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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成31年度 委員会会議録 > 令和2年3月6日 予算決算常任委員会(総括質疑)会議録

令和2年3月6日 予算決算常任委員会 会議録

資料はこちら

予算決算常任委員会
会議録
(開会中)

 
開催年月日   令和2年3月6日(金曜日) 午前10時0分~午後3時23分
会議室          全員協議会室    
出席委員       50名
            委員長      小林 正人
            副委員長   杉本 熊野
            委員          川口  円  喜田 健児  中瀬 信之
                     平畑  武  石垣 智矢  小林 貴虎
                     山本佐知子  山崎  博  中瀬古初美
                     廣 耕太郎  下野 幸助  田中 智也
                     藤根 正典  小島 智子  木津 直樹
                     田中 祐治  野口  正  倉本 崇弘
                     野村 保夫  山内 道明  山本 里香
                     稲森 稔尚  濱井 初男  森野 真治
                     津村  衛  藤田 宜三  稲垣 昭義
                     石田 成生  服部 富男  谷川 孝栄
                     東   豊  長田 隆尚  奥野 英介
                     村林  聡  今井 智広  北川 裕之
                     日沖 正信  舟橋 裕幸  三谷 哲央
                     中村 進一  津田 健児  青木 謙順
                     中森 博文  前野 和美  舘  直人
                     山本 教和  西場 信行  中川 正美 
欠席委員       なし
出席説明員
【予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑】
        知事                            鈴木 英敬
        副知事                         渡邉 信一郎
        副知事                         稲垣 清文
        危機管理統括監                   服部  浩
   [防災対策部]
        部長                          日沖 正人
        副部長                         野呂 幸利
   [戦略企画部]
        部長                          福永 和伸
        副部長兼ひとづくり政策総括監        横田 浩一
   [総務部]
        部長                          紀平  勉
        副部長(行政運営担当)兼コンプライアンス総括監
                                     喜多 正幸
        副部長(財政運営担当)              高間 伸夫
        財政課長                       富永 隼行
   [医療保健部]
        部長                          福井 敏人
        副部長                         加太 竜一
   [子ども・福祉部]
        部長                          大橋 範秀
        副部長                         森  靖洋
   [環境生活部]
        部長                          井戸畑 真之
        廃棄物対策局長                   中川 和也
        副部長                          岡村 順子
   [地域連携部]
        部長                                 大西 宏弥
        国体・全国障害者スポーツ大会局長    辻 日出夫
        南部地域活性化局長                 伊藤 久美子
        副部長                               坂三 雅人
   [農林水産部]
        部長                                 前田 茂樹
        副部長                               更屋 英洋
   [雇用経済部]
        部長                                 村上  亘
        観光局長                            河口 瑞子
        副部長                              安井  晃
   [県土整備部]
        部長                                渡辺 克己
        副部長(企画総務担当)               小見山 幸弘
        副部長(公共事業総合政策担当)     真弓 明光
   [出納局長]
        会計管理者兼出納局長            荒木 敏之
        副局長兼出納総務課長            紀平 益美
   [企業庁]
        庁長                              山神 秀次
        副庁長                            磯田 晋一
   [病院事業庁]
        庁長                              加藤 和浩
        副庁長                            長﨑 敬之
   [教育委員会]
        教育長                            廣田 恵子
        副教育長                          宮路 正弘
   [警察本部]
        本部長                            岡  素彦
        警務部長                         宮関 真由美
        参事官 会計課長                 柳生 裕也
   [人事委員会事務局]
        事務局長                         山口 武美
   [監査委員事務局]
        事務局長                         水島  徹
委員会書記
        議事課       班長  中西 健司
        議事課       主幹  黒川 恭子
        企画法務課  主幹  早川 哲生
        企画法務課  主査  手平 美穂 
傍聴議員       なし
県政記者       1名
傍聴者           8名
議題及び協議事項
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)
(1)議案第2号「令和2年度三重県一般会計予算」
(2)議案第3号「令和2年度三重県県債管理特別会計予算」
(3)議案第4号「令和2年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計予算」
(4)議案第5号「令和2年度三重県国民健康保険事業特別会計予算」
(5)議案第6号「令和2年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算」
(6)議案第7号「令和2年度三重県立子ども心身発達医療センター事業特別会計予算」
(7)議案第8号「令和2年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計予算」
(8)議案第9号「令和2年度三重県地方卸売市場事業特別会計予算」
(9)議案第10号「令和2年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計予算」
(10)議案第11号「令和2年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計予算」
(11)議案第12号「令和2年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計予算」
(12)議案第13号「令和2年度三重県港湾整備事業特別会計予算」
(13)議案第14号「令和2年度三重県流域下水道事業会計予算」
(14)議案第15号「令和2年度三重県水道事業会計予算」
(15)議案第16号「令和2年度三重県工業用水道事業会計予算」
(16)議案第17号「令和2年度三重県電気事業会計予算」
(17)議案第18号「令和2年度三重県病院事業会計予算」
(18)議案第27号「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」
(19)議案第28号「三重県地域と若者の未来を拓く学生奨学金返還支援基金条例の一部を改正する条例案」
(20)議案第29号「三重県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例案」
(21)議案第30号「三重県国民体育大会運営基金条例の一部を改正する条例案」
(22)議案第31号「三重県手数料条例の一部を改正する条例案」
(23)議案第32号「三重県消防、火薬、高圧ガス及び電気関係手数料条例の一部を改正する条例案」
(24)議案第33号「三重県家畜保健衛生所手数料条例の一部を改正する条例案」
(25)議案第34号「三重県警察関係手数料条例の一部を改正する条例案」
(26)議案第35号「三重県県税条例の一部を改正する条例案」
(27)議案第46号「三重県立職業能力開発施設条例の一部を改正する条例案」
(28)議案第52号「三重県立高等学校条例の一部を改正する条例案」
(29)議案第56号「三重県水道供給条例の一部を改正する条例案」
(30)議案第60号「防災関係建設事業に対する市町等の負担について」
(31)議案第61号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(32)議案第62号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
(33)議案第72号「令和元年度三重県一般会計補正予算(第9号)」
(34)議案第73号「令和元年度三重県県債管理特別会計補正予算(第2号)」
(35)議案第74号「令和元年度地方独立行政法人三重県立総合医療センター資金貸付特別会計補正予算
(第1号)」
(36)議案第75号「令和元年度三重県国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」
(37)議案第76号「令和元年度三重県母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(38)議案第77号「令和元年度三重県立子ども心身発達医療センター事業特別会計補正予算(第3号)」
(39)議案第78号「令和元年度三重県就農施設等資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(40)議案第79号「令和元年度三重県地方卸売市場事業特別会計補正予算(第2号)」
(41)議案第80号「令和元年度三重県林業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(42)議案第81号「令和元年度三重県沿岸漁業改善資金貸付事業特別会計補正予算(第2号)」
(43)議案第82号「令和元年度三重県中小企業者等支援資金貸付事業等特別会計補正予算(第2号)」
(44)議案第83号「令和元年度三重県港湾整備事業特別会計補正予算(第2号)」
(45)議案第84号「令和元年度三重県流域下水道事業特別会計補正予算(第3号)」
(46)議案第85号「令和元年度三重県水道事業会計補正予算(第4号)」
(47)議案第86号「令和元年度三重県工業用水道事業会計補正予算(第3号)
(48)議案第87号「令和元年度三重県電気事業会計補正予算(第3号)」
(49)議案第88号「令和元年度三重県病院事業会計補正予算(第3号)」
(50)議案第89号「農林水産関係建設事業に対する市町の負担について」
(51)議案第90号「土木関係建設事業に対する市町の負担について」
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
1 議案の審査(予算議案及び予算関連議案にかかる総括質疑)
(1)予算議案及び予算関連議案(51件)
○小林委員長 それでは、質疑に入ります。
 まず、新政みえから御質疑をお願いします。

○中瀬古委員 松阪市より選出をいただいております、新政みえの中瀬古初美でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 令和2年度の予算、その他議案、その総括質疑を行わせていただきますが、まず、今日はこの私の持ち時間をかけまして、自分の思いも込めてゆっくりとしっかりやらせていただきます。
 まずは、施策番号の254、「移住促進の取組」で、移住のところ、そして、これ地方創生に係ってくるところでございますが、そのことにつきまして行わせていただきます。
 3月2日に西場議員が地方創生の取組等につきまして質問がありました。そのときに知事から、今、県南の地域で人口減少が非常に進んでいるというお話がある中で、この人口減少に歯止めをかけるとともに、それぞれの地域の特性を生かし、自立的かつ持続的な活性化につなげていくことが大切と認識しているというような御答弁がありました。また、その中で、移住定住の促進や関係人口の拡大に取り組んでいく必要があること、そして、これからも続くことが想定される人口減少の局面の中で、住み慣れた地域で安心して豊かに暮らすという質的な視点を踏まえた取組が不可欠と考えていると答弁がありました。
 今回、令和2年度の予算、ええとこやんか三重移住促進事業費が3684万4000円、移住促進のための市町支援事業に16万円、移住支援事業に3595万5000円、合計で7295万9000円となっておりますが、まず、令和2年度の取組、それから、その新規性、その狙いについてなど、まずはお聞かせください。お願いいたします。

○大西部長 移住促進に係ります新規事業の狙いと取組内容についてご説明を申し上げます。
 平成27年度に移住促進の取組を全県でスタートさせました。そして、本年度で5年になります。市町の皆さん、あるいは地域の皆さんの御理解と御協力をいただきまして、移住促進も一定の成果を重ねてきたと思っています。しかしながら、令和2年度からは今の移住促進の取組をさらにバージョンアップする形で新たなステージに入っていく、必要があると考えています。
 これまで、その移住促進に取り組んできた中で、移住の実現には、移住を希望する人と三重で暮らす人たちのつながりが非常に大事だと分かってきております。移住を検討するに当たって、「東京圏に居ながら三重県に継続的に関わって意見交換ができたらいいのにな」という意見ですとか、「人と人とのつながりが移住の決断を後押ししてくれた」という相談者の声とか、移住者の声もよく聞かれます。
 そんな中で、今回新たなステージあるいは取組のキーワードとなるのが継続的なつながりになってくると思います。人と人との継続的なつながりをつくって、その仕組みをつくることで、移住に関心を持つ人たちに三重県に移住していただくことを大きな狙いに、今回新しい事業で展開していきたいと考えています。
 その中で、2点の新しい事業を展開していくつもりでおります。
 1点目は、三重暮らし魅力発信サポーターズスクエア事業で、移住希望者と県内の移住者あるいは地域の人たちが継続的につながって交流するためのプラットホームづくり、これに取り組んでいきます。少し内容を説明させていただきますと、首都圏に移住希望者のコミュニティ、これを東京スクエアと呼びますけども、それに県内に移住者や移住者の受入れを希望する地域の人たちのコミュニティ、これを三重スクエアと呼びます、両スクエアの参加者を中心に移住希望者の検討熟度、関心度合いに応じた3つのカテゴリーで取組を実施していきたいと考えています。
 1つ目が地域を知る取組です。交流サイトでいつでもどこでも意見交換や情報交換あるいは相談ができる仕組みを構築して、両スクエアの参加者同士のつながり、例えば交流会もそうですけども、そんなことをやっていきたい。
 2つ目が地域と関わりを持つ取組で、両スクエアの参加者が協同して地域の魅力を伝えるウェブ記事を作成するなどして関係性を深めていきたいと考えています。
 3つ目が地域で活躍の場を見つけることで、地域の現状を知った上で、フィールドワーク等でその現状を知ってもらい、課題解決のプランを提案する場をつくることで、地域で活躍する場を見つけて自分に合った暮らしを実現するためのきっかけづくりをしてもらう、これが1点目です。
 2点目は、三重暮らし応援コンシェルジュを設置したいと考えています。三重スクエアのコアメンバーとしての活動や自らの経験、地域の実情などを基に、移住希望者からの相談に応じるとともに現地の案内などをしていただくと。
 この新しい取組を2つ展開して、地域と先輩の移住者、みんなが全体一緒になって、当然市町もそうですけれど、新しい仕組みをしっかりつくって展開していきたいと考えております。

○中瀬古委員 新しい取組として、サポーターズスクエアをつくっていくということで、東京圏の移住の希望者の方々と、三重県にいらっしゃる移住を既にしてきた方、それから、また、地域の人たちとしっかりと継続的につながる交流のためにプラットホームをつくっていかれるというお話でした。
 それぞれのスクエアと、このプラットホームですね、それの規模といいますか、東京スクエア、三重スクエアをどれぐらいの規模を考えていらっしゃるのか。そこをつなぐそのプラットホームの機能はどういうようなものになっていくのか。このプラットホームは、あくまでも県が直接的に関わってやっていく、そういう理解でよろしいんでしょうか。

○大西部長 規模的なものでございますけれども、東京スクエアと三重スクエアともに、大体まずスタートは30名程度にしたいと考えています。地域的に例えば三重スクエアですと、移住者や移住者の受入れを希望する地域の方たちのコミュニティですので、先輩の移住者とそれと地域でいろんな活動をされておる方を、市町といろんな意見交換をしながら協議して選んでいただいて、それで大体30名くらい、東京スクエアについては移住を希望する方から、移住相談会で来ていただいた方とか、今までのイベントに参加して来ていただいた方、そんな方々を中心に、そこも大体30名ぐらいを狙ってスクエアをつくっていきたいと。今回は人と人とのつながりがコアですので、そこの部分についてしっかり県が役割を果たして、市町とも連携しながら選んでいきたいと考えています。

○中瀬古委員 先ほどの、三重スクエア30名、東京スクエア30名と、それから、プラットホームとして県がというところですね、ありがとうございます。
 その中で、先ほど応援コンシェルジュのお話がありまして、それが、そこの中にどのように関わってくるのかと、それから、市町と連携をしてと言われています。市町でいいますと、特に移住のことに力を置いて、どんどん人口が減少していく中で、ここに力を置いてしっかりと特に思いを持って市町では取組でいらっしゃる職員がたくさんいらっしゃいます。その方々が過疎の地域だけでなくて、三重県全域に及んでいる話もあります。
 全国の中でも、行かせてもらっていますと、移住したい方々にPRで山なのか海なのかで、ポスターなどたくさん貼ってあります。けれども、相談会に行きましても、どこも自分たちのまちに来てほしい思いがあって、一生懸命にされています。もう一つ特色を出してくるというと、そこは人なのかなって、どの人がつないでいく、どの人に出会ったときに、やっぱりここに行ってみたいな、一度体験してみたい、そんな思いを抱かれるんじゃないのかなと強く思うところです。
 そういうところが、今回のこの応援コンシェルジュにつながってくるということでしょうか。その関わりをお聞かせ願えますか。

○大西部長 移住をされるときに、いろいろアンケートを取って、例えば自然が豊かですとか、そういういろんな意見がありますけども、私は、移住をこれから決めていただく人の一番のコア・コンピタンス(競合する他の者を圧倒的に上まわるレベルの能力)になるのは、やっぱり人とのつながりだと思っていますので、そこをしっかりやっていくことがこれから大事なことと思っています。
 コンシェルジュには、例えば三重スクエアのコアメンバーとしてその中へ入っていただいて、移住希望者の相談にも乗っていただけますし、コンシェルジュの選び方もその地域で活動して地域のことをしっかり思って、移住促進についても御理解をいただいている方を市町とともに選んでいきたいと考えています。

○中瀬古委員 そんな部分で、しっかりと関係性をつないでいくところに、市町がその役割の一つを担うんだと思うんです。まさしくその地域の方々とつながる、地域の方たちがどんな活動をされているというのを把握をしているのが市町の職員だと思います。
 その話をいろいろ私も聞き取りさせていただいている中で、相談会にいらっしゃる方は、例えば何かの助成がないでしょうかとか、補助がというようなことで、中にはそれが切れると定住につながらないと言われることもあるんです。そういうことが目的ではなくて、もともといろいろな資格を持ちながら自分たちでやっていけると、でも、その行く先がどこかを探してみえる方々がある、そのネットワーク情報などが欲しいと言われることがあるんです。そういうところを知っているのは県や東京の事務所であったり、関西であったりではないのかなと思います。
 そこの思いを酌んでいただいて、うまく連携をしていくといいかなって思いますので、その辺りの考え方というんですか、どんなふうにしたらうまくつながりが持てるのかと、そういうふうにつながっていきたいというところがあればお願いしたいんですが。

○大西部長 つながりの部分ですけども、今度三重スクエア、東京スクエアをつくりますので、交流サイトつくってウェブ上でつなげるようにします。そこに先ほど言ったコンシェルジュの方も地域で活躍しておる方も入っていただき、何か困ったことがある、地域の様子が聞きたいときは、常にその地域の人らとコミュニケーションが取れる、そういう交流サイトにしたいと思っていますので、そこでまずつながりを持っていただくと。
 そんな中で、専門的なこういう状況、情報を知りたいといったときに、やはりその地域の人と先輩の移住者あるいはコンシェルジュだけではなかなか難しいところがありますので、そこは三重県もしっかり入り、市町の皆さんも入りながらフォローしていく形で、みんなのつながりを広めていきたいと考えていますけど、それで答えになったでしょうか。

○中瀬古委員 やっぱり答えって難しいと思います。
 ただ、市町や地域の方々もそうですが、県に求めるのは持っているその資料とかで。今度からこのウェブをつくっていく、つながっていく直接的なところがない部分は、県が持っている部分と、もっと情報はそういうところにあるかと思うんです。そこをやっていっていただきたいな、2年度の予算の中では、新規としてされるわけですから、サポーターズスクエアという名前になっておりますので、そこをやってほしいなと思っております。
 それから、昨年の12月、今年に入ってからの2月に一部の報道から、全国各地の自治体が東京都内で開いた移住相談会の参加者の偽装とか疑惑の問題で、平成29年に三重県が主催した複数の相談会、平成30年に三重県内を訪れる一泊二日の体験ツアー、このようなところに一部の参加者が動員をされていたという問題が出てきまして、また、他県でサクラ動員疑惑と言われる業者と三重県も委託契約を結んでいたという報道がありました。これは、この報道によって県民の大きな不信感につながる事態だと思っております。
 この経緯につきまして、状況を含め、来年度これをどうしていくのか聞かせてください。

○大西部長 報道の件でございますけども、2月16日に一部メディアで、三重県が主催した複数の相談会で、一部参加者が現金支給を条件に動員されたことが分かったという報道がされました。昨年12月にも今般のその企業と本県も契約しているとの報道があって、疑念を持たれている受託事業者に対して事実の有無を確認をしました。1月に書面でもって、再委託先も含めてイベント参加者に対し、金銭を支払ったことはないと回答を得ております。
 しかしながら、2月16日に移住相談、三重でも動員という報道が大きくなされましたことから、改めて委託事業者から聞き取りを実施をいたしました。その結果、再委託先も含めてイベント参加者に対して金銭の支出はない旨の明確な回答を得ております。また、聞き取りの際に、確実を期すために再委託先に再度調査を依頼したいということでありましたので、それを待っておりましたが、その後、再委託先からも報道された内容に関して、そのような事実はない旨の回答を受け、書面でこれも報告を得ております。
 今後ですけれども、委託業務を行うに当たりまして、金銭を支払って動員を行うような行為がなされないように、そういった行為を禁止する条項を契約書等に記載することなどの対応をしっかりと取ってまいりたいと考えております。

