三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年10月31日 県土整備企業常任委員会 会議録
県土整備企業常任委員会会議録(閉 会 中)
開催年月日 平成14年10月31日(木) 10:01 ~ 14:35
開催場所 第202委員会室
出席委員 9名
委員長 | 森本 繁史 君 |
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副委員長 | 前田 剛志 君 |
委員 | 松田 直久 君 |
委員 | 野田 勇喜雄 君 |
委員 | 舟橋 裕幸 君 |
委員 | 山本 勝 君 |
委員 | 三好 孝 君 |
委員 | 西尾 文治 君 |
委員 | 萩原 量吉 君 |
欠席委員 0名
出席説明員
〔県土整備部〕
県土整備部長 吉兼 秀典 君
同理事 南平 俊一 君
同総括
植田 十志夫 君
マネージャー
〃 田中 植 君
〃 高尾 茂樹 君
〃 植地 健 君
〃 松井 明 君
その他関係職員
傍聴議員 0 名
県政記者クラブ加入記者 9 名
傍聴者 12 名
議題又は協議事項
1 県土整備部関係
(1)所管事項の調査
入札・契約制度について
〔会議の経過とその結果〕
〔開会の宣告〕
〔テレビ取材の許可〕
〔委員長説明〕
○森本委員長 本日の委員会の調査案件は、前回の委員会で決定いたしましたとおり、県土整備部における入札・契約制度について、その他について集中して行います。
まず、私の方から今回の調査の趣旨及び方法などを説明させていただきます。これは、あくまでもいわゆる執行部の資料説明に先立って、十分その議論が深まるように、私なりにいろいろ執行部と資料なり、あるいは調査した結果に基づいてたたき台として申し上げるもので、拘束されるものではないということだけは御理解していただきたいと思います。それでは、若干申し上げます。
まず、談合問題についてなんですけれども、公共事業を中心に談合情報が数多く寄せられております。
この資料にもございますように、かなりの件数に上っております。信頼できる情報もございますし、冷やかし等や推測による情報もございます。また、ちまたでは談合金や下請けをさせよとか、あるいは、生コンをおれところのをとれとかというような、そういうふうな談合を持ちかけているようなうわさも聞かれます。ですから、意識して談合情報を悪用している面もあるんではないかというふうなうわさもあるので、そこらのところも問題点じゃないのかと思います。
それともう1つ、限られた工期内で、この談合情報のために、大半の談合情報は談合の事実がなかったということの中で処理されておりますが、その間、やはり入札がとまるとか、工期の円滑な工事の実施が阻害されているような面があると思います。
それから、資料7ページでございますけれども、ちょっと開いていただきますと、墨でかなり塗ってあるんです。萩原先生から提供をもろうたのは墨が塗ってないんですけれども、資料として添付するのはいかがかなと思ったんで、こういうふうな形でさせていただいたんですけれども、これについても当初、これは内容証明つきでこういうような談合情報が送られてきておりますし、この一番下段の応答の内容をしてしまうとかなりの情報を持っておるような、2回もあるんですけれども、そのような形での談合情報でございます。
しかし、これが13ページに移ると、この談合情報が一転して、「何も言うつもりがない」と。そして、あとの2件の宮川浄化センターあるいは宮川幹線についても、「私は談合情報とは言っていないんだ」というふうな状況の中で、やはり何か不自然なものを感じるところでございます。やはりこういうものについてもちょっと問題が、今回の談合情報についてはもう少しきちっとした対応をとるべきではないのか。極端なことを言うたら、本当に冷やかしだとか推測だとか、あるいは、いろんな先ほど申し上げましたようなもろもろのことを頭に置きながら流したとしたら、これは入札妨害罪になると思います。まず、こういう見解はどうなのかどうかわかりませんけれども、ここらについても執行部の見解を聞きたいと思っております。
それから、これは非常に遺憾なことだと私は思うんですけれども、これもはっきりしたあれではないんですけれども、県下の建設部では、特定の人物に時間まで指定されて面会をしております。そして、こういうことをしてくれ、こういうことをしてくれという要望を聞いておるわけですけれども、地域の一般の業者もこういうふうな対応ができないのが実情だろうと思います。そういうことで、いわゆる建設部長が、その人物の元肩書を意識して便宜を図ったのではないのかということで、非常に公平性を欠くんではないかと。だから、地域の部長さん方が、地域の実情を知るために業者の方々と、業界のそういう関係者の方々と会うことについてどういう見解を持っておるのか。やはり地域では、部長さん方にお話をしたことがないままかわってしまったというような状況もあるんで、ここに関してはちょっと異常な、いわゆる元肩書を意識したようなあれがあるので、ここらについての見解も私はお話をいただきたいと思います。
それから、談合情報の調査は、やはり余りにもおざなりというか、ちょっと形式に調査しましたよということですけれども、これについては14ページを開いていただきたいと思います。
この14ページについて、これは談合したという情報があった場合に、業者に聞き取るわけです。そうすると、例えば、本工事への受注の意欲はありますかというのは、こんなものはだれでもあるのが普通でございます。「工事の入札に先立ち、既に落札者が決定したとの情報がありますが、そのような事実がありますか」「ありません」というのは、これは明らかに100問質問しても同じ答えというのは推測できるような、いわゆるこういう談合調査というのは果たして効力があるのかどうか、そこらについての私の提案でございます。
それともう1つ、具体的な例で申し上げますと、久居のニューファクトリーというところで、これは談合情報があったわけでございます。これについても私はきわめて遺憾だと思うのは、きょうは開発公社は呼んではありません。だから、開発公社をどうのこうのということではないんです。そのことをとらまえてニューファクトリーのことをどうのこうのとつつこうということじゃなくて、いわゆるこれは公社ですから、県じゃないですけれども、トータルとしてこういう問題についてはやはり問題点があるんじゃないかということで提案させていただきますんで、そこらもお含みおきいただきたいと思います。
というのは、談合情報がある新聞社の1面に掲載されたわけです。これは新聞の中にも指名停止というあれの中で業者の名前が載っておりますのであれですけれども、鈴鹿のKという業者が、公園をつくるについて8社指名されたわけです。これはジョイントですけれども、わかりやすいために3つずつ1つの企業体が組んで3つのあれがぶら下がっておるわけだけれども、わかりやすく8社と申し上げます。8社の指名があったわけですけれども、この鈴鹿のKという業者が文書を、私ところは1億円で入れますもんで皆さんは1億円以上の金で入れてくださいよということを7社に配ったわけです。配ったというふうにとらえたんですけれども、事情を聴取すると、このKという業者がある1社に持っていったら突っ返されたと。だから、談合はなかったんだという結論を開発公社はやっておるわけでございます。しかし、文書を持って行くのに、ただ単純に1社へ、全部へ行ったということじゃなくて、全部へ配る意図があったんではないのかどうかということも私は疑問に思いますし、その後、1社だけに持って行って突っ返されたと言うんですけれども、それだったらこの談合情報にした文書が、このK社自身が恐れながらということでこの新聞社へ投書したと考えられるんですけれども、自分ところが指名停止になるような情報を新聞社に流すわけがないんです。ですから、どこかの会社が流した事実があるんではないかというのは、私は明白なような気はするんですけれども、これに対してこのK社は、県のいわゆる質問、調査に対して、ある1社に持って行ったけれども、その1社の名前は明らかにできない。あとの7社についても、7社を調べておるんです。県が調査しておるんです。その7社も、そういうふうなものはK社が来た事実はないと。全然、全く正反対なことを答弁しておるんです。こういう結果を受けて、いわゆる公社としては調査権も警察権もないんだから、いわゆる灰色であるけれども灰色は無罪だから、この業者を含めて再度、K社はこれは談合したと自供しておるわけですからこれは除くけれども、あとの7社は灰色だから入れるというような、灰色じゃなくて、どっちかがうそを言うておるけれども、調査に対して虚偽の答えをしておるというのは、やはり7社の側のいずれかにあるわけです。これは灰色じゃなくてだれかが黒なわけです。これは談合したということじゃないんですよ。ないけれども、そういう調査に対してもやはり正確に答えないということは、これは不誠実な事実として、いわゆるこの経営者が指名停止になった不誠実な事実として、やはりこれは指名替えをするなり、あるいは3カ所に分かれておるんだから発注方法を変えるなりの方法はとれたんじゃないのかと思います。だから、これについても、県全体の談合問題について毅然とした態度じゃなくて、やはり事なかれ主義、何とかまあまあまあでおさめようという姿勢が感じられるんで、こういうところについてもやはり厳正な対応というのは必要じゃないかと思うのです。
ただ、これはニューファクトリーについての答弁を求めるわけでもないし、こういう一つの実例を挙げながら、県の談合問題に対する姿勢を問うておるわけですから、そこらは誤解されないようにしていただきたいと思います。また、談合や談合金等の要求を排除するために、入札いわゆる告示をしたら即座に入札する。そうしたら談合する期間を与えないというようなことで、談合の時間を余りかけ過ぎないで、もう即入札というような制度は、これは電子入札という制度もあるんですから、そういうところの進捗状況も含めてお答えをいただければと思います。
それから、入札の積算する幾ら幾ら、1億5,000万円なら1億5,000万円かかる、そういうふうな自分ところの実行予算を組むのに時間がかかるんだということですけれども、今はコンピューターの中にソフトがあって、少なくとも1日か2日でやれるはずです、これは。回答が出るはずです。だから、そう時間を要するものではないということは、これは業界全体も承知しておろうと思いますんで、ここらについても私は、20日なり25日なりというような長期の見積もり期間を置く必要はないし、置くことによっての談合の弊害というのが出てくるんではないかと思います。
それから、先般、私どもの委員会で秋田県に調査に行きました。そのときに、秋田県ではある程度、事前の談合情報どおりにその業者が落とした金額も合っているものについては、談合した情報はつかめなかった、事実はつかめなかったけれども、いわゆる契約はしなかったと。それで訴えられるおそれがあったけれども、あえて契約をしなかったと。やはりそういうふうな断固たる姿勢というものが必要なのではないのかというふうなあれを思いました。
それから、冷やかしや憶測による情報を排除するために、やはりこれは住所、氏名がきちっとしていないものは取り上げるべきじゃないのではないのかなと思います。というのはもう今、公募になると、例えば熊野なら、熊野は私の地元ですから例えばの例を話すと、全部の人たちが公募できるわけです。今の状況の中で。そうすると、いわゆる本命と言われる人じゃなくてもだれかが談合するというような、どこどこのA社が談合する、B社が談合すると、それは不確定の要素、まるっきり憶測であったとしてもこの談合情報というのは、今の状況の中で取り上げられるようになっておるんで、こういうものについての対応というものについてもきちっとした対応をとっていかなければ、いたずらに談合情報に惑わされるんじゃないかと思います。
それから、入札制度についてですけれども、これも秋田県で調査した結果なんですけれども、これは法律に触れない程度、WTOというような制度もあります。国際的な入札制度というようなこともあるんであれですけれども、いわゆる22億でしたかそこらまでは、秋田県では支店業者を排除しておると。県内業者を優先しておるというようなことでした。特殊な場合については、支店業者を入れるということでの話でした。秋田県はかなりシビアにやっておられらたと思いますけれども、この特殊なの見方は、本県ではかなり緩い。だから、特殊の範疇を、県内業者でも施工できる能力にあるにもかかわらず、これは特殊だからということで支店業者を入れておるような例はないのかどうか、そういうことも危惧されますんで、あえて申し上げたいと思います。
それから、仕事がだんだん少なくなってきております。倒産も非常にふえております。12年度から13年度の倒産というのは倍になっております。そういう状況の中で、今回は、いわゆる大手企業が入れるランクを2億円まで下げておるけれども、やはりそういうふうにして上の方の仕事を確保するために、下の方のB、C、Dというような範囲は圧迫されているような状況があると思いますんで、もう一度原点に返って、昨年度行ったように、3億円以上については県外の業者も含めて、それから、8,000万円以上から3億円までは管内の地域のA、それから8,000万円から3,000万円までは地域のB、それ以下1,000万円まではC、Dというような明確な区分を、もう一度やはりやる必要があるんじゃないかと思います。いわゆるAとAとが足して1,000点以上のAになるということについても、忍者のようにあるときはジョイント、あるときは単独でというようなことではなしに、やはりそこらに明確な区分をつけるべきではないかと思いますし、B級足すB級がA級になるのも、これについてもISOとかいろんな状況をA級の業者に課しておるんだから、ここらについても守備範囲というのをはっきりさせていって、あいまいもことするからこういうふうな境界がなくなるんじゃないのかなというんで、ここらについての見解もちょっとお聞きした方がいいのではないのかと思います。このままでいくと、大手が有利になって、中小の業者が淘汰されてしまうような気もしますんで、そこらについてお答えいただきたいと思います。
それから、低入札についてなんですけれども、非常に尾鷲、志摩管内は特に多いですけれども、低入札価格、極端なことを言うたら6割もカットして落札しておる。ある業者は、いわゆる今まで儲けてきたんだからそれを吐き出して何が悪いんだと。それを吐き出して落札して、それで埋め合わせするんだからというような、財力にものを言わせるような低入札というのも見られます。
それからもう1つ、ダンピングというような、いわゆるこの件に関してだけ2次製品を安くしたんだというような2次製品の業者もある。いわゆるダンピングするその建設土木業者と2次製品業者が結託した、これはその値段で納入できるのかどうかも分からんような状況のあれがあります。こういうことが事実なら、2次製品の単価を下げるべきであろうと思うし、特定の業者に安くするという明解な理由がないのにもかかわらず、この仕事だけを安く納入するんだというのは、やはりこれは僕は通らないような気が。あえてダンピングに協力したとか、いろんな裏で何かがあったんじゃないかと憶測されるんで、そこらについてのいわゆる県の統一単価の決定等についてもやはりしてほしいし、そしてもう1つは、私ところは生コンを経営しておるから、プラントを持っておるからほかのところより安く入るということになれば、じゃあ生コン工場を持っておる、プラントを持っておる業者がずっとコンクリート工事については安くなるんで、こういうものについては、それは安くなってもいいけれども、低入札価格の審査のときには、いわゆるそれはもとの価格まで上げて、そして競争させる。もちろん、それは契約は安くしてもいいけれども、その部分はもとの部分に戻して、ほかの一般の業者と同じようなレベルまで上げた上で安いか低いか、そのどちらが落札すべきであるかというのを検討すべきであって、そういうふうな特殊なプラントを持っておるとか、資力にものを言わせるようなことをしていったら、いわゆる本当の意味での公平性というのが欠けていくんではないのかということを思っております。
それから、今は低入札の場合はもう出来高払いですからこういうことはないんですけれども、前渡金目当ての、いわゆる前渡金をもらって計画倒産するというような保証会社の経営を圧迫するような、そういうふうな実例というものも起こってくるんで、そこらのところについても対応として、県はどういうふうな形での分析をしておるのか、一遍見解を聞きたいと思います。
それからもう1つ、これは問題なのは、尾鷲管内ですけれども、尾鷲管内と言うと申しわけないけれどもほかでもあるけれども、尾鷲管内は最近そういうふうなあれがあるから、8月1日に入札を実行したものが、本日か昨日か分かりませんけれども、昨日結論が出ておるわけですが、低入札はアウトですよというような方向なり、セーフですよというような方向なりの結論が出るのに3カ月もいたずらに延ばすというのは、これはちょっとおかしいと思うんです。なぜ3カ月もかかるのか。いわゆる県の方に何としてでもこれはセーフにさせてあげようという意図があって、これじゃだめですよ、これじゃだめですよというもんで出したり入れたりしておるというような。大体、設計書をつくるのにも3カ月も僕はかかっておらへんと思うんで、そういう意味合いにおいて、やはりこういうものについてもきちっとした形の中でチェックをできるわけですから、自分たちの設計書とあれとがあるわけですから、もう少し短縮するようにしなければ、やはり公平性というものも疑われると思います。
