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平成16年3月5日 総務企画常任委員会 会議録

総務企画常任委員会会議録
( 開 会 中 )

開催年月日     平成16年3月5日(金)   13:02 ~ 14:20

開催場     第301委員会室

出席委     8名

委員長 岩田 隆嘉 君
副委員長 清水 一昭 君
委員 稲垣 昭義 君
委員 舘 直人 君
委員 竹上 真人 君
委員 水谷 隆 君
委員 三谷 哲央 君
委員 中村 進一 君

欠席委     1名

委員 藤田 正美 君

出席説明員

〔総務局関係〕

総 務 局 長      山 本 勝 治 君

総括マネージャー     小 山   巧 君

参     事      松 家 孝 司 君

その他関係職員

傍聴議         1名

櫻 井 義 人 君

県政記者クラブ加入記者   5名

傍聴         1名

議題又は協議事項

1 所管事項の調査(総務局関係)

 1.財政問題検討会報告について

 2.今後の県民局のあり方について

〔開会の宣告〕

【会議の経過とその結果】

1 所管事項の調査(総務局関係)

 1.財政問題検討会報告について

 2.今後の県民局のあり方について

 (1)当局から資料に基づき一括説明(山本総務局長)

 (2)質疑応答

(1.財政問題検討会報告について)

○竹上委員 この1ページ目から20ページまでは大体今までの現状の見通しまで含めた記述がずっと続いておるんですよ。どうもこの記述というのが平成14年度の延長線上の中の話でしかないのかなというふうな気がいたしますんですよ。例えば端的に言いますと、18ページの現状を踏まえた今後の財政見通し、これでいきますと平成16年、県税等2200億と。16年度の予算、今ぱっと開けてみますとね、2320何億のはずですわ。100億以上の開きが出てくる。この報告書がいつあがっているかというと平成16年1月というふうな形になっておりますので、その時点ではもっと税収等が入るだろうということがわかっとったはずです。その時点の話と、どうも今の時点、この平成16年1月の時点、この時点の果たして記述になっているのかなと言うのが非常に疑問やというところの話でして、そこが、一番初めの現状認識が違うと後の議論というのは全く変わってくる。そこのところがどうも私にはちょっとクエスチョンやなとそんな気がいたします。これがまず1点です。

それから、これももう一言ちょっと言いますと、この指標で使っているのが経常収支比率それから公債費負担比率、これ単純に言いますと公債費負担比率は県が返している借金の率ですね。これ、高い高いと言うけれども、これは県が操作することによって高くも低くもできる。少なくとも低くできるという比率です。それから経常収支比率、これが高い、高い。当然これだけ公共投資を抑えたら投資的経費をどんどん抑えりゃ、経常収支比率は高くなって当たり前なんです。だからこれ上げようと思ったら、今、70パーセントが理想やと言えば、公共投資もっとやったらこれは改善される、そんな数字じゃないかなと思います。

それから34ページの記述、一番下です。集中取組期間の3カ年で500億円規模にするという非現実的な条件を設定した場合、これもよく考えてみてほしいんです。端的に言うと8ページを見てください。ここで臨時財政対策債を別にしたらどうなんのやというのは、ここだけ入れてくれてあります。今年の15年度の予算を考えても、臨時財政対策債を抜いたら公債費というのは500億なんです。現に既に500億になっている。何も非現実的じゃないんです。臨時財政対策債は制度的に交付税に代わって地方で借金をしておくれ、あとでお返ししますよという金なので、ある面で考えれば、乱暴かもしれませんけども、地方交付税の代わりやとそんな考え方もできるはずです。ですから、ここの記述でいくところがどうも私には、よう分からんなというところが現実なんです。

それから47ページ。ここの制度設計の話なんですが、これはトータルマネジメントの最終報告をこの前に出したばかりで、またここから考えていくというふうなところが、どうしてここの整合が取れとるのかな、どうかなというのがちょっと疑問です。