○中瀬古委員 来年度のその委託でしっかりそういうことを書いていくという答弁でした。
 来年度のどの部分にこの委託が出てくるんでしょうか。来年度も同じように委託があり、そして、またこのようにツアーであったり相談会であったりとか、同じように継続をしていく考えでよろしいですか。

○大西部長 来年度の新規事業の部分でございますけれども、新規事業850万円余りで実施したいと思っておりますが、その中で、サポーターズスクエアの実施に関する事業は一部を委託したいと考えております。委託する部分ですけれども、東京スクエア参加者の交流会とか、企画運営の部分、地域でのフィールドワークの企画運営の部分ですとか、地域課題解決に向けた発表会の企画運営などの部分については委託をしたいと思います。
 しかし、一方で、今回は人と人とのつながりが完全にコア(中心となる部分)になってますので、例えば三重スクエアで人を集めると、地域で活躍しておる方あるいは先輩の移住者、この方々については市町と相談しながら、県でメンバーをそろえたいと。東京スクエアについても、今まで移住相談に来ていただいた方あるいはイベントに参加していただいた方、そんな方々がみえますので、これも三重県で東京スクエアの移住希望者も集めていきたいと。そこのコアの人を集める部分については、しっかり三重県が汗をかいていきたいと考えています。

○中瀬古委員 今の答弁で一部は委託するけれどもしっかりと県も汗をかいていくんだというお話でした。そのようにして県がやっていく、そして、これから市町との連携をしながら、しっかりと地域の方や移住をした方たちと、もっと交流をするネットワークをつくっていくというお話ですよね。その事業は結局は委託があるという部分で、ここを例えば今みたいに県がここは汗かきますよと、どちらにも汗をかいていって、そして、交流をするようなネットワークをつくっていくんだ、市町や地域とも関係性を持ちながら、それをやっていくというお話でした。考え方として、もう来年度というわけにいかないですし、知事もおっしゃられたように、移住や定住は短い期間のものではない、しっかりと時間をかけてやっていかなければならないことであって、どれだけの思いを持ってここにやっていくことがすごく大事だと思うんです。
 そんな中で、例えば今、働き方改革で、職員も皆さんそれぞれに副業の話も出てきていますけれども、思いを持って自分の活動もされている方々もありますよね。そういう方々とともに、例えば今後の考え方ですけれども、県が自ら一緒になって、何でも委託がありきではなく、そこを自分たちがやっていって、そして、この一つの固まりのネットワークをつくってサポーターズスクエアをつくっていくんであれば、来年度がとっかかりですけれども、今後その先を見据えていったときにそれがもっといい形になって、もっと思いを持った人たちが思いっ切り力を入れてやっていく考え方について、そんなふうにできるんじゃないかと思うんですけれども、それはそういう考え方で取り組む姿勢は考えられないですか。

○大西部長 その委託そのものを完全に否定するということではないと思うんです。やっぱり民間が持つノウハウというのもこれも非常に大事なことがありますので、そこはしっかり使っていくことが必要になる部分があると思います。
 しかし、基本的にこれから移住を進めるに当たっては、先輩で移住してきた方あるいは地域の方、それと市町の皆さん、ここが絶対コアになることは間違いありません。ですので、スクエアそのものが、民間というか地域で活躍されている方あるいは市町、それとか先輩の移住者、そういう方が運営できるようになっていくのは、それは究極の理想だと思うんですよね。それを目指して頑張っていくことは必要かと思いますけども、今即座に委託をなくすことはなかなか難しいと思いますので、民間のノウハウも借りながらでありますけども、究極の制度としてはやっぱり地元の方、地域のみんなで移住者を呼び込んで展開していくのが一番の理想であると思っています。

○中瀬古委員 予算って生きた使い方をしてこそ、きちんとした形になってくると思います。長期にかかってくることになれば、なおさらかなと思うんです。最初に知事の答弁を引用させていただいて話をしましたけれども、そういう考えの下で長期的にでもありますけれど、でないとこのような数字や目標を追っていく形になると、全国の自治体でもあった、このような疑惑が先ほどは三重県にはなかったというお話であっても、報道はされている、そんなものがあるわけです。
 そこについての考え方、知事は今回の報道も踏まえて、どのようにお考えか聞かせてください。

○鈴木知事 少しいろんな問題が混ざってしまっているように思うんですけれども、まず、繰り返しますが、あの報道にあったことについては我々が確認している範囲では、書面をもってああいう事実はないと出てますので、そこは我々はそういう認識であることは十分御理解いただきたいと思います。
 その上で、委託とか、いずれにしても、事業の方法については最も効果的な方法が何なのか、生きた予算とするためにできる方法は何なのか、それが県職員がやるのがよければそうだろうと思うし、委託先の民間企業の人がやるんだったらそれはそうだろうし、そのスクエアでできたサポーターの人たちにやってもらうのが一番だったらそうだろうし、そういうことを不断に、中長期の長いレンジでしっかり考えて効果を出していくということが大事だと思います。

○中瀬古委員 ありがとうございます。
 なかなかすぐに回答が出るものではないですけれども、新たな取組として行われている。委託が悪いのではなく、うまく活用する、つまり、税金をいかに生きた使い方をするかですので、来年度しっかりと見せていただきたいなと思っております。
 次なんですけれども、みえ森林・林業アカデミー運営事業及び拠点整備事業について、まず、令和2年度のみえ森林・林業アカデミー運営事業で、どのような取組を行っていくのかお聞かせください。

○前田部長 令和2年度のみえ森林・林業アカデミー運営事業について、お尋ねがありました。
 大きく4つの点を柱として取組を展開していきたいと考えてまして、1つが通常の育成コース。ディレクターコース、マネージャーコース、プレーヤーコースと3つの基本コースの講座を持っています。あと市町職員を対象とした講座などの運営を行いますアカデミー講座運営事業、2つ目がそうした講座の開催に必要な研修機器等を整備するアカデミー施設整備事業、そして、林業普及指導員等の研修会への参加あるいは大学との共同研究などを通じまして、アカデミーの講師をしていただけるような人材を育成するカリキュラムなどのアカデミー講師育成・講座ブラッシュアップ事業、そして、もう一つが中大規模建築でありますとか、あと非住宅の木造設計を行える人材、これ建築士の方になるんですけれども、そういう方を養成する講座、また、市町の公共施設の整備に関わる職員に、例えば営繕担当の職員に研修を行います三重の木造化建築士育成推進事業、この4つを柱に来年度は運営をしていきたいと考えています。

○中瀬古委員 その中で、新規の事業として、みえ森林・林業アカデミー拠点整備事業費が令和2年度から4年度として1961万6000円がついております。この中身について教えてください。

○前田部長 令和2年度のこの拠点施設の整備事業の内容ですけども、来年度は敷地形状等の確認を行います敷地測量、地盤の強度などを把握する地質調査、そして、これは来年度、再来年度になってきますけども、新校舎の施工を行うための新築設計を実施する予定でございまして、令和3年度に新校舎の建築に着手をしまして、令和5年4月の供用開始に向けて取組を進めていきたいと考えています。

○中瀬古委員 本来でしたら、開校時に施設ができていると思うんですけれど今の話で調査をしていくということと、新校舎ができるとのお話でありました。けれども、これは建て替えを含むことになるわけですか。だとしたら、新たな箱物はもう当分着手はしないんだと言ってみえたと思いますけれども、そう至ったのは何があるのか教えてください。

○前田部長 このみえ森林・林業アカデミーにつきましては、今年度本格開講しました。予想を上回る方に受講をいただきましたし、市町の職員にも多く受講をいただいたところです。そういう中で、来年度に向けても講座のブラッシュアップ(現状の完成度をより良くする)でありますとか、開催日数も少し増やす形で充実をさせていきたいと考えております。
 今後必要になってきますレーザー測量とかICT(Information and Communications Technology(情報通信技術))機器とか、そういったものの活用も当然林業の中で必要になってきますので、最新技術を有効に活用する、そういった研修をする部分では、既存の施設では少し設備が不十分であるということもございます。
 また、現在同じ林業研修所の敷地内にみえ森づくりサポートセンターを、これはみえ森と緑の県民税も活用しながら設置をさせていただいていますけれども、今後は講座のブラッシュアップとともに、そういった林業人材育成のみならず、森林環境教育とか木育とか、そうしたものも含めて今年度から開催しています、みえ子ども森林・林業アカデミーの自然体験講座も大きく捉えながら、子どもから大人まで一気通貫で人材育成を行っていく、新たな森林・林業アカデミーも少し検討をしていきたいと考えてまして、こういったことから、アカデミーの受講生や利用者の安全を可能な限り早期に確保する必要がある中で、今ある施設が非常に耐震性の不足により使用禁止となっている研修館の隣で講座をやっておりまして、万が一の場合には受講生や利用客が負傷する恐れがあるということで、早急に同じ敷地内に建て替える形になりますけども、実施をしていきたいと考えてまして、これからそういう魅力ある教育環境の実現に向けてしっかりと取り組んでいきたいと思ってます。

○中瀬古委員 充実していくということで、ちょっと当初の話と随分状況が変わってきたのかなと思います。お話を追求をしたいところではございますが、この辺りで次の下野議員にバトンタッチをします。

○下野委員 新政みえ、鈴鹿市選出の下野幸助です。
 質問に入る前に、今朝、東日本大震災の追悼式が新型コロナウイルスのためで中止と閣議決定がなされました。三重県も発表されて中止なんです。東日本大震災から丸9年がたとうとしている中でございます。改めて被災者の皆様にお悔やみを申し上げますとともに、三重県もしっかりと防災対策、県民一丸となって取り組んでいただくことを知事先頭によろしくお願いします。
 それでは、質疑3点させていただきます。
 初めに、三重県の人口減少に関する事業、施策226、「地域の未来と若者の活躍に向けた高等教育機関の充実」、施策254、「移住の促進」、施策341、「次世代を担う若者の県内定着に向けた就労支援」について、総括的にお伺いします。
 まず、お伺いしたいのは、5年前から三重県で人口ビジョンの目標設定がされておりまして、昨日、日沖議員が一般質問をされておったんですけども、608人ずつ今度2年度から削減する、その内訳は昨日、福永部長から答弁いただいてたんですけれども、社会人口減対策といたしまして、これまで、2020年まで毎年280人ずつ減少させて、2035年には転出超過ゼロという目標、これを前提としてやっていただきました。実績は昨日お示ししてたんですけども、大変厳しい状況で29年度が目標と実績の差が1623名、30年度が2065名、そして、令和元年が4371名と、計画からどんどん離れてってる状況です。この差を福永部長、どのように分析されているのかお伺いします。

○福永部長 これだけ差がついている要因という意味でお話させていただきます。
 国の総合戦略でも指摘があるんですけれど、大都市と地方を比較すると若者に魅力ある仕事ですとか、高等教育機関が不足しているという指摘があります。うちの県の状況も見ていますと、15歳から29歳までの転出超過が6割を占めてる状況ですので、そういうところは非常に当たっているかなと思っています。ただ、15歳から19歳までのところは改善しておりますので、一定のこれまでの取組の成果が出てきている可能性はあると思っています。
 今回、去年と比べて2000人数字が悪化してるんですけども、そのうちの1000人は30代から50代の辺りで減ってますので、働く世代の転勤などが一定影響しているかなと思ってます。
 あと、一つ重要なのは、国の資料を見ていますと、「どうして東京で働き始めたのか」という問いを若者にかけた結果が出ているんですけれども、1位、2位は「給与」、「関心のある仕事が都会にあったから」なんです。4番目、5番目辺りの理由に「東京圏で働きたかった」、「親元、地元から離れて暮らしたかった」とか、そういうのもありますので、やっぱりその地域で、地域のために貢献することが人生の重要な選択肢の一つであるという意識の醸成が、まだうまくいってない部分もあるのかなと、こういうところが要因かなと思ってます。
 4月になったら市町別にもう少し詳細な資料も出てきますので、しっかり要因も分析しながら次の対策も練っていきたいと思ってます。

○下野委員 御答弁ありがとうございます。
 私も、本当に差が開いていることに危機感を覚えてます。4300人てすごい数字、かけ離れた計画と実績値だなと思います。直近ではトータル的に言うと、三重県に入ってくる人が2万5345人で、出てく方が3万1596人、これだけの差が出てることと、転入が30年と令和1年を比べると、入ってくる人が1000人減り、出てく人は1000人増えているということで、極めて大きな課題だと認識してます。
 その中で、若者、さっき、率は6割っておっしゃいましたけども、これまでは8割だったんです、平成30年まで。その6000人になったから6割になったんですけど、都合人数で言うと3500人から4000人弱の若者が毎年転出超過というのには間違いないと思うんですけど、そこのところ、3500人から4000人の若者が転出してることが大きな課題ではないのかなと思っております。
 昨日、608人ずつ改善していきますというお答えと、400人移住者頑張りますというのをセットで言われたんで、数字がこんがらがってたんで、あえて言いますけど、この608人は入りと出を毎年改善していく目標なんですよね。移住者数400人改善していますというのは、これは転入だけの話であって、よくよく調べてみると、移住のほうは、もう平成30年度で実績371人なんですよね。移住政策は、計画に対してはですよ、ほぼ90点以上来てるんですけど、ただ、その数字と608人は全然次元の違う話であって、社会人口減少をトータルで608人ずつ変えてくのは大変ハードルが高いと思うんですよね。
 先ほど前段で言いましたけど、280人改善してくことができずに、5年間このまま来ています中で、今度608人という目標を掲げていただいてますけども、それは転出超過を5年先延ばししてゼロにすると、割り戻すとそういうことですけども、電卓ではじいてぱっとして608人出てきて、はい、それが目標ですということにしか聞こえないんです。もう一度聞きますけど、転出超過ゼロというこだわりといいますか、目標設定はいいんですけども、あまりにもこれまでの基礎の280人もできてない中での目標608人を設けて、2040年にゼロにするという考え方を、いま一度教えていただけないでしょうか。

○福永部長 この目標設定に関しましては、私どももいろいろと悩んだところです。やはり国が5年間繰り延べたことが大きくて、この問題は国家的な課題でもございますので、国と地方公共団体が一体となって取り組んでいく必要があるだろうという部分がございまして、他県の状況も聞くと、いろいろ苦戦している県もほかにもあるんですけども、目標を下げている県はあまり聞きませんし、国と一緒に頑張ろうと、我々も5年繰り延べさせていただいたということです。

○下野委員 昨日もチャレンジングな数字とか、今も頑張ろうという言葉を頂くんですけど、これは精神論ではクリアできないと思うんです。繰り返しますけど、3500人から4000人の若者が出てってる、転出超過してる状況の中で、ゼロにこだわる、国からのお達しもあるかと思いますけども、この差が広がっていく、目標は上がっていく、そういう状況ですので、いま一度考えていただきたいなと思います。こればかり言うてられないんですけど、主なところはやはり若者になってくるかと思います。
 今度は雇用経済部長にお伺いしますけど、この3500人から4000人の転出超過に対して、どのような形で若者に取り組んでいくのかお考えをお伺いします。

○村上部長 雇用経済部の取組だけでは、この転出超過を減らすことはなかなか難しいと思ってますので、県庁全体で、あるいは各関係団体、市町も巻き込んだ形で取り組む必要があると思ってます。
 そういった中で、雇用経済部としては、やはり県内に魅力のある企業がたくさんある、というPRをさせていただきながら、雇用経済部の役割も大きいと思っておりますので、取り組みを進めていきたいと思っております。まず、若者にとって魅力のある仕事、これがあることをPRすること、それから働き方改革であったりに重点を置いている企業に魅力を感じる若者もたくさんみえますので、そういった若者に響くような情報発信が必要かなと思ってます。県の産業政策としても、例えば先端的な自動車の軽量化であったり、あるいは航空宇宙産業であったりという取組もさせていただいております。空飛ぶクルマで地域課題を解決することで新しい事業創出をしようという取組も、今年からさせていただいております。スタートアップについてもそうだと思ってますので、一つは魅力のある仕事を創出すること、魅力のある仕事があるんだということをPRをしていきたいと思ってます。
 それから、県外大学との就職支援協定も、関西、中部だけではなくて関東圏にも広がってきておりますので、そういったところを通じて情報発信をすることも大事かなと思っております。雇用経済部が持っているいろんな取組を総動員し取組をしていきたいと思っておりますし、県庁全体で取り組んでいく必要があると思っております。

○下野委員 県庁全体でというのはもちろんのことですけど、6000人以上の転出超過の中での若者が6割ですから、雇用経済部が関わる部分は本当に重要な根幹の部分だと思いますし、取りまとめは戦略企画部ですけども、その中でのウエートが高いのは、私は雇用経済部の若者の雇用だと思います。第2期総合戦略の一丁目一番地にも「活力ある働く場づくり」と書いてあります。そういった意味でもしっかりと雇用経済部がこの転出超過を食い止める、先頭を切ってお願いをしたいと思います。
 全体的な人口減少の話をすると、社会人口減が今回6000人超えてきたことと、直近で自然減少もお伺いをすると8503名であります。足し算すると1万4754名が人口減少したということです。2年前には毎年1万人ぐらいですよなんて悠長なこと言ってたけども、今回はもう1万5000の規模になってきて、100年たったら三重県どうなるんかなって本当に思います。2年前に質問したときに、知事は、すぐに部局横断で危機感を持って、若者県内定着緊急対策会議を設置して頑張ってやりますと御答弁もいただいてるんですけれども、2点お伺いしたいのは、これまでのまち・ひと・しごと創生総合戦略の結果総括と、これからの5年間、もう一度知事に改めて聞きますけども、2040年に転出超過をゼロにする目標設定のお考え、率直にお伺いします。

○鈴木知事 これまで取り組んできた部分については、転出超過などでも若者の割合とかが減ったり、転入の減るのが抑えられたりとか、あとは出生数の対前年からの減少幅が令和元年と平成30年で、その前の29年、30年と比べると減っているとか、一定の成果は出ている部分はあると思いますけれども、そういう転出超過が大きく広がっていることに大きく危機感を持っていますし、まだまだやるべきところがたくさんあると思っています。
 転出超過ゼロという目標については、どうですかね、逆に、実現可能でめちゃめちゃ低い数字を出させていただいて、地方創生に向かって多くの皆さんで協力していく体制をつくれるか、あるいは県庁内で多くの知恵を出して地方創生に危機感を持って取り組んでいけるかというと、少し高い目標であったとしても現実に政策を積み上げていくために、その目標を設定してやっていくべきだと考えていますので、大事なことはその目標を達成するために何をするかということだと思いますから、しっかり取り組んでいきたいと思います。

