三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成27年度 委員会会議録 > 平成28年3月7日 予算決算常任委員会 会議録
予算決算常任委員会
会 議 録
(開会中)
開催年月日 平成28年3月7日(月) 自 午前10時0分~至 午後3時18分
会 議 室 全員協議会室
出 席 委 員 50名
委 員 長 青木 謙順
副委員長 森野 真治
委 員 芳野 正英 中瀬古初美 廣 耕太郎
山内 道明 山本 里香 岡野 恵美
倉本 崇弘 稲森 稔尚 下野 幸助
田中 智也 藤根 正典 小島 智子
彦坂 公之 濱井 初男 吉川 新
木津 直樹 田中 祐治 野口 正
石田 成生 中村欣一郎 大久保孝栄
東 豊 津村 衛 杉本 熊野
藤田 宜三 後藤 健一 稲垣 昭義
北川 裕之 村林 聡 小林 正人
服部 富男 津田 健児 中嶋 年規
奥野 英介 今井 智広 長田 隆尚
舘 直人 日沖 正信 前田 剛志
舟橋 裕幸 三谷 哲央 中森 博文
前野 和美 水谷 隆 山本 勝
山本 教和 西場 信行 中川 正美
欠 席 委 員 なし
出席説明員
【予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑】
知 事 鈴木 英敬
副 知 事 石垣 英一
副 知 事 植田 隆
危機管理統括監 渡邉 信一郎
[防災対策部]
部 長 稲垣 司
副 部 長 東畑 誠一
防災対策総務課長 米川 幸志
[戦略企画部]
部 長 竹内 望
副 部 長 村上 亘
戦略企画総務課長 岡村 順子
[総務部]
部 長 稲垣 清文
副 部 長(行政運営担当) 服部 浩
副 部 長(財政運営担当) 紀平 勉
参事兼税務企画課長 横山 円吉
財政課長 藤嶋 正信
[健康福祉部]
部 長 伊藤 隆
医療対策局長 佐々木 孝治
子ども・家庭局長 岡村 昌和
副 部 長 井戸畑 真之
健康福祉総務課長 坂三 雅人
[環境生活部]
部 長 髙沖 芳寿
廃棄物対策局 渡辺 将隆
副 部 長 森 靖洋
環境生活総務課長 明石 典男
[地域連携部]
部 長 福田 圭司
スポーツ推進局長 村木 輝行
南部地域活性化局長 亀井 敬子
副 部 長 城本 曉
地域連携総務課長 上村 一弥
[農林水産部]
部 長 吉仲 繁樹
副 部 長 水島 徹
農林水産財務課長 長崎 晃
[雇用経済部]
部 長 廣田 恵子
観光局長 田中 功
伊勢志摩サミット推進局長 西城 昭二
副部長兼雇用経済企画総括監 横田 浩一
雇用経済総務課長 渥美 仁康
[県土整備部]
部 長 水谷 優兆
副部長(企画総務担当) 福井 敏人
副部長(公共事業総合政策担当) 永納 栄一
県土整備総務課長 梅村 和弘
[出納局]
会計管理者兼出納局長 中川 弘巳
副局長兼出納総務課長 伊藤 久美子
[企業庁]
庁長 松本 利治
副庁長 千代世 正人
財務管理課長 池田 三貴次
[病院事業庁]
庁長 加藤 敦央
副庁長 重松 玲
[教育委員会]
教 育 長 山口 千代己
副教育長 信田 信行
教育財務課長 中西 秀行
[警察本部]
本 部 長 森元 良幸
警務部長 中道 一輔
警務部参事官会計課長 射場 重人
[人事委員会事務局]
事務局長 青木 正晴
[監査委員事務局]
事務局長 小林 源太郎
委員会書記
議 事 課 班 長 上野 勉
議 事 課 主 幹 中村 晃康
企画法務課 主 査 永田 正実
企画法務課 主 査 松村 敏明
傍 聴 議 員 なし
県 政 記 者 8名
傍 聴 者 10名
議題及び協議事項
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑)
(1)議案第2号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第7号)」
(2)議案第3号「平成27年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第2号)」
(3)議案第4号「平成27年度三重県水道事業会計補正予算(第2号)」
(4)議案第5号「平成27年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第2号)」
(5)議案第6号「平成27年度三重県電気事業会計補正予算(第3号)」
(6)議案第7号「平成27年度三重県病院事業会計補正予算(第3号)」
(7)議案第8号「平成28年度三重県一般会計予算」
(8)議案第9号「平成28年度三重県県債管理特別会計予算」
(9)議案第10号「平成28年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計予算」
(10)議案第11号「平成28年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算」
(11)議案第12号「平成28年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計予算」
(12)議案第13号「平成28年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計予算」
(13)議案第14号「平成28年度三重県地方卸売市場事業特別会計予算」
(14)議案第15号「平成28年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計予算」
(15)議案第16号「平成28年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計予算」
(16)議案第17号「平成28年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計予算」
(17)議案第18号「平成28年度三重県港湾整備事業特別会計予算」
(18)議案第19号「平成28年度三重県流域下水道事業特別会計予算」
(19)議案第20号「平成28年度三重県水道事業会計予算」
(20)議案第21号「平成28年度三重県工業用水道事業会計予算」
(21)議案第22号「平成28年度三重県電気事業会計予算」
(22)議案第23号「平成28年度三重県病院事業会計予算」
(23)議案第25号「三重県地域と若者の未来を拓く学生奨学金返還支援基金条例案」
(24)議案第26号「三重県国民健康保険財政安定化基金条例案」
(25)議案第27号「三重県立子ども心身発達医療センター条例案」
(26)議案第28号「電気事業法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例案」
(27)議案第32号「知事及び副知事の給与及び旅費に関する条例等の一部を改正する条例案」
(28)議案第33号「職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案」
(29)議案第34号「現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」
(30)議案第35号「県吏員職員退職諸給与支給条例の一部を改正する条例案」
(31)議案第36号「三重県安心こども基金条例の一部を改正する条例案」
(32)議案第37号「三重県自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例案」
(33)議案第44号「三重県流域下水道条例の一部を改正する条例案」
(34)議案第49号「公立学校職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案」
(35)議案第50号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」
(36)議案第52号「三重県公営企業の設置等に関する条例及び三重県工業用水道条例の一部を改正する条例案」
(37)議案第55号「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例及び三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」
(38)議案第56号「知事の給与の特例に関する条例を廃止する条例案」
(39)議案第58号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(40)議案第59号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
(41)議案第70号「平成27年度三重県一般会計補正予算(第8号)」
(42)議案第71号「平成27年度三重県県債管理特別会計補正予算(第2号)」
(43)議案第72号「平成27年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(44)議案第73号「平成27年度三重県立小児心療センターあすなろ学園事業特別会計補正予算(第3号)」
(45)議案第74号「平成27年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(46)議案第75号「平成27年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第2号)」
(47)議案第76号「平成27年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(48)議案第77号「平成27年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(49)議案第78号「平成27年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算(第1号)」
(50)議案第79号「平成27年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第2号)」
(51)議案第80号「平成27年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第3号)」
(52)議案第81号「平成27年度三重県水道事業会計補正予算(第3号)」
(53)議案第82号「平成27年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第3号)」
(54)議案第83号「平成27年度三重県電気事業会計補正予算(第4号)」
(55)議案第84号「平成27年度三重県病院事業会計補正予算(第4号)」
(56)議案第85号「平成28年度三重県一般会計補正予算(第1号)」
(57)議案第86号「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例案」
(58)議案第87号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」
(59)議案第97号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(60)議案第98号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
(61)議提第1号「三重県議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例案」
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑)
(1)予算議案及び予算関連議案(61件)
〇青木委員長 それでは、質疑に入ります。
まず、新政みえからご質疑をお願いいたします。
〇稲垣委員 皆さん、おはようございます。新政みえ、四日市市選出の稲垣昭義です。
久しぶりに予算決算総括質疑で質問の機会をいただきましたので、早速質問に入りたいと思います。35分時間をいただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まずは、県財政の議論をさせていただきます。
代表質問でも議論されましたが、平成28年度の予算は、政策的経費を前年度7割に制限し、新規の箱物抑制も行い、極めて厳しい予算編成となっております。そんな中、知事も極めて異例の対応というふうに言われておりましたが、企業庁の水道事業会計から40億円、電気事業会計から15億円の合計55億円を一般会計に繰り入れております。この55億円については、適切な金利をつけて返済計画を立てて企業庁に返済する借入金であるとのことであります。
毎年、この予算編成の議論のときには、大体知事のほうからは毎年厳しい予算編成であるという話を聞かせていただいておりまして、これまでもずっと大体そういうことを聞いておるんですけれども、今回も例年同様、厳しいというふうに言っていただいておりますが、例年のこれまでの財政難と今回の予算編成での財政難というか厳しさというのが、極めて異例な対応を行わなければならないくらい具体的にどこがどのように違うのか、今までも厳しかった、今回も厳しい、でも、どこがどう違うのか、まずその違いをお答えいただけますか。
〇稲垣(清)部長 例年との違いということでございますが、基本的には、るる申し上げたとおり、公債費がこれまで40億円程度ずつ最近累増してきているということと、それから社会保障経費についても10億円程度ずつ、それからそれに加えまして、今回は人件費、人事委員会勧告が影響を及ぼしております。人勧は平成27年度分としては38億円でございますけれども、当初予算が43億円でございましたので、都合81億円というふうな形の歳出、当初予算の財源に影響を及ぼしているというような状況でございます。これまでは、財政調整基金とか、それから住宅供給公社の清算金なんかの臨時的な収入で何とか補ってきたわけでございますけれども、臨時的収入というのはあくまでも臨時的でございますので、毎年あるわけではございません。そういうことからすると、安定的な運営ということでは恒常的な財源手当が必要だということでございます。
それに加えまして、これは制度的な要因もあるわけでございますけれども、御案内のとおり、私どもは地方財政計画、それから地方交付税制度の保護下といいますか庇護下にあるわけでございます。地方交付税制度というのは、基本的にはナショナルミニマムの水準を達成するために財源補償なり補填をしていただくということなんですけれども、ナショナルミニマムは何かといいますと、それはあくまでも標準的な行政水準を達成すると。標準的な行政水準とは何かというと、それは全国レベルでの行政のトレンドと合っているというふうなところでございまして、そういったものを確保するための地方交付税制度でございます。ということは、地方交付税制度の中で見積もられる行政経費というのはあくまでも標準的な経費であるということでございますので、それと大きくかけ離れているということになりますと、それは財政的に負荷がかかると。それがこれまでるる申し上げていますように、公債費については、近年特に全国ベースでは既にもう減少に入ってきているけれども、本県はまだこれから平成34年まで増嵩が続くということの乖離の部分と、それから今回、退職手当債の延長議論の中でもおわかりいただけるように、もともと退職手当債は27年度で終わる予定だったわけでございます。
これは、団塊の世代を対象とした対策でございましたので、全国的にはもう既にピークアウトしているんだと思います。ただ、本県の場合は、これからもまだ200億円程度退職手当が出てくるということでございますので、そうなると、基本的に年齢構成がまだまだ高い、高齢者のウエートが高いということになりますと、これも今現在の年齢構成でいきますと、55歳前後が非常に山になっておりますので、そういう意味からもすると、少し全国トレンドとずれている部分があるのかなと。そういった制度的な要素もありまして、厳しくなっているということでございます。
〇稲垣委員 今、総務部長のほうから御説明いただきまして、そういう状況を考えると、臨時的なものじゃなくて、これから恒常的な対策をしていかないと、今年度が特別厳しいわけじゃなくて、来年度以降も厳しいという話だったのかなと思っていまして、それらのことについては、後ほどまた知事にもお伺いをしたいなと、今後どういう対策をとるのかというのは思っておるんですが、まずはそれに行くまでに、今回55億円の繰り入れをして、とりあえず今回の予算は組んだということなんですけど、そのあたりについて少し議論をした後に全体の話をさせていただきたいなというふうに思いますが、確認ですけれども、そうすると、財政難が理由で、今回、企業会計から一般会計へ繰り入れましたということをやったんですが、今までの県財政をずっと見てきた中で、こういうことをやったのは三重県としては初めてということでよろしいですか。
〇稲垣(清)部長 財政収支を補填するために借り入れをさせていただいたのは初めてということでございます。
〇稲垣委員 ということで、初めての対応を今年度予算ではされているということですが、もう一点、これも確認をしていきたいのは、今の説明で、かなり厳しいからそういう臨時的に借り入れたという話であるのかなという気はするんですけれども、財源不足を補うということで、今回55億円は借入金という扱いで企業会計から借り入れたということですが、本来は借金なんで、県債で手当するのが本来の筋なのかなというふうに思うと、一方で今、知事の公約でもある県債残高を抑えたいということとの兼ね合いで、本来県債で確保しなければいけない部分を県債残高は抑えたいもので、今回は企業会計から無理に繰り入れたというような、そんな指摘がもしあったとすると、それについてはいかがですか。
〇稲垣(清)部長 その御指摘は全く当たりません。といいますのは、地方債制度はきちっとした制度がありまして、基本的には地方財政法5条に言うところの建設地方債で、それ以外に例えば臨時財政対策債みたいな形の部分もありますけれども、それもいずれも特例法に基づいて発行できますので、こちらが自由に起債の額を増やしたり減らしたりすることはできません。しかも、具体的な資金需要が生じたときに借りると。例えば、体育館を建てるのでそれに起債を幾らとかということでございますので、その制度で借りられる起債の部分はしっかり借りた上で、それでもなおかつということで、今回こういうような財源手当をさせていただいたということでございます。
〇稲垣委員 わかりました。そういうことで、県債残高抑制の見せかけではないということは、今よく理解をさせていただきました。その上で、今回の企業会計からの繰入金について、私なりに他の都道府県の事例も調査をいたしました。そんな中で、地方公営企業会計から一般会計への繰入金の有無について各都道府県に調査をしたところ、46都道府県から回答をいただきまして、繰入金ありと答えた自治体は24、繰入金なしと答えた自治体が22でありました。この中で、ありと答えた自治体の中でも、企業会計と一般会計の間を移動した職員の退職金など人件費にかかわるものや、あるいは一定の政策目的を決めて繰り入れるなど、ルールが定められているのがほとんどであって、ルールなしで繰り入れる、ルールは特に定めていないというふうに答えた自治体は本県を含めて6自治体のみでありました。
この中で、この6自治体の中でも、三重県も含めての6自治体を含めての中でも、財政難を理由に繰り入れているというところは1つもなくて、また、繰入金を返済する事例を見つけることもできませんでした。ということで、借金ということで、また返すという事例も私の中で確認することはできませんでした。
こういうことから、今回の本県の55億円の繰入金は、ほかの都道府県の事例と照らしても極めて特殊なものかなというふうに思っていまして、少なくともほかの都道府県の事例を見ておりまして、仮に繰り入れするというのであれば、少なくとも一定のルールというのは要るんじゃないかなというふうに思いますが、それについてはいかがでしょうか。
〇稲垣(清)部長 繰り入れすることによって、繰り入れの中身が、例えば一般会計ももらい切りというふうな部分のことを指しているのか、今回はあくまでも貸付という整理をさせていただきましたので、もともと繰り入れというルールを設ける必要がないといいますか、今回貸付によって、企業庁の貸借対照表上の処理は、現金預金の流動資産から貸付金という資産に変わりました、ということでございますので、企業庁のBS(貸借対照表)、資産勘定の部分は何ら毀損していないわけでございます。利子の部分は企業庁の損益計算書の中で利益として上がってくるという、通常の取引といいますか、そういう処理でございますので、あえて今回の部分についてルールを設けるという必要はないのではないかなと思います。
ただ、一般的に全く企業庁からお金をいただくというふうな部分について、他府県の例があるという委員の調査でございますけれども、それは個々の御事情があって、私どもとしては個々の部分についてコメントする立場にないということでございます。ただ基本的には、企業庁の財務というのは、当然、企業目的を達成するために財務があるわけでございまして、例えば、水道であれば水道事業を継続的に、それも質の高いサービスを提供し続けるための財務でございますので、そういう意味では、全くいただくという部分について何かのルールを設けてやるというのは、ハードルが少し高いのかなという感じでございます。
〇稲垣委員 確かに総務部長言われたように、今まで私が調べた中でもそういう例がないものですから、当てはめるのがちょっとよくわからないですけれども、ただ、少なくとも各都道府県の事例をずっと調査した中では、本当に極めて特殊な形かなというふうに思っていまして、企業庁のほうでちゃんとそれも対応できている中で、一時的に借りているだけなんでという話でしたが、そこで、提案も含めて私のほうから少し申し上げたいなと思っているんですが、先ほど言われた視点を変えて、ちょっと企業庁の内部留保の推移をちょっと見てみますと、水道事業会計は平成22年が約135億円、年々増えて、平成27年は最終補正後で約157億円となっております。一方、電気事業会計は、平成22年が約27億円でしたが、水力発電事業の売却益とRDF貯蔵槽爆発事故に係る損害賠償金などにより、平成27年補正予算後は約105億円になっております。
財政調整基金を取り崩して非常に厳しい予算編成をしているときに、隣の企業会計を見ると、ここには水道事業、電気事業合わせて約260億円の内部留保がありますので、ここに何か手を出したくなる気持ちは非常によくわかるんですけれども、私は特定目的基金の議論のときにも申し上げたんですけれども、基本的には基金というのではなくて、できるだけ基金じゃなくて一般会計へ戻して、この議会でしっかり予算議論をしてやっていくというのが本来の形だというふうに思っていまして、特別なところにお金を積んでおくとかいうのは極力避けたほうがいいというのはそもそも思っています。
今回の55億円の繰入金について、先ほど申し上げましたように、ほかの都道府県の調査をして私が感じたことは、今回の55億円は先ほどから言われているように返済するということですけれども、基本的に、ほかの都道府県は繰り入れているところは一定の基準を設けて、企業会計から一般会計に繰り入れる仕組みをつくっておりまして、本県においても、この機会に企業会計から一般会計へ何らか繰り入れる仕組みというのを考えてみてはどうかなというふうに思っています。
そこで、提案ですけれども、例えば水道事業会計は、余裕があるなら当然水道料金あるいは工業用水道事業会計であれば工業用用水の代金を下げるのが当然であるというふうに思っていますけれども、そうすべきだというふうに思っていますが、繰り入れるよりも料金を下げてほしいというふうに思いますが、しかし今、そういう議論もさきに企業庁とさせていただいたこともありますけれども、なかなか今の仕組みで料金改定が難しいという話があります。
そんな中で、これ、ほかの県の事例を調べていると、新潟県とか山形県とか大分県というところは、基本的に工業用水のお金の内部留保でたまっている分を、例えば、そもそも企業からもらったお金ですから、産業政策に使うとか、そういう目的を決めて一般会計へ一定割合を毎年繰り入れているという事例が、私がこれを見た中では山形県、新潟県、大分県でやっていまして、例えばそういう方法を水道事業会計については一応検討して、繰り入れのルールというのをつくってはどうかなと思うのが1点と、また、電気事業会計については、これまで大体25億円前後で内部留保が推移していたものが、先ほど申し上げましたように、水力発電事業の売却等で105億円になっています。この増えた約80億円全てを一般会計に戻せとは言いませんけれども、その中で必要な費用、経費とかがあると思うので、それは企業庁の中で差し引いてもらって、残りはやはり一般会計へ戻して、しっかり一般会計の中で予算議論すべきなんじゃないかなというふうに思っていまして、この機会にそういう企業会計から一般会計へ繰り入れるルールというのを一度検討してみてはどうかなと思いますが、これは知事にぜひ考えをお聞かせいただけますでしょうか。
