーズ】 |
国際競争、産地競争、消費者の価値観の多様化の中で、生活者の嗜好の変化や本物志向への対応が必要である。そのため、安全安心な農林水産物を安定生産するための低コスト化技術開発、高品質化・高付加価値化技術の開発や安定かつ持続的生産を図る技術開発が求められている。 |
という状態を |
【どのような状態になることを狙っているのか(意図)】 |
開発され、的確に技術移転されている。 |
という状態にします。 |
その結果、どのような成果を実現したいのか(結果=施策の目的(2010年度のめざす姿)) |
自立した経営体が生産の中心をになう体制が確立し、地域の特性を生かした安全ですぐれた特色のある産品が安定的に供給されています。 |
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数値目標に関する説明・留意事項 | ・目標指標の項目は、農業・林業・水産業の開発技術件数を指標とします。2002年度の実績値は、2002年10月現在の見込み値です。 |
2003年度 マネジメント参考指標の実績 | | 種類 | マネジメント参考指標 | 数値目標の困難度 | 達成度/5点 |
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1 | 協働度 | 農林水産物の生産を支える技術開発に関する学会発表件数 | 挑戦的な目標 | | 2 | 事業量 | 農林水産物の生産を支える技術開発に関する試験研究課題数 | 十分達成可能な目標 | | 3 | | | | | 4 | | | | | 5 | | | | | 6 | | | | |
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<参考>マネジメント参考指標の種類 | | 事業量(必置)=主要な活動に関する参考指標(アウトプットなど) | | 協働度(必置)=対象者や他団体等との連携・協働に関する参考指標(意見反映件数等) | | 比 較(任意)=他団体等との比較に関する参考指標(全国順位など) | | 副次的(任意)=間接的・副次的な効果や成果に関する参考指標(アウトカムなど) |
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2003年度 マネジメント参考指標に関する説明・留意事項 | ・マネジメント参考指標は、農業・畜産業・林業・水産業の技術開発の成果として、各種学会発表件数を指標とします。また、農業・畜産業・林業・水産業の技術開発に係る試験研究課題数を指標とします。 |
基本事業の評価 |
2002年度の取組内容 | 成果の達成見込み |
概ね順調 |
これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること |
・多様で安全・良質な食糧供給のための生産技術、豊かな地域づくりのための農村振興に関する高度化技術、新品種の育成と先端技術の多面的利用、自然循環機能を活用した持続的な環境保全型農業技術の確立等へ取り組んでいます。そこから、国内外で20件の学会発表を行いました。・簡易な施設で栽培が可能となるハタケシメジの埋め込み方式について、現地で適応化試験を進め、きのこ生産者に技術移転を行いました。また、野外におけるオオイチョウダケの栽培技術の確立に取り組んでいます。・水産物の持続的な生産と安定供給のために、漁業生産を支える技術開発、海洋資源の再利用・管理に関する技術開発、水圏環境保全に関する調査研究等に取り組んでいます。そこから、4件の学会発表を行いました。 |
翌年度移行に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること |
・開発した技術の移転など現地での普及拡大を目指します。・中山間地域の収入源となりうる、ハタケシメジとオオイチョウタケの効率的な生産の技術を開発する必要があります。・三重県の重要な水産資源で、漁獲の減少が顕著なアワビ類や伊勢湾の底魚資源の回復に関する研究に取り組む必要があります。 |
基本事業の展開 |
2003年度 施策から見たこの基本事業の取組方向 | 基本事業間の戦略での位置づけ |
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注力 | 総括マネージャーの方針・指示 | 改革方向 |
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→ | | 改善する |
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<参考>注力:取組への思い入れや経営資源投入など施策の中での力の入れ具合 | | ↑=相対的に力を入れて取り組んでいく | | →=従来どおりの力の入れ具合で取り組んでいく | | ↓=相対的に力の入れ具合を抑えていく |