○下野委員 御答弁ありがとうございます。
 甘い設定とは思っていなくて、これは極めて高過ぎるので、例えば野球で言うのであれば5打席連続ノーヒットのバッターがいきなり5打席連続ホームランを打つような、これぐらい至難の業じゃないのかなと思ってますので、あえてお伺いをさせていただきましたけども、知事はゼロを目指して頑張るんだという御答弁でしたので、しっかりとよろしくお願いをします。
 2点目に移らせていただきます。
 施策145、「食の安全・安心の確保の家畜衛生防疫事業及び家畜衛生危機管理体制維持事業」についてのCSF(Classical Swine Fever)対策、ASF(African Swine Fever)対策についてお尋ねします。
 2018年9月に国内の養豚農場で26年ぶりにCSFが確認をされました。CSF、豚熱です。ASFはアフリカ豚熱です。三重県におきましては、令和元年6月26日から野生イノシシへのCSF感染が確認されており、そのおよそ1カ月後の7月24日に初めて養豚農家でCSFが確認されたということです。発生から2週間で迅速に農林水産部内にCSF対策チームを発足して、全力で今も取り組んでいただいていますが、ワクチンを10月25日から初回接種からやっていただいて、10日間で迅速に初回接種を完了しています。
 三重県では、全国都道府県初で養豚農家の皆様の負担なしに、農場周りの防護柵を設置できる補助金等もすぐに創設していただきまして全額サポートをいただいたり、経営再開の利子助成制度を創設するなど、養豚農家の皆様を支援いただいていることには感謝を申し上げます。
 ただ、支援策は、今並べた主な部分は初回限定といいますか、短期的な部分で、ワクチン接種は初回のみのこと、それから、防護柵支援は今年度のみであります。ワクチン接種って1頭230円です。三重県の養豚数10万頭、半年出荷で10万頭ですから、年間で延べ20万頭で、これを230円掛けると4600万円の追加の支出が養豚農家に課せられます。平均1農家当たり大体100万円ぐらいのものです。50農家程度ありますから、追加で100万円ずつ毎年負担をしなければなりません。
 また、国では、この支援制度が出てから家畜伝染病予防法の改正が今閣議決定されまして、端的に言いますと衛生管理基準が高くなる、そして、衛生管理者の罰則が厳しくなる状況でございます。
 そこで、前田農林水産部長に端的にお伺いをしますけども、一つはこのワクチン接種230円、もう国からの補助は一部出ておりますけども、230円のうちの7割が人件費でございます。現在はこの予防接種、家畜の所有者さんが独自で接種できないということで人件費もウエートが高い状況です。県も国へ家畜の所有者が独自で打てるように要望されてると思いますけども、それがかなうまで救済措置をできないのかという点と、もう一点は家伝法の改正を受けて、今後はCSF、ASFなどの蔓延防止策が強化されるのに伴い、施設や設備の整備強化を求められますので、国ではいろいろな補助メニューがありますけども、改正に伴う予算確保をお願いしたいと思いますが、この2点御答弁を願います。

○前田部長 ワクチン接種の関係ですけども、現在、国では家畜防疫員が接種をしなければならないことで、例えば養豚農家にみえます専従の獣医では打てないことになっています。その点については国へも要望していきたいと思っていますし、また、接種の費用の負担ですけども、これについては現在230円。他県に比べると少し安めの金額にはなっておるんです。初回接種では公益上の安定性という、早急に面的な防御を図るということで減免をさせていただきました。けども、2回目以降は一定面的防御が構築された中での接種となることから、受益者負担の原則に基づいて経費を負担いただいております。これにつきましても現在21の都府県で接種をされてますので、その状況も見せていただきながら必要性、妥当性の観点から、適切に検討、見直しを行っていきたいと思っています。
 それと、家伝法が改正されまして、飼養衛生管理の基準が強固になったことで、農場ごとの衛生管理責任者を配置せよとか、あるいはそういう農場ごとに飼養衛生管理のマニュアルをつくれとかになってきています。そういう厳格化に伴って消費者の方に過度な負担が生じないようにハード、ソフト両面からの支援の充実、強化を国に働きかけますとともに、県におきましても、この4月から新たに正式にプロジェクトチームで組織化をしてます。また、地域にも防疫推進チームを配置することにしておりますので、丁寧に指導を行うことで、養豚農家の負担軽減にもつなげていきたいと思ってます。

○下野委員 御答弁ありがとうございました。
 1点目のワクチン接種、養豚農家におきましては急な出費が、このCSFなくなるまで平均100万円程度の追加負担になります。他県の動向も見ていただきながら、経営に過度の負担にならないようにお願いをしたいと思いますし、併せて、家伝法改正で管理体制が厳しくなる、罰則も強化されることもございますので、しっかりと養豚農家の皆様に耳を傾けていただきまして救済措置の御検討をよろしくお願いします。
 3点目の質問に移らせていただきます。
 施策333、「国際展開の推進事業」についてお尋ねをいたします。
 鈴木知事が2011年4月に就任してから、間もなく丸9年ということになります。この間、知事自ら外国に出向き、産業連携、医療、技術、観光、食文化等、頑張っていただきまして、多くの国との連携をしていただいております。
 MOU(Memorandum of Understanding(了解覚書))昨日知事も、ちらっと答弁されていましたが、これはビジネスパートナーです。ビジネスパートナーとしての覚書を現在、知事が就任されてから22件結んでいただいております。有効なのは19件と聞いております。3件はもう期限が切れたと。ちなみに、19件の有効となっている内訳、国別で台湾5件、タイ4件、アメリカ及びスペインが各2件、これで足して13で、残り6カ国が1件ずつで中国、香港、インド、フランス、スイス、イギリスであります。ちなみに、姉妹提携はブラジル、中国河南省、スペインバレンシア州、そしてパラオ共和国の4カ国です。
 これを国際戦略課10名の職員でカバーしていただいてますけども、昨日、三谷議員が、知事はすごい意気込みがあるけど、部長がちょっとというお話があったと思うんですけど、予算もそうなんですけどマンパワー的にどうかなという思いがあります。参考までに隣の愛知県の国際課にお伺いをしたら、姉妹・友好提携が3カ所、MOUは17件、愛知県17件で、愛知県の職員は17名で対応していると、三重県10名で19件、愛知県は17件を17名で対応している状況です。
 このMOUの今後の展開について、ビジネスパートナーですから実利をスピーディに対応していくためには、ある程度期限を切って御検討いただきたいなと思います。この点について村上部長の御所見をお伺いします。

○村上部長 19件のMOUを締結をさせていただいてます。その中で、期限をあえてつけてないもの、あるいは期限は設けておりますけども、申出がない限り継続をするという、この2種類に分かれております。継続的な取組を進めていくことが産業関係についてはやはり重要であると思っておりますけども、一方では、早期に成果を出す必要もあると思っております。
 そこで、両者で協議をさせていただいて、期限を切って期限が到来した時点で終了するようなMOUの結び方と、あるいは期限が到来しても今後やはり双方に連携するメリットがあるのであれば、引き続き継続をしていくような2種類に分けて、これからはMOUについては、締結にする際にはそういった考えでいきたいなと思っております。
 人数的に少ないということもございますけども、産業関係だけではなくて、あるいは農林であったり、文化であったり、教育であったり、保険であったりといろんな分野に分かれておりますので、窓口は国際戦略課になりますけども、実務をするのは各部もやりながらになりますので、それぞれ横の連携をとりながら取組は今後も続けていきたいと思ってます。

○下野委員 御答弁ありがとうございました。
 ほとんどが今19件の中で、端的に言うと自動更新なんです。そのままほっといたらまた継続ですよ。聞くところによると、インドとかスイスの状況はどうなのかなとかも詳しくお伺いしたいと思ってたんですけど、もう時間がないので聞きませんけども、ビジネスパートナーというくくりで言うと、やはりウィン・ウィンの形、双方が実利を持って動いてるという状況の中で、時間制約があると思うんです。姉妹提携は、この前知事がおっしゃっていたその友好的な長いお友達関係というのも理解はできるんですけど、このMOUについては、三重県の県益をもっと重視していただいて、めり張りのある集中と選択をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 最後に、知事に一言お伺いしたいのは、このMOU、今後まだまだ展開して行くんだぞというのか、ある程度のめり張りで集中と選択を進めるのか、その辺のお考えがありましたらよろしくお願いします。

○鈴木知事 期限を区切って効果を見極めながらそれで終了とするか、継続するか、そういうような運用にこれから締結していくものにはしていきたいと思いますし、今回既に締結しているやつでも、この期限が今自動更新になっているやつで期限がきてるものがあれば、そこは見直して相手方と話しながらで、より効果が見込めるものであれば継続していくことで、しっかりめり張りつけてやっていきたいと思います。
 一方で、やはりミッションで海外へ、県民の皆さんの税金で行かせていただくわけですから、行った成果がないといけないと思いますので、そういう意味ではMOUを締結して、ビジネスパートナーとしてキックオフをしていくことは、やはり意義があると思いますので、その手法自体を否定するというものではないと思います。

○下野委員 御答弁ありがとうございました。
 知事がおっしゃるとおり、MOUの意義は高いと私も認識をしております。その中で、県民の皆様、県益を最優先に考えていただいて、チャンスを逃すことなく集中と選択を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○藤田委員 鈴鹿市選出の新政みえの時間で質問させていただきます。藤田宜三でございます。よろしくお願いします。
 外国人の就学前の教育ということで質問させていただきます。
 今年度予算で、実態調査をやって推進計画をつくって、日本語教室に取り組んでいきますという内容で予算建てをしていただいており、外国人労働者の特別委員会が調査をした内容がありまして、何と三重県で、昨年の10月末現在で3万316人の外国人の労働者が働いておるのが分かりました。当然この人たちも含めて日本語教育を重要視していかないかんと思っておりますし、この人たちは三重県の経済の下支えをしながら、同時に住んでみえるところでコミュニティーを維持していくのに力を貸していただいておる、まさに三重県民そのものである状況ですから、何としても日本語の障害といいますか、壁を乗り越えていただきたいなと思っております。
 それで、日本語教育について令和2年度当初予算で実態調査をやりますよ、推進計画をつくりますよ、地域の日本語教室に取り組んでいきますよと書いてあるんですが、具体的にお話をお聞かせください。

○井戸畑部長 来年度の日本語教育の取組です。
 文化庁の補助事業を活用いたしまして、MieCo(みえ外国人相談サポートセンター)に日本語教育の総括コーディネーターを置きまして、その方を中心に県内の日本語教育の体制の実態、これにつきましては日本語教室やっていらっしゃる方とか、市町とか、様々な支援をされている方、それから外国人御本人にもお聞きしたいと思っています。そういう体制のこととか、あるいは外国人住民の方々の学習ニーズ、そういったものを把握するためにヒアリング調査あるいはアンケート調査を行いたいと考えております。その結果とか、有識者の御意見も聞きながら、県内の日本語教育の実施に関する総合的な体制づくりのための計画を実施策定したいと考えております。
 それに併せまして、今日本語教育の指導に当たる方々が、非常に不足しておりますので、そういう方々に対する研修会であるとか、それから日本語教室のモデル的な開催、そういったものも併せてやっていきたいというのが来年度の予算の内容です。

○藤田委員 御答弁ありがとうございます。
 プレスクールを昨年の6月にお願いしたところ、そのマニュアルをつくっていただいて具体的に動き始めておることもお聞きしておりますので、前向きに動いていただいておるのかな、そんな中で先ほどお答えいただいた内容を進めていくことがよく分かりました。
 もう一点、昨年なんですが、議員立法ですけども、日本語教育の推進に関する法律ができました。その条文の中に、「国は、外国人等である幼児、児童、生徒等に対する生活に必要な日本語及び教科の指導等の充実その他の日本語教育の充実を図るため、これらの指導等の充実を可能とする教員等の配置に係る制度の整備、教員等の養成及び研修の充実、就学の支援その他の必要な施策を講ずるものとする。」と、同時に地方公共団体に対して、国の施策を勘案し、「その地方公共団体の地域の状況に応じた日本語教育の推進のために必要な施策を実施することに努める」と、こういう項目がございます。
 今まで日本語教育は、小中学校から始まっていたんです。これをこの法律の中で幼児も含めたんです。幼児を含めたというのは、それなりの意味があると思いますし、多文化共生を考える議員の会があるんですが、そこで調査をさせていただくと、現場で非常に日常の日本語の会話ができた高校生が卒業するときに先生に、実は高校の授業半分も分かってなかったんですわってぽろっと言ったって、こういうことを現場で聞きました。日本語の教育は、特に学習言語と言われる部分を獲得していくためには、早い段階からやっていかなければならないという思いがその議員の会ではありまして、今回の法律で幼児を中へ入れていただいたということなんです。
 推進計画をつくるということなんですが、この推進計画の中には幼児もちゃんと入れていただけるのかどうか、まず確認をしますが、いかがでしょうか。

○井戸畑部長 幼児に対する日本語教育でございます。
 今年度は、先ほどお話ございましたようにプレスクール、就学前の教育をやっていただくために、市町でやっていただくためのマニュアル作成とか人材育成をやらせていただきました。その一方で、先ほどお話ございましたように、このプレスクールのもうちょっと前の幼児期における語学教育が、その後のいろんな学習をしていく上での基盤になっていくことで、非常に重要だという御意見あることは伺っております。
 来年度、調査を行ってまいりますが、このプレスクールに関わられた方とか、あるいはプレスクールに参加された保護者あるいは幼稚園等々の関係者なども対象に、ヒアリングの対象にしたいと考えております。その中で、幼児に対する日本語ニーズにつきましても、把握した上で検討して、担うべき役割が明らかになってくれば、関係部局とも連携しながら計画の中へ反映したいと考えております。

○藤田委員 教育といいますと、もうその言葉だけで、いや、教育はうちとは関係ないという部局もあるようにお聞きしておりますけど。これは日本語をどう獲得していくのか、獲得させていくのか、先ほど冒頭でお話しさせていただいたように三重県民である幼児、お父さん、お母さんも含めて、日本で生活をし、三重県の経済を支えていっていただく人たちでございますので、先ほど下野委員が話をしたように人口を増やしていく意味も含めて、三重県民としての能力を持っていっていただかなければならない、井戸畑部長がおっしゃったように、それぞれの立場の皆さん方の要望であったり、現状、課題、これを確認をしていただきながら、外国人の皆さんの人口を増やしていく意味も含めて、将来、三重県の労働力となっていく、県民となっていく皆さん方に日本語を獲得していってもらうのか、この視点でぜひとも考えていっていただきたいと思います。
 知事にお聞きしたいんですけども、幼児は幼稚園があって保育園があってこども園があるんですけども、ここに学ぶ子どもたちは幼児の範囲に入ると思っておるんです。ぜひともこの辺のところでお力をお借りできんかと思うのです。

○鈴木知事 お力はお貸ししますけども。具体的にいろいろ実態調査とかもやるということでありますし、いろんなプレスクールをやっている中での話もありますので、今保育所にいろんな加配とか、あるいはいろんな通訳も保育支援員で使えるとか、いろんな制度も出てきておりますので、またしっかりニーズを聞き取って対応していきたいと思います。
 三重県民として、三重県で暮らす方としていらっしゃっておりますから、その方々が安心して暮らしていただくためのサポートを全力でやるのは、自治体、県や市町の役割だと思いますので、しっかりやっていきたいと思います。

○藤田委員 ありがとうございます。
 知事もおっしゃった、三重県民として日本語が獲得できるように、本当に小さい幼児の時代から日本語教育をしていっていただける、日本語を獲得するためのシステムをつくっていただくようにお願いをして、この質問を終わらせていただきます。
 2点目は、農福連携についてお伺いをします。
 昨年の6月の一般質問で、農福連携の推進体制の強化をお願いをし、特に一般社団法人三重県障がい者就農促進協議会との連携を強化をしていただきたいとお願いをさせていただきました。それから、10月には同僚の杉本議員が農福連携の推進ビジョンの策定をお願いをさせていただいてます。
 この農福連携推進ビジョンの策定の進捗状況とその今後の方向性、そして、それに関連した事業を今回の予算の中で上がってきてましたけども、その辺の具体的なお話をお聞かせください。

○前田部長 農福連携推進のためのビジョンについてお答えします。
 今後さらに取組を進めていくためには、行政だけではなくて、農林水産部、それから子ども福祉部、それから教育委員会といった関係者の連携が非常に大事だと思っております。そういう関係者の皆さんと共通の認識を持って、一体となって農福連携を推進していくための指針ということで、今回「三重の農福連携等推進ビジョン」の策定を進めておるところでございまして、有識者の方、また、実際に農福連携に取り組んでみえる方にも入っていただいて懇話会をつくらせていただいて、いろんな御意見を頂きながら、今年度中に策定をいたしたいと今準備を進めておるところです。
 この中でも一つの大きな柱として、今回加えたいと思ってますのが、農福連携の輪を広げるところで、生きづらさ等を感じている若者、ひきこもりの方とかについても対象にしていきたい。国のビジョンにもそういう趣旨があるんで、そういうところに取り組みたいなということで、来年度モデル事業として、地域若者サポートステーションが県内にございますので、そちらで利用したい、働きたいと考えてみえる方を対象に農業版ジョブトレーナー、三重県障がい者就農促進協議会でたくさん研修もしていただいています。けども、その方々の協力を得ながら段階的に現場見学であるとか、次に就農体験するとか、その個々の人に沿った形で体験をすることによって、そうしたものを調査、検証して、一つ農業の就業に向けたプログラムを作成していきたいと考えてまして、そうしたプログラムを実証の上、県内全域に広げていきたいなと考えてます。
 以上でございます。

○藤田委員 ありがとうございます。
 ビジョンをつくっていただいて、進めていますよというお話をいただきました。関係してやっていただいておる皆さん方、本当に一生懸命やっていただいてますので、ぜひお願いしたい。ただ1点、再度確認をしたいんですが、三重県障がい者就農促進協議会は、そのビジョンの中でどういう位置づけにしていただけるのかを確認していただきたいんですが。

○前田部長 今現在、三重県障がい者就農促進協議会の皆さんには、ジョブトレーナーの研修でありますとか、いろんな相談窓口になっていただいております。このビジョンの中でも、今後当然そこへの農福連携を進めていく重要な連携のパートナーと県も考えておりますし、また、一元的な相談窓口ということで考えておりますけども、そういったものにも御協力いただければなと考えております。

○藤田委員 本当にこの協議会のメンバーの方、頑張っていただいてますんで、ぜひともうまく連携をしていただいて進めていっていただきたいなと思います。
 隠れた質問者、三谷委員が関連質問ということで、後はお譲りをします。
 以上です。ありがとうございました。

