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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 令和2年度 委員会会議録 > 令和2年6月19日 防災県土整備企業分科会・常任委員会 会議録

令和2年6月19日 予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会・常任委員会 会議録

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防災県土整備企業常任委員会

予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会

会議録

(開会中)

 
開催年月日   令和2年6月19日(金曜日) 午前10時0分~午後1時48分
会議室      202委員会室
出席     8名
           委員長    藤根 正典
           副委員長  山本 佐知子
           委員     中瀬 信之
           委員     田中 祐治
           委員     杉本 熊野
           委員     小林 正人
           委員     村林  聡
           委員     舘  直人
欠席   なし
出席説明員  
   [防災対策部]
          部長                日沖 正人
          副部長              清水 英彦
          次長                井爪 宏明
          危機管理副統括監       原  政美
          防災対策総務課長       中川  実
          消防・保安課長         和氣 城太郎
          防災企画・地域支援課長   川邉 正樹
          災害対策課長          内山 敦史
          危機管理課長          天野  敏
          コンビナート防災監       天野 亘康
                             その他関係職員
   [医療保健部]
          医療政策課長           坂本 和也
          人権・危機管理監         中井 正幸
   [子ども・福祉部]
          人権・危機管理監         山添 達也
   [環境生活部]
          ダイバーシティ社会推進課長  阪  靖之
   [県土整備部]
          道路管理課長           関山 治利
          建築開発課長           杉野 健司
          住宅政策課長           石塚 孝昭
   [教育委員会]
          学校防災推進監          今町 嘉範
          学校経理・施設課長        太田 和恵
委員会書記
   議事課     主幹          櫻井  彰
   企画法務課  課長補佐兼班長  田米 正宏
傍聴議員   なし
県政記者   1名
傍聴者    なし
議題及び協議事項
第1 分科会(防災対策部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第121号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
第2 常任委員会(防災対策部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)みえモデルの取組方向について
 (2)「令和2年版成果レポート(案)」について(関係分)
 (3)「三重県防災・減災対策行動計画」実績レポートについて
 (4)避難所における感染防止対策について
 (5)審議会等の審議状況について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 分科会(防災対策部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第121号「令和2年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)
   ア 当局から資料に基づき補充説明(日沖部長)
   イ 質疑
○藤根委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。
 
○田中委員 この地域減災対策推進事業費なんですけども、これは前回、災害対応力強化事業費という形で出ているんですけども、この内容というのは違うわけですか。ほぼ同じような気もするんですけども、どうなんですか。
 
○日沖部長 前回6月に出させていただいたのは、県のセーフティネットの備蓄として持つものの予算をまず計上させていただきまして、今回は、2分の1補助なんですけども、市町の補助金について令和2年度当初予算で6300万円をお認めいただいているんですが、それに今回、新型コロナウイルス感染症の関係で、少し市町からの補助申請期限を延ばしまして、項目についてもマスクとか手袋なんかを増やしました。要求が市町から結構ありましたもんですから、それを賄うということも含めてこの補正で増額をさせていただくという、直接の市町への補助金でございます。
 
○田中委員 分かりました。前回なんですけども、3万8000人分というふうにお答えいただいたと思うんですけど、今回はどれぐらい想定されているんですか。
 
○日沖部長 今回は人数というのはございませんで、それぞれの市町が感染防止の資機材について、購入しようとする分の半額を補助するというものでございます。
 
○田中委員 分かりました。ありがとうございます。
 もう1点、消防学校費の学校運営管理費なんですけども、これって更新というふうにあるわけですけども、新型コロナウイルス感染症とどういうふうに関係があるんですか。老朽化のための更新じゃないんですか。
 
○清水副部長 ここに書いてありますように、空調設備を管理する機能の部分を強化したいということでございます。大きくは3つありまして、コントローラー、温度とか時間とかをコントロールするそこを制御する機能の部分と、センサーそのもの、大教室とかで気温が今どれぐらい、そういったものを直接管理するセンサーの部分、この2つを集中管理する、さらにそれをコントロールする、自動制御する、そういった3つの機能の部分を今のいいものに替えることによって、空気の浄化といいますか、換気機能を向上させることで、屋内におっても新型コロナウイルス感染症対策の一助になるようにということで、今回更新させていただこうというものでございます。
 
○田中委員 じゃ、感染症対策ということで、今回出てきたということで、以前からこんな計画はなかったんですか。
 
○清水副部長 これプラス先ほど言いました空調設備、いわゆるエアコンの部分なんかも計画はございます。ただ、そこは機能しておりますので、今回は、今申し上げましたコントロールする部分、ここを替えさせていただくということでございます。
 
○田中委員 分かりました。ありがとうございました。
 
○藤根委員長 ほかにございますか。
 
○村林委員 お願いします。消防行政指導のお金ですけど、これも先ほどの地域減災対策推進事業とかと一緒で、何かスキームみたいなものがあって補助なんでしょうか。
 
○和氣課長 こちらのほうは、今回の新型コロナウイルス感染症について救急搬送をするというときに、感染症につきましては、移送は県の業務になりますので、消防本部へニーズを聞き取っておりましたら、やはり装備品、マスクであったり、ゴーグルであったり、もしくは防護服であったり、そういったものが十分に供給されていないということがございましたので、県で購入して、現物で支給するというふうに考えているものでございます。
 
○村林委員 御答弁いただきましてありがとうございます。議案聴取会のときに、その辺のすみ分けみたいなものはどうなっておるのかという質問がたしか出ていたんですけれども、今の御説明ですと、感染症の部分は県の仕事なので、きちんと購入して現物で支給するというように理解させていただきました。ありがとうございます。
 
○中瀬委員 消防費のところなんですが、購入するということで、今の状況では注文すればすぐ入ってくる状況にあるのか、その商品を国産で賄うのか、輸入品で賄うのかという決めというのはつくられておるんでしょうか。
 
○和氣課長 新型コロナウイルス感染症の救急業務につきましては、消防庁から標準装備品という形で、マスクでしたらN95マスクであったりとか、規格が一定示されておりますので、その標準装備品を購入したいと思っております。今、委員から御質問がありましたように、2月、3月頃は物の調達が大変滞っている部分がございましたが、5月に入ってきて、一定流通等も回復しているということで、6月に入ったらさらに改善がされていくんだろうというふうに、今のところ下調査の中で、物品の調達については見込みを立てているところでございます。さはさりながら、各消防本部でも若干仕様が異なっている部分がございますので、そこら辺はしっかりとニーズを聞き取った上で、国内品、もしくは外国産も含めていざというときには、我々県で全力を挙げて物品の調達に努めていきたいというふうに考えております。
 
○中瀬委員 将来的に国内品、国産に限定していくという考え方は、今のところないんですか。
 
○和氣課長 規格そのものは、例えば先ほど言いましたN95マスクでしたら、0.3マイクロメートルの粒子のものを95%以上捕集するというふうな仕様ですので、その仕様を満足しているということであれば、そこは性能的に満足しているということで、国内外の別を問わず、調達ができるもので迅速に調達していきたいというふうに考えております。
 
○藤根委員長 ほか、ございますか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
 
  ウ 委員間討議
○藤根委員長 御意見のある方はお願いします。
 
○村林委員 さっきの中瀬委員のおっしゃった国産品をしっかりと調達していくというのは、今回はいいと思うんですけれども、将来的には必要なことなのかなというように、今回はとにかく物があるということが重要だと思うんですけれども、そういうふうに感じました。
 
○藤根委員長 ほかに御意見はございますか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、これで本議案に対する委員間討議を終了いたします。
 
   エ 討論   なし
   オ 採決   議案第121号(関係分)   挙手(全員)   可決
 
 2 委員間討議
 (1)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 
第2 常任委員会(防災対策部関係)
 1 所管事項の調査
 (1)みえモデルの取組方向について
   ア 当局から資料に基づき説明(日沖部長)
   イ 質問
○藤根委員長 では、御質問等がありましたらお願いいたします。
 
○杉本委員 みえモデルは、みえモデルでよろしいですけれども、これに関わって、今後なんですけれども、今年度の防災訓練で、こういったところの訓練はされるんでしょうか、どうでしょうか。
 
○日沖部長 感染防止対策を含めた防災訓練自体が必要だと考えておりまして、当初の計画では、そこまで考えていなかったんですけど、今年度の例えば11月に行う総合防災訓練とかは、感染防止を踏まえた訓練にしたいというふうに内容を再検討しておるところでございます。
 