〇鈴木知事 今回、大変異例な措置という中で、いろいろお調べいただいて、御提案をいただいたわけであります。それぞれの都道府県の事情というところまで、我々も詳細を調べ切れていないところでありますけれども、基本的には、これまで先ほど稲垣も申し上げましたとおり、それぞれの企業会計はそれぞれの事業の目的があるわけでありまして、その目的に沿わない形で資金を使うというのは、ルールを設定するにしても、現時点においてはそういうことを想定するのは難しいのかなというふうに思っています。
一方で、繰り出しをする側の企業庁というのはそれぞれの経営の判断なのかなとは思いますけれども、いずれにしても、今回異例の措置でありましたので、そういうルールを設定するということも、今後の財政状況が厳しい中なのでということでアイデアをいただいたんだと思いますが、現時点においてはそういうふうに考えております。
〇稲垣委員 現時点でなかなか今どうこうということじゃなくて、私が申し上げたのは、先ほど、当初、総務部長と議論させてもらった中では、臨時的に今回足らんわけじゃなくて、これからも恒常的に対応する方策を考えないと、今年の極めて厳しい財政状況というのは、先ほどの話ですと、公債費は平成34年ぐらいまで増えるというのと退職手当債の話もありましたけれども、ずっと足らんわけですよね。そんな中で、臨時的に企業庁から毎回貸してもらえるならいいですけれども、限界ももちろんある中で、やはり恒常的な制度としてつくっていく必要があるんかなというふうに思って、こんなことも一度検討いただいたらどうかなというふうにお話をさせていただきました。
この非常に財政状況が厳しい中で、今回予算編成するときに、企業会計から繰り入れるというのは禁じ手というふうには言いませんけど、ちょっと秘策のような感じかなというふうに思っていまして、これ最後に知事に、そのつもりについては一応今の段階では難しいかなというお話でしたが、今後、知事はこの間、本会議でも、財政再建にはしっかり取り組んでいくんだという答弁をされておりましたが、その決意表明だけじゃなくて、今後抜本的に、知事としては、この企業庁からの繰り入れを制度化するというのは今検討はしていないにしても、今後知事としては具体的にどんなことをやろうとしているのか。抜本的な財政再建ということで、そういうものがあればお聞かせいただけますか。
〇鈴木知事 今、あらゆる方策、歳出をどう削減するのか、歳入をどう確保するのか、様々な手法について検討をしています。ですので、具体的にこれという、何というか、確からしさとかも含めて精査をさせていただいているところでありますが、普通でいけば、何もしなければ中期財政見通しでお示ししたようなパターンC、ああいうもので、大変厳しい削減を行っていかなければならない、したがって、裁量的経費以外の部分においても何らか対応をとっていく必要があるだろうと。
ここまでも今、稲垣委員と稲垣部長で議論させていただいたように、投資的経費の部分について、県債残高の抑制を図っていくものの、償還までの据え置き期間が3年あったりして、そういう効果が発現するまでには時間がかかるだろうと。そういう中で、例えば今マイナス金利とかという状況でもあるので、県債の償還期限の年限をなるべく長くしていくということで、それぞれの毎年の償還のインパクトを減らしていくというような方法であるとか、あるいは時間外の抑制であるとか、組織のスリム化によって総人件費の抑制を図っていくとか、そういうようなことも含めて、あらゆる手法を現在考えているところでありまして、具体的には、またしかるべきときが来たときにお示しをさせていただきたいというふうに思いますが、いずれにしても、大変危機的な状況でありますから、覚悟を持って取り組んでいきたいというふうに思います。
〇稲垣委員 時間もないんであれなんですけれども、あらゆる手法を今考えていただいておるというのはよくわかりまして、それをしかるべきときにという、今お話もいただきましたが、最後に、しかるべきときというと、じゃ、いずれかはそういう財政再建プランじゃないですけど、そんなものを知事のほうからはお示しをいただけるというふうに今受け取らさせてもらいましたが、大体いつぐらいを想定されるのかというのがもしあれば、いつお示しをいただけますか。
〇鈴木知事 プランという形になるかどうかわかりませんけれども、これは本当に執行部だけじゃなくて、議会の皆さんにもお諮りした上で、議会の皆さんからも様々なお知恵をいただいて、ともに歩んでいくという、そういう思いで一緒に御協力、御支援を賜りたいものですから、お示しはしたいと思いますけれども、どういう時期にということについてはまた精査をして、しかるべきときにお話しをしたいというふうに思います。
〇稲垣委員 わかりました。当然、知事、執行部だけで決めていただくことじゃなく、議会でもしっかり議論して、我々ももちろん提案もさせてもらいたいというふうに思っていますので、それはそのようにと思いますが、いずれにしても、そういうものをつくっていくということは確認させていただきましたので、しかるべきときにまたしっかり議論させていただきたいなと、そのときが来たらというふうに思います。
次に、伊勢志摩サミットについての議論に話を変えたいんですけれども、今日もう残りあと80日というふうに出ていました。この伊勢志摩サミットが迫ってくる中で、私も旅館業の方、ホテル業の方とかの話を聞いていると、いろんな警備計画とかそういうものが具体化されてくる中で、当初、宿を多く確保して、そこから具体化されたら必要数が減るというのは当然のことだと思うんですが、そういう状況の中でも、かなり旅行業やホテル業の方たちもしっかり協力をいただいているんだなというふうに思っています。
もちろん単価もそう高くない中で、しっかり協力いただきながらやっていただいておるなというふうに感じていまして、当然、そういうことはサミットが終わった後のこと、サミットでもうかるとかどうこうじゃなくて、サミットでは結構協力して辛抱しても、その後、ちゃんとした観光の政策というか、そういうものを期待をしながら、それ以降、多くの方でにぎわうということも期待もしながら協力をいただいておるのかなというふうに思っています。その中で1点、よく言われるのが、やはりサミットで伊勢志摩の方面はかなり規制が厳しくなっているだろうから、特にこの春休みとかゴールデンウイークも旅行者がちょっと行こうかなと思ったけれども、サミット終わってからにしようかなと言っている方が増えているんじゃないかなということで、ゴールデンウイークでも結構あきがあるという話も聞いたりもします。
県も観光三重のホームページで、サミット前に、ゴールデンウイークにサミット前の雰囲気を味わおう、伊勢志摩でとか、そんなことをやっていただいたりとか、知事も定例会見で、ゴールデンウイークとかは規制はかかっていませんので来てくださいよというのを言ってもらっていますが、改めて、それでもまだなお誤解をされているというか、規制がかかっていると思われる方が結構いますので、今日はテレビ局の三重テレビが入っていますので、見ていただいている方に知事のほうから、春休み、ゴールデンウイークは伊勢志摩へこれから来ていただいて全然大丈夫なんだというPRをちょっとしていただければなと思いますが、お願いします。
〇鈴木知事 大変貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。こっちですか。先ほど、稲垣委員おっしゃっていただいたように、まだまだ誤解が解けていないことや、これ何て言うんですか、余りほかのことをなかなか言いにくいんですけれども、旅行の競争なので、この三重県以外の地域の方々がそういう心ない悪評を流布しているという事例などもありますから、それをどうこう言っていても仕方がないので、私たちとしては、直前においては一定の規制などがかかりますけれども、春休み、ゴールデンウイークにおいては十分三重県の観光を楽しんでいただける環境にあるので、一人でも多くの方に三重県にお越しいただきたいと思います。
〇稲垣委員 貴重な35分の質問の時間の一部を使っていただきまして、そのぐらい、やっぱりゴールデンウイーク、この春休みもそうですけれども、伊勢志摩へ皆さんに足を運んでいただきたい。伊勢志摩のみならず三重県へ三重県外の方は来ていただきたいなというふうに思います。そこで、先ほども申し上げました伊勢志摩サミット後のポストサミットということに、当然、観光業の方たちも期待もしておる中で、県としてサミットが終わった後、広報宣伝というのをどうやっていくかというのは非常に大事だというふうに思っていますが、そんな中でよく耳にするのが、三重テラスもできて、関東方面でのPRというのは県は結構力を入れているように感じるんだけれども、三重県へ来ているお客さんの大体約7割ぐらいは関西方面から来ている人が多いということを考えると、本来もっと関西方面で力を入れてPRをしていかなあかんのと違うかという話を聞かせていただくことがあります。
そのあたりについて、今後特にサミットが終わった後、関西方面へのPRを強化いただきたいと思いますが、これは観光局長、お願いできますか。
〇田中局長 伊勢志摩サミットが終わってから、いわゆるアフターサミットに、特に関西方面のほうが大事じゃないかというお話なんですけれども、おっしゃるとおり、私どもがやっている観光実態調査でも、三重県に泊まっていただいている宿泊者のうち4割は関西の方々でございます。ですから、泊まってもらうということで観光の消費額を増やすという意味では、関西というのは一番大事な地域でございます。
関西に向けて、今後どういうふうなことをやっていくかということでございますけれども、まず、教育旅行について言わしてもらいますと、例えば行政、県、それから市町、それから観光協会、それから関係の施設等も含めて、誘致の委員会等というのをつくっておりまして、いわゆる修学旅行でございますけれども、そういうところで関西事務所とも連携して、今もやっておりますけれども、引き続き、より強力に関西の主に小学校、関西は小学校でございますけれども、校長会であるとか、それからいろんな小学校に出向いて、ぜひ来てくださいと、修学旅行というのは1回来てもらうだけじゃなくて、若いときに来ていただきますと三重県のファンになってもらえますので、小学校のときにファンになってもらうと、大きくなってからも来てもらえるし、自分の子どもを連れても来てもらえますし、お孫さんを連れても来てもらえると、非常に効果が大きいですもので、修学旅行なんかを非常に頑張っていきたいなと考えております。
それから、一般の旅行についても、サミットが開かれると、当然海外からのお客さんがどんどん増えるとか、いろいろお話ございますけれども、国内に目を向けてみますと、やはり関西圏には、昔、修学旅行で鳥羽とか二見に来た方がたくさんみえますので、その方々が、ああ、あそこ、賢島でサミットがあるのかと、そういえば昔行ったなとか、非常に興味を持ってもらっているというのもございますので、そういう方々に対して、そういうエリアに対しても、本年度以上に力を入れてやっていきたいなと考えております。
以上でございます。
〇稲垣委員 ありがとうございます。関西方面へのアピールがちょっと弱いんちゃうかなということを聞きましたので、ぜひこの平成28年度、力を入れてやっていただきたいなと思います。
それとともにもう一点、先日、本会議で、水谷隆議員のほうからポストサミットの観光施策で、北勢地域でも観光施策をしっかりやっていくべきじゃないかという提案と、日本版DMOの取組をしっかりやっていけという議論がありまして、それを聞いていました。日本版DMOというのは、テレビをごらんの方のために少し御説明すると、観光地経営の視点でそういう法人をつくって観光地を登録をすると、そういう新しい今回の目玉の取組の1つかなと思っていますが、伊勢志摩地域のほうではこの日本版DMOの登録の動きがあるというふうに聞いていますけれども、私は北勢地域においても、例えば四日市市、鈴鹿市とか菰野町とかが連携して1つのDMOをつくってやっていくという取組が非常に大事だというふうに思っていますが、そのあたりについて、県の考えがあればお聞かせください。
〇田中局長 DMOについてですけれども、今、伊勢志摩のほうが中心に進んでいるんじゃないかというお話もございましたけれども、北勢地域の市町でも、ぜひDMOを立ち上げたいという町がございまして、そこ等のヒアリングとか、実際にそこの持っている課題の解決とか、そういうのも今取り組んでいるところです。今年度中にいろいろ課題の洗い出しもした上で、来年度以降も速やかにDMOの候補になれるように、ともに進めていきたいなと考えております。
北勢地域につきまして、今、伊勢志摩のお話ばかり結構クローズアップされていますけれども、北勢地域につきましても、教育旅行の動きも始まってきております。「四日市公害と環境未来館」とか非常にアピール性の高い施設もできてきておりますので、そういうのも絡めた上で、また、観光も御在所のほうであるとか、そういう観光も当然ございますので、いろいろトータル的に絡めた観光施策を市町とともに北勢地域もやっていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。
〇稲垣委員 今、北勢地域でも町のほうでという話がありましたが、私は町単体とかじゃなくて、できれば県もそこにしっかり入ってもらって、町だけじゃなくて周りの市と町が連携をした形でつくっていくというのが非常に大事だというふうに思っていますので、そのあたりはぜひ観光局の出番だと思っていまして、北勢地域でもそういうDMOが立ち上がるような取組にしていただきたいなと思います。
1点、最後にポストサミットで、知事に、これは北海道洞爺湖サミットが終わったときの翌日の新聞の全紙にこういう記事が入っておったらしくて、この記事を見ると、北海道洞爺湖サミットへの支援、御協力ありがとうございましたということで、知事が全紙に広告みたいな形で出していまして、これが非常に好評だったというふうに聞いています。そういうことを考えると、サミットが終わった翌日の知事の発するメッセージというのは非常に大事なのかなと思っていまして、そのあたり知事の御所見をお聞かせください。
〇鈴木知事 私どももその種のことについては、高橋知事からもお話を伺っています。ですので、翌日もそうですし、例えば1年後とか、そういう節目節目においてどういうメッセージを発するかということは大変重要だと思っていますので、よく検討したいと思います。
〇稲垣委員 時間が来てしまいまして、もう一個、日本版CCRCについてもちょっと議論をしたかったんですが、もう議論は避けます。ただ、時間が残り1分なんで、今回、先ほどDMOの話もありましたけれども、やはり国の目玉としては、この生涯活躍のまちということで日本版CCRCというのも非常に重要なものの1つかなというふうに思っていまして、特に私は人口の社会減対策の中でも使えると思いますし、そういう取組も要るのかなというふうに思っていまして、ただそうはいいながらも、三重県としては、全くこの平成28年度にはCCRCの取組についての予算というか方向性というのは全く示されてはいないんですけれども、やるべきだなとは思っていますが、これ、知事がもし一言コメントあったら。日本版CCRC、ちょっとやってもらう必要があるんかなと思いますが、いかがでしょうか。
〇鈴木知事 CCRCについては、私自身は3点において慎重なスタンスをとっています。1つは人口減少、社会減の中でこの三重県においては若者の流出層、そこの社会減対策に最大限注力したいということが1点、2点目は介護ですね。現在も、この今回の第2次行動計画にも書かせていただいていますが、在宅で重度の方々が863人待機している、介護の人材が、有効求人倍率が全体が1.33の中で介護は3.77、介護の保険料も平成12年のときに2807円だったやつが5800円になっている。短期的にはそういう世代の方々が来ていただくことで人口が増えるかもしれないけれども、その後の、例えば平成37年の団塊の世代が75歳になるときとかも考えても、よりその後に厳しい状況が来る可能性があるということがその2点目です。
3点目は、そういうものについて受け入れる意向のある市町がないということのこの3点をもって、現在慎重なスタンスであります。
〇稲垣委員 そうですね。先のことも含めてという議論を今していただくのは非常に大事だというふうに思っていまして、ただ、これいろいろ国の資料を見ていると、やはり前回、本会議で芳野議員が新しい地域包括ケアのあり方のような議論をされていましたけど、これからは高齢者が今まで受けていたサービスを受ける主体だったのが主体的にかかわってもらうとか、発想の転換をしていく中で、このCCRCというのは1つの切り口になるのかなというふうに思っていまして、そういうことも含めて、特に市町と、あと市町村だけじゃなくて、この事業主体というのは社会福祉法人とかNPOとか、CCRCの主体になるのはそういった法人格を持ったところというふうになっていますので、市町の意向はもちろんですけど、そういった事業主体があるのかないのか。そういった思いを持っているところがどうなのかということも、県としてもしっかり見きわめた上で対応いただけたらなというふうに思います。
以上で、時間となりましたので、私の質問を終わります。ありがとうございました。
〇小島委員 新政みえの小島智子です。よろしくお願いいたします。
2番バッターで、ぼてぼてのゴロかバントぐらいで次につなげればいいなというふうに思いますが、よろしくお願いいたします。
稲垣委員のほうから伊勢志摩サミットの話が出ましたので、まずそこに関連したものからお伺いをしようかなというふうに思っています。80日という話がありましたが、私の地元の桑名市ではジュニア・サミットがということで、3月5日には花植えですとかお掃除ですとか、市民がみんなで協働をしてやったということでございます。そして、もうそろそろプレサミット、ジュニア・サミットのいろんな動きが市民を中心にして行われるというようなことです。特に小学生の子どもたちを中心に、いろんな国の人に出会ったり文化に出会ったり、その中でジュニア・サミットへの機運を醸成していこうということがそろそろ始まっているかなというふうには思っています。
私もポストサミットのことについて1点お伺いをいたします。MICEについてです。MICEというふうに私たちは言いますけれども、一般県民の方にはなかなかなじみがない言葉でして、ちょっとここで御紹介をすると、1つは企業の会議、ミーティング、Mですね。それから企業等が行う報奨・研修旅行、インセンティブトラベルになります、Iです。それから国際機関・団体、学会等が行う国際会議、コンベンションのC、それから展示会、見本市、エキシビションとかイベントのEということでMICEということでございますが、これについては新規事業を組んでいただいています。1つは世界経済のリーダーを呼び込む国際会議開催事業費として、これは3000万円、それから海外MICE誘致促進事業費ということで1670万8000円というふうに上げていただいています。
観光局の中にMICE誘致推進監という役を担う方も置いていただいて推進をいただくということですので、これからお進めをいただくんだと思いますが、まずお聞かせをいただきたいのが、世界のリーダーを呼び込む国際会議開催事業費、すごい具体的だと思うんですけれども、これを持ってくるんだというのが今おありやったら教えてほしいということと、それから、海外MICE誘致促進事業費とありますが、これ、具体的にどういうことをやっていろんなMICEを誘致していこうとされるのかということをまずお伺いをしたいと思います。
よろしくお願いします。
〇廣田部長 世界経済のトップリーダーを呼び込む国際会議開催事業費の件ですが、世界経済フォーラムの関連会議、ヤング・グローバル・リーダーズ・フォーラムとかそういう会議がありますので、そういった関連イベントの開催等を誘致できればいいなということで、今、事務的にいろんなところに当たっている最中ということでございます。
以上です。
〇田中局長 MICEの関係で、4月からMICE誘致推進監も置いてしっかり取り組んでいくということでございますけれども、事業の中で海外MICE誘致促進事業費というのがございまして、まずは三重県の中で、これは全県的な話ですけれども、受け入れる施設がどういうのがあるかとか、それは単なる会議場とかホテルなんかのバンケットだけじゃなくて、場合によっては面白い、例えばお寺であったりとか神社であったりとか庭園であったりとか、そういうユニークメニューみたいなところも探した上で、まずは、PRをしにいくにしても、自分のところの何を持っているかというのがきっちり把握できていなければだめですので、また、そこが受け入れる準備ができるかとかそういう合意も当然した上で、パンフレットであるとかホームページであるとか、それをまずは早いうちに立ち上げていきたいなと考えております。それからMICEの国際見本市等もございますので、そういうところにもターゲットを絞った上で入れていって、まずは自らの勉強も兼ねてPRをしていきたいなと考えております。
それから、もう一つ、MICEの誘致補助金というのがございまして、これはもうMICEに取り組んでおる自治体とかコンベンションビューロー等では標準装備といいますか、どこでもあるんですけれども、来てもらうために、例えば来てもらったら1泊につき2000円を補助するとか、地方に呼び込むときには、空港からそこまでの交通費の一部を補助するとか、そういう制度いろいろございまして、三重県にとってどういう制度がいいかというのはこれから制度設計をしていかなあかんと思っていますけれども、MICEというのはどうしても大都市圏、東京都であるかとか名古屋市であるとか大阪府であるとか、そこはやっぱりどうしても有利でございますので、そこら辺をはねのけて、魅力ある三重県に来てもらうためには、一定の補助金なんかも必要かなと考えております。
それから最後に、先ほど言いましたけれども、ちょっとユニークな場所で会議を開いたりとか、その後の委員会を開いたりとか、そういう場所も探した上でPRをしていくと、それは有効ですので、そういう動きもしていきたいなと考えております。
以上でございます。
〇小島委員 ありがとうございました。
世界経済フォーラムの総会ではなくて、総会はダボスで行われますので、それに付随する会議を誘致するということをお考えいただいているということですね。毎年ダボスのように、総会が行われると決まっているところはいいなとすごく思うんですけれども、何かそういうものはないのかなというふうにいろいろ調べたんですが、厳しいかなというふうにも思います。
世界観光機関というのがあって、そこでは隔年ぐらいで総会が行われているようですけれども、なかなか日本にはやってこないという実情もあると思いますが、そこも関係の会議等々を誘致していただくとすごく勢いがつくことかなというふうに思います。
先ほど北勢地域にも何かいいものをという稲垣委員の話がありましたが、北勢にはMICEに適した会場というのもあるというふうに思いますので、そのあたりについても、今後、誘致に向けて動いていただきたいと思います。
先ほど施設等ユニークメニューをできるだけ早いうちに、三重県内ではこんなところがあって使っていただけるよというのをオープンにできるようにという話がありましたけれども、グローバル企業、トップ企業の例えば支社長クラスの方に三重県に来ていただいて、そのミーティングをやっていただくというのはすごく有効かなというふうに思うんですが、そのあたりもやっぱり視野に入れて考えてみえますか。
お願いします。
〇田中局長 MICEにつきましてターゲットをどのように置いておくかということですけれども、当然、政府関係のそういう国際会議を誘致するというのもございますけれども、例えば大学の学会とか国際的な学会であるとか、国内も含めてですけれども、そういうところを呼んだり、今、委員言われたように、そういう企業の方々のそういう会議を来ていただいて開いたりとか、そういうのを当然ターゲットにしておるところでございます。
それから、今、MICEにつきましてはいわゆる方向性とかそういうのは、どういうところをターゲットにしていったら三重県のMICE誘致はいいのかというのをいろいろ検討しているところでございます。
