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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成14年度 委員会会議録 > 平成14年10月4日 新産業(IT・環境産業等)創造調査特別委員会 会議録

平成14年10月4日 新産業(IT・環境産業等)創造調査特別委員会 会議録

新産業(IT・環境産業等)
創造調査特別委員会会議録

開催年月日   平成14年10月 4日(金)  10:05 ~ 12:03

開催場所   第601委員会室

出席委員   9名

委員長 中村 進一 君
副委員長 藤田 泰樹 君
委員 前田 剛志 君
委員 津田 健児 君
委員 桜井 義之 君
委員 中村  敏 君
委員 田中  覚 君
委員 藤田 正美 君
委員 溝口 昭三 君

欠席委員    0名

 

出席説明員

〔農林水産商工部〕

農林水産商工部長    樋口 勝典 君

その他関係職員

〔環境部〕  廃棄物・化学物質
チームマネージャー    筒井 照雄 君

循環システム推進
チームマネージャー    真伏 秀樹 君

 

 参考人

〔四日市港湾管理組合〕

総務部長    伊藤 博和 君

技術部長    長岡 道彦 君

技術部企画課長    高松 幸司 君

その他関係職員

 

特記事項

 

傍聴議員              真 弓 俊 郎 君

県政記者クラブ加入記者       6 名

傍聴者               0 名

議題又は協議事項

   1 調査事項

   (1)特区構想について

   2 委員協議

   (1)県内調査について

   (2)県外調査について

 

〔会議の経過と結果〕

 〔開会の宣告〕

 〔テレビ取材の許可〕

 〔調査順序〕

  1 調査事項

    特区構想について

  (1)当局説明

    〔樋口農林水産商工部長〕

  (2)質疑・応答

 

○藤田(正)委員 二、三点。
 建築限界を4.1メートルにするという動きなんか、今の実際のハードはすべて安全率があって、問題ないんですか。そういうハードをいらうという問題はないんですかね。

○樋口農林水産商工部長 特定の道路を指定させていただきたいなと思っています。今、考えていますのは、うちの場合は、ヒンターランドに自動車産業がいっぱいありますと。その自動車産業をどう四日市とジョイントするかというようなこともあって、特定の道路を、いわゆるハードの金がかからない特定の道路を指定して、特にキャリアカーなんですが、キャリアカーについて、今、国の方からは、キャリアーカーは何台か積み方によっては3.8メートル以下でおさまると。何でも4.1メートルまで積む必要はないよという厳しい議論は今、重ねておりますけれども、そういうふうなキャリアカーを中心に4.1メートルにしてほしいと、こういう話をしています。
 その4.1メートルにすることによって、今、大体3台平均積んでおるんですが、4台ぐらい積めますので、発生交通量としては4分の1減るかなという思いを持っていますし、燃料的に見ると、大体2割ぐらいカットができる。相当地域に環境負荷もやはり少なくなってくるんではないのかなという思いも込めて、特定道路について4.1メートルに下げてくれと、こういうお願いを、議論というか、提案をさせていただいております。

○藤田(正)委員 まさにこれからやはり京都議定書の比準イコール発効が間近ですよね。多分、その条件を満たすと思うんですよね。ロシア、あるいはそういうところが比準してくるとね。まさにそういう2008年から2012年までの間に約1億7,000万トン二酸化炭素を減らすということは、いわゆる低エネルギーの社会にもう突入すると言っても過言じゃないんですよね。
 そんなときに、例えばここで目を引いたんですけれども、例えばそういう今の実態が、建築限界が、物理的に多分構造物でも何でも安全率があると思うんですよね。そんな中で、物理的にそこのけたを変えやなあかんとか、そういうふうなところがもし全然問題ないんだったら、そういう輸送の面とかそんなんも、こういう視点から、どんどん安全率の問題を含めてクリアしていってもいいやないかと。
 それは、いわゆるエネルギーの問題として、そういうことを真剣に取り組んでいくことは非常に、ここには4.1メートルというようなことで書いてありますけれども、相当こういうことは、今は考え方としては、今まではエネルギーをどんどん使って、それで大量生産、大量消費、大量廃棄になった社会が、こういういろいろな身近なところからそういうことを検証していくということには非常にいいんじゃないかな、この説明を聞いて思ったんですよ。
 もう一点は、そういうことの視点からいくと、電気事業のこの規制緩和の中で、燃料電池というか、これらは今、実態は非常に、例えばこれからそういういっぱい家庭や地域の企業の中でそういうものが落ちておると思うんですよ。そういう燃料やそういうものを自分のところで独自に開発してね。これらは家庭と書いてあるんですけれども、実際、家庭の定置用というんですか、これ。燃料電池というのは例えばどんなものなんですか。今、実際イメージするに。

○龍崎新産業創造・改革支援チームマネージャー 御質問にお答えします。
 今、家庭用の燃料電池というのは、各社、例えば電気メーカーとかガスメーカーとか、いろいろな会社が研究開発を行っております。まだ市場に出てきているものはございませんけれども、将来的な図としては、各家庭に燃料電池が置かれまして、そこから電気の供給を受けると。あと、熱が出てまいりますので、その熱を例えば水を熱水に変える形で蓄えまして、お湯として使いましたりとか、そういったことが考えられているところでございます。

○藤田(正)委員 電気事業法の規制緩和の中での家庭などに設置が見込まれるというのは、具体的にそういう実例というのはまだないんですよね。

○龍崎新産業創造・改革支援チームマネージャー 今、市場に出ていますのは、ちょっと技術的になりますが、100キロワット級のものでございまして、これは一般家庭の100世帯分の能力を持ったものでございまして、こういうものが例えば病院とかホテルとかに一部設置されている状況でございます。これをぎゅっと小型化しまして、数年後には市場に一般家庭向きに出していきたいというのが今、産業界の取り組みの状況でございます。

○藤田(正)委員 ということは、そういう視点からいくと、多分、食から農業から、あるいは住まいから、企業のあり方から、少なくとも大きな転換期だと思うんですよね。そうすると、多分、やはり環境問題というのは当然グローバルな視点で考えて、私が言うのは当たり前のことを言うんですけれども、ローカルな行動をしていくということになるんですから、それを意外とそういう二酸化炭素の角度からいくと、意外と今までは燃料やいろいろなものを使うという仕組みの中から国や我々が潤ったという時代が、低エネルギーの社会をつくることが、意外と経済と環境の経済ということを視点に入れていくことがこれから大きな価値になっていくんじゃないか。今、県の取り組みなんかも、そういう環境とかいう視点が非常に盛り込まれていますよね。そういうところは、やはりそういう角度を忘れずにやっていただかないかんなと。
 例えば、グリーン化やそういうのも、今まではついつい舗装とか、あるいはいろいろなことをやっていくことによって、その照り返し、放射熱によってヒートアイランドというような形が都会では起こっておるんですよね。そこらが、非常にこういうことの機会の中にこういう環境的なことを入れていくということは、やはりそういう視点なんかは、特に県がインセンティブを与えていくというか、誘導していくということには非常に大事だと僕は思うんですよ。
 中身がまだわかりませんから、そういう具体的な我々、イメージしかできませんけれども、そういうところは特にそういう視点なんかもぜひ入れていくと、非常にある意味では規制をかけやなあかん面も出てくるし、ある意味では、そういうことをしていくには規制を外していくということになってくるんで、その辺は明快にやはり整理していくべきやないかなと、今の説明を聞いて特に思いました。
 ですから、こういう例えば県独自の資源循環型社会構築に向けた技術開発なんか、まさに規制をかけることと規制を外すこととの微妙なことやと思うんですよ。だから、前から申しておるように、グッズとバッズになっていくと思うんですよ。基本的に環境に配慮をするところにはやはり誘導策をとっていくと。やはり環境というものを負荷をかけるには、コストも負担せないかんという時代だという認識の中で、やはりそういう新しい独自の技術の集積した人が動いていくような形になればなという思いがしましたので、部長、とりあえず今、そういう動きの中ですから、明快に何を申し上げてくれとは言いませんけれども、私の中で刺激を受けた中で、何か申し上げられることがあれば、言っていただきたいなと思います。

○樋口農林水産商工部長 御指摘賜りましたように、最大の特徴は、燃料電池は排ガスがクリーン、要するにNOX 、大気汚染物質を出さないと、やはりそこが最大の特徴であるということだと私は思ってございます。だから、次世代エネルギーとしては、非常に大きな価値を持っておるエネルギーかなと、私、そういう認識をいたしておりまして、ただ、燃料電池そのものはまだ第一段階で、大きな病院でありますとか、定置用であればですね。移動用であれば、車に少し実験材料として積んで、トヨタさんおやりになったり、ホンダがなさってみえたりという形で今、やっておりますが、まだまだ一般普及するまでの額に至っていませんし、まだまだ難しい。
 そこで、私ども、これを考えましたのは、もちろん環境というのを念頭に非常に大きく置いてございますけれども、実際は、その中で四日市のコンビナート群の企業でございますけれども、実際、燃料電池の研究は一生懸命なさってみえます。9社ぐらいがいろいろな勉強をなさってみえます。一方、その背後地には、例えば移動用の燃料電池であれば、例えば自動車に搭載可能でございますし、電気あるいは電子関連産業もございますので、ユーザー、最終的に製品ユーザー、製品化される燃料電池としてのユーザーも後ろに持っています。何とかしてそれをうまく素材産業とユーザー産業をマッチングさせることによって一つの拠点づくりができるんではないのか。
 ただ、その中で非常に大きなシェアをしますのは、多分、家庭消費の部分、それとまた環境負荷を、現実、電気をつけるということで回り回って環境に大きな負荷もかけておる部分が我々の生活の中でもありますので、何とかしてそこをクリアしながら、あるいは初期段階における市場形成、こういうことも考えて、何とかして、責任者みたいなものを一々家庭に主任技術者を置け置けというのは、そんなの無理な話でございますので、そこを私どもが安全性を担保することによって、何とか初期投資あるいは初期段階の市場形成みたいなものをマッチングすることによって、最終的には環境に優しい、こういうものをつくっていきたいなと。
 ただ、手段としては、多分、相当ハードルは高いと思いますが、動きがありますので、一つの燃料電池の拠点みたいなものを形成をしていったらどうかということで今、考えております。