○杉本委員 分散訓練であるとか、今までにないような場所を使ってというところを想定されると思うんですけれども、避難所運営訓練についてはどうですか。
 
○日沖部長 もともと11月に予定しております県の総合防災訓練では、物資の搬送をベースに考えておったんですけども、それはそれとして行うとしまして、それと会場が今のところ伊勢市を予定しておるんですが、ちょうど避難所に当たる場所でもありますので、そこでの訓練も伊勢市と一緒にやっていきたいというふうに考えております。
 
○杉本委員 後ほど避難所における感染防止対策というのがありますので、そこでまた少しお伺いしようと思っております。結局このみえモデルの中身をもうちょっと詳しくというか、深めていくには、やっぱり訓練する中で深まってくると思いますので、そういったところを今後よろしくお願いします。
 
○藤根委員長 ほかにございますか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、みえモデルの取組方向についての調査を終わります。
 
〔関係部局 入室〕
 
 (2)「令和2年版成果レポート(案)」について(関係分)
   ア 当局から資料に基づき説明(日沖部長)
○藤根委員長 申し訳ありませんが、ここで一旦休憩として、再開は10時55分からとさせていただきます。
 暫時休憩いたします。
 
(休  憩)
 
イ 質問
○藤根委員長 それでは、御意見等がございましたらお願いします。
 
○舘委員 本当に御苦労さまでございます。
 これまでの県として課題を持って取り組んだことの成果、また残された大きな課題があるんだということとともに、全体的な話になるんですけど、新たに次なる取組の方向やというふうなことですが、まず県がやろうとするのは災害があれば公助、共助、自助、こういうふうなものがあって、その仕掛ける公助の部分を県が担うということですけども、一番初めにもあったように、年々大きな災害が全国的にはあったとしても、この地域、我が三重県においては大きな災害がまだないので、先ほども南海トラフ地震の問題もあったけれども、これから来るんだというその危機感があったとしても、それが防災に関する県民意識調査からいっても年々低下してきている。それへの対策というのが、個々の部分別に、例えば子どもの学校、生徒等の部分についてもそうですし、高齢者の方々もそう、先ほどもあったけれども、避難所の運営というのは、いろいろな形の中で、それは県としてしっかりとしていかないけない部分、やはり防災の日常化って全体的な話ですけれども、それの意識づけというのが一番大事やと思うんですよね。
 ですから、それに対してのいろいろな木造住宅の耐震化の部分についての周知をすること、これとか、全ての事業において周知し、理解し、訓練して、訓練でできないものが実際その災害があったときにできるんですかということがよく言われるけれども、その部分でいろいろな政策を打っていって、それをもっともっと効果的なものにしようとするには、県民の皆さんにその意識を持っていただくことだと思うんです。それが一番大事だと思うんですけれども。いろいろなやり方はある。ぼかっとした全体的な話ですから、これだという答弁がいただけるんかどうか分かりませんけれども、やはりそれを各部が、教育委員会であれば子どもたちの命を守る、また県土整備部であれば県民の皆さんの命を守る、それがための事業の展開という、それぞれの部署でのその意識が絶対必要なんだろう。そしてそれを県民の皆さんに理解していただく、それのための努力というのが一番大事なんだと思いますけれども。個々の問題については申しませんけれども、その大きな形の中での施策を推進していくことが一番肝要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
 
○日沖部長 まさに三重県の場合、幸いにしてというか、紀伊半島大水害以来、大災害と言われているものがないという中で、まず特に自助、共助、公助で、より分かりやすくするために、みえ県民力ビジョン・第三次行動計画で施策111と施策112に分かれていますけども、前も一応、自助、共助、公助と分けた形で施策体系をつくっていたんですが、今回は自助、共助を促すと。公助の限界というのも、職員数のことであったり、設備のことであったりいろいろ100%全て公助でというのはなかなか難しい状況がありますので、やはり災害を我が事として考えていただくということが非常に大事だという中で、当然ながら公助の連携強化あるいは体制づくりというのを施策112で今回も引き続き強化していくということにしているんですが、特に近年、自助、共助、特に自助の意識、家庭での備蓄から始まって、それぞれのお住まいになっているところのハザード認識、こういうところからの啓発をベースにしていますけども、一番力を入れてきているのが共助の取組ということで、地域での共助の取組に重点を置いた取組を進めてきているところです。
 それが自助、共助を促すということも施策112のところで、公がやる取組であるんですけど、自助、共助を促す部分については施策111に集約をしたという形の体系をここでも組ませていただいています。それで共助の取組を特に力を入れてやっていくという中で、やはり先ほど申しました災害を我が事としてということですので、まずは自らの防災意識の向上はもとより、やはり共助で地域で連携していくという取組に対して、市町と特に連携を強化して、これはみえ防災・減災センターも入って、市町の職員あるいは県の職員、それから自主防災組織も含めた地域で活動をしていただけるような人材育成と、育成だけでは駄目で活用ということも、次のステップに入って、みえ防災人材バンクに登録していただいた方の活動というのも支援しながら、一緒になってやっていくという取組、特に共助での取組の推進ということで力を入れていくと。そんな中で、我が事として感じるのがやはり避難、自分の命を守るというところを特に我が事として考える一番のポイントだと思いますので、ここのところとそれに一番近いのは避難ということと、それに伴う実際の訓練参加ということですので、今からの施策については、そういったところをポイントとして取り組んでいきたいというふうに考えております。
 
○舘委員 おっしゃるとおりだと思う。自分の命は自分で守るというのが一番基本だけれども、それを促していくのは、やはり共助やねという、施策を推進しようとされる考え方は分かりました。
 一番初めにみえモデルが出てきたけれども、これも新型コロナウイルス感染症が出てきて、未知のウイルスやということに対しての取組は、県としてはこうだよ、全体的な今までのこの施策のいろいろなものをまとめたものだよねという形なんだと思うんですけれども、この防災、県民の命を守る、それのいろいろな部分があるけども、例えば防災に対するみえモデルなんてあってもいいんかなと。それが施策111と施策112なのかもしれないけれども、そのことも理解していただくのは、やはり県民の皆さんに県としての思い、そして県民の皆さんに自らやっていただかなければならない部分、そしてさっき言われた共助の部分というのをもっともっと理解していただく、そのしっかりとした取組をしていかなければ、せっかく巨費を投じてやろうとしていることが生きてこない部分が出てくるんかなと思いますので、その方向性をしっかりと持って、もっともっと理解いただけるような、そして訓練にも出ていただけるような、自らが出ていきたいと言っていただけるような方向性を見つけていくのが一番大事やと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 
○小林委員 舘委員に総括的に聞いていただいて、部長から総括的に答えていただいたんであれなんですけど、細かいところを1つ教えていただきたいと思います。
 施策111の率先して防災活動に参加する県民の割合というところなんですけれども、これは分母というか、そういったところは何名ぐらいかというのと、この割合をはじき出すときに、例えば年齢別であったり、あるいは障がいの有無であったり、外国人であったり、地域性であったり、そういうものも加味されているのかどうかというのを教えていただきたいと思います。
 
○川邉課長 この率先して防災活動に参加する県民の割合でございますが、これは毎年度、防災に関する県民意識調査というのをやってございます。今回の数値につきましては令和元年11月1日から令和元年11月18日まで実施した調査が基となっております。大体5000人を対象に実施しておりまして、今年度につきましては2535人の回答があったところでございます。ですので50.7%という数字となっております。この数字で今回50%ぐらいの回答になっておるわけなんですけども、詳細はまた追ってになると思うんですが、年齢別とか、男女別とか、分析はさせていただいておりまして、今ちょっと細かいのが出なくて申し訳ないんですけど、そういうふうな調査が基となっております。
 
○小林委員 ありがとうございます。さっき話をさせていただいた障がいの有無とか、地域性とか、いろいろそういうのを加味してパーセンテージを出していただいたということですね。全体の5000人というのは、県内でどうやって選ばれるんですか。
 
○川邉課長 これもランダムに抽出しておりまして、ただ、三重県全体に均等に抽出できるような形で配慮してやってございます。
 
○小林委員 ありがとうございます。あと1点、教えていただきたいんですけども、県立学校の長寿命化の件なんですが、今年度2校やるというふうには聞いているんですけども、今回の新型コロナウイルス感染症の関係で工期なんかが遅れてきたというか、そういうことはあるんですか。
 
○太田課長 今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で大分夏休みが短縮になりまして、計画している部分で、やっぱり音が出る工事とかは、夏休み中にどうしてもやらないといけないということで、1校は本当に夏休みが1週間ぐらいになってしまうということもありまして、2校の予定だったんですけど、1校については来年度に延びる、工事でできる部分とできない部分があるという状況です。来年度にはその遅れた部分をやるという予定にしております。
 