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2003年度の取組方向 | ・農畜産物全般に関する地域と生産現場のニーズを把握し、新品種の育成と先端技術の多面的利用技術に係る研究を推進するほか、農薬使用量削減等を目指した生産技術の開発や生産環境の負荷軽減を目指した技術開発など、食の安全・安心を支える技術開発や環境保全型農畜産業の技術開発に取り組みます。・林業分野においては、林用特産物の栽培技術の高度化・多様化を目指したハタケシメジ等の生産技術の確立や、間伐材等の需要拡大を図るための新技術・新製品開発に引き続き取り組みます。・水産分野においては、持続的生産を可能とする資源管理型漁業の推進に資する研究、情報システムを生かした漁況海況の解析と迅速な情報の提供等を目指した研究、内湾環境の保全に向けた研究に取り組みます。 |
総合行政の視点からの取組 | 環境負荷軽減や環境保全型農業技術の確立等の取り組みについては、施策「水環境の保全」とも密接に連携して事業に取り組みます。さらに、食の安全・安心の視点から農薬等の安全使用・削減に向けての取り組みを関係部局と連携して実施します。 |
2003年度 構成する事務事業と事務事業間の戦略(注力、改革方向) (要求額:千円、所要時間:時間) |
基本事業名 | 要求額 | 対前年 | 所要時間 | 対前年 | 注力 | 改革方向 | 貢献度合 | 効果発現時期 |
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事業概要 | マネージャーの方針・指示 |
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A 特別受託研究事業費 | 11,992 | -1,378 | 9,169 | -2,116 | → | 現状維持 | 間接的 | 即効的 | 新たに開発された殺虫剤、殺菌剤などの効果等を確認する。 | 現状のまま取り組む。 | B 地域基幹農業緊急対策事業費 | 2,000 | -1,200 | 4,247 | -528 | → | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | ロックウールに代わる新しい固形培地の探索と栽培技術の開発を行うとともに、循環式養液栽培による環境負荷軽減のための技術を開発する。 | 普及できる技術開発を目指して取り組むこと。 | C 茶園の少肥料栽培技術開発事業費 | 2,000 | -500 | 5,748 | -4,412 | → | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | 茶園における少肥栽培と加工技術を確立するとともに、茶園からの排水中の窒素浄化処理技術を開発する。 | 普及できる技術開発を目指して取り組むこと | D 資源循環型農業と環境修復研究事業費 | 1,688 | -1,687 | 8,215 | -3,996 | ↓ | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | JAS規格への対応を図るとともに、農業が有する資源循環機能を発揮し、環境の保全・維持をすすめ、さらに人や自然に優しい環境を創造するため、有機農業生産技術を確立し、環境修復に対する評価手法を開発し、検証する。 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | E 新品種の選定及び地域農産物の高品質技術開発費 | 1,143 | -1,142 | 5,406 | -505 | ↓ | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | 地域特産物の生産基盤強化と魅力ある新商材開発のため、小麦、カキ、ナシ、ウメについて新品種ならびに伝統的な品種の高品質商材化のための栽培技術を確立する。さらに、新規食品素材として有望な穀物資源を探索し、その導入可能性を検討する。 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | F 環境保全機能評価事業費(農山村地域の保全基準策定とマッピング手法の開発) | 900 | -600 | 1,510 | -20 | → | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | 様々な外部経済効果を有する農山村の環境保全機能を定量的に評価し、これを地理的解析と合わせて今後重点的に保全すべき農山村エリアを抽出することにより保全基準を策定し、農山村振興政策の基礎資料とする。また、今後県GISに農山村地域保全計画レイヤを構築する場合の技術 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | G 計量分析アプローチによるシクラメンの品質評価に関する研究費 | 209 | -208 | 810 | 410 | → | 改善する | 直接的 | 即効的 | 市場評価を向上させる花き品質を確立するため、産地の流通・販売ターゲットの要求に応じた花き品種の評価指標を構築し、産地の競争力強化に資する。 