○津田委員 一番初めに、4ページの推進体制について、一番初めは、当初は県9名、市4名、港湾組合1名、企業3名から、県8名、市4名、四港が1名、企業5名ということで、民間の意見を多く取り入れていこうという姿勢があらわれていると思うんですけれども、もっと積極的に、自分はこの前も健康福祉の常任委員会でも言わさせていただいたんですけれども、外国人を、シンガポールでも香港でも、港で発展したところとかあると思うんですけれども、そういうところの外国人の方を通訳を入れて入れていくべきだなと思うんですよ。
 というのは、この特区制度というのは、とりあえずは規制緩和をして、それによって効果が出たら、全国的に広めていこうということなんですけれども、ポイントは、今までの持ちつ持たれ合いだとかしがらみにとらわれた、そういった規制を外していかないといけない。そうなってくると、今までの持ちつ持たれ合いの関係にいた人がみずから改革していこうというと、なかなか難しいわけなんですよね。だから、外国から日本の制度について、変だな、おかしいなというところを忌憚のない意見をどんどん言っていただいて、それを中に取り込んで改革していくということが非常に大切だな。そういう意味で、外国人もこういうグループ、協議会に入れるべきだと思うんですよ。
 そこで、幾つか数点質問させていただきたいと思うんですけれども、例えば港の水先区ですね。これは去年、私も四日市港管理組合の議員のときに、この強制水先区の質問をさしていただいたんですけれども、ここでいくと、「船長の判断によることとして」というふうに書いてあるんです。実を言うと、1万トン級以上の船社が伊良湖、四日市港に入ってきた場合、パイロットをつけないといけないわけなんですが、ただし、適用除外があって、3回か4回ぐらい入った船長については、パイロットを入れなくてもいいという条項があるわけなんですよ。でも、しかしながら、ほとんどの船長さんは入れているわけなんです。
 というのは、船長さんが退職すると、例えば水先区のパイロットの免許が要ります。免許があってもパイロットになれないんですよ。というのは、そういった水先区の協会さんに頭を下げて、その協会に入らさせてくれないと、金もうけというか、就職にありつけないわけ、免許があっても。だから、教員の免許があっても先生になれないというのと一緒で、パイロットの免許があっても仕事ができないわけなんです。そうなってくると、船長さんは退職後のことを考えると、そこで持ちつ持たれ合いの関係があるわけなんです。だから、「船長の判断によることとして」ということを一文入れると、実質的にはパイロットを入れてしまうことになるわけなんですよ。だから、そういうところもやはり外国人から言わせれば、こんなんおかしいやないかという話にもなると思うんです。
 僕から提言させていただくんであれば、この強制水先区、2つあると思うんですが、これを一気に名古屋港と協力し合って一本化すべきだと思うんですよ。だから、この改革というのは、シーバースも含めてなんですけれども、実際問題、効果があるのかな。船長さんに判断をゆだねた場合は、本当に効果があるのかなという疑問が出てくるわけなんです。だから、こういうところはやはりしがらみだと思うんですよ。持ちつ持たれの関係を一遍に切れないというところなんですよね。
 それで、例えばもう一つは、製造現場における派遣労働者の容認というところで、「労働組合との合意を条件にして」と書いてありますけれども、これは労働組合の反対があるから派遣職員が入れられないわけなんですよね。理由言って悪いですけれども、そういった労働組合さんの反対があるから、法律で禁止してあるんです。労働組合の反対があるから法律で禁止してあるのに、労働組合さんとの合意を条件にしたら、認めるはずないと思うんですよ。
 例えば、知事がいろいろな政策に関する特別秘書だとか、例えば人事の人が労働組合の条件を、絶対必要だという条件で人を採用したら、人事政策なんか成り立たないと思うんです。例えば、一般の企業であっても、この人材は非常に優秀だと。あの人材をとりたいというときに、労働組合さんの同意を条件にしたら、本当の意味の人事政策ってできないと思うんですよ。だから、労働組合さんの反対があるのに、法律が緩和できない。なのに、労働組合さんの同意を条件にしたら、本当の意味の人事政策というのは僕、できないんじゃないかな。こういうところに何かしがらみだとか、今までの持ちつ持たれ合いでうやむやにした改革が見え隠れしている。だから、そういう意味で、外人さんなんかに来ていただいて、これ、ちょっとおかしいんやないのというような日本のしがらみだとか変なところを率直にポイントアウトしてもらうというのはいいことではないかなというふうに思います。
 それから、ちょっとお聞きしたいのは、日本の港は非常に高いと言われるんですけれども、最後の4ページのところで港湾諸料金の軽減、これ、具体的にどういうことを考えているのかということです。
 それから、もう一つは、桜井先生から、もう聞いてくれ、聞いてくれという話なんですけれども、2ページのリサイクル推進に向けた廃棄物処理法等の合理化、これ、ちょっと、もうちょっと詳しく説明していただきたいというのと、それからもう一つは、ちょっと多くなって済みません。もう一つは、この前、農業特区を検討するという記事を拝見させてもらったんですけれども、このほかに三重県が来年度あるいは再来年度に向けて特区を検討しているという分野があれば、ちょっと教えていただきたいなということです。

○樋口農林水産商工部長 そうしたら、最後の質問からちょっと答えさせていただきますけれども、あそこで申し上げたのは、私ども、特区は、先ほどの説明でも申し上げましたように、国は私どもの耳に入っておるのは、次から次へと受け付けていこうと、こういう話をなさってみえます。そういうところの中で、地域の活性化につながっていくような特区であれば、何も後ろを向いて作業をする必要はない。いろいろな意味で前へ向いていきたいなと。
 そんな中で、農業特区について、今、ここでどういうふうなイメージ、確実なイメージは持っておりませんが、やはり農業特区も、私は全国で幾つか出されている、農業特区、全国で94出されております。ただ、特区の場合は、具体的に事業としてなっていくか、その地域が本当に、絵をかいただけでは意味がございませんので、動いていく、そういうことを見きわめる中でやっていきたいなと思っています。それで、今、勉強に入っております。勉強して、何とかして農業特区もひとつまとめていきたいなと私は今、考えておるところでございます。
 具体的には、どこでどういう価値を体現する経済特区を持っておるということではございません。候補としては幾つか持っておりますけれども、まだそれはもっともっと検証をして、何を、どういう規制を具体的にどう外したら、どういうふうな農業特区になるかというようなことを、これからきちんとした勉強を始めたいなと思っております。
 あと、市町村さんに対しても、ぜひこういうものをいろんな特区制度できますから、ぜひやってくださいということで、過去2回にわたって御説明もさせていたいております。そんな中で出てきたのが、鈴鹿市さんが出てまいったわけでございますけれども、改めてこの間も説明させていただいて、ぜひ特区構想に前向きに取り組んでくださいと。
 あわせて、特区はここだけではございません。農林部がやっているだけではございませんので、各部も特区構想で持ち上げて、本当によくなって、メリットになるものであれば、ぜひ特区構想に乗ってくださいということで今、各部にサゼスチョンというか、お願いを申し上げておるところでございます。具体的には持っておりませんが、ぜひ農業特区も勉強していきたいなと今、思ってございます。
 それから、前の方で非常に難しい御提言をいろいろいただきましたんですが、今回の特区構想については、例えば外国人の話でございますけれども、大きな視点としては、先生おっしゃるような視点あろうかと思います。ただ、今回のやつは、早く本当に細かい法律をどういうふうにやっていくかという、非常にテクノクラートみたいな作業も相当ありますものですから、そういうふうなことで、私どもは実体経済がわかった人と、それから法律が明るい人というようなことで組織化をしてやっております。
 しがらみがあるじゃないか、それでもという話もございましたけれども、私どもは、純粋、ピュアにその地域の活性化、あるいは地域の再生、あるいは業としてどう振興していくのかという観点から今回のやつを一生懸命整理をさせていただいたつもりでおります。御指摘は御指摘として、今後、いろいろなことで生かしていきたいなと、こう思ってございます。
 それから、製造現場の話ですけれども、現実の話を申し上げますと、ほかのものは全部ほとんど解禁されています。一部業種によって、先生がおっしゃるような指摘になっておるわけです。ところが、私ども、四日市の臨海部の工業地帯へ入ってまいりますと、その中でも、やはり外部からずっと入ってきておるんですね。その違う部分は。製造の現場だけがだめなんですね。だから、そこについては、やはり全体としてもうそういうふうに雰囲気になっていますので、やはりそこは、やはりさはさりながら、やはりお話し合いする中で、全体としてそういうふうにやっていこうなと、こういうふうに思っています。
 ただ、もう一つあるのは、特区構想自身が全国一律に、これをやったから、すぐに全国一律になるという話ではございません。この地域についてはこういうことをやっていただくと、この地域がこういう姿に変わりますということを申し上げることになっておりますので、さらにそういう、将来的にはそういうすごい姿に進んでいくかもわかりませんが、今のところそういうことで、具体に私どもはこういう形であれば、こういう体現するような姿が出てくる、こういうふうな思いの中でやらさせていただいたということでございます。
 あと、ちょっとリサイクルとか港湾料金等につきましては、それぞれちょっと担当から説明をさせていただきたいと思います。