それから、4番目ですけれども、久居で起こっておるこの一括入札についても、この議会でもしばしば言われておるんですけれども、ある程度不明確な部分がありますので、そこらも含めてお願いしたいというふうに。一括下請けというのはあるんで、これも一つの資料としてつけていただいておりますんで、ここらについても県の考え方をちょっと教えていただきたいというふうに思います。
こういうことを私なりに中で調査した結果です。ただ、申し上げておきますけれども、これはもう委員長の一方的な考え方ですので、これに拘束されることはないし、皆さんの御意見を言っていただいたらいいし、そういうことをこの委員会の決定がどうのこうのというんじゃなしに、そういう意見を反映させながら今後の対応を考えていきたいというような形にもっていきたいと思っておりますんで、圧力をかける気はさらさらありませんので、そこらを十分に御理解いただきながら執行部側の資料の説明をお願いしたいと思います。
○吉兼県土整備部長 それでは、まずちょっと冒頭に、最近私ども現場でいろいろ事業執行する際に、地元の関係者との協力を求めながらやっているわけですが、つい先日、たまたま委員長の御地元に近かったんですが、井戸川の件で災害復旧事業で地元の組合との対応が余りうまくいかずに、新聞の方でかなり大きく取り上げられて、ちょっと世の中には県の姿勢に対する不信感を与えたということがございます。事実関係、現場とか把握しますと、やはり私どもの方も現場としての対応に地元の組合等への対応がなかなか十分ではなかったというところもありまして、その後、県庁の方からも指導もしまして、今は現地の方の組合と一応調整して、一応の了解を得て事業は進めております。ああいう形で新聞に出るというのは、よっぽどの状況にならないと普通は出ないものでございますので、当然リスク管理といいますか、そういう前までにちゃんと地元の対応をしていくべきだというのは当然のことでございますので、最初にちょっとそういうことを、以後気をつけさせていただくということを御説明させていただきました。
それでは本題の方でございます。
今、委員長の方からいろいろ、かなり基本的な問題まで含めて入札契約制度にかかわる御指摘をいただいたところでございます。今日は、それがテーマということで、私どもも資料を用意して御説明をさせていただきたいと思います。
入札契約制度については皆様御承知のように、いろいろ公共事業に対する不信感を少しでも払拭しようと、信頼を取り戻そうという視点で昨年からいろいろ研究を始めて、この6月から新たな制度としてスタートをしたわけでございます。やはり透明性ないしは競争性、そういうものを確保するという視点で、かなり思い切った改革をさせていただいたところでございます。しかしながら、委員長の先ほどの御指摘にもありましたように、談合情報が増えるとか、低入札工事が増えるとか、いわゆる適正な競争という言葉を言わさせていただいておりますが、そういう適正な競争をやる確保とか、また当然、工事の質の確保、それとか、地元業者を中心とした健全な業者の育成、そういう視点は当然去年の改革の中でも大事な視点としてうたわれていたわけですが、そういう点から今の状況、そういう談合情報がしょっちゅうくるとか、低入札が増えてくるというのは、余り好ましくないのではないかという、一種の問題意識をかなり最近強くしている状況でございます。これは、委員長からの御指摘とかなり重なる部分があると思います。そういう意味では、今日お示しした資料の中でも、それに向けて今我々ができる、すべき対応について具体的に御提案、説明をさせていただこうと思っております。しかしながら、先ほど委員長の方から幾つか御指摘を具体的な指定を受けましたので、もちろん後の私どもの提出資料で答えている部分もありますけれども、最初に概略、重立ったこちらの基本的な考えを御説明させていただいて、それからこの資料に沿って説明をさせていくという形をとりたいと思いますが、委員長よろしいでしょうか。
○森本委員長 はい結構です。
○吉兼県土整備部長 では最初に、基本的なさっきの指摘に対する概略のコメントということで、総括の方から説明させていただきます。
○田中総括マネージャー 冒頭、委員長の御意見、ちょっと多岐にわたっておりますので、私と上野マネージャーと分担して説明させていただきますので、御了解よろしくお願いします。
最初に、発注機関の長として、業界の皆さん方の意見を聞くということは非常に大事なことだと、公共事業の執行に際して非常に大事なことだと認識しておりまして、決して門戸を閉ざすんではなくて、平等に意見を聞くことが必要であるという意見はかねがね申しております。先週の建設部長会におきましても、情報が必ず入ってくるようなことを考えてくださいと言って、それでいろんな問題があれば県庁の方へ上げていただきたいという形でお願いしております。また、県庁に見える県民局の部長さん方には、そのことは常々申しておりますので、今後とも一層、そういう門戸を閉ざすんじゃなくて、門戸を広げた形で意見を聞いてもらうようなことを心がけてもらうように、再度念を押したいと思っております。まず、そういうことで説明させていただきます。
○上野チームマネージャー まず、談合情報につきましてですが、談合審査に時間をかけますと、談合金要求の時間をつくることになるということと、そして、コンピューターを使えば1日、2日で積算が可能なことから、談合する時間を与えないよう入札日を早くするのも一つの方法であるという御指摘でございます。
この件につきましては、確かに談合情報があってから審査期間をなるべく短くするということについては心がけてまいりたいと思います。そして、入札日をなるべく遅らせない、これは重要なことだと思っております。ただ、見積もり期間につきましては、建設業法で、実は工事金額に応じてこれだけ見積もり期間をとりなさいよというのがございます。例えば、工事金額5,000万円以上につきましては見積もり期間15日以上、500万円以上5,000万円未満については10日以上と。ただし、やむを得ない事情があるときは5日以内に短縮することができるという規定がございまして、この5日以内に短縮することができるというのを利用しまして、見積もり期間を法の定められた範囲で短縮するように検討してまいりたいと、そのように考えております。
それから2番目に、秋田県のように県が確定できていなくても灰色の場合契約しないという措置がとれないかどうかという御指摘でございます。
それにつきましては、私も昨日秋田県の担当者と連絡させていただきまして、どのような事情かということを説明を受けました。その内容を聞きましたところ、秋田県が委託案件につきましては、まだ予定価格を非公表としているということでございました。予定価格を非公表しているにもかかわらず、落札業者及び予定価格が全く一緒であったという事実、談合情報、同時にあったということでございました。工事費内訳書につきましてはチェックしたんですが、談合の事実は確認できなかったけれども、予定価格が非公表であるにもかかわらず全く一緒というのが余りにも信憑性が高過ぎるということで、入札を無効としまして、すべて入れかえて入札を実施したというふうに伺っております。
やはり談合情報で本当に信憑性が非常に高いものにつきましては、このような取り組みは、三重県のマニュアルにおいても可能かというふうに考えております。三重県におきましても、2年前に物的証拠があった場合には、信憑性が非常に高いということで入札参加者を全部入れ替えて入札を実施したこともございます。三重県のマニュアルにおきましても、非常に灰色度が高い、要は信憑性が非常に高いものにつきましては、このような秋田県のような措置を今までもとりましたが、今後ともとってまいりたいと、そのように考えております。
それから、その次に住所、氏名がはっきりしないものにつきましては、受理すべきではないんではないかという御指摘でございます。
これにつきましては、後で資料の方で御説明いたしますけれども、確かに談合情報があって、平成14年度で入札の結果情報どおりの件数が7件、情報どおりでなかった件数は4件で、11件中4件は情報どおりでなかったという事実がございます。匿名につきましても、確かに住所、氏名が特定できない場合は、なかなかそれ以上の情報が得られません。要は、落札業者はだれですよというぐらいの情報で、それ以上の情報が得られません。そういう意味では、やはり住所、氏名がはっきりしない匿名情報につきましては、なるべく調査の対象からはずして、もっと情報の確度が高いものを扱い、そのかわり調査を深く実施すると、そういう方向でやってまいりたいと思います。
後で資料で御説明しますが、匿名情報につきましては、通報者を通じて住所、氏名がはっきりするもの、物的証拠があるもの以外は調査をせずに入札を実施しまして、談合情報どおりになったときのみ入札を保留して調査をするという形の方向でとってまいりたいと思います。
○森本委員長 上野マネージャー、後で説明できるものはもういいわ。簡単にしてくれ。要は、議論を進めるについてのあれだけで。
○田中総括マネージャー 秋田県の入札制度ということで、県内企業重視という形の御意見でございまして、実は調べさせていただきました中で最終的に結論を申しますと、今三重県がやっているものとほぼ同じでありまして、県内企業で施工可能な工事については、三重県は既に県内というのは、3億円以上のものについてはJVをやっていくという形でやっておりまして、内容的には三重県がもう既に先取りしているやり方をとっていると。県内企業に施工不可能な工事ということの方につきましては、県外と県内のJVを使っているという内容でございましたので、ちょっとここで報告をさせていただきます。
それから、もう1件、3億円以上が2億円になったということで、県外は2億円までおりていくのかというような御意見がございましたけれども、これはあくまでも3億円以上が県外、県内のJVの制度でありまして、2億円に下げたというのは、一般競争のラインを3億円から2億円に下げたという意味でございますので、決して県外が3億円から2億円に落ちたというんじゃなくて、従来公募型でやったのは1億円が一般競争に移り変わって、そこは県内だけの競争のものですよということでございますので、ちょっと訂正させていただきたいと思っております。
次に、委員長御指摘の平成13年度まで輪切り制という形がありまして。それが今年、輪切りがなくなったということでございます。この中にはやはり決して金額で工事が決まるのではなくて、技術的難度で決まるであろうというものが一つあります。もう1点は、従来型の輪切り制度であれば業者は固定されてしまうということもありますので、そういうことも踏まえた上で上下関係の競争で、もう1つ水平面の競争というのが今回の改定の思想になっております。平成15年度に向かっては、その中でやはり全てのところがそういう上下の競争のものではなくて、一部輪切りに近いゾーンを設けることも必要かというふうに考えておりまして、それは今、検討しているところでございます。
それから、最上位のAランクの経常JVの運用のあり方ということで、経常JVが中小企業の優遇策という形で、中小企業の業者をより上位の仕事に参入させる努力をしなさいというのが経常JV制度の考え方でございます。ただし、B、Cランクについては中小企業振興策として当然考えられるという中で、最上位のいわゆるAA同士の経常JVのあり方については、後ほどまた御説明させていただきますけれども、運用については考えることが必要だったと思っております。
あと、ISOの御意見でございますが、ISO9001、9002というのは、建設業にとっても必要なものだと考えておりまして、今後また、この優遇策については経常JV制度とあわせて、中小企業の育成という観点から優遇策を検討していくことが必要かと考えております。
○上野チームマネージャー 前渡金目当ての落札につきましては、県発注工事には余り確認はできておりませんけれども、東日本保証会社におきましては、前払金保証の会社におきまして、前渡金の運用としましてその公共工事に使われることがはっきりした時点で、要は資材が必要であるとか、そういう使途がはっきりした時点で前払金を支払っていく運用がなされるようになっております。従来は10分の4払われたら、工事の最初に10分の4ぽんと払うのが従来の運用でしたんですが、ここ一、二年で、その工事に使われる用途、使途がはっきりした時点で前払金を支払っていくという運用がなされておりまして、前払金が他の工事や他の使途には使われにくい状況にはなっていると伺っております。
計画倒産につきましても、県発注工事では多くは確認はできておりませんけれども、倒産する可能性のある会社を入札時点で排除する仕組みにつきましては、県としても入札条件として構築したいと考えておりまして、金融機関系シンクタンクに、それにつきましてはどういう内容がいいのか調査を委託しているところでございます。
○田中総括マネージャー 低入札価格調査制度でございます。6月にマニュアルを一部改定して、マニュアルにちょっと慣れていないところもございまして、御指摘のとおり8月初旬のものが先週末に結論が出たというものもございます。極力早くするようにという指示はしております。後ほどまた、詳しい御説明をさせていただきます。
○森本委員長 もうそれで結構。
○田中総括マネージャー よろしいでしょうか。
○森本委員長 はい。
〔県土整備部関係〕
1 所管事項の調査
(1)当局説明
〔吉兼県土整備部長、田中総括マネージャー、上野マネージャー説明〕
(2)所管事項の質疑
○松田委員 冒頭、委員長からかなりいろんなことが話に出まして、ほとんどおおむね言っていただいたわけなんですけれども、その議論に入る前に申し上げたいのは、まず県として、今日は4項目あるんですけれども、三重県の建設業に対してどうあるべきなのか。今までずっと三重県のインフラ整備等にいろんな談合問題とかいろいろありますけれども、ほとんどのところがまじめに取り組んできておるわけです。そういうときに建設業というのをどういうふうに考えておみえになるのか。
例えば、この間の委員会のときにもあったんですけれども、災害なんかでも地域によっては災害協議会というようなことを業界で立ち上げていただいておるところもあるわけです。すると、恐らくいろいろ神戸・淡路の震災のときでも、例えば建設業の重機やああいうふうなもので俊敏に対応すれば、たくさん助かっていた方々も僕はみえると思うんです。それで、これは切っても切り離せない部分が僕はあるんではないかと。それと、冬なんか凍結防除とか、災害の際も、この間、藤原町なんかに視察に行かしていただいて、県民局長がたまたま見えて、瞬時に地元の業者の方が現地へ行っていただいて災害を食いとめたというようなことなんです。
そのときに、部長の御説明でありました、いわゆる地域を考慮してということなんですけれども、私が一志郡ですから申し上げるわけではないんですけれども、例えば上一志といいますか、白山、美杉村なんかで就業者が、美杉村で3,500人のうちに550人ばかりが建設業に携わっておると。6人に1人、5人に1人、季節的なものでいけば4人に1人ぐらい、いわゆる従事をされておるわけです。そういうふうなことでいって、今から見直しもありますけれども、例えば地域的なものを考慮していただかにゃあ、例えばいろんなところは今はエントリーはできるわけですけれども、そういった場合、本当に地域性というのをどう見られているのかということです。だから、建設業をどういうふうに県が見て、その中で地域性をどういうふうなことをということを、きちっとした哲学がなければその場その場で、これは6月に改正したばかりです、入札制度。また次に14年度、15年度に改正するということになったら、やはり業者の方でも生死にかかっているんですね。そのときそのときに変わって、次はこれだ、次はあれだといったら、本当に計画が立たない部分が僕は出てくるんではないかと思う。
ですから、この談合問題なんかもそういうのをあわせてやっていただいたらいいとは思うんですけれども、本当に県として、健全な建設業等の育成というのを地域を入れてどうしていくんだという、先にきちっとしたものがなければ、いつまでたってもその場その場でこう言われたからふらふら、ああ言われたからふらふらというような、僕はちっとも軸が固まらないと思う。恐らく、こういう談合問題でもいろんなものでも100点満点というのは、部長、僕はないと思う。絶対無理。100点満点をやっちゃうと、それはそれに向かっていかなあかんですよ。だけど、こっちを立てたらこっちが立たず、こっちを立てればこっちが立たず、そういうことは出てきますよ。ですから、どういうふうに育成していって、どういうふうに地域を育てていくんだということを、きちっとしたものを先に哲学をつくっておいてから、こいう入札制度とかいろんなことを検討していただかな、いつまでたっても僕は、その場その場の対応でしかできないと、こう思う。
ですから、業者側の皆さんのいろんな御意見も伺っていただいておると思いますけれども、飛んで申しわけないですけれども、例えば低入札価格なんかも、安全性をといってここに書いていただいていますけれども、例えば矢板1枚にしても深く埋めずにすぐに撤去できるように、経費がないから安全性面でどんどんしわ寄せが来ているわけです。実際、業者の方にいろいろ聞きますと、そんなものきちっと矢板を打って安全確保しておったら経費が出ないと。だから、例えば矢板も写真を写すときだけせざるを得ないとか、深さもすぐに抜けるようにしなくちゃいけないと、一部の方でそんなことを言っている方もいる。すると、やはり自分らの身を削って、また、働いている人の安全が確保されないままに進んでおる。やはりそういう問題も、どういうふうに建設業を、どういうふうに働いている人を雇用の問題でということをきちっと考えた上ならば、こういう低入札問題なんかも、私はおのずとラインが決まってくると思うんです。だから、その辺のところの軸というか、哲学というか、それを先に御検討していただかな、いつまでたっても一緒だと私はこう思います。