それからその次の県単独補助。特にここで申し上げたいのは、県単独補助をやめてしまおうというところがどうも市町村いじめじゃないかなとそんな気がしてならんわけでございまして、例えば49ページの(エ)交付税措置と重複している補助金の廃止、見直しと。既に市町村の基準財政需要額に算入されており、交付税措置と重複している補助金は、廃止見直しを行っていくことと、こうやって書いてあるんですけども、交付税というのは自由に使えるから交付税ですね。別に補助金じゃないんです。県もじゃあ交付税措置のとおり基準財政需要額のとおり、それに使っているかというとそうではないはずです。自由に使えるお金、あくまで算定基準の数字であってそれがあるからこれはあげないよ、これはあげるよと。元々交付税の思想とはかけ離れたところの言い回しで終わっているような気がするんです。現実に1つ例を言いますとね、例えば県の道路の維持予算。これ基準財政需要額では70億。実はいくら使っているかというと、大体60億。その差10億です。交付税では39億いただいておる。結局県だってそんなことをやってないんです。ならば市町村にそこまで言うのはいかがなもんやとそんなような気がいたします。

それからこれもよく似た話なんですけども、やはり57ページ「社会資本整備のあり方」、ここのアですね。ずっと読んでいきますと、「これまでと同様の規模で引き続き個々の社会資本整備に投資していくことは困難な状況にあります。」と。これ、来年度予算ですね、もうこれあげとるんですね。平成15年度超えて、16年度。投資については、社会資本整備については上げとると。基本的な現状認識がどうも欠落してないか、この報告書自体。改めてちょっと申し上げました。

それから、ちょっと単純な疑問で59ページの一番上のところでですね、「各県民局管内単位でコンペ等の方法により、三役等が当該地域において、重点化すべき事業を決定し、云々」と。これは要するに各県民局にそこまでの権限を持たして、いわゆる前の北川知事時代の新価値予算みたいなそんなようなイメージをされているのかなと、これ単純な疑問です、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

それから67ページの「給与費の抑制」。ここで定員の適正化を入れ、しかも給与費の抑制。アのところで明言してある一般職の給料を抑制することも検討する必要があるというところまで、果たして本当に言及していくのかというのが非常に疑問なんです。やっぱり働く意欲とか、そういったことを考えたらこれ軽々しく語る話ではないと思うんです。そこまで給与費まで抑えないかんほど、そんな状況になっておるかとその現状認識、これもすなわち現状認識の話ですけれども、私はそこまでいってないとそんなような気がいたします。

長くてすみません、それから、これもよく似た話ですけどね、74ページ。非常に過激な表現です。例えば財政再建団体になったらどうなるかといった具体的なシミュレーションをしまして、職員啓発を行っていくこと、いわゆる脅しみたいな話です。財政再建団体に果たして三重県が落ち入る可能性が本当にあるのか、私はないと思うんですけども、財政再建団体というのはお金が回らなくなる、完全にその年に欠損が出るという話であって、倒産ですね。そんな事態が県にとってありえるわけがない。

それからもっともっと行きまして、80ページ、81ページ。「起債の発行限度額に関する案」ということで、これも非常にここに思うんですけども、それこそ8ページ。8ページの起債の内容を見ていただきますと、平成13年度がピークです。いわゆる臨時財政対策債を考えなかったら、平成13年度がピークであって、段々もう既に落ちてきている、こんな段階でございます。ここにまだ追い討ちをかけて年間700億から800億というふうなそういうふうな想定で起債の限度額、これをもっていこうというのはそれはあまりにもやりすぎじゃないかと、その次のページ、82ページに書いてあるこの考え方。イメージ的にこの真ん中あたりですね。疾走する機関車を減速調整して大きく方向転換させる。私に言わせれば、大きくもう既に減速している状態が今の三重県だと、例えば地方交付税の今度の随分減らされておりますけれども、そんなかの1つ、県単の公共投資、平成2年、3年の水準に戻そうよと。ところが今や三重県の場合、平成2年、3年の水準よりも大きく下回った県単公共投資をやっているわけです。近県の岐阜県なんかでは公共投資が平成15年2300億、対して三重県1400億、その差900億円。これね、それ以上にまだ減速させる。一体どちらの県民がしあわせなんかなと、しあわせプランをつくる三重県としてもうそろそろやっぱり考えていただきたいんです。

それから最後88ページの基金の話を少しいたします。基金の活用の特定目的基金の更なる有効活用の方法について検討していく。具体的にどういった話か、これは単純な疑問なんで教えていただければなと。長くなりましたけどもそんなところです。