○中尾商工生産分野総括マネージャー 先ほどのリサイクルの推進の関係でございます。具体的な規制の合理化の提案内容をもう少し説明をさせていただきます。
 合理化の中身は、3つ提案実はしておりまして、その1つは、県広域リサイクル認定制度を創設していってはという思いが一つ。後でも少し詳しく言いますが、それで2つ目が、特区内における廃棄物処理施設の許可手続の合理化でありますし、3つには、特区内の共同ストックヤードの積みかえ保管期間というのがございます。それに関する規制の合理化の3つにつきまして提案をしております。
 少し説明を申し上げますと、1つ目の県広域リサイクル認定制度の創設につきましては、特定家電の4品目、容器包装、それと自動車、この3つを除きまして、広域的なリサイクルモデルがまだ確立しておらないという観点に立ちまして、三重県が企業等と連携いたしまして、適正なリサイクルを担保する新しいシステムこれから考えていきたいんですが、構築した上で、広域リサイクルに取り組めるように現行の廃棄物処理法の特例の適用を外してくださいと、これが一つ含まれております。県広域リサイクル認定制度の創設。
 それと、2つ目につきましては、許可手続の合理化ということなんですが、条件をさまざまつけながらということでありまして、処理内容の自主公開等々を行う業者にありましては、廃棄物処理法に基づきます汚泥の脱水施設であります。こんなものなど、周辺への影響が少ない施設ですね、そういった考えられる施設の許可手続の合理化、いっぱいあちこちの許可をとる必要がありますもので、そういったものの許可手続の合理化を提案しております。
 それと、3つ目の特区内の共同ストックヤードの件でございますけれども、今、エリア内で廃棄物処理を適正、効率的にやっていこうと、こういうことの中では、やはり共同ストックヤードを設置することが非常に有効であろうと、こんなことを考えておりまして、十分な安全対策が講じられる場合に、事業者の排出計画に沿った保管基準の適用を提案しております。
 要は、保管基準というのがございまして、先ほど言いました積みかえの保管施設の容量が7日間分の範囲内とされておるとか、さまざまなあれがあります。したがいまして、効率的なストックヤードの活用のこんなものが障害になっておりますので、その辺のところを保管基準の適用を提案しておるところでございます。
 以上でございます。

○伊藤四日市港湾管理組合総務部長 四日市港管理組合でございます。
 港に関する先生のお話、2点ほどあったかと思いますが、まず1点の水先人の適用除外の3回港へ入った場合は云々という件でございますが、これは適用除外というか、そういう意味で、船長が水先人の判断で処理できるといいますのは、日本国籍で、なおかつ日本人船長の場合で3回以上当該港へ入れば、船長の判断で強制水先区であっても、パイロットを乗せる、載せないというのは判断ができます。こういうものがございます。
 それで、実は津田先生、昨年、いろいろ水先のことで御指導いただいたんですが、その後、実は国の方も非常にこの水先の問題について検討をしなければならんということもございまして、また一方では、国内の邦船社じゃなくて、外国の海運会社の外国船舶協会というのが日本にございますが、そこからの強い申し入れ等もあったやに聞いていますが、国土交通省は今後3年間かけて水先料金の抜本的見直しをやろうということで、今、一生懸命やっていただいています。それで、そういうやり方をやっているんですが、なおかつ先ほど申し上げました外国船舶協会外船協と申しますが外船協は3年では長過ぎる、とにかくもっと早くやれというふうなことを要望しておりまして、そういった動きの中で、実は3点ほど年内に処理をしようということで、今、進めていただいているのがございます。
 まず1点は、嚮導距離嚮導距離を申しますのは、パイロットが乗る区間ですね、何キロ乗りますというそういう意味です。その嚮導距離をもう一遍再見直しをしよう。
 それから、もう一点は、大型船の特にLNG船、四日市港の場合は川越に入るLNG船が対象になりますが、そういう船は今、2人パイロットを乗せなければならなくなっています。その料金が1.7倍になっています。1人乗るよりか1.7倍。これをもう少し下げよう。ちょっと私どもで聞いていますのは、1.5倍ぐらいに落とそうというふうに聞いています。これをやろうと。
 もう一点は、これは直接四日市港には関係ありません。東京湾の関係の船舶の航行料金を見直そうと。
 こういうのを見直していまして、当面、年内には先ほどの嚮導距離、乗る距離の再整理というか、再検討というんですか、それから大型船の2人乗りの料金の再検討、この2つをやりまして、それをしますと、ちなみにちょっとはじいてみたんですが、大体四日市港の場合ですと、平均、非常にアバウトな感じですが、1割強ぐらいはパイロット料金が安くなるのかなと、こんなふうに判断をしております。
 国の方でもそういった動きがありまして、特に外船社、海外の船会社から高いという批判も含めて、強い圧力が国の国土交通省、それからパイロット協会等にございまして、そこら辺の議論は、少し私どもはちょっと見守っていきたいなと思っています。
 今、今回挙げさせていただいています特区での話は、伊勢湾の中で、特に伊良湖水道を過ぎて、それから私ども港の港域内へ来るまではかなりの距離がございます。全体、37海里といいますと、67キロぐらいになるんですが、そのうち20海里ぐらいは非常に広い伊勢湾の中で動きますので、その間はパイロットは要らないんじゃないかというふうに私どもは今、提案をしています。先ほど、ちょっと総括のと重複して申しわけないんですが、それが1点と、もう一つは、私どもの港の沖合6キロにシーバースがございます。昭和四日市石油とコスモ石油。これは、ここへ大型タンカー、30万トン弱のタンカーをつけて、海底パイプラインで原油を運ぶんですが、それをつけるときには、実はその区域は私どもの港湾区域の中に入っていまして、ハーバーパイロットが乗るんですが、そこは実は伊良湖の水道を通り越しますと、あともう直線で真っすぐなんですね。伊良湖水道からそのところまで真っすぐですので、そんなに困難な区域というのはないだろうと。それから、そのブイの周辺300メートルにつきましては、一応船舶の航行とか停泊禁止区域になっています。ですから、他に非常に危険物はない。それに、なおかつ先ほどもお話ししましたバースマスターが同じように乗ります。バースマスターも船長経験者がやっておりまして、パイロットと同じようなことも、作業も重複しますので、要らないのではないか。この2点を強く申し入れていきたいと、こんなふうに思っております。
 水先の話は、実はその後、私どもも水先人会といろいろ協議もさせていただきまして、ちょっと少し早いですが、ことしの6月の下旬には、水先人会の会長なども含めて、私ども部課長を入れて水先についてちょっと議論をしたり、そんなことをやっておりまして、いろいろそこで指摘することは私どもも強く指摘をしているような現状でございます。
 水先は以上でございますが、もう一点、お話のありました港湾諸料金の低減の具体的なお話ということであったと思うんですが、御案内のように、水先も一つの料金の中の一つだと思います。それから、水先も含めた民間の料金がございます。タグの料金だとか、あるいはターミナルの運営の料金だとか、いろいろなのがございます。民間の部分につきましては民間同士の話ということもありまして、余り私どもが直接どうこうという部分はございませんが、港湾管理者として、この港湾料金といいますか、港湾諸料金をどういうふうにしていくかという部分につきましては、実はもう既に相当以前からやっておりまして、日本の港それぞれ、特に私どもですと名古屋港との競合みたいな部分がございまして、港間競争というのがいろいろあります。そんな中で、できるだけ安い港に荷物が集まる、船が入りやすい、荷物も来やすいということがございまして、今、私どもで既にやっておりますのが、入港料だとか岸壁使用料、これの低減だとか、それからガントリー、いわゆる荷役機械の、従来は1時間制で、1時間幾らというのを取っていたんですが、それを30分幾らに変えたとか、それからコンテナの荷さばき地、ターミナルの料金ですね、土地の土地代です。それを割り引きたいというふうなこともやっておりまして、今後も私どもの、港も実は経営でございますので、赤字になって再建団体になってはあれですので、私どもの経営状況を見ながら、できるだけ安い料金でやっていきたいというふうなことを検討も絶えずし続けていきたいと、こんなふうに思っております。
 以上でございます。