○小林委員長 新政みえより関連質疑の申出がありましたので、申合せの時間の中でこれを認めることといたします。

○三谷委員 新型コロナウイルスについてお話を伺います。
 施策146、「感染症の予防と拡大防止対策の推進」なんですが、当然、令和2年度の予算の議論が始まったときには、今日のような状況にはなっておりませんから、予算の基本的な考え方ですとか、そういうところへの反映はされていないのは承知しております。今回、最終補正でコロナウイルス対策費が上がりました。
 今後どういう展開になっていくのかなかなか見えないところがあるんですが、今までの感染症対策の推進の中で、関係機関、例えば警察だとか消防署と訓練をしていくことの積み重ねがあったようですが、今回の事態になって、例えば警察とか消防署との共同の作業、この連携はどうなってますでしょうか。

○福井部長 今年度は第1種の指定感染症の医療機関でやっております。
 今回、訓練というより今もう起こっている状態でありますので、新型コロナウイルス感染症の対策協議会を設けまして、その中に消防機関の代表者の方も入っていただいて議論を進めて。
          〔「警察も」の声あり〕
○福井部長 警察は今入っておりません。

○三谷委員 ぜひ有機的に、効果的に県民の安全・安心を守るために御努力いただきたいです。
 当然のことながら今回の新型コロナウイルスは想定されていませんでしたので、成果指標の中の例えば主指標だとか副指標、これは今後変わっていく可能性はありますか。

○福井部長 現在のところは副指標等に変更のことは考えておりませんので、とりあえず今の対応をまず優先させていただきたいと思ってます。

○三谷委員 一度決めたものは変えないということではなしに、一番大事なのはやっぱり県民の安全・安心をどう確保していくかということです。それをどう実現していくかという、そのプロセスであると思いますので、その点のところはぜひ柔軟に御検討いただきたいなと思っております。
 今、巷間でいろいろ話題になっていますのは、東京オリンピック・パラリンピックが、実際に実施できるのかどうかという話です。中止という話もありますし、延期という話もありますし、基本的には予定どおりやられるんであろうと思いますが、来年三重県も国民体育大会が予定をされております。新型コロナウイルスが来年まで続くとは思いませんが、また新たな感染症なり、予想もしてないような事態が起きるということも想定の中には入れておかなければいけないと思います。
 こういうことについての、例えば今から危機管理のスキーム、これはやっぱりしっかりつくっていく必要があるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○辻局長 国体におけるこういった感染症対策も含めた危機管理の取組についてです。
 例えば感染症ということではなしに、今現在、喫緊に取り組んでおりますのは、茨城県の国体と障がい者スポーツ大会において、障害者スポーツ大会が10月12日から14日の間、台風19号によって急遽中止になりました。これは史上初で、大抵の天気であれば開催するということであったんですけれども、それを超える、想定を超える天候にどう対応するかということがあって、これ以降、そういった対応を今考えているところです。
 今後の感染症についても、大きく危機管理という意味で検討の課題の一つに加えていきたいと思っています。

○三谷委員 ぜひそういうところも含めた危機管理のスキームを、今からきちんとつくっていただいて、万が一のときに機動的に対応ができるようにぜひお願いをします。
 それに関連してなんですが、知事から不要不急の海外渡航は自粛をしていただきたいと要請が出たと思うんです。三重県で感染された方がお二人とも海外の渡航者であったという背景があれば一定の理解はできるんですが、世間から見て不要不急の旅行と見られても、その人の人生にとっては極めて大事な旅行ということもあるわけです。そういう方がいたずらに批判をされないような配慮も一定必要だと思いますが、ああいう要請されるときにはそういう部分も裏づけされるべきだと思いますが、知事いかがですか。

○鈴木知事 私の呼びかけ全文読んでいただくと分かっていただくと思うんですけども、単純に不要不急の海外渡航を控えてくださいというだけじゃなくて、その行かれる場合には行ったときの感染予防を徹底してほしいということ、そして戻って来られたら検疫所で自主的に積極的に健康相談室に行ってくださいということ。だから行く前のこと、行った場合のこと、行った後のこと、全部呼びかけさせていただいてますので、一部だけ切り取っておっしゃられるとちょっと心外ではありますけれども、もちろんそれぞれに個人の御事情がありますから、そういうことを踏まえて対応していただけるように、全て申し上げたとおりでございまして、しっかり配慮していきたいと思います。

○三谷委員 別に一部取り立てて言うつもりはないんですが、やはり県民に対して、どう伝わっていくかというのは非常に大事な話ですから、知事自身の言葉でしっかりとその辺りのところはメッセージをお伝えをいただきたいなと思っています。
 今度いろいろなコンプライアンス対策等で新たに、今までのフラット制では責任の所在が明らかではないんで、副課長だとかそういうものをまた新たに設けますよということが出てます。今回、県土整備部で理事職が新たに設けられて、しかも部長級だというお話です。県土整備部に部長は2人は要らないと思ってますが、一説によれば、国から来られる方の居心地のいい椅子を用意したんだというお話もあるんですが、その辺りのところいかがですか。

○渡辺部長 今回、県土整備部に理事を置いていただくことになりましたけども、業務といたしまして建設業の活性化プラン、新しいプランとか、流域下水道の企業会計導入とかいう業務が増えておりますのと、あと道路分野におきましても、おおむねの骨格道路がもう見えてきましたんで、次の骨格道路をつなぐような道路についての道路計画をつくっていくとか、あとは気候変動に伴って水災害が激甚化してますので、そういうのもどう治水対策に取り組むかとかをやっていきたいということで、2人体制にしていただくことになりました。

○三谷委員 今言われたようなお話の業務内容であれば、わざわざ国から偉い方に来ていただかなくても、県庁の中で十二分に対応できると思いますが、いかがですか。

○渡辺部長 やはり業務が増えてきていると思いますので、2人体制でやらせていただきたいと考えてます。

○三谷委員 ちゃんと質問に答えなきゃ駄目じゃないか。2人でやれと言うとん違う。お国から来てもらわなくてもいいんじゃないですかと言ってるんですから。

○渡辺部長 どちらの方がみえるかは、私のほうからお答えできるものではないと思うんですけども。

○三谷委員 かつて三重県は、副知事だとか総務部長だとか土木部長だとか、国からの指定席がずっとあって長年続いてまいりました。しかし、国と地方との関係が上下主従から対等協力へと変わっていく中で、そういう方々には国に全部お引き取りをいただいて、県は県自らの意思で県庁を動かすということになってきたわけです。これが、また部長級で、また国から来られることがよみがえってくるとなると、まさに時代に逆行していく、県民の思いに逆行していくことにつながらないかなと思うんですが、知事いかがですか。

○鈴木知事 人事については今検討中でありますので、適切なタイミングで公表させていただきたいと思いますが、理事職ができたのは、建築部門などで非常に民間の不祥事なども多いですから、平成7年から23年まではその理事職で建築などを担当する者がいましたので、そういう意味で業務の必要性からでありますので、その点は御理解いただければと思います。

○三谷委員 非常に残念な御答弁なんですけども、せっかく自立をしてきた三重県庁が再び国の下にひれ伏すようなことのないように、ぜひお願いを申し上げまして終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○小林委員長 暫時休憩いたします。
 再開は午後1時といたします。

          (休  憩)

○杉本副委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 総括質疑を継続いたします。
 まず、自由民主党県議団から御質疑をお願いいたします。

○青木委員 自由民主党県議団、津市選出の青木謙順でございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症により、全国でもお亡くなりになりました方に謹んでご冥福をお祈り申し上げます。また、このような状況の中、第一線で御活躍をいただいています医療関係者の皆さんはじめ、本当に拡大の抑制に御支援、御協力をいただいている、教育関係者、それから企業、そして県民の皆様、知事をはじめ県の職員ももちろんでございます。敬意を表しますとともに感謝申し上げます。
 それでは、令和2年度当初予算に係る総括質疑でございますけども、まず、教育関係からお聞きします。
 今回の新型コロナウイルス感染症の関係でも、教育機関では休校や式典の中止、縮小などがございまして、時勢柄、質問するかなと悩んだんですけど。逆にこのようなときだからこそ希望の持てる答弁を、県民の皆さんに聞いていただくことが意義があることと考え直しまして質問させていただきます。
 当初予算資料のみえ子どもの元気アップ部活動充実事業があります。この部活動指導員等についてお伺いしたいと、これは教育委員会になるかと思いますけども、学校現場において職員が多忙過ぎて、子どもとコミュニケーションを図る時間が十分に確保できないなど、様々な課題があります。近年では、いわゆる働き方改革の推進に伴って解決に向けた取組をそれぞれ進められています。その一環として進められているのがこの部活動指導員等の配置であると伺っているんですけども、この事業のすばらしいところは、一つは専門家の指導による部活動の充実、そして、教員に生徒と向き合う時間をつくるということの利点があると思いますし、加えて、教員の精神的な負担を大きく軽減するんではないかなと期待します。
 生徒または保護者という立場で、部活動の顧問が、例えば素人で心配になったという経験をお持ちの方も結構みえるんではないかなと思います。誤解を恐れずに申しますと、教員側の不安や精神的なこういった負担はそれらの比ではないかも分かりません。少し想像いただければ分かると思いますけども、自身の過去の経験において、全然経験をしたことない、もしくは苦手意識を持っている種目の顧問をしますから、苦手なことを指導する不安に加えまして、さらに、例えば生徒がけがしないだろうかとか、けがしたらどう対応したらええんやろかとか、そういった不安を抱きながらの生徒の様子を見ています。しかも部活は御存じのとおり土日もございますので、気の休まる暇がないと言っても過言ではないと思います。
 実は私、かつて小中学校に勤務をしておりました。小学校から中学校へ異動をしたときに、いろいろと思い出すことがあるんです。11年しか中学校いなかったんですけど、剣道、バスケットボール、ソフトボール、野球、テニス、文化部で書道、ボランティアと顧問してました。何でこんなころころ変わるのか、それは長続きせんとかそんな意味ではなくて、ある程度専門の方、この人にはこれやとか割り振りますと、気の弱い私が残りをもらうというふうなことだったのかなと思うんです。幸い私も高校時代、体育系のクラブの出身なんで、専門外でもけがや事故の対応とか多少の知識もありましたし、免疫もあったほうなので二十何年も前の話ですけども、今の部活動指導員の先取りのようなことでしとったんです。地域の若い方に頼んで、無償である種目に引っ張ってきて、おらんでやってくれやんかっていって頼みに行ったりとか、ほかの中学校のよくできる指導者の方のところへ子どもを連れてったりとか、近くの高校の先生に頭下げに行って、一緒に担ってよみたいなこともいろいろ、それなりの工夫はして、しのいできたというのが正直な話であります。
 そうやって気楽にいろいろ動ける性格だったのでいいですけども、例えばそんなところまでと思われる教員もおみえになった。部活の面では相当な苦労があったなといまだに思い出します。さらにつけ加えるなら、平成29年9月総務地域連携の常任委員会でスポーツ局関係の参考人招致がありました。そのときに参考人として出席いただいた県立志摩高校の滝田先生がおみえになりまして、そのときに同じように、経験のない部活顧問をしている先生の精神的な負担は相当大きいと感じるというお話をされるとともに、中学校でも高校でも、体育教員以外で経験のない競技の顧問をしている教員が4割以上いるよと、そんな現状を説明してみえました。これは教育委員会につないでくださいよって、そのときは委員会が違ったんでと言っとったと思います。
 このような背景から、今回出ている事業についてはずっと注視してきたんです。国が30年度ぐらいから動き始めているのも分かってたんですけども、これまでの部活動の指導員の配置状況、成果について一度お伺いします。

○廣田教育長 部活動指導員の配置状況ですけども、平成30年度は7市町に13人、令和元年度は7市町に27人の配置を支援をいたしました。
 成果ですけども、実際聞き取り調査をしたところ、校務分掌から部活動の指導に専念できないという教員もおりますので、そういう教員に代わってとなると、生徒を指導するのが、もう本当に生徒が不安に思うことなく指導することができたというのも一つに挙がっておったり、あるいは教育経験のない顧問の精神的な不安が軽減されて、逆に生徒のモチベーションも上がったといういいお話をたくさん頂いております。
 以上でございます。

○青木委員 昨日、一般質問で、喜田委員が昔中学校で指導されてたときに、プロテニスプレーヤーの松葉海奈さんを育てたと、そういうような話が紹介されました。そういった力を持っている指導者の方が、育てて将来すばらしい選手になっている事実もあります。そういう指導者の方が中学校には何人かみえると思うんですけども、それは周りの僕やとか、その専門じゃない人たちが学校全体のバランスを取って、その方が活躍できるようにということで、恐らく喜田委員も感謝してみえるんだろうと思ってるんですけど。今、教育長に一つは働き方改革のことも絡みながら成果が上がっているような答弁をいただきました。
 聞き取り調査の結果では、一番懸念していたのが、精神的な負担の軽減にも大きな成果が上がっているというお話でございましたので、ぜひこれからも拡充をしていただきたいと思います。
 そこで、事業の拡充に向けた今後の方向性、それから令和2年度の事業計画について、もう少し詳しく教えてほしいんですが。もう一つ加えれば、県内それぞれの地域とか、部活にもいろいろ各スポーツ種目、文科系もあると思います。様々な種別やこの配分とか、割り振りについて、現時点でのお考えがあれば重ねてお伺いします。

○廣田教育長 令和2年度の方向性の話でございます。
 先ほど一番最初の御質問の中では、教員の精神的な負担軽減というお話がございましたので、その部分について聞き取りの調査の結果をお話をさせていただきましたが、時間的にも教員の負担の軽減はなされております。具体的に言いますと、30年度は10月でございますが、特定の1週間で抽出して5.4時間減っております。それから、令和元年度は6月とか10月に抽出調査をしましたが、1週間で5.7時間、1人について減っているような効果もありますので、その精神的な負担をという部分と、こういう量的な負担軽減も図られてるのかなと考えています。
 令和2年度の予算における方向性ですけれども、時間数の負担軽減と、それから精神的な負担軽減で非常に大きい成果が出ておりますので、来年度は50人分の部活指導員の予算を要求させていただいております。文化部についても同じような傾向がございますので、文化部への配置も含めて予算を計上しております。
 あと、配分とか割り振りでございますけど、担当者のほうからずっと各市町に聞いておりまして、どの部活に、どの文化部にというようなことを今収集しておって、それを含めて国へ申請する段階でございますので、具体的な割り振りは、ここでは控えさせていただきます。

○青木委員 競技力向上だけを求めておるんではなくて、恐らくその方が選ばれたら校長と面談したりいろいろする、学校とか子どもらがプラスになるような方にも来てほしいし、全人格的な部分も子どもを育てやんならんので、ただ数だけということを思うとるわけではないんです。極端な話、指導に来て自分は力を持ってるんでと言って、学校へは個人の教員を批判しとるようでは、そんなん子どもの不信感を増すだけなんで、そういうのは駄目だと思うんですけど、その辺のことも考えながら、今後いろいろ考えていただければなと思います。
 今後この事業については、しっかりと関心持って進捗状況を確認していきたいと思っているんですけど、特に中学校においては、国、県、市町の予算のこともあろうと思いますので、特に市町の教育委員会等へのこの事業成果のPRもどんどんしてかんと、こんなんやったらこれ使ったらよかったと言えるようになるわけでして、さらにいい意味での拡大になっていくと思うので、そういうことを皆さん方進めていただくことをお願い申し上げまして、次の質問に行きます。
 同じ教育の話になりますけども、私学振興についてお伺いします。
 先日の一般質問で、今井委員からも質問いただいて、私学のこの減免補助金を振興補助金に振り替え、若者の県内定着を促す事業として再構築をされるという答弁を記憶しております。改めてその当初予算の資料を見せていただくと、私立高等学校等振興補助金の中に若者の県内定着で、各私立学校の特色を生かしたキャリア教育を後押しする事業が組み込まれているということです。
 そこで3点ほどお伺いしたいんですが、まず、事業の概要です。それから、具体的な取組事例としてイメージされているものがあれば、もう来年度のことですから詳しく教えていただきたい。また、改めて県内進学等の現状をお聞きした上で、この事業を実施することにより、どの程度の成果を上げたいと考えてみえるのか、実際には毎年どの程度、何校程度の学校で事業展開を予定してみえるのか、具体的な数値目標のようなものがありましたら、併せて伺います。

○井戸畑部長 令和2年度から取り組みます私学振興の若者定着の取組でございます。
 3つ御質問いただきました。まず、2番目に言われたところから、お答えさせていただきます。進学の状況です。これは30年度の進学、就職の実績でございますけれども、県内の大学、短大等の進学率は約28%、県内企業等への就職率は約80%ということで、若干県立高校に比べますと進学率はやや高く、就職率はやや低いということですが、ほぼ同じような数字になっております。
 次に、この事業の概要なり具体的な取組というところでございます。高等学校等振興補助金におきまして、県政の喫緊の課題である若者の定着に資する取組に対して支援をしていこうということで、振興補助金の県費上乗せ額を増額するものです。
 これにつきましては、各高等学校でそれぞれの特色を生かして創意工夫していただくことにしておりますけれども、例えばで申し上げますと、地域課題の解決とか、あるいは県内産業の魅力を生徒さんに気づいていただいて、それで自分にできることは何かというテーマを設定いただいて、情報収集等していただくと。
 そうした上で地域の団体とか企業へインターンシップなどで参加いただいて、そこから得られたことを学校において発表していただくようなことを想定しております。こうしたことを通じまして自分の将来のキャリアについて真剣に、あるいは具体的に考えていただく機会にしていただきたいと考えております。
 その成果といたしましては、県内に進学する、あるいは就職する生徒を増やしたい、あるいは県外の大学に進学した後に、また三重県に戻ってくる生徒を増やしていくことが成果でございますけれども、なかなかこの成果を数値で測っていくのは難しい、特に一旦外の大学へ出て戻ってきた生徒はどれぐらいいるかつかみにくいところがございますので、そういった今後、数値を評価していく上で各学校とも相談して、どういう数字が取れるのかとか、そういうことは相談していきたいと考えております。
 それから、毎年度どういうふうに、どの程度の学校で取り組んでもらうのかでございますけれども、第3次行動計画の4年間のうちで全ての全日制高等学校13校において、この取組をやっていただくのが目標でございます。恐らく事業開始の初年度は、多分大きな大規模の学校ぐらいがまず取り組んでいただけるんではないかと思っております。それで、そういう各学校の優良な取組事例をほかの学校にも紹介するなど共有して、毎年度取り組んでいただく学校を増やしていって、最終的に令和5年度には全ての学校で取り組んでいただくことを目指しております。
 以上です。