○小林委員 そうすると、全体にこれからこう計画していたやつが順に遅れていくというような感じが進んでいくんですか。
 
○太田課長 現在は令和5年度までに完了というところに収めるという方向で、今年度遅れた分は来年度やって、来年度の分は来年度やるという方向で考えております。
 
○小林委員 ありがとうございます。
 
○藤根委員長 ほかに御意見等ございませんか。
 
○杉本委員 学校における防災の取組についてなんですけれども。昨年10月に大川小学校の判決が出ました。被告は宮城県と石巻市でした。損害賠償ということで、そういう判決だったんですけれども、現在、三重県内で高台避難を必要とする学校はどのくらいあるというふうに把握していらっしゃいますでしょうか。その中で年1回、本当に高台避難をしている学校がどのくらいあるんでしょうか。そのあたりが今後の津波避難に関してはすごく大きなところだと思うんですけれども、今回の令和2年版成果レポート(案)等では、そのあたりを少し読み取れないんですけれども、いかがでしょうか。
 
○今町推進監 高台避難についての御質問でございます。今私のほうで把握しておりますのが津波浸水想定区域におけます立地の学校ということで、県内で申しますと17校ございます。あと先ほど大川小学校のお話もございました。県教育委員会でも市町の教育委員会、それから県立学校を訪問いたしまして、いろいろ意見交換も行っております。避難場所ですとか、避難経路、こちらについては大川小学校でも問題になったところでございます。そういったところで防災体制の確認ですとか、防災体制の見直し、訓練等の実施等の必要な支援を行っていきたいと思っております。
 あと、大川小学校の津波訴訟についてを題材とした教職員向けの危機管理研修等も実施してまいりたいと思っております。
 
○杉本委員 どんな基準で17校なのかというのをまた教えてほしいんですけれども、私の実感としては17校で本当にいいのかなという感じがしています。想定外の想定外のことで大川小学校がああいう惨事になったということなので、本当に6メートルぐらいなので、屋上に逃げたら大丈夫やっていうことで17校という抽出になっているんやったとしたら、大川小学校を受けてそのあたりのところも含めて見直しが必要ではないかなというふうに思っています。
 また、15ページのところで、そういったところの研修もするというふうにはなっていますけれども、私は抜本的にやっぱり津波の避難については、しっかりともう一回、検証、点検をして学校管理下における危機管理マニュアルを改訂する必要があるというふうに思っています。そのあたりのところが学校管理下における危機管理マニュアルの改訂の指導、助言をしたというふうにしか書いていないんですけれども、新型コロナウイルス感染症のほうはまだ国全体が段階分けとか、基準がはっきりしていないので、学校にだけ基準をつくれというのはちょっと難しいかと思うんですけれども、感染症のことも含めながら学校管理下における危機管理マニュアルって今年度本当にしっかり見直す必要があると思っているんです。そのあたりのところを記載していただけたらなというふうに考えていますが、いかがでしょうか。
 
○今町推進監 学校管理下における危機管理マニュアルにつきましては、私どもが各学校を回りましていろいろと意見交換、助言等をさせていただいております。先ほどの大川小学校の話も当然こちらからも訴えて、避難路ですとか、訓練の実施ですとか、そういったところはしっかりと県立学校にも助言して、指導もしていきたいと思っております。書きぶりにつきましては、今は助言していくというところにとどまっているところでございます。中身については検討させていただきたいと思います。
 
○杉本委員 お願いします。大川小学校で問われたのは行政の責任です。要するに公助の責任が問われて負けたわけですから、それは県の責任も問われたわけです。きちっと点検ができていなかったというところで事前の防災がきちっとできていなかったと県の責任も問われたので公助なんです。なので、そこのところは市町だけじゃなくて、県の責任をしっかり踏まえてやっていただきたいなというふうに思います。それをマニュアルだけじゃなくて、実効あるものにしようと思うと訓練やと思うんですけれども、3ページのところで家庭や地域と連携した防災の取組を実施している学校の割合が91.7%になっていますけれども、この中身が大事やと思うんです。実感として本当に県民、市民と一緒に学校というか、子どもたちの防災教育も含めながら訓練がなされているという実感はありません。申し訳ないですけれども。防災ノートをうちへ持って帰るとか、そんなところもここの数には入っているわけじゃないですか。でも私は、やっぱり土曜授業とか、子どもだけじゃなくて保護者も一緒に、そして地域も一緒に休日にやっていくとか、そういう取組がもっと広まってもいいと思っているんです。一部やっています。津市内でも土曜授業でこれをやっているところもあるし、中学校のクラブ活動の子どもたちが、土曜日にクラブ活動に来ているからということで、避難所運営訓練に参加して、中学生の役割を担ってというような訓練をされているところもあると思うんですけれども、そういったところがもっと進んでいってほしいなと。
 こういう91.7%という数字で私はごまかされることはないので。そういった取組が県民の意識の向上、県民全体につながっていく、学校の防災訓練というのを地域と一緒にやるというのが今一番やるべき県民の意識の向上につながると思っているので、そのあたりのところをぜひ連携して進めていっていただきたいので、そんなところをここに書いていただきたい。いかがでしょうか。今後の方向性として。
 
○今町推進監 委員がおっしゃる点を、そのとおりと思っております。書きぶりについては、また検討させていただきたいと思います。
 
○杉本委員 お願いします。
 それから、県立学校が避難所になっている数は現在何校ですか。
 
○太田課長 41校です。
 
○杉本委員 ということは、3分の2ぐらいということなので、今後広げていく予定でしょうか。
 
○太田課長 市町からお願いしますみたいな話がありましたら応じていくという形になると思いますので、そこは市町からの要請があれば検討するようにということを、学校には伝えていきたいと思っております。
 
○杉本委員 それに連動して。学校を防災の避難所にするときには、やっぱり安全確保が大事です。これまでは、つり天井というか、天井の修理にずっと重きを置いてきて、これについてはもうそろそろ事業が終わろうとしているんですけれども、今後、学校施設を避難所にするときに、どういった施設としての課題があるというふうにお考えでしょうか。
 
○太田課長 学校は昭和40年ぐらいに造られた建物が多いので、トイレなんかも和式トイレが多いですし、様々な方が入られると思いますので、いろんな方に対応できるような学校設備にする必要はあると思います。ただ、今は老朽化対策の中で、普通教室棟のトイレの洋式化というのも計画的に進めているところです。
 
○杉本委員 今後も避難所にしていく形が広がってくると思うので、やっぱり体育館の、トイレも含めてのバリアフリー化というのはすごく大事だと思いますので、次なる課題として、そのあたりはまた考えて御検討いただければなというふうに思います。
 まだあるんですけど、私ばかりでは。もう一つだけやらせてください。
 要支援者の避難訓練なんですけれども、要支援者の避難訓練ってどれぐらい県内でやられているんでしょうか。
 
○川邉課長 要支援者の関係になると思いますので、要支援者の関係は今、子ども・福祉部のほうがメインでやっていただいていますので、またうちも連携してやっていきたいとは思っておりますけれども。
 
○杉本委員 そうですね。やっぱり一番難しくて、この間ちょこちょこモデル的にはやっていただいているんですけれども、広がっていないのはこの要支援者の部分だと思います。でも、高齢化がだんだん進んできていますし、このあたりのところが大事で、夜は御家族がいますので、昼間の独り暮らしの人が多いんですよね。独り暮らし以外の方もあるんですけれども、町場ですと昼間の企業と連携した支援というのが避難訓練の中であるといいなと私はずっと考えてきました。企業と地域が連携して、場所の提供はあるんですけれども、避難行動を連携した形でやっている訓練って県内でありますか。
 
○内山課長 現状の訓練は、企業は確かに平日にされているところでございます。住民の方々の自主防災組織で自分たちの地域の訓練というのは、どうしても平日となると参加者の関係があって、たくさんの地域の方が参加できるようにということで休日にしているというのが現状でございまして、連携しているというのがちょっと実情ではないんですけれども、今後、例えば平日にやると効果があるような訓練ということで、情報伝達であるとか、緊急地震速報の場合の行動とか、その辺のことも見ながら、どのような効果的な訓練ができていくのかというのは、検討していきたいなと考えているところです。
 