○津田委員 特区制度の本当の意義というのは、知事がいつも言っている地方から国を変えていくんだという意気込みが必要だと思うんですよ。話を聞いていると、よくわからないんですよね。それで、部長さん自身でも何をしゃべられているのかわからない部分もあったと思うんですけれども、全然僕にもわからないんですよ、改革していく。
 例えば、水先の件についても、以前僕が部長さんにお話をさせていただいたことを言われているところがあるんですよね。立場が本当に1年前と去年、逆転しているなと思っているんですけれども、例えば伊良湖水道を通るときに1人パイロットを入れますよね。それからどうするということです。伊良湖水道を入れてから、その区間はそのパイロットさんは何をしているわけですか。

○伊藤四日市港管理組合総務部長 伊良湖水道へ入ります。伊良湖水道の沖合で、いわゆるベイパイロットというのが乗ります。それを、そのベイパイロットは伊良湖水道を通って伊勢湾の中へ入って、四日市港の港湾区域のすぐ手前で、今度はハーバーパイロットというのに乗りかわります。ハーバーパイロットは港湾区域の中へ入って、岸壁へ着けるまでの仕事をするわけですね。それで、伊良湖の港外から四日市港の岸壁へつけるまでずっと、人が途中で交代しますが、通しでパイロットが乗るわけです。
 パイロットの、本来のパイロットという意味は、いわゆる危険区域だとか、あるいは錯綜しているようなところに事故が起こらないように、なおかつ船長さんが、いろいろな船長さんが乗っていらっしゃいますので、ふなれな船長さんもいらっしゃいますので、それをサポートするという意味で、安全性を高めるということでパイロットが乗るわけですね。
 そんな中で、伊勢湾というか、四日市港を見てみますと、伊良湖は確かに幅が狭くて、たくさんの船が出入りしますので、これは危険区域だと思います。ですから、それはパイロットさん必要かなと。ただ、伊良湖水道を通り越して伊勢湾の中へ入りますと、非常に広い海域になります。水深もそこそこあります。そこから。

○津田委員 伊良湖で入りますよね。それからまたすぐ出るわけですか。パイロットさんは出るわけですか。入ってすぐ出るわけですね。

○伊藤四日市港管理組合総務部長 伊良湖を通り越せば、おりていただければいいかと思います。

○津田委員 そしたら、普通に思うのは、今、水先区の協会が2つありますよね。それを1つにして、1人でやっていってもろうた方がいいんじゃないですか。わざわざ伊良湖で入って、また出て、四日市港管内でまた入って、また出るわけですよ。そんなんだったら、水先区の協会をわざわざ2つに分けているんですけれども、1つにして、それで水先区を1つにしたらいいわけの話でしょう。
 例えば、シーバースについても、入るとき、特に出るときでも2回に分けるわけなんですよね。そんなことは普通の人が、シーバースから四日市港管内で出る距離というのは、100メートルとか200メートルぐらいのところもありますよね。非常に船長がおるのに、しかもパイロットがいるわけですよね。出るときなんか、普通、パイロットなんか普通に考えても要らないですよね。でも、1回入って、また出て、また入るわけですよね。そんなことをするよりも、一本化した方が、普通の人の感覚で考えれば、一本化した方がいいと思うんですよ。だから、そういったところというのは、やはりしがらみの中でずっとやってきた、持ちつ持たれでやられていた方というのは改革できないと思うんですよ。
 だから、何か水先制度のことだけについても、国の動向なんか踏まえながら、農協の話も言われていましたけれども、やはり地方から変えていくんだというつもりであれば、大胆な解決策、労働組合の合意の件についてもですね、地方から変えていくんだという意気込みが余り感じられないというところがありますよね。
 だから、それはもう部長さんもよく理解されていて、言えない部分もいっぱいあるんだと思いますけれども、どうせこういう国がいい制度をつくってくれるんであれば、もっと大胆な改革案を出してもらいたいなというふうに思います。

○樋口農林水産商工部長 先生おっしゃるように、やはりこれはどんといけば、真の地方分権を進めるということになる、それは御指摘のとおりだと思います。
 そこで、私どもとしては、その中で、現在、国がお持ちであるいろいろな規制とか軽減の中で、現実問題として、ここをこういうふうにしてくださいという話の中で迫っていきたいなと思ってございます。政策議論として、これを全体こういうふうにせいという話は、それはあろうかと思いますが、現在の規制をこういうふうに変えてくれというふうにしていきたいなと思っておりまして、その一つ一つ実現をする中で、先生がおっしゃるようにどんといけというのもあろうかと思いますが、いくつかの議論はこれからもどんどん深めてはいきますけれども、やはり今でき得るところを、決してしがらみに流されたという意味ではございませんが、でき得るものをきちっとやっていきたい、こういうことで、一応整理はさせていただいたつもりでおります。

○伊藤四日市港管理組合総務部長 少し先生のお答えになっているかどうかわかりませんが、私どもの思いは、確かに一本にやったら1人のパイロットで済みますから、それだけある意味では合理化がというのは確かに先生おっしゃるとおりと思うんですが、実は今の料金制度、それもトップで議論することになることかもわかりませんが、今の料金制度といいますのは、距離と、それから船の大きさと、そういった意味で料金を計算するわけですね。ですから、1人になっても、伊良湖の沖から四日市港の岸壁まで、その全区間が強制水先区であると、料金変わらないんですよ。距離は一緒ですので。
 ただ、パイロットが2人になるときの交通費だとか、場合によっては宿泊費がありますので、そういうのは軽減されますが、パイロットそのものの料金制度というのを、あるいはその区間を手をつけていかない限り、なかなかこれに一つの渦を巻き起こすようなことにはならないというふうに私たちは考えていまして、少なくとも私たちで見ても広く、水深もそこそこある部分について、その区間だけでも強制水先区から外すということを提言をさせていただいているというのが現状です。

○津田委員 最後にしたいと思うんですけれども、強制区を2つから1つにすると、料金変わらないと言われますけれども、変わりますということを四日市港管理組合の職員からも言われていますし、変わるから水先区の協会さんが大反対するわけなんですよね。
 普通に考えて、例えば日本海側の港、1万トン級以上のコンテナ、船社が着いたとしても、パイロット要らないわけなんですよ。パイロット要らないですよね。以前、僕が副官さんに質問をしたら、矛盾したことを答弁言われていた思うんですけれども、海が荒れているだとか気候が寒いからという話なんですよね。危ないから日本海側のパイロット制度がないというんですけれども、我々からの感覚からいうと、危ないからパイロットが要るわけなんですよ。実質問題は、普通の人の感覚からいくと、危ないからパイロットが要るわけなんですが、今の東京湾、それから名古屋、四日市、阪神の方というのは、もうけるから、あえて2つも強制パイロット区をつけておるわけなんですよね。だから、そういったことを、こんな船長さんの合意のもとというようなちょっと心もとない改革では、僕は物足りないなというふうに思いますね。労働組合の問題でも。
 だから、やはり地方から変えていくという意気込みであれば、せっかく国がこういう制度を設けてもらっていますので、大胆なことをして、それで間違っていたら、ちょっと失敗、環境だとかそういう部分ではだめだと思うんですけれども、知事がよく言われているじゃないですか。別に失敗してもしようない。だから、失敗してもいいような特区制度なんで、やはり大胆にやっていただきたいなというふうに思います。

○樋口農林水産商工部長 おっしゃっていただいておる意味、よくわかりますけれども、私はトータルとして、この地域再生をいろいろな手段を使って、幾つか並んでおりますが、こういうものを使って、トータルとして地方から発信して、再生をしていきたいなと、こういうことを考えております。
 一つ一つは不十分な点もあるかもわかりません。御指摘いただいたように、不十分な点もあるかもわかりませんが、私はやはりトータルとしてこの再生プロジェクトを進めていくんだろうと、こういう理解をさせていただいておりますので、ぜひその辺は御理解を賜ればありがたいなと思います。

○津田委員 四日市の構造特区のキーポイントというのは、僕は港だと思うんです。部長さんが言われるいろいろな全部を僕は否定しているんじゃなくて、それぞれいろいろな方が考えられて、提言しておられる努力というのは認めるわけなんですけれども、四日市港再生に当たってのキーポイントというのは港なんです。港というのは非常にしがらみだとかそういうのが一番強いところなんですよね。それをソフトランディングさせていく改革というのは、僕らから言わせると、非常にインパクトの薄い改革になると思います。
 だから、四日市の再生をするための特区のキーポイントは港だと。でも、港はこういう状態だから、やはりハードランディングさせていくという手法も必要だということを言わさせていただく。だから、全部を否定させていただくということじゃなくて、そういうことですね。これで最後にします。

○藤田(泰)副委員長 それでは、数点。

 さっきの津田さんの話なんですけれども、特に外国からの目というものも必要じゃないかという話なんですけれども、幾つかの分野で有識者会議なんかも持たれますよね。ぜひそういった部分のときにこういったものも入れていただけると、違った角度からの目というのも生まれてくるのではないかなというふうに思いますので、やはりその辺は少し今の発言も取り込むような形で検討をしていただければなというふうに思っています。
 それと、特にリサイクルの推進に向けたという部分、かなり踏み込んで、今、3つぐらいの部分について検討していくということで、1つ目の広域リサイクル制度の問題はあれなんですけれども、あとの処理許可手続の合理化、それから共同ストックヤード、もちろん安全やら環境には十分配慮してというお話がありましたので、あれなんですけれども、この辺の規制緩和というのが、例えば共同ストックヤードの場合は、リサイクル制度との絡みの中で、ストック期間がある程度必要になってくるということでの動きかなという理解でよろしいでしょうか。
 それから、処理許可手続というのは、認定をしていくときの問題だろうというふうに思いますので、そこもこれ、3つがリンクして動いているという判断でよろしいですか。