○青木委員 大変詳しく説明をいただきました。よく分かりました。ちょいちょい私学関係の方とか、保護者の方から聞かれることもあるんですけども、そこで思うのは、今回の事業展開については非常に評価も高く、ありがたいなという本音の声が大きいです。
 ただ、他県とか、いろいろやり方が違うのもあるんでしょうね。今回の国の支援金の拡充に伴う私学支援の拡充は、他県では様々な取組をやってますので、例えば愛知県とか岐阜県などは、拡充された国の支援金に上乗せをしている県もありますし、三重県と同様に、少し視点を変えた形でいろいろ事業展開しているところもあります。
 今後どういう効果とか本県の取組の検証、評価をしていただくとは思いますけども、それだけじゃなくて県民のニーズはもちろんのこと、他県の取組内容や成果も非常にアンテナを高くしていただいて、情報収集もしていただきながら、例えば教育を受けるなら三重県がいいと思えるような選択ができるような、より一層有益な事業展開を積極的に進めていただくように要望して、次の項目に進ませていただきます。
 河川の防災減災の対策です。
 9月の一般質問で、河川の上流、中流、下流という形で質問させてもらったんですけど、まだ残っているところを確認させていただきたいんです。ハードとかソフトの両面からしっかりと対応していただいている現状の答弁をそのとき頂いています。その後、10月に上陸した台風第19号ございました。それから、全国各地で堤防が決壊して甚大な被害もありました。本県においては、伊勢市とか志摩市でも大きな水害被害もありましたし、他県では大規模な河川氾濫も、浸水した周囲の集落において家屋の2階や屋根からヘリコプターとか、救難ボートにより住民が救出されている映像もニュースで流れました。
 ハード対策はしっかり進めていく必要はあるんだけども、長い年月を要するとともに、ハード対策のみではもう限界があるというのも答弁の中にございましたので、ソフト面の対策を充実していく必要というのも改めてそのとき感じたんですが、そのとき、計画を1年前倒しして、今年度中に設置を完了できるよう進めていただく答弁を頂いた、危機管理型水位計です、この設置の進捗状況についてお聞きしたい。
 有効なソフト対策として設置を進めていきたいと答弁をいただいた、簡易型の河川監視カメラの設置について、今回の当初予算の中で5137万5000円、その中で何カ所程度設置をいただく予定になっているのか、以上2点にお答えをお願いします。

○渡辺部長 危機管理型水位計の設置状況からお話をさせていただきます。
 平成30年度から3カ年で181の設置を計画しておったところなんですけども、1年前倒してできまして、今年の3月までに、計画より30多い211の設置を完了いたしまして、運用開始をしております。
 あと、簡易型河川監視カメラにつきましては、住民の適切な避難行動につながると、有効なソフト対策であると考えてまして、令和2年度につきましては、五十鈴川など水位周知河川、38河川に設置をしていきたいと考えてます。
 以上です。

○青木委員 しっかり対応していただくということ、分かりました。
 今後、引き続き着実に整備を進めていただくとともに、設置後の運用についても、市町や関係機関と連携して地域への周知も図っていただいて、さらには適切な運用を図られることを要望します。
 先日の代表質問で、いろんな組織改正のときに出てました太平洋・島サミットについて、最後にお伺いしたいんですけども、本来でしたらこの定例月会議でも大きく取り上げられる項目だったと思います。決定の案のタイミングでしたので、少し影が潜まってしまった感もあるんですけど、地域の皆さんはやっぱり不安に感じていると思います。
 そういったところで、知事が考える、三重県が太平洋・島サミットの開催地として選ばれた理由とか、それから、開催に向けての熱い知事の思いを改めてお聞きします。

○鈴木知事 来年の春に太平洋・島サミットが、三重県志摩市において開催されることが決定しました。誘致に当たりまして、関係の皆さんに多大な御尽力をいただいたことを改めて感謝申し上げます。
 誘致が決まった理由は様々あると思いますけど、一つはG7の伊勢志摩サミットの開催実績、それから、水産高校などでパラオとずっと22年間、実習船を出して友好提携を結んでやってきたこと、最近もICETT(International Center for Environmental Technology Transfer(公益財団法人国際環境技術移転センター))がパラオに廃棄物の問題解決で行かせていただきました。これは具体的な実績と、防災あるいは水産業、あと地球温暖化問題、太平洋島嶼国が関心を持つようなところを積極的に取り組んでいることで、これは官房長官の記者会見でもあったところでもあります。
 それを踏まえまして、せっかくですからオール三重でいろんな三重県の魅力が発信される機会にしたいと思います。特に真珠の団体の皆さんからも要望がありました。真珠が、大変厳しい状況ですので、この真珠をしっかりとPRをする場にもしていきたいと思っておりますし、あと知事主催昼食会もありますので、三重県の食材がいっぱい出るようにしていきたいと思います。これがG7後の60件目の国際会議になりますので、これからもMICE(Meeting,Incentive,Conference または Convention,Exhibition)の誘致などにつなげていきたいと思います。

○青木委員 知事に熱い思いを語っていただきました。
 山本委員に交代いたします。ありがとうございました。

○山本(佐)委員 桑名市、桑名郡選出、山本佐知子と申します。
 昨年12月の一般質問のときに、私が、時間配分を間違えまして1つ飛ばしてしまった質問があります。そのときの質問、文化財について。総括質問の趣旨に沿った形でさせていただきますのでよろしくお願いします。
 令和2年度予算に、文化財予算、地域文化財総合活性化事業として9000万円が計上されています。これはここ4年ほど同額計上です。しかし、予算の金額は同じでも文化財を取り巻く、文化財のアプローチですか、それは昨年大きく変わりました。
 昨年4月に文化財保護法が改正になりまして、文化財の保存と活用の両立が前面に出てきています。担い手不足、予算不足の中で、所有者がその保護の責任を1カ所だけ負うのではなくて、これからは民間団体含んで地域のみんなで保存を考える、主体となって、地域で盛り上げて文化財を守っていって、ひいてはまちづくりに生かしていこう、そういう趣旨であると思いますが、この法改正では、県だけではなくて市町の役割、これも幅が大きく広がりました。例えば、許可制だった現状変更が条件を満たせば届け制になるとか、かなり手続き上も緩和をされる傾向になっています。こうしたプレーヤーが増えると、確かに裾野が広がるんですが、ただ、責任の所在といいますか、きちんと保存管理体制、これが甘くならないかどうか、そういった危惧も確かにあると思います。
 こうした流れによりまして、三重県の文化財行政の在り方、まず、来年度に向けてどう変わるのか、教えてください。お願いします。

○廣田教育長 文化財は、これまで個別的に保存、活用、継承が図られてきました。ただ、文化財保護法の改正によって、大綱を県がつくって、それを踏まえて市町が地域計画をつくることが位置づけられました。県で策定する大綱を踏まえて、文化財の保存、活用、承継のために、市町による文化財保存活用地域計画、それから、所有者の皆様による個々の文化財の保存活用計画といった関連する計画を策定することになっています。
 地域計画の策定によって、関連する文化財として、まとまった保存、活用、承継の措置が講じられていくことになると思います。例えば桑名市の場合ですと、諸戸家の住宅、六華苑、石取祭、七里の渡しといった文化財をまとめて保存活用する施策の一環として、これら文化財の価値を県内外にも発信したり、周遊して楽しむ仕組みをつくるといった、そういうことも地域計画の中で変えていけると考えております。
 また、無指定であっても、地域で大切にされている文化財をこういったコースに組み合わせて、併せて保存活用を行っていくこともできると。こうした取組が進められていくことによって、所有者相互の連携、文化財の関心が高まること、それから、地域全体で文化財を守り伝えようとする機運と意識が形成される、こういう効果が現れてくると考えておりますので、こういう文化財保存活用についても、県としては後押しするような考え方で進めていきたいと考えております。

○山本(佐)委員 ありがとうございます。
 かなり観光促進とか地域づくりに、これから大きく寄与する印象を受けました。しかし、それを受ける地域住民の皆さんが、まず意識を変えていかないといけないので、防災のところではありませんけども、文化財の世界でも共助というか、そういう精神がこれからクローズアップされてきたのかなと思っております。
 しかし、いきなり地域でお願いしますとさじを投げられても、皆さん何をしていいかとか分からないことも多いんです。なおかついろんな自然環境、社会環境の変化で、今までと異なる対策も講じなければいけない事態が出てきています。所有者の方に聞くと、最近災害も多くて、例えばお寺とか神社とか、木がすごくあるところは倒木のおそれがあると、実際に2年前も津の神社がそれで社務所が壊れてしまった、そういうこともありました。そういった自然環境の変化であったり、文化財も所有者や後継者がいなくなったりすることもあります。
 そして、また一方で、今バリアフリーの設備も整えなければいけないと、しかしながら文化財の文化的価値、これを損なわないようにするためにどうしたらいいかなと頭を悩ませている文化財の所有者もいらっしゃいます。また一方で、このプレゼンの展示の工夫として3Dとかそういう新しい技術を導入しながら、皆さんが興味を持っていただけるようなプレゼンテーションの仕方を模索している、そういうように所有者の方は大変皆さん努力をされているんですけれども、補助が少なかったり、体力のないところは、もうどうしようかと頭を抱えて誰にも相談もなかなかできず、予算もなく、そのまま問題が放置されているところもたくさんございます。
 地域総がかりで文化財を維持していこうというと、解決できるところもあれば、なかなか総花的になってしまって、みんな言いたいことだけ言ってなかなかまとまらないこともありますので、ぜひ県は戸惑いが出てくる現場の支えになっていただければなと思っています。
 冒頭で、毎年9000万円の予算、文化財保存、修理、整備にいただいていると申し上げました。県内では登録文化財、そして、指定文化財、全部で1159件あります。そのうちの毎年修理保存の対象になっているのが、実に四十数件なんです。大きな案件は大体継続案件になっています。したがって、毎年新しく修理保存の対象になるところは、本当に少ないけれども、ただ、文化財は一度失われてしまうと、そのものだけではなくて伝統や歴史文化、その地域の絆とかもなくしてしまうということで、所有者の方は今本当に歯を食いしばって、何とか保存をしていこうと頑張っておられます。
 県は大綱をつくるということですし、それを受けて市町は地域計画もつくられます。けれども、そうした文化財の所有者の思いを、これからも県予算で酌み取っていただければと思うんですけれども、県としてはそうした文化財の保存活用に対して、これからの予算に対して、9000万円でよしとするのか、あるいはこれからどういうところを注視していきたいのか、教えてください。

○廣田教育長 委員から御紹介いただきました地域文化財総合活性化事業ですが、これはその財政的な支援のほかに、文化財所有者の皆様への技術的な支援も行うという内容も入ってございます。
 9000万円でございますが、令和元年度は47件の文化財修理等に対して9000万円の予算を確保し、支援を行いました。令和2年度については、市町や文化財所有者の皆様と協議を重ねて、これまでに支援してきた継続事業のほか、新規事業については緊急性、事業計画の熟度などを勘案して、今年度についても9000万円の予算を計上しました。
 確かに、予算が多ければ修理等、文化財の修理が早く進むようなこともございますが、その一つ一つ文化財の修理は、非常にナーバスなというか大切なものです。丁寧にしていかなければならないので、できるだけ地域でありますとか、所有者の皆さんの思いを反映し、うまく工夫をしながら執行していきたいと考えております。

○山本(佐)委員 ありがとうございます。
 技術支援あるいは所有者に対する公開、活用への取組の促進ということで、こちらにも書かれていますけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。
 こういう保存管理だけではなくて、活用というとその前提としてまず地域の皆さんを、そして、後は見ていただける方に対して、その文化財の正しい価値といいますか、そういうものをきちんと理解していただくような、そういうプレゼンテーションもこれからその内容と質を見ていく、必要になってくると思います。例えば何年に建てられましたとか、これは数寄屋造りですとか、そういうことではなくて、やっぱりその背景、社会的にどういう影響を与えたのか、どうやって地域に貢献をしたのか、そういう価値、説明、そういったものがもう不可欠だと思うんです。ただ、造形美が、あるいは古いから文化財に指定されたということではないと思っています。
 そうした価値を正確に理解していただくという説明がインタープリテーションと言いますけれども、それをもっと充実させる余地が、例えば熊野古道でもそうですけれども、あるのではないかなと思っておりますので、教育委員会だけではないと思いますけれども、これからも担当部局の方は、そういった視点も見ていただければと思っております。
 最後に、今回の質問に当たりまして、何カ所かヒアリングに行かせていただきました。地域定着のためには、小さいときから地域学習、自分の地域を誇りに思うという気持ちが大事だと思いますが、想像している以上に、学校はなかなかそういった文化財にあまり行ってないなという印象を持ちました。大変寂しいことであるなと思いました。
 さて、新型コロナで担当部局の皆さん、現場の皆さん、大変御苦労をされていらっしゃいます。また、先日も知事は県民に対してメッセージを頂きました。大変意味のあることだったと思っています。そして、子どもの集団感染を防ぐということで、先週一斉休校ということで柔軟に迅速に対応いただいたことに、敬意を表します。
 そんな中で、1点新型コロナの対応について質問させていただきます。
 今、行事が中止、延期が相次いでいますけれども、私たちがコロナが発生する前と変わらず行かなければいけない場所が一つあります。それは運転免許センターです。ここはいまだにやっぱり密室で、多くの方が講義を受けておられます。お年寄りや特に小さいお子さん、連れていかないと更新できないお父さんやお母さんもいらっしゃると思います。感染の事実や感染が疑われる症状がなくても行くのいやだな、不安だなと思っている方もたくさんいらっしゃると思うんです。先般発表されました補正予算の中には、各部局の新型コロナ対策の予算が計上されていましたけれども、その中には警察関係の記述はありませんでした。
 この運転免許センターの運営に関しまして、新型コロナの対策も含めまして、これからそういった不安に思っていらっしゃる皆様にどういった配慮とかされていく予定なのか、あるいは考えがあるのかお聞かせください。

○岡本部長 まず、国レベルでは、免許証の有効期限を臨時的に延長する措置を講ずる特例法ができないかと検討をしている最中だと聞いてまして、もしそれができればそもそも来なくてよくなります。
 現行の制度で活用できるものとしましては、やむを得ず失効と呼ばれるものがありまして、やむを得ない理由で免許が失効した場合には6カ月以内に再申請すると、事実上更新と同じような手続で免許が再取得できますので、その間運転しなくてもいいという方については、それをお勧めしたいと思ってます。
 ただ、多くの方は、やはり免許証が必要であると思いますので、免許センターでは、まず消毒、例えばですけども、講習の机、紙を書く台、ペン、それから、視力検査の機械とか、あとハンドルとか、そういうものを消毒をまめにしております。さらに、換気をまめにやってます。
 あと、人の対策として、職員が手洗い、消毒、マスク、そういうこともやっていますし、そうした対策を来訪者の方にも呼びかけて、来訪者用の消毒液も用意しておりますので、これらが奏功して感染がなくなればいいなと考えております。
 以上です。

○山本(佐)委員 ありがとうございました。
 はがきが来ますと、もう早く行かなあかんわと皆さん思うものなので、そういうような柔軟なといいますか、対策あるいはそういったやむを得ず失効もあり得るという方法が分かれば、対策の余地もあるかとは思います。しかしながら、やっぱりやむを得ず失効の場合には、その間は運転できないということで注意をしなければいけないことですね。ありがとうございました。
 最後に、本当に今大変な状況でありますけれども、県議会、当局、皆さん一緒になって、一丸となって、この事態を乗り切っていきたいと思っております。

○中森委員 私は伊賀米コシヒカリを生産しておりまして、新しく三重ブランド認定にされ、非常にうれしい限りでございます。その伊賀米コシヒカリの生産地であります忍者で言えば修行の地、名張市選出の自由民主党県議団の中森博文でございます。よろしくお願いいたします。
 ちょっと長かったですけども、これ言うのは、実はブラタモリを見てしまったので、忍者に関してはうちの近所に、西田原なんですけども、弥勒寺という立派なお寺がございまして、そこの役行者について立派なところが映し出されて、おお、近くに立派なものがあるんやなと言いながら、さらには赤目の柏原にあります柏原城ですね。これは天正伊賀の乱という信長率いる軍が1回目、2回目、3回目と攻めるんですけども、その中の伊賀最後のとりでというところがございまして、その辺が臨場感あふれる内容でございました。伊賀市と名張市は非常に当時からそういうところでございまして、質問に入らせていただきます。
 今の戦いは猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症でございまして、感染症拡大防止など県民の皆様方に御協力をいただきながら、一刻も早い終息を願うところです。
 いよいよ三重とこわか国体・とこわか大会の開催がおよそあと1年半ということです。私も種目で言えば剣道をやってまして、三重県連の役員をさせていただいたり、県大会の役員もさせていただきながら関心の高い議員の一人です。地域では伊賀市のうえのゆめドームが剣道の会場であるということで、度々会場にも足を運ばせていっていただきながら、この場所で大会できるんかなと思いながら、県のほうにも今いろんな手だてをしていただいているところですので、リハーサル大会を含めまして立派な大会にしていただきますよう、あらかじめお願いを申し上げますし、名張においては新たに新設されました見事なホッケー場ができまして、毎日ほど利用をしていまして、その準備をしています。地域の体育協会を預かる一人として、そのホッケー協会も地元でつくりまして、どんどんやっていただきまして、隣の奈良県からも参加者が来ていただくほど対外試合も盛んであります。
 さて、弓道は体育館の中で土を盛ってやるというようなことで、またこれは大変な準備が要るんではないかと聞いています。
 そこで、令和2年度当初予算案では、開催準備事業経費として16億円、およそですけども計上されています。これらのうち開会式、閉会式の準備に関する現在の準備状況について御所見をお伺いするとともに、令和2年度にはリハーサル大会ということで予定されていると伺っています。これも全ての正式競技で開催されるのかな、どうかなとか、実施主体は県でやるんかな、市町なのかなとか、その辺ちょっと御所見をお伺いします。

○辻局長 中森委員には各競技の役員として御支援いただいておりまして、まずお礼申し上げます。
 開閉会式の準備に関する進捗状況及びリハーサル大会に関する御質問でした。
 まず、開閉会式が国体の準備事業は16億円ですが、大きく分けまして市町への補助、これが約10億円弱、それから、県直営の準備事業費、これが6億円強になっております。10億円の市町の補助がリハ大会と市町施設整備への補助金、それから、直営事業の主なものは御質問のありました開閉会式の準備でございます。
 開閉会式につきましては、式典全体のどういった催しをするかということと、それから会場全体のいろんな諸設備の整備がございますので、こういった整備、それと会場に御来場なさる皆さんいろんな方々の輸送をしっかりしないといけないと、大きく3点ございます。
 式典につきましては、今演技プログラム、式典の音楽とかそういった実施計画の策定に取り組んでおることと、会場整備につきましては、いろんなカテゴリーの参加者がございます、選手、一般観覧者、招待者、式典演技者、そういったそれぞれの方々の待機場所のゾーンをつくるゾーニングとそれぞれの動線、それから、諸設備の仮設などを中心とする整備計画、そういったものをやっております。
 また、輸送につきましては、これ場所が伊勢神宮のあるところでもありますので、当日秋のシーズンに大勢の観光客と一緒に来場者が一緒になってくることもありますので、こういった部分を分け隔てすることなく一体として御案内をし、受入れ、誘導すると、こういったような検討をしております。
 令和2年度は、いずれにしましても、準備の最終年度になりますので、今申し上げた準備をより具体化、詳細化して準備に万全を期していきたいと思っております。
 それから、リハーサル大会に関する補助であります。リハーサル大会につきましては、29年度にリハーサル大会の開催基準要綱を定めました。この要綱の中に、目的として、リハーサル大会は会場地市町と競技団体がそれぞれの競技会運営能力の向上を図ることと、それによって国体の円滑な開催に資することを目的としておることが1点、それから、リハーサル大会は会場地市町と競技団体が話し合いをして、合意が得たものについて実施できるというのが2点目、それから、3点目は会場地市町と競技団体が簡素効率的な運営を行うものとすると、おおむねこういったことなどが書かれております。こうした点から実施主体は会場地市町と競技団体であると受け止めています。
 あと、全ての正式競技が実施されるのかということですが、先ほど開催基準要綱にあるように合意がなされたものでしかできませんので、基本的には全ての協議が行われるということではありません。
 以上です。