○杉本委員 ありがとうございます。自分の地元は、企業に施設を開放してもらって、百五銀行もありますので、百五銀行へ避難するとか、ほかの企業のところへ避難をするという形や、何か所かやっているんです。ただ、土日なので、わざわざ出てきていただいてやっているんですけれども、そんなところからでも企業との連携ができてくると、平日の昼間の要支援者の避難というのが非常にできていく部分があるというふうに思いますので、今後のこととしてまたお願いしたいと思います。
 
○川邉課長 先ほど私が子ども・福祉部と申し上げましたけれども、それに特化した訓練というふうに理解してしまいましたので、申し訳なかったんですけれども、地域は一体となっておりますので、そういった企業の連携でありますとか、地域全体での訓練というのは大事だと思っておりますので、そういうのを意識しながら地域の取組を支援していただきたいと思っておりますので、ちょっと補足させていただきます。
 
○杉本委員 実は私の、歩けない母が昼間は1人で自宅におりました。自宅の周りにはたくさんの企業があるんです。若い人がいっぱい勤めているんです。昼間に何か起こったときに、あそこの会社の人がうちの母を助けてくれたら助かるのになとずっと思っていたものですから、そんなこともできる、助かる命もあるんじゃないかなと思って申し上げています。
 
○藤根委員長 ほか、御意見はございますか。
 
○中瀬委員 2点ほどお願いします。
 施策111の13ページ、15ページのところなんですが、まず1点目は木造住宅の耐震化ということがありますが、そのことについて耐震診断を受けることは、各市町が率先して個別の民家の方にお願いして随分進んだかというふうに思っておるんですが、実際にその家を耐震改修というんですか、そういうことが本当に進んでいないというのが現状であるというふうに思います。そういう中で、14ページの一番上に、耐震性のない木造住宅の耐震改修と除却の補助件数が300件とありますが、この件数は目標として上げておる300件なのか、たくさんあると思うんですが、耐震診断を受けた中でこの数年のうちに何割かをしていかなあかんという数字を持っておるのか、その辺を聞きたいということと、実際に耐震改修が進まない理由というのを捉えられておるんか、何でなんやろかということが分かっておって、こういう数字にしとるんかということをお聞きしたいというふうに思います。
 それと、13ページの地区防災計画の作成をするということがありますが、地区防災計画の中を見とると、各市町において事業者や地域でそういう組織を立ち上げてやるというふうなことが書いてありますが、三重県では29の市町がありますが、その中の小さな1地区が地区防災計画を始めたら、もうそれが29分の1に当たっていくのか、各市町の大半の地域で地区防災計画ができたときに1とみなすのか、その辺の数字はどういうふうに解釈したらいいのか、お願いします。
 
○石塚課長 お尋ねの300件についてでございます。これは、県が耐震改修を行う場合の補助を実施しておるんですけども、その補助と、空き家の除却に対しても補助事業を実施しておりまして、平成28年度から令和元年度にかけての補助の実績件数が年平均300件ということで、令和2年度についても耐震改修と除却に係る補助件数を300件ということで設定してございます。委員がおっしゃいました診断を受けた後の設計とか改修に進まない理由という点については、1つは工事費が高額であるということと、建物の所有者の方の高齢化が進んでおって、なかなか改修まで進んでいただけないという状況があるというふうに分析しております。こういった中で工事費が高額な部分については、耐震診断の方法により精密な方法を採用することで、補修箇所を少なくしていく、コストダウンを図る、そういった方法について、特に今年度から検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 
○川邉課長 13ページの地区防災計画等を作成している市町の数でございますが、私どもといたしましては、地区防災計画というのが地域防災を進める上で、すごく大事な取組というふうに考えておるところでございます。委員御指摘のように、地区防災計画については、例えば企業がつくるということも考えられます。ですけども、私どもがこの数値を置いたのは、市町にそういうことも御理解いただいて、各地区でそういうふうな計画に取り組んでいただきたい、そしてそれを県としても一生懸命応援していきたいという思いでこの29市町というふうに設定させていただいた次第でございます。
 
○中瀬委員 そうしますと地区防災計画については、各市町に1か所でもそういうことをすれば、カウントされていって、受けたらいいということなんですね。たとえ1か所でもやればいいということで。
 
○川邉課長 たとえ1か所でもというのが、私どもの施策の進め方としては、まず1か所からも始めてほしいというふうに思っておるんですが、まだそこが浸透していないというところがございますので、その1か所から始めて、できる限り広げていってほしいというふうに思っておるところでございます。
 
○日沖部長 今ここにありますように現状値で4市町ということになっていますけれども、地区防災計画を市町で1か所やることによって、そのプロセスであるとか、ノウハウであるとか、県からも支援はしていますけれども、やはり一定計画的にもやっていただきたいし、1か所やることによって広がっていくというところもございますので、まずは地区防災計画をつくるという市の取組、そこを進めてもらうということで、この指標を置いたということでございます。
 
○中瀬委員 取っかかりはそれでいいと思うんですよね。でも最終的には5年たったときに29の市町が1か所でもやっておったらそれで満足をせんと、やっぱり中身が具体的にならんとあかんと思いますので、そこら辺をしっかりと進めてほしいというふうに思います。
 それと、先ほどの耐震性のない住宅の改修が、実際に価格が高くてできないということは分かっておるということを言われておりますが、若い世帯も耐震性のない住宅に住んでおる方はたくさんいると思うんです。そういう中でせっかく耐震診断をしたんですから、それが進むような格好を、本当に、例えば1部屋耐震とかいろんな方法があると思うんですが、そういうふうに進めてほしいと思います。何といっても直下型の地震が来ると、古い住宅が潰れて亡くなるという方が一番多いというふうに聞いておりますので、そういう面からいくと、予算とかそういうことに絡んでできないということじゃなしに、どうすればできるかということをもっと具体的に各市町に提案してやってほしいというふうに思います。
 
○田中委員 この評価なんですけども、ある程度進んだということで、皆さん一生懸命頑張られたんで、こういうふうに評価をされたと思うんですけども、細かい数字を見ておりますと、これまた県民指標なんですけれども、2年連続下がっていたのが上がったということなんですけども、この目標値と実績値の差を見ておりますと、平成28年度が1.1%、次が5.8%、9.3%、令和元年度が10.0%と、どんどん目標との差が広がっているというのがうかがえます。
 あと、活動指標におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響があったというのも御説明をいただきましたけども、横ばいもしくは減っているということになっていますので、私見ですけども、ある程度進んだは、ちょっと甘いんかなというふうに思います。これは私見ということで止めておきますけども。
 あと質問なんですけども、みえ防災人材バンクなんですけども、登録者が500名となりましたということなんです。インターネットで名簿等の公開は許可を得て登録されている方が120名ほどあるわけですけども、年齢構成を見ておりますと80歳以上の方もお見えになりますし、結構高齢の方がお見えになります。若い方は恐らく役所の方だというふうに思うんですけども、このみえ防災人材バンクの方々に一体何を求めているのか、まずお伺いしたいと思います。
 
○川邉課長 みえ防災人材バンクにつきましては、委員御指摘のように、10代から80代まで幅広に登録いただいておりまして、確かに高齢の方が多いところになっているところでございます。足して500名になってきておりますので、私どもといたしましてはこういった知識を持っていただいた方に、地域の防災を進める上でのアドバイザー的に自主防災組織とか自治会とかと連携していただいて、地域の防災の取組を推進していただけたらなというふうに思っております。ですので、そういった面でいろんな情報の提供もしながらやっていきたいというふうに思っておるところでございます。
 
○田中委員 ありがとうございます。500名の方なんですけど、実際動いた件数なんですけど、登録者の活動件数は237件だったと思うんです。何もせずに登録だけされている方も結構あるようにも感じるんですけど、その辺はどうなんですか。
 
○川邉課長 みえ防災人材バンクというのは地域との橋渡し的なバンクになっておるんですが、実情を言いますと、結構登録していただいている人材の方が直接市町とやり取りされて活動されているケースもございます。自分事で申し訳ないんですけど、自分が去年、自治会長をしていて地域の取組をやっていたら、バンクに登録された方が活動をされていて、その方はバンクを通していなかったんですよ。そういうのが結構あるみたいです。それは本来あるべき姿だと思っておりますが、ただ、実態は把握しなくちゃいけないと思っておりますので、コーディネーターの連絡会議とか、そういうのもございますので、そういうところからの情報収集をしながら、そういった取組をされている方の応援をしていきたいというふうに思っております。
 