○中尾商工政策分野総括マネージャー 今おっしゃったとおり、3つリンクさせながら、当然、安全あるいは環境対策というのは十分講じながらということの中で、そういった考え方でいきたいと考えています。

○真伏循環システム推進チームマネージャー 中尾総括の答弁、ちょと補足させていただきますけれども、処理施設の許可手続の合理化という言い方をしておるんですけれども、その中で幾つか、汚泥の脱水施設ですとか、油分の分離施設、中和施設等、そういう施設についても、手続の合理化というのを提案をさせていただいておるんですけれども、当然生活環境等の安全という部分が重要でございますので、ここの部分は、例えばほかの法令でございますね、その辺で十分内容については規制といいますか、担保されている部分がございますので、その辺と関連させながら、必要な、重複した規制は必要ないだろうという判断のもとで改革というのを考えておりますので、当然、安全性については常に一番環境部としては最重要な点というふうに認識しておりますので、御理解いただきたいと思います。

○前田委員 ちょっと全体の部分でもお聞きしたいんですけれども、まず1ページの方でスケジュールの部分ですが、国で426の提案が受け付けられたと。今後、法の動きを見ながらということなんですが、426、では本当にこれ全部が認定されるのかとなれば、これからの申請の段階なんですが、非常に難しいような話もちらっと聞き及んでおるんですが、そういった国で一たんふるいをかけられるのかどうか。ある程度精査して、三重県の場合はレベルが高いという第一次評価をいただいておるという自負されてみえますので、きっとふるいをかけたとしても、通ってくるんではないかなと思いますが、そこら辺の国の今後の取り組みのどうされるのか、ふるいの部分で少し、もし鈴鹿の部分も含めてわかってみえたら、お教えをいただきたいと思います。
 それと、あと全体の中で、最終のページを開いて、5ページ目ですね、全体のこのページを見ていただくと、よくまとめていただいておるなということで、規制緩和することによっていかに活性化していくかということかと思うんですが、基本的に、右下の部分ですね。今、苦労しておる部分、非常にやりにくい部分を緩和するという部分が規制改革の中で非常に強く出ておると。それを活性化につなげていく部分というのが少し弱いのかなという感じがしております。
 真ん中の部分の新たな産業のへの展開という部分の中で、非常に自然とつながっていく部分もありますし、県なり市町村で取り組んでいただくという部分もあるんですが、規制緩和することによって、もっと何かつながる部分があればなという部分も、またお考えございましたら、かなり大胆な部分も出ておりますが、お教えをいただきたいなと思います。
 それと、実際の県、市町村も含めて県、市ですね。村はないですけれどもの支援策、いろいろ日本語で「支援していく」という言葉で数多く並べられてみえるんですが、非常に財政が伴う部分がかなり補助金のメニューなんかも含めてあるのではないかなという、文章を読ませていただく中で思うんですけれども、そこら辺の財政的な部分、支援というので具体的に何かというのはこれから決められるかもわからないですけれども、そこら辺がどういう、どれぐらいのレベルまで考えてみえるのか、お教えをいただきたいなと思います。とりあえずそこだけでお願いします。

○樋口農林水産商工部長 まず1点目、スケジュールの件でございますけれども、私の説明がうまく表現できなかった点はおわびしますが、8月末に出した数字は全国で426。これは申請ではございませんで、国が自分のところが所管する法律あるいは政省令、あるいは通達等々を含めて、どういうものが隘路になっておるのかなということを、トータルとしてこういうイメージ、例えばうちの再生みたいなイメージを持ったときに、どこの法律が邪魔するかなというようなことを整理をするために、一度各県、市町村、その他大学等々からとった姿が426の提案があった。まず、イメージの提案が426。あわせて、それに付随する法律、政省令等の改正を求めたというのが、1,045件という改正を求めております。
 今、国は、その中で本当にモデルとして経済特区として指定して、これは単位は市町村単位になるやに聞いておりますけれども、そういう単位を指定して、経済特区にしていくためには、どの法律、具体的などの法律の適用除外をするとか、この法律をこう読むとか、そういう作業が要ります。そういう作業、法案の詰め、あるいは政省令の詰めを何とかやって、早ければこの秋の臨時国会に上程していきたい。そうすると、法律的に見ますと、一応土壌ができたと。そこで、その土壌に向かって、一括法案になると思います。一括法に向かって、例えば三重県が非常にいい案であるということであれば、この法律、この法律、この法律の適用除外も使わさせてくれというようなことで申請していく、こういうストーリーになっていくと思います。
 ただ、法案が早ければ秋ということなんで、今、その法案整備に一生懸命なさってみえますものですから、まだ具体的な申請時期というのはわかっておりません。年明けるかなとは思ってございますが、いずれにしても、ただ、この中は、相当私どもの場合は代替措置をきちっとやらないと、環境の問題でありますとか、あるいは安全性の問題でありますとか、いろいろな問題が裏にはありますので、代替措置は県あるいは市町村、企業、それぞれがきちっとした代替措置をとってやっていかないと、国も安心してその法律適用除外やと、こういうわけにもまいりませんものですから、そういう話をきちんきちんと詰めていって、やっていきたいなと思ってございます。
 ふるった結果どうなんやなという話もございましたが、私どもは現在は自信を持たさせていただいておりますということで、前向いて一生懸命、代替措置まできちんきちんと考えて議論をしに行ったというのは、多分、余り多い県ではないなと、私どもはそこは自負させていただいております。まだまだ国の方からもっともっとと言われておりますが、もっともっと詰めて、どうやという話をしていきたいなと思ってございます。
 それから、鈴鹿の話ございました。鈴鹿の話も、先ほど申し上げましたように、8月末は提案でございます。こういう具体的な法律、こう外してねというような提案でございますので、どこが何を言うてもええわけです。その中で、本当にこれはどんどん熟度を上げていくということで、鈴鹿市さんとも御相談をさせていただいて、精いっぱい鈴鹿市さんやろうということであれば、私どもは精いっぱいサポートして、一緒にやっていきたいなというのは思っていまして、そういう共同歩調で私どもはやるべきものやなと思ってございます。
 それから、活性化が弱い、もっとほかにないんかなという話も先生から御指摘を賜っておりますけれども、今、私どもは、これ、実は昨年5月につくったコンビナートの再生プログラム、あるいはその前からそれぞれ企業あるいは行政、四日市も入って、本当の議論を詰めてきております。その中で出てまいりましたのが、やはり1つは、従来の素材産業型産業から、やはりファインケミカル化を加速するのがこれからの四日市の臨海部の進む産業のあり方ではないのか、まずこれが1点です。
 それから、もう一点は、さはさりながら、後ろに控えておるさまざまな可能性ですね、キャパシティーをどう受けとめていくのかということで、その中ではやはり種がないとあきませんので、シーズを見ながら、それから将来の伸びるか伸びないかという見きわめとか、やはり後ろとひっつくかどうかということも考えながら、今、探し出してきたのが、例えば自動車産業なんかをにらんだときに、あるいは現場を見たときに、ひょっとすると燃料電池、花咲くんではないのか。あるいは、次世代ディスプレーは、これから亀山にシャープを機軸に次世代ディスプレーのあるいは大きな集積が起こってこようと。そういうものとこの地域がどう結びついていくのか。これ、もうシーズは臨海部にはございますので、種がありますので、本当に結びつけていくのはどうしたらいいか。
 それから、環境産業も、もう既に環境産業を展開なさってみえるところもございます。新たに違う部分について、例えばプラスチックとかいろいろなことがございますけれども、そういう産業に展開していこうという意欲もお持ちです、企業群が。だから、そういう意欲と、これから例えば環境審議会が35品目やって、今、特定のやつは一生懸命やっておりますが、必ずしも先進的に環境産業が育っておるかというと、まだまだの部分もありますし、広域的に手をつけていない、非常に弱い部分もございます。そこで、一日の長を生かす方法ありやなしやということで、我々、意欲がありますので、その企業群にも意欲がありますので、そういうものを結びつけていったらどうか。例えば、バイオにしても、ゲノムの解析から、あるいはここに薬品工場まで抱かえております。試験研究機関も持っておるわけですから、そういうものを踏まえて、やはりバイオあるいは医薬品への進出はどうかということで、一つ一つ検証する中で、何とかこれを結びつけて大きくしていきたいなと思っています。
 あとにもまだ出てこようかと思います。当面、そういうまずニーズ、シーズをきちっと見た中で、まずこれだけはやっていきたいなというようなことで、今、思いを強くしておるところでございますんで、そのあたりについては御理解をいただきたいなと思っています。
 それから、県、市の支援策、思い切って支援する、支援するとようけ書いてあります。これから財政環境も厳しいですし、いろいろな環境厳しいと思います。思いますが、やはり知恵を絞って、トータルの意味で、銭だけではなくて、トータルの意味でいろいろな支援策はあろうかと思います。
 例えば、これはプロジェクトCでございますけれども、プロCの中で政策投資銀行も、例えば都道府県が認めた計画については、融資を少し金利を下げて優先的にやろうというようなことも動いていますから、あらゆる支援策は出てこようかと思います。財政環境厳しいものですから、いろいろな知恵を使って、四日市ともども、あるいは企業の方々も、やはりそこは自立自助ということで相当覚悟なさてみえます。そういうことで、一緒になってやっていきたいなと思っていますんで、数字は今、つまびらかにまだ集計はしておりません。これから一つ一つやっていく話かなと思っていますんで、そういう姿でやっていきたいなと今、思っています。