細かい点は後でまた御質問させていただきますけれども、その点について一遍部長にお聞きをしたいと思います。
○吉兼県土整備部長 今御指摘いただいたことは当然のことだと思います。先ほども若干触れましたが、哲学というか基本的な考え方につきましては、実は昨年のときに入札検討会議という外部の方に入っていただいた会議を開きまして、その1年間の審議を踏まえて今年の3月ですか、基本的な指針というのを示しました。その中で一番基本的な考え方というのは、会議の報告書にもあるんですが、いわゆる発注者と受注者のそれぞれ社会に対して責任があるだろうと。発注者は当然あるわけですが、受注者も、もちろん談合とかそういうのも含めてですが、やはり世間に対して税金を使って工事をやる立場ですから、ちゃんとまじめに健全に事業をやる業者であるべきだろうというのがあります。そういう観点から、我々としてはそういう健全なまじめな業者さんをできる限り相手にするし、そういう人たちを育成していく。そういう根本姿勢があります。
それともう1つは、やはり税金を少しでも安く使えということで、もっと競争をしろということがありまして、公正は競争をやるべきだという一方の要請があります。それと、競争が行き過ぎると今度は、さっき言った矢板の話じゃないですが質が下がりますんで、その質をやはりちゃんと確保しようということがあります。
そういうことを含めて、最後に情報公開というのを言っていますが、やはりできるだけ一般の県民に今言った我々の今日御議論している話もオープンにして、それで、要はいわゆる不透明だと言われているのが原点にあるんです。工事のやり方から入札を含めて。それをできるだけオープンにしてやっていくという、そういう4つの原則を検討会議からいただいております。私どもは、その原則は、今おっしゃったように一種の哲学みたいなもんだと理解していまして、その哲学に加えてもう1つ、やはりこの検討会議の中の報告書には書いてあるんですが、先ほども最初に触れていただいたいわゆる地域業者、地元の健全な業者さんを大切にしなきゃいけないだろう。それはなぜかと言うと、やはり災害のときとか、本当の維持管理の問題とか、何かあったときの対応とか、そういう意味で健全な地元の業者さん、一定の規模の業者さんは、育成というか、しっかり残ってもらわなきゃいけないということで、じゃあそういう地元の業者さんをどういうふうに残していくかというか、健全に残ってもらうかということで、そういうことと一方で、さっき言った競争の促進とをどうバランスをとるかというのが検討会議でも議論になりまして、そこはうまくバランスをとってやるようにという御指摘をいただいております。そういう意味で、実は最初の6月のときは、ある程度バランスをとったつもりで今回の枠組みを決めてスタートしたんですが、実際はかなり対象を広げたために、地元業者さんに対して外からの大きいところも入ってきたりとか、かなりそういう競争は加熱して、地元の業者さんがかなり厳しい競争環境に置かれているんじゃないかということで、そういう意味から先ほどの入札の絞り込みの話もありましたけれども、やはり地元の業者さんがある程度残れるようにというか、一定の適正な競争の中で事業に参加できるようにという必要があるんじゃないか。今、過当な競争の中にさらされて、それで非常に苦しい思いをしているというか、厳しい状況にあるんじゃないかということで、一定の競争の中でということで適正な競争ができるという大前提がある中で、地域の業者さんがそこに参加できるという状況をちゃんとつくる必要があるんじゃないか。
ただ、余りそれを地域だけに限定すると、一方で談合の温床になるとかいう御批判もありますので、一方で談合については厳しくペナルティーをやる。さっき言った調査もやるということで、厳しい対応をしていくということで、適正な競争を何とか地元の業者さんがある程度参加をしながら、要するに、地元の企業でできる工事は地元の企業でやってもらう。これが一種の哲学、私の個人的な考え方ですが、一定のさっき20社、30社と言いましたが、20社、30社が地元でそろうなら、もう極力地元でやってもらう。その工事を地元の業者でできる企業が二、三十社あればです。もしない場合は、外から参加をということで、できるだけ地元でできる場合は地元でやっていただくというのは、やはりさっき言った地元企業の育成という観点からは、一つの原則かと思っております。そういう意味で今回の低入札も含めて、見直しを今の状況をかんがみてする必要があるのかなと考えております。
○松田委員 よく分からなかったんですけれども。要は、どちらをとるか。今申し上げたように、公平性とかいろんな面を重視すれば、いろんなところから入ってくるということも必要だということなんですけれども。
例えば、談合はそれぞれの地域やエリアが決まってきて、談合がどうやということであればペナルティーをきちっと課せれば、私はもうそれで済むことだと思うんです。その辺のところをきちっとして、それでいかに地域の業者を育てていくかと。
例えば、低入札で適正価格というのは絶対あると思うんです。それをやはりきちっと県の方で示してあげやな、競争だけしといて、じゃあ低価格でやったと。最終的に本当に県民にそれがプラスになるんでしょうかと。低入札でやったことで、例えば5億円の工事が3億円でやった、じゃあ2億円は本当に県民のプラスになったのかと。例えば今の安全面で亡くなられたら、それは県民のプラスですか。例えばいろんな下請け業者に、みんなが損して泣き泣きやっていた、それは本当に県民のプラスですか。私はそう思うんですよね。だけれども、だれがきちっと決めるかというと、皆さんの県がきちっとその辺のところはジャッジをしてあげやな、皆の業者でジャッジしてと、それはなかなか難しいです。私はそう思います。ですから、その辺のところはやはり決めるべきものは決める、やるべきところはやるということで、こういうふうな形で行くんだということを毅然として、私はもっと示すべきだと、こう思います。
くどくなりましたけれども、この6月に改正してまたというのは、やったけれどもうまいこといかんからもう1回やり直すと、そうやればそちらはいいかもわからないけれども、業者にとっては大変なことですよ、これは本当に。ですから、もっともっと慎重にやればよかったことを見切り発車みたいな形でされた。だから、今度もし改正されるんであったら、徹底的に議論して、それまで前のもとのままでも僕はいいと思う、逆に言えば、きちっともう1回見直しするまでだったら。きちっとこういう形だということで、もう問題が起きないぐらいのことで、何度もチェックされてやっていただくことぐらいを考えていただければと思います。また後で細かいことは、そのときそのときで質問させていただきますけれども、私はそれで一応。
○森本委員長 要望ですね。
今言われたように、県民の利益になるのかということを十分考えて当たっていただきたいと思います。いわゆる土工単価、普通作業員が単価を圧迫しておるというようなことも聞かれますんで、そこらも含めて要望として聞いておいていただきたいと思います。
○舟橋委員 先ほど部長が、制度が見直されて競争性が高まった、ただし、品質の問題だとか、それから、地元業者の育成に問題があると、だから、今回見直しますということを言われました。基本的にはぜひともそのことを十分考えてほしいと思っていますし、今、松田委員が言われたことも同様の内容であったというふうに聞いています。
そうした中で幾つかの改革を出させていただいていたんですけれども、先ほどちょっと気になったのは、発注者責任があるとともに受注者責任もあるということをおっしゃってみえました。基本的にはそうなんですけれども、受注者側もこれだけ厳しい時代ですと、どうしても過度のダンピングをやったりしていく。去年ですか、適化法ができて、いわゆる不良不適格業者を排除せんならんような状況があるということは、やはり一部でありますけれども受注者責任を持たない業者があるわけでありますんで、そこら辺は発注者の責任の範囲内において、やはりここのところに対してきちっと対応していただくよう、まずお願いをしておかなあかんと思うんです。不良不適格業者に対しては、厳しく対応していただく基準を、ぜひともこれからもつくっていっていただきたいなというのをまず要望しておきたいと思います。
3点ぐらい聞かせてほしいんですけれども、低入札価格で、従前ですといわゆる設計金額がありますね。3分の2から4分の3やったか、5分の3までの範囲内で、いわゆる最低基準価格があって、それを下回ったときに低入札ということになるんだろうと思うんですけれども、今回、この23ページを見ておって、判断基準が1から9までこういうのが設定されて数字が入れば、完全な底ができたというふうに理解をして、それ以上、泥沼というか底無しではなくなったと理解をしていいんでしょうか。それだけまず。
○田中総括マネージャー (1)から(9)までの中で、○○というところを、現在最低限必要なものというものを検討しておりまして、それは、やはり上段に書いてありますとおり、品質の確保とか労働作業の防止とか元下関係の適正化とか、それから、賃金確保というものを前提にまず考えております。それにつきましては、(1)から(5)のところでちょっと分かりにくいところがございますが、それらのものをもとに一定のパーセントを掛けていったときに、まずこれを満足するものであればという考え方でございますので、最低制限価格ではないんですけれども、考え方のラインが出てきたと。だから、価格でない考え方のラインが出てきているというか、中であれこれしても結局最低制限価格ではない考え方を出して、それを満足しないとだめだという形になっているわけです。価格を出すことは最低制限価格制度になりますんで、ちょっと分かりにくいところがございまして、もともと低入札価格調査制度の考え方というのは上段に書いてございますが、それを満足するものであれば一定基準を下回ってもできると。それで今回の場合は、調査基準価格も見直して、それを下回っても契約できるラインを明示したということで考えていただければ。
○舟橋委員 一言で言ったら、今まで設定があって、最低があって、もう1つその下にラインができたんですかという質問なんですけれども。
○田中総括マネージャー そういうことで御理解いただいて……。
○舟橋委員 そう考えればいいわけだな。それは公表されないとは思いますし、低入札になった段階での生じてくる基準やろとは思うんですけれども。
○田中総括マネージャー 考え方は公表して……。
○森本委員長 今、舟橋委員の質問に対しては、底ができたと。ある程度のはっきりはせんでいいけれども、80%か90%の確率でも底ができたと考えていいんでしょ。
○田中総括マネージャー そう理解していただければと思います。
○舟橋委員 わかりました。その際に、ぜひともやはり部長が先ほどおっしゃいましたように、品質面で問題がまだあるという話でしたから、十分このパーセンテージについては、そこら辺のところを参酌されて、直接工事費を大幅に割り込んでいくような設定にならない数字にしていただきたいなと要望しておきたいと思います。
それから、経常JVの話をちょっと聞かせていただきたいんですけれども、地元業者の育成ということで、上のランクへ頑張ってくれというのは理解ができますんですが、何でAランクがいわゆる1,000点以上についてはどっちかだよと言っておいて、もう少し下のランクは、やはりただBとBがくっついてAになったと、Bは単独でBのエントリーもできるし、経常JVでAのエントリーもできますよというふうな2段構えにしたのかが聞きたいわけです。
基本的にはこれだけ受注機会が少ないわけですから、どちらかといえば経常JVを組んだら、もうその組んだ方向のみのチャレンジのチャンスというふうにすべきじゃないかという考えですので、上位ランクのAのところだけは1回しかチャンスを与えませんと言うておいて、下は2回チャンスというのは、バランスに欠けるんじゃないかなというふうに思いますし、同時に、例えばBとBが去年の実績で2億、2億という実績でしたと。今回Aに経常JVでエントリーしたら10億円の仕事をとってきたと。とれるチャンスができたというた場合に、少し育成という面では理解ができるんだけれども、本当に大丈夫なんだろうかという心配を持つわけです。その際に、やはり経常JVが上位ランクでエントリーしている中でも、オールフリーの幅じゃなくて、少しあんたらはこれぐらいのレベルのところだったら経常JVはいいですけれども、もう少し高いランクのところは、やはり地元の従前のAだけでやったらどうですかという、経常JVの一つの天井みたいなものをつくることができないかどうかを聞かせていただきたいと思います。
ちょっと例は違いますけれども、秋田の場合は、経常JVが多いという背景があろうかと思うんですが、経常JVだけで入札、一般のランクだけで入札と分けて入札をしているんです。それはやはり経常JVに対する不信感というか不安、技術力の不安があるというふうに聞かせてもらいましたので、そういう天井についての考え方を聞かせていただきたいと思います。
それから、最後にもう1点ですけれども、出来高払いなんです。基本的にはその方向の方がいいだろうとは思うんですけれども、膨大な事務量。これは受注者側も発注者側も相当出てくると思うんです。県の職員さんも決して今、土木の技術屋さん、暇な状況ではないと思うんですけれども、それに伴う事務量の増大化に、また当然、毎月毎月現場検査に行かんならんと思うんですけれども、事務、技術両方ともの職員の過重負担に対する対応を十分考えていただきたいのと、また、受注者側も当然相当な事務量が出てくるわけです。その事務量の増大に対しても、いわゆる監督経費の中で、さっきの低入札価格のパーセンテージを決める中で配慮されたパーセンテージになるようしていただきたいと思いますけれども、そこら辺についてはどうお考えかも聞かせていただきたいと思います。
○田中総括マネージャー 経常JV制度の御説明をさせていただきます。
平成10年にたしか公募型を8,000万円以上導入したときに、平成10年8月1日だと思いますが、その後、経常JV制度の考え方を単体もしくは経常JVしか認めないということに変えております。ただし、それまでは国交省の経常JV制度の考え方は、どちらでも認めるという考え方でございまして、三重県は当時、それまではどちらも認めていきましょうというのが経常JV制度の考え方に沿ってやっておりました。当時、輪切り制度を入れたことによりまして、従来は3分の1まで上位のものがおりてこれるという形になっておりましてけれども、輪切りをやっているところについてはそれができないということになりまして、やはりその制度のもとでは単体もしくは経常JVのどちらかしか認めない方がいいだろうということで、経常JVは平成10年にどちらかしか認めないという形になりましたので。今回、上下の関係の競争という形もありますので、もともと経常JVの中小企業の育成策に基づいて、どちらも認めていくという形に戻した形になっております。
続きまして、AA同士のものにどうしてそういう縛りをかけるのかという考え方でございますけれども、やはり本来B、C、D、現在Dまでございます。B、C、Dの中小企業の育成策として経常JV制度を認めておりまして、本来Aというのは本当はないはずなんでございますが、一番上の最上位のランクの業者になっておりますが、ただ、制度的に今は1,000点以上という扱いがあります関係で、AAの経常JVを認めて、1,000点以上のものについてはという形を行っております。この最上位の経常JVについては、一定の制限を設けてもいいんではないかという考え方もございまして、今回、それは最上位のものについては、本来AA同士でありますのでどちらかでやってもらった方がいいのかなという、どちらかでやるべきだろうという考え方で一定の縛りを設けて、現在はランク間の競争もありますのでB同士以下の経常JV結成に際しては、経常JVがどちらも認めていくという考え方を行っております。
次に、出来高払い制度でございますが、本年度は実は43件、試行的に建設業者または監督業務にどれだけ負担がふえてくるのかということで、低入札でやったもの以外については43件、いろんな工種とか金額のばらつきをもたせて、43件モデル的に試行して、それによりまして監督業務にどれだけ負担が出てくるのか、それから、出来高払いをするために現場での出来高や請求するための資料づくりにどれだけ手間が増えてくるのかというのを検証して、なおかつ、毎月払いすることによってどれだけ業界のキャッシュフローがよくなってきて、どれだけ効果が出てくるのかというところを調査することとしております。年度内にできれば結論を出したいと思っておりますけれども、一部、年度をまたぐ工事もございますので、その結果をもちましてどういう対策が必要なのか、負担が出てくるのと効果等の結果を出して、これは効果があるものであれば、例えば一定規模以上の工事に適用していった方がいいのかというのを、今後、検討会議の中で検討していくこととしております。
今年につきましては、あくまでもモデル的にその業務がどれだけ増えてくるのかということと、効果がどれだけ出てくるのかという検証をやっております。それで、今年度はモデル工事の試行ということで考えていただきたいと思っております。また、それにつきましては、我々事務レベルでもなるべく皆さん方の過重な負担にならないようなやり方をとろうとしておりまして、何とか係る作業量を抑えたいという意識を持ってやっておりますので、その辺で御理解いただきたいと思っております。
以上でございます。