○田中委員 分かりました。せっかくたくさんの方がお見えになるわけですから、有効に活用していただければというふうに思います。
 それと11ページの緊急輸送道路の件なんですけども、これは国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策によってかなり整備されてきたと思うんですけど、今年度で終わりなんですけど、来年度以降、予算的にも大変かなというふうに思うわけですけども、整備率というのはどれぐらいの現状なんですか。
 
○関山課長 防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策につきましては、私ども道路管理以外の部分でも橋梁等いろいろ取り組んでおります。整備率につきましては、現在手元に資料がございませんでして、分かっておりませんけども、橋梁の点検でいきますと法定点検ということで全ての橋梁を5年ごとに目視点検するということになっておりまして、必ず緊急措置でありますとか、早期に措置が必要な橋梁につきましては、5年以内といいますか、次回点検までに補修を完了するという目標で現在進めております。
 
○田中委員 分かりました。ありがとうございます。山間部においては、橋を直しとるより、ヘリポートを造ったほうが安いんと違うかなと思うんですけども、これも私見です。
 それから、最後なんですけど、14ページのところに、だれもが過ごしやすい避難所づくりというふうにあります。本当に避難される方は結構少なくて、何のための避難所かというところもいろいろ感じるわけですけども、日本の避難所というのは、国際的な難民支援基準を下回っているという指摘があるのと、内閣府の避難所運営ガイドラインで、簡易ベッドの確保を目指すことというふうになっているんですけども、見ておりましても、簡易ベッドのことに一言も触れていないというのが目につくんですけども、その辺はどうなんですか。
 
○川邉課長 また後ほどの所管事項説明のところでも触れるところなんでございますが、避難所運営マニュアル策定指針を今回改訂もさせていただきまして、例えば1人当たりの面積についても、最低限3.5平方メートル以上という形で明記させていただいておるところでございます。そして、簡易ベッドというか、段ボールベッドとか、そういったものについても、今回の新型コロナウイルス感染症とも関連しまして、ある程度必要不可欠なものになってきているのかなというふうに思っておりますので、そういったところは市町ともちゃんと連携しながら整備を進めていきたいというふうに思っております。
 
○田中委員 ありがとうございます。段ボールベッドなんですけども、仕切りもきちっとあるので、自分の個人スペースも取れますし、感染の予防にも少しはつながるんではないかなというふうに思いますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
 
○村林委員 まず先ほど出ていた話から、田中委員のおっしゃっていた達成率と新型コロナウイルス感染症の影響ですね。これはむしろ正副委員長にお願いしたほうがいいかもしれないんですけど、ほかの委員会との兼ね合いもあると思いますので、県全体としてどう取り扱うのかということを一度、委員長会議か何かで話し合っていただけたらどうかなと思いました。
 それが1つ目で、もう一つが同じく田中委員のおっしゃっていた避難所運営の話でしょうか。私もこれが非常に本会議なんかでも議論されておるのを聞いていて、いまだに台風なんかで避難所の映像が映ると、床にそのまま座っておる人たちの映像がよく映るんですね。高齢者の方がああいうふうな避難をされますと、かえって体調を崩して健康を損なったり、命を縮めたりというように、災害のときであれば災害関連死というようなことにもつながると思いますので。これは私も大変意識として持っておりますので、私からも要望させていただきたいと思います。御答弁は結構です。
 質問に入りたいと思うんですけど、まず、どこにも載っていないんですけど、以前私が予算決算常任委員会や本会議場でも質問していた仮設住宅の数の考え方、それは見直しが進んでおるのか、進んでいないのか。この場での議論が適切でないのであれば、またどこかの所管事項で議論させていただきたいとも思うんですけれども、そのあたりはいかがですか。
 
○川邉課長 仮設住宅につきましては、用地については数を見る限り一定数確保できているというふうに考えております。ただ、委員から御指摘いただいておる運営の問題とか、質の問題とかいうのもあると思いますので、数としては一定数確保していただいておるというふうに考えているところでございます。
 
○村林委員 それは私が以前質問していた内容をきちんと理解してもらっていないのではないのかという御答弁だったと思うんですけれども。一定数確保の一定数という算出基準がまずおかしいのじゃないでしょうかという質問をしたわけです。今、県から私が説明を受けたのは、アンケートを取って、津波の後、その場に建て替えを希望するという人については、仮設住宅は要らないんだというカウントをしているわけです。でも大災害が来て、津波で更地になってしまった後、その家が新しく建てられるまでに例えば3年とか多分かかりますよね。ということはその人の分の仮設住宅って用意しておかなきゃいけないんじゃないのかという問題意識を以前から質問しておるわけなんですけれども、一定数確保しておるという考え方で、今のような話はきちんと踏まえたのかどうかということなんですが、いかがですか。
 
○川邉課長 私が申し上げましたのは、応急仮設住宅の建設候補地の土地としての確保を申し上げました。言葉足らずで申し訳ございません。委員に御指摘いただいた内容については、前に御質問いただいたことを踏まえ、まだ検討中でございます。
 
○村林委員 では、ここは成果レポートの話というよりは、またどこかの所管事項で議論させていただきたいと思います。
 では、耐震の話で、これは今、中瀬委員もおっしゃっていたところなんですけど、実は私、耐震診断を受けたんです。耐震診断を受けるところまでは確かにスムーズなんですが、その後改修へ進むときに、セカンドオピニオンというんですか、この金額なんだと、その耐震診断をした業者から設計をされて示されるだけで、本当にそれでいいのかどうかが分からないんです。知り合いの工務店なんかに聞くと、これでは不十分だと。図面なんかがあればもっとあれなんだけれどもと言うんだけど、私は中古の家に住んでおりますし、築40年を過ぎておりますし。大工なんかに聞くと、家のつながりがこうつながっておるのと、こうつながっておるのでも全然強度が違うと。私は二百何十万円というようなのを示されたんですけれども、ある人は700万円と言うし、700万円出しても基礎にブロックが使われているから保証はできないという人もいるし、いざ改修へ進むときに、どうも納得がいかないんですよね。耐震診断の評点が0.4だとかというような話は分からんでもないんですよ。こういうお金を、大金を出すときの納得で、あるいは先ほどの今年度取り組まれるという精密な診断をしてコストの最小化、これは非常にいいことだと思うんですけれども、それでできるのかどうかは分からないんだけれども、やっぱり改修するときの納得感とか、これでいいんだというものがないと、進まないんじゃないかと思うんですけど、そのあたりでもし何か把握しておるところがあれば。
 
○石塚課長 確かに耐震化は一義的には所有者の責任でやっていただくということからすれば、十分納得いただいて取り組んでいただくということが一番大事やと思っておりますので、委員御指摘の点はもう少し検討させていただきたい。納得を得られる制度であるように検討させていただきたいと思います。
 
○村林委員 御答弁ありがとうございます。今できる答弁は恐らくそういうことだろうと思いますので、ぜひともセカンドオピニオンとかも含めて納得のいく線というのが改修者に出せるような取組を今後お願いしたいと。どうぞよろしくお願いします。
 それで、最後になるのかな、災害全体についてなんですけれども、世の中に最近、複合災害という言葉が大分出てきて、県の仕切りとしては、新型コロナウイルス感染症が災害なのかどうかは微妙なところがあるんかもしれませんけれども、新型コロナウイルス感染症が拡大しておる時期に、例えば地震、津波、風水害というものが来たときに、避難所をどうするんだと、今そういうお話をしてもらっていると思うんですね。ひょっとすると、でも今までも当然あり得ると思うんですけれども、風水害と地震、津波が今度一緒に来るという場合もあると思うんですね。そういう組合せがもっと多様になると思うんですけれども、さらに新型コロナウイルス感染症が前提としてあったりとか、そういう複合災害という視点は今どのようになっておるのか、教えてもらえますか。
 
○日沖部長 いわゆるそうした複合災害を想定した避難とか訓練というのは、今までやったことはないです。ただ、大規模災害という意味では、通常の風水害や大きな台風が来たときの風水害での避難とか、それに比べると、例えば今、想定してやっているのは南海トラフの大規模な地震ですね、大規模な地震の規模になりますと、避難所の数から、避難する方の人数から、非常に大きな数になってきます。それをベースにしながら、風水害がそこへ起こったときにどうかということは、今後の検討課題の一つではあるんですが、委員がおっしゃるように今後そういうことも想定した形で、市町とも協議しながらいろんな対策も進めていく必要があるというふうな認識はしております。
 
○村林委員 ありがとうございます。今後の課題として認識いただいておるということですので、記述する、しないはともかくとして、ぜひともよろしくお願いしますと要望して終わります。
 