○前田委員 御丁寧な御説明で、ありがとうございました。基本的な考え方なりは理解していますので、そういう中で、規制緩和外すことによって何か活性化できる分野につなげられるというのが一番いいんだけれどもなという思いでの質問ですので、御丁寧にありがとうございました。
 財政的に積み上げてないということは、具体的な支援策、例えば研究開発拠点整備への支援とか、設備のリニューアル支援とか、何か知恵を出すというよりは、お金を出すしか日本語的にないのかなというふうにもとれるんですが、本当にその中で具体的な部分が、お金を出さずに費用対効果の部分であるんであればいいんですが、今書いていただいておる日本語からいけば、かなり何か補助金メニューの乱発といったような、設備投資も含めて、日本語的に受け取れるんですが、そこら辺は日本語とのちょっとギャップが大きい、先ほどの答弁とのギャップが大きいように思うんですが、再度お答えいただけますか。

○樋口農林水産商工部長 例えば、この中に書いてあると思いますけれども、例えば企業がやるユーティリティーの問題でありますとか、まだ例えば何をユーティリティーをやっていこうということが、ユーティリティーはやらなければだめよという意識統一は企業の中でやられています。例えば、共同発電するとかいろいろなこと、あったらいいなという合意形成はあるんですが、どういう規模で、どんなものをどこにどうするというような話までは至っていません。大いに議論がなされてみえます。
 そういうときに、支援というのはどういう形でできるのか、できないのか。やはり総体としては、そういうことをやっていくことについて支援をいたします。その支援が、例えば人的支援なのか、知恵の支援なのか、情報提供の支援なのか、あるいは頭と財政を含めた支援なのかは、これ、一つ一つこれから具体的に進めていきたいなと私はトータルで思っています。
 その中で、多分、都道府県で金がないから限界の部分と、あるいはもう一つは、都道府県として公的資金を使うのがだめよという話もあろうかと思います。やはりそれを見きわめてやはりやっていきたいなとは思っていますが、やはり最終ねらっておるところは活性化でございますんで、やはり活性化につながる方策は、もうあらゆる方面から模索していきたいなと、今、思ってございます。

○前田委員 現時点では、もうこれ以上お聞きしてもお答えいただけないと思いますので、本当に支援策、非常に難しい部分もあろうかと思いますので、ただ、非常に費用のかかる部分にも今の取り組みの日本語的にお見受けしておりますので、今の財政状況からいって、絵にかいたもちになってしまうんじゃないか、実際の具体化していくときにできないんではないかという心配する部分もございますので、ぜひとも慎重に御検討いただきたいと思います。
 最後に1点だけお聞かせいただきたいんですが、申請、まだ法案の動向によってはまだわからないんですが、来春の前後というような見込みも持たれておるんですが、今後検討を深められていく中で、ある程度取り組み、支援策も具体化して申請されるのか、それと先ほどおっしゃられた規制改革に伴う代替案の担保する方法、一番大事な、外すことによってどういう担保をしていくかというのが、今は「安全性を確保して」という日本語で逃げているだけで、では具体的にそれをどうするんだという部分が全く示されていないんですが、そこら辺を詰めて申請をされるのかどうかだけお教えいただけますか。

○樋口農林水産商工部長 先生おっしゃっていただきますように、多分、申請をしたときに、チェックポイントは2つあると思うんです。1つは、トータルの姿として何を目指しておるんかというようなことが、規制緩和をして、その地域トータルとしてどういう価値を実現するのか。例えば、うちであれば再生をしたいという、企業がふつふつと産業として興ってくる、そういう姿をまず審査されると思っています。
 今度は、それに向かって手段でございますが、実は手段が法律を適用除外してくれとか、あるいは適用を緩和してくれということになりますので、その中には代替措置をとらずでもできるものもあるかもわかりません。だけれども、この中で見ておりますと、やはり住んでみえる住民の方々、あるいは環境の問題、いろいろなことからいって、当然代替措置がなければ、国としてもそんな外せませんよというようなこともあります。そういうものはきちっとこういうことをしますと、責任持ってこういうことをしますということをしないと、やはりそれは国としても、言うたから外すよというわけにはまいらんと思います。
 先ほどの燃料電池の問題でも、やはり県としてこういう商品は、いろいろな方々の有識者会議の中でこういう商品ならいいじゃないかというようなことがあって、初めて国もそうやなという話、電気取扱主任を置かなくてもいいということにつながってくるわけでございますんで、やはり代替措置は代替措置としてあわせて提案しないと、本物にならないなと私は今、理解していますので、現在の作業は、代替案も含め、あるいはこれからの支援はどういうものが想起されるのかということも含めて、今、トータルパッケージで議論をさせていただいています。

○前田委員 もう終わりますが、ぜひとも、いいお答えをいただきましたので、安堵しましたが、出す以上、県の責任があろうかと思います。出してから、いざ具体化していくときになったらできないということではだめだと思いますので、出される前に、ある程度議会の方にも予算組も含めながら、これぐらいのステップでこういうスケジュールでやっていきたいという合意を得ていただければなと思いますので、代替案も含めてぜひとも、ある程度詳細というのは難しい部分もあろうかと思いますが、大きな枠組みぐらいである程度提示をいただき、合意をしてからの申請でお願いしますことを要望させていただいて、終わります。

○中村(敏)委員 1つ、先ほど前田委員から言われている鈴鹿の件というのは、10月7日に多分、市長等が知事要望等で具体的に出てくるかと思います。来週月曜日ですね。
 それと、もう一つは、企業が5名とこのプロジェクト書いてある。その中で、カラーの表の中には北部に広がる次世代集積の産業が相当数ある中で、今、この企業5名というのは、四日市だけなのかどうか。例えば、鈴鹿市なんかは四日市港を利用しているのは相当数あるはずですし、例えば過去には四日市の工業生産高をわずかでも追い抜いた時期もあったはずなんです。今も相当匹敵するぐらいのこともあるし、あるいは車なんかは四日市港から相当出している。先ほどの規制緩和でキャリアカーの話が部長に出ましたけれども、これ、ほとんど鈴鹿からの車のはずなんですね。そういう中で、これを見ていますと、四日市の企業ばかりで話が進められているようですけれども、もう少し広域的にそういう意見を求める場はあってもいいんじゃないか。
 例えば、その企業に鈴鹿とは言いませんけれども、四日市以外のところ、特に企業は四日市に張りついていますけれども、四日市港の利用は、鈴鹿等から出ているのは、半分近くは鈴鹿からのものがここから出ていったり、あるいは入ったりしているはずなんですね。そういう意味では、少し広域的にそういう意見を求めるような機構にしていただきたい。
 また、先ほどこういう特区の話が出てきたときには、やはり連携していくべきではないか。自治体には境界はあっても、産業界に境界ってないはずなんですね。あるいは、今でも大きな意味で合併論まで出てきているときに、自治体だけの話であって、産業界についてはそんなに線引きがはっきりしているわけじゃありませんので、そのあたりを再考というのか、考えに入れていただきたいと思います。

○樋口農林水産商工部長 ちょっと的確に御説明できるかどうか自信ありませんけれども、今、10月1日以降5人ということで、3人から5人に変えましたんですが、その中では、従来からやっていただいておるのは、四日市の臨海部の企業から3人、それぞれ1人ということで、だから3社ということですが、3社から1名ずつ御協力をいただいております。
 実際の今度動かすときになると、先ほど申し上げますように、広い立場で政策施策あるいは支援という全体的な中でいろいろな議論がこれから始まります。そういう意味から、私は固有名詞は御容赦いただきたいんですが、銀行筋でお一人、お一人ということで2名、三重県に本店を置く銀行、それぞれ1名、1名ですが、お越しをいただきまして、全体経済の流れ、あるいは地域の活性化のありよう、資金の流れ、そんなことも見ていただきたいという思いも持って、そういうふうに企業からも、そういうちょっと立場の違う人も入れさせていただいてございます。
 あとは、非常に法律的なテクニカルな部分が非常にございます。こういう法律はどういうふうにできたのか、一字変えるとどうなるのかというようなテクニカルな部分もございますので、従来、前にやっておった法律の詳しい、あるいは原書の詳しい技士等を入れて、県はずっと引き続いておりますし、そんな感じで、でき得る限り広い立場で物が見えるということは念頭には置いてはおります。
 それから、鈴鹿さんとはやはり、陳情、私、知りませんでしたけれども、陳情いただくんだと思いますが、やはり一緒になってやっていきたいなと私らは思っていまして、ただ、鈴鹿さんの場合は、医療系の大学を中心に、あの跡地について何とかやっていきたいというお思いでございますので、やはり思ってみえる価値は、実現しようという思いはそれぞれ違うところにございます。だから、やはり鈴鹿市さんは鈴鹿市さんとしての思いがございますので、その思いを大事にして、私らがサポートできるところは一生懸命サポートしていきたいなと今、思っていますので。