すみません。来年のランクの見直しの中で経常JV制度についてどうやっていくというのは、現在検討課題でございまして、その点、制限というのがいいのかどうか等を含めて、ISOを持っているものをもっと優遇していくのかどうかも含めて、その検討の中で議論していきたいとは考えております。
今ここで制限がいいのかどうかということがございまして、ただ、その次の28ページを見ていただきますと、これが今考えています絞り込みなんでございますが、例えば(2)で企業の形態が単体企業であるか経常JVであるかということで挙げてございます。これにつきましては、一般的にはやはりBB同士であって計算上Aになるとしても、会社の所在地が違うとかいうこともございますので、やはりBB同士であって計算上Aになっても、Aの実力はないではないかといういろんな意見がございますので、評価の中では単体か経常JVかを比較した上で選定できるような形で、とりあえずは運用していきたいと考えております。
以上でございます。
○舟橋委員 入札制度の見直しに対する基本的考え方だとか、それから、経常JVだとか出来高払いのお話をさせてもらいました。冒頭にそれなりに私の考え方を言わせていただいた。質問の中で言わせてもらったつもりですので、そこら辺は頭に置いておいていただきたいというふうに思いますし、最後に要望ですけれども、制度が変わった段階で入札の参加要件に、例えば某建設部は地元に工事実績があるもの、某建設部はそれが欠落しているというようなところで、建設部単位で若干の基準が違う、背景も違うところもあるかもしれませんけれども、僕が見た限りではその背景は全く一緒だと思ったんですが、そういうダブルスタンダードがないように、今度制度が見直されたときにはきちっと、各それぞれの建設部で一つの統一した基準になりますように徹底をお願いしたいと思います。
以上。
○山本委員 今説明をお聞きをして、3点、4点ちょっとお聞きしたいと思いますけれども。
まず、計画倒産の話が出ましたんやけれども、いろいろ説明をお聞きする段階では、データバンクとかそういうところの中でいろいろ調査していくということですけれども、なかなかやはり現状を見つけにくいところがあるんじゃないかと思いますので、もうちょっとその辺のところ具体的にお話をお聞きをしたいと思います。
それから2つ目は、談合情報の件で、一応談合情報のいろいろこの4つぐらい仕切って話があった中で、4のこの情報提供者が匿名どうのこうのということで、割とええ案が出てきたなということを思ってますんやけれども、その中で入札がそれであって結果的にそういう談合があったら契約はしないということなんですけれども、それで誓約書を書かせてしないということなんですけれども、例えば僕もようわからんですけれども、法的にいろいろ大丈夫なんかなという、こんなちょっと心配をしております。その辺もちょっとお聞きをしたい。
3つ目のところで、今、舟橋議員の方から低入札価格調査制度ということで、資料3の23のところに細かく出てきて、最終的にはいわゆる最低限のラインのところがどの辺になるかというのが、一番私どもも気になるところじゃないかと、こうやって思うわけですけれども。その中で見積内訳書の判断基準というところで、(6)から(7)、(8)、(9)ということでいろいろ出ておるんですけれども、その数字については今調査中ということになって、いずれ、これは公表されることになるんじゃないかなと思いますけれども。例えば下からいって一般管理あたりは、発注設計の10から12になるとか、現場管理費は発注者の設計費用の8のとこぐらいでか、このあたりでも人件費を幾らに見積もって、日数がどのくらいかかったとか、⑦の共通仮設計費等の発注分についての発注者のこれについても、設計が数%ぐらいにいくとか、こうやっていろいろ計算をしていくわけですな。そのことによって、⑥の発注者の設計金額が大体出てくるということなんですね。それが、例えば委員長が80とか85というお話があったように、最終的にはそんな価格が出てくることになるんじゃないかと。そんな数値が出てくることになるんじゃないかと私は理解をしておるんですけれども、それで、その数字が出てきたというときに、今の舟橋委員の質問の中では、それが例えば80なら80とする、そのときにそれを下回った場合でもそれがどうなるのか、ちょっとその辺のところをお教えいただきたいと思いますし、それについての、僕はちょっと提案を後でしたいと思いますけれども、とりあえず、その3点をちょっとお伺いしたいと思います。
○上野チームマネージャー まず、計画倒産につきましてですが、計画倒産自体を見つけるというのは非常に難しいとは思いますけれども、倒産しそうな企業を入札に入れないような条件をつくれないかということで検討は行っております。例えば、現在不渡りを2回出したら入札に参加できないという形で指名基準を運用しておるわけですが、例えば他県では、不渡りが1回でも入れませんよというような例もございます。そういった例も参考にしながら、倒産しそうな企業を入札から参加条件ではねるというような仕組みができないかどうかということ。
それともう1点は、経営面で、その経営指標等を見た上で、例えば民事再生法の適用申請をしてから入札参加の再認定を受けるまでは入札できませんよというふうにしておるんですけれども、経営指標で民事再生法の適用申請前に、どうも入札に参加して落札すると倒産しそうだということが客観的に分からないかどうか、そこら辺を金融機関のシンクタンクに調査委託しているところでございます。
2点目の談合情報につきましては、法的に大丈夫かどうかということでございますけれども、確か地方自治法上、いたずらに入札参加を制限することは権利の乱用になるということで、法律的には非常に微妙なというか、ケースバイケースで判断を要するところがあると思います。ただ、今回の場合、匿名による情報提供があって、入札をしまして談合情報どおりになった場合、それを工事見積書なんかで調査をしまして、非常にグレーな場合、本当にだれが見てもこれはグレーだという場合は、入札を無効にして、入札を例えば入れ替えるということは可能かなというふうに考えております。
その場合、落札決定を打たずに保留しているということでもって、恐らく保留することで入札は無効にしますよということでございますので、法的には問題はないと思います。落札決定を打ってからしますとちょっと問題は出てくると思いますが、保留している以上は、恐らくは問題ないと思っております。
○田中総括マネージャー 低入札の最低ラインの話でございますが、ここに(1)から(9)までお示ししました内容につきまして、(7)、(8)というのは、実は工事の種類によって率が変わってくるものでございまして、結果がどれだけになるかというのは、実は工事工種によって若干差異が出てくるので、一律には言えないところがございます。ただし、共通仮設費というものにつきましては、工事着工するに際して、例えば共通仮設費の準備費とか、品質管理を行うための技術管理費とか、安全費とか、そういうものがありまして、例えば、どうしても最低限必要なものの割合がどれだけまずは要るのかと。それから、現場管理につきましては、例えば火災保険とか工事の保険が当然必要ですので保険とか、それから、現場従業員のいわゆる保険料とか、どうしても最低限見なければいけないものが、いろんなものが積み重なっております。当然、一般管理費の中にも契約保証料とか、最低限見なければ工事の品質の確保とか元・下関係の正常化とか、それから、労働災害の防止とかいうのが満足できないものがあるだろうということをもとに、これのパーセントを出そうとしております。
それで、これらを満足しないものであれば、発注側としては、もうそれは安全に施工できない可能性があるとか、品質が確保されない可能性があるとか、それから、いわゆる労働者の賃金が確保されないい可能性があるということを判断する基準として、これを下回ったものについてはもう契約をしないという、もう失格になりますと。それをクリアしましたものについては、従来の調査に基づきまして調査して、満足すればOKですという形をとりたいと思っております。
以上でございます。
○山本委員 それで最終的に発注金額のその数値については、公表するということですね。
○田中総括マネージャー この考え方と○○%というのは検討した結果、この考え方、ペーパーは公表する考え方でございます。
○山本委員 例えば今、一つの事業で発注して1億2,000万円で発注するとしますわね。この事業については、この設計金額、この程度の例えば80なら80とか82の最低限のそれについては公表するということですね。
○田中総括マネージャー それを出す考え方を公表しますということで、受注の意欲を持っている方が、仕様書に基づいて適正に見積もりをしない限りは、この最低というか基準の価格は、下限のラインは算定できないと考えております。ですので3分の2であるからとかそういうものではなくて、やはり仕様書どおりまずして、この諸経費がどれだけあるかということをつかまない限りは、この考え方に基づいて算定できないという形と考えております。
○山本委員 だから、80なら82ぐらいで、大体ここで設計価格がこれでいくと数字が出てくると、それについては県の方から最低の今の数値を公表するかせんかを、私は聞いておるんです。
○田中総括マネージャー この考え方は公表しますけれども、下回ってはいけない金額というのは公表しません。
○山本委員 しませんね、はい。
○田中総括マネージャー 今の最低制限価格も公表しておりませんので、あくまで公表は予定価格だけということになります。
○山本委員 それで、そうなってくると、またこういうぐあいに聞きたくなってくるという、こういう行為はありませんか。
○田中総括マネージャー 基本的にこういうことを聞くということは、不誠実な行為に該当すると考えておりますので、そういうものの報告があれば、不誠実な行為があったとして、処置の対象になるかどうか判断した上、対応したいと考えております。
○山本委員 また同じような。結局最低限は下がってきても、また同じの繰り返しのような、私は気がするんです。僕は、これもまた邪道なんやけれどもできたら、この工事については82なら82ぐらいということで公表しておいて、そして後、例えばよそのところでもやっておるように、それについては公表しながら、その数字のまた1円単位とかいうぐらいでくる場合もあるかわからんので、それを例えばこの工事については、その日に参加した業者の中でくじ引きで引いて、例えば81とか83、いわゆる17%切りとか18%切りにしながら、その当日その数字を決めてやっていくというぐらいにしないと、いつまでたってもこれまた、価格を聞きたい聞きたいということになりませんか。
○上野チームマネージャー 他県の例を申し上げますと、最低制限価格を公表した県が近畿の方にありまして、事前公表しますとほとんど全部そこに入ってきて、結局くじ引きが全部の入札の4割を占めたという県も聞いております。くじ引き自体が本当にいいのかということも聞かれますので、発注者次第できれば、最低制限価格とかそういう下限は事後公表という形にさせていただいて、適正に見積もりをしている人が入札に入れるという考えで運用していきたいというふうに考えております。
○田中総括マネージャー 私ども発注側といたしましては、やはり適正に見積もりをしていただいて、工事の品質が確保できるか、安全に施工できるかどうかというのを適正に見積もっていただきたいということがありまして、下限値の公表については問題があると、今考えている状況でございます。
○山本委員 松阪市の市の例をちょっと聞きますと、あれぐらいは大体出しておいて、それで後、当日、だからくじ引きになるわけですわな。出しておけばくじになるけれども、その当日その率を若干1%ぐらい、1とか2ぐらいについては、そこの参加者の中でくじ引きぐらいで決めると、自分たちも納得するしだれもわからんわけです。だけどそれが事前に職員だけ、あなたたちが知っておるということが、やはりそれはどうしても聞きたくなるような方向にいきませんか。
○田中総括マネージャー 予定価格の公表前にはそういう話もございまして、今回最低制限価格を3分の2または直接経費という形に変えて、実は工事によっては3分の2を上回るものもございますが、最近大半が3分の2に傾いております中で、今のところはそういうことについての問題は聞いておりませんので、当面これで試行してみて、問題が出るかどうかの検討はしてみたいと思っております。
○森本委員長 ちょっと一つ確認しておきたいんやけれども、例えば土工単価を今1万5,000円なら1万5,000円として、大体普通の作業員としておるのを、じゃあ1万円にしてした場合とか、そこらの土工単価を切るのはアウトとか、そういう制限は設けるの。どこまで許容とかっていうのをちょっと教えていただきたい。
○田中総括マネージャー 他県の例では、最低賃金価格を満足していればいいというのもございます。
ただ、⑥の方で総合的に発注側設計金額の○○%という表現をしておりまして、最終的には調査をして、それで当初の見積もりどおりでなかった場合は、不誠実な行為があったということを考えておりますので、その辺はそこの対応で、やはり本来我々は、土工が1万5,000円と見てあったら本来実態調査した価格でございますので、ただ応札者側が職員の了解を得た場合であるといった場合には、1万円に下げるといった場合には、それは認めざるを得ないような状況になっておるのが現状でございますので、ただそれは、実際と見積もりと施工がどうだったかのチェックをかけていくと。最後に事後調査をやって実態調査をやって、見積もりどおりだったか、それで下請けが1,000万円でやるという予定だったのが500万円でやってしまったというんだったら、下請けいじめというのがありますので、そういう調査をして、違っていればペナルティーをかけていくという考え方にしております。
○森本委員長 これまた後にするわ。
ちょっとお昼になるもので、午後からも引き続いて開催したいと思っておるんですけれども、萩原委員の方から、資料を配付して昼から質問したいということですもんで、許可したいと思いますが、いかがですか。
(「異議なし」の声あり)
○森本委員長 はい、そうします。
○萩原委員 昼休みにちょっときちっと調べて答えてほしいからと思って若干資料をつくったので、部長やらそのあたりに渡してください。
それで、私はやはり今までの説明を聞いていて、本当にこれで談合がなくなるのか、一括発注はなくなるのかというあたりが大変疑問でありますけれども、私はそのあたりを本当に皆さんが本気になってやってくれているのかどうかという点で、この間からのちょっと続きになりますが、簡単に昼休み前に手短に言います。
端的に言うて、一括発注は78%でも8割超えようと、管理や企画や施工管理はちゃんとやっておったらそうではないと、こういう話でしたね。これ全部丸投げしてあったらどうなるの。管理はサービスでやっとったら。そんなばかなことある。
もう先に言います。そのプリントの右下、北勢沿岸流域下水道の南部処理区の鈴鹿川の21-4工区、日本土建桜井JVが2億6,250万円で落札をしています。ジーエムに9,066万円で下請けしています。一方藪建設に1億8,000万円で下請けしています。合わせると2億7,100万円になる。すると、JVで2億6,200万円で請け負いしておいて、それで両方とに合わせて2億7,100万円と、これは103%になるんです。こんなばかげた下請けはあるの。これも一括発注とは言わないの。
○森本委員長 萩原委員、わかりました。わかりましたんでちょっと今までの的確に答えるために、萩原委員とお昼休みに接触してもらっても結構でございますから、とりあえずは終わりたいと思うし、回答は午後からしていただくというふうにさせていただきたいと。ただ、僕も皆さんに一つ宿題を出しておきますけれども、土工事にばっか目を奪われておるけれども、いわゆる測試コンサルタント業務についても、ここらについてもまた後刻問いますんで、必ずしも談合だとかあるいは低入札は土木工事に限っておりませんので、そういうところもあわせて、午後からは答弁できるようにしておいていただきたいと思います。
とりあえずは午前中は終わって、1時に再開しますのでよろしくお願いします。
(休 憩)
○野田委員 ちょっとお時間いただきましたんで、できるだけ簡単に質問します。
確認を含めて、御質問と要望を含めてちょっと言いたいんですけれども。
まず、今日の部長さんを含めての御説明、大体おおむねいい方向へ見直しされておるのかなという認識をしました、まずは。ただ、その中で少し、今後いろんな入札の契約制度のあり方に対する見直しで、少し複雑になるのかなというちょっと心配をしますので、できるだけこういう制度に関しては、内容は難しくなっても結果を易しくしないと、どういう判断になっておるかというのの説明がなかなかつきづらいというふうに思いますんで、その辺のところははっきりと各県民局等の担当者の方が厳格にその旨を執行していただきたいというふうに、まず要望いたします。
その中で、まず地域性とか工事実績、工事成績、手持ち工事、この辺の裁量を今具体的には説明されてはいないんですけれども、この辺のあり方をまた詳しく、今方針でよろしいもので、どんな形でこの辺の裁量についての厳格な対応をしていくのかということと、それと、やはり地域公募型へも、もう1つは低入札に関してどのように考えておるのか。今のいわゆる低入札制度じゃなくて下限、この限度を今決めておるわけなんですけれども、これはこれでやっていくのか。もしくは、今の考え方でいきますと、もう低入札の制度を入れれば下限が切れるやないかと。そうなれば公募も地域公募も、要するに一緒じゃないかという認識もしてくるんですけれども、この辺の方向性をひとつ示していただきたいというのと。
