整形外科、薬剤部門、診療放射線部門を併せて医療課としております。


  所長を含め3人の整形外科医が、外来診療と入所児の治療を行っています。入所児の主たる原因疾患は脳性麻痺、ペルテス、二分脊椎ですが、外来通院児ではこれらに加えて染色体異常、各種の代謝疾患や先天性股関節脱臼、先天性内反足など多岐にわたる疾患を治療しております。また南北に広く、交通の便が必ずしも良好とはいえない本県で、地域での検診・発達相談を定期に実施しています。

 
 薬局では患者様が薬を安全に効果的に使用していただけるように院内の薬に関する様々な業務を行っています。業務内容としては外来および入院調剤(薬歴を管理)、希望があった場合や退院時に保護者の方に服薬の説明、薬剤情報提供業務、院内製剤、医薬品管理業務、毒薬・向精神薬・血液製剤の帳簿管理が行われています。
 当センターの最近の傾向としては入所児の重度化に伴い抗てんかん剤やホルモン剤、向精神薬、経腸栄養剤等処方が多岐にわたっていて併用薬が多く、喘息等やアレルギーを持った児が多い事、年齢相応の体重に満たない児が多い事などから薬の相互作用や用量に関して十分注意が必要な事があげられます。
 
最近は医薬分業が進み、調剤薬局では重複処方のチェック等が行われていますが院内においても患者様にお薬手帳や実際のお薬を持参していただき、現在服用されている他院の薬等と照らし合わせて重複処方をチェックしたりお薬に関する様々な疑問にも患者様に理解して頂けるようにお答えして、患者様から信頼される薬局となるよう努めています。
 
H18年1月より新しい錠剤散薬分包機が導入され入院内服処方については完全一包化を行い、処方薬の日付・氏名・薬品名・用法が一目でわかるようになりリスクマネージメントに大きく貢献しています。
 
今後の課題としては、患者様の選択肢を増やすべくH19年度院外処方実施に向けて諸問題を検討中です。また、より安全な調剤をめざして未導入となっている散薬監査システムの導入などがあげられます。

 
 H18年1月導入の錠剤散薬分包機

 薬局内の様子



  当センターでは、X線室の業務は1人で行っています。整形外科領域の撮影が大半を占め、経過観察等の撮影で定期的にいらっしゃる方が多く、顔を覚えて頂いていることがよくあります。

当センターでの主な機器
● 一般撮影装置
  一般的にレントゲンと呼ばれる物で手や足等の骨、胸などを撮影しています。


● X線TV装置
  透視と呼ばれる物で、一般病院では胃の検査や腸の検査によく使う機器です。
  当センターでは、関節や骨折部分を診るのに用いています。

● 回診用X線撮影装置
  移動型の撮影装置で、動かせない患者さん等を撮影するのに用いています。
● OP場用X線イメージ装置
  手術室での透視や撮影に使います。
● 自動現像機
  撮影したフィルムを現像に使います。

現状

  過去3年間の18歳以下の患者さんの撮影部位割合をグラフで示します。
(グラフ1) 一般病院では胸部、整形外科病院では腰椎等の撮影が多いのですが、
当センターの特異性として18歳以下の撮影では、胸腰椎撮影(側弯症等)、
股関節撮影(麻痺・股関節脱臼・ペルテス氏病等)、 下肢全長撮影(O・X脚・内反膝等)、
足の撮影(内反足等)で約80%を占めています。 中でも股関節撮影は全体の40%を占めています。
一般病院とは異なる病気症状に応じた様々な撮影方法があります。

 

 グラフ1