○山本副委員長 備蓄品の調達について教えてください。今回、新型コロナウイルス感染症でマスクとかが本当に全国的に取り合いになりましたので、なかなか調達が難しかったわけです。これから災害になると、恐らく局地的になるので、日本国内でも地域の違うところから調達というのはできるかもしれませんが、やはり緊急を要するものとかは、できるだけ早く調達できたほうがいいと思いますし、備蓄も確保できるようにしたほうがいいと思いますので、今回、県内調達ということがどれほど考えられているのか。ここの17ページには、民間事業者の協力を得て行う流通備蓄の確保に向けて協定締結先の拡大などを進めますというふうになっていますけれども、緊急のときに備蓄も足りなくなった場合に、県内とかあるいは域内、近隣の県からの調達経路というものは確保しておいたほうがいいんじゃないかと思うんですが、その辺はどういうお考えなのかなと思って、教えてください。
 
○内山課長 県の備蓄につきましては、三重県備蓄・調達基本方針に基づきまして、発災後の3日間を県と市町とで備蓄するというふうな形で、県は1日分の備蓄をここに書いてあるような流通備蓄であるとかで基本的に賄うと考えておりますが、それとは別で、孤立化、要は大災害が起きたときに、物資がもう輸送できなくなるとかいった状態で孤立化する住民がどれぐらいということを想定しまして、その孤立化する人たちに対しては、現物で物資を備蓄しておるというのが現状でございます。そういう形で現物備蓄をしておる中、先般も説明させてもらいましたマスクであるとか、消毒液とかは、三重県備蓄・調達基本方針で10品目ございますが、それ以外のものですので、それらについてはまた今度新たに現物として備蓄していくというような形で今取り組んでおるところです。
 
○山本副委員長 備蓄がなくなった場合とか、あるいは備蓄以外のものが必要になった。今までマスクは備蓄じゃなかったので、今回、全県的にも必要になって、いろいろ皆さん調達が大変だったと思うんですけれども、備蓄がなくなった場合には新たな調達ですとか、そういったもの、品目によってはきちんとセーフティネットといいますか、調達のセーフティネットを確立しておくというのも大事なのではないかなと思うんですね。今回、県の事業で、県内でマスクとか消毒液を生産する企業に補助を出す予算がありましたけれども、それはそこの経営を助けるという意味であって、例えば県内で将来的にそこから調達できるように仕組みを考えているということではないんですか。そこはリンクしていないんですか。どうなんでしょうか。
 
○内山課長 そこは、リンクはしていないです。
 
○日沖部長 一応、県内企業へというお話で、雇用経済部でマスク等の調達で企業に対して製造の支援をするというのをやっておりますけれども、詳細を把握していなくて、一定の県内での優先調達とか、そういったことも、今どこまでそれを要件にしているかというのを把握せずに申し上げているんで申し訳ないですけども、その辺の状況についても今後の災害時の調達ということを踏まえた対応ということで、雇用経済部とも相談をさせていただきたいなというふうに思います。
 
○山本副委員長 ありがとうございます。
 
○杉本委員 関連してちょっと教えてほしいんですけど、マスクとか消毒液の耐用年数ってあるんですか。
 
○日沖部長 これはなかなか難しくて、まさに製品によるということなんですが、一つ言えることは、最近のマスクとかは、特に日本製とかで、非常に耐用年数が長くなってきております。あとは衛生管理上の問題もありますので。一昔前、10年ぐらい前のやつだと、通常温度、湿度も一定保たれていたところに置いておいて3年から5年というようなことも聞いていますけれども、製品によって違うというのが1つあるんですが、一定5年以上、場合によっては10年近くもつものもあるというふうには聞いていますが、数年は大丈夫だというようなことになろうかと思うんです。やはり備蓄して置いておくところの温度、湿度も含めた衛生管理というのもありますので。ただ通常は、数年という言い方で申し訳ないですけど、製品によっては違いますけども、大体数年は大丈夫だというようなことで聞いております。
 
○杉本委員 備蓄品の買替えとか計画がきっとこれからマスクについても要るんですよね。そのことだけ確認を。以上です。
 
○日沖部長 先ほどの村林委員からの御質問で複合災害のことを1つだけ。答弁が漏れていましたので、複合災害で訓練とか、この辺はやっていませんと申し上げたんですが、実は昨年の緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練の中で、一つは消防隊の中の訓練なんですが、大地震の後に風水害が起こったという訓練を初めてやっておりますので、そういった事例も含めて今後、実際に訓練でどういうふうな形でやっていくのかも含めて実践対応できるような形のことも検討していきたいなというふうに思っています。
 
○田中委員 確認ですけど。ひょっとして説明いただいたかも分かりませんけれども、3ページの右の表なんですけど、災害ボランティアの活動環境の充実ということで、0.00になっていますけど、0.83と違うんですか。
 
○阪課長 数値の入れ方なんですけども、該当の年度内で前年度から進捗がない場合は、0.00を使うという全体のルールがありますので、それに基づいて入れております。
 
○田中委員 ありがとうございました。分かりました。
 
○藤根委員長 ほか、御意見はありませんか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 私から1点だけ、DONETについてなんですけども、地震・津波観測監視システムについてですが、私が議員にならせていただいてからいろいろ聞く中ではなかなか難しいと言っておったのが伊勢志摩サミットの部分で進んで、今、気象庁の許可もいただいて、津波予測についての発信ができると。三重県南部の9市町にエリアを広げて運用していただいているというところで、これから伊勢湾沿岸にも広げていくということですけども、三重県の伊勢湾、熊野灘の海岸の市町全てにそのシステムを展開するのに計画としてある程度、目安は持ってみえると思うんですけども、そのあたりをお聞かせいただけないですか。
 
○川邉課長 南部地域の9市町については、既に気象業務法に基づく予報業務の許可も受けまして運用を開始しております。現在は伊勢湾岸地域について、防災科学技術研究所に職員を派遣して、データの作成作業に取り組んでおるところでございます。まず、その作業を完了させてから内容をちゃんと確認した上で、将来的には三重県全体の沿岸地域に展開していきたいというふうに考えて取組を進めておるところでございます。
 
○藤根委員長 ということは、例えば5年以内とか、そういう目安としてはまだなかなか難しいという理解でしょうか。
 
○川邉課長 一応目標としては今年度中にそういう作業を終えて、伊勢湾岸地域の気象業務法の許可についても申請に向けて取り組んでいくというふうになっておりますので、今年度中はデータの完成になりますが、全体の完成となると来年度の早いうちを目指すという形にもなっていくと思っております。
 
○藤根委員長 ありがとうございます。できるだけ早くというふうには思うんですが、やはりこれは市町の御理解と予算の部分もあろうかなというふうに思いますので、十分調整していただかなあかんところも出てくるでしょうけれども、できるだけ早く制度が全県下で運用できるような形でお取り組みいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ほかに皆様からございませんか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 それでは、ただいま頂戴いたしました御意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと存じます。
 また、執行部におかれましては本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻、御報告願います。
 これで(2)令和2年版成果レポート(案)についての関係分の調査を終わります。
 ただいまちょうど12時です。ここで一旦休憩とし、再開は13時からといたしたいと存じます。暫時休憩いたします。
 
(休  憩)
 
 (3)「三重県防災・減災対策行動計画」実績レポートについて
   ア 当局から資料に基づき説明(井爪次長)
   イ 質問
○藤根委員長 それでは、説明に対して御質問等ありましたらお願いします。
 
○杉本委員 別冊1の13ページの福祉避難所のことなんですけれども、確保については大分進んできていると思うんですけれども、備えというか、そのあたりのところはどうですやろかということと、在宅で医療的ケアが必要な者は、前はとにかく一次避難をして、一次避難をしてから福祉避難所というルートなんですけれども、前々から一次避難のところはすごく心配と。前もってあなたはこちらの福祉避難所へということはできないのかというあたりのことが課題となっていたと思うんですけれども、そのあたりの現状を教えてください。
 
○山添管理監 福祉避難所につきましては、高齢者とか障がい者、妊婦等のいわゆる災害時の要配慮者の方々が一般的な避難所での生活が困難ということで、各市町において確保に努めるということでございます。直近の調査では令和2年3月末で、県内全ての市町において福祉避難所を指定しておりまして、総数としましては453か所ございます。人口にもよりまして、ばらつきはあるんですけれども、全体として設置していないところはございません。福祉避難所を運営していくのに、一般の避難所へ一旦避難した後、福祉避難所へということで、各市町でそこら辺の誘導等はしていただくのかなというところでございます。
 