〇小島委員 ありがとうございました。
予算額を見ていると、ジュニア・サミットの後でと書いてあったのがみえの環境技術移転国際会議開催事業費、全部足すと5000万円以上の事業費ということになって、今の予算の稲垣委員とのやりとりを聞いていると、非常に厳しい状況もあってということですので、これがどれだけの経済効果を生むのかということが後につながるかどうかということに大変影響があるというふうに思いますので、丁寧に進めていただきたいですし、また、来年度途中で、どういう効果があってどういうものが実際に誘致できる可能性があるのかどうかというのは、私どもにもぜひ丁寧に説明をいただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
次の項目に入ります。
子どもの貧困対策に係る予算について、やりとりをさせていただきたいと思います。
国によって「子供の貧困対策に関する大綱」が出されて、県で子どもの貧困対策計画を今策定中で、今委員会で最終案が示され、確定ということになるのかなというふうに思っていますけれども、実際、数字は、例えば沖縄県では独自に調査をされたというふうにして貧困率が上がっていましたし、研究者の方によって全国都道府県の率は出ていましたけれども、そこに余り振り回されるべきではないと私自身は思っています。
今回貧困対策計画をつくっていただく中で、とても細かく聞き取り調査をいただいて、それを実際に子どもたちの生活実態、親御さんの生活実態としてこの計画をつくっていただいているということは、大変評価をさせていただくところです。そして、各県の貧困対策計画を見ていますと、モニタリング指標はあるけれども目標数値が入っていないというところが多いように思いますが、三重県においては非常にチャレンジだなと思う数字も実は上げていただいてありまして、その辺はやっていくという強い意思のあらわれかなというふうにも思わせていただいています。
予算をいろいろ見せていただいていますと、私どもいただいている資料の中で、この貧困対策に資する新規予算としては、子どもの貧困対策推進事業135万4000円、ほかにあるのかどうかということと、この135万の具体に何をやるのかということですね。そのことについてお願いしたいと思います。
〇岡村局長 子どもの貧困対策の推進につきまして2点ほど御質問いただきましたので、順次お答えしたいと思います。
まず、後のほうの子どもの貧困対策推進事業費というふうなことでございますけど、これにつきましては新規事業ということで、子どもの貧困対策に当たっての総括的な事業というふうな位置づけをしておりまして、大きくは2つ内容がありまして、1つは、子どもの貧困対策を進めていく上での推進会議というのも設けまして体制を整備していくというふうなこと、それともう一つは、地域であるとか社会全体で子どもの貧困対策に取り組んでいくということの機運醸成を行うためのシンポジウム等の経費というふうになっています。
委員御紹介ありましたように、私ども、35事例の具体的な貧困家庭の実態調査を詳細にさせていただいて、見えてきた課題ということでは、非常に複合的になっているということもありますし、貧困家庭のほうからSOSを発しないといいますか、行政にアクセスしない、あるいはできないといったような傾向があるということもありますので、そういったことに対応していく必要があるのかなということがありまして、これまでに貧困対策については様々なメニューが既に多くあるということなんですけれども、それがどうも縦割りということもありまして、なかなかそういった方に届いていないというふうなこともございます。それを包括的、一元的に届けていくような仕組みが大事かなということで、そういった形で、関係者といいますか市町の福祉担当者でありますとか、あるいは学校関係でありますとか、NPOの方とかが集まっていただく中で、そういった体制の整備、どうやって包括的、一元的にやっていけるのかというようなことも含めて、好事例の収集であるとか情報共有しながら、体制整備を進めていきたいというふうな趣旨でございます。
それからあと、ほかに個別の新規事業ということなんですけれども、私どもの局に限って3つほど紹介させていただきますと、1つは、ひとり親の自立支援という事業がありまして、ひとり親については就職してもらうためにいろんな、例えば看護師等の学校等に行ってもらうときに10万円の生活費相当の給付をしているんですけど、それに加えて、来年度から新たに入学準備金であるとか就職準備金といったような貸し付けを行うと。これについては、5年間就業しましたら返済を免除するというような制度になっております。そういったものにも取り組んでいきたいと思っていますし、それとあと、児童養護施設の退所者向けの手当が重要かなというところもありまして、そういったことに対して2点ほど新規の事業を考えておりまして、1つは児童養護施設を退所した方に対して、進学とか就職とかされるんですけれども、そういった方に家賃の相当額でありますとか生活費を貸し付けるといったような事業、あるいは退所した方が実家に帰れないので、実家がわりに児童養護施設に帰ってくるときの滞在費を施設に補助するといったようなことで、退所者等に対しても支援をしていきたいと、そういった事業も考えておりまして、新たな事業ということも含めまして取り組んでいきたいと思っています。
以上です。
〇小島委員 ありがとうございました。
私は新規事業をすればいいというふうには思っていませんけれども、135万円で包括的、一元的な取組が市町で進むように機運の醸成、あるいは推進会議の実際の会議をやるお金かなというふうに思うんですけれども、機運醸成というのはなかなか難しいだろうなというふうに思っています。
たくさん貧困対策に資する事業は今までもあると思うし、来年度も引き続きやっていただくものがほとんどだというふうに思っていますけれども、継続をする事業の中で、この事業については例えば事業費を少し伸ばして、この貧困対策計画をすることで事業をちょっと膨らませましたよというのは、ほかにありますか。
〇岡村局長 済みません、全ての事業についてそれぞれ伸び率等を確認したわけではないんですけれども、繰り返しになりますけれども、例えばひとり親対策であるとかそういったものについては、国のほうで非常に力を入れていることもあって、今紹介した事業以外にも事業費が伸びながら強化している事業もあるということでございます。
〇小島委員 母子・父子自立支援プログラム事業ですとか、一人親家庭自立支援事業、先ほど言われましたけれども、そのあたりが少し事業費としては伸びているのかなというふうに思いますが、それぞれ縦割りではなくて包括的、一元的に進めていくということは、県庁の中でも同じであろうというふうに思っています。
知事に思いをお聞かせいただきたいんですけれども、新規事業をやるとかドカンとお金をつけるということじゃなくて、対策計画ができたことで、今までの事業をやっぱりしっかりやっていくということだろうなというふうに思うんですが、その辺についての思いをぜひお聞かせください。
〇鈴木知事 小島委員おっしゃっていただいたとおりでありまして、特に我々、今回、この子どもの貧困対策の計画をつくったときに、今御紹介いただいたとおり、かなり、事例数はそんなに多くないものの1個1個丁寧に実態調査をさせていただいたつもりです。そういう中で出てきた課題は、予算のこともさることながら、一つ一つの家庭を丁寧に、複合的な課題があるということをいかに関係部署で共有し、認知して早期に対処できるかというアクションの部分のほうのところ、インタフェースとアクションの部分についてが非常に重要であるというふうに認識をいたしておるところでありますので、まさに委員おっしゃっていただいたような全庁体制で、それぞれの部局が、この事業は一義的目的は別としても子どもの貧困対策にも通用するよねという意識を持ちながら、全庁体制を組めるかどうかということが大事であるというふうに思っておりますし、それぞれの事業の効果を高めるということが非常に、その2点が今委員おっしゃったとおり重要だと思いますので、来年度28年度はそういう思いでしっかり取り組むように全庁でやっていきたいと思います。
〇小島委員 ぜひその思いで横串をきちっと刺していただいて、お進めをいただきたいなというふうに思っています。先ほどの新規事業、国民健康保険の事業もいろいろありますから、それをずっと見せていただいても、やっぱり子ども自身に届く事業というのがなかなか組みにくいのかなというような思いを持っています。ひとり親家庭の特にお母さんたちにとか、あと児童養護施設を出た子どもたちにとか、あるいは高校を卒業する子どもたちにというようなことはたくさんありますけれども、本当に育ちの真っただ中にある子どもたちに対する支援というのをどうやっていくのかというのがこれから大変大きな課題だというふうに思いますので、お進めをいただきたいと思います。
教育委員会に聞くのは私はできるだけ避けたいと思っていまして、委員会に属していますので、子どもの貧困対策は大綱の中にも、学校をプラットホームとしてという考え方が大きくあります。なぜかというと、やっぱり様々な関係者の方々がそこに集約をされて、いろんな情報共有をして進めることができるからというふうなことなんですけれども、例えば、補正で先議させていただきましたけれども、文部科学省からの事業費で350万円でしたか、ICT等々を子どもの学習支援に際して使ってもらうような予算というのもありました。その中の委員間のやりとりの中で、例えば生活保護家庭とかひとり親家庭とか、あるいはNPOが幅広にやっている学習支援にも来年度から始める地域未来塾だけではなくて、そういうものは使えますかというやりとりがあったと思うんですけれども、できるだけベースを広くしてやっていきたいというようなお答えをいただいています。学校は貧困対策についてのプラットホームでありますけれども、学校だけに負わせないということがすごく大事かなと思います。
子どもの貧困対策計画の中の目標を見せていただいていると、高校の進学率というのが大きく上がっています。生活保護世帯等厳しい子どもたちの高校への進学率を一般世帯の子どもたちと同様の率まで4年後に上げるというのが目標になっていまして、本当にそれはチャレンジングな目標だなというふうには思っていますが、教育だから教育委員会だけの責任でしょうということではなくて、やっぱり総合的に子どもの貧困対策計画として、そのベースをどうやってつくるのかということを、既存の事業を今知事がおっしゃっていただきましたけれども、魂を入れてやっていただく中で進めていただきたいと思います。
やっぱり1年1年どうなっているかというのをきちっと見ていただくんだと思いますので、来年度の話をするのはまだ早いですけれども、1年たってどうかということをきっちり検証していただいて、どこにどう予算をつけなければとか、どの事業が弱いかというのは、この県庁の中でもしっかりと精査をしていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
もう一点、局長にお伺いをします。
子どもの貧困対策計画を見ていると、子どもの居場所づくりをしっかりしていくことが非常に大事だというような記述があります。ただ、この居場所づくりに関する予算というのがやっぱりないと、なかなか進まないのかなというふうにも思いますけれども、そのあたりはどうお考えでしょうか。
〇岡村局長 居場所づくりは非常に重要かなと思っておりまして、進めていきたいと思っておりますが、様々な形で居場所づくりを進めていきたいというのと、あと、市町のほうにお願いする部分があると思いますので、そういった形で進めていきたいと思っています。予算についてはいろんな議論の中で、この所要額になってしまったということがありますので、そういう形ですけれども、例えばいろんな形で、子どもの食事を出すような居場所づくりもありますでしょうし、あるいは学習の場というような形でやるような居場所づくりもあると思いますので、そういったことにつきましても、市町のほうとお話もしていきながら、あるいはボランティアなりNPOの方とも連携をしながら取り組んでいきたいと思っております。
〇小島委員 ありがとうございました。
学習支援もいっぱいありますので、それを地域未来塾等とどう融合させていくのかというのが非常に大きな課題というふうに思っています。地域にいらっしゃる人的資源は少ない、限られているわけですから、どういうふうに地域の方に御参加いただくのが一番効率的かということをしっかり考えていただかなければ、それぞれに分割されて物すごく薄っぺらいものになってしまうと思いますので、お考えいただきたいなというふうに思います。
最後に、もう一つ気になっているのは、市町との関係です。目標の中にも、例えばひとり親家庭日常生活支援事業が実施された市町数を平成31年度に全市町にするんだというふうに書いていただいてありますが、実際に支援をやっていただくのは市町の方です。研修を県がもつとしても、本当にこの事業を市町がやることが貧困対策に資すると思ってみえるかどうかというあたりですとか、あるいはやっぱり1日8時間、10日の80時間という縛りがあって、柔軟に使えるようにですとか、あとファミリーサポートセンターを使ったときの3割償還の部分と一人親家庭自立支援事業がどうリンクするのかというあたりはやっぱりしっかり精査していただいて進めていただかないと、何でもかんでも市町の数を上げればそれで目標を達成したんだということにはならないというふうに思いますので、よろしくお願いしたいなというふうに思っております。
あと3分ぐらいしか私の持ち時間はないんですが、物すごくニッチなことを1つだけ聞かせていただきたいと思います。
観光のあたりで、コンシェルジュキャディのことです。海外誘客推進プロジェクト事業費、これが6300万円ぐらいありまして、ゴルフツーリズムとかを推進するというのも入っているんですけれども、そのゴルフツーリズムの推進に資するものとして、みえゴルフツーリズム「コンシェルジュキャディ」育成事業費311万円、これ1000万円ぐらい上がっていたのを知事査定において300万円ぐらいにというものなのかなというふうに思っていますけれども、「ゴルフツーリズム推進のため、キャディを強力なコンテンツに高めるべくキャディの認知度向上を図るほか、三重県ならではのおもてなし精神を加えたコンシェルジュキャディを育成する」と、すごい目標を掲げていただいていあるんですが、一応1年ということになっていて、これ、本当にどういう成果が生めるのかとか、キャディは今、割とパートタイマーの方も多いというふうに思っていますが、具体にこの事業をどうやってやられるのかということを最後に1点、確認させてください。
〇田中局長 ゴルフのコンシェルジュキャディの関係でございます。これにつきましては、外国の方にゴルフツーリズムとして、三重県にゴルフ場がたくさんありますので、来ていただくについて、言語の問題はもちろんあるんですけれども、きっちりおもてなしをして、また来ようと思ってもらわなければ当然あきませんもんで、キャディに向けて、まずおもてなしに関する研修であるとか、インバウンドについての最低限の学習とか、それから外国語研修などを実施をして、少しでも三重県でゴルフを楽しんでもらえるようにしていきたいなと考えております。
また、キャディにつきましても、単なるキャディとしてじゃなくて、自らゴルフなんかをしていただけるというキャディは、プレーヤーの目線に立ったおもてなしというのが当然できますので、そういった取組もできないかなという検討をしているところでございます。
以上でございます。
〇小島委員 せっかくそういう研修をしていただいて、すぐおやめになってもらっては困るわけで、やっぱり長く勤めていただけるような何かインセンティブを与えるような、そういう取組もなければ、やって1年限りで終わりではもったいないなというふうに思いますので、しっかりとお進めいただきたいなというふうに思います。
私の持ち時間はここまでとなりますので、伊勢志摩サミットもですけれども、子どもの貧困対策についてもしっかりお進めいただきますようにお願いを申し上げまして、終わります。ありがとうございました。
〇中瀬古委員 応援をいただきましてありがとうございます。新政みえ所属、松阪市選出、中瀬古初美でございます。朝から杉本委員に松阪木綿を着てきたんやなと言っていただきました。現場の声と、それから県民の皆さん方の思いを大事にしながら、質問もさせていただきたいと思います。
まず1点目、林業大学校のことにつきまして、私、今年度一般質問でも聞かせていただきました。来年度事業の中で、新規予算、豊かな森と地域を担う人づくり事業が入っております。このことにつきまして、知事の政策集の中にあり、林業大学校の設置を含めた検討をというふうにもなっております。一般質問で聞いたときの知事の答弁では、平成27年度には聞き取りやアンケートなどによる調査を行うというようなことでした。部長からも、今年度中には一定の方向を示したいというふうなことも聞かせていただきました。森林や林業、これらのあるべき将来像、やはり地域を担う人材のことについてはこれまでも非常に大事だというふうに言ってみえる、林業大学校を含めた検討を行うというようなことでございました。これにつきまして、平成28年度予算の中でどう展開をされていくのか。これについてお伺いをしたいと思います。
〇吉仲部長 林業大学校についてお答えいたします。
今、委員からも御紹介ありましたように、1年間かけて、例えば実際に設置されている県でありますとか行きましたし、かなり現場のほうへ入りまして林業、森林組合とか、最後のほうは特に林業の若手の方々も含めていろんな意見も聞きました。その中で、例えば出口まで見据えるようなマーケティングができる人が欲しいとか、将来地域に入ってその人たちが担っていっていただきたいので、地域を担うような人というような意見もいただきました。平成28年度について、27年度の総括としましては、やはりこれは我々50年、80年という林業のスパンは長い中で、人口減少の中にあっても地域を守っていく1人の中核の重要な産業としてそれを担う担い手として位置づけていくということで、再度林業育成ビジョンですとかあるべき人材の姿というのを再度しっかりかためていく、その中で林業大学校のあり方も検討していきたいということでまとめました。
そういうことで、平成28年度の予算につきましてはそういういろんな方に入っていただいて、検討会、その中でビジョンであったり育成像、そしてどういうふうな格好で育成していくべきかということのような検討を進めていきたいのとあわせて、「もりびと塾」といういわゆる講座を1年間かけてやりたいと思っています。ここの中において、例えば新規に卒業してくる人たちもそうですし、実際にもう林業に就いている人たちも対象にしながら、1年間、三重県ならではの講座を少し組んで、そこでいろんなニーズとか見えてくる課題も含めて、それをまた検討会にかけながらやりまして、1年間かけて一定の方向を出していきたいというふうに考えております。
以上です。
〇中瀬古委員 今、部長の答弁の中で、検討会を立ち上げていくということでございました。その中で、1年かけていろんなことを中に入れていって、その中にも講座も入れていくというようなことで、つまり今年度につきましては調査をしてきた、それはもう現場で実際に聞き取りもされている、それからアンケートなどもされている。そういうようなものの集約があり、そしてそれを来年度につなげていくと。来年度で、今のお話でいきますと、これは新規だけではなくて、既にもう就業されている方々についても講座などを行っていって、来年度検討していくというようなことなんですが、ということは、来年度その検討を行われて、そしてまた1年かけて講座もしていく、そういう中で声を聞いて、次の展開というのがその次にあるんでしょうけれども、タイムスケジュールというのはどんなふうに立ててみえるのか。今年度一定の方向ということを聞いておりましたので、その先のことも当然見据えていらっしゃると思います。その点につきましてお伺いさせていただきたいと思います。
〇吉仲部長 タイムスケジュールについてなんですが、1年かけて調査してきましたし、あとまた今年、さらに地元の市町、特に林業をしっかりこれからやっていきたいという市町からのいろんなお声も聞いています。1つのものを、例えば林業大学校についてでも、やっぱりそういう人たちと一緒になってつくり上げていくものだと思っていますので、そういうのも含めて、例えばどういうものが必要ですかというようなことの意見も聞きたいと思っていますので、考えていきます。
その中で、スケジュール感については、実際に検討会の中で一定の方向を出したいと思うんですが、ただ仮に、では設置とかそういうことになりますと、当然予算議論がありますので、なかなか大変なことになると思うんですが、他府県の設置しているところの事例を見ますと、ゴーを出してからでも、例えばカリキュラムですとかあるいは体制とか、そういったものがありますので、一定のそこからまた1年2年というスパンでかかるというのはやっぱり実態ですので、その辺も見据えて、一定のタイムスケジュールは考えていきたいと思っています。
〇中瀬古委員 一定の期間を考えながらめどを立てていくというようなことで、今、部長のお話の中にあった、例えばそれを検討するにしても、1年、2年というようなスパンというようなことも言われましたけれども、高知県の場合は特に決めてからすごく早いスピードで、スピード感を持ってされたという事例もあります。それも実際に、部長もそちらのほうにも実際行っていらっしゃいますし、そういうこともあるということも考えながら、市町からも声を聞いて、例えば市町からも設置の検討をというところに手を挙げたいと思ってみえるところも実際はあると思うんですね。そういうところというのは長く時間をかけるものもあれば、ある程度やっぱり決めれば、そこから早く動いてくるということもあると思うんです。
そのことにつきましては、知事もそれは政策集の中で言ってみえるわけですし、前回、30年、50年というところのことも考えていかないといけないんだと。ただ、長い時間もありますけれども、やっぱりこれ人づくりのことですから、人づくりは喫緊だということも常におっしゃってみえる中で、知事はその点についてはどのようにお考えなのか。
〇鈴木知事 まさに中瀬古委員おっしゃるとおりで、スピード感を持ってやらなあかんということなので、普通でいけば有識者検討会をやって、それで出てきた内容に基づくカリキュラムをやって、それからいろんな施設とかやって、大学校をスタートということになるわけなんですが、私たちはやっぱりなるべくスピード感を持ってやりたいから、検討会と実験的講座を同時に今回やっているわけです。なので、検討委員会、いろんな長期ビジョンとか人づくりの人材育成ビジョンをつくりながら、講座の実験も一気にやってしまうと。そのために今年度いろんな調査、討論会とかも若手のメンバーとやりました。なので、なるべく早くするために、この平成28年度事業がああいう構成になっているということを御理解を賜れればと思っております。
〇中瀬古委員 よくわかりました。
つまり、もう来年度は検討会とそれから講座を含めて並列でやっていくので、私の中では、来年度しっかりと検討をする中で、次の方向性が見えてくるというふうに感じ取れました。その見解でよろしいでしょうか。いいですね。
〇鈴木知事 先ほど吉仲が答えましたとおり、市町の意向とか、あと実際に検討会で出てきた結果がどういう規模のどういう大学校なのか、本当にすごい大規模な実習林が必要になるようなものとか、様々な資機材が必要なものとか、そういうのもあるかもしれませんので、ここでスケジュールを確定的に言うことは、検討会の議論も少し制約してしまう可能性がありますので、申し上げないということでございますけれども、意気込みとしてはスピード感を持ってやっていきたいということで受けとめていただいて結構です。
〇中瀬古委員 しっかりその意気込みを、それからスピード感を持ってということで聞かせていただきましたので、私もしっかりと注視をしていきたいと思っております。
では次、2点目なんですが、こちらにつきましては、県議会が主催をいたしまして、みえ現場de県議会、鳥獣害に強い地域づくりの現場de県議会も行いました。そちらのほうでもやはり現場の声等も聞かせていただいておりますので、それを踏まえて質問もさせていただきたいと思っております。