話を聞いていますと、低入札に関しては、公募型は廃止しないけれども地域公募はどうもそのまましそうやと。ただ、この見直しの中で、下限がある程度ちょっとそのときの見積もりのあり方で多少変わるけれども、下限がある程度しっかり決まるというように認識しましたんで、そういうことでしたらもう低入札制度というのをきっちり、地域公募であろうが公募型であろうが、すぽんと上から下まで落としてもいいんじゃないかなという認識もするんですけれども、この辺の認識のあり方と。
もう1つ、今低入札で調査がかかっているのが、3カ月かかっても決定していないという状況ですもんで、やはり今後は、何カ月以内に結論を出すというのをはっきりしていただきたいなというふうに思うんですけれども、その辺について御説明願います。
それと、当然、業界等の意向を確認された中でこういうふうな見直し方針というのが出てきたんかなというふうに認識するんですけれども、改めてその概略、業界等の認識は、大体こういう方向の見直しで了とされる方向と認識しておるのかどうか、この辺を含めて御説明願えますか。
○田中総括マネージャー 1点目の絞り込みの最後の28ページの案でございますが、地域性というところが、例えば工事発注場所との関係とか、例えば市部の工事であってそれに郡部の業者が参加する場合の差の問題とか、それから、企業形態というのは先ほど御説明させていただきましたので省略させていただきますが、工事成績等につきましては、工事の完成に至るまでの経過を評価しておりますので、それらを客観的に評価した点数でございますので、例えば重要な工事であれば工事成績何点ぐらいのものであれば評価は高いとか、そういうことをまず挙げております。手持ち工事量につきましても一律に考えるんでなくて、1級、2級等の国家資格者の数と手持ち工事件数の関係で、どうしても2,500万円以上の工事については、土木工事につきましては技術者専任制がとられておりますので、資格者が少ないのに数以上に工事を持っているというのはおかしな話になりますので、それらの関係を係数化して、低いところほど例えば評価を上げるとかいう形で、なるべく皆さんとれるような形を考えていきたいと思っています。施行実績等については、必要なものについては、例えば同種工事の経験があったものについては評価を上げるとか、類似工事であれば若干下げるとか、そういうことを念頭に考えております。あと配置予定につきましては、先ほど説明させていただいたので飛んで、ちょっと省略させていただきます。
2点目、最低制限価格制度と、それから、低入札をまとめて御説明させていただきますけれども、低入札価格調査制度というのは、ある一定の線を下回っても、23ページに書かせていただいたようなことで、健全な企業経営のもとに適正な見積もりを行って、技術力を駆使して競争した結果、より安い価格であっても施工させることができる、品質を確保して施工させるという考え方でございますので、ある一定限度の線を下回っても施工させることができると。最低制限価格というのは、その線を下回っては失格になってしまうという考え方でございますので、考え方の整理としてはやはり最低制限価格制度というものがある程度あって、その下でもまだ施工できる範囲があるのではないかというのが本来の目的でございますので、やはり最低制限価格制度の決定方法を見直すとともに、調査基準価格を見直した上で下の線を決めていくと。下の下限値については、先ほどお示ししました考え方でやっていきますので、最低制限価格を下回ってもある程度の範囲の工事は認めるというような考え方が低入札価格調査制度というものでございますので、一緒にはできないと。だから、考え方に近い線はここにやった、こちらが低入札の基準価格でこちらは最低制限価格だったとしても、低入札の方はこの辺までは仕事はできるという考え方がこの制度の根本でございますので、それを厳密に審査した上でできるという、企業経営に影響を与えない範囲で認めていこうという考え方をしております。ということで、一律にこれで決めてしまうというんじゃなくて、ちょっとファジーな線がありますけれども、ここまでは認めていくというのが今回の考え方の整理でございます。これはちょっと2番、3番まとめて説明させていただきました。
今後、建設業界等も含めまして意見は聞いておりますけれども、より一層情報交換しながら、いわゆる我々の目的であります建設業の健全な発展というか、それから、不良不適格業者の排除とか、適正価格に基づくいろんな方針がございますけれども、それがうまく機能するように情報交換しながら、適切に運用できるように考えていきたいと思っております。今後また、関係建設業界ともそういう意見交換した上で、より精度の高いものにもっていきたいと考えております。
以上でございます。
○野田委員 ちょっと細かいところを聞くんですけれども、いわゆる地域公募も含めて低入札を導入するのか、もう下限は低入札は決めてませんが、地域公募型に関しては下限を決めていますよね。これはもう併用していくのか、これはまずどうですか。
○田中総括マネージャー 先ほどの御説明の中で、26ページでございますけれども、年度途中でも見直していくものの中で、地域公募型の解釈を少し上げまして、従来7,000万円未満は地域公募型で最低制限価格制度だと言っておりましたけれども、地域条件を1億5,000万円まで絞っていいよというラインを上げまして、地域公募型の中には、7,000万円以上は従来の低入札価格調査制度で従来どおり運用して、7,000万円未満は従来の最低制限価格制度を適用していくということでございます。
○野田委員 それから、公募型で1億5,000万円未満は12社、1億5,000万円以上は15社とこういうことですが、これはもうほぼじゃなくて、この12社、15社は確定していく方針なんでしょうか。
○田中総括マネージャー 本年度の6月1日以前の旧の入札制度は、8,000万円未満については9社という形で、8,000万円以上は基本的には12社というふうでした。より競争性を増すという意味では、従来どおりの数では少し競争性も問題あるだろうということで数を増やさせていただいたのが12、15という考え方でございまして、この数については、今後また検討していくということで、今この案についてこれで検討しているということで御理解賜りたいと思います。
以上でございます。
○野田委員 あとちょっと要望というか、あれなんですけれども、例えば今AとAで特Aになるというので、AからBへということもあるんですけれども、いえば、不思議に思うのはランクの問題ですけれども、BでBBになって、Aに上がっていきますよね。ところが、単独でいくとCにもいきますよね、今の状態でいきますと。そうすると、AもBもCも経常JVを組めばいつでも、経常JVも単独も可能となってくると、少しランク制において不平等が起こるんじゃないかというふうに思うんです。ですから、例えばBは単独でBで、上位のAをする場合にはもうCへは入れないというぐらいのことがあってもいいんじゃないかと思うんです。それから、そういうことになると、育成ということになるとCもBも、CCであれになればBになれるということになりますんで、ですから単独BでCに入れるということは、ちょっとそれはJVを組んだ場合は、少しそこの中から規定をはずすということも必要じゃないんかというふうに思うんですけれども、そうなるとAでBへ行く人もあれば、BからAへ行ける業者もあるんやけれども、単独であればCへ行けるというんじゃなくて、これは経常JVを組んだらAにしか行けない、Cは行けないよということをしないと、やはり適正な競争という方向では少しはずれてくるんじゃないかという思いがするんです。ですから、AAで特Aになるんやったら、もうBは行かないよとか、それぐらいにしておかないと、いろんな意味でどこでも行けるとなると、やはりこれはある意味、過当な競争に拍車をかける意味でのものになるんじゃないかというふうに思いますんで、この点少し考えていただきたい、検討していただきというふうに思うんですけれども。
○森本委員長 要望やね。
○野田委員 これは要望で、検討して、強い要望でよろしくお願いします。
○森本委員長 野田さんの話にちょっとつけ加えておきたいんやけれども、いろんな業界の話を聞いてあれすると言ったけれども、やはりどっちかというと対話というのは、各建設業界の支部の幹部に限られてくるんで、いわゆる下々と言うたらおかしいけれども、上の声も、いわゆるB級、C級の人たちの声も聞くような機会というのは設けてやってほしいと思う。建設業協会として聞くんじゃなくて。ちょっとそれを要望しておきたいと思う。
○萩原委員 さっき若干の問題提起をしましたけれども、私いろいろと皆さんが談合をなくしていく課題やら、あるいは一括発注、建設業法にも明確に禁止規定があるわけですから、これを許さないということやら、そういう点でいろんなことを聞きたいとは思うんだけれども、私はこういうある面では、ここでのやりとりだけでは信用できんという思いを今、非常に強くしているんです。全然あんたら言うておることとやっておることが違うじゃないかと言いたいわけ。そやもんで、具体的な事実で皆さんに提起をしたいということで、皆さんがまともに一括発注をなくそうとか、そんな立場に立っておらへんやないかと、調べておらへんやないかと、こういう思いがするわけです。
私は、誤解がないようにまず聞いておいてほしいのは、特定のこういう業者の名前を出しますけれども、この業者がけしからんとか恨みがあるとかいうつもりは毛頭ないんです。たまたま私は、北川三重県知事が衆議院のときに、かつて政治献金を受け取っていた建設業者の社長の名前の中に、藪光忠という人の名前を見つけました。平成6年の献金で、藪建設というのがありました。藪建設の工事の経歴書をずっと調べました。それなら、日本土建から、日本土建というのは建設協会の会長さんですし、ようけ発注受けとるなと思って日本土建の工事発注もものすごい、これは前に一覧表で出しましたよね、皆さんに示しました。トップですね。それで、県からも検査監なんかをやった人が4人も行っていると。顧問に1人行っていますからね、県のOBが5人も行っているという。
そんなような状況の中で、日本土建がJVを組んで、これはいわゆる下水道の工事だけ調べたんやけれども、その工事発注が余りにもおかしいじゃないかということに気づいて、前回私は2つの工事について、こんなのは一括発注やないかと。7割5分も8割もっていうのは、こんな工事発注があるかと言ったら、皆さんはマニュアルに基づいてチェックしたら、ちゃんと企画やら現場説明、現地調査やら、監理、監督をやって検査をやっておるもので間違いないと、こういうふうに言うた。そやもんで、いろいろ細かくチェックして見ていったら、さっき端的に言うたように、日本土建が実際こんなばかなことはないわけでしょうけれども、追い銭して下請けへ出しておると。そういう実態が明らかになりました。それでジーエム、それから藪建設、さらに2次下請けのシールドイセというのにいってますが、このジーエムとシールドイセと藪建設の中身を、全部工事請け負いの経営審査事項で調べて突き合わせてみました。そのためにこの4つの工事を出してみたんですが、4つの工事の中でたくさんの矛盾が出てきております。
1つは、経審の中身と皆さん方からいただいた下請け工事発注の名簿が、全然違います。金額が違います。これは、だから、経審の事項記載違反ならば、これは法でこれも重大な事実として違法でありますし、あるいは下請け名簿が間違っていたということになったら、これは日本土建の責任も問わんならんという問題が出てきます。
その中で、もう時間がないから端的に言いますけれども、皆さんにこの4つの下請け名簿をとにかくくださいと、こう言いました。この下請け名簿だけを見ても、あんたらようこんなの出してきたなと思うんやけれども、この下請け名簿は皆さんに配っていないけれども。安田幹治という工事担当者がおります。これはシールドイセに安田幹治という人がおると書いてある。ところが、多気幹線2-1工区では安井幹治という人がおると書いてある。安井、安田、このプリントにもちょっと書いてあるでしょ。安井、安田の間違い。こんなものは実際上、現場監督の名前まで間違えておるなんていうたら、こんなんあわてて今つくったんとさえ僕は言いたいぐらいや。現場でどうやったの。そんならもう1つ、きのう夜、遅がけに頼んだもんで、頼んであったんやけれども遅なったものでファックスで送ってもろたけれども、今度は安井幹治という人はジーエムの方に入っておる。ジーエムの方に入っておるのとシールドイセの方に入っているというのは、こんな技術者が兼ね備えてというか、両方ともやったらあきまへんわな。こんなこと許されるの。こんなものも絶対に違反でしょ。こういうのも非常にはっきりしてきた。
そのことをあえて私はさらに調べていったら、これは一番最後のプリントを見てください。これはここにも書いたんやけれども、これはちょっとようけいろいろあるんで分からんけれども、藪建設株式会社というのは、資本金9,000万円で代表取締役藪光忠以下ずっと、多田明、川添、角田、藪とあるわな。津市高茶屋小森。ジーエム、資本金300万円です。この中を見てみたら、藪の人の常勤の取締役、代表取締役を含めて全部入っておるでしょ。全部非常勤なんですよ。藪わかなという藪光忠の長女が一人だけジーエムの常勤取締役になっておる。住所は全く一緒。資本金300万円。ところが、このジーエムもようけ工事を請け負ってまっせ。それから、その右のシールドイセも見ましたら、資本金300万円やけれども、非常勤の役員というのは、これまたほとんど全部ジーエムか藪建設にかかわる人ばかり。常勤は中西輝邦1人。ところが、この中西輝邦という名前は、これまた藪建設の主任技術者として中西輝邦は、中勢沿岸流域下水道の松阪多気幹線の4-2工区の中で、主任技術者として名前が出てきている。こんなのは私ら素人でも突き合わせたらこんな矛盾、こんなもの談合になってやっておるという以外に考えられんでしょ。
さっき私が言うたように、こんなものはあんた、100%を超えるような下請け発注しておるのやで。日本土建というのは金がようけあるもんで、もう技術者まで出して、追い銭までして下請けしておるのかいな。こういう問題をどう説明できる。こんなのあんたらまともに見ておるの。経審を。ようこんな資料を出してきたなと言いたいんです。下請け名簿も名前も間違っとって。それから、技術者が会社が両方ダブっているやないか。
私はこの小さな業者をいじめたいとか、何とかしたいという思いは全くないんですが、要は、私はやはりこういう日本土建というたら本当に一番ようけ発注を受けとるのやし、建設業協会の会長のところやから、最も見本を示さんならんところやけれども、JVでとって、そして、実際上はこれまた私もびっくりしたけれども、日本土建の経審に基づく経理で見る限りは、外注費が75%を超えているんやね。外注費がです。だから、ほとんどがそういう私に言わせたら丸投げや。それで、下請けにやらせておいて、しかもそれは、技術者も談合になってやっておるというような状況もあって、そんな中で商社化しているというのですか、ブローカーみたいな、ペーパーカンパニーとは言わんけれども、そういう疑いさえ私はかけたくなるんですが、そうではないということになりますでしょうか。皆さんはこの事実をどんなふうに解明するんです。それをまず答えてちょうだい。
○上野チームマネージャー まず、経営事項審査と部分下請け通知書の数字が異なる点があるという御指摘につきましてでございますが、私ども前議会で資料提供いたしました久居北部幹線第2-3工区管渠工事と多気幹線第4-2工区管渠工事につきましては、藪建設会社からもヒアリングを受けまして、その違いについての説明を求めました。その結果、基本的にはジーエムから藪建設がさらに再下請け、2次下請けをしておりまして、その下請け金額を足しましたところ、実は部分下請け通知書と経営事項審査の数字が合うという状況になっています。これは注文書及び入金状況等で確認しておりまして、そういう意味では、今申し上げました2つについては調査しましたところ、経営事項審査につきましては、入金状況、注文書等からは部分下請け通知書とは金額が違いますけれども、再下請けしているということで計算し直しますと、符合しているということになりました。
ここで問題なのは、ジーエムが部分下請け通知書というか、施工管理体系図とかそういったものを提出し直していないという点が問題でございまして、この点につきましては、私どもも出し直すようにということで、入札契約適正化法が施行されましたんで、特に施行された以降はそういったことを出し直すようにという指導はしてまいりたいというふうに考えております。
昨日提出しました3件の工事につきましては、昨日提出したということもありまして、これから同じような調査をさせていただきたいと思います。いずれにしましても、経営事項審査の工事経歴書と部分下請け通知書というのは、これは縦割りと言われるとあれなんですけれども、実は別々の部署が受け取っているものでございまして、経営事項審査は工事経歴書、建設業許可の申請にも出てくる工事経歴書でカウントします。部分下請け通知書というのは発注者というか、現場監督員とか事業の進行する部門、監督する部門が受けておりまして、そこの照合というのは制度上も求められておりませんので、今まではしておりません。こういう形で照合した結果数字が合わないんだというところもあります。これから調査いたします3件につきましては、そういった数字が合わない点について、いろいろヒアリングをしながら、どういった問題があるのかということは調査したいと思っております。
○吉兼県土整備部長 いろいろ御指摘いただいて、なかなか我々も内容について十分把握できていなかったということは、まずは大いに反省すべきことだと思っております。