○山本総務局長 前段、若干この最終報告の提言と県の方針との関係のところは、まず第1点目はご理解をしていただいたうえでのご質問だと、こういう理解ですので、その点についてはもう冒頭申し上げましたので、これから県としてどうしていくのかということはいろいろなご意見も聞きながらやっていくということになりますので、そこを前段に置いて、あくまで報告書でこういう提案をしたということで回答しますので、私は座長であると同時に総務局長という二足のわらじを履いていますので、そこはちょっと冷静に財政問題検討会の座長という立場でこの報告書をまとめたということで、クールにご発言をさせていただきますので、その点はお許しをいただきたいと思います。

 まずは第1点目の平成14年度の延長線上の数字を使っておるんではないかということなんですが、ご案内のように非常にこれからの財政をみた時に国の三位一体の改革の方向とかそういうこともございますので、私どもとしましては1月28日に知事へ最終報告はしたものの、議会の方に最終的にお願いをしたのはもっと後になりますので、この報告はこの報告としてもう皆さん方に既に「県民しあわせプラン」の戦略計画最終案の中にはそれも踏まえた形で、4ページに2004年度から2006年度までの財政見通しを、2004年度は歳入歳出ゼロということで、2005年度190億の財源不足、2006年度は同額不足ということで、3年間で380億の財源不足がありますよということで、そこは現時点でのことはきちんとは報告はさせていただいていますので、我々としてはあくまでオープンな中で若い職員を入れての議論の中でいろんな作業をしていますので、検討会としてはこのあたりが外へ数字を出せるぎりぎりのところかなというようなことで、税の伸びとかそういうあたりをこの時点できちんとオープンにできなかったということについてもご理解を賜りたいと思います。

 それから県単独補助金の関係でございます。これもいろいろ議論がございます。決して県単補助金をまったくゼロにするということではなしに、現在掲げた5つの課題について3年間で見直していこうという中には、今、委員ご指摘の交付税措置があるものについての交付税の算定基準の考え方と、我々としてはダブル計上になっておるんではないかというあたりの意見の違いということは私も理解はしておりますが、いわゆる地域振興部が所管をしております地方分権推進方針の中にも2年間かけて市町村補助金を検討しようということがございますので、そことのリンクの中でこの問題も解決をしていきたいと思っておりますので、さしあたり横だし上乗せであるとか、高率とかそれから零細とか、今ご指摘の交付税と重複している、このあたりについて3年間の集中期間でいろいろ議論しましょうということで提案をさせていただいたということでございます。

 それから3つ目の起債の表現の仕方でございますが、これも委員ご指摘のように、臨時財政対策債というのは平成13年から国が全部交付税特会で借りて、地方へいわゆる全額交付しているのを、国も大変だから、半分は地方でも借金をしようというのが臨時財政対策債だと、こう言ってしまってもいいのかなと思うので、3年間で終わるやつがまた3年これからまた延びるということで延長されたわけなんでございますが、私ども、これもいろいろ意見の違いがあるので議論はしていきたいと思うんですが、いくら交付税で措置をされているからそれでいいということではなしに、やっぱり借金であることには変わりはないのは事実でございますので、そことおっしゃる建設地方債、いわゆる一般公共債やなんかとどう整合していくかということは私は非常に大きな議論になると思いますので、ここも前回でも臨時財政対策債も入れ込んだいろんな分析は、若干不十分ではないかという意見は予算決算特別委員会でもいただいて、この場でもいただいておりますので、そこは真摯に議論をしていこうということで、これから大事な議論だと認識をしております。

 それから47ページの記載でございますが、これにつきましてもいろいろそれぞれのご意見があろうかと思いますが、私どもはあくまでトータルマネジメントシステムとかあるいは県民しあわせプランというのは議会の中でオープンに議論する中で出来上がったものですが、あくまで私どもの提言はできることからやっていこうという知事の判断でもございますので、若干そのあたりは整合がない表現があろうかと思いますが、今後この提言を踏まえて具体的にどうしていくかという中できちんと整合がとれる形でやっていきたいなと、そのようなことを考えております。