全国の中でも、獣害対策課を設置しているのは高知県と三重県だけなんです。これは非常にそこに意気込みが感じられると、私はそう思っています。そしてまた、実は2月11日から13日、福岡県で第2回日本ジビエサミットが開催をされました。このことについてもお伺いをしたいと思っているんですけれども、三重県も伊勢志摩サミットが5月にあるわけですが、日本ジビエサミットがあったんです。これにつきまして質問をさせていただきたいと思うんですが、まず最初に、三重県の職員はこちらのほうにはどれほど、どんな形で参加をされたのかということを聞かせてください。
〇吉仲部長 済みません、日本ジビエサミットですね。行っていないと思います。済みません、それには、私の把握しておる限りでは参加はしていないんと違うかなと思っています。してるんやったかな。ちょっと今わからないので、済みません、把握はしていません。
〇中瀬古委員 部長が把握をしていらっしゃらない、行っていないんじゃないかということは、行かれていないんだと思います。私は今回このことにつきまして県議会でもお伝えをして、実際に鳥獣害に強い地域づくりという獣害対策、これ本当に大事だからやろうじゃないかという声で行ったわけです。ですので、サミットと名のつく日本ジビエサミット、これに参加をしてもらっていなかったというのは非常に残念です。私は今回、部長、この全国の中でも高知県と三重県だけに設置をされている獣害対策課の来年度の予算というところに反映されていく本気度を問いたいんです。ですので、なぜここに行かれなかったかと思うんですけれども、どうしてここまでくどくこれを言うのかというと、非常に残念だと思ったのは、ここの中で基調講演がありました。私も実は行けていないですので、行ったらもっと強く言っているんですけれども、ここに参加をした人間から、東京の報道の方から「三重県の猟師」と聞いているんです。
今、知事がおっしゃられた石破大臣と言われたんですが、知事、残念でした。なぜかと言いますと、地方創生とジビエの可能性という基調講演を内閣府特命担当大臣の石破大臣が発言をされている。この発言なんですが、実は、北海道と三重県は非常に先導的な取組をされているという発言があったんですよ。これはそこに職員がいらっしゃったらうれしくないですか。私がそこにいたら三重県のことを先導的だ、先進的だと言われたらうれしいと思うんです。その場にいらっしゃらなかった、居合わせなかったというそこの本気度も問いたいと思っています。
これまで捕獲であるとか追い払いとか、侵入防止の柵、こういうようなことの展開をされてきました。私はもちろんそういうこともありましたが、今度どうも国のほうでは捕獲のほうに軸足を移していると、そんなふうな感じも、予算の中から見てとれます。その中で、三重県が先進的にと言われる、全国の中でも頑張っている出口論から行きたいなと思うんです。つまり、獣害でいわゆる獣肉と言われるもの、ジビエと言われるそのものについて、そこをしっかりと展開をしていくということが非常に大事じゃないかと思っています。しかも、日本ジビエサミットです。ここでのことというのは、先ほど聞いていますと言われましたけれども、しっかりと取り組む、その姿勢というのを来年度のこの予算の中で聞かせていただきたいというふうに思っています。
これは、つまり三重県というのは全国でも注目度がぐっとそこでアップしたわけです。サミットという形でされて。それをその予算の中でどんなふうにやっていくのか、どこに力を入れていくのかということを聞かせてください。部長、本気度を問います。
〇吉仲部長 日本ジビエサミットの話で、石破大臣については、先般、四日市市にお見えになったときにもその話を聞かせていただきました。
今年度のジビエに対する、特に出口論のところからまず行かせていただきますと、今、委員が御指摘のありました出口については、三重県はジビエの処理に対するマニュアルをつくっています。それはかなり全国でも厳しく、多分一番だと私は自負していますけれども、そういったもの、マニュアルに基づいて処理して扱う事業者を登録制度でやっています。今年度で前年度から約2倍の96か95ぐらいの事業者が認定をいただきました。
それで、平成28年度はそういった方々をまずはネットワークをつくるということで、協議会を立ち上げたいと思っています。これは近々に立ち上げた中で、今かなりジビエについてのいろんな注文も来るんですけれども、どちらかというと、なかなかすぐ注文に応えられないというか、どこにどれだけ余っているかというのがわかりにくいような状況ですので、まずは在庫管理をできるようなシステムをモデル的に少しお手伝いして確立していきたいということが1点あります。
それから、情報発信がまず大事と思っていまして、特に「みえジビエ」、かなり今売り込みをかけていて、東京ですとかいろんなところでも、結構いろんなレストランで使っていただいていますので、統一で使えるようなリーフレットをつくりたいと思っています。それについては、この間も少し手がけたんですが、英語バージョンですとか外国語も入れた、そういった少しインバウンドの方にもPRできるようなパンフレット、あと、フードショーみたいな大きなところへ「みえジビエ」として行きたいというふうに思っております。そういった格好で、やはり出口というのをしっかりしていきたいと思っています。
とるほうについては、伊賀市で実践されたようなサルなんかを捕獲する大型捕獲ワナ、これもかなりの努力でしっかり確立していますので、それを展開するとか、とにかく出口についてのそういう取組についてはやっていきたいと思っています。
以上です。
〇中瀬古委員 言葉が強く、思いも乗っているのかなというふうに思いますので、頑張っていただきたいと思うんですが、石垣副知事がカレーハウスCoCo壱番屋で帽子をかぶって、カレーをうまいというふうにも言っていらっしゃいました、「みえジビエ」。また、このジビエはフランスでは非常に高級料理なんですよね。それで今、部長が答弁をされましたけれども、非常に日本の中では厳しい、そのような基準を設けている。そういうふうな展開をされていく中で、一方、現場の声というのもあります。
実はみえ現場de議会の中でも出てきた意見が本当にたくさんありまして、これは職員の方も聞いていらっしゃいますので、これも含めてしっかりと展開をしていただきたいというふうに思っております。中には、みえジビエの品質や衛生管理、本当に日本一厳しい管理下になっているので、その手順の確認とか技術の意見交換をしっかりとやってほしい。ジビエ料理を学校給食で提供していただいて、猟師に来てもらって子どもたちの環境学習というところにも生かしていくことが大事だとか、それからみえジビエに対するマニュアルが非常に厳しいので、例えば銃で首から上を打った場合もいいように、対象の拡大を検討してもらいたいと。やっぱりもうかる農業、林業というふうなところも含めて、現場の声もしっかり聞いていただいて、その中で検討していただきたいというふうに思っております。もう部長は先ほど言われましたので、もちろんそういうところもしっかり検討いただけると思いますので、あえてその答弁は求めません。
そしてもう一点、この新規事業みえジビエ拡大・活用事業の中で、展開情報発信ということも言われました。三重県はインバウンドにも力を入れていらっしゃいまして、海外誘客を非常に促進をされている、そしてまた、海外にも展開をしていくという中で、やはりこのみえジビエ、インバウンドの展開の中で前向きなそういうようなメニューであるとか、海外展開のことについて、輸出も含めてその点についてはこの予算の中とか考えていらっしゃるものが、いかがでしょうか。お願いいたします。
〇吉仲部長 ジビエの輸出等についてです。今年度の事業で、実は、輸出の可能性ということについては少し手がけていまして、ちょっと今実績をまとめ切れていないんで、詳細は申し上げられませんけれども、ヨーロッパ等についてはジビエは非常に盛んなんですが、そこへ輸出しようと思うと、かなり基準がありまして、ニュージーランド等からは輸出をされている、あと、東南アジアへは若干緩いとか、そういう感じがあります。その辺のまず基準とかを今調査していますので、それをにらんでいくというのと、あと、輸出等になりますと、かなりいろんな施設等が要りますんで、当面はサミットで今いっぱい外国人がみえますので、ここへ見えたお客様、外国の方にみえジビエというのを知っていただいて、あるいはレストランで使っていただいて提供して、それが発展していくというふうに思っていまして、まずそこら辺をしっかり訴えていきたいなというふうに思っています。
〇中瀬古委員 外国人の方々にそういうメニューを提供されて、そしてまた次の展開としては、海外のところもしっかりと見据えていらっしゃるというようなことですね。わかりました。しっかりとその点につきましても取り組んでいただきたい、そのところはやはり出口論ですから、そこの部分に力も入れていただかなければ、現場で頑張っていらっしゃる方々という思いというのもそういうところにあるかというふうに思っております。ありがとうございます。
では、最後なんですが、3点目です。
私、食肉センターの流通対策事業についてお伺いをしたいと思っております。昨年、前田剛志議員の質問もありました。そこから1年がたっております。今回、松阪市でも松阪牛の輸出につきまして議論されておりまして、来年度予算の中でも話が出ておりました。市長が今年1月香港でのトップセールスとか2月の米国でのPRのフェアで松阪牛が本当に高評価をいただきました。それらを受けて、今後の展開に確かな手応えを感じているというような現状であります。伊勢志摩サミットを契機としたさらなる情報発信であるとか、今回のアメリカ、香港での取組というのもありまして、まずそれらを踏まえて、本格的な輸出に関しましては、県の松阪食肉公社の食肉流通センターの対応、松阪牛の関係団体と十分に検討しながら輸出を本格的に道筋をつけていきたいというふうに、非常に前向きであるんですが、そこでやはり問題というのは、四日市市にも三重県四日市畜産公社がありますけれども、流通センター自体、本当に老朽化をしている中で、前向きに検討をされていくというようなちょうど1年前の答弁がありました。そのことについては来年度というのはどのように入っていかれるのか、お願いいたします。
〇吉仲部長 輸出に向けた施設の整備について、どういうふうに考えていくのかということだと思います。
議会の一般質問等についてもお答えをしてきておるんですけれども、三重県松阪食肉公社については施設整備に対する行政部会というのを立ち上げまして、先進地調査であったり、あるいはどのくらいかかるかという試算をしてまいりました。去年JA飛騨ミート、高山市へ行かせていただいて、一定の感覚をつかんできました。今年3月にちょうど京都が今建設中で、これも輸出をにらんだ施設でして、そこへ皆さんとともども行くことにしています。
そういったものを踏まえて検討していきたいと思うんですが、御承知のとおり、輸出に対してはかなりハードルの高い施設になりまして、幾らぐらいの施設整備の費用が要るかということと、当然それに係るランニングコスト等も発生しますので、出資者である三重県、7つの市町、それから農協等事業者としっかりそこについてはそういった検討会を通じて議論をしていく、そういう格好になると思います。
〇中瀬古委員 様々な課題もあるかと思います。そういう中で、しっかりと検討会の中で議論をされていくというようなことでございました。10年先、他県ではそれこそ10年であるとかの計画がある中で、林業大学校のことと同じだと思うんですけれども、先を見据えた中で、その中でもしっかりとスピード感を持ちながら、最終的な部分も考えていかなければならないというふうには思います。これはいろいろ聞いたり調べたりとかしているうちには、国のほうにも知事が実際に行って、その部分も確認、聞いてみえるところもありますし、そして、例えば県単位で施設として1つでも、中ではいろんな議論があるというふうにも確認をしております。知事も実際にそうやってして、今部長から聞かせていただいて、検討会を立ち上げていってその中でしっかり議論をしていくということなんですけれども、これもやはり同じで、待ったなしといいますか、どんどん展開をしていかなければならない現実がある、そんな中で動かれていると思うんですけれども、その点について知事のほうから答弁を願いたいと思います。
〇鈴木知事 私もこれまで、去年のヨーロッパでの松阪牛の初輸出、それから香港も、今回、竹上市長と一緒に行ってまいりました。また、こっちに来ていただいた方に松阪牛を食べていただいたときの感想、そういうものでも、竹上市長同様手応えを感じているということには間違いありません。
一方で、先ほど吉仲が答えたこと以外の課題でいきますと、私も今、中瀬古委員が御紹介いただいたように国にも行きましたけれども、国のほうはそういう食肉処理施設は大規模化していくんだと、大きいもののところに補助をするんだと、屠畜頭数が少ないけれどもブランド牛を扱っているようなところというのは、対象じゃないんだと、そういうような根本思想がある中で、これをどう突破をしていかなければならないのかということ。それから、生産者の皆さんの機運醸成というのが重要、やっぱり多くの生産者の皆さんは、現在の中でも一定需要があるので行けるんじゃないかと思っていただいている方々も中にはいらっしゃいます。ですので、そういう生産者の皆さんの機運醸成というのも重要であろうというふうに思っておりますので、そのような様々な論点がある中でありますけれども、あとはもう一つは、今回ミラノに行くときにでしたけれども、協議会のほうで定義を変えていただいて、即座に対応することができたということがありますので、施設整備をしなくても待ったなしの対応をできる方法があるのかないのか、そういうようなことも様々な論点がありますけれども、基本的には輸出対応に向けて着々と前に進めていくための努力をしなければならないと思っているところであります。
〇中瀬古委員 知事のほうから前向きな、本当に輸出対応に向けてしっかりと取り組んでいくというような発言を聞かせていただきました。国のほうにも行っていただいた中で、どう突破をしていくか、そして、生産者の方々の機運醸成するための助成というのが必要だと思っておりますので、本当に前向きな答弁をいただきましたので、しっかりと期待をしておりますので、ぜひ、にやっと笑っていただいておりますけれども、頑張っていただきたいと思いますので、部長ともどもよろしくお願いいたします。
今日は、吉仲部長と知事とここ1本で行きましたので、私の本気度もしっかりと届いたと思いますので、よろしくお願いいたします。そろそろ後ろから強い視線が背中に突き刺さっておりますので、この程度で、今回終わりたいと思っております。
ありがとうございました。
〇青木委員長 新政みえより関連質疑の申し出がありましたので、申し合わせの時間の中でこれを認めることといたします。
〇三谷委員 先ほど、みえジビエの海外展開の話が出ました。
今回の平成28年度の当初予算の中に新規事業で出ていますのが、1つは、「みえの食」グローバル市場獲得推進事業というのが1つ、それからもう一つが一部新なんですが、みえの食輸出促進事業と、この2つ目新しいものがあるんですが、もちろんポストサミット等も踏まえての話だろうと思うんですが、この事業のねらいというか、どういうものかというのをごく簡単で結構ですので、ちょっと御説明いただけますか。
〇廣田部長 「みえの食」グローバル獲得推進事業ですけれども、ちょっと記憶も書面を見ないとというところがあるんですが、結局、商品の企画の段階から、生産者あるいは商品の加工業者からアドバイスをもらわないと海外へ売っていけるものができないということで、商品の企画の段階に力をつけるというような事業を考えています。それを今度は売ったら、発信もそれこそ多言語で、どういうところへ売っていくかという言語も考えながら発信していくような、そういうの商品の企画からずっと売ってくる発信のところまで通した事業というふうに御理解いただけたらというふうに思います。
〇三谷委員 今回の議会、文字通り伊勢志摩サミット一色になっておりまして、今日の総括質疑でも1番目の稲垣委員、それから小島委員ともサミットの話が出ておりました。サミットの経済効果等もいろいろシンクタンク等で計算されて、向こう5年間で1110億円あるよとか、そういう話もありました。知事も先ほどの質問の中で、1年後知事コメントも出すよというようなお話ですから、少なくとも来年の5月までは知事職にとどまっていただけるかなと、一安心をしたところでございますが、ただ、こういう議論のとき気をつけなければいけないのは、今はもう熱に浮かれたようにサミット議論と一色になっておりますが、あと半年、1年たったときにそのことを忘れてしまって、今度はやれ菓子博だとかインターハイだとか国体だとか、そういうことの経済効果はどうだこうだというのを、そういう議論に流れてしまう傾向がままあるのではないかと、若干心配をいたしております。
もうほとんどの方が誰も言わなくなった話で、ミラノ国際博覧会というのがちょうど1年前ぐらい相当な議論をさせていただいたわけです。ミラノ国際博覧会のFS調査報告書というのがここにありまして、この結果というのは、この成果なり教訓というのが先ほど言いました2つの事業の中にも生かされているのかなと、こう思っているんですが、この調査報告書によれば、8000万円の金を使って恐らく来場者が2000万人ぐらいだろうと、その70%ぐらいが日本館に来て、そのうちの4日間を三重が使うので30万人ぐらい来るだろうと、こういうお話ですが、その後の成果をちょっと教えていただけますか。
〇廣田部長 FS調査におきましては、委員のおっしゃっていただいたような数字が並んでいたと思います。ただ、日本館の来館者数の数とか実際に来ていただいた数がどれだけだったか、そのどんだけが三重県のほうに来ていただいたかということでありますとか、そういうこともありまして、やっぱりPR効果とかインバウンド効果も長期的なものになりますので、ちょっと数字をはじくのは難しいかなというふうに考えております。
ただ、今回出させていただいたことで、課題というのが結構見えてきました。それはEU地域においては鶏とか豚肉とか多くの水産品が輸出できない食品であるということもありましたし、それから、実際に輸出といったときに、手続とか輸送とかいうことも、三重県の事業者がなかなかわからなかった。行政もやっぱりそこの知識が委託業者任せになっていたところもありまして、そこの知識が少なかったという事実もあります。だから、今回の先ほどの事業でグローバル展開できるように、そこの力もつけるような事業も考えております。輸出というときにどういう戦略を練ったらええかということも、そこに考えていこうというふうに考えておりますので、今回の新しい事業の中には、それは生かしているというふうに考えております。
〇三谷委員 8000万円という数字は変わっていないんですか。それから、30万人というのはちょっと計算できないというお話ですが、8000万円使って、それでこの中には、例えばPR効果で2億4000万円ぐらいかな、経済効果があるよとか、インバウンドで3600万円ぐらいもうかるよとかというのが出ているんですけれども、そこら辺のところはどういうふうにお考えですか。
〇廣田部長 まず、8000万円のところにつきましては、6000万円ちょっとを費用として使わせていただきました。そして、PR効果もイタリアのメディア、ヨーロッパのメディア、全世界のメディアなので、日本の新聞とかちょっとはじき始めたところはあるんですが、やっぱり数字は難しかったです。はじくのは難しいということで御理解いただきたいというふうに思います。
〇三谷委員 結局、これのFS調査のこれをもとに出展を決めたんですよね、はっきりいって。今さらこれ出展してもう終わって、知事も先ほど松阪牛を上手にやってもらったと言われている中でどうだこうだという議論は余りしたくもありませんが、やっぱりこういうことはきちっと、この中で幾つか検証しろと書いてあるのがあるんですよ。
プロセスから検証すべきことが2つありますね。三重県が海外市場として地域として認識され、存在感を高めるための価値の検証をしなさい。それから資源ごとにターゲットとする地域や展開の手法の検証をしなさいと書いてある。それから、ミラノ博出展を通じて検証すべきこととして、三重のブランディングに対する検証とか、出展対象になった地域資源の評価をきちっとやってくれと、そういうことを踏まえて、今後の三重県の海外展開に向けた方針において具体的に生かすべきだと、こういうふうに書いてあって、これをもとに出展して、平成28年度予算の中に当然それが生かされているんだろうと思っていますが、今の御説明だと、全く何もこの中身がわからないということで、どうやってこれを生かしていくんですか。
〇廣田部長 ミラノでの出展の調査の報告書というのを年度内にまとめる予定にしておりまして、そこの中には、定性的な内容、今委員から御指摘いただいたような内容は書いてございます。ただ、私が申し上げましたのは、当時の資料に基づいて調査をつくってくれた業者ではじいた数字のためにだけやったことではなくて、地域資源のあり方でありますとか、これからどういうことを、そこをもらって企画を踏み切りましたので、数字だけが全てではないというふうに思っております。
〇三谷委員 それは、その数字だけが全てではないというのはよくわかります。しかし、これをもとに出展を決断をしていかれたわけです。県会議員の中でも行かれた方何人かおられました。私もお誘いをいただきましたけれども、経済的な理由で断念したということも当然あるわけですけれども、行かれた方のお話を聞きましても、なかなか非常に成功であったという話は聞いておりますが、ただ、やはりこういう議論はしっかりしておかないと、知事、例えばサミットやって、それから1年後にコメント出されるのはそれはそれで結構なんですが、やっぱりそれの検証もしっかりやらないと、次のポストサミットというのは生きてこないと思いますし、ましてや菓子博だとかインターハイとずっとイベントが続くわけで、そういうときもやっぱりきちきちっと、多い少ないはともあれ税金も使う事業ばかりですから、そういうことをミラノ博だけではなしに、そういうのはきちっと節目節目にやっていくことが必要だと思いますが、知事、いかがですか。
〇鈴木知事 三谷委員、全くおっしゃるとおりであります。要するにサミットにつきましても、私たちポストサミットの期間としては、次のサミットが日本で決まるまでというのが1つのポストサミット期間に捉えていますので、そこまでずっと毎年毎年検証するかどうかは別としても、例えば「みえ産業振興戦略」のアドバイザリーボードで、毎年毎年いろんな検証をやったり次の政策の改訂をやったりしていますので、そういう場も活用しながら、そこには「みえ産業振興戦略」の改訂にはサミットというのもちゃんと書いていますから、そういうオープンで見える形で、また議会にも常任委員会などで御報告させていただいて、検証を続けていくというのは大事だと思っていますので、そういう旨で進めていきたいと思います。
〇三谷委員 また1年後ぐらいに、あのときのサミットどうやったという話をさせていただくことになるかもわかりませんが、しっかりとよろしくお願いをして、時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
〇青木委員長 暫時休憩いたします。
再開は午後1時といたします。
(休 憩)
〇青木委員長 休憩前に引き続き委員会を再開します。
総括質疑を継続いたします。
まず、自民党から御質疑をお願いします。
〇津田委員 皆さん、こんにちは。津田でございます。
先週、四日市市の地元の行事に行きましたら、私の2代続けての絶大なる支援者の方が、知事の県政報告会があるので行かなあかんなというふうに言っておりました。私もぜひ行ってくださいという話をして、その後すぐに、私の県政報告会も5月にするんで頼みますと言ったら、5月は忙しいでだめと言われました。今日は大きなジェラシーを感じながら、また、支持率の非常に高い知事の後援者の方々にもしかしたら反感を食らうかもしれませんけれども、一生懸命質疑をさせていただきたいというふうに思っています。
まず初めに、先日、中嶋議員の一般質問の中の最後の項目の中に、家庭教育支援条例についてという項目がありました。私の骨を拾ってくださいという隣から強い要望をいただきましたので、時間がなくてだめだというふうに言われないで最初に質問を持ってきましたので、よろしくお願いいたしたいと思います。
戦略企画部のほうでは、今回の予算の中に家庭教育の充実に向けた応援方策検討事業というのを行いました。家庭教育、非常に大事でございます。また、他県を見ていますと、家庭教育に係る条例がどちらかというと議員提案のほうで制定をされておられまして、熊本県を先駆けとして、鹿児島県、静岡県、岐阜県が制定をされました。現在は宮崎県、鳥取県でも検討がなされておるところでございますが、三重県でもぜひこの条例をつくっていただければなというふうに思っておりますけれども、まずそこのところをお聞きしたいと思います。