○中村(敏)委員 今、鈴鹿市が言っていることは、それはわかるんですけれども、ただ、四日市港の利用という形をとると、鈴鹿市からの相当数ウエートを占めているはずですので、そういう部分で私は連携をとっていただきたいということなんです。
 今、鈴鹿市が独自で医療系の云々というのは、当然この部分とは大分性格が違ってきますので、それと一緒に云々というのは、広い意味ではともかくも、それよりも、今、四日市港の利用というのは、鈴鹿市にとってなくてはならないものでありますし、その部分で特にお願いをしたい。

○樋口農林水産商工部長 おっしゃっていただく視点、よくわかっています。例えば、4.1メートル等々やっておりますのは、多分、連携をとられた中で、ヒンターランドがどうなるのかということがきちっと押さえてある、気持ちがそっちにありますものですから、そういう発想も出てきたという話が1点ございます。

 それから、やはりいろいろな意味で北勢の経済戦略会議つくってございます。また、そんな中で広い議論もさせていただいて、おっしゃったように、経済は国境がない、県境はありませんから、そういう視点でいろいろなこと、今回の経済特区とは別に、いろいろな議論をしていきたいなと思っています。

○溝口委員 部長に1点お聞きしたいんですが、確かにこういう再生特区、一つの方向性を基礎素材産業から高付加価値産業へのそういう方向性を示されるのはいいんですが、私がお聞きしたいのは、ここの再生プログラム検討会を何回もなされていたんですね、一流企業のもとに。創業環境部会とか産業基盤関連部会、過去7回ずつそれぞれやってみえているんですね。だから、この一流の企業が一体何を求めているんか。先ほど部長が説明されましたような規制改革程度で本当に再生ができるのか、私、その点を疑問に感じますね。
 むしろ逆に、この程度の一流企業であれば、余りお節介せずに、それぞの創業家精神をもう少し、そこら辺の責任を負うべきでありまして、余りあれやこれやする必要はないんじゃないかと。こんな大企業ですよ、これは。だから、私は一体この大企業が一体何を悩んでいるのか、まずお聞きしたい。
 もう一つ、同時に、やはり従来の中小企業とか地場産業のそこら辺の振興はどうなるのか。こんなに再生プロジェクトに何人もプロジェクトするぐらいなら、私はむしろ逆に地場産業、中小企業にもう少し手厚く、もっと親身な何らかの支援をするべきではないのか。こういう大企業に対して一体何をなされるのか。
 本当に大企業がこの程度の規制改革で再生できるのかどうか、大いに疑問を感じますね。むしろ、私は大企業のそういう経営者に何を考えているのか、そういう創業家精神をもう少し求めるべきではないのか、そんな疑問を感じますね。部長の熱意ある答弁を聞けば聞くほどね。
 だから、もちろん大事なことは認めますけれども、やはり今までの従来のそういう中小企業、地場産業への、そこら辺の支援策がどうもこれでだんだん薄れていくんではないかなと、こんな心配をしますね。
 確かに、産業支援センターでいろいろベンチャー企業やら、いろいろな中小企業のいろいろな経営の相談に乗るという形で、第三セクターをつくられてやってはみえますけれども、果たしてその程度でいいのか、そこら辺がどうも疑問を感じますが、いかがですか。

○樋口農林水産商工部長 やはり大企業というか、日本経済そのものがやはり大きな国際競争の中にほうり込まれておるということがやはり大きな話かなという思いがあります。具体的に、日本では空洞化が始まって、非常につらい立場の中で、やはりさはさりながら製造業をどう興していくか、これが日本の生きざまの一つかなという思いは持ってございます。
 そんな中で、私ども、あの中で去年も相当議論をいたしました。おととしも相当議論をいたしておりますが、もっと地域的に見ますと、やはり例えば大企業が国内投資をしようとしたときに、地域間競争、工場間競争と申し上げるといいのかもわかりませんが、それで非常につらい立場に置かれるそうでございます。やはり地域的に立地をするとなれば、労働力あるいは資本、いろいろなことがファクターあるんでしょうけれども、もう一つの中では、高コスト構造、その高いコストをどう押し上げておるかというと、やはり規制みたいなものがいろいろな意味で高コスト構造を押し上げておる。そんなものが取れればというような思いはこれ、多々聞いております。そういう話が去年あるいは一昨年というようなことで、いろいろな議論をしております。
 そこへ経済特区、規制緩和をすることによって、何とか企業の再生をという案が出てまいります。やはり私はグッドタイミングやということで、そこは何とか地域再生のツールとして使わさせていただければと、こういうふうに今、考えておるところでございます。
 ただ、先生がおっしゃっていただきました中小企業、当然その中にも中小企業とつながっていく部分、新産業の分野に進出すれば、当然そこはつながっていくと思うんですが、それはそれとして、既存の中小企業対策については決して手を抜く気はございません。やはり三重県の中小企業90何%でございます。例えば、製造業で申し上げれば、1万四百二、三十だったと記憶しておりますけれども、その中で、300人以上というのが77社だったと思います。あとはそれ以下でございます。そういう経済実態がある中で、私は中小企業対策って非常に大事なものやと理解しています。
 予算が不足するかもわかりません。御指摘いただくように、いろいろな御指摘があろうかと思いますが、ことしは経営革新支援室という新しい室もつくりました。いろいろなことを一歩一歩ではございますけれども、何とかして中小企業のお助けが多少でもできないかなという思いはです、やっていきたいなと思っております。
 また、その中でも、中小企業以外にも零細企業、非常に厳しい立場であります。何とか受け皿あっせんとか、そういうものも拡充させていただきました。大阪とじかにジョイントできるようにするとか、そういうこともしながら、中小企業対策伸ばしていきたいし、充実していきたいなと今、考えておるところでございますんで、よろしく御理解いただければありがたいなと思っています。

○溝口委員 部長、私はそういう方向づけは理解しますけれども、この名前を見ていますと一流企業でございますから、それなりの人材も資本もあるわけですから、もう少しそれぞれの企業のやる気といいますか、そこら辺ももう少し訴えてもいただきたい、このように思いますのと、またいろいろなプロジェクトCとか、この経済特区プロジェクト、そしてもう一つ、食の安心・安全プロジェクトという形で、すべて部長の管轄下のプロジェクトでございまして、そうですね。御活躍は期待しますが、同時に、やはり大事なそういう中小企業とか地場産業とか、そこら辺をお忘れなく、停滞しないように、そこら辺が心配でございます。いろいろやられれる点の御活躍は認めますけれども、そういうところ忘れないでいただきたい、こういう文句と注文をして終わりたいです。ありがとうございます。

○桜井委員 今後、いろいろいろな作業を詰めていっていただいて、単に特区の選定というよりもむしろ大事なことは、地域独自の取り組みという強い意思というか、ここらを本当に求めていきたいと思います。
 その中で、推進体制なんですが、さっきも今、お話がありました。これ、過去に、以前にも申し上げたかわかりませんが、臨海部の再生の検討であったりとか、さまざまな四日市あるいは北勢中心のいろいろな検討を積み重ねてきていただいたこの数年があったと認識していますが、そこらでも、本当に産業界なり、もちろん市、県、港なりといういろいろな積み上げがあったと思う、協働をやってきていただいたと思うんですが、やはりこの協働の質というか、今から進めていっていただく協働の質というのが、本当に従来とは違う協働が必要なんだろうというふうに思うんですが、そこらは何がどう変わっていくのか。
 あるいは、さっきの企業で5社、金融機関2件ということでしたが、この3社というのはオープンにということはできないんですか。

○樋口農林水産商工部長 特段隠し立てするわけではないんですが、名前までどうかなという思いがあって、少し控えさせていただいてございます。3社は、具体的に申し上げると、ちょっとつらいなと思う。
 ただ、私らはその中で言うたのは、企業としてどうこれから伸びていこうということがわかる人、責任持って判断できるようなレベル、それからもう一つは、非常にセキュリティーでありますとか、安全・安心という部分もたくさん出てまいります。そういうものがきちっとわかって話ができるような人とか、いろいろな注文はつけております。そういうふうな中で選ばれてまいっております。責任者、それぞれ工場のある一定の責任者にお越しいただいております。金融機関の方も、ある一定の政策判断みたいなものができ得るぐらいのポジションの人というようなことでお越しをいただいて、やっております。非常に我々が見ると、ああ、こんな高い立場の人をという思いもあったんですが、ぜひそういうのを受けてやっていきたいと思います。
 それから、先生がおっしゃっていただいた協働でございますが、やはりこれをつくるときに、やはりトータルパッケージでやったときに、今までは県がやる、あるいは国がやる、市町村がやるんで、まあ何とかいいものをええとこどりして何とかやっていったらというようなことが、まあまあ何万のうちに1つか2つはあったかと思いますが、今回のやつは、やはり企業は企業として絶対やらなければできないねという部分と、やはり県、市、国、それぞれがどう責任持ってやる部分やということを徹底的に議論をしました。そういう中から生まれてきたのかなということで、やはり協働というのが少し一歩前へ進んでいるのではないのかなという理解をいたしております。
 相当現場での議論、いろいろな議論を通じておりますので、ぜひ協働の質をまだまだ高めやなあかんとは思いますが、そういう中で、実現に向けて進めさせていただければありがたいなと思っています。