○中森委員 ありがとうございました。御丁寧に説明を頂きました。
 お聞きすると、合意が整ったところについてリハーサル大会が行われる、全てではないということを理解するところです。
 補助要綱についても事前に中身を見せていただくと、基本的には県が2分の1、市町が2分の1とうかがわれるんですけれども、中の単価とかいろんな詳細がクリアして初めてそれがということもよく分かります。
 なかなか地域性があったり、種目の内容、強化の内容であったり、会場の配置、様子がそれぞれのリハーサル大会の予定しているところは恐らく違うんだろうと思います。実情に合った補助要綱範囲内で、それを補助するような形を聞いていまして、気分的というんか、主催者というのか、共催というのか、どこが主管するのかとか、よく我々スポーツをやっているところは責任の所在も含めまして、実行委員会体制をつくるのが大体おおよその例かなと聞いているところでございます。実行委員会とはいえ財源が伴わないとなかなか立派な大会はできないと、実行委員会で相談すると、出るところを公のお金がこのぐらいが出るというのも大体見込めますので、それで実施計画をつくるんです。そうするとバス何台、テント何張り、どこどこ受け付けして、誰が人数がいって、どういうふうなスタッフがいって、行政の出てくる方は何人で、協会から何人が必要ねと、審判どうすんねん、審判報酬どうすんねとか、いろんなその競技によって違いますので、それはそれなりに積み上げていくんですけれども、結果的には市町の持ち出しのほうが多いのが一般的かなと想定されます。
 そういうことからすると、結果は別として、やはり県はと三重とこわか国体・三重とこわか大会ということもございますので、関わって、実際リハーサル大会を充実したものにしていただくと同時に、その結果、不足するものは補い、さらには足らぬところを工夫を協議をしていただて、手を加えて、本大会がメインですので、それに万全を期するところがこのリハーサル大会の大きな意味があるんではないかと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 次に、昨年10月に代表質問の中で、この三重とこわか国体・三重とこわか大会に新たなeスポーツ(electronic sports(ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称))大会を提案をさせていただき、茨城県大会の結果を見て、今年鹿児島県でも開催がされるように聞いています。実は地元でもちょっと機運が高まっていまして、年明けの1月5日に地元でeスポーツ大会で、種目はぷよぷよでしたけれども、第2回 NINJA CUPが開催されまして、私はできませんけども、後ろで観客として行ってまいりました。非常に素早いテクニカルな様子がうかがわれて、こんなちっちゃい子がすばらしいテクニックでやっていまして、絶対この人負けるでと思いながら一発逆転、最後ばらばらばらばらと相手を倒すところなんかは非常に作戦、戦略が必要ではないかという、結構神経を使うかなとうかがえます。
 そこで、文化プログラムのスケジュールが決まってくるのかお聞きすると同時に、eスポーツ大会について何か動きがあれば教えてください。

○辻局長 文化プログラムについてのお問い合わせです。
 文化プログラムにつきましては、昨年3月に基本方針をつくり、今年の2月に実施要綱をそれぞれ両大会の実行委員会にて審議決定いただきまして、事業を募集するための準備を整えました。この上は来年度の4月からいよいよ募集を開始しまして、頂いた募集がまとまりました段階で日本スポーツ芸術協会と協議の上、日本スポーツ協会の国体委員会に申請し、おおよそ来年度末をめどに承認を頂き、再来年度から実施というスケジュールで臨んでいきたいと思っております。
 お問い合わせのありましたeスポーツに関しまして、昨年度以来これまでいろいろと多くの方々から、茨城県で行われた実施状況でありますとか、鹿児島県の状況、さらには三重県での可能性についても御意見を頂いておるところでございます。来年度事業募集となれば、三重県の開催可能性などについても御相談もあると思いますので、引き続き積極的に検討していきたいと思っております。

○中森委員 ありがとうございました。
 聞くところによると民間の大会で、世界大会で10億円の賞金があったとか、この名張市の大会は優勝賞金1万円でしたけれども、こんなに差があるんです。非常に今若者に関心があるというのは間違いない事実です。
 それで、これ言うとかなあかんのは、「ユーチューブ・プロeスポーツ・クリエイター」という一句でして、これは何を基に言ったかというと、中学生の将来なりたい夢を語った職業になるんです。けれども、公務員だとか先生だとか、そういうようなことはなかったので、あえてこれを申し上げたところです。
 いずれにしても、このようなメニューは、ゲームメーカーなどのいろんな財政面とか人的な支援を頂かないとできないんではないかなと伺っていまして、そのためにも知事の手腕に期待したいと思います。知事、一言よろしくお願いいたします。

○鈴木知事 国体について、三重とこわか国体・三重とこわか大会全体についてもしっかり準備を進め、天皇杯、皇后杯の獲得を含めてしっかり準備したいと思います。
 それから、eスポーツにつきましては、3月後半に県内で協議会が立ち上がると、民間の皆さんで立ち上がると聞いておりまして、会長は恐らく名張の方だと聞いておりますけれども、そういうことでありますので民間の機運も盛り上がってきますので、そういうところと連携してeスポーツの盛り上げもやっていきたいと思います。

○中森委員 県内の若者の期待に沿っていただければと思うところでございます。よろしくお願いを申し上げます。
 残り時間を活用させていただきまして、公共工事の品質確保の促進に関する法律、いわゆる品確法に伴いまして、いろんな県有施設の維持管理、保守点検などについて質問させていただきました。もう消防設備はこれやとか、防火設備はこれやとか、こんな話をしたのを昨日のように覚えているんですけども、問題は、この当初予算では県庁舎等管理事業費として11億7900万円が計上されております。その目的及び効果概要には適切な維持管理により庁舎を利用する全ての人に対し、安全・安心で清潔な環境を提供するとされております。さっきの平成30年度定期監査意見に対する講じた措置で、法定点検は未実施であった特定建築物については全ての防火対象物の点検が完了したとの報告を受けています。
 その上で、今後一括発注の検討など、広域で未然に防止するための提案をさせていただきました。全庁的にチェックする体制や防止、改善策について、いろいろな形で求めてまいりました。
 そこで、県庁舎の維持管理のための法定点検の現状について、全庁的な改善策やそのための予算確保、発注仕様書への記載について御当局の御所見をお伺いします。

○紀平部長 法定点検に関しましてお答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり平成30年度に未実施の施設が判明いたしました。その原因を見ますと所管している施設、それが該当するかしないか分かっていなかったとか、あるいはせっかく実施をしたにもかかわらず、資格を持った人がチェックをしていなかったと、こういった原因が出ましたので、それに対しまして制度の周知を図るとともに、特定行政庁へ確認をしていただきまして、その対象となる施設、これが漏れがないように全部対象としていただくとともに、該当の職員に資格を取っていただきまして、その人がチェックをすることで点検に漏れが発生しないような、こういった体制づくりをしました。
 あと研修の部分なんですけど、この今年度の6月に県庁と、それから地域機関の職員を集めまして制度を徹底するような研修会を開きましたし、点検、各庁舎、県庁含めまして、点検をするときにチェックリストがあるんですけど、そこにこの法定点検の部分を入れましてきちっとチェックをすると、それができたかどうかは全庁的に推進会議がございますので、庁舎管理に関する、そこで確認をするような仕組みをつくっております。
 防火設備につきましては、28年6月から新たに加わったものでございますので、これにつきましては仕様書に適切に加えるとともに、この増加した経費につきましても適切に反映するようにしております。

○中森委員 ありがとうございます。
 現場へ行って、施設長さんに点検のことについてお話すると、もう見るからに老朽化してなかなか点検しづらいなというのが印象でした。
 それと、仕様書に明記というのは非常にこれ重要なことでございまして、明記の仕方にもよるんでしょうけれども、入札説明書に必要な資格に、有資格者の配置があるんです。有資格者を配置しなさいとこういう、有資格者の配置となれば当然それは公立な設置であります。
 一方、委託積算証書をぺらぺら見ていると金額は分かりませんけれども、証書というのは金抜きですので、証書には項目が載ってますけれども、見てもちょっと見当たらないとか一致しないとかいうのが気になって、御当局にその場を聞くと、発注書の形態と発注した積算するところが違ったり、3年間先のことを発注するのに、その時点で証書を書くということは前年度に証書を作成すると、例えば単価を見ても、最低賃金が毎年のように上がってるんです。10年間でこれ幾ら上がったかなというぐらい、22.6%も上がっているんです。そうすると3年先のことを考えながら今値段を決めながら当面発注し、それで途中で変更といってもなかなか難しいんではないかと聞くんですけれども、やはりこれはそのようなしっかりとしたことを、ケースバイケースというよりも消費税が上がるように、また、最低賃金が上がった結果のように、おのずと金額の変更が当然のことと思うと同時に、有資格者の質の向上につながることかなと。
 それから、何よりも発注者とそれを受注している現場で作業される方の信頼関係、そして、親切丁寧にすることによって、より維持管理が適切にできるんではないかなと思うんですけども、残した時間で御所見をお伺いします。

○紀平部長 人件費でございますけど、これは国土交通省の建築事業の標準単価というのがございまして、これを使わせていただいております。それから、契約書の中に物価変動に基づく委託料の変更の項目を入れておりまして、これで物価水準の変動に委託料が著しく不適切なような状態が生じたときは、お互いにお話をし合うことになっておりますので、もし必要があれば協議をしていきたいと思っております。

○中森委員 ありがとうございました。
 3年先のことを事前に契約しながら信頼関係がより深まって、より健全な維持管理ができますように心からお願いし、私の質問を終了いたします。

○杉本副委員長 次に、草莽、御質疑をお願いいたします。

○舘委員 三重郡選挙区より選出をいただいております会派草莽の舘でございます。
 今回のこの質疑、私どもの会派、私とともに奥野先輩と2人がコンビでやれということになっておりまして、時間的な余裕も考えながらやらなあかんなと思っております。どうかよろしくお願いします。
 1つ目の質問は、やはり新型コロナウイルス感染症への対策ということについて質問をさせていただきます。
 今週の月曜日、2日の本会議の冒頭、知事より本県の状況とともに、今後の対策等について4点に整理をされて説明があったところです。それぞれ重要な内容と認識をして理解をさせていただきました。今重要なこと、そして、徹底しなければならないことは何だろうか考えたときに、県民の皆さんの抱える全ての不安心理、これを取り除くことがまず一番。
 2つ目は、これはまたデマということがありましたけれども、デマ等による社会的な混乱を招かないようにすること、そして、何よりも県民皆さんの命と暮らしを守ることと思います。
 また、県民の方々から、相談、要望、御意見をいただいています。よくマスコミでも言われますけれども、観光業の方からは予約のキャンセル等といっぱいあって非常に厳しいんだ、助けてくれというお話であったり、製造業の関係の中小企業の方々、部品等が納入されてこないんですよ、本当に先が見えないとのことであります。
 そして、もう一つ、セーフティーネット保証4号の話、これは知事からもその説明のときにありましたけれども、このことについても県全域がその地域指定を受けたならば、しっかりと具体的な発表もあってもいいんではないかなどなど多くの声を頂いたところであります。
 これらのことは、知事のぶら下がり会見であったり、フェイスブックであったり、いろいろな機会を使っていただいて発信はしていただいておりますけれども、もっともっと丁寧で適切で的確な情報提供、また、情報発信は本当に重要なことであるし、絶対に欠いてはならないことだろう、いろいろな関係機関ともっと調整をしていただきながら、さらにその情報発信をしていただくことが必要だと思いますけれども、知事のお考えをお伺いします。

○鈴木知事 3月2日の会議にも申し上げましたとおり、分からないから怖いという気持ちになられる方が多いと思います。そして、不安が不安を呼んで社会が混乱する、そういうことは何としても避けなければならない、不安って置かれている立場によって全然それぞれ違うと思いますので、それぞれ一つ一つにしっかり向き合っていくことが大事だと思ってます。
 情報提供については、特に、経済のことをおっしゃっていただきましたので、経済については私の会見とかいろんな県の媒体などで発表させていただいておりますけれども、もっともっと届くように経済団体の皆さんとかも協力していかなければならないということもあり、その情報提供のこともあり、昨日の本部員会議で私から、その経済的な難局を乗り切っていくために、経済界あるいは金融機関とオール三重で取り組む仕組みを検討するようにと指示をしまして、来週のどこかでは発表させていただきますけれども、必要な対策を聞き、すぐ取りまとめなどをしていきたいと考えておりまして、そういう場も活用してしっかり届くようにしていきたいと思います。
 届かせるには、私たちだけでは足らないところもありますので、舘委員はじめ県議会の皆さんはそれぞれに地域でもネットワークをお持ちですから、議員の皆さんのお力もお借りしながら情報提供していきたいと思いますし、情報が届いて安心という、実際に使うかどうかは別としても、そういうのをやっているんだということを知っていただくことで安心していただくケースもあると思いますし、まだまだ対策も打っていかないといけないと思いますけれども、情報提供をしっかりやっていきたいと思います。

○舘委員 本当に一番大事なところがそこにあるんかなと思います。
 次に、先日の本年度最終補正予算の概要説明のときのお話でありますけれども、当局から予算の流用であったり、予備費での対応という説明があったところですけれども、そのような手法について間違いだとか適合だとか、そんなことよりももっと大事なのは、やはりしっかりと県民のためのその補正予算、県としてこのようにして予算を組んで、施策を推進するんですよということを示すことが一番重要なことではないんかな、このように思います。
 そのためには、議会への提案になりますけども、議会自身も通年議会を実施をしていますし、今さらながらですけども、通年議会あるいは取組をやった場合や災害等の不測の事態や緊急の行政課題等が発生した場合、危機管理体制が整えられ、県民サービスの向上につなげることが重要なんだ、そんな問題が起きたら即対応しようやないかということで、通年議会をしてその議会としての体制は整っていると見ていいと思います。
 このことを念頭においていただきながら、しっかりと県民の皆さんへの対策を、適切に取り組んでいっていただくこと、当然それは予算の関係がなければ施策ができない部分がありますので、そのことについての一つの決意というか、その思いをお聞きしたいなというのと、昨日から今日は違う状況ですから、予断を許さないその状況を見極めていただきながら、国との協調による対策の推進、これはもう不可欠なことになってくるんだろうと思いますけれども、今我が県が抱えている課題、問題は何なんだろう、そのことのお話が頂きたいな、そして、今後この感染症対策についてどのような形になっていく、なろう、その財政的な面での状況といいましょうか、思いをお聞かせください。

○鈴木知事 今回の最終補正予算は、提案説明のときにも申し上げましたとおり、検査、相談体制の充実により県民の皆さんに安心していただく、それから、医療機関においての感染拡大を防止する、それから、学校においての感染拡大を防止する、そういう観点で持たせていただきましたけれども、今後の状況変化に合わせて随時対策を打っていかなければならないと考えておりますので、舘委員からおっしゃっていただいたことは大変ありがたく、その県議会でその議決していただく必要が出る、そういう予算の場合にはぜひ、私たちもちゅうちょなく皆さんにお願いをしていきたいと考えています。
 実は、今日この後に、私のぶら下がりの記者会見で発表する予定でありましたが、農林水産業も例えば給食の停止とかで影響を受けていますので、セーフティーネット貸付を県単独でスタートしようと思ってます。これは既決予算で流用してやろうと思っていますが、そういう形でどんどん新しい対策を打っていく、それはCSFのときにもやったセーフティーネット貸付の県単の利子の半分うちが出すというやつなんですけれども、そういうのをやろうと思っていますので、またそういうときに財政で、議会で御審議いただくことが必要になった場合には、ぜひ御協力賜ればと思っております。

○舘委員 ありがとうございます。
 まさに当局は当然、全体把握しての対応でしょうけれども、私も議会としてもその状況がどのようになって、どうやってしていかなきゃならないのか、それを理解しながら、まさに車の両輪と言いましょうか、先ほど言われたオール三重の中でチーム三重としてこの問題に取り組んでいく、そんな姿勢をお示しいただきたいな、今後ともどうかよろしくお願いします。
 質問の2つ目は、南部地域活性化基金についてお尋ねをします。
 この基金、平成24年につくられて8年が経過した中、来年度に向けてその基金の見直しを行ってきたということでありますけれども、その見直しの内容というと、これまでの南部地域の複数市町による連携取組に加え、南部地域以外の市町や民間企業等と連携した働く場の確保や定住促進の取組で、南部地域の他市町に波及効果が期待できる事業も支援の対象としようとして、提案がなされているんだと思います。
 先日、我が会派の東議員の一般質問で、県と市の関わりとして一つの市町にとどまらず、東紀州地域全体の活性化に寄与するものであるべきだ、また、南部地域の広域的な視点での支援の取組が不可欠であると質問がありました。そのとき局長からは、広域的な課題との認識を表明されて、人口減のこのときだからこそ知恵を出し合い、支援を行っていくんだということと、知事をトップとする組織にて議論を深め、総力を尽くして対処をしていきたい、このような趣旨の御答弁をいただいたと思います。
 知事自らも、全国知事会の地方創生対策本部長を担う責任者としての決意、その答弁の後段部分でありましたけれども、依然深刻な状況にある本県の人口減少等に歯止めをかけるためにも、あらゆる施策を切れ目なく強力に展開していくとともに、地方創生の取組を通じてそれぞれの地域で住みよい環境を確保することなど、全力を注ぐ決意を新たにしていると答弁がありました。
 この基金事業は、本当に基金を使って実施する必要があるんかなと思ったときに、強い違和感を抱いたところであります。
 そこで、既存のこの南部地域活性化局は、南部地域の活性化を一層推進するその中枢機関として存在すること、なければならない、そんな局だと思いますけれども、活性化ということについては、この基金ではなくて通常の予算措置による県事業として実施すべきではないかなと考えたのですけれども、どのように思われるか、お考えをお聞きします。よろしくお願いします。