〇竹内部長 家庭教育について、支援の充実について御質問いただきました。我々も教育の原点である家庭教育への支援については充実する必要があるというふうに考えております。本年度、三重県総合教育会議あるいは有識者の方の「学び」の選択肢拡大に向けた検討懇話会というのもやらせていただいて、そこでも家庭の教育力低下を懸念する声であるとか、あるいは家庭教育の支援の充実というのが大切であると、そういう様々な御意見をちょうだいしたところでございます。
現在策定中でございます三重県教育施策大綱(仮称)最終案でも、その中で家庭教育の充実に向けた取組をしっかりやっていこうということで、従来からの子育て環境であるとか、そういう取組はやってきておるんですけれども、それに加えて、家庭教育についての家庭に直接届くようなそういうノウハウであるとか知恵であるとか、そういったことも県としてしっかりやっていかなければいけないのかなというふうに思っております。新年度なんですけれども、そういう家庭教育の充実に向けて、子ども・家庭局、教育委員会、それから戦略企画部が連携をいたしまして、そういう家庭教育の充実に向けた基本となる考え方、戦略、あるいはそれを裏づける様々なコンテンツとか、そういうことについても議論をしていこうというふうに思っております。
御指摘のありました家庭教育支援条例についても、そういう考え方を整理する中で県としてその必要性も含めて検討を深めていきたいなというふうに考えております。
以上でございます。
〇津田委員 ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。自民党でも、特に教育に熱心な鷹山の奥野委員初めこの前も岐阜県へ行ってまいりました。知事は笑っておられますけれども、意外と熱心にやられて。いろんなメリット、デメリット、デメリットは余り感じなかったんですけれども、メリット等勉強させていただきましたが、特に岐阜県では、おじいちゃん、おばあちゃんの教育というんですか、責務みたいなものを入れてしっかりとやっていこうということを言っておられました。例えば、「孫育てガイドブック」だとかを老人会を通じて配布をしたり、あるいは家庭の日をつくって、おじいちゃん、おばあちゃんと遊んだり、親子と遊んだり、そういう日を制定したりして、おじいちゃん、おばあちゃんの孫育ての意識がより大きくなっていくと、盛り上がっていくということも話をされていました。我々も一緒になって調査研究をしていきますので、条例に向けて頑張っていただきたいというふうに思っております。
次の質問に行きます。
知事の委員長報告に対する受けとめ方、考え方をまずお聞きしたいというふうに思っています。何でそんなことを聞くかといいますと、今回の当初予算の中身だとか12月の常任委員会では、予算に対する考え方の報告、私は教育警察の常任委員会なんですけれども、聞かせていただいたら、以前から何度も何度も委員長報告の中で要望させていただいたことが意外と反映されていないな、あるいは全く反映されていない事業がちょっとありまして、いい機会をいただきましたので、知事の委員長報告に対する受けとめ方、考え方をお聞ききしたいというふうに思っています。
一般論になるかもしれませんけれども、委員長報告には法的拘束力もありませんし、委員長報告の中に入れたからといって、それを全て次年度の予算に入れていくということは不可能ですし、知事の予算編成権を侵害することもできませんけれども、そういうことは重々承知の上、知事の受けとめ方について教えていただきたいと思います。
〇鈴木知事 委員長報告の受けとめということでございますけれども、これは言わずもがなでありますけれども、当然尊重をしていくべきものであるというふうに思っています。一方で、常任委員会における委員長報告は、私、本会議の場でのみお聞きするということになります。ですので、常任委員会の中でその委員長報告に至る経緯であるとか常任委員会の中の様々な施策等の優先順位などについては、一義的には各部の中でよく精査をしてもらった上で、予算編成の中で協議をしっかりしてほしいというふうに思っているところであります。
ですので、尊重するという大原則のもとで、その年度年度においてどういう委員長報告を反映させていただくかなどについては、各部との協議あるいは限られた財源、そういうものを総合的に勘案しながら実行に移していくと、そういうことなんだと思います。
〇津田委員 ということなので、各部長、しっかりと委員長報告の中身を見ていただいて反映をしていただきたいなと思います。皆さん、御存じだと思いますけれども、一応ここで会議規則のある人の、名前を忘れましたけれども、逐条解説についてこう書いてありますので、ちょっと読み上げさせていただきたいと思います。「議決を必要とする委員会審査報告書とは異なり、委員長報告は委員会審査報告書に記載することができない委員会の意思の細部を口頭をもって補足的に敷衍して」、敷衍という字がわからないのでちょっと辞書で調べてみましたら、詳しく説明することを意味するということです。「最も公正な事実を述べるもの、また、委員長報告は本会議での判断材料であって重要な位置を占めるものであるから、私見を入れるべきではない」というふうに書かれています。
要するに、委員会審査報告書は可決したか可決しないかということでございます。西場委員も多分議案聴取会か全員協議会のときに、私は賛成しない、反対だと言われましたけれども、我々も各事業によってこれはちょっと、あれはちょっとと思うことがあるわけですけれども、やっぱりほかにいろんなすばらしい重要な必要な事業があるので、たとえ1つの事業がだめだからといって反対というのは、やっぱり議員としてなかなか言うことができない。だからこそ委員長報告の中にその思いを込めるところもありますので、しっかりと受けとめていただきたいなと思います。
知事との雑談の中で、常任委員会で津田委員、こんなことを言っていましたね、誰々委員はこうやって言っていましたねという、雑談の中でそういう話をいただきました。しっかりと何か知事はすごい忙しいのに委員会のいろんな議論をちゃんと聞いていただいているんだなと、私も張り切って発言をしないといけないなというふうに思っておりましたが、ぜひ我々の思いがこもった委員長報告だということを御認識いただいて、次回、いろんな場面での予算や条例案、議案の中に含めていただければなというふうに思っています。
そこで、具体的な地味で細かな事業でございますけれども、そこへ入らさせていただきたいと思います。先日、共産党の山本議員の議案質疑の中にも触れられておられましたが、交通安全施設整備事業ですけれども、前年比31%減の3億3700万円余でございます。政策的経費は前年度70%未満で要求というシーリングがありますので、そういうことで数字的にはそうでございますけれども、これも何回も何回も何回も何回も委員長報告の中で要望させていただきました。過去3度、平成25年度6月、教育警察常任委員会委員長報告、27年度6月、常任委員会の委員長報告、27年12月、予算決算常任委員会委員長報告として、交通安全施設整備事業について要望を何度も何度も要望をさせていただきました。
昨年12月の委員会では、新政みえの日沖議員がこんなことを質問されておられます。特定政策課題枠で何とか対応できないかという質問に対して、中道警務部長からは、要望したがこのような判断になったという答弁をされておられます。平成28年度の注力する取組の中に、安心・安全の確保ということも書いてあるわけでございますけれども、この交通安全についての記載はございません。
ここのところ、総務部になるのか戦略企画部になるのかちょっとわかりませんけれども、どういう議論があったのかということをちょっと教えていただきたいと思います。
〇竹内部長 重点取組特定政策課題枠の前提となります経営方針の中で何を重点にするかということで、新しい第2次行動計画の中では、毎年度それを決めて経営方針の中で明らかにしようということで、昨年10月に経営方針の案というものをお示しをさせていただきました。その中では、地方創生の関係で人口減少の自然減、社会減の中の一定の項目を絞ったもの、それから、例えばですけれども、社会経済情勢の変化ということで、「生き抜いていく力」の育成、それから医療・介護サービスの充実、それから犯罪等の未然防止・抑止、それから競技スポーツ水準の向上、自然災害への緊急的な対応という5つの項目について社会経済情勢の変化ということで重点にしようと。加えて伊勢志摩サミットということで、全体として予算編成の前提となる中間案をお示しをさせていただきました。
ただ、財政見通しが非常に厳しい中で、重点についてもやはりあれかこれかの優先順位をつけざるを得なかったという中で、一定絞り込みを各部といろんな議論を重ねる中で、何を翌年度の重点にしようかということで、今年度一連の予算編成の中で議論をさせていただいて、その中では今回の交通安全施設について、特出しの形でそれを位置づけるのはできなかったということでございます。
〇津田委員 あれかこれかの議論というのは、執行部もきちっとやっておられると思いますが、我々もそういったことは重々認識をしているんですね。その中で、交通事故死亡率って結構三重県は高かったと思いますし、なかなかこの前も横断歩道の塗りかえを頼みましたら、ゼブラというかしましまのところはつけてもらうんだけれども、予算が足りないもので翌年度ひし形みたいなものをつけますだとか、そういうこともありました。財政厳しいということは重々わかっておりますけれども、その中でも、委員会の中で交通安全施設は大事だ大事だということを言っておりますので、そういうところは知事も言われるように、きちっと受けとめ方はいろいろあろうかと思いますが、しっかりと受けとめていただきたいと思います。
信号機の設置についても、今まで年間30基、県警から教えていただきましたが、信号機の設置要望については現在730基あるわけでございます。多分その中でも、本当に必要かなというところも多分あろうかと思いますけれども、このままのペースでいきますと、なかなか県民、住民の方々の要望に対応していけないだとか、あるいは横断歩道の塗りかえについては、今塗りかえすべき箇所が1700カ所余りあるんですけれども、今年度は727カ所しか塗りかえていないと。毎年700カ所以上は、1000カ所ぐらい大体増えていっているんですね。このままのペースでいきますと、本当に横断歩道の塗りかえが進んでいないので、塗ってあるかないのかわからないような危険な箇所がどんどん増えていきますので、しっかりと何らかの、来年もしっかり私見ていますから、多分生きておると思いますので、来年もしっかりと見ていきますので、津田が、あるいは委員長報告でばんばん言われたなということを思い出していただいて、ちょっと気長にお待ちをさせていただきたいなというふうに思っています。
次に、私立外国人学校振興補助金、県単300万円だと思いますけれども、この質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、北朝鮮による日本人の拉致問題に対して知事はどういうふうに受けとめておられるのか、県議会でも何回もお話しをいただきましたけれども、もう一度あえて、胸のバッジは輝いておられますけれども、もう一度この問題に対する知事のお考え方、受けとめ方、思いをお聞かせ願いたいと思います。
〇鈴木知事 拉致問題につきましては本当に人権問題で、あってはならない、断固許されない問題であるというふうに思っています。しかも、北朝鮮において事実を隠蔽をしたり、あるいは誠実に調査をしない、履行しないという、そういうような極めて不誠実な態度、そういうようなものもあるというようなことで、断固許されざる状況であるというふうに思っています。
加えて、今回ミサイル発射で、それに国連決議などやいろいろあったということを踏まえて、拉致の調査委員会をやめるという意味不明な、全く理解不能なそういうような対応をしてくるというようなことがありますけれども、本当に御家族の思いを考えれば、今、自分たちの息子が、娘が生きているかどうかわからない、そして今いたらもっとこういう幸せがあったろうにというふうな御家族の思い、心中を察すると、本当に悲痛な思いがいたします。したがいまして、国を挙げて、そして国民も大いなる関心を持って解決すべき課題であるというふうに思っています。
〇津田委員 ありがとうございました。では、これから質問に入っていきますけれども、この朝鮮学校の振興補助金についても、これも何度も何度も何度も委員長報告をさせていただきました。ポイントは、教育基本法に沿って、朝鮮学校の教育内容が合致しているかどうか、それからもう一つは、その中身の会計の明瞭化について委員長報告を何度かさせていただきました。
何で私がくどくどくどくどそれを言うかといいますと、朝鮮学校と北朝鮮は全然関係ないやないかと思われる方もおみえかもしれませんけれども、平成24年3月1日の衆議院予算委員会の中で、当時の松原国家公安委員長がこのように答弁を、下村博文国会議員の質問に対してこういう答弁をされております。読みます。
朝鮮総連は、北朝鮮と極めて密接な関係を有する団体であると認識をいたしております。また、朝鮮総連は、朝鮮人学校と密接な関係にあり、同校の教育を重要視し、教育内容、人事及び財政に影響を及ぼしているものと認識をいたしております。
ですので、我々の非常に貴重な県単のお金がしっかりと使われているのか、教育基本法に準じた教育内容に使われているのかということをやっぱり県民に説明する義務があると思うんですが、調査報告書を読ませていただきますと、我々が県議会で委員長報告の中で要望させていただいております教育基本法に照らし合わせてどうか、教育基本法に合っているのか沿っているのかということと会計の明瞭化については、余りきちっと報告書の中に書いていないのにもかかわらず、結論は要するに予算を執行するということなんですけれども、簡単に教育基本法に沿っているのかどうか、会計の明瞭化についても説明をしっかりとしていただきたいと思います。
〇髙沖部長 お答えさせていただきます。
まず、教育の内容で実際に確認をしているのは、竹島の問題、日本の固有の領土であるということを主張しているということ、それから、拉致問題についてしっかり教育しているかどうか、それから教科書の内容がどうか。編さんの問題でありまして、外国人の皆さんと一緒に多文化共生の社会を築くような内容の教科書になっているかどうか、日本人と共生できるような、そういった社会にしていく気があるかどうかと、そういったような教科書内容、そういった教育の内容について確認を3点しております。
それから一方、財務状況でございますけれども、これについては今現在300万円という補助金を振興補助金という形で出しております。ですので、それの受けとそれの支出について適正に支出が執行されているかどうか、それは帳簿等で確認をして、現在のところ毎年調査をしておりますけれども、不適正な支出は確認されていないということで、300万円の執行に当たりましては、そういったものを確認した上で執行をさせていただいておるということで、これについては、教育基本法との関係も踏まえて、きちっと対応しておるということで考えております。
それともう一つ、うちの補助金を出すときには、国際人権規約とそれから子どもの権利条約、これに基づいて、それぞれどういう根拠でやっているか、前者は外国人の義務教育を保障しておりますし、それから子どもの権利条約のほうは、そこで自国のいろんな文化とかそういったものを尊重するというような中身になっておりますので、そういったことが教育の中で実際にやられておって、社会に出て、朝鮮人を含めた外国人の方がしっかりと社会で適応できるような教育になっているかどうかということを踏まえて補助をしておるという状況でございます。
〇津田委員 お聞きしたかったのは、結局のところ、教育基本法に抵触をしているのかどうかということなんですね。調査委員会の調査報告書を拝見させていただいて、第三者の意見をちょっと読まさせていただいたんですけれども、本当にたくさんあるんですけれども、例えば、金日成を神聖化し反日感情を持つような教科書であるだとか、日本の国や社会に対する嫌悪感を醸成すると考える表現手法が使われているだとか、その類いの誰が見ても教育基本法に抵触するような表現がたくさんあるのにもかかわらず、教育基本法違反だという結論が全くないということが1つですね。はっきりと教育基本法違反なのかどうかということをお聞きしたいと思います。
それからもう一つは、財政状況を調べていただいて、全く問題ないということなんですが、そうしたら、下村博文国会議員の質問に対する答弁、松村国家公安委員長の答弁、教育内容、人事及び財政に影響を及ぼしているという、この国会の答弁はうそということになるんですか。この2点、お願いします。
〇髙沖部長 教科書の中身を確認したところ、そういう表現は一部はあるというか、全体を全てを確認したわけじゃないですけれども、やっている授業の中ではそういう話はないんです。ないということは、教育基本法に照らして、それが実際に今おっしゃられたような授業を現実的にやられているかどうかというのは、確かにそういう授業をやっているところは確認はできていません。それと支出についてはですけれども、いわゆる朝鮮総連からの関与等々今おっしゃられましたけれども、それについて確認できるものがありませんので、きちっと300万円受け入れをして、それについて適正に支出をされておるというところを帳簿等でチェックをする、抽出チェックという限度がございますので、そういったことで毎年チェックをしていると、その範囲ではそういう不適正な支出はないということでございますので、確認した範囲では適法といいますか、しっかりとした根拠をもとにやられておるということで考えております。
〇津田委員 補助金の300万円に対する執行については適正だけれども、あとのことはちょっと触れられていないと思うんですね。時間がないので、一番重要な質問をさせていただきたいと思いますけれども、西場委員、済みませんね、ちょっと待ってくださいね。先月17日かそれぐらいだったと思うんですけれども、馳大臣が閣僚会議の後に発表をされました。中身は、各自治体に対して地方自治体が行っている県単、市単の補助金に対して停止を求める通知、どういう出し方かわかりませんけれども、通知を出す検討をしているという発表でございましたけれども、本当は私の質問の前に発表してほしかったんですけれども、もし仮にこの通知がなされたときの対応というのはどうされるのか、お聞きしたいと思います。
〇髙沖部長 通知の詳細は当然まだなんですけれども、大臣がそのように執行停止について、いわゆる公金を支出をしているという公益性から見て、補助金支出が適正かどうかということについて、しっかりとチェックをさせるというようなことでも新聞報道等はございました。どういうふうにチェックをするのか詳細もわかっていない今の段階でございますので、そういった通知が来れば、それに合わせて、今私どもがやっています教科書のチェック等々についてどうするかということも含めて慎重に検討していかなければいけないというふうに思っております。
〇津田委員 知事も大体同じですか。
〇鈴木知事 通知が来ていませんので、通知の内容を見てみないとわからないということでありますけれども、今、部長が申し上げたとおり、教育内容、これはうちの県独自として県議会からずっと御指摘いただいているところですから、そこの適正性、それから子どもの権利条約などを踏まえての外国人の児童生徒の教育機会の確保という総論的な問題。一方で、これは報道ベースでありますけれども、馳大臣が通知を出すに至る経緯は制裁の強化というようなこと、今回のミサイル発射によっての制裁の強化、実際に先般、国連決議においても従来の制裁を強化する、そういうような状況の中での通知、経緯というものがそういうものであるとするならば、それは今日も米韓の軍事合同演習に対し先制攻撃をするぞなどと、国連決議が出た後にもかかわらず、それをやめない挑発的な行動を引き続き繰り返しているというような状況もありますから、文部科学大臣が、政府がどういう観点でその通知を出されるかということを勘案することも重要であると思います。
〇津田委員 これで終わりますが、北朝鮮において、中嶋委員や中森委員が頑張って、北朝鮮において拉致のことをしっかりと教えてくれという話をしていただきました。朝鮮学校においてもしっかりと教えていただいているということは確認しております。私も評価したいと思いますが、それでも、この補助金については強くやめてほしいということを要望して終わります。
〇服部委員 どうもこんにちは。自民党会派の服部富男でございます。
中継ぎ投手ということで、先発、津田委員がしっかりと質問をされ、国際問題まで発展するような質問でもございましたし、ライフワークとしての教育問題からそういったところまで行くんだなという思いで聞かせていただいたところでございます。私の場合は中継ぎでございますので、彼が変化球が得意なので、私はフォークで、ドロップで落とすような形になるかわかりませんが、また説明のほうよろしくお願い申し上げたいと思います。
今、このバッジを見てください。2021年の三重とこわか国体の缶バッジでございまして、青木委員長がぜひ説明をしてPRするようにということで、今日PRをさせていただきたいと思います。スポーツ推進局はつけておりますか。そうですか。こうしたところで5年後、しっかりとまた対応していただくようにお願い申し上げたいと思います。
5年前といいますと、東日本大震災が発生をいたしました。今、メディアではいろんな報道がなされております。特に私、この3月4日金曜日に東海テレビだったですか。他局のことを申しわけございません。プレミアム、何だったかな、消防のですね。消防団の皆さんが3月11日の模様を消防団の方から撮影をされ、そして実際に我々のところには報道がなされていない部分を実際の現場などの報道がされました。この9時から2時間ぐらいの間、私も総括質疑をしっかりと考えなきゃいけないなというときにこの2時間半のを見てしまいまして、しっかりと目に焼きつけるほどの画像を私も報道を見ながら、心も痛んで、そしてまた今日の質疑をどうするかなというようなところで、私のライフワークといいますと建築の設計ですので、建築士としての質問から始めさせていただこうと、このように思っております。
平成28年度に向けての事業当初予算の中で、自然災害への緊急的対応の中で建築物耐震対策促進事業、それと待ったなし!耐震化プロジェクト、この2点についてまず最初にお尋ねをさせていただきたいと思います。
この資料を私もいただきまして、特に建築物耐震対策促進事業として、予算額1億2104万7000円が計上をされております。阪神・淡路大震災からも21年になるんですが、特に21年前のテレビで放映をされて、その中で、幹線道路、そしてまた生活道路が物資を運ぶのにも運び切れないほど建物が崩壊をして、実際に耐震はどうだったかなと、今いろいろと避難訓練等、防災のほうでもやっていただいております。避難するにも道がない、物資を運ぶのにも道路が寸断されて、そしてまた建物が崩壊して全然動けない状況が、もちろん知事も兵庫県のほうの神戸の御出身でございますので、そういったところの体験もされておられるというふうにも思います。
特に一番最初の建築物耐震対策促進事業、1億2104万7000円の内容について、まず説明をお願いいたします。
〇水谷部長 御質問いただきました建築物耐震対策促進事業の中の平成28年度から新規事業として取り組んでいきます避難路沿道建築物耐震診断事業費補助事業について御説明をさせていただきます。先ほど委員からも御説明がありましたように、被災後、避難路の確保あるいは救援物資等の運搬に係る経路の確保というものについては非常に重要であると考えていまして、それらの避難路あるいは緊急輸送物資が運ばれてくるであろう道路について、沿道に建つ住居の耐震性能がないことによって道路のほうへ崩壊して、道路が通れなくなると、そういうことを未然に防止をして、輸送路の確保をすることを目的にした事業でございまして、昨年12月に三重県の耐促法も改定を行いまして、第1次の緊急輸送道路沿いにあって、一定の条件を満たすようなもので耐震化がされていないものについて国と県と市で補助を行って、耐震診断を進めていこうというような事業でございます。