○桜井委員 協働というのはすぱっとはまる言葉なんですが、やはりなかなかそれぞれのサイドの責任だとか、切り口だとか、やはりこれ、かみ合わせていただくことが大事だろうと思いますし、それぞれのサイドの取り組みなんかも明示をいただいております。県なり市独自の例えばインフラ的な道路整備なんかもこれ、書いてあるんですが、なかなかこれは今の前田さんの御発言やないですが、財源の問題とか、ここ何年、何十年と追っかけてきたテーマなんですね。現実、今、厳しいということもあります。だから、そこらの質、言葉だけではないところを工夫もいただかなあかんと思いますけれども、本当に協働の質を、そしてそれぞれのサイドの責務というか、ここらを期待をして、要望しておきたいと思います。

○田中委員 つぶさに御説明を承ったところなんですが、改めて確認と要望をさせていだきたいと思うんです。
 この四日市の臨海工業都市を中心とする特区構想、これは三重県庁の中で内発的に自発的に上がってきた話なのか、国の制度を受けて、それなら四日市やわなということなのか、どちらなんだろう。

○樋口農林水産商工部長 ちょっと私が言うとつらい立場になるんですが、内発的やという自負をさせていただいております。
 といいますのは、やはり四日市が、先生御案内でございますけれども、90年と99年を見た場合、やはり生産量というんですか、工業生産等出荷額が5%近く減少いたしております。1兆円を超えておったものが、1兆円切っております。そんな中で、三重県経済を先導し、あるいは誘導していった地域が、こういうふうな下下がりの傾向をずっと続けていったときに、やはり作業は生まれ変わっていくということが基本にあるんでしょうけれども、地域としてそういうものを加速することがいいのか悪いのか。
 やはり中でずっと作業のあり方を変えていって、地域として活性化していく必要があろうと、私、そういう思いがあって、実は県民局長のときに北勢の経済を考える会というのを置かさせていただいて、その中で、特に臨海部についてどうするんだという話を議論をさせていただきました。そこでいろいろな議論がありました。議論をやって、もう今までのように役所がつくってぽいと渡す話では、そんなものは本物にならんねということで、一緒になって本当に議論をしながら、何ができるか、何をすべきかということをしようということでやってまいりました。それが、今、北勢の懇話会みたいなものにつないではおるんですが、それはそれとしておいて、そんな中で、私がこちらへ参ったときに、そうしたら、もう一度そのアイデアをもっともっと深める方式はないか、あるいは高める方策はないかということで、また1年5月に再生プロジェクトというものをみんなの同意を得た上でつくりまして、そこで1年かけて議論をさせていただきました。
 議論をしている最中に、どっちかというと規制改革による経済の活性化という風が吹いてまいりましたんで、ちょうどいいではないかというような思いを胸に秘めてやってまいりまして、現在に至ったわけでございますが、そういう意味では、ある意味で県の内発的かと言われると、内発的でもあるし、みんなが考えてやってきたなというとみんなが考えてやってきたなという思いだと思いますが、ただ、国から言われたからやったということでは決してありません。地域発生型と言った方が正しいかと思いますが、地域発生型でこのプロジェクトは進めさせていただきたいなという思いがございます。

○田中委員 よく理解させていただきました。今まで三重県、私の感覚なんですが、ともすれば、いわゆる産業というのかな、例えば商工業、特に工業、どちらかというと軽んじたわけじゃないでしょうけれども、余り重きを置かれずに来ていたように思います。
 ここへ来て、亀山のシャープさんであるとか、今の特区構想であるとか、随分産業の方にお力を入れていただいて、私はそれをぜひ応援させていただきたい、このような思いでさらにお尋ねしたいんですが、今までここ近年、何か物を申し上げると、三重の国づくり宣言に組み込まれていないから、ちょっと難しいですね、しんどいですねというお話を聞く。シャープさんを今、例に挙げさせていただきましたので、「シャープさんはどこに組み込まれているんですか」と言うと、「いや、各いろいろなところに散りばめながらあって、それを横軸でまとめ上げるとシャープさんのようなことになるんだよ」という、大分苦しい御答弁をいただくんです。では、この構造改革の特区構想ですね、三重の国づくり宣言の中でどのような位置づけがあるんだろう。

○樋口農林水産商工部長 私は、ビジョンとしては、「産業を盛んに、経済を活発に」というのが私どもに預からさせていただいたビジョンだと思います。柱としてですね。だから、具体的に経済特区という書き方は文書にございません。ございませんが、やはり「産業を盛んに、経済を活発に」という大きな総合計画の哲学の中で展開をする一ツールかなという思いを持っておりまして、ぜひこれを実現すれば、「産業を盛んに、経済を活発に」という部分に戻っていくのではないのかなと、こういう思いを持っております。

○田中委員 これ、6本柱のうちの1本でしたっけ。

          (「5本柱」の声あり)

○田中委員 5本柱のうちの1本ですね。このシャープさんの話でも、四日市のこのお話でも、総じて「産業を盛んに、経済を活発に」というところに入ってくるんだと私も認識をさせていただきたいと思います。
 では、この次はと。農林水産商工部が一つになったときの議論を振り返って考えたときに、私たちは、いや、もう農林も商工業もなしに、大きな意味で産業部というのはいかがですかというふうな議論もさせていただいた記憶がございます。そのときに、いろいろなさまざまな議論を踏まえて、長い名前になってしまったんですが、大きな意味で産業ととらえてときに、そして三重県の経済を活発にするときに、シャープにどんといってしまう。この四日市へどんといってしまう。では、その次は。
 先ほど内発的に、自発的に行われてきたということ、地域の盛り上がりということですが、やはりイチシアチブをとったのは当時の県民局であったと私も理解させていただいて、当時の県民局の指導のもとに、もっと地域の人考えなあかんよという目的を与えていただいて、地域も再生に向かって頑張ろうという機運が高まって、ここへ結びついているんだと思うんです。だから、ここだけにとどまらず、将来構想がもしあれば、少しお示しをいただき、また部長としての御見解も聞かせていただけたらと思います。

○樋口農林水産商工部長 先ほども答弁をさせていただいたので、二重になってお許しをいただきたいんですが、おっしゃっていただきますように、こういうものに真剣に前へ向いて真摯に取り組む必要が私はあると思います。そういう意味で、今、2回にわたって市町村の皆さんにぜひ取り組んでくださいという話とか、各部に対して、やはりこういう手法があるんですから、いろいろなことできるでしょうというようなことで、今、部に対しても、部というのは一日の長がありますものですから、本来は私どもの仕事かどうか、そこは疑問のところがありますが、やはり少しでも知っておる者が、ぜひこういうことをなさってみたらどうですかと言って部内も歩いております。例えば、県民局にいたしましても、私ども、局長にも話をしていますし、あるいは私ども、県民局の部に対しては、近々部長が一回寄せて、いろいろなもっとアイデアないかというようなことをもっともっと深めていきたいなと思っています。
 ただ、深めていくときに、役人だけの勝手な思いでやらずに、地域に本当に種があるのか、どういうふうにみんなが思うとるのかというようなことも踏まえて、本当にこういうものが、これだけに限らず、いろいろなものが、政策や施策、あるいは三重県の発展みたいなところに結びついていけば、本当に強い力が出てくるんではないかと思っていまして、何とかすそ野を広げていきたいなと今、思ってございます。

○田中委員 特に県民局長、県民局に、県民局長の一つの使命だというぐらいの位置づけで、十分な協力をお願いしていただきたい。県民局長、それ、ちゃんとやらんことには、あなたはずっと県民局長よと。それが終わらんことには転勤もないよというぐらいの話で、やはり重く強く受けとめていただくように、さらなる御指導をお願いしたいと思います。
 以上です。

○中村(進)委員長 ちょうど時間となりましたという感じですが、私の方からも、きょう、かなり幅広く、厳しく、また鋭い建設的な意見が随分出されたというふうに思います。特区に関してこれだけ深く議論をさせていただいたということで、非常に私としては、当局の皆さん方には、その分きちっと踏まえていただいたいということをまずお願いしておきたいと思います。
 それから、何度か今までも私個人からも申し上げておりますけれども、特区ということは、従来の規制を外すということでございます。その中には、四日市というところは公害のという大変な痛い山を越えてきたところでもございますので、住民の安全性とか、大変守らなくてはならないためにつくられた規制も随分あるというふうに思います。
 また、先ほどしがらみというようなお話も出ましたけれども、多くの皆さんとの、関係者の皆さんとのコンセンサスをきちっととらないと、どれだけすばらしいことをやろうと思ってもできないという部分もございますので、そういったところを十分きちんと踏まえた上で進めていただければ、三重県の再生につなげていただければというふうに思いますので、そのことを申し上げまして終わりたいと思います。
 また、きょうは参考人として、遠いところ、四日市港管理組合の伊藤総務部長、また長岡技術部長、本当にお忙しい中をお越しをいただきまして、本当にありがとうございました。
 では、これで終了いたします。
 当局、御苦労さまでございました。

 

 〔委員協議〕

  (1)県内調査について10月10日(木)に決定

  (2)県外調査について11月13日(水)~14日(木)に決定 調査先等は岡山県及び愛媛で調整中

 

 〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成14年10月 4日

 

新産業創造調査特別委員長  中 村 進 一

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