特に先ほど言いました一括下請けというのは、一応適正化法で禁止はされておりますが、そこの定義というのは非常にはっきりしたものがなくて、ただ、一定の関与をしていると。関与という意味は、現場のいろいろな施工管理とか、安全管理とか、地元対策とか、そういう部分で実質的関与をしていると、常駐した代理人がいるということであれば、一定の一括下請けではないというのが大体常識的な線で、国も含めてそういう見方をしておりますので、先ほど外注率が70とか80であっても、そこはケースバイケースで、個々の工事で本当にやっていたのかというところをやはり見ないと、なかなか一括下請けではないかどうかという判断はつきかねるというところがございます。
それと、今マネージャーの方も言いましたように、経営事項審査といわゆる実際の現場でのチェック、その辺はさっきの技術者のダブりのお話もございましたが、それぞれが現場、現場でそれなりにチェックを一生懸命やってきたわけですが、ある程度は受注者側のことを信頼するじゃないですけれども、しながらやっていた面もあると、必ずしも十分なさらに掘り進んで一つ一つのおまえ本当かとかいうところまで含めた、そこまで突っ込んだ体制は今はとっておりません。これは経審もそうです。経審も同じようなところです。
ただ、今まさにここでこういう問題提起をされましたんで、今マネージャーがおっしゃいましたように、もう一回これについて、まずこのケースについて事実関係をはっきり確認しまして、それでもし何らかの不都合等があって問題等があれば、それの対応を今後どうやっていくかということを検討していかなきゃいけないなと思っています。経審の問題については従来から、いろいろかなり企業側の持ってきたものを取るだけでだれもチェックしていないじゃないかという、ある部分はチェックしているんですが、虚偽報告までチェックできないじゃないかというような指摘も従来からありますので、今現在どういうふうに見直したらいいか、見直してをしております。それも含めて、今後のこのケースの対応を、まずはちゃんと事実関係を明らかにして、先生御指摘の一括下請け等とか不正とか虚偽に当たるのかどうかを、まずこのケースで明らかにさせていただいて、それをもって対応を考えていくと思っております。
○萩原委員 虚偽は間違いないではないですか。皆さんが出してきた部分下請け通知書と経審の数字と突き合わせて私が間違うておるのやと、こう言うておるのやでな。数字の打ち間違いが部分的にあるかもしれないけれども、そういったようなことはね。けれども、これは虚偽は間違いない。だから、100%を超えていくみたいな下請けになってくるわけや。おかしいですわな。だから、技術者がダブってるのや。これも不正ですよね、完全なる。それから、技術者の名前も間違うているのがあるわ。両方ともの業者の中で名前が出てくるということ。藪にも出てくるんやで3社に名前が出てくるのやな。同じ名前で。だから、こういうような点から考えて、そんな経審なんて勝手にぱーっと書いて、わしとここんだけやっておるで、工事実績はといってばーっと出したらランクが上がっていくやんか。そんな経営審査なんて、こんなものは全くちゃんとやっておらんのやちゃうかというふうに言われてもしゃないん違う。
これ僕は、名うての悪の業者がって、そんな思いは全然ない。全くたまたまさっきもちょっと言い忘れたけれども、藪さんという人は北川知事の政治献金に出てきたのとあわせて、知事が衆議院議員をやめて知事に北川さんがなったときに、秘書の方、給与肩がわりといいますか、北勢の方でもありましたけれどもこの藪建設にも来ています、一人。そういうこともあったもんで、ちょっと興味があって藪建設の経審をちょっと開いてみただけ。この経審は、全部一般にも公開されているのやから、新聞社なんかも自由に見ることができるんだから、そういう中で突き合わして見ただけの話です。それならシールドイセへ行っておるは、ジーエムへ行っておるはというので、いろいろ調べてジーエムやらシールドイセの役員も見たら、こんなんで非常勤でこんな会社って、そやけど本当にあるの。常勤が一人おるだけで、しかも娘さんで同じ建物で。これで下請けなんてこんなんは、僕は現場を見に行きたいなと思っとって、よう見てこんのやけれども。
だから、私は全部調べたらどっと出てくるのと違うというふうにさえ言いたいわけ。たまたま見たんやもの。それでこんなに違いがあるというのは、やはりきちんと見ていませんで反省しますでは、私は済まん問題と違うんかと。しかも私は、事ほどさようにこの問題一つとって見ても、これはしかも、私らは前から丸投げやないか、こんな工事はというのに対して、あんたたちが、いやそうではありませんよと言うんで、具体的に精査した結果で回答書まで寄こしてくれたやつでしょ。それの中でこんな矛盾が出てきて。新たに2工事つけ加えたけれども。それで、丸投げしていません、一括発注ではありません、ちゃんと現場の監督者はおりましたとか言って、チェックシートまでいただきましたけれども、こんなの説得力全然ないんと違う。
だから僕は、事々さように談合のチェックも、低入札価格制度の調査も同じじゃないかと、あえて言いたいわけ。業者に対する弱腰。だから、やはりそこら辺は本当に発注者責任が果たされていないし、もうとにかく入札が済んだらら後はもう知らんよということにならへんの。県の現場の監督は、これをどう見ているの。あるいは、私が今さっき言うたような、安井さんが正しいのか安田さんが正しいのか。あるいは、中西輝邦という人がシールドイセの技術者なのか藪建設の技術者なのかとか、こんなものは使いわけして出てきたら、おまえ違うやないかあかんやないかとか、そんなチェックは現場でしやへんの。これはできない仕組みになっておるの。あるいは、せんでもそれでだーっと通っていくの。工事さえとにかくしてくれたら。そこちょっと具体的に教えておいて。なぜこんなことができるのか。
○森本委員長 わからなんだら不正確な答えじゃなしに、また後刻、調査をきちっとして。何べんも訂正しよると問題があると思うんで、正確なあれをしてほしいと思うけれども、部長どうですか。
○吉兼県土整備部長 最初に言いましたように、この件に関しまして、現場の体制も含めて、やはりどこまでちゃんとチェック、今どういうチェックができているのかということと、それと今、このケースに関して何が本当に事実関係で問題なのかというのを両方調べて、経審の方は前々から検討を始めていますが、それとあわせて現場のチェック体制の問題、経審の問題、それぞれ早急に明確にして、また、対応についてはこの場で報告をさせていただければありがたいかなと思っております。
まず、事実関係、決して私は萩原委員のことを否定するわけではございませんが、やはり先ほど申したように、一括下請けの問題については、工事工事の事実関係で判断しなきゃいけないということで、さっき言ったように実際に聞いて、お金がどう流れたかを全部調べていますので、それに基づいて判断をしたい。それでもし、我々の対応にもちろん手ぬるい問題があれば、その時点でまた、いろいろ御説明させていただきたいと思います。
○森本委員長 これちょっと萩原委員にお尋ねしたいんですけれども、下請け金額の方が元請け金額を上回っておるというのは、この北勢の下水道南部処理鈴鹿川幹線の落札金額は2億6,200万円が2億7,100万円になっておるというようなことを指して言われておるんですか。
(「そうです」の声あり)
○森本委員長 はい、わかりました。それは矛盾と言えば矛盾かもわかりませんね。
そんなようなことも含めて、一遍きちっとしたあれを。恐らくこれは一刻を争うあれじゃないんで、次回の委員会なり、萩原委員にだけ説明ということじゃなくて、また、もちろん説明してもらってもいいですけれども、改めてまた、委員会の席上でもこのことについては御報告いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○萩原委員 わかりました。委員長がそうやってまとめていただいたんで、ぜひひとつこの点については精査して報告してもらいたいと思いますが、ただ、私が申し上げたいのは、いっぱい調べたらここにこんな問題があったよというのと全然違うわけで、ちょこっと調べただけでこんな問題が出てきたよということやもんで、私は、やはり単に私が提起したこの4件の問題だけではなくて、そういうことが本当にチェックできる体制、そして、一括下請けなり、あるいは技術者なりの配置がダブっておったりとか、あるいは、私はあえてペーパーカンパニーと言うと失礼かもしれんけれども、常勤の女性が1人だけおるような300万円のところで、ものすごい大きな工事をようけ手がけてみえるというようなことなり、従業員の実態は十分よう知りませんけれども、こういうような状況がやはりないようにしてもらわないとあかんということをあえてつけ加えて、次の問題、若干すみませんけれども。
それで、私はきょうこの問題をあえて言うたのは、本当にずっと入札契約制度の問題や談合防止やらで本気で取り組んでほしいと思うんですけれども、そういう中で若干幾つかちょっと提起して、皆さんの見解も聞いておきたいというふうに思いますが、1つは、やはり業者に甘過ぎるんやないかというふうな点では、前に提起した70社81人吉田山会に入っておって、去年の天下り、去年の7月段階の名簿でわかっただけでも。これも私どもは、知事あてに公開質問状を出したのが10月1日付です。いまだに返事がないんです。文書で返事がないんです。知事にも言うておるんです。そしたら、今一生懸命県土整備部で対応しておるもんでということで、知事室にもまだ上がっておらんということやもんで、これも急いでください。きちんとやはり答えてもらわんと困りますし、これは結構新聞にも書いてくれたもんで、随分いろんなところから反響ありました。それで、この若い人も就職がない時期に、県庁のOBが81人も一流の建設会社へ行っておるのかと。そんなものは地位利用も甚だしいやないかと、皆さん言うてみえるで、本当に。これはやはり、僕は部分的にはあり得ることなのかとも思いますけれども、県庁の職員の再就職はけしからんと一般的には言いませんけれども、けれども、こういう組織的にというふうな嫌い、そしてまた、その人らがどんな役を果たしてするのかということを含めて、私は大きな疑問。これも答えてもらわんと困る。今すぐは無理にしても、ちゃんとやはり県民に説明できるようにしてほしいと思う。
それから、あと若干、ついでにずっと言いますので答えてください。
入札監視委員会なんていうのを今度つくられましたけれども、再評価委員会なんかのメンバーとほぼ同じやったりして、私は、県の都合のええ人しか任命しておらんやないかという思いがするんです。本気で監視しようかというようなオンブズマンみたいな人を入れてほしいとか。例えばオンブズマンで全国的な権威にもなった松葉謙三という四日市に住んでおる人は、長野へ引っ張られて田中康夫知事のもとに。あの人そのうち長野へ変わろうかというふうに言うておるんやで。本当に。「三重県の北川知事は、期待したけれどもあかんわ、あれは。」とこう言うてござったわ。これは、だけど三重県にとっては大損失やに、本当の話。
秋田では、この間秋田で勉強させてもらってきたけれども、再評価委員会を公募したそうです。女性が2人入っています。公募、こういうことも入れるということが必要なんや。これがないと実際の厳しいものにならんよと。
それから、やはり談合を本気でなくすという気になってほしいんやけれども、今回のこれは明確に答えてほしい。今回のこの改正で、談合は絶対になくします、一括下請けなんか断固なくしますと、自信を持って言える、部長。これ言うて、はっきりと。そういう改正やろなと。私は、やはり大きな疑問を持っています。
アメリカの入札制度なんて、私は外国に行ったことないで知らんけれども、松葉先生が書かれた「談合は首長の決断で簡単にやめさせられる」という中で、アメリカの談合防止と比較して書いています。罰則強化の問題やら、あるいは、特に談合の通報者に対する刑事免責の制度、これを私は考えてやってほしいと思うんです。例えば長崎建設がいいかどうかは別にしてやけれども、桑員の公共事業の問題で、大泉橋の談合の通告をしました。テープまで出しました。それでも県は知らん顔をしていました。そして、やっと司直の手が入って初めて処分というような格好です。
この資料の中に、私は本当に奇異に感じているんだけれども、これも説明してほしいのは、「談合の事実は確認できなかった」というふうに書いてあるのと、「談合はないと確認した」と、両方とも文章をつくっているでしょう。使い分けしていますね。これの使い分けは一体どういう意味があるのか。だから、談合はないとあんたらは断定しているけれども、本当にそれでええの。二つ使い分けがあるんです。だから、そこの点も「談合の事実が確認できなかったので、延期していた入札を実施する」、「談合の事実がないと確認されたので……」談合の事実がないというのが圧倒的に多いんよ。ないというふうに断定して、あんたらええの、本当に。大泉橋も談合はないと言うとったんや。けれども、事実はあったんや。だから、今までの答弁と変わってきているんですよ、県議会でも。談合の事実を確認することができませんでしたというふうに、皆さん方の主体的な力量が足らなんだもんで、事実はあったかどうかはわからんけれども確認できなかったと、こういうふうに言うているんやけれども、多くのところでは談合の事実はないと確認されたので、こう言うとるのや。これは本当に談合の事実がなかったの。
確実に合うておる情報がいっぱいあるのに。ここも確認しておきたい。とりあえず、ちょっとそれだけ。
○吉兼県土整備部長 それでは、まず前回の吉田山会等のお話については、本当に申しわけございませんが、もう大体、幹部とすり合わせたところでございますので、もう近々に返答させていただきますので、それを見ていただいてまた対応していただければと思いますので、よろしくお願いします。
それと、入札監視委員会については、もちろんいろんな御意見があると思います。公募というのも一つの方法かもしれません。しかしながら、今回の選んだメンバーは、私どもとしてはそれなりに公正中立な立場の方を選んだつもりです。それぞれ一般の県民の視点に立って御判断できる人かというふうに思っています。特に委員長になった方は、前回の再評価委員会でも、常に私は一緒に仕事をさせていただきましたが、常に公正な判断をされる方でございます。そういう意味で問題はないと思っていますし、また、審議自体も当然できる限り公開をしていくということでやっていきますので、そういうものに耐えられる審議、判断というのがいただけるのではないかというふうに思っております。
それと、談合は絶対なくせるか、一括下請けは本当になくなるのかということに対して、はっきりここで100%ということは、なかなか私としては言えないと思います。私どもとしては、あってはならないものだということ、両方ともそういう視点に立って、なくすために県としてできる限りの対応、努力をするという、それが私の県庁に勤める立場の者の責任だと思っております。そういう視点で今回お出ししたいろんなマニュアル類についても、今考え得る最大限のものを出したつもりでございます。
それとあと、通報者云々という話がありました。なかなか通報すれば、これはいろいろな考え方があると思うんです。自分も参加しておいて通報すればその人だけが罪を免れると、そうするとスパイではありませんが、ために参加しておいて自分だけ言って罪を免れてほかの人を落とすとか、そういう悪意を考えることもできます。したがって、単純に通報者制度ということは安易には考えられないかと思います。ただ、通報してきたということは、それなりに評価すべきではないかとは思っております。それも、例えばいろんな指名停止の判断をするときにですね。ただ、前回、桑員の例なんかでもありますように、あれは通報してきた方も含めてというか、その人はどちらかというと中心になって談合をやっていたという事実もあったものですから、そういう意味でなかなかあのときはそういう形になりませんでしたが、そうじゃなくて善意にそういうふうに通報してきたというものについては、一定の情状酌量の余地はあるのかなというように思っておりますので、そういう視点で今後とも考えていきたいと思います。
それと、言葉の使い分けにつきましては、先ほどの100%ではないという前提に立てば、やはり今の時点では確認ができなかったという表現が正しいと思いますが、いいですか。
○上野チームマネージャー 言葉の問題でございますけれども、17ページの表にありますように、談合の事実が認められなかった場合という表現が正しい表現だというふうに考えています。実は、談合情報の2ページから5ページの表で、談合の事実がないと確認されたのでという表記がされていまして、これはちょっと誤りでございます。談合の事実が認められなかった場合ということでもって契約するということでございますので、この表記については、以後注意いたしたいと思いますし、発注機関等にも徹底したいと思います。
○萩原委員 談合の事実がなかなか確認できないというのは、非常に難しい問題で分からんこともないんだけれども、これは本気でなくそうと思ったら、業者の方が言ってみえるんだけれども、工事の見積書積算の根拠を、専門家の技術者がようけおるのやでちょっと聞かれたら、こんなん積算したのとせんだのとはすぐばれまっせと、こういうふうに言うてみえますに。この談合情報の中にも、選手と言われる自分とこが請け負いをする業者が自分とこで全部積算書も幾つかつくるわけでしょ。それで、これで頼みますわという現場、これは僕は北勢県民局でも見たで。ここにも見てましたよというて情報もあるやんか。そういうふうな格好でやるわけでしょ。ですから、そのあたりで工事の見積書を持って来るより積算書を持って来い、これはそれぞれの業者でそれこそ調べたら、ここの部分で値段が違うんやなというあたりが分かりますやん。これは基礎はどこでどう見積もったということを聞いたら、自分とこで積算したのかそうでないのかというのは、すぐにばれるという。これをやってください。
