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平成19年第4回定例会 請20

受理番号・件名 請20 こころの医療センター院内保育所「つくしんぼ保育所」は民営委託化ではなく今までどおり県営を求めることについて
受理年月日 平成19年11月28日
提出された
定例会
平成19年第4回定例会
紹介議員 萩原 量吉  真弓 俊郎
付託委員会 健康福祉病院常任委員会
請願要旨  つくしんぼ保育所が民営になるということは、営利を追求する企業に任せることであり、本当によいのか。当保育所は、定数25名の小規模保育所(現在20名在籍)で、3歳児未満の幼児が半数を占め、年齢幅も大きいため、保育内容にも特別、配慮が必要である。また、月9回の24時間保育、土日祭日を問わず保育している。子ども達は、保護者が夜勤の時は、朝8時から翌日午後3時30分まで、30時間以上も保育所で生活している。それは、看護師の健康と労働意欲を回復し、笑顔で、患者に良い看護を提供してもらうためである。
 看護師は、子育てしながら良い看護をしたいという願いを、当保育所もしっかり支えていきたいとの思いから、大切な乳幼児期を、少しでも、家庭的で、安心・安全に生活できるよう精いっぱい努力してきた。身分は、非正規雇用がほとんどであるが、同じ県職員として働く女性として頑張ってきた。このような保育士の思いが、営利を目的とする民営企業では、消されてしまうのではと懸念される。
  また、予想以上の委託費が考えられる。病院側からは、現状の運営費に上乗せをして委託をしたいと説明された。必要経費だけでなく、企業の利益を上乗せしてまで委託しなければならないのであろうか。三重県財政が大変厳しいといわれていることはよく承知している。当保育所のように病院の勤務状況を考慮して、保護者の仕事上での会議・研修はもちろん、急な患者の入院などによる時間外勤務にも臨機応変に対応している現状の保育環境を守っていくためには、民間であると、それらすべてをお金に換算して委託費を請求していくこととなる。保育内容を今より落とさない、職員の待遇も維持できるようにして委託するとも説明されたが、果たして、本当にできるのか、不安は消えない。
  既に、委託された保育所の話では、一年目に委託費では賄えなくなり、二年目には、業者から委託費値上げが要求され、保護者には保育料値上げが告げられたそうである。保育士の待遇も下がり、退職者が出た後の補充はパートで、時給800円台という低さである。これでは、委託化に不安を持つのは当然であり、県費を増加してまでなぜ委託するのか。
  さらに、病院の保育所(直営)があるから、保護者は安心して働くことができるものである。
  つくしんぼ保育所は、昭和39年に開設され、今では、昔、つくしんぼで保育した子どもが、父親・母親になり、親子二代で看護師の仕事をしている人も何人かいる。そして、当保育所は、そのような親子孫三世代の人たちの支えにもなってきた。まさに、看護師確保としての役割を十二分に担ってきたと思う。
 しかし、民営化すれば、最優先課題は採算となり、夜間保育料、延長保育料、給食代、おやつ代等心配事は後を絶たないが、数年先にこのようにならない保障はなく、そのようになると、安心して看護師が働くことができなくなる。病院本来の看護師確保という目的も薄められ、安定した病院経営に大きく貢献してきた一角が崩れることにもなりかねない。
 私たちはどんな言葉で説明されたとしても、民営化に対する不安は消えない。ただ、人員削減だけが最優先されているように思う。
 院内保育所であるつくしんぼ保育所が設立され、早くも43年を迎えた。
 当初から24時間保育所として、充実・発展してきたが、これらは、県、保護者、保育士のそれぞれの立場からの熱意があったからこそと言える。それはいうまでもなく、同じ県職員として、良い医療、良い看護、良い保育を追求するという共通の立場があったことは否めない事実である。
 しかし、三重県は、つくしんぼ保育所を委託するに当たり、現行運営費を上回っても実施したいと説明し、これまでの民間委託化で経費削減という「大義」をも否定するものである。県財政の厳しさを認識し、正規1名、再任用1名、非正規7名と恵まれない状況下で頑張っている保育士の気持ちを逆なでするものではないか。
 まして、民間になれば、今までのような、県職員の保育士による「安心、安全、信頼できる」保育を望むことは到底出来ない。また、低廉な保育料の維持も困難となる。それは、同時に、看護士確保など、病院経営の安定した運営にも大きく貢献してきた一角が崩れることになりかねない。
 したがって、こころの医療センター院内保育所「つくしんぼ保育所」は今までどおり県営で行い、民間委託化計画を撤回するよう強く求め、請願する。
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