○鈴木知事 南部地域活性化基金についてお答えします。
 平成24年度からスタートして8年間で81の事業に対して支援をしてまいりました。あの当時も、今もそうですけれども、人口減少対策など南部地域は対策待ったなしという状況です。当時の状況は東日本大震災直後で、また、リーマンショックからも傷が癒えない、財政も非常に厳しい状況でした。そういう中でも南部地域についてしっかり財源的手当てをし、対応していかなければならない、そういう思いで県の姿勢も示すということでもあり、安定的に継続的に講じるんですよということで、基金をしっかり枠として設けさせていただいています。
 財政については、引き続き道半ばでありますので、安定的に確保する枠組みは維持したいと思っております。併せて、この南部地域活性化基金を使う事業は複数市町、民間も含めたところとの、要は複数のステークホルダー(利害関係を持つ人)によるこの連携をして、複数年やる事業でありますので、そういう意味では単年度で予算が出てくるよりは、複数年でやることが一定見通しがある中でのほうが複数の人たちの調整もしやすいし、合意も取りやすいと考えておりますので、基金だけが唯一の方法だと言い切るまではいかないかもしれませんけれども、県として安定的に財源を確保することや、複数の者と複数年取り組んでいくことのスキームにおいては、一定のベターな方法であると考えておりますので、こういうことを続けていきたいと思います。
 また、平成24年の2月定例月会議において、奥野委員からは透明性をしっかり確保しなさいという御意見、御指摘を承っておりますので、その事業の中身、成果などについては、また、選定のプロセスにおいても、しっかり透明性を確保しながら進めていくことが大事だと考えています。

○舘委員 この後、奥野先輩が出てきますので、このことについて申されるかどうか分かりませんけれども、透明性は確かにあのとき稲垣委員も当地のところへ話がありましたし南部地域、東紀州という部分について安定的な対策が必要だと。県政の中でも人口減少にあるこの三重県にあっても、特にということは全員が承知をしている、理解をしている部分で、基金だけでどうやって、それにはやはり県の事業としてしっかりと裏づけるような形の中での取組も可能なんだろうと思います。
 この後のことに期待しながら、この程度にさせていただきます。本当に一つになって、この県政推進していくのに課題多うございますけれども、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

○奥野委員 草莽の奥野です。
 財政健全化についてでございます。
 今年は平成15年以降、最高の予算額ということなんですけど、地方交付税が元年は1295億円、2年は1404億円なんで、元年度より109億円程度増額で、財政健全化が進めたと言われるけれども、果たしてそうであるんかと、平成27年から30年までは1350億円から1390億円ぐらいで交付税は推移しております。平成30年は1393億円で、2年に比べるとわずか11億円程度の増額になるんです。国は、今年地方創生を後押しするために地方交付税を増額したとありますが、三重県は先年、先ほどの比較を考えるとそれほど恩恵を受けていないのではないかなと思われます。特に、今回のコロナウイルス等で様々な影響により、今年はともかく来年、令和3年は非常に厳しい財政運営に強いられるのではないかなと思います。
 財政健全化は、まだまだ明るい兆しは見えにくいと思われますが、いかがでしょうか。

○紀平部長 財政健全化についてお答えさせていただきます。
 地方交付税は、一般財源である県税が入ると地方交付税が減るような仕組みになっているんですけども、一般財源をみていますとどんどん膨らんできております。それはなぜかと申しますと、地方交付税も含めました地財計画というのは、その地方の財政需要額に適した額を入れることで、社会保障費ですとか、今回ですと学校無償化とか、いろいろな部分がございまして、そういった新たな財政需要が加わって大きくなってきたという部分もございます。
 それと、今後の4200億円の地方の配分でございますが、ただ、これにつきましては今うちも仮試算ではさせていただいているんですけども、交付税決定されるのがいつも夏場、8月ぐらいにしか決定されませんので、それが幾ら反映されたかというのはここでは申し上げられませんので、あくまでも我々推測で入れさせていただきましたけど、これは我々が日頃から要望していた成果、財源として使っていただくんじゃなくて、需要として中に入れていただいたということで、必ず膨らむ経費になっていますんで、この恩恵は今回確かにあったと思います。
 あと、今後の見通しでございますけども、順調に景気は上向きできたんですが、去年度あたりから電子部品でちょっと下がり傾向のところもあったんです。コロナウイルスの関係もございまして、今後どうなるのか分かりませんから、景気に対してはしっかり注視をしていきたいと考えております。

○奥野委員 ありがとうございます。
 先日ここの質疑であったか、総務部長は、県債管理基金に関与するんですけど令和4年から非常に財政見通しはよくなると言われたんです。けれども、公債費は今1100億円ぐらいで推移していると思うんです。ずっと見てみると公債費は令和4年からずっと下がってくるような、そういうグラフがあったかと思うんですけど、それを見て、県債管理基金もそれで対応できるんではないかと言われたような気がするんです。その財政というのは、次の見通しはしなきゃいかんのですけど、安易に令和4年からちゃんとなるんですよと言われるのは、ちょっと引っかかる部分があったんですけれども、そこんところは部長、どうでしょうか。

○紀平部長 確かに、公債費は、令和4年度が一応ピークになります。公債費というのは借金を返すお金ですので、当然歳出に上がってくる分です。それが4年度がピークになって、それからだんだん下がって、8年度ぐらいまで下がってくるんですけど、その4年度と8年度の間で、130億円ぐらい下がるということで、この130億円の隙間ができたときに何とか頑張りたいなという気持ちで申し上げさせていただきました。
 ただ、実際の予算編成になりますと、そのときの財源不足額がまた違ってきますし、あるいは地方財政計画のフレームも変わってきますので、そういったものをよく見ながら、総合的に優先順位をつけながら県民サービスを低下させないようにしっかり頑張っていきたいと思っております。

○奥野委員 ありがとうございます。
 県債管理基金について、これは平成22年からスタートして、減収補塡債とはまた違う部分だと思うんですけれども、この基金は総務省が無理無理おまえのとこつくれよということで管理基金置いたわけで、今総額260億円ぐらいじゃないかと思うんですけど、その程度の金を置いとったってどうっちゅうことないんと違うかなという気はしないでもないです。県債管理基金についてはそんなに神経使うようなことでもないし、また、これは公募債でもありますから、それぐらいのお金はやっぱり置いとかんと、県民の方から公募をしていて金ないんやといって返せへんと非常に困りますから、その辺は神経使ってもいいんですけど、4年以降は必ずちゃんと積立て分だけはいくんですよなんてこと、別に神経使う必要はないんではないかなと思います。県債管理基金の先送りについては押印をしておきます。
 それと、いつも臨時財政対策債と建設債等の起債のことを言うんですけど、今回、防災減災国土強靱化関係分で令和元年は96億円、2年は101億円という起債が発行されるんですが、たまたまやと思うんですけど、よく頑張っていただけたなと、この起債はどんな方向で使おうとしているのか、主な事業、そして、この起債については交付税措置がされるのか、2点お伺いします。

○紀平部長 お答えします。
 やはり起債とか人件費とかの経常的経費、常に払わなければ、要るお金については、これはもうどうしても財政構造を圧迫しますので、縮めていく方向で調整していく必要がございます。公債費につきましても、それと同じように経常的経費ですので、我々は小さくしていくような方向で調整をしております。
 今年増えた話は、国土強靱化の試算がございまして、これは日本全国がいわゆる施設、橋、堤防、川含めまして老朽化をして危ないと、近頃におきまして激甚の大雨とか、それに備えるためにもハード整備も必要だということで、国が特別に用意していただいたメニューでございまして、いわゆる100%起債措置、70%あるいは50%の交付税措置というすごい有利な起債でございましたので、これは県民の方々の命を守らなければならないということで、これも積極的に活用させていただきたいと増やさせていただきました。
 経常的経費は減らしていかなければならないという理念は持っておりますので、全体の公債費が下がっていくように、財政健全化と、投資的経費の使い方、これはバランスを見ながらやらせていただいてますので、そこのところは御理解いただきたいと思います。

○奥野委員 経常経費は、医療、福祉で当然上がってきますから仕方ないと思います。だけど、あまり借金というんか、1億円でも残っているとかどうのこうの、気にせずに、将来は大事なんやけど、今も大事やということを頭に入れておいて行政運営やっていただけたらなと思います。
 最後に、一つ病院事業庁にお尋ねをします。
 12月の一般質問の中で、一志病院のことで、質問したんですけど、一志病院については本当にもっと津市が県に協力していただかないかんと思うんですけど、去年までは3000万円か4000万円ぐらいの協力金みたいな具合になっていると思うんですけど、令和2年度は5000万円以上頂けるんでしょうか。分かったら教えてください。

○杉本副委員長 答弁簡潔にお願いいたします。

○加藤庁長 今年度と同じ委託費、それから、奥津診療所への医師派遣分と合わせますと約5000万円ぐらいを予定をしております。

○奥野委員 ありがとうございました。

○杉本副委員長 次に、自民党、御質疑をお願いいたします。

○村林委員 度会郡選出、自民党会派、村林聡です。
 早速質疑に入ります。新型コロナウイルス関連についてであります。
 まず、検査体制について聞く予定でしたが、ほかの議員さんが様々な場で既に議論されておりますので、保険適用となった後もしっかりとした検査体制を取っていただくこと。県民への周知をしっかりと行っていくこと。この2つを要望しておきます。
 次の項目へ移ります。
 現在上程されている議案において、個人防護具を購入するということですが、こうした防護具やマスク、手袋などを県はこれまでどこへどれだけ配布したのか、あるいは今後配布するのかお聞かせください。御答弁をお願いします。

○福井部長 個人防護具とかマスクの関係であります。
 個人防護具はPPE(Personal Protective Equipment)セットと呼んでおりますが、県では5910セット備蓄をしてありまして、既に1920セットを、どこへ配布してあるのかは、感染症の指定医療機関でありますとか、接触外来医院を持っている医療機関に対して配布をさせていただいています。
 一般用のマスクにつきましては、歯科、医科の医療機関、それから、病院に対して12万3000枚、そして、高齢者施設であるとか、障がい者施設、そして、放課後児童クラブに対して7万7000枚を配布をさせていただいています。

○村林委員 御答弁いただきました。
 事前にいろいろ聞かせてもらったところによりますと、医療機関に配る際には団体などを通じてと伺っておりますけれども、今はマスクについては御答弁いただきましたが、手袋、ゴム手袋についてはいかがでしょうといいますのは、聞く話によりますと、民間の検診センターではゴム手袋が不足して、採血に困っておるなんていう声も上がってきておるようです。
 ゴム手袋はそもそも備蓄されておるのでしょうか、されてないのでしょうか、それも含めてお願いいたします。

○福井部長 先ほどのPPEセットの中にも手袋は入ってまして、二重重ねの手袋になってます。個別にも手袋は備蓄をしておりまして、既にお声を頂いておるところについては、たしか800セットだったと思いますけれども、配布をさせていただいてます。

○村林委員 御答弁ありがとうございます。
 しかし、どうも聞かせてもらう数字からすると、マスクに比べるとやや少ないのかなという印象はあります。将来的にはゴム手袋も、この今回の教訓を生かすということですと、備蓄が必要なのではないかと提起させていただきます。
 そして、緊急に目下ということですと、消毒液の不足については関係に増産を要請しておると聞いておるんですけれども、そのようにゴム手袋についても増産を要請していただきたいと要望しておきますので、どうかよろしくお願いいたします。
 次の項目へ移ります。
 都市部を中心に、休校措置の影響などで看護師が出勤できない事態になっています。現在は現場の努力で補っていますが、それもいつまで続けられるか分かりません。このままでは医療機関において、看護師の施設基準を満たすことができずに医療を提供できなくなるかもしれません。
 県のお考えや取組をお聞かせください。御答弁をお願いします。

○福井部長 医療提供体制を維持していくためには、やはり医療に従事する看護師等の方々に対して十分な配慮が必要だと思っておりまして、県では保育サービスとか、放課後児童クラブの実施主体の市町に対しまして、保育を必要とする子どもを受けられるように体制整備を依頼をしております。学校等の臨時休業に伴って、勤務する方が困難になった場合の対応でありますが、これも2月28日に厚生労働省の通知を踏まえて通知をさせていただいておりまして、一時的に職員が不足になった場合においても、医療法上の配置基準等についての取扱いに配慮がなされると、いわゆる従前の基準のものでいいという通知になっておりますので、この点もしっかりと周知をしたところです。

○村林委員 御答弁ありがとうございます。
 そういう保育であるとか、放課後児童クラブなどへのそうした要請とか、あるいは働き方などへの配慮がまずあるということ。もう一つが2月28日に国から通知があって、そうした柔軟な配置も認めていただけるという御答弁であったかと理解しております。
 ひとまず安心いたしました。ぜひそうした国の動向などもしっかり見ながら、柔軟な対応について、また、これからも御検討いただきたいとお願い申し上げます。
 現在、県として最も重要なことは、医療体制を維持し、崩壊させないことです。これは、この新型コロナウイルスの罹患者はもちろんのことでありますけれども、けがでありますとか、その他の病気の方々にとっても非常に重要なことであると思います。先ほど現場から上がってきた採血一つとっても少し不安があるようなことではなかなか大変だと思いますので、これからそうした医療体制をしっかり維持していくことを強くお願い申し上げておきます。どうかよろしくお願いいたします。
 次の項目へ移ります。
 戦略企画部にお伺いいたします。
 これまで過去の一般質問や昨年の代表質問において、自然災害のほかに、たくさんの人の命が失われかねない現実的な災厄として疫病があること、そして、社会的影響が大きい新型感染症は、まさに事前に想定し、備えておくべき危機であることを申し上げてまいりました。
 現在、最終案をお示しいただいている経営方針をはじめ、自然災害にやや偏っていると思われる各種計画等の記述に、新型感染症を加えてバランスを取っていくことが重要だと思いますけれども、御所見をお聞かせください。お願いします。

○福永部長 現在、先日の全員協議会で最終案の経営方針をお示ししていますけれども、その当時の状況で書かせていただいております。経営方針は最終的には4月1日付でしっかり完成版を出しますので、それに至るまで状況の変化も見ながら、書き直しの部分とも検討していきたいと思います。

○村林委員 書き直していくというような御答弁いただきました。ぜひともよろしくお願いいたします。
 今自然災害と新型感染症が部署的にも分かれておると思うんです。しかし、その危機、平常進行ではない非常時という人の命を守る意味ではかなり似通っておると思います。本県には危機管理統括監もおられますし、そうしたところの各種計画の記述なんかも、すぐは忙しいですから長期的には見ていただきたいとお願いを申し上げておきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 新型コロナウイルス関連の項目を閉じまして、最後の質問に入ります。
 県土整備部へお伺いします。
 新たな建設産業活性化プランが策定に向けて進んでいますが、県内建設業の育成について、今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。よろしくお願いいたします。

○渡辺部長 現行の三重県の建設産業活性化プランに基づきまして、県内建設業の育成の観点から取組を行っておりますが、仕様書におきまして元請企業に県内企業からの資材調達や下請契約を努力義務として求めることや、総合評価方式におきまして本店所在地や施工箇所における工事実績、県内企業による施工などを評価しております。
 県内建設業の育成につきましては、次期の活性化プランにおきましても、競争性にも配慮しながら入札制度の改善などを通じて、引き続き取り組んでいきたいと考えております。

○村林委員 御答弁ありがとうございます。
 県内建設業育成の視点を持って、しっかり取り組んでいっていただけるということが確認できました。ぜひ、今後、それに加えて、ニッチな部分でありますとか、オンリーワンの技術を持っているでありますとか、そうした個別に光る企業の育成も重要であると考えていますので、どうか配慮の上、取組を進めていただきたいと要望いたします。また、機会を見て議論させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 では、結びに、もう一つ要望しておきます。
 恐らくこの新型コロナウイルスの以前と以後で、世の中の価値観、考え方が大きく変化するものと思います。東京一極集中に関することや遠隔診療や遠隔授業などなどです。知事や各部局におかれましては、国の動きも見ながら、こうした新しい取組にも目配りいただきますようお願いいたしまして、次の委員、質問者に交代します。

○中川委員 自民党、伊勢市選出の中川正美でございます。
 県営サンアリーナの老朽化対策についてであります。
 サンアリーナは、御承知のように三重県の伊勢市朝熊山麓にございます。平成6年5月に竣工されまして、三重県のスポーツ、文化、産業振興のために大変な大きな役目を果たしてきました。
 そして、平成6年7月から11月まで、御承知の「新たな“であい”を求めて」ということで世界祝祭博覧会、まつり博が執り行われました。実は持ってまいりましたのが、そのときのグッズでございまして、この胸にもバッジをつけてきたんですが、知っている方は知っていますし、知らない方も多いかと思いますけども、これは当時の田川知事が北主南従ということで、その是正のために大きなイベント、当初はワールドパールフェスティバルだったんですが、祭りを通して21世紀を考えてみようという大きな事業でございました。
 それから、もう25年、4分の1世紀を経過しました。数々の思い出があるんですが、例えばパラシュートのスカイフェスタ、新体操の世界選手権大会、先般の伊勢志摩サミット、国際メディアセンター、そして、今の天皇陛下がお越しいただいたインターハイの開会式、また、伊勢を中心とするお菓子博覧会等ございました。本当に成功裏に終わった経緯でありますけれども、25年経過いたしまして施設や整備が大変、経年劣化いたしております。
 そこで、令和2年度の県営サンアリーナ環境整備事業費の予算額が約2億2000万円と、対前年度約3倍の増額と、これありがたいことでありますけども、増額となった理由とその事業の内容についてお聞かせ願います。よろしくどうぞ。

○河口局長 ありがとうございます。ミポラ、懐かしく拝見させていただきました。
 県民の皆さんに県営サンアリーナをこれからも長く安全かつ安心に御利用いただけるように、平成31年3月に施設の長寿命化計画を取りまとめたところです。この長寿命化計画に基づく部分と既に劣化や不都合が生じている部分について、令和2年度の当初予算に計上させていただいているところで、長期修繕計画に沿った整備費を計画的にやっていくことで、その分が増額になっております。
 事業の内容についてですけれども、長寿命化計画に基づく整備として、停電時などの非常時における発電設備の整備、コンサートなどの際に照明を制御するための調光盤の改修、それと、館内の空調設備である冷温水器の交換に向けた設計などを行うのとともに、劣化だとか不都合が生じておりますロビーの天井であるとか、駐車場の外灯の整備を進めていきたいと思っております。

○中川委員 御答弁いただきました。メインアリーナに大型ビジョンがあるんですが、eスポーツの活用にぜひとも活かしたい、しかしながら大型ビジョンは古い、こういう状況であります。また、最近のコロナの問題で医務室等の充実もこれから図っていかなきゃならんと思います。
 そして、駐車場不足という大きな課題がございます。これは、この近辺に県の災害施設が造られておりますし、伊勢市がスポーツ施設、フットボールヴィレッジのサッカー場がございますし、企業立地ということで今のところ13社が立地をしておることで、また、大きなイベントのときに近くの土地を貸してもらったことがあるんですけれども、二見町の小学校が高台移転ということでこの1月から使えない状況でした。
 大型大規模イベントやるときに、駐車場の確保が大きな問題でありますけども、これをどう取り組んでいくのか、その点もお聞かせ願います。