例えば、僕は桑名の新堀川やったっけ、50万円続きのぴったりと50万円の違いのあるあれがありましたやんか。入札をした、これは前の部長のときやったわ、そういえば。前の部長のときに、もうぴったり50万円刻みさ。こんなのいまだにようけあるのやに。桑名建設部のやつ、前に全部見たけれどもようけあるのや。こういうのは、何であんたのところこの値段と比べて50万円高いの、あんたとこは何で50万円高いの、その根拠は一体どこにあるのと、こういうふうに聞いたらすぐばれるわね。ぴったり50万円。もう前の部長は、ままにしてそういう丸い数字が出るときもありますとか言って強弁しておったけれども、そんなものは自分でも分かりながら、その現場を見ていないというだけん話やんか。こんなものはなかなか見れへんのやで、客観的な状況証拠はあるんだから、これはやはりやってください。工事の積算価格、これをちゃんと調べて、あんたたち専門家が見たら、こんなものあんた、自分とこでやっとらんやないかというてすぐに言えますわさ。こういうのも含めて、本気でやる気があるのかどうなのかというあたりが、今問われている。
私はやはり、それは地元業者の育成、これはこんなに不景気で大事やと思います。私ら地元業者をつぶしていいと決して思ってません。できるかぎりゼネコンを排除したいという思いがしています。これは税金が、あるいは県内の人が潤うわけですから。本社が東京やなしに、三重県内に本社があったら、それは三重県に税金も入るわけですから。これは私はやはり、できるだけその方向ができればいいなという思いは強く思っております。
ですから、機械的に何でも全面的に一般入札やと、競争入札やと言うつもりは毛頭ないんだけれども、しかし今、これほど公共事業に対する国民、県民の批判の目というのは強いですよ。私は、本当にそうやと思うんです。むだ遣い、本当に必要なんか。だから、それは一つずつとったら必要やと言うかもわからんけれども、今、福祉や失業者がこんなにふえて教育がこんなに大変でという中で、本当に公共事業との予算はどうなんやという問題も含めて選択が迫られているわけやもんで、だから私は、長野の脱ダム宣言で見事に長野県民は田中康夫知事を勝利させた。あそこにも端的に見られるように、私は、やはり今、本当にみんなの目も変わってきていると思うんです。ぜひそういう意味でひとつ、むだな公共事業の見直しを全面的にやるという意味で、業者の方も言ってみえます。政治力で競争せいとか、むちゃを言うとか、そんな形で今この大変な時期に勝ち残っていく業者がって言うんやったら、私らは本当に不満や。けれども、本当の技術力で誠心誠意頑張って、公共事業で評価してもらうんやったら、そこが本当に残っていくんやったら、私ら負けへんと言うている業者も私は知っています、何人か。そこをやはり県がやるんだから、税金でやるんだから、それはぜひやってもらいたい。
そのこととあわせてやはり私は、天下りはやってはいかんのと、政治家、政党がこういう建設業者から献金をもろたんでは、あるいは秘書の給与肩がわりしたんでは、これは鉄のトライアングルになるということになるわけで、そのあたりのちょと改善策を提起しておきたいと思うんですが、御見解を明確にいただきたい。
○吉兼県土整備部長 まず最初の見積もりの話、これはさっきの説明のときに余りちょっとうまく説明できてなかったかもしれませんが、今回のポイントは、談合マニュアルで対象を絞って、それで本当に確実な怪しい情報に絞って、その中の調査を徹底的にやると。できるだけその精度を上げるという意味で、その何を上げるかというのは、まさしく工事内訳書の提出のチェックのつもりで我々は考えております。萩原委員もおっしゃったように、その中身を徹底的に見ましょうと。それとか、場合によっては本当に自分みずから仕様書なんかを見て積算したのかどうか、そういうのも全部チェックして、分かる範囲で徹底的にやろうと思っております。それは16ページのところのいわゆる従来の調査の中でのチェックの場合も、また、匿名で再度入札した後のチェックの場合でも、やはり内訳書を一番重視しましょうという方向でやりますので、なかなか難しいところはありますが、できる限り努力をしたいと思っております。
それと、公共事業に対する批判が高いというのは我々も同感でございまして、何とかそのために今回の改革も含めていろんな努力をさせていただいております。やはり、まさしく萩原委員がおっしゃったように、技術力で評価する、そのとおりでございます。そういう形で、本当にまじめで技術力のあるところが勝ち残っていけるような競争社会をいかにつくるかというのが、先ほど松田委員の方からおっしゃった哲学みたいな原点ではないかと思っておりますので、そういう方向でひとつ努力したいと思います。
○萩原委員 最後に一言だけ。ぜひそんな方向で頑張ってほしいし、そういう方向で頑張るのやというんやったら、私らも大いに応援したいと、こう思っております。
ぜひひとつ、私は本当に随分変わってきたな県土整備部もと、こういう思いがするんです。前の前の国から来た部長さんとやりとりしたときには、それは古い時代でしたから、そんな予定価格の公表などというのは事後であっても、そんなものは絶対にやってはならんのですと、全部積算価格がおおっぴらになりますからできませんと言うて、断固冷たく拒否されたもんな。私らが一生懸命言うても。だけど、これが何で変わってきたんかということだね。そこはぜひ踏まえてほしいと思うんです。やはり今の国民、県民の目があるわけですし、それからやはり時代背景があるわけですし、そして、手前みそな言い方をしたら、私ら言うとったとおりになってきたと、こういうふうに言いたい部分もあるわけやんか。
だから、私がさっき言うたようなこともそのうち変わってきますというふうに、あえて言うておきたい。
そのあたりの先も見ながら、全国的に随分進んだ事例もあるわけですから、横須賀もこの間、行革委員会で見せてもろて来ました。随分すばらしい入札制度をやっているけれども、あそこはしかし、予定価格の85%というのをきちんと言うていました。こういう形でちゃんと下請けにしわ寄せすることがあったらいけません、85%ですとはっきり言い切っていました。横須賀は厳しい、大変やと言うて、随分全国的に評価されているけれども85%ですよ。だから、そういう点も本当にちょっといろいろと勉強もしてもろて、ただ、予定価格そのものをくじ引きで3つぐらい、ちょびっとの違いやけれども決めるとか、そんなあれも導入しながらで、やはり全国のそういう進んだ事例もぜひ学んでもらいながら積極的に、やはり言われたからやるというんじゃなしに、改善策をどんどん出していってもらいたいという点で、まだまだ今後いろいろ注文もしたいと思いますが、よろしくお願いをしたい。
以上です。
○三好委員 いろいろ具体的な問題等については言い尽くされたと思うんですが、今、萩原委員も言われたように、この問題については一つの大きな時代の流れというものと、日本の経済の今の停滞とか、いろんな問題が重なってこういうことになってきておるんですが、例えば日本の食べ物の問題にしても、不正が許されないということも随分国民の声として上がってきておる。また同時に、そういった業者が今まで国民の目をある程度ごまかしてきたということも、事実あったと思うんです。そういう点で、この問題には集中的にここ二、三年、県土整備部としても取り組んでいただきたい。
それには、一つには検査体制という問題があるんじゃないかと。今の少人数の中で、果たしていろんな問題について完全に検査がし得るんかどうかという。例えば先ほどの低価格の問題にしても、果たしてこの価格でそれだけのことができるんかというのは、やはり現場へ行って検査をするとか何とかというのが、非常に時間的に難しい出先の実態があると思うんです。書類でちょこちょこっとできるような、例えば小さな個人の家のひさしがちょっと何メートル出ておるとか何とかというのは、こんなものは非常にわかりやすいと思うんですけれども、大きな一つの工事の品質を設計図どおりにやられているかどうかという、これをやろうと思えば何べんかいかなきゃならんと思いますし、そういう点については、人員が非常に不足しているんじゃないかと。だから、ここ二、三年、そういうことに今の萩原委員から提起されたJVの問題、下請けの問題、下請けについても15%はねてどこどこへやっておるのやとか何とかいうような話が随分ちまたではあります。そういった問題等も徹底的に検査といいましょうか、今まで一つの時代の変わりと同時に、今やはりそういう業界と一緒になって変えていかなきゃならん時期だと思うんです。それに対応できる行政の姿勢というものが必要ではないか。どうしたって今までの続きというようなことがあって、言いにくいことや、あるいは甘いこともあろうかと思いますけれども、そこで思い切った体制をつくってもらいたいということです。
それから、いつも私はちょっと浪花節かわからんけれども、この間もある小学校の子どもが、おとうちゃんがリストラというんですか、建設会社かどっかへ行っておったと思うんですけれども、大変なショックを受けているという。やはりこの県内企業倒産状況を見ても、非常に建設業が多いわけです。公共事業が減ってきたということもあろうかと思いますし、一つの資本主義的な時代の流れの中で、強い者が残って弱い者が負けていくというようなこともあろうかと思います。一概には言えないとは思いますけれども、品質という問題から考えたら。そういう点で、やはり県全体としてこういった建設業者、あるいはコンサルも含めてですが、コンサルでも今非常に長期にわたって指名停止を食わされておると。恐らくどれぐらい倒産するのかというようなことにもなろうかと思うんですけれども、その辺の予測は県土整備部としてつけるということは難しいと思います。
それから、雇用のセーフティネットなんていうことになれば、あんたのところの仕事の範囲ではないかとは思いますけれども、やはり県政全体として、そういったそこに働いている労働者の、例えばコンサルなら何らかの技術をよそで生かしてやってもらうとかというような、そういう方策ということは不可能なのかどうなのか。恐らくコンサルでやっている仕事なら10億円あれば、そのうちあの問題があったために、指名停止があったために、ほとんど県外へその金が流れたはずです。すると、それだけわかりやすく言えば、三重県が貧乏した、よそへ持っていかれたということになろうかと思うんです。そういった問題をやはり今後、三重県内の県土整備部の地産地消問題やないけれども、考えてほしいなと。これは、単にあんたのところだけやなしに、雇用という問題になれば商工労働部あたりにもなってこようかと思うんですが、思い切ってそういう問題も含めて、この問題で今考えてほしいというふうに思います。要望みたいな形でおいておきます。
○吉兼県土整備部長 一応、状況説明をさせていただきます。最初の検査体制の充実というのは、我々も同感でございまして、今回やる、さっき言う経審もそうですし、現場のチェックをやろうとしても、やはりどうしても人の問題、今の人では厳しいかなと思います。何らかの人的なパワーアップを図らないと、それ専門の人をつけるとか、もう少しゆとりを持たせるかしないと難しいかと思っておりまして、何とかそういう体制、そういう人的なチェック体制も今考えているところです。ただ、非常に県の定数定員の問題は厳しいところもありまして、往々にして県土整備部は予算が減れば人が減ってもいいじゃないかという御指摘を今のところ受けるわけですが、こういう問題を抱えて、今まさに三好議員おっしゃったようにここ二、三年で頑張ろうとした場合に、やはり人の面である程度確保しないと、本当の実のある改革はできないというふうに思っていますので、今何とかいろんな関係部局にそういう面も努力していきたいと思っております。
それと、セーフティネットの話は、実は前も議会でも御説明しましたが、一応、建設業の経営革新促進事業というのを去年からやっていまして、今年ももう今、まさに始まっていまして、いわゆる相談窓口と講演会、建設業のリストラというか、経営対策に詳しい専門家を呼んだ講演会を無料で、特に中小業者さんを対象にやっております。去年、今年やりました。決してそれで十分だとは思っておりませんので、それにさらに続くようなセーフティネットというか、そういう建設業のどうしても転業しなきゃいけないような人たちに対するサポート体制をどう考えたらいいかというのは、我々の問題として今考えて、来年度予算で何とか取り組むように、今要請中でございます。結果はわかりませんが、そんな方向で考えておるということです。
○山本委員 いろいろ問題点なり、それからまた、提案も聞かせていただいて期待するところも大きいわけでございますし、余りこれをやっても完璧ではないというのはよくわかりますもんで。
せっかくこうやって提案いただいたんで、今後のスケジュールというか、どういうぐらいの程度をめどにして、私ども今期いろいろこうやってやらせていただいておるし、今後これを成案にして文書化していくというのは、どんなスケジュールを考えているんですか。
○田中総括マネージャー 本日常任委員会にこの案を御報告させていただきましたのが今日でございます。今後は、公共事業推進本部というのがございまして、県土整備部が事務局を持っております。その下に入札制度の検討委員会というのがございますので、入札制度検討委員会にかけた上で、公共事業推進本部の本部会議、これは副知事がキャップでございますけれども、にかけて了解をとるという形になります。それ以降、公表して周知期間を当然おく必要がございますので、可能であれば早い時期に公表していきたいと考えておりまして、何とか11月中にこれを了解が得られれば、得られ次第公表しまして、年内を周知期間にしておいて、可能な限り早くという形になりますと、来年の1月から例えば適用とか、来年度の案につきましては、公表した上で来年の6月1日からという形で、スケジュールは考えていきたいというように考えております。
以上でございます。
○森本委員長 今、山本さんが言うのはすべてのスケジュールであって、例えば談合問題の検討なんかでも、はいあなたが談合する意思がありました、こんな聞かんでも分かっているようなことはやはりきちっと改正していかなきゃならん、そういうことも含めてどうなの。
○田中総括マネージャー 最後のページ、26ページにお示ししましたものにつきまして、平成14年度中に見直していくものと平成15年度に見直すものという表現がされております。それで、平成14年度途中で見直していくものについては、ここに書かせていただきました絞り込みの考え方とか、地域公募の拡大とか、低入札や最低制限の見直しというものにつきまして、それから、先ほど説明した談合の調査マニュアル等につきまして、これについては先ほど説明のとおり、11月中に何とか結論を出して、1カ月ぐらいの周知期間をおいた上で1月からという。それから、平成15年度中につきましても同様に、11月中にある程度の結論を出した上で了解を得られれば、同時に公表していきたいと。制度の改革はいつも6月1日にやっておりますので、この15年度のものについては、6月1日から適用できるものはしていきたいと考えております。
○山本委員 この常任委員会とのかかわりは、もうこれで終わりということではないんですな。
○田中総括マネージャー これが決まった段階で、また皆さん方に説明させていただいてとは考えておりますが、昨年度もそういう形でやりましたので。
○森本委員長 随時聞いていったらいいんじゃないですか。12月の議会の委員会でも聞いたらいいと思うし。今の言うたようなことも必ずしも、今、田中総括が言われたように、26ページを我々を是としたわけじゃない。まだいろんな意見があったわけやから、そういうことも加味しながら検討していただいて、あなたたちの案というのもまた出して。直せという意味じゃないよ。あなたたちがこれでいいと言うんなら、もう一回またやったらいいんで、そういうことでいいんじゃない。
○山本委員 せっかく今日こうやって、聞きっぱなしだけでは僕らも寂しい話やで、少しでも参考にしてもらうことがあれば一回その中にも反映していただきたいなと思い、ちょっとお聞きしました。
○吉兼県土整備部長 ちょっと補足しますが、今回ここで御説明した趣旨は、今言った正式なオーソライズをする前に、ぜひ常任委員会の皆さんにそれぞれの立場の御意見を伺って、それを最大限反映したものでまとめたいという趣旨でございますので、また、結果等についてはいろいろ御相談しますが、なるべく皆さんの意見を踏まえてまとめたいと思います。
○前田委員 かなり論議されておりますし、皆さんもお疲れだと思いますので、簡潔にしたいと思います。
いろいろと論議はありましたが、部長の方も6月の改正案、少しバランスに欠いていたということを認められ、県にしては変更してすぐに変えるという勇気の方が大変だったのかなと思いますので、その点に関しましては敬意を表したいと思います。その中で、松田委員からの冒頭の話もありましたが、地元業者の企業の育成、それと、公正な競争というのが相反する部分もありますので、やはりそこのバランスが非常に難しい部分ではあろうかと思いますが、片方だけ先行することのないように、今後ともご留意をいただきたいというふうに思います。
その中で、26ページの今後の見直していく方向性の中で、やはり情報公開という部分が一番大事だと思うんですが、一部公募型の指名も二、三十社を想定されて12社に指名をされたり、または、20から30社の中で15社の企業によって指名をするというスタイルの中で、後ろの最終ページ、28ページの方のページで、いろんな基準、ゼロ点から5点という部分がありますので、あくまでここが人間系で介在しなくていいような形で、当然のごとく公開制で透明性を持たせていただける方法でなければいけないのかなと。非常に仕事が少ない中ですから、ある程度、当初からもう少しエリアを絞っても、かなりの応募数もあるのではないかと、競争性としてはあるのではないかと思いますので、人間系の介在する部分を少し少なくされたらどうかというのが、まず1点でございます。
