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三重県議会 > 県議会の活動 > 本会議 > 意見書・決議 > 令和3年定例会11月定例月会議で可決した意見書(12月23日可決分) > 「豊かな海」の再生に向けた海域における栄養塩類の管理の在り方の検討を求める意見書

「豊かな海」の再生に向けた海域における栄養塩類の管理の在り方の検討を求める意見書

「豊かな海」の再生に向けた海域における栄養塩類の管理の在り方の検討を求める意見書

 伊勢湾では、古くから黒ノリ養殖業が盛んに営まれ、地域に根付いた産業として当該地域の発展に大きく寄与してきた。黒ノリ養殖を行う上で、窒素、リン等の栄養塩類は重要な成分であるが、近年、海域における栄養塩類濃度の低下により、黒ノリの色落ち被害が深刻化しており、黒ノリ養殖業者にとって死活問題となっている。
 栄養塩類は、黒ノリの生長だけでなく、近年著しく減少したアサリ等の餌となる植物プランクトンの生産に必要不可欠であって、海の生態系の根幹をなす重要なものと認識されている。生物生産性及び生物多様性の向上と水産業の持続的な発展を実現する「豊かな海」を取り戻すためには、早急な栄養塩類濃度の改善が必要である。
 高度経済成長期に発生した沿岸の水質汚濁を契機として、全窒素及び全リンに対する水質環境基準の設定や総量規制を行うなどの水質保全対策が行われてきたことにより、海洋環境の改善は進んできた。しかしながら、海域における栄養塩類濃度の低下は、黒ノリ養殖業をはじめとする水産業の衰退をもたらしている。海洋環境の保全との調和を図りつつ、一定の栄養塩類が海に円滑に供給されることが「豊かな海」の再生に向けて必要であり、令和3年の瀬戸内海環境保全特別措置法の改正において打ち出された栄養塩類の「排出規制」一辺倒からきめ細かな「管理」への転換という考え方なども踏まえ、海域における栄養塩類の管理の在り方を検討することが求められる。
 よって、本県議会は、国において、伊勢湾等における「豊かな海」の再生に向けて、海域における栄養塩類の管理の在り方の検討を進めるよう強く要望する。
 
 以上のとおり、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
  令和3年12月23日 

三重県議会議長  青木 謙順  

(提出先) 
衆議院議長 
参議院議長 
内閣総理大臣 
農林水産大臣
環境大臣

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