〇服部委員 御説明いただきました。実際に市町がどうしてもリードしていく部分もあろうかと思います。国の予算がこれ、ちょうど新規事業として耐震診断、これを36棟というふうにもうたわれております。実際この耐震診断が36棟、補助率は100%ということでもございますけれども、10分の10ということですね。ですから、これ市町、県、やはり非常に財政が厳しい状況の中で支出をしていく、これはあくまでも国が2分の1負担をしていただくにしても、実際に非常に推進していくのには厳しい状況ではないのかなというふうにも思っておりますので、特に高さ制限等、そしてまたいろいろと調査をしていただいておると思いますけれども、実際にこの建物の耐震補助事業を36棟に絞られた、これは実際どういった基準で絞られたのか、もう一度ちょっとお願いしたいと思うんですが。
〇水谷部長 この沿道建築物の耐震化を進めていくに当たりまして、先ほど言いましたように、第1次の緊急輸送道路の沿道のほうをまずやっていこうということを決めさせていただきました。第1次の緊急輸送道路の中におおむね、きちっとした数字までちょっとつかみ切れてはいないんですが、6000戸ぐらいの家があるということは確認されました。その中で、一定の基準を満たしていない、早期に耐震化の取組が必要があるものというものの抽出を行いました。その結果、三重県として市町とともにやっていかねばならないものが176棟あることが確認されました。その176棟について、今回の法律の中でも5年間で進めようということがうたわれていますので、5年間で何とかやっていこうということを考えて、なおかつ、先ほど委員からも御説明がありましたように市町にかなりの負担を求めなければならないと、市町に対しても新規事業ということで、なかなか一気に予算化することもできないということで、市町とも協議の中で、来年度の中で何とか実現可能な数字というところで、5年間で終わること、市町の中でも予算化が可能な棟数ということで、36棟分を何とか平成28年度やっていこうということで抽出をさせていただきました。
〇服部委員 ありがとうございます。6000戸大体調査をされて、基準に満たない部分があるのではないかなというような状況も教えていただきました。耐震基準の176棟、これ、近々にやらなければいけない部分もあろうかと思いますけれども、実際に36棟に限定をされて、100%の補助率でやっていただくということでございます。そんな中で、実際我々も建築の設計をしておった、今はちょっと休んでおりますけれども、そんな中で、どのように建築の皆さんと、これ耐震をいろいろと調べるのにはやはり専門家の知識、そしてまた免許等が必要だというふうにも思いますし、診断結果をしっかりと調査するにはどのように建築設計事務所等と打ち合わせをするのか、連携をするのか、今後どのように考えておられるのかお尋ねをしたいと思います。
〇水谷部長 我々がこれから取り組もうとしているものは、耐震性のない住居の耐震設計を進めていこうということになります。どのように補強していくかという耐震設計を進めていくというのは、建築士の中の耐震診断有資格者という方の診断を受けてやっていくことがまず前提になってきます。当然、なかなか一般の方は、どういう方がそういうような資格をお持ちかということの情報をお持ちではございませんので、それぞれここの支援をしていく中で、こういう方がそういう資格を持っていますよということを相談窓口等も開設しながら、そういう情報提供をしていくことによって、そういう資格を持った建築士との連携を深めながらやっていきたいなというふうに考えております。
〇服部委員 たびたびどうもありがとうございます。
実際にいろいろと専門知識を持たれた方との連携を密にとっていただいて、これからも調査を進めていただきたいと思いますし、耐震をぜひやっていただきたいと思います。実際に耐震改修の中でも、大規模建築物耐震改修事業費補助事業として、45%が補助率のものもございます。災害時に緊急避難の建物として指定をされたといいますか、そういったところの整備をするにしても、予算が45%の補助事業で、例えば沿道の大きなビルの持ち主のオーナーの方が実際にあと55%を御自身で出しなさいよというような状況であれば、なかなかやはり耐震をしっかりとするような、整備をするような状況にまでいかないわけでございまして、もちろん自己負担の割合が、景気の非常に厳しい状況の中で大きな背の高いビルを持っておる、そしてまた地域の津波対策やそういったところの津波の避難の建物に御自身が提供されて、そういったところの提供された部分に関して、45%あなたのところが出して、55%出して整備しなさいと、非常に厳しいんじゃないかなと。予算が非常に景気のいい状況の方であれば、御自身のビルを御自身で耐震をする、これは確かにいいことだと思います。当たり前のことだと思いますが、そこに普通の一般の方が避難をしていくんだ、そこへ集まって助けを求めにくるんだ、そういったところの門戸を開いた状況の中で、やはりこの45%の補助率だけでそれが実際に個人の建物等についても、これができていくのかなと、ちょっと心配をするところでもございますので、どうかその辺のところもしっかりと今後調査をしていただいて、国に対してもしっかりと要望していただきたいなというふうにも考えております。
その次の項目に移らせていただきたいと思います。この自然災害の緊急的な対応、建築物の耐震化促進の中の待ったなし!耐震化プロジェクトでございますが、非常に表題は待ったなしですから、これも待つことは許されないわけでもございまして、木造住宅の耐震化を促進するための耐震診断、補強設計及び耐震改修等の支援を行います。これ、一般質問の中でも今回いろいろと質問された議員もおみえだと思います。その中でちょっと説明させていただきますと、耐震診断が2000戸、これが昭和56年5月以前の木造住宅、それから補強設計が340戸、そして耐震改修212戸、そして、新規事業として木造の空き家住宅、これも耐震性のない建物ですね。それを20戸を除去をするというプロジェクトでありますけれども、実際に私もこの資料を見させていただきまして、三重県建築物耐震改修促進計画、素案でございますけれども、平成28年1月に出されたものとちょっと見させていただきまして、非常に悩むところでもございます。
その計画の方針の第3章の中に、②の新たな耐震化の目標、これは予算質疑にはふさわしくないのかわかりませんが、ちょっと例を挙げて話させていただきます。耐震性のない住宅戸数は13万730戸ということをうたわれております。これ、平成25年度末ですね。それと、これからやっていく平成32年度末には、実際に10万8600戸にするんだというふうにおっしゃっております。平成28年から5年間で1年間に200戸しかやらない耐震の状況が、5年で掛けると1000戸になりますね。平成25年度末では耐震補強をしなければいけない木造建物が13万戸ぐらいあった。そしてこれから5年をかけて10万戸ぐらいにしていく。その差額が3万戸あるんですが、5年間で10万戸のところを埋められるのかどうか、それは実際どういう計算のもとでこういう数字をあらわされたのか、ちょっと私もここで悩んでしまいまして、本当に総括質疑の中でこれをちょっと説明をしていただきたいなというふうにも思います。1年に耐震改修212戸というふうにして、この待ったなしのプロジェクトはうたっていますが、その整合性、とれますでしょうか。説明お願いします。
〇水谷部長 現在、作成中の三重県建築物耐震改修促進計画の中の記述における御質問でございますので、少し中身について説明をしながらお答えさせていただきたいなと思っています。
耐促計画の中では、やっぱり一定の推計値に基づいて数値も置いていかなければならないという状況があって、現状値を推計値に置かれています平成25年度末ということで置いております。その平成25年度末の、我々として想定しています先ほど委員からも御説明ありましたが、耐震性のない住居がおおむね13万戸ほどあるというふうに考えております。それに対して、目標として置いております平成32年度末の目標、耐震性のない住居の戸数をおおむね10万8000戸程度に減らしていこうということで、この間7年間あるんですが、7年間の間に2万2000戸ほど減らす計画を持っています。その内訳として、今、委員から御質問がありましたように、年間200戸の改修予定で整合がとれないのではないかという御質問でございますが、我々としましてはこの2万2000戸を7年間で減らしていく予定としまして、まずは県の補助による補強をするもの、それから県の補助対象となっていない鉄筋コンクリートの構造物でありますとか、あるいは公的な建物、そういうようなもので耐震化を進めていくもの、それから今は耐震化されていないので除却していくもの、家を壊してしまうもの、そういう3つの方法で2万2000戸を達成したいと考えていまして、おおむね我々の想定としましては、補助によって耐震が進むのが2万2000戸のうちの1400戸ほど、それから補助対象とならないもので耐震化が進むものが4600戸ほど、それから除却によって耐震性のないものが除去されていくというものが1万6000戸ほどあるというふうに想定をして、2万2000戸を7年間でやっていこうという計画を立てております。
〇服部委員 平成32年度に向かってどのように、実際に1年間で今の平均でいきますと、3000戸ぐらいの平均になってくるんですけれども、7年間ですから2万戸減らすと、この3000という数字、もちろん補助事業と補助事業じゃない対象建物もあるということでありますけれども、実際に補助事業でない建物、これが例えば減らすこと、個人の建物であれば、個人に耐震がだめだから直しなさいよというような状況で、県のほうから実際に通告でも何でもできるんでしょうか。これは個人の考え方なんですか。それとも通告なんてできるんですか。耐震しなさいということが言えるんですか。
〇水谷部長 県が自ら取り組むというか補助をしながらやっていくもののほかの除却をするもの、それから補助以外でやられるものにつきましては、過去の実績をいろいろ調べてみまして、ここ何年間のトレンドというか実績をベースにして置いた数字ですので、実現可能であろうというふうに考えております。
〇服部委員 今そういうふうにできるかできないかといって話をしていても、これはおかしな話でございます。ぜひ推進に対しては、やはりしっかりとした予算も含めて、問題は、今耐震化を図るのはなぜ必要かということであります。実際に南海トラフの3連動がいつ来るかというような状況もある中で、実際に津波対策、そしてまた直下型が来た場合の建物の倒壊、そういったところはやはり非常に注意をしなければいけない。今あえてこの東日本大震災から5年を迎える間、実際に日本の国民もそしてまた三重県の県民もこれは危ないなと、これから注意しなければいけないなと、防災、減災に対してもしっかりと考えていかなければいけないなというふうな思いがだんだん5年たつと薄れてしまう、前もお話もさせていただきました。実際にあのテレビを見て、最近の報道が非常につらい報道が多いというふうにも思います。
知事が今、拉致の方々の津田委員の話の中で、実際に生きていればまたもっと違った人生があっただろう、そしてまた日本にいれば、お父さん、お母さんのもとにいれば、もっとすばらしい人生があったのではないかなというふうに思われるということを言われました。実際に我々もしっかりとした防災、減災対策というものは考えていかなければいけない、こういった時代に来ていると思います。もちろん県費を導入するのも非常に厳しい財政の中でやらなければいけない。これはもう総務部長の稲垣清文部長も大変な御苦労をされるというふうにも思いますけれども、我々も金出せ、金出せと言っているだけじゃなくて、やはりしっかりとまずアウトラインの計画を立てなければいけないと、これは実際そう思います。
私も今まで、5年前に東紀州の紀伊半島の大水害、台風の影響で私も行かせていただいて、あのときに東紀州の話もさせていただきました。堤防はどうなっているんだ、護岸はどうなんだ、津波が来たらどうなんだ。ただただ逃げるだけの防災ではいけない。やはりハード面でしっかりとした対応をしなければ津波が26メートル、27メートルも来るこの状況の中で、南の方はどうやって逃げたらいいんだ。もちろん北勢のほう、川越町や四日市市、そしてまた木曽岬町、桑名市長島町、ああいったゼロメートル地帯もたくさんあります。もちろんこの昭和34年に伊勢湾台風で四日市も川越、朝日、そして木曽岬、長島、5000名に上るほどの人材が亡くなりました。そういった意味を受けて、今後しっかりと対応していただきたいというふうにも強く思っています。
ちょっともう時間もございません。今、防災のお話もさせていただきました。三重県の防災、これからどのような方向性にしていくのか、防災対策部長の稲垣司部長も今回60歳定年を迎えられるということでもございますので、実際今後どういうふうな御活躍をいただくかどうか、私たちではわからないところではございますけれども、そういった今後に向けての防災対策、思いがあれば御説明願い、答弁をいただきたいというふうに思います。
〇稲垣(司)部長 今後に向けたということでしたけれども、これまでの5年間も振り返りながら、それを受けて今後という話を簡単にさせていただきたいと思います。
先ほどテレビの消防の話がありましたけれども、あのときはたしか私ども緊急消防援助隊も陸から向かい、そして空の緊急消防援助隊である三重県防災航空隊も飛んでいって、実際救助したという記録を私も読んでおります。あの3.11以降、本当に日本のというか三重県のというか、防災対策が本当に様変わりを余儀なくされました。私は先ほど記録を読んだと言いましたけれども、その直後の4月1日から防災対策部に来まして、5年間ずっと防災対策にかかわっておるわけですけれども、確かにこの三重県の取組はほとんどが過去を踏まえながらも新しい取組をしてきたように思っております。
先ほどしっかりした計画をと委員おっしゃいましたけれども、三重県新地震・津波対策行動計画なんかも新と名づけまして、全く新しい観点で捉えてつくったつもりですし、三重県新風水害対策行動計画も同じようにやはり新と銘打ってつくりました。今つくっております、もうすぐ公表しますけれども、復興指針などは全国どこにもありません。といって、ここの計画については私も特に力が入っておりまして、企画段階から構成からそして内容から自らも執筆をしまして、相当全面的にかかわってきました。部下職員はこれは部長の3部作だと言ってくれていますけれども、そんな思いでつくってきたんですけれども、今やっている取組、将来の取組もほとんどというか全てここに書き込まれております。
私も今回平成28年度当初予算で上げております例えばみえ防災・減災センターの事業であっても、地域減災力の事業であっても、それから広域防災拠点、全てがここにあります。私もこの事業等を進めていくことで防災の日常化を定着させたいと言ってまいりました。これは舟橋議員の一般質問の答弁で答えましたけれども、今後につきましては、特に子どもたち、若い人たちを対象に何とか展開していきたいというふうに考えております。
さらに今後、この防災の日常化というのは自助、共助が中心ですもので、公助をどうするかということが大きな課題になるのかなと自分は思っておりまして、広域防災拠点をつくりました。北勢を陸の窓口にして、南には燃料備蓄を置いて、空からの対応をできるようにするということでやりました。BCPもつくっております。タイムラインというのを今後つくっていきますということを踏まえながら、三重県庁の災害体制、これをどう築いていくかが今後の大きな課題かなというふうに思っておって、今申し上げた計画の中に唯一書いていないのが、南海トラフ地震の活動計画をどうするかというのは書き込んでいないんです。初動体制のマニュアル等をつくってくれというのはあるんですけれども、南海トラフ地震の活動計画というのは大変重たいものでして、これ計画をつくるだけなら大したことないのかもしれませんけれども、本当に実効性のあるものにするのはなかなか並みのものではないということで思っていますので、これをきちんと仕上げて、そして訓練を踏まえて確固たるものにしていくというのは今後の大きな課題であると、方向性も含めて課題であるというふうに考えています。
以上です。
〇服部委員 稲垣司部長、本当にありがとうございました。熱く語っていただきました。今後、防災対策、ハード面、今も南海トラフの問題に対して、地震に対してどう対応していくか、また、知事と、そしてまた関係部局の皆さんと我々もともにしっかりと考えていきたいと、このように思いますので、また稲垣部長に対しましては、よきアドバイスもいただければというふうに思います。
それでは、質問時間ももう過ぎておりまして、申しわけありません。西場委員にバトンタッチさせていただきます。ありがとうございました。
〇西場委員 西場でございます。引き続き、総括質疑をさせていただきたいと思います。
このたび、この来年度の予算案、そして平成27年度の補正案が来まして予決委員会に付託され、今現在、審議中と。一部は先議をした部分もあるわけでありますが、率直な感想も込めてでありますが、私なりに評価したい2点があります。その1つは、これ、この間先議いたしましたが、農業の整備事業、これにつきまして、平成27年度補正で大変大きな予算をつけてもらったなと。御案内のように、平成22年当時、政権交代があり政局が揺れ動いて、コンクリートから人へという政策の流れが変わる中で、一番しわ寄せが来て激減した土地改良予算、そのカムバックがまだできていない。いろいろ関係者が努力をしている最中であると。我が県もまだ遅ればせながらこの農業の公共事業を進めていかねばならん、各地にあるわけであります。
そういう中で、この補正、来年度に向ける大きな声がある中で、今回、高度水利機能確保基盤整備事業をはじめ、要望にかなり近い形で29億円という数字を確保していただくことができた。これは地元選出の国会議員の努力ももちろんでございますが、地元の声をつないでいただいた鈴木知事、あるいは吉仲部長はじめ県幹部の皆さん方の大変な努力があったかなと、こういう思いで、この議案は議会も満場一致で採択させてもらいましたけれども、大変ありがたく思っております。
そしてもう一つは、先週も一般質問でも取り上げてもらいましたが、三重県動物愛護推進センター(仮称)の建設がいよいよ始まると、平成23年に私どものほうに関係団体から要請が出て、請願が出て、そしてその請願を審議するのに現在の久居地域にあります県動物愛護管理センターのほうへ全員の議員が多くの議員が出向いて実態を調査し、そしてこれに向かって全会一致で採択をして、早期の着工をお願いしてきた。
しかし、こういう大変厳しい財政を取り巻く状況の中でなかなか厳しさがあって、もう今か今かと思いながら、しかし、最終的に今回整備という言葉を出していただいた。しかも箱物抑制という大きな壁が出てくる中で、それをするりと抜けて、これをやったということは、なかなか皆さん方の本当に努力のたまものだなと、こういうふうに思って、これも評価をしたいなと、こう思うんですが、もう一つ、これに関しては1つお願いしていきたいところは、この災害時にペットをどのように保護し、そしてそれをシェルターなどの施設をつくって、そしてこれに対応していくかと、こういう機能をしっかり拡充していく、持たせていくということが重要だと思っております。各県いろいろセンターの設備がなされておるわけでありますけれども、三重県の今度のこの計画がどういう特色があるのかというところについて、もう一つ響いてくるものがない。
私なりにあえて今のことを要望させてもらうとすれば、南海トラフも含めて、大規模災害が心配されるわけにしてみれば、そのときに東日本の大災害のいろいろ1つの教訓も踏まえて、その時は県下のこのペットをきちっと預かって対処できるような、そういう機能を三重県の特色として持たせていくということが大事かなと、こういうように思って要望のつもりできましたが、なかなかいい要望なので、ちょっとこれに対して少しコメントがあれば、伊藤部長、どうですか、このあたりは。
〇伊藤部長 その災害時の動物ですね。基本は、全て次に設けますセンターでそれを引き受けるというのは不可能です。まずは同行避難というか、飼ってみえる方が連れていくということが原則、その中で、避難所の中での扱いとか、それから避難した動物の保護の支援とか、そういったことが積み重なって災害時の県動物愛護管理センターというふうに思っています。
現在計画しております施設も、そういった視点も何点かの大きな取組の1点として視野に入れているわけなんですけれども、具体的にはそこに保護するということでなくて、そういったことをソフト面で支援する、そういう機能を持たせて、全県的に災害時の保護をしていきたいというふうに思っております。
〇西場委員 いやいや、突然の質問にきちっとしたお答えをいただいて、ありがたく頼もしく思っております。
同行避難というお話もございましたが、特にそういう中で、1つの役割を担っていただく1つの団体として県獣医師会がございます。さきの一般質問の中でボランティア団体との連携というのもありまして、これも大事なことでありますが、獣医師会とのこれから連絡協調をしっかりやってもらう中で、現在の計画にさらに拡充していく、災害時のシェルター設置も含めて、同行避難、今後の対応もそういった獣医師会との連携を深めながら、ぜひともいいものをつくっていただくことをお願いをしておきたいと思います。
それから、今日はいろいろ聞きたいことがあります。特に、昨年12月に一般質問でいろいろお願いしました。大仏山とか、それから大杉谷の振興とか、そういうことがこの予算にどれだけ盛り込まれたかということを本当は聞きたいんですけれども、その前に、ちょっとこの議案聴取会とか、それから代表質問でいろいろ言われました問題について、先に聞かせてもらおうかなと思います。
今日は、先に稲垣委員のほうから企業会計の借り入れ、貸し付けの問題がございました。私もこの問題につきまして議案聴取会で質疑をさせてもらったんですが、なかなか納得いかないところが1つ自分なりにあります。それは、電気事業会計の中の15億円において、企業庁長のお話ですと、水力発電事業の残務整理が平成28年度中に終えるべく努力していると、電気事業会計の清算はRDF焼却・発電事業の終了後であり、残余があれば一般会計に戻すことになる。この一言ですね。電気事業はもう既に終了いたしました。そして、RDFは附帯事業から任意適用事業になってきております。その段階でもうきちっとした区切りができておるわけで、もう施設も民間会社に移っておる。ならば、その売却代金100億円余りを精査をして、返すべきは返すという中で、残余金を終了した翌年の平成28年度に確定をするというように聞いております。そして平成28年度末なり29年度初めにはその残余金を一般会計に戻すと、これが私もいろんなときに聞かせてもろうた理解でありますが、これを変更する答弁でしたので、これは全く納得できないと。ならば、この議案には反対するとまで言い切らさせてもらいました。改めて確認をさせていただきたいと思います。
〇松本庁長 電気事業の関係について、幾つか御質問いただきました。
平成27年4月1日から新しい電気事業会計が開設されました。従前の電気事業は、御存じのとおり、地方公営企業法適用の水力発電事業と附帯事業のRDF焼却・発電事業という2つで成り立っていましたけれども、それを終了させて、RDF焼却・発電事業の任意適用ということで、新たな電気事業会計を設置したんですが、その際には、水力発電事業の貸借対照表上の資産、負債、資本の全てを新しい電気事業会計のほうに承継をするというような処理をしております。したがいまして、現在の電気事業会計は、任意適用事業のRDF焼却・発電事業と、水力発電事業の残務整理という2本立ての状況になっておるということでございます。
それで、水力発電は10カ所の発電所を中部電力に譲渡したということで、今私ども鋭意残務整理をしておるんですけれども、オーソドックスな清算、この場合「せいさん」というと「清算」というほうの清算を意味するんですけれども、電気事業会計の清算ということに限って言えば、現在行っているRDF焼却・発電事業と水力発電事業の残務整理全てが終了した時点で残余財産が確定して、それで公営企業の設置者である県の一般会計に引き継いだ上で、電気事業会計を廃止するというのが大体オーソドックスな手順になるのかなというふうに考えております。
そういう意味でいえば、RDF焼却発電事業というのは現時点で三重県RDF運営協議会で市町と合意しているのは平成32年度末で終了するということになります。一方で、水力発電事業のほうは、委員も先ほど御指摘いただきましたけれども、私ども一生懸命残務整理をしておりまして、来年度幾つかの契約事項のマターがあって、うまく落札がどうのこうのというのはありますけれども、何とか来年度中に基本的に全ての残務整理を終えたいということです。
