県政だより みえ/平成31年1月号(No.414)
2/4

22特集1 海外において食の需要の拡大が見込まれる中で、輸出は、農林水産物・食品の販路拡大につながる重要な手段です。海外市場のニーズに合った県産品をより多く輸出できるようになれば、農林漁業者や食品事業者の所得向上など、県内の食関連産業の振興につながります。 今号では、輸出の拡大に向けた県の取り組みを紹介します。 あけましておめでとうございます。県民の皆さんには、健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。 今年は、「平成」という元号が改められる節目となります。この新しい時代の始まりにあたって、県では、県民の皆さんが夢や希望を持ち、明るく前向きに挑戦、活躍しつづけられるよう、「幸福実感日本一」の三重の実現に向け、着実に取り組みを進めてまいります。 また4月には、ご退位に向けて天皇陛下がご来県なされます。平成という一つの時代を国民に寄り添い歩んでいただいた天皇陛下への感謝の気持ちや、新しい元号を迎えることへの思いを、皆さんと共有できる機会となるよう、県として万全の体制でお迎えの準備を進めてまいります。災害に強い地域社会をつくるために さて、昨年は地震や風水害など大規模自然災害が全国各地で頻発し、三重県においても相次ぐ台風の接近により被害が発生しました。今年は伊勢湾台風から60年、昭和東南海地震から75年の節目を迎えます。県では、過去の災害を振り返りつつ、新たに明らかになった課題に的確に対応するため、ソフト、ハードの両面から防災・減災対策を強化していきます。おもてなしの心で準備を進めます 昨年、県で45年ぶりに開催された「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」は、本県選手の活躍と、県内高校生等による最高のおもてなしにより、成功裏に終了しました。この成果を、2年後の「三重とこわか国体・三重とこわか大会」の成功につなげられるよう、競技力の向上および開催準備に取り組んでまいります。 また、東京2020オリンピック・パラリンピックを盛り上げていくため、市町、関係機関と連携し、各国代表チームの事前キャンプ地誘致に取り組んだ結果、カナダの体操およびアーティスティックスイミング、レスリング、英国のパラスイミングのキャンプ実施が決定したところであり、引き続き誘致活動を行ってまいります。 今後も、来県される国内外選手の皆さんに対して、県民の皆さんとともに、おもてなしの心で準備を進めてまいりますので、ご支援、ご協力をお願いします。来県者が満足いただける三重へ 今年は、「熊野古道世界遺産登録15周年」「四日市港開港120周年」とともに、数十年に一度の改元に伴い、平成最後の感謝と次代への希望をこめて、日本人の「心のふるさと」と称される伊勢神宮をはじめ県内各地へ多くの方々が訪れることが想定されます。 また、今年度中に、新名神高速道路の県内区間全線や東海環状自動車道の東員IC〜大安IC(仮称)区間が開通する予定など、道路ネットワークの整備も着実に進んでいます。 今後も県では、国内外の皆さんに県への関心を高めてもらい、ご来県いただいた方々に満足いただけるよう、情報発信や地域資源を生かした集客交流などの取り組みを、皆さんと一緒に進めてまいりますので、よろしくお願いします。 最後に、本年が皆さんにとって幸多い年となりますことを心から祈念申し上げます。グローバル市場の獲得をめざして「新しい時代」に向けて 夢や希望がもてる三重へ!「新しい時代」に向けて 夢や希望がもてる三重へ!三重県 知事 鈴木英敬知事年頭のごあいさつ東アジア、東南アジアを中心に販路拡大タイ台湾ベトナムフランスアメリカ香港中国シンガポール日本三重県伊勢茶南紀みかん 県では、伊勢茶の輸出に対応できる産地の確立に向け、海外ニーズに合った商品開発や大ロット輸出に対応できる商品づくり、輸出相手国の残留農薬基準や食品安全制度への対応などに取り組んでいます。 県では、南紀みかんの輸出機会の増加や取引ルートの拡大に向け、タイへの検疫条件の緩和交渉の要請などに取り組んでいます。 県では昨年8月に、南紀みかん・伊勢茶・真珠の各産地で、生産者等の皆さんとともに、輸出拡大に向けた産地の拡大・発展をめざすことを宣言しました。 アジアを中心に真珠の需要が拡大していくと予想される中、県では真珠の生産・加工・流通等を担う皆さんとともに、海外の宝飾バイヤー等に向けた真珠体験ツアーや国際的な宝飾展でのPRなどに取り組んでいます。真 珠輸出概要  主な品目        主な国(地域)シンガポール、タイ、ベトナムタイ、台湾、香港アメリカ、シンガポール、台湾アメリカ、シンガポール、香港日本酒しょうゆ、みそ中国、台湾、香港シンガポール、台湾、香港※フランスへプロモーション中水産物、水産加工品かんきつ類、柿茶牛肉※経済産業省平成28年度製造基盤技術 実態等調査事業より県が作成世界の海産真珠需要額(推計値)現状約400億円2027年の新規需要増約160億円輸出の拡大を宣言 海外に向けては、JETRO(日本貿易振興機構)などの関係機関と連携して、商談機会の創出など主にアジア地域をターゲットにした輸出を推進しています。ジェトロ

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る