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | H 緑化植物新生産方式開発試験研究費 | 2,016 | -5,136 | 2,372 | 472 | → | 改善する | 直接的 | 中期的 | 主要な緑化植物における土中埋設ポットの効率的な栽培法を確立し、新規格商品の供給と不良環境等への植栽法を開発によって、消費の多様化に対応した花木産地を構築する。 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | I 新地場産きのこ生産技術開発事業費 | 1,400 | -460 | 2,000 | -240 | → | 現状維持 | 直接的 | 即効的 | ハタケシメジの高品質化を図り、より効率的で安定的な栽培技術の開発を進めるとともに、新しいキノコの人工栽培技術の開発に取り組む。 | 生産現場への普及を早期に行うこと。 | J 深層水利用閉鎖養殖システム開発研究事業費 | 2,353 | -1,095 | 2,476 | 171 | → | 現状維持 | 直接的 | 中期的 | 海域の環境保全の観点から、環境中に残餌や排泄物などの汚染物質を排出しない閉鎖式養殖システムの開発を行い、清浄性という特徴を有する深層水を用いてクエの飼育実験を行う。 | 現状のまま取組む。 | K 花植木指導研修費 | 391 | -390 | 570 | -95 | ↓ | 現状維持 | 間接的 | 長期的 | 花植木生産農家等に対する指導研修を行う。 | 経営資源を効果的に活用して取り組むこと。 | L 食品廃棄物の家畜飼料リサイクル技術開発費(再掲) | 2,695 | -505 | 2,200 | 0 | → | 現状維持 | 直接的 | 即効的 | 食品廃棄物を家畜飼料に利用するための給与技術を開発するとともに、肉質に及ぼす影響を明らかにする。。 | 現状のまま取組む。 | M 県産米品質低下要因の解明と安定多収栽培技術の開発 | 1,000 | - | 1,820 | - | ↑ | | 直接的 | 中期的 | 近年の県産米の品質低下要因を明らかにするとともに、高品質化へ向けた生育診断技術、施肥方法、最適移植時期等を明らかにし、高温条件下における高品質米生産のための栽培法を確立する。 | 新規課題として積極的に取り組むこと。 | N 経営戦略に即した低投入循環型茶生産システムの開発 | 1,500 | - | 2,000 | - | ↑ | | 直接的 | 中期的 | 硝酸性窒素の環境基準をクリアし、かつ国際競争に打ち勝ち伝統ある茶産地を発展させるため、高級茶を対象として水・窒素の循環利用による半閉鎖系茶生産システムを確立する一方、一般茶を対象に窒素投入量とコストの大幅削減を図るため、樹体制御による超低投入年一回摘採方式を開発する。 | 新規課題として積極的に取り組むこと。 | O トマト等果菜類の超低コスト養液栽培システムの開発 | 2,000 | - | 798 | - | ↑ | | 直接的 | 中期的 | 県下では養液栽培が施設栽培面積の10%を占め(国内平均2%)、国内でも先進的に取り組まれています。養液栽培は完全閉鎖系での栽培を可能とする生産方式であり、河川、地下水、海などの水系への肥料成分等の流入を完全に遮断でき、環境保全の観点から見ても大変優れた栽培方式です。 農業研究部では、新しい養液栽培システムを開発、提案してきましたが、現在販売されている栽培システムはやや高価で、この価格が障害となり、今後、養液栽培の導入が滞ることが予想されます。 そこで、本研究では、中央農業改良普及センターの協力のもと、システム価格の20〜40%を占める給液装置の開発を軸に、栽培システムを構築し、超低コストを実現します。 | 新規課題として積極的に取り組むこと。 | P 農産物の安全安心確保に関する研究開発事業(再掲) | 7,871 | - | 6,600 | - | ↑ | | 間接的 | 中期的 | 農産物品種表示(コメ、イチゴ)への対応と国際的なCODEX基準の国内導入によるカドミウム(コメ、コムギ、ダイズ)とコムギ赤カビ病菌毒素(コムギ)の基準値を遵守できる生産技術の研究開発を行う | 新規課題として積極的に取り組む |
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<参考> 貢献度合: | 直接的=基本事業の目的達成などに直接関連・影響する | | 間接的=基本事業の目的達成などへの関連・影響の度合が副次的で、相対的に低い | | 考慮外=基本事業の成果への関連・影響の度合が副次的で、相対的に低い | <参考> 効果発現時期: | 即効性=基本事業の目的達成などに2年以下で効果を出す | | 中期的=基本事業の目的達成などに概ね3年〜5年で効果を出す | | 長期的=基本事業の目的達成などに概ね6年以上で効果を出す |
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休廃止する事務事業 | 事務事業 | 理由 | 2002年度予算額(千円) | 2002年度所要時間(時間) |
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