ですので、水力発電は平成28年度中に全ての残務整理を終えますけれども、まだ電気事業会計でもう一つの柱であるRDF焼却・発電事業というのは32年度末までありますので、会計を締めようと思えば、いわゆる「清算」のほうの会計を締めるということでいけば、平成32年度以降に清算をするというのがオーソドックスな手順なのかなと。
ただ、西場委員おっしゃられるように、平成28年度中に私どもは残務処理が終了し、水力発電の事業としての精算はできますので、その辺のことについては、今後、また知事部局といろいろと調整をする事柄がありますので、当然その段階で、知事部局のほうの要請に基づいて、調整事項を調整していくということになろうかと思います。
〇西場委員 少し答えが弾力的になってきたかなと、こう思いますが、何がオーソドックスなのかどうかちょっとよくわからないんですが、これ、附帯事業を外すときに、もしかしたら県営事業になる場合もあった。結果として企業庁が後を継いだということでありますから、全くこれは同じ電気事業とはいえ、それぞれ別のものだと、切り離すことができると、こう思いますし、オーソドックスでないのかどうかちょっとよくわかりませんが、このように水力発電としての清算ができれば、そこで区切りをつけて一般会計に戻すことのほうが至極わかりやすい、こういうように思うんです。
この点について、今後、知事部局と調整、議論をしていくと、こういうことでございますが、受けて立つ総務部長のほう御見解を聞かせてもらいたい。
〇稲垣(清)部長 先ほどの企業庁長の答えとかぶりますけれども、企業庁のほうでそれは精算ができましたよということであれば、その段階で御相談をいただくのかなと、そういうことを受けて、しっかり協議をしていきたいというふうに思っております。
〇西場委員 わかりました。今後のこれからの協議を注視させていただきたいと、こう思いますが、この問題につきましてはもうくどくは申しませんけれども、発電事業に絡む流域の課題というのが山積をしております。そういう中で、厳しい県財政の中でなかなかそれの解決、対応というのが難しい状況になる中で、この残余金に対する期待というものは地元流域市町からもしっかり上がってきておるところでございますので、従来の要望を踏まえて、この対応をやってもらうべく清算、そして返還を進めていただき、その後につなげていただくことを強く要望させてもらいたいと思います。
続いて、我が党の山本勝団長が代表質問で吉仲部長に質問されて、答えられたTPPの我が県の影響試算のことについて少し改めて聞かせてもらいたいし、その対策を求めておきたいと、こう思いますが、答えは、国の試算に沿って三重県も対応すると、最大26億円の被害が出てくると、こういうことでございました。もう少し中を見ますと、米は影響なし、お茶もなし、あと、それぞれ品目に影響があって、その結果がそうだと、こう言うんですが、果たしてその程度でおさまるのかどうかということについて非常に心配をしておりますし、とりわけ米についてゼロということの言い切りができるかどうか。
一通りの説明を聞くと、国のほうで備蓄に回して、そしてそれを飼料米に使っていくという方法で、市場から隔離するから影響がないんだと、お茶については申すまでもなしに、現状で相手国というのがTPP関係諸国にはないと。このお茶のほうはある程度理解ができるにしても、米についての理解はなかなかできにくいところであります。余り時間がありませんので、この程度にさせてもらって、県の考え方を再度聞かせてもらっておきたいと思います。
〇吉仲部長 TPPの影響試算について、代表質問でもお答えしましたが、国の試算に基づいてさせていただきました。各県においては独自の試算というのもありますが、三重県では国の試算を利用しまして、米について影響なしということについて、再度そこだけ、ポイントだけ御説明を申し上げます。
西場委員、もう既に御承知だと思うんですが、国は枠外関税は341円/キロは維持をされる、それから米国、豪州に合わせて7.84トンの特別に創設される無税輸入枠の部分で入ってくるものについては、平たく言うと、国は買い上げて市場には出回らなくなるという、そういうことによってトータルで影響がないようにするということに基づいて、その試算によって我々も求めました。
ただ、これについては試算でありますので、今後、国内流通価格のいろんな市況等についてはやっぱり注意深く見ながらやっていくべきだと思います。農家の皆さんにも不安の声があるのも事実ですので、そういうことを踏まえて、引き続き国に対してもしっかり責任を持った対応をとるというよう要望を行うとともに、県としても対策についてはしていきたいと思うんですが、一方、米については、先般も伊賀コシヒカリが5年連続特Aということになりましたが、引き続きブランド力を高めること、それから担い手のしっかりした、経営を安定する、あるいは規模を拡大しながらやっていただくということによって打ち勝っていくような施策を引き続きもうかる農業に向けて、その他野菜等もありますが、今、米について御答弁するのであれば、そんなことでやっていきたいと思っています。
〇西場委員 7万8000トン、アメリカ、オーストラリアから来るというこの現実ですね。これは一部といいますか、どれだけの量になるかわからないですけれども、スーパーに並ぶんですよ。仮にカリフォルニア米だとしたら、60キロでスーパーでは売っていないですけれども、60キロ3000円の米が並ぶわけですね。そこに1万5000円も6000円もする国内産米が、コシヒカリが並ぶと。この割高感というのは、消費者にどんな影響を及ぼすかということは容易に想像がつきます。
隔離をした後、それを飼料米にというんですが、じゃ、飼料米に今まで出しておった国内のコシヒカリがあります。主食米の上等なのは食べますが、上等でないものはえさ米に出すと。そこで、えさ米の価格がどういうように引っぱられるか。えさ米のコシヒカリが引っぱられたら、上質米にも引っぱられてくる。これはもう容易に想像がつきますね。心配ができます。やっぱり理論どおりには実体経済は動かないというのはもう誰しもがわかっておる。であれば、そういう中で、三重県の今の26億円が、あるいは米影響がゼロというのが言い切れるのかどうかということをもっと深く考えていくべきだと。
いろんなニュース等で聞くと、福井県、熊本県では県が独自試算をしておる。例えば熊本県であれば、国の試算であれば60億円ぐらいであったのが、県の試算を入れたら、それが130億円の影響に上がってきた。国の品目だけじゃないものにきちっとスポットも当てて試算をしていく。こういうことをこれからやっていく必要があるでしょう。さらに申せば、豚、牛に対する畜産の影響というのも非常に大きい。これから豚に対してどれだけの影響が出てくるんかということもはかり知れないわけですね。国の試算どおりで行けるかどうかという問題がございます。
畜産の問題にしてみれば、先ほど、松阪の食肉流通センターの質疑もありました。今年になって、先ほどから御紹介していただいたように、知事もそして石垣副知事も、また松阪牛では竹上市長も出向いて、香港やアメリカへ出向かれて、大変PRをして手応えがあると、今知事も言われた。そういう中で、これからTPPも踏まえて、攻めの輸出を対応していくということになれば、このことも含めて、これから三重県としての独自の対策をしっかりやっていく必要があります。
余り時間がありませんけれども、その決意表明があるのかどうか、国に頼らない三重県としての対策を今後やっていく決意をお聞きしたいと思います。
〇吉仲部長 TPP対策の有効活用はもとより、まずは三重県の特色、強みをしっかり生かしながら、若者あるいは今現在、農林水産業に取り組んでいる皆さんが夢を持っていけるように、我々全力で取り組んでいきたいと思っています。
以上です。
〇西場委員 時間が来ました。以上をもちまして終わります。ありがとうございました。
〇青木委員長 次に、鷹山、御質疑をお願いいたします。
〇東委員 皆さん、こんにちは。鷹山、品格を尊び気概に富む会派鷹山の一員として、県政発展のために総括質疑をさせていただきたいと思います。自分なりには非常に久しぶりにこの場に立たせていただくという感を持っておりまして、実は昼休みも会派総会を開いておりましたら、いろんな意見交換がされまして、今年度の新予算についてはどうやこうやとか、つい最近、いろんな人を動かす面で何かどうやこうやとかといろんな発言がありましたが、それはこの場では申し上げませんが、ただ、7000億円という180万県民のいわゆる代表として、知事あるいは県行政を推進される方々に、議会として小さい会派ですが、タグボートの1つになれば、大きな船もちょっと右に寄ったり左に寄ったり前に進んだり、ちょっと進めるという、そういう役割が県議会に対してあると思っておりますので、そういった意味も込めて、総括質疑をさせていただきたいというふうに思います。
私は時間が14分ということなので、3点について質疑をしようと思っておりますが、冒頭だけ申し上げますが、切れてしまえばまた違う場で申し上げたいと。
1つは今、外国人旅行者が非常に増えているということで、特に民泊、新しい概念の民泊が非常に多くなってきた、三重県の対応はどうなのかということが1つ。2つ目は、これは首を長くして私期待して待っておった尾鷲高校のプールの改修ですね。箱物抑制というお話が出ますが、古くなって60年近くなっているんです。かなり古いところで、これを当初予算で見込まれていらっしゃるかどうかということをぜひ確認をしたい。
3点目は、私、担当常任委員長ですので余り申し上げることはないんですが、人づくり、つまり担い手対策の事業が新規で地方創生で盛り込まれているのが3つほどあるんですが、来年度だけじゃなくて、ぜひこのままずっと地道に続けてほしいというお話をさせていただきたい。こんなことをお話ししたいなというふうに思っています。
1週間前の観光庁のデータによりますと、宿泊旅行者が伊勢志摩サミット県内開催ということが決定されて、下半期7月12月で全国で伸び率が1位ということで、知事も早速いろんなところで情報発信をされて、すごいなというふうに思っています。知事は1番がお好きかどうかわかりませんが、私は2番よりも1番、こういったことは知名度が上がりますし、ブランド力が当然上がります。伊勢志摩、三重、どんなところかなというところで期待をされているんですが、当然、観光消費額もV字で上がると言えないまでも、右肩上がりであるということは否めないことでありまして、経済波及効果をより一層上げていただきたいなと、それぞれの部局で取り組んでいただきたい。
そこで、お尋ねです。先ほど申し上げたホテル不足というのが都市部ではあります。オリンピックということがあるわけですが、我々が上京しましても、値段がまず高くなったと、それからなかなかとりにくくなったという実態があります。でもそんな中で、社会問題になっております民泊ということを政府もどうやっていくのか、既存の旅館業者とのすり合わせをどうするのかとか、あるいは滞在の日にちですね。1泊2日は認めないで、緩和するについても1週間ぐらいをめどに緩和していったらどうかというのが来年度4月ぐらいに緩和策がとられるようですが、民泊といいますと、一般的に我々が認識するのは、例えばどことかの家に、Aさんの友達の家に泊まります。友達だからといってお金はとらなくていいよじゃなくて、それなりの費用は払います。宿泊代ということでやると、本来は民泊というのはそういう形が増えている。
十数年前からですが、農家体験民宿というのがありまして、規制緩和の中で農林漁業者が一部を貸して農家民宿をやっていくと。これは非常によいことだなと私は思っていたんですが、なかなか伸び悩んでいるんですね。実際件数でいいますと、担当課に調べてもらうと、県内では32件しかございませんで、南部地域だけでいくと24件、東紀州はわずか10件しかないというのが現状であります。観光は、単に見て回るという観光から、体験をする、それから交流をすると、こういうふうにシフトしていますのが1つ、それからもう一つは、インターネットで世界中からアクセスができるサイトが、シェアリングビジネスとかシェアリングエコノミーとかって言われますが、そういったものが非常に伸びてきたという背景がありまして、これは本拠地はエアビーアンドビー、この間質疑でもちょっと申し上げたんですが、エアビーアンドビーのようにアメリカに本拠地があって、そこに空き家登録をして、そこで登録をすると、決済はカード決済らしいですが、やられていくんです。それが非常に増えてきたということであります。
例えば、東京都大田区では特区を設けまして、この2月から、つまり先月から指定業者を指定して、説明会を開くと1000人ぐらいが来られたようです。実際手を挙げたのは2、3件だったようですが、そんなような状況があるんです。伊勢志摩サミットの、アフター伊勢志摩サミットと言われるように、その後、いろんな形で目に見えない形で外からのお客さんが来る、これをちゃんと受け取る必要があると思うんですが、三重県としてはどう考え、どう捉えていき、例えば、私は南部地域に住んでいますから、1つの活性化の起爆剤の1つにとっていくという部分があるんですが、その辺を御答弁いただければと思いますが。
〇亀井局長 私のほうから民泊を活用して南部地域の活性化にどう活用するのかというあたりから御答弁させていただきたいと思います。
今、委員のほうからも御説明がございましたとおり、都市部におきましては海外からみえるお客様が急増いたしまして、宿泊先が足りないというような状況がございまして、それを受けまして、例えば個人が所有するマンションでありますとか、それから別荘、それから空き部屋なんかを活用して、旅行者を有料で宿泊をさせるという民泊というのを、現在規制緩和の方向で検討されているというふうに承知をしております。
南部地域におきましても、実際、民間ですけれども、古民家を改装いたしましてゲストハウスというものをつくりまして、インターネットなんかを通じて海外のお客様を呼んでいるというようなところもございまして、一定ニーズはあるのかなというふうには感じております。南部地域活性化局におきましては、ポストサミットということもありますけれども、来年度、東紀州地域のインバウンドにもしっかり取り組んでいこうというふうに考えておりまして、そんな中で、今回の国における民泊の規制緩和、こちらの議論の状況をしっかりと注視をしていければなというふうに考えております。
〇東委員 ありがとうございました。制度の動き、動向を注視するというわけですが、インバウンドのお客さんが増えた、伸び率1位ということは、どうぞこの取組も地方でトップランナーを走っていただいて、いろんな施策に講じていただければなというふうに思います。
残り5分になってしまいましたが、2点目、教育長にお尋ねをしていいんですかね。校舎その他建築費というのが予算計上されています。平成30年度、インターハイの開催の予算もつけていらっしゃいますが、先ほど申し上げたように、築58年の老朽化、非常に古い尾鷲高校のプールの修繕計画をぜひお願いしたいと、まずこの結論から、ぜひ取り組んでいただきたいと、地元からもう3年ほど前から具体的にいろんな形で要望をいただいていると思うんですが、新年度予算の中にそれは含まれているのかどうかをお尋ねをいたします。
〇山口教育長 尾鷲高校のプールの温水化については、当初予算には含んでおりません。
〇東委員 いやいや、そのまま立っていていただいても結構なんですが、村木局長にもあわせて確認で後で、時間がないのでお聞きしませんが、実は尾鷲高校は歴代のすごくさん然たる歴史がありまして、昭和48年とかにインターハイで優勝しているんですね。最近でも、日本代表ということで尾鷲高校の部員が世界に羽ばたいているという実態は御承知ですよね。
〇山口教育長 承知しておるところです。
〇東委員 そうですね。それを支えてきたのは、実は地元の民間が運営していた温水プール、スイミングクラブがありまして、それが閉鎖されたという状況ももちろん御存じだと思うんですね。本当にスポーツ力とか地域創生とか地方創生だとかを考えるのであれば、時間のない中でお話ししますと、十数年前に学校再編というのがございました。その中で、長島高校とそれから尾鷲工業高校と尾鷲高校、あの域内、つまり私の選挙区であるわけですが、その域内が1つになったわけですね。そのときに、もちろん自然減ですから生徒が減ってくるのはやむを得ないにしても、やっぱり特色ある学校経営というものを考えておくべきではなかったかと今になって思うんですが、今になっては昔の話なので、私はインターハイももちろん国体もオリンピックもそれぞれに控えている中で、希望の持てる、つまり三重県内から尾鷲高校を目指したいと、水泳だったら指定強化も受けている学校で目指したいというぐらいの施設整備を、改修ですけれども、していただきたいものだと思いますが、改めてお尋ねをします。
〇山口教育長 委員のほうから尾鷲高校水泳部の活躍については紹介いただきましたけれども、平成26年、27年と県の強化指定運動部ということで、全国大会で好成績をおさめていただいています。そのことも承知しております。
そんな中で、先ほど統廃合の話もございましたけれども、やはりその時点でもう少しきちんと整理をしていくべきだったかなとは思うところでございますが、平成28年度から既存のプールではございますけれども、学校からも屋根とかあるいは側壁をつけられないかとか、あるいは温水化による運用経費などの試算をぜひ行ってみて、今度検討をしてまいりたいと思っておりますので、そういうことで。
〇東委員 ありがとうございます。1分になりました。
上杉鷹山の、なせば成るという言葉が非常に有名であります。知事に答弁求めますので、米百俵という言葉もございますね。小泉首相が総理になられたときに所信表明で述べられたところでして、教育こそ人材を育て国や町の反映のもととなるというフレーズでありまして、三根山藩という近くの藩からどうぞ米百俵食べてくださいといただいたものを食べずに分けずに、学校に変えたという有名なお話があるわけですね。
私は地方創生という時代にあって、そういう30年後とか50年先を見据えたことが、企業会計から55億円入れ込んで予算を組んだと、非常に窮乏の県財政があるわけですが、その中にあっても、これだけは譲れないということを示していくということが私は地方創生のやる気につながるんじゃないかなというふうに思うんです。そんなことの、時間短いですけれども、御答弁いただいて、少し検討しますと教育長に言っていただいたので、より一歩前へ進めていただきたいと思うんですが、どうぞ。
〇鈴木知事 まさに、東委員おっしゃるとおりだと思います。米百俵、今回、地方創生本格展開の年ですので、教育人づくりもプライオリティー高く掲げましたし、今回の予算には特別支援学校もそれぞれ入れているところであります。ぜひそういう思いでこれからも取り組んでいきたいというふうに思います。
尾鷲高校のプールにつきましては、しっかりその運用経費がどのくらいかかるのか、設置場所をどうするのか、そういうことも含めて検討させたいと思います。
〇東委員 ありがとうございます。終わります。
〇青木委員長 次に、公明党、御質疑をお願いします。
〇山内委員 こんにちは。公明党四日市市選出の山内道明でございます。よろしくお願い申し上げます。ちょうど先週の今ごろは熱にうなされておりまして、大変御迷惑をおかけしまして申しわけありませんでした。今元気いっぱいに復活をしておるんですけれども、なかなか数多くの方からまだまだ不安視をされておりますので、払拭すべくしっかり頑張っていきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、時間がありませんので、早速質問を今日2つほどさせていただきたいというふうに思っております。1つ目は、昨年私のほうで一般質問でも取り上げをさせていただいて、その後、数多くの方から反響のお声をいただいた件でございますけれども、特殊詐欺被害防止対策事業についてでございます。これは従来よりしっかりと力を入れていただいて、防止に励んでいただいておりますけれども、まだまだ三重県といたしましても平成27年で100件以上の被害、また6億円以上の被害ということで、なかなか減衰状況にいかないという状況の中で取り組んでいただいております。その中で質問させていただいた中で、今回きちっと684万6000円ということで、予算を明確にしていただいて取り組んでいただけるということでございます。本当にありがとうございます。
その中におきまして、特に高齢者に重点を置いた広報啓発活動、また被害に遭わないための環境整備にしっかり力を入れていくというふうな内容がございますけれども、こちらの詳細について御説明をいただければというふうに思います。よろしくお願いします。
〇森元本部長 警察が行っております特殊詐欺対策につきましてお答えいたします。
まず、現状ですけれども、平成27年中、被害が126件発生しておりまして、昨年比プラス23件となっております。被害額につきましては前年よりやや減少したんですけれども、それでも5億9280万円と大変多額に上っておりまして、深刻な状況です。
特色といたしましては、被害者の70%以上が高齢者でありまして、中でもオレオレ詐欺と還付金等詐欺では95%以上が高齢者となっています。そこでこういった状況を踏まえまして、県警察では、高齢者を中心とした県民の方がだまされない、たとえだまされても簡単にお金が犯人側に渡らないということを基本といたしまして、貴重な予算を使いまして、来年度におきましては、次の3つの事業に取り組んでまいりたいと思っております。
1つが高齢者の多くがお孫さんからのプレゼントを大切にするということに着目いたしまして、小学生から高齢者へメッセージカードをお渡ししてもらおうというものです。これはカードに簡単な被害防止対策が記載されておりまして、それにお子様から高齢者の方へメッセージを書いていただいて、これをカードとして県内の全小学生から高齢者等にお渡しいただこうというもので、これを高齢者の方が常時携行していただいて被害を防止しようというものです。
2つ目が犯行グループからの電話を遮断するのに有効な機器の普及のモデル事業であります。これは電話発信者に対して警告メッセージを流しまして、通話内容を録音する自動通話録音警告機というものを360台整備して、高齢者世帯等に設置して、この種機器の普及を促していこうというものであります。
最後3つ目ですが、金融機関職員による声掛けで被害を阻止するという水際対策を強化しようというものでありまして、職員の方々が効果的に声掛けの要領や技術を習得していただけますように、声掛けマニュアルDVDというものを県内の金融機関全店舗に配付しまして、声掛けを積極的に行っていこうというものであります。こうした事業を中心に、平成28年度におきましては、1件でも少しでも被害減少させるように取り組んでまいりたいと思っております。
〇山内委員 御答弁ありがとうございました。
非常に具体的に、3点にわたって推進をしていただけるという御答弁をいただきました。特に、一番最初の小学生からのメッセージカード、お孫さん世代からのメッセージカードということで、非常に有効なのではないかなというふうに思います。
また、コマーシャルでちょっと記憶が定かではありませんけれども、オレオレ詐欺から家族を守るのはオレなんだという、あるお笑い芸人のコマーシャルが出ておりましたけれども、まさにこれは大事だなというふうにそのコマーシャルを見ながら実感をいたしました。本当に高齢者自身が自分自身の身を守るということで、先ほど来ありました録音機能つきの防止機器ということで導入いただけると。昨年までですと、迷惑電話チェッカーなるものを約120台ほど導入をしていくということでありましたけれども、今回360台ということで大幅に拡充していただいて、しっかりと推進をしていただけるということで、ハード面での対策と先ほどのメッセージカード等に象徴されます高齢者を守る環境の整備ということでソフト面の対策ということで、しっかりとまた進めていただきたいというふうに思っています。
同じ基本事業名の14101の中で、ほかに防犯カメラを設置していくですとか、あと環境生活部でも犯罪から県民を守るアクションプログラム(仮称)の策定等に取り組むというふうにありますけれども、様々な社会状況、今変化の途上でありますので、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、2つ目にまいりたいというふうに思います。