○杉本委員 指定されただけで、何の資材も機材も整備されていないんですという話をよく聞いていたんですけれど、そのあたりのところは進んできているんですか。
 
○山添管理監 県で支援しておりますのは、避難所運営マニュアル策定の研修をしておりまして、現在453か所のうち、マニュアルを策定していますのが211か所ということで、マニュアルの策定を通じまして、市町には必要な資材とかのほうでもこういうものは備えてくださいというようなことを、研修を通しながらお願いしているというようなところでございます。
 
○杉本委員 あと半数、マニュアルを整備する中で、そういうものが整ってくるということですね。前から在宅で医療的ケアが必要な人は、広域でもいいので福祉避難所、一次避難所へ行くのがやっぱり不安なので、最初から福祉避難所へと、そういうときには広域で、県でという話もさせていただいていたところがあるんですけれど、そのあたりの検討はしていただいていないということでよろしいですか。
 
○山添管理監 広域での福祉避難所の指定ということで、内閣府が作成しております福祉避難所の確保・運営ガイドラインの中でも、市町村内の福祉避難所で対応が困難な場合につきましては、広域の福祉避難所に一時的に要配慮者を避難させるということが想定されますので、そこにつきましては県と市町並びに関係団体等と協力関係を構築しておくということになっています。県内でも伊勢市、度会町、玉城町が連携して福祉避難所を確保している例もございますので、そこにつきましてはまた市町とも協議しながら、できるだけ広げていきたいと考えております。
 
○杉本委員 今後そのことの推進をぜひお願いしたいと思うんです。医療的ケアなどが必要で一次避難所に行くのに抵抗があるというか、課題がある方は、やっぱり広域でここへということを前もって知らせておくというのがすごく助かると思うんです。やっぱり家族も一緒に避難しないということになるので、そういう体制をしておかないと家族も含めて失われる命が出てくると思いますので、今後さらに検討を進めていただきますようにお願いします。
 
○小林委員 簡単に。空の移動革命とかで防災に関して、今年度でしたっけ、ドローンを使った物資の移動をやられると思うんですけども、今後のそういったことの取組というのがここには全然書かれていないんですけども、どのように進めていかれるんでしょうか。
 
○内山課長 ドローンにつきましては、現在ドローンの関係業界5社との協定がございまして、その協定を生かしながらいろいろとそういった取組の訓練とかもさせてもらっております。昨年の伊勢湾台風60年防災訓練のときとか、緊急消防援助隊の訓練とかで、ドローンを活用した訓練等しておりますので、今後もそういった訓練の場を活用しながら、いざというときの活用をどのようにしていけるかということを検証していきたいと考えております。
 
○小林委員 ありがとうございます。
 
○藤根委員長 ほかにございますか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、(3)「三重県防災・減災対策行動計画」実績レポートについての調査を終わります。
 ここで関係部局の職員が退室しますので、着席のままお待ちください。
 
〔関係部局 退室〕
 
(4)避難所における感染防止対策について
(5)審議会等の審議状況について
   ア 当局から資料に基づき説明(井爪次長、清水副部長)
   イ 質問
○藤根委員長 それでは、今の説明に対しまして御質問等ありましたらお願いいたします。
 
○中瀬委員 避難所運営のことでお聞きしたいというふうに思います。今回の新型コロナウイルス感染症の関係で、各避難所については、1人当たりのスペース等についても非常に大きくなったということで、それは各市町に対していろいろな指示でそういう状況ができると思うんですが、リスクマネジメントの関係から、例えば今大きな地震、東南海地震が起きたときに、同時に新型コロナウイルス感染症の患者が発生するという場合が想定されると思うんです。そういうときに、先ほどは県が隣の市町をまたいだホテルの設備とかそういうことについては口を出したり、いろんな対応をするよということを言われていましたが、実際そういうことが発生したときに、県の防災対策本部というところは各市町の避難所を全部把握しておって、ある市町で発生した場合、ここの人数はどこへ行ったらいいよとか、そういう情報提供が県としてできるのか、いやいや、それは各市町にお任せしておいてあるんで、そちらで考えてほしいよというのか、どちらのスタンスを取るんでしょうか。
 
○川邉課長 避難所運営につきましては、基本的に基礎自治体である市町の業務となっております。ただ、県としましては、市町が行う避難所運営を積極的に応援していきたい、支援していきたいというのが県の責務というふうに思っております。委員御指摘の、例えば発災時に避難所が足りなくなって市町をまたいだりとか、ホテル、旅館を利用したりとかというのは、事前に対策を講じておく必要がございまして、例えばホテル、旅館を使いたいということでありましたら、今既に市等で取り組んでおられるところは協定なり、覚書なり日頃からホテル、旅館と話をしてもらって、災害時には協力してくださいというのを事前に約束していただいております。ですので、私どもも三重県旅館ホテル生活衛生同業組合なんかの御協力を得て、自分が理事会にもお邪魔して、内容を説明させてもらって理事の承認を得たわけなんですけども、それで名簿も提供していただいたわけなんですが、市町からの協力要請を受けて、事前にお話し合いをいただいて、そういったときには協力してもらうというふうな形になります。県のほうからどこに行ってくださいということをなかなか災害時は言えませんので、市町の災害対策本部で御判断いただくという形になります。
 
○中瀬委員 そうすると、大地震が起きて三重県全体が大規模災害を受けた場合、県としてはいろんな地域のそういうことの情報は把握することができないということになるんかな。
 
○川邉課長 そういった情報は把握してまいりますが、実際にどこへ行ってくださいということは、市町の判断になる。県全体の情報でどこの避難所に何人かというのは把握していく形になっていくと思います。
 
○中瀬委員 そうすると、避難所があって、そこにどれだけの人数がおって、そこで新型コロナウイルス感染症が発生した場合は各市町が責任を持って隣と交渉せえよということなんですね。
 
○川邉課長 そういうふうにお願いしたいと思っていますし、事前からそういうことが円滑にできるような応援というか、間に入った調整とかそういうのは、県としてしっかりさせてもらいたいと思っております。
 
○中瀬委員 そういうシステムはいつ頃できる予定ですか。
 
○川邉課長 いつというか、完成はないと思っているんですけど、市町が本当に頑張って、県内全ての市町で新型コロナウイルス感染症も想定して、ホテルとか旅館を使うことと判断されたところはそのように取組を進めていますし、市町によってかなり状況は違います。例えば100か所の避難所を持っていて、今まで災害時に20か所しか開けていなかったので、それを初めから40か所開けるようにするとか、今まで小規模な避難所しか開けていなかったのを体育館とか学校とか大きな避難所を使うようにして、1人当たりのスペースを大きく確保するとか、全てが全てホテル、旅館を使うとか、広域避難を検討するとか、そういうところではございませんので、市町によって状況が違うというのが今の状況でございます。
 
○中瀬委員 最後にもう一つ。何でこんなことを言うかというと、今までの想定は大地震とか、その辺がメインだったと思うんです、今回、新型コロナウイルス感染症というて、もう全く想定せんことで、例えば大きなホテルを買い取って、1人、新型コロナウイルス感染症が発生すると、そのホテル全部が使えやん、体育館が全部使えやんという状況になるんで、県としてある程度の指導力を持って言わんと駄目かなということがあったもんで質問したんです。
 
○日沖部長 県内の各市町の避難所と避難者数というのは、市町と県のシステムがつながっていまして、例えば今日も警報が出たわけですけど、風水害にしても、地震にしても県内各市町の避難所のどこが開設していて、そこに何人避難しているかという情報は、市町の担当者等が入力をするわけですけど、入力したやつがリアルタイムで全県の状況が分かるというシステムはありますので、そういった中で市町の状況についてこちらが気になるところについては、今でも電話をかけて確認したりしています。
 おっしゃってみえます新型コロナウイルス感染症対策については、本当に今年度に入ってから急遽いろんなことを始めておりますので、今の説明のほかにも、アンケートは取りましたんですけど、先週からうちの防災技術指導員と担当者のほうで、各市町を直接再度訪問させていただいて、今の新型コロナウイルス感染症対策の状況も含めて、あと県に対する御要望であるとか、課題についても把握するという形で動いています。そんな中で、今後さらに必要な対策とか市町の意見も伺いながら、県としてできるところということで一緒になってやるところは進めてまいりたいというふうに思っています。
 