○河口局長 サンアリーナの専用の駐車場は今600台分となっております。大規模なイベントの開催時には駐車場が不足することも考えられますので、伊勢市に協力を得まして、その所有する伊勢あさま苑という施設があるんですけれども、その横の駐車場敷地を貸していただくようにさせていただいております。
 また、ふだんからホームページで来場の際には公共交通機関の利用を呼びかけたりとか、特にコンサートの開催のときには、エフエム放送なんかでも呼びかけをするほか、名古屋駅から直通のバス、コンサートエクスプレスを運行していただいたりして皆様に御利用いただいているところです。そういう努力もしていただいているおかげを持ちまして、令和元年度の事業については、伊勢市のその敷地も貸していただくということで、大きな混乱はなく何とかイベントを開催することができたところです。
 しかし、施設の立地の関係上どうしても自家用車でおみえになる方が多い状況は否めません。また、伊勢市で新たに、あさま苑横に駐車場の整備を進めていただいていますので、そこも貸していただくことも努めていきたいと思いますし、さらなる駐車場の対策についても検討していきたいと思っております。

○中川委員 今るるお話ございましたけれども、一応貸してもらうということなんですが、今年度、次年度に向けて総務部のほうに予算を要求したけれども、ノーということを聞いております。それはどういうことなのかということなんですが、答弁は求めませんけれども、例えばUL Japanの隣接に8000平米から1万平米ございます。約1000台置けますし、また、山林でありますけども、8.7ヘクタールございます。こういったところも土地の駐車場として確保するような形で御検討いただきたいなと思います。
 そして、このサンアリーナ周辺の周辺設備、整備、私も当時まだまだ若かったんですけども、地元も朝熊や鹿海や中村、楠部等の役員の方々といろんな協議をいたしまして、何とかまつり博等の応援をしたいとこういうことでございました。当時の皆さん方が先祖伝来の土地を提供することは忍びないけれども、しかしながら、未来の三重県のためにそれを提供するんだということが今でも脳裏から離れません。あと5年すると30年ということで、新たなサンアリーナの在り方等について知事の御所見をお伺いいたします。

○鈴木知事 サンアリーナにつきましては、来年の国体ではバドミントン、卓球の会場になります。バドミントン、卓球は、今スター選手がたくさんいるので、東京オリンピックの後ですし、非常に楽しみであるのと、とこわか大会では今回から正式競技になるボッチャをやるということであります。
 近年ではコンサートで、平井堅、B'z、9月にはパプリカで有名な米津玄師さんが来ていただきますけど、ほかの三重県内ではなかなか見られないエンターテインメントをやる場所でもあります。また、先ほどありましたようなサミットとか公的な用途もあります。
 そういう意味で、例えば津市のサオリーナとか四日市市の総合体育館ができてきますけれども、さらに皆さんのいろんな出会いにつながるような、2033年には遷宮もありますので、そういうこともにらんで魅力的な施設になっていくように、指定管理者と相談しながらしっかり進めていきたいと思います。

○中川委員 ありがとうございました。
 もう一点、夜間中学についてでございます。
 文部科学省によれば、令和元年の設置状況として夜間中学は9都府県に33校ございます。そして、国から各県に1校ずつ設置しなさいという状況がある中で、三重県でも、まずは夜間中学での学びに対するニーズがあるかどうかを把握する必要があるとのことで、昨年末にニーズ調査を開始いたしました。
 そこで、3点といいますか、時間の関係でありますけども、現在、他都道府県において設置された夜間中学ではどのような年代の生徒が多いのか、また、外国籍の生徒は全体の何割ぐらいを占めているのか。
 3点目は、令和2年度当初予算で夜間中学に関する調査研究を進めるとございますが、具体的にどのような調査研究をするのかお伺いします。

○杉本副委員長 答弁は簡潔にお願いいたします。

○廣田教育長 まず、全国の夜間中学に通っているニーズでございますが、平成29年度の夜間中学等に関する実態調査が文部科学省から出ておりまして、全部で1687人です。そのうちの約80%が外国人です。人数としては15歳から19歳が342人、60歳以上が456人で、この年代が一番多うございます。
 令和2年度どのように検討を進めるのかでございますけど、ニーズ調査では中学校段階の内容を学び直したいかとか、夜間中学があり、通えるとなったら行ってみたいかとか、通いたい理由は何かというのを聞いておりますので、その内容を詳しく分析するとともに、その学びたい方がどういう修業機会を設けてもらいたいかをきちっと検討して、そこから夜間中学の設置がいいのかどうかと、そういうことについて研究をしたいと思っております。
 以上です。

○中川委員 ありがとうございます。
 平成22年の国勢調査で、未就学者が、県内で2206名いらっしゃるということでありますし、また、外国籍の方もいらっしゃる、そして、不登校の方もいらっしゃるということで、潜在的にはそういった需要があるんじゃないかなということを含めまして、調査した結果でありますけども、東海地域ではまだないということでございますので、対応していただきたいなと思いまして、この夜間中学の件は終わらせていただきます。

○杉本副委員長 次に、公明党、御質疑をお願いいたします。

○山内委員 公明党、四日市市選出の山内道明です。
 持ち時間10分で3つ質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 早速まいりますけれども、施策233、事業名、「発達支援が必要な子どもへの支援」であります。こちらは先日の東委員の一般質問でもありましたが、大変に期待をしているところであります。そこを少し掘り下げて聞かせていただきます。
 子ども心身発達医療センターでの初診待機解消に向けた地域での医療機関ネットワークの構築に向け初診診療を行う医師の養成についての取組は、特に県内の地域格差の解消にもつながっていくのか、また、大きな病院だけでなく地域の個人クリニックとの連携はどうなのか、実際の診療開始のめどがどうなのか、さらに、その後の様々な支援を受けるために必要な診断書作成の可否について、こういったところを含めて教えてください。

○大橋部長 発達障がい児地域医療ネットワーク構築事業についてお答えいたします。
 今回研修を行うのは発達障がい連続講座というものです。現在、申込みは27の医療機関から50名、その27の内訳ですけど、県内全ての地域から申込みいただいております。その内容ですけども、27の医療機関のうち16は地域の開業医でございます。その開業医も、北勢、中勢、南勢、伊賀、東紀州、全ての地域からお申込みいただいておりますので、我々の方向性は一定理解いただいていると思っています。講座の内容なんですけど、今回初年度ということで基本的なカリキュラムが中心になっております。発達障がい児の総論、症状と具体的対応、薬物治療、診療報酬、そして、診断書の記載方法などベーシックな内容になっております。
 御質問の、この講座受けたらすぐ診断書を書けるかという御質問ですけど、受講されるその医師の発達障がい児に関する今までお持ちの知識、経験によってケースバイケースということになりますので、より多くの方が診断書を書いていただけるように、次年度以降は段階的に内容を深めるであるとか、もっと具体的な症例を基に事例検討を行うとか、地域の医療機関で初診の診断機能が果たしていけるようにしっかりと取り組んでまいります。

○山内委員 ありがとうございました。しっかりと御答弁いただきました。
 非常に安心をさせていただきました。医師の連続講座を受けていただく方の経験にもよるところもあると思いますが、かなり早い段階でも診断書を書いていただくような形で、診療いただける医師の確保につながっていくんじゃないのかなと思わせていただきました。初診のみならず将来に向けて、特に地域においてのかかりつけ医を持っていくことが大切だという部分も、例えば特別支援学校の保護者の間でも非常に認識を共有をしているところです。その期待が裾野が広がっていくところでもありますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次にまいります。
 施策144、こちら事業名は、「医薬品等の安全な製造・供給の確保」であります。この事業では、かかりつけ薬剤師、薬局の推進のため、在宅医療への参画や他職種との連携に取り組む薬剤師、薬局を支援するとあります。今社会的にもこれは問題になっているかと思います。高齢者の多剤、薬が多い現状と残薬、薬を残してしまう、こういった防止にも薬剤師、また、薬局の役割が非常に重要であると思っておりますが、どのような取組を行っていくのかを教えてください。

○福井部長 高齢者の多剤、残薬の防止に向けてであります。患者の状態や服薬情報を一元的、継続的に把握をいたしまして、適切な服薬の指導でありますとか、在宅対応を行うかかりつけの薬局、薬剤師の充実が求められています。
 そのため、県では令和元年度の新規事業といたしまして、これ元年度からなんですけども、かかりつけ薬局、薬剤師の推進のためのモデル事業を実施いたしておりまして、その中で、医師や看護師などの他職種との連携協力の下で在宅対応推進のための相談窓口の設置、あるいは薬剤師資質向上に係る研修等に取り組んでおるところです。今後もかかりつけ薬局、薬剤師の定着に向けてしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

○山内委員 ありがとうございました。
 私も地域を歩く中で、在宅介護をされている御家族の方からも、こういった多剤とか残剤の心配をされているというお声もたくさん頂いておりますので、よろしくお願いします。さらにはこの問題を解決していくところで医療費の削減にもつながっていく、こういった視野もぜひ入れて取組に力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、最後にまいりますけども、施策331、「世界から選ばれる三重の観光」、事業名は「人にやさしい観光の基盤づくり」でございます。
 こちらは、三重県版バリアフリー観光の推進という記載がございます。今、改定中であります三重県観光振興基本計画にも日本一のバリアフリー観光の推進とありますけれども、ハード面と併せまして、特に三重県は、知事を筆頭に力を入れていただいております心のバリアフリー、いわゆるソフト面での取組についても教えてください。

○河口局長 県では、NPO法人伊勢志摩バリアフリーツアーセンターと連携し、観光関係者の方を対象に観光バリアフリーについての研修会を行っております。その中で、精神障がいの方についても、どういう配慮が必要なのかを盛り込んで研修を行っています。
 令和2年度も引き続き研修を実施していくとともに、平成30年3月に観光庁が高齢者の方であるとか、障がい者の方のマニュアルも作っていただいていますので、それの普及も図ることで、広く観光のソフト面でのレベルアップに努めていきたいと思っております。

○山内委員 ありがとうございました。
 2年前になりますけれども、戦略企画雇用経済の常任委員会へ所属していただいた折に、観光局長に直接お聞かせをいただいて、しっかり取り組んでいきますという御答弁もいただいていますが、この2年、3年の中で、少しずつ推進をしていただいている状況が分かりました。
 第4次の三重県ユニバーサルデザインのまちづくり推進計画にも、おもてなしに満ちた三重の観光を磨き上げ、日本一のバリアフリー観光県づくりを推進し、バリアフリー観光に関する情報を県ホームページ等で紹介するとありました。取組とともに、情報の発信にもぜひ力を入れていただきたいと思っております。
 立場上、特別支援学校の修学旅行、小学部、中学部、高等部、こちらの修学旅行先を検討する打合せの場に入らせていただいたときに、最終的な決定をする観点が、当然コスト面なんです。その次に、やはりおもてなしの状態がその場所にあるか、また、旅行代理店にあるか、こういったところが非常に評定の部分では大きいなという実感をさせていただいております。この心のバリアフリーの推進は力を入れていただきたいと思いますし、ぜひ誘客につながるバリアフリー観光の推進に力を入れていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

○杉本副委員長 次に、日本共産党、御質疑をお願いいたします。

○山本(里)委員 5分しかありませんので、始めさせていただきます。
 今、教育委員会の来年度予算の中で、情報教育充実支援事業というのが9億9219万円計上されております。これは、GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想というのに基づいて組まれている、学校の生徒一人ひとりに3年計画でパソコンかタブレットを使ってもらえるようにするということ、その3分の1程度というお話ですけれども、このGIGAスクール構想の目指すところ、教育の在り方に大きく関わってくると思いますので、お考えを聞かせてください。

○廣田教育長 県立学校におけるICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))の環境整備について予算を上げさせていただいております。令和4年度から高等学校学習指導要領が実施をされます。その中では、情報活用能力を学習の基盤となる資質、能力と位置づけるとともに、各学校においてコンピューターや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図ることが明記をされておりますので、それを少しでも早く実現したいということで、今回予算を要求させていただいております。

○山本(里)委員 IT(Information Technology(情報技術))機器など情報機器を扱うことができるというのは、今必要とされている能力であると、県立学校、あるいは小学校から中学校の学習の中で、一つ重要な意味を私は持っていると思っています。けれども、これが目的と手段ということでありますけれども、今このGIGAスクール構想という中でうたわれているのは、これ文部科学省発ではないんですよね、経済産業省発で出てきたそれを文部科学省も一緒になって個別最適な学習をできるようにという中で、やはりこれは大きな問題があると思います。
 教師が学校の中でのこれまでの従来型の教育、指導の在り方は、全てがこのままでいいというわけではなくて、改善を重ねていくわけですけれども、この経産省が発案をしてGIGAスクール構想の予算をつけた中では、もう全員が全ての授業の中でパソコンやタブレットを使って、全ての教科で授業をしていくことが、まず、うたわれた中でこの予算化が進められておりますので、やっぱり学校というところは人間関係の学び合いの場であるし、教師と生徒たちとの間で、その人間的な心の中に入っていって授業をし、そして、学んでいくという大事なところがあります。これが一辺倒になっていくもくろみの中で、今展開されていこうとしています。
 学校の中から、それが本当に必要だと手を挙げて要求があるのかというと、そういうことではないように思いますけれども、そこのところどのようにお考えですか。

○廣田教育長 現場の声でございますが、まず、生徒の声としては「先生の説明に映像等が加わったらもっと勉強が楽しくなるのに」、「授業で分からないことや用語などはその場ですぐに調べられるネット環境があればいい」、教員からは「理科の実験や家庭科の実習において動画を見る環境があれば生徒がもっと理解できる」、「校内のどこにいてもパソコン等で調べ学習ができる環境があれば探求活動を進めやすい」という声がございます。
 県立学校長会や各研究の教科の研究会からも、決して今年度だけじゃなくて、私が就任の頃からずっと学校で一体的に整備をしてほしいということで、無線LAN、大型展示装置、それから、端末をずっと言われておりますので、今回そういったGIGAスクール構想に乗っかってということで、これは本当にいい機会だと思っております。

○杉本副委員長 答弁簡潔にお願いいたします。

○廣田教育長 委員がおっしゃるように、現場の声が一番大切だと思いますので、どこの発案であったとしても生徒の気持ちに応えられるようにしていきたいと考えております。

○山本(里)委員 私も15年前から要求をしておりました。けれども、それはこのGIGAスクール構想とは違う部分です。学校でIT機器が利用されて、よい学習活動ができることはいいことだと思います。学校がIT機器に利用されて、よい企業活動ができることとは違うと言及して終わります。

○杉本副委員長 次に、草の根運動いが、御質疑をお願いいたします。

○稲森委員 伊賀市選出、草の根運動いがの稲森稔尚です。
 まず、観光デジタルファースト事業について、1点だけ確認をします。
 これに先立つ形で、海外向け観光プロモーション動画が作成をされておりますけれど、世界でも話題の動画と県の観光局は主張しています。しかしながら、プロモーション動画の再生回数なんですけれど、広告配信期間が終わったところ、その再生回数はぴったりと止まっていますが、世界でも話題の動画であれば、もっと爆発的に拡散をされてもいいのではないかと思いますけれども、観光局長の考えをお聞かせください。

○河口局長 動画についてお答え申し上げます。
 県では、広告も組み合わせて情報発信を行ったところです。当初は320万アクセスを思っておりました。けれども、広告の効果も否めないところではありますが、情報発信も含めて今現在1300万を超えるアクセス数を頂いております。また、これでどういうところにしっかり情報発信していくと反応が得られるのかというところも分析しながら、これから来年以降の事業にもつなげていきたいと思っております。

○稲森委員 違うこと言わないでください。
 1回目の680万回の最初の動画ですよ。それを全部合算して一千何百万って言ってますよね。そこは丁寧に答えてください。1回目の動画は全て広告配信期間が終わったら、ぴたっと再生回数が止まっているじゃないですか。そこから拡散されてもおかしくないですよね。本当に世界で話題になっているんですか。

○河口局長 済みません。説明が不十分だったようで、申し訳ないですけれど。320万回については、8Kでつくりました食とかの動画と、フランス人の方につくっていただいた動画を合わせて320万回を想定しておりましたので、それを大きく上回る動画配信になったと思っております。

○稲森委員 世界で話題になってるんだったら、広告配信が終了しても伸びるはずじゃないですか。その辺はどう考えますか。

○河口局長 長くこれから見ていただけるように引き続き努力をしていきたいと思っております。

○稲森委員 くれぐれも、僕はこの事業を否定してるんじゃないですからね。県民への評価軸をぼやかさないでほしいと言ってるんです。税金使って事業やっている以上は、広告的、扇動的な表現、今日いい答弁があったと思うんですよ、移住の話でいい質問を中瀬古さんがされてましたけれども、やっぱり県職員の皆さんの汗の匂いがするかと、僕には、広告代理店の匂いしかしないんです。大事な正確な説明をという話も今日いろんなところでありましたので、この評価軸をぼやかすなということだけ一言お願いして、この事業をしっかり進めていっていただきたいと思います。
 教育長に、1点だけ、これまで体罰をなくす取組を求めてきましたけども、残念ながら公表基準をオープンにしても体罰が明らかになってきています。子どもたちの尊厳を守るということも大事ですし、暴力の再生産というのを生まない、そして、子どもたちが万が一体罰を受けたときに、目上の人であってもこれはいやなことなんだと主張できる、そういう子どもたちを育てていってほしいと思います。新たな取組をぜひやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○杉本副委員長 答弁は簡潔にお願いいたします。

○廣田教育長 昨年度の2月ですけども、信頼できる学校であるための行動計画をつくりましたが、体罰根絶が書いてない学校もありましたので、そこは絶対に書くようにと指示をしました。
 それから、指導が体罰に当たるとは思わんだという声も聞こえます。そういう職員が一部あることがありますので、絶対になくすようにみんなで努力を続けていきたいというふうに思います。

○稲森委員 ありがとうございました。
 子どもたちが被害を受けてても、これは何か教育的な意味があるんだろうかと、被害を訴えやすいようないろんなLINEとかも、そんなツールもいろいろあるかと思うんですけれども、声を上げやすいようなそういう学校をつくって、体罰をしっかりなくしていっていただきたいということを強くお願いして、質疑を終わります。

○杉本副委員長 以上をもって予算議案及び予算関連議案に係る総括質疑を終了いたします。
 今後本委員会に付託されました予算議案及び予算関連議案につきましては、所管の分科会で詳細審査を分担していただきますので、よろしくお願いをいたします。
 最後に、次回の委員会ですが、本委員会に付託されました議案の採決を行うため、3月17日火曜日、午前10時から開催いたしますので、よろしくお願いをいたします。
 
〔閉会の宣言〕
 
                三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
                                   予算決算常任委員長
                                        小林 正人
 

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