こちらも先ほど来、津田委員のほうからもしっかりと御指摘がありまして、追及というかしっかりと取り組んでくださいという要望がございました。これは、交通安全施設整備事業におきまして、交通安全施設の整備事業とあと生活道路・通学路安全対策推進事業、これは信号機等の新設ですとか、あと横断歩道等の修理とか補修も含めてになりますけれども、この中には、老朽化した交通安全施設の更新を推進していくというふうにございますが、様々私も地元の県民の方からいただく要望の中でやはり多いのは、信号の設置、それから横断歩道の設置と、こういったところが非常に多いわけなんですけれども、中には現場の話をさせていただいている中で、なかなか予算がない中で推進していくのは難しいんですけれども、最大限頑張りますというお返事をいただくのが多いです。
その中でも、特に不要な信号機、施設ですとか標識を撤去していくことも考えておりますと、そういった不要な施設、標識を撤去することで交通環境が改善される場合もあるでしょうし、また、信号機等ですと、電気代等、また更新時期に来ているものを更新せずに撤去することができたりすると、維持管理費、ランニングコストのほうが削減をできたりすることもありますと、そういったところもしっかりと注力をしていきながらこの予算の捻出にも努力をしていきたいと、こんな話を聞いたことがあるんですけれども、こういった角度で、この特に2つの事業について、予算がない中でですけれどもしっかりと推進をしていくようなお考えはおありでしょうか。お願いいたします。
〇森元本部長 私からの交通安全施設の撤去についての考え方につきまして御説明申し上げます。
信号機や標識それぞれ交通安全と円滑確保のために重要なものでありますけれども、一方で、例えば信号機ですけれども、交通環境の変化によりまして必要性が低下した信号機をそのままにしておきますと、かえって信号無視を誘発したりですとか、あるいは車の流れが遅くなるといった問題も生じます。また、委員御指摘のように、維持管理に多額のコストが必要となります。
そこで、こうした道路環境等の変化によりまして必要性が低下した信号機につきましては、地元住民の方との合意形成を丁寧に図った上で撤去を進めて維持管理費用の削減に努めております。ちなみに、平成27年度におきましては4カ所、信号機を撤去しております。
道路標識も全く同じでございまして、交通実態に適合しなくなった交通規制を解除するという場合に標識を撤去する、あるいは老朽化が進行しております大型の標識、これについては路側標識、小型の標識へと変えるということで、維持管理費用の節減に努めております。今後も必要な標識、必要な施設をしっかり整備するという観点と、厳しい財政状況を鑑みまして、維持管理費用を削減するという観点、この両者を適切に調和させて、交通安全円滑確保に努めてまいりたいと思っております。
〇山内委員 御答弁ありがとうございました。既に平成27年度でも4カ所の信号機を撤去されたということで、伺いました。平成31年度までに152基、老朽化した信号機の更新等を検討していくということで目標が掲げられておりますけれども、中にはこういった形で撤去可能なものもあろうかというふうに思いますので、地域住民の方としっかりと協議をしていただく中で、安全確保しながらコスト削減に努めていただきたいというふうに思っています。
先ほど本部長からございましたように、交通量の変化ですとか、特に通学路等に関してはいろいろ小学校等の統廃合の関係もあったり通学路の変更等もあったり、いろいろニーズの変化もございますので、また地元の様々なお声を聞いていただきながら、しっかりと推進のほういただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
〇青木委員長 次に、日本共産党、御質疑をお願いします。
〇山本(里)委員 日本共産党の山本里香です。2人を代表いたしまして、総括質疑をさせていただきます。皆さんには首から上しか映りませんけれども、失礼をいたします。背伸びをして頑張ります。今日は3月7日ということで、新聞紙上やメディアでは、シャープ株式会社が正式に鴻海精密工業の傘下に入るのかどうかと、その契約がなされるかどうかということで、昼の時点で私は確認はできておりませんが、遅かれ早かれというか話が煮詰まってきているようなことが言われております。傘下に入る、買収という言葉を使って報道されているわけですけれども、これ、売り払うとかよその資本になるとか、そういうことではないのかと思います。本当に残念、これまで多額の税金を奨励金として補助金として投入をして応援をしてきたことが残念だというふうに思いますが、この産業集積促進補助金として分割で、平成27年度もこの年度末に4億円の支出の予定がされているし、来年度の予算の中では当初予算の計上でやっぱり4億円、さらにあと2億円ずつ2年間続けて、90億円と言われているもののまだ補助金を出していないのが、12億円分残っているという現状です。
90億円の立地奨励金を15年にわたって、15年にわたらなければいけないほど巨額だったわけなんですけれども。「産業構造の高度化及び雇用の機会の創出を図り、もって本県経済の健全な発展と県民の福祉の向上に寄与することを目的とする。」県民の福祉の向上に寄与するを目的とする三重県企業立地促進条例というこの中でこれが行われているということなんです。
思い返していただきたいと思います。知事は多分この場所にはおられなかったと思うんですけれども、この企業立地奨励金を決めたのは北川県政のときで、そして野呂県政のときに、野呂知事があの亀山の工場の設備を中国に売り払うというときに、そのことで返還金の話がありました。そのときに、この本会議場でこのように話してみえます。「お話のありました補助金の返還という話でありますけれども、企業立地関係条例に基づく補助金の返還には該当しません。実はそうではなくて、補助金を対象に出した設備の財産処分をした場合に、会社がその財産処分によってもうけたりすると、余剰金が入ってくると。そういうことに対してやっぱり返還をしてもらわなきゃならないということで」と答弁をしてみえます。それが三重県補助金等交付規則という中の第20条によって返還金が返還をされたわけです。
第20条を読み上げます。「補助事業者等は、補助事業等により取得し、又は効用の増加した財産のうち次の各号に掲げるものは、知事の承認を受けないで補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸付け又は担保に供してはならない。ただし、補助事業者等が第五条第一項第五号の規定による条件に基づき、補助金等の全部に相当する金額を県に納付した場合並びに補助金等の交付の目的及び耐用年数を勘案して知事が定める期間を経過した場合は、この限りではない。」一、二、三とその後あるんですけれども、あのときはその中の機材というか、設備を売り払ったということで返還になりました。
今回先ほども申しましたように、この傘下に入るとか買収ということですので、まだ決まっていませんね。まだ決まっていませんけれども、当初予算には決まっていないから今までどおり書き込んであると思うんですけれども、今後この方向が出されるとすれば、これはこの規定によって返還を全額してもらわなあかんのやないかと私は思っているんです。今年度、来年度、あと2年間、この4年間のはましてや、先ほどの第20条によりますと、野呂知事はそのようにおっしゃったんですけれども、そのことについていかがでしょうか。
〇廣田部長 本会議の関連質問のときにもお答えした内容とも重複するかもわかりませんですけれども、補助金については、必ずその年度が終わったごとに適正に執行するかどうかというのをちゃんと確認をした上で執行しております。それから、先ほどのいろいろな想定、仮定があると思うんですが、どういう場合にどういう場合でどういう事業が廃止されたとか、そういうことが全くわからない状況の中で現在でお答えできる内容はございません。
以上です。
〇山本(里)委員 現在まだ細かなことがわからない、内容ももちろん契約もされていないわけですので。でも、この企業立地の条例によりますと、知事、県は該当企業に対して相談を受けたり助言をしたりすると。そのことでいけば、そういった今までに今回の件で相談をされたりとか報告を受けたり、そういうことがあって話があったのかという、指導があったのかとか、そういうようなことについてはいかがですか。ただ細かいことがわかっていないからだけれども、今の流れの中で、本来この第20条に抵触するとなれば、返還ということが全額あり得るんでしょうか。売り払うということです。
〇廣田部長 私企業にとっては、いろいろな経営方針でありますとかマネジメント方針というのは、役員の取締役会等で決まっていくと思うんです。個別の内容について私どもが個々に教えていただいているわけではなくて、私どもとしては地域の企業なので雇用の維持でありますとか、あるいは情報が入れば教えてくださいということは申し上げておりますけれども、個々に一つ一つこうだからこうというような経営の中の方針までは入っていっておりませんので、そのことについては御理解いただきたいと思います。
〇山本(里)委員 もちろん、私企業、個々の企業でどこまで入れるかというのはあると思うんですけれども、この条例などを見てみますと、報告をする義務が、どの時点でというのはあると思います。けれども、報告する義務がある、あるいはこれは信頼関係でもってその企業と県との中でやっていくことですので、その相談もいつあったのかもわかりませんけれども、いつ知らせがあったのかも今お答えはいただけませんでしたけれども、そのことが大事なことなんじゃないかなと、信頼関係の上に。知事はこの北川知事のときから野呂知事のときに返還ということが第20条について起こり、そして今の状況、まだ確定したものではないですけれども、この第20条ということに関してどのようにお考えかお答えいただきたいと思います。
〇鈴木知事 現在、確定した情報がありませんので、お答えできません。
〇山本(里)委員 第20条は確定した条件がないから答えられない、けれども、第20条は現存するという、規則にあるんだから現存はしますよね。ということで理解をさせていただいてよろしいですか。
〇廣田部長 補助金の交付規則というのは、今回のシャープのだけではなくて、三重県補助金等交付規則というのが正式な名前だったと思うんですが、それは全ての補助事業に通じることであって、もちろん補助の規則についてはあるということは承知をしておりますし、もしいろんなケースで返ってくるということになるのであれば、そういう手続的なことはそれに従うというふうに考えております。
〇山本(里)委員 今、企業会計から繰り入れをするとか、それから県債が増えたとか、サミットで大変だ、かつかつの、いやかつかつ以上の大変な状態の中で県政運営がなされているわけですけれども、本当にこういうことをきちんときちんとしていくことも大事なことだと思っています。シャープは前年度3月末で1847億円の内部留保、これは連結ですけれども、ある企業です。私もシャープに県内で頑張ってほしいです。もちろん県内でこれから形を変えた形で頑張っていかれるんでしょう。けれども、形がやはり変わってきている。県民はみんな心配をしているし、今まで巨額の県税を投入している。今言われている6億4000万円は返っていますけれども、初め総額90億と言われ道路建設等で市ともに30億円の道路建設があり、そしてまたいろいろな導水整備とか、そういうところで県はお金を使っています。本当に経済状況の変遷はあるというものの、こういう中できっちりとこの第20条に関しては見ていただいて、今後に生かしていただきたいというふうに強く申し上げて、私の総括質疑を終わります。
〇青木委員長 次に、能動、御質疑をお願いします。
〇長田委員 亀山市選出、能動の長田でございます。私から5分ですので、もう単刀直入に入らさせていただきたいと思います。
来年度の予算に向けましては、先ほどから稲垣委員であったり西場委員のほうから質問がございましたように、企業会計の中からからのいろんな形の中の流用といいますか、借りるということもございました。そんな中で、来年度の特徴に思えましたのが債権の特別会計のことでございますので、県債の債権の特別会計についてちょっとお伺いしたいと思います。
今回、本来30年償還スキームとなっている市場公募債の償還を発行当初の3年間が交付税措置がされず、残り27年間で交付税措置がされることを考慮して市場公募債の将来の償還に備えるための積み立て方法を変更し、今まで30年間であったものを4年目の27年目から積み立てるというふうに変更するということでございますが、これによって来年度積み立て金額は少なくなるわけでございますけれども、このような方法を今後ともずっと続けていくのか、今年だけこうやってさせていただくことになるのかということと、ほかにもこのような変更するような債権といいますか会計があるのかということをあわせてお願いしたいと思います。
〇稲垣(清)部長 今回、当初予算ではそういうような形で調整をさせていただきました。ただ、これまでるる申し上げましたとおり、本県の財政運営の中で一番懸案になっていますのが、公債費をいかに下げていくかということでございますので、当然のことながらそういうことを考えますと、この県債管理基金への積み立てもできるだけ増やしていくというふうな努力はさせていただきたいというふうに考えております。
それから償還方法につきましては、こういう県債管理基金を使っての償還方法の変更というのはこれだけです。ただ、御案内のように、証書借入、相対で借入条件を決める場合はございますので、それは借入先が条件の変更に応じれば変更可能ですけれども、その場合には当然規定の約定と変わってきますので、ペナルティーがかかってくる可能性もあります。
以上でございます。
〇長田委員 ありがとうございました。ということは今回やるということと、4年目から積み立ていくわけですが、市場公募債の場合は、30年期間でたしか10年ごとに一部ずつ償還していくということになると思います。4年目から積み立てていきますと、10年目に27分の7しか積み立てていないということの中で、3分の1には満たないわけですが、そこの部分についての将来の負担とか、その辺についてはどうお考えでしょうか。
〇稲垣(清)部長 今後、この県債管理基金について、積み増しができなければそういう形になるわけでございますけれども、1回目の償還のときには27分の7で償還します。したがいまして、残りの27分の20についてはその段階で借りかえをするということでございます。
〇長田委員 ということは、来年の部分がそうして、再来年また同じようにあれば、同じように10年後に一部借りかえという判断でよろしいですか。
〇稲垣(清)部長 先ほども申し上げましたように、予算的に余裕があれば県債管理基金を積み増すのがベターでございますので、そういう努力はさせていただくということです。
〇長田委員 ありがとうございます。いろんな中でやりくりしていくのは当然大切でございますので、そんな中でいろいろな方法でやっていっていただきたいと思います。よく我々から思いますと、一般公募債の場合に30年間借りて、10年後に返す。それまで10年間積み立てをしておるということなんですが、一般的に考えると、先ほど申されました毎年返していって積み立てをせんほうが得なような気もするんですが、そのような形の中の、債権ではないにしろ、借入方法とか、そちらを利用するような形で全体の借り入れが膨らまないような、そういうような考え方というのはできるんでしょうか。
〇稲垣(清)部長 市場公募債については、主流は満期一括償還というのが主流でございまして、これは基本的には市場流通性を考えての話です。ただ、市場がそういう定時償還も認めるのであれば、発行の余地はあります。ただ、私どもは市場公募債だけではなくて、シンジケート団を利用しての発行でありますとか、先ほど言いましたような証書借入というのもございますので、その中で定時償還というを組み合わせてございますので、定時償還と満括とのベストミックスというのを考えているということです。
〇長田委員 ありがとうございました。時間がまいりましたので、どうもありがとうございました。
〇青木委員長 次に、大志、御質問をお願いします。
〇倉本委員 大志、桑名市・桑名郡選出の倉本崇弘です。早速質疑のほうに入らせていただきたいと思います。
厳しい財政状況の中で、新たな財源ということで、私からは2点質疑をさせていただきたいと思います。
まず、第1点目は、県有施設の有効活用という点で質疑をさせていただきたいと思います。今回具体例として、県民の森について1つ例を挙げて議論をさせていただきたいと思いますが、これは多く県が保有する施設に当てはまるものであると私は認識をいたしております。県民の森は昭和55年に開設をされていますが、近年では県内各地でもいろいろな物販を伴うイベント等も積極的に開催をされており、県民の森などもそういった開催の有力な候補地となっているとお聞きをいたしております。また、世界環境が大きく変化をする中において、県民の森の利用のあり方、あるいは求められる施設のあり方というものが開設当時とは異なってきている、変化をしてきていると思っております。
施設の主目的を失うことのない範囲で一部民間事業者に対して、例えば喫茶店等のスペースとして開放するなど、あるいは先ほども少し触れさせていただきましたが、イベント等の開催を積極的に促すことによって、県にとっては新たな利用料収入等と新たな財源確保につながっていくのではないかと考えますが、見解をお示しをいただければと思います。
〇吉仲部長 県民の森につきましては、菰野町と伊賀市にありますけれども、そもそもの目的については県民の皆さんにやはり自然に親しんでいただく、そこでいろんな勉強をしていただくという本来の目的でやっておりまして、年々利用者も増えております。運営については、指定管理者制度でやっていただいて、今例えば自販機などを置くと、少しそこで収入については運営費から差っ引くということでやっていますし、例えば体験型で当然いろんなことをやっていただく材料費なんかはいただいています。
ただ、今後、いかに森林公園等が利用者にとってうまく効果的といいますか、魅力的なものになるというのは、いろんなアンケートをとりながら運営についても今後生かしていきたいと思っています。その結果について生かしていきたいと思っています。
〇倉本委員 御答弁ありがとうございます。主目的はもちろん変えないということは大前提であると思いますが、社会の変化というのは刻一刻と変化をしていくわけでありまして、そういった中で、各施設とも時代のニーズに合わせて変化をしていくことが極めて重要であると思っておりますので、ぜひ適時検討をお願いをしたいと思います。
次に、時間もありませんので、2点目に、ネーミングライツについてお聞きをしたいと思います。
県においても厳しい財政状況の中で、ネーミングライツによって新たな財源確保を行っているということは高く評価をさせていただきたいと思います。一方では、他県の例などを見てみると、歩道橋などもネーミングライツの対象となっていますが、三重県においては三重県屋外広告物条例などによって、歩道橋などは禁止物件とされています。当然、規制と新たな財源確保という2つの側面から複合的に判断をしていかなければならないと私も承知をいたしておりますが、やや規制の状況が強いのではないかなと、こういう感じがいたしております。そこで、新たな財源確保と規制のあるべき姿としてどのように捉えられているかという点を御答弁をいただければと思います。
〇稲垣(清)部長 新たな財源の確保で、ネーミングライツのお話がございましたけれども、基本的には私どもとしましては、財政当局としましては、既存の規制の範囲内で、今現在ネーミングライツをどういう形でやっていけるのかというスタンスで考えておるところでございます。
〇倉本委員 ありがとうございます。その点は理解をいたしましたが、現実的に市町からネーミングライツをやろうとすると、この条例部分がネックになってくるということも実際に課題として挙がってきています。このあたりについては、ぜひ今後柔軟に対応して、市条例で禁止物件を外すことができるということもお伺いをいたしておりますが、市町の立場というものもありますので、いずれの形がいいのかということはぜひ御検討いただければと思います。以上で私の質疑を終わります。ありがとうございます。
〇青木委員長 次に、草の根運動みえ、御質疑をお願いします。
〇稲森委員 伊賀市選出、草の根運動みえの稲森稔尚です。
それでは、伊賀市にありますウィッツ青山学園高校についての今後についてお伺いしたいと思います。
伊賀市にあるウィッツ青山学園高校の通信制課程の一部において、国の就学支援金を不正受給した疑いが持たれ、本来の教育からはかけ離れた実態が報道されているところでございます。報道を見ておりますと、かなり一部の通信制の授業内容とかをおもしろおかしく報道されている部分もあるんですけれども、地域にとりましては、廃校になった学校を活用して地域の課題解決にもつながっていくのではないかという期待ですとか、また、同時に全日制課程もありまして、いじめですとか不登校とか、いろんな道で一度挫折を経験して苦しい思いをしているにもかかわらず、希望を持ってそこでもう一度学んでみようという、そういう生徒の方も多数、21名在籍していると、全日制課程のほうではおられるというふうに聞いているわけです。この大切な学びの場、学習意欲のある生徒の学びの場をどういうふうに保障していくのか、今後守っていくのかということをお聞きしたいわけなんですけれども、三重県として、在籍する生徒に対してどのような対応を、今後、相談体制とか行っていく考えがあるのか伺います。また、他校への転校や編入を希望する声も聞いておりますが、その点もあわせてお聞かせください。
それから本来、認可権限のある伊賀市の立場からあってはならないことなんですけれども、通信制高校や高校の運営に対するノウハウが残念ながら乏しかったという部分も出ていますので、伊賀市教育委員会に対する技術的な支援も含めて考え方をお聞かせください。
それから、教育委員会にも伺いたいんですけれども、個々の相談のケースによっては、ウィッツから県立高校への転入を希望する場合もあるというふうに思いますが、そういう受け皿になることも含めて考えていただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
〇髙沖部長 私どもの私学の担当としては、相談体制をこれまで以上に充実させて伊賀市とともに、また県教育委員会とも連携できるところはしっかり連携して、まず相談体制をしっかりしていきたいということを思っています。全日制についての意義等についてもしっかり認識をしております。在校生にも教育についていろんな再履修の問題とかありますので、そこはしっかり支援できるところについてはやりたいと。ただ、伊賀市の教育委員会からいろんな相談があった上で、ということを前提にさせていただきたいと思います。
以上でございます。
〇山口教育長 伊賀市教育委員会の技術的なアドバイザーということですが、先週末、伊賀市の教育長、次長が見えまして、2つ要望がございました。面接指導に係る回復措置についての教員を紹介してほしい、そして通信制課程がわかる教員を紹介してほしい、この2点でございました。委員が言われましたように、転入学につきましては、私立学校法人の関係もあります。一概に転入学を自由に認めてしまうと、経営の存立にもかかわる話でございますので、そこは伊賀市教育委員会、ウィッツ青山学園、それから法人の三者から意見を聞きながら県と相談しながらやらせていただきます。
以上です。
〇稲森委員 教育長からのお答えなんですけれども、こういう生徒本人たちのどうにもならない罪のないところで起きてしまった事態に対して、民業圧迫になるではないかとかという議論と生徒のこれからというのを同列に扱ってほしくないということは、強くお願いします。こういう事態を十分受けとめていただきたいと思います。
それから、知事に最後、受けとめ方をお聞かせいただきたいんですけれども、今後の学習意欲のある生徒をどういうふうに支えていくのかという、そういう思いをお聞かせください。
〇鈴木知事 一義的には、ウィッツ青山学園や伊賀市教育委員会が適切な措置を全力で講じるというのが大前提でありますけれども、純粋な思いでそこに通っている子たちもいますので、そういう子たちについてはやっぱり生徒のことを第一に考えて、我々も協力していくということだと思います。
〇稲森委員 未来ある生徒の皆さんへのこれからをよろしくお願いいたします。
終わります。
〇青木委員長 以上をもって、予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑を終了いたします。
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
予算決算常任委員長 青木 謙順