○中瀬委員 よろしくお願いします。
 
○杉本委員 そこと関連するんですけれども、非接触型体温計も備えられるんですけれども、はかって37度5分以上の熱がありますと、その方をそこの避難所に入れるのかどうするのかというあたりのこと。もう一つ言うと、まだこれからなのか分からんし、医療保健部なのか分からんけど、新型コロナウイルス感染症の自宅待機者、その人はどこへ避難するんですか、検査結果待ちの方はどこへ避難するんですか、濃厚接触者とされて検査がこれからですという人はどこへ避難するんですかというあたりは、もう検討が済んだのか、これからなのか、いかがでしょうか。
 
○川邉課長 その辺のところにつきましては、自分たちもかなり課題認識を持っておるところでございます。ただ、濃厚接触者への対応とか、そんなのについては今、医療保健部と調整しているさなかでございます。ただ、避難する前の段階で、自分の健康というのをしっかり管理してもらって、例えば熱があるとか、ちょっと心配がある場合には、地域外来・検査センターに連絡してもらって、そこの指示を受けていただくというのが大前提になってまいります。ただ、一次避難した後で熱が出てきたとか、そういったときはちゃんとその人を専用の部屋に通すとか、離れてもらうというのをしっかりやっていく必要があるのかなというふうに思っております。
 
○杉本委員 感染者の情報とPCR検査を受けた人の情報は県にしかないんですよね。結局、保健所にしか情報はないんです。市はその情報を持っていないわけだから、感染者、それから感染クエスチョンの方はどうするのかと。情報を持っておるところしか、その人たちを誘導することはできやんもので、市町がやるというんだったら、市町にその情報を渡さなあかんし、それは無理なので。今でもそれをやっていないじゃないですか。なので、そのあたりのところはどうなっていますか。
 
○川邉課長 その辺を先ほど部長が申し上げましたけれども、市町のヒアリングをする中で私どもも指摘を受けておりますので、医療保健部とかなり調整をしております。ただ、保健所のお考えとか、県の保健所全体の話がありますので、今あちらのほうで検討していただいておる最中でございます。
 
○杉本委員 分かりました。でも多分リスクというか、そういう方たちはまた別途のところの避難所になってくるんだろうなと思うので。
 
○日沖部長 避難所運営マニュアル策定指針でも、まず避難をしてもらう段階から、事前の段階あるいは避難してきた後の段階で、いわゆる隔離というか、仕分をするというのを示しておりまして、そういう形で市町の避難所運営もほとんどの市町でシミュレーションしながら動き出していただいているという状況がございます。
 
○杉本委員 わかりました。
 
○村林委員 先ほどの成果レポートのところでも出た簡易ベッドであるとか、私からも要望させてもらった床にじかに座らないとか、そういうことというのは新型コロナウイルス感染症に限らずやっていかないかんことだとは思うんですけれども、先ほどの御説明だとここにも関連するという御説明もあって、そこのところが29ページの最後に、まずは新型コロナウイルス感染症に関連するものは新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の対象としてやっていく、そうでないものはしっかりと恒久的な財源を確保するよう要望していくという御説明だったかと思うんですけれども、一方で今、議論を聞かせてもらうと、主体は市町だという中で、さりとてやはりこういう新たな課題、新型コロナウイルス感染症がなくてもやっていかなければならない国際標準的なものの整備とか、そういうものを、今の部長の御説明だと、新型コロナウイルス感染症を契機に各市町を訪問し、要望も聞く中で全県に水平展開していくというふうに理解させてもらっていいのかどうか、ちょっと確認したいんです。
 
○日沖部長 確かに段ボールベッドとか、今の避難所の環境整備というのは、一つの大きな課題として取り組んできています。そんな中で今の三重県地域減災力強化推進補助金の中で、既に高齢者や要支援者を対象として、いわゆる段ボールベッドも、間仕切りも含めてですけども、支援の対象にしてきております。そんな中で、今度は新型コロナウイルスの感染防止対策という中で、そういった補助金の支援なんかも拡大をしてきておるということと、それから県のほうでも今、段ボール工業組合等と早ければ夏の流通備蓄の協定締結を目指しておりますので。県としても段ボールベッドとか間仕切りなど、そういったものの必要性というのは非常に認識しておりますので、県での流通備蓄も進めていきたいというふうに思っております。
 
○村林委員 ちょっと具体的にイメージが湧かなかったんですけれど、進めてもらうという中で、これからだんだん秋にかけて出水期があるわけですけれども、今日も大雨が降る中で、今後、避難所で、例えばどこかの市町の避難所の様子がテレビで映った、そのとき開設した避難所がどうなっているのかというようなイメージで考えたときに、きちんと雨のときに開いても、ベッドまではなかったとしても、ちゃんと寒くないとか、椅子があるとか、そういうことができておるというふうにイメージしても大丈夫なんでしょうか。
 
○日沖部長 個々の避難所も畳のところがあったり、体育館があったりいろいろあるんですけども、基本的には各市町で整備をいただくという中で、県として支援できるものであるとか、ノウハウであるとか、それから広域的な調整であるとか、そういったことをやらせていただくということでございます。
 
○村林委員 もちろんそれでぜひともよろしくお願いしたいんですが、結果としてそういうものがテレビに映って目に触れたときに、あ、進んだな、これは快適とまでは言わなくても健康を損なうような状態ではない避難所になったなと、結果的に目に見えるようにぜひ進めていただきますようお願いして終わります。
 
○藤根委員長 ほかにございますか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長 なければ、(4)避難所における感染防止対策についてから(5)審議会等の審議状況についてまでの調査を終わります。
 
 (6)その他
○藤根委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら、御発言をお願いいたします。
 
○中瀬委員 私はまだ議員になって1年足らずなものですから、詳しいことはよく分からないんですが、県の災害対策本部はこの議会棟の下ですよね。講堂にありますよね。例えば今、南海トラフ地震が最大級で発生した場合、何も下にないですよね、テーブルもない、テレビもない、パソコンもないという状況がどれぐらいの時間で設営できるのかということをお聞きしたいんですが、よろしいですか。
 
○内山課長 現状何もない状態にお見えですけど、モニターだの配線だのというのは、全て備えてありまして、底の板が座標上にここがAの何番とかというような形であって、そこへどのテーブルを置くというような配置図ができています。それに基づいて一昨年だったか、訓練したときには、大体2時間ぐらい設営にかかったというのが現状でございます。
 
○中瀬委員 そうすると、設営には2時間ほどかかって、人というんですか、そういうスタッフというのはどれぐらいかかるんですか。
 
○内山課長 非常体制を取った場合には、各部隊制というのを取っておりますので、各部がそれぞれ何々部隊、例えば我々ですと総括部隊ですし、県土整備部だと社会基盤対策部隊とかって、部隊制を取っておって、ここの中で常時、その体制が既に班というか、部隊割をつくってあるというのが現状で、人員は確保できるというようにしてございます。
 
○中瀬委員 2時間で全ての人員とかスペースが確保できる、その中で知事がいれば知事が頭になる、知事が不在のときは危機管理統括監が頭になるということでよろしいですか。
 
○内山課長 今日のような雨の場合には、一応、災害対策本部ということで5階のほうに取っておりますが、その後の非常体制を取る場合とかは、知事の指示の下で非常体制になるということで講堂を取る、そういう体制を取るようになっております。
 
○日沖部長 県庁講堂で展開をするときというのは、非常体制ということで大規模災害が中心になります。通常の災害は、その1つ前の警戒態勢で、例えば今日のような警報が出たときは警戒態勢ということで、5階の防災対策部の中の部屋に災害対策本部が置ける形になっています。ですので、非常体制のときに下で設営するのは2時間かかりますけど、起こったときに、24時間常に誰かがおりますので、そういう体制の中で、まずは5階で連絡体制がすぐ取れるような形を取った上で、大規模災害に備える警戒態勢のときは、こちらの設営もやりながら、5階のほうで全て設備も整っていますので、災害対策本部を一旦立ち上げて、それから大規模災害に備える非常体制を講堂で組むという形になっております。
 
○中瀬委員 何でこんな話をするかというと、昨年、熊本県へお邪魔して常設のそういう施設を見てきたということもあって、三重県は南海トラフ地震という大地震に一番直面するような場所なんで、そういう県に常設のそういうところがないということが非常に不思議だったんで、今話をさせていただきました。それで、できることなら一度見せていただきたいと思います。
 
○藤根委員長 ほかにございませんか。
 
          〔「なし」の声あり〕
 
○藤根委員長  なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 
 2 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項       なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項  なし
 
〔閉会の宣言〕
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
防災県土整備企業常任委員長
予算決算常任委員会防災県土整備企業分科会
藤根 正典

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