それと、先ほど来から出ております経審の話ですが、萩原委員の質問にもございましたが、主任技術者がダブっておっていいのかという質問も答弁もなかったですし、後でゆっくり聞きますから、いろいろ三好委員の方からも今お話があったように、部長の方から人的な不足の部分のお話がございました。15年度以降に取り組んでいく中で、どうしてそれが口頭では今報告があったんですが、一番大きな柱じゃないかと思うんですがペーパーに落ちていない。今後見直していくものの中の取り組みでペーパーに落ちていない理由を、一番大事な部分かと思うんですが、そこがない理由を少しお教えいただきたいと思います。
それと、28ページの経審にかかわってですが、手持ち工事量の中で会社の技術者数と手持ち工事量との関係というのがあるんですが、ややもすると経審の審査がきっちりとできていない段階での技術者数というのが、本当にそのまま審査できていないものをそのまま物差しに計っていいのかどうか、そこの部分がややもすると審査をしてから初めてこの物差しが適用できるのではないかと思いますので、まずその点についてお答えをいただけたらと思います。
○吉兼県土整備部長 人的体制云々という話ですが、私ども人の話というか、組織の話は当然内部で考えなきゃいけないものだということで、正直言いまして、まだそんなに詰めてこれをやるためにどれだけの人がどういう体制でというのは、まだできておりません。したがって、それも並行してこれをまとめるに当たってやっていかなきゃいけないし、それとあわせて、そういう人の確保について努力していかなきゃいけないということで、我々内部の問題というか、県庁内部の問題という意識が強かったもので、あえてここにはお出しさせていただきませんでした。ただ、三好先生、また、前田副委員長がおっしゃるように、大事だという御指摘は非常に私もそのとおりだと思いますので、そういうつもりでぜひ並行して検討させていただきたいと思います。
○田中総括マネージャー 絞り込みの方式の中で、人間系のところは余り介在しないような形というのは、おっしゃる意味は十分とらまえておりまして、客観的に評価できるものを、国交省の基準をもとに組み立てていこうと考えております。
冒頭申しおくれましたけれども、やはり経審の充実というのが一番大事な問題でございまして、今技術者の問題とかいろんなところでの問題が多々起きておるのは事実でございます。11月1日から一応小人数の登録は500万以上という形で義務づけられてきておりますので、かなり技術者情報についてはある程度の把握ができてくるのかなと思っておりまして、この辺でも技術者と手持ち工事の関係をうまく評価できていくのではないかというふうに考えております。
もう1つは、いろいろ問題になってきますのは、やはり事前に配置予定の技術者を複数、例えば提案させていただいて落札した場合は、その複数の中から選ぶという形で申請してもらうという形をうまく機能させれば、いろんな状況の中で技術者の問題がクリアできてくるところもあるのかなと考えて、なるべくそういう形で、申請した技術者で契約していくという形をうまく機能させれば、不誠実な申請がなくなってくる可能性も持っておりますので、そういうことを複数絡めてうまく機能するように考えていきたいと考えております。
○前田委員 ちょっと質問の趣旨が違うんですが、経審でちゃんと審査をしないことには、物差しに適用されても意味がないんじゃないか。極端な話、名義貸しという話も聞き及んでおりますし、1級技術者なり等々でそういった実際従事していなくても書類だけ上がってくれば通っていくわけですので、それを物差しに計っていってもどうなのかという質問でございますので。
○田中総括マネージャー 現在の経審の審査が非常に不十分だという意見もございます中で、やはり適正化に基づいて、現場の施工体制をかなりチェックしていかなあかんという意識を持っております。非常に現在遅れておりますのは、その技術者の確認がまだ十分されていないということもありまして、実は、少ない体制の中であっても現場技術者の確認業務を充実していこうということを考えております。これは国交省の方がやっております、いわゆる抜き打ち的な調査とかいうものもございますけれども、それらのノウハウをいただきまして、三重県としてもそれらの制度を活用して、技術者のチェックも含めてやっていきたいと。その中で技術者の確認もやっていこうということを考えておるところでございます。ただ、すべてのところにできるほどマンパワーを今持っておりませんので、たとえ何十分の一であってもやるという姿勢を見せていきたいということは考えております。
以上でございます。
○上野チームマネージャー 1点だけ補足させていただきますけれども、先ほど出ましたジーエムとシールドイセなんですけれども、これは経営事項審査を実は受けておりません。経営事項審査というのは、公共事業を請け負う会社だけが受けなければならないという法律の定めがありまして、藪建設は経営事項審査を受けているんですけれども、ジーエムとシールドイセは受けていないです。ただ、経営事項審査の技術者の申請というのは、いろんな1級技術者証の写しとか証明書類では見ておりますけれども、写しだけでは十分ではないということで、11月1日からの技術者の確認のときはその原本で確認するとか、そういったことでより厳しく審査をしていきたいというふうに考えております。
○森本委員長 萩原先生のことは、また改めてきちっとまとめて答弁するようにしようか。
○前田委員 あと1点だけちょっと聞かせていただきたいんですが、先ほどの考え方はわかりました。
ぜひともそういった意味で、ある程度、主任技術者単位で個体管理をしていけば重複チェックもできるし、ある程度の実態調査、3カ月雇用ですか、ことしの場合は。来年度は6カ月雇用という部分の中で、どういったチェックをされるのかと、そこら辺も十分に何かのチェック機構を働かせていただきたいと。
それともう1点が、6月1日の改正で主任技術者の数が、Aランクについては3名から5名と、土木について等々と上がっておるんですが、より質の高い工事を求めていくという中で、主任技術者の数も増やされたのかと思うんですが、新たに新規に今年度の国家試験を社内にみえる方で受けられた方という通知が、最終の認定が1月の中ごろになるという状況の中で、現在県の方としては、それは認められないという方向性だということなんですけれども、1級の主任技術者を雇用しようと思うと、本当に500万円、800万円かかるわけでありまして、それだけ今の中小企業等々の工事量のない中に地元企業に負担をかけるべきなのかどうか。あるいは、今のみえる従業員の中でより一層高めていけば当然いい話であろうかと思いますので、それもまた事後になりますが、1月の半ばなり2月での最終の通知が出た時点で、長期雇用というのだけ認められれば、主任技術者の数としても認知をいただく方向に御検討いただきたいと思いますが。
○田中総括マネージャー 今年から1級が3名から5名という形になっております。これは1級の中には会社の経営者等も入ってくることもありまして、現場で作業できる人の数を充実しようという形で5名ということになっております。また、継続雇用の方が2級の試験の1次試験を8月に受けて、2次の試験の発表が1月中旬ということで、本人の通知が2月初旬から中旬にかけてというふうに聞いております。この問題につきましては、継続雇用という中で、会社の方が2級から1級になった方について評価することについて、今建設業チームの方で前向きの方向で考えておりまして、結局今まで申請を受けたものをすべて1社の情報を書きかえるということの作業が出ますので、その作業について今検討しております。継続雇用ということが確認されておりますので、1級になった方についてはカウントできるかどうかということを今検討しているということで御理解賜りたいと思います。
○前田委員 もう終わりますが、ぜひともそういった意味では地元業者の育成という視点で、あくまで負担を与えるんじゃなくて、そういう視点での御検討、非常に業務量も増えるかと思うんですが、大変かと思いますけれども、そういう視点での検討をお願いしたいと思います。
そしてまた、先ほど最初の話に戻りますが、いろいろと経審の審査体制の中で、現在並行して検討いただく、努力いただくということなんですが、中でだめであれば社会的に委託する方法もあろうかと思いますし、あるいは、経審を出されるときに、例えば税理士さんの確認印を各企業の方で押してもらうなり、何らかの外との負担見合等々を含めながら、中ですべて請け負うんじゃなくて、そういったことも含めながら、やはり制度と並行してやっていかないことには絵に描いたもちに終わってしまうのかなと思いますので、その点要望して終わらせていただきます。よろしくお願いします。
○森本委員長 そうしたらちょっと二、三補足質問しておきたいんですけれども、これは私と萩原委員とかなり論争したんですけれども、藤原の土石流のあの現場へ行って、再上流の鋼製堰堤、僕は費用いわゆるコスト縮ということの中でああいう工法があるのであるということで、萩原委員は、あれは設計ミスやというようなことというのを中で論争したんです。その中でいつの間にか、今度の災害復旧の設計を見ておると、僕の言うのが旗色悪くなって、コンクリートの堰堤を直下へつくるようになっておるが、あれは結局のところコスト削減じゃなくて、そこらどうなるんだい。おれもちょっとメンツがあるんで、一遍ちょっと。
○前川チームマネージャー もともとの鋼製堰堤については、一番初めのときにはあそこに土砂がたまっておりません。当然空っぽの状況で施工する状況になっています。その影響で、車で直接入って行くことができない状況になっていましたので、モノレールを採用するということで、コンクリートと比較検討しています。それで、コンクリートの場合は、キャリア、ケーブルクレーンで引っ張っていく予定なんですけれども、その場合でいきますと鋼製堰堤の方が若干安い。それと、鋼製の場合には、その付近にある土砂を中に詰めるということで、残土も出さなくてもいいというようなメリットも考えて、一番初めは鋼製堰堤を採用していました。ところが、今度藤原の土砂災害がきたおかげといいますか、土砂がたまりましたので非常に工事用道路がつくりやすい状況になりましたので、今度の災害復旧では工事用道路をその土砂を利用してつくるということに変えています。その影響で、直接コンクリート車、生コン車が現場まで搬入できる状況になりましたので、コンクリートダムの方が経済的になったということで、今回はコンクリートを採用すると。そういう比較をしております。
○森本委員長 はい、わかった。
それで、再就職の問題。これはやはり恐らく今の状況の中でかなり情報公開しておると思う。ちょっと質の悪いのが、役所へは余りものもよう言わんのに、民間同士の中でおれはいかにも偉いことのように民間のところで吹聴するから、だからこうやって影響力あるように誤解もされておるんだろうと僕は思う。本当の二、三の人間で突出したのはおるよ、そういう輩が。だから、そこらもあって僕はそないにも。萩原委員がこの間出された。就職した後、発注がぐっと増えたと。しかし、今の時代にこれはおみやげつきやら言うたらかなり問題なんで、そうもあれじゃないのかなと言うけれども、そういうところも整理してやはりきちっと出してやってほしいと思う。そやないと再就職する人は大変やろうと思うんで、なかなか後ろめたい気持ちで、中にはやはり例えばコンサルなんかの場合、入った人はやはりそういうふうな流れの経験の中で、ポイント的にこれはおかしいぞとか、これはこうやぞという長い蓄積の中で、役所へ出す前のチェックというようなことでも役立っておる例があるんで、そこらのところも十分みんなが納得いくように小出しにしないでしてやっていただきたい。これは要望や。
それから、測試なんかの場合でも、県外業者に今は出しておるね。今は指名停止中だから。特に大きな工事についても、大きな測試についても県外業者に出している例はあるけれども、秋田県なんかでも必ずジョイントを組ませて、いわゆる県外業者と県内業者を抱き合わせて、県内業者のいわゆる技術力向上をさせるようなあれをつくっておるんでね。測試についても、県内業者も抱き合わせるようなジョイント方式というものはやはり考えていくべきではないのかということもあるし、それでこの入札、低入札が余りにも、いいことなんやで、談合がなくなったということでいいことなんだけれども、もう泥沼のような状況の中での低入札が横行しておるし、制限価格というのは測試の場合にはないんで、そうしたときに、なぜ僕はこれを言うかというと、かなり測量業者は賃金カットされておる。今どの業者も。これは指名停止になったということもあるけれども、そのほかにも、やはり低入札価格の中で職員の給料が極端なことを言うたら半減しておるような状況もあるんで、そこらのところについてもやはり土木工事と同じように低入札価格について、一遍検討していただきたいと思います。
それともう1つ、これは回答をもらえなんだんやけれども、4ページ。亀山のサンシャインパークの国補公園施設、これは実名で建設部に電話が入っておる。そして、実名やから詳しく説明を受けたはずや。それに対して談合の事実がないと確認した、その理由はどういうことなの。これは、本人に聞いたわけでしょ。ちょっとそこらだけ聞かせてくれへん。
○田中総括マネージャー 県内県外の測量設計のJVについては、よそでも調べてちょっと勉強させていただきたいと思います。
○森本委員長 これは回答いらへん。今のだけでいい。談合問題。
○田中総括マネージャー 実は、実名で内容を詳しく話するというのがございまして、鈴鹿建設部長が本人を呼んで聞いたところ、それ以上のことは言わなかったということを聞いております。横に書いてあるとおり、それ以上の事実を確認できなかったことと、それから、建設協会も含めて呼んで内容を確認しております。その結果、確認できなかったということで入札を執行した次第でございます。
○森本委員長 そうすると、この談合情報一つで不確定な談合情報一つで20日間工事が遅れておるんですね。入札が。こんな一々あれしおって、こういうふうなきちっとしたあれもしてない。これは、結果は県も悪いと思う。県が即座に聞いて判断すべきだと思うけれども、やはりこういうふうなこれだとか、さっきに言うたような伊勢の下水道なんかについても、こんなのは入札妨害罪で告発できるのかどうか、そこらはどうなんや。
○上野チームマネージャー 入札妨害罪で告発できるかどうかについては、今法的な整理をしているところでございますけれども、明らかに談合の事実があると言って談合情報を持ってきて、その事実が明らかに違うと、談合情報ではないと、それを偽って言ってきた場合は、偽計入札妨害罪とか罪に問えると思いますけれども、そこは明らかに談合じゃないということが、こちらが言い切れるかどうかというところが焦点だと思います。それについては、今ちょっと法的には整理させていただいております。
○森本委員長 わかった。
それと、先ほど冒頭で僕はちょっと特定の人物が云々の話をしたけれども、こういう人にまつわってこの人がある事務所である建設部に対して、何としてでも入れていただきたいということで要望して入れた。そして、それは談合じゃないですけれども、周りに対して積極的にこれを受注したいというある程度宣伝活動をした。そして、入札してみるとその人が欠席したというような、何か不明朗なものがあるんで、やはりこういうものについてきちっとした対応というものを部の方として、元の肩書というものに対して職員が動揺しておると思う。だから、そういうことについても、やはり部長の方からきちっとした対応というのは、そういうものは斟酌する必要はない、粛々とやれということできちっと指導しておく必要は、僕はあると思う。やはりいろんな形の中で不明朗なもの、そういうものこそ疑惑を招くことだろうと思うんで、そこらも含めて御検討いただきたいということで。松田委員何かある。
○松田委員 ありません。
○萩原委員 資料のちょっと要求だけ。今委員長がまとめてもらった話の中でも、私はやはりその特定の人物がとか言われているけれども、こんなのもオープンにしてもろたらどうなの。ここに消してある人と同じ名前で、元知事秘書というのは、こんなんはこんなんでやはりきちんとはっきりしてもらおうまいか。僕は、そういうのをオープンに議論したら、私は随分また出先の建設部の人も違ってくるという思いがしますのと、しかし、この問題については、ある面では3つとも業者はばっちり当てられたわけでしょ。だから、県にも弱みがあるという感じがするわな。そういうのはやはり、それはそれでちょっとオープンにもしてもらわなあかんのと、それから、きょうは開発公社問題で答えはなかったんだけれども、例えば近藤緑化でしたか、新聞にも出て。あれも僕らも新聞記事だけしか知らないもんで、こういうのもやはり私はちゃんと経過を、また次の機会でも結構でございますので、資料などをちょっとあわせて出してもらうとうれしいと、こう思います。
○森本委員長 それは、きょうはもう少し談合問題を総体的にということやったのもあるんやけれども、そこらも検討しながら一遍対応させていただくようにします。
ほかに御発言がなければ、これで県土整備関係の調査を終わります。
執行部の方、ご苦労さんでございました。ありがとうございました。
〔閉会の宣告〕
以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。
平成14年10月31日
県土整備企業常任委員長 森本 繁史