 それから、5番目の県単補助は先ほどの回答と重複しましたので飛ばしていただきまして、社会資本整備、57ページの点でございますが、これから私ども実は提言させていただく議論の中でちょっと手前味噌になりますが、国の平成16年度の国家予算の中にも、公共事業イコール社会資本整備という発想はこれから国もやめていくんやというようなことが、逆に我々が提言を議論しているときに国の方も言ったというようなことで「してやったり」とこのときに思ったんですけども、なかなかそうは言いながら例えば保育所の施設整備あるいは特別養護老人ホームの施設整備等、道路の何メートル延長させるということは一緒のまな板で議論できるんかとか、委員の中には県土整備部からも出ていただいた方なんかは、土木の中でも何を優先するかなんて非常に難しい問題があるというようなことを、がんがん、喧々諤々の議論もあった中でこういう提言もさせていただいてますので、これを具体的にどうしていくかについてはいろいろ議論をこれから深める中で、そういうことが具体的にできるのかどうかも踏まえてこれから県の方針の中で整理はしていきたいとこのように考えております。

 それからコンペの方法でございますが、これも別にわざと答弁を避けるわけではありませんが、ひとつの提案でございますので、若い方もたくさん入っておりますので、新価値創造予算で参画した若い職員なんかは自分のしたことが採用されたことの喜びなんかも当然出てきますので、やっぱりコンペ方式よかったよねという意見なんかもありますもんで、例えばということで記載をさせていただいたということでご理解をいただきたいと思います。

 それから人件費の問題でございます。これについても、今、竹上委員のお話の中で、それでは一体限られたパイどうするのという非常に難しい問題があるわけなんですね。だから、私どもは決して財政規模を小さくすることが目的ではなしに使える金をたくさんほしいなというのが実は私どもの本音なんですね。そうなってくるとあまりこんなことを言うと問題が出るかも分からんけども、例えば人件費とか扶助費とか公債費を圧縮して公共事業に回すというと、これは角が立ちますけれども、だけど何かをしないことには使える金が出てこないという中に、県庁職員のやる気とかそういう問題は非常に大事にしなければならんと思うんですが、そうなってくるとどこで使える金を生み出すかという議論を、例えば今年度非常に製造業を中心に1つには平成15年度の当初予算の見込みが結構厳しかったために、100億の税を12月補正で補正をさせていただいたという、そういういい意味での要素はあったんですけども、やっぱり税を確保できる産業構造を変えていかないといかんとなると、そんなに急にしたから急に税が上がるわけでもありませんもので、そのあたりと、こういった、実は義務的経費は54.9%を三重県は占めておるわけなんですね。俗に言う使える金というと言葉は悪いけども、40数パーセントが実は、その中には警察官とかあるいは学校の先生なんかは人件費即事業ですから、何でもかんでも人件費を圧縮せいとか抑制ということではなしに、要は54.9%が義務的経費としてある中で、これからどんどん三位一体の改革の中で厳しい中でどこをどうするんですかという時に、人件費も聖域ではないですよねというのが提言の1つだとこういうことでご理解は賜りたいと思います。

 それから起債の発行、これも非常に議論がございます。ご承知のように岐阜県は確かに非常に起債を上手に発行もし、起債の発行の累計は確か1兆2000億円を超えておる県だとは思うんですが、非常に起債の償還期限を長くしたりしながら公債費負担比率が三重県よりも低いようなところでやっていると、非常にテクニカルに起債を使っていますので、こういったことは勉強する必要があろうかとは思うんですが、岐阜県の話が出ましたのであれですけど、岐阜県は公共事業は全体のシェアの中で三重県よりも数パーセント、3~4%高いですけど、三重県は福祉とか衛生とか教育なんかは逆に岐阜県よりもシェアは2~3%高いので、それが知事として、予算権を持つ知事が一体三重県をどういう方向にくにづくりしていくのかということにも尽きるのかなという気がしますので、そのあたりもこれから16年度の予算執行あるいは17年度の予算編成に向けて議会も含めて、いろんな議論が必要になってくるのかなということでご理解を賜りたいと思います。

 それから、特定目的基金の活用でございますが、これは具体的なことについては総括マネージャーのほうからちょっとお答えをさせます。

○小山総括マネージャー 特定目的基金の更なる有効な活用ということでございますが、特定目的基金は、これは条例でその目的は全部決まっております。ですからそれの目的に従って取り崩して使うということが本来の目的なんですが、ただ、非常に財政状況が厳しい時に、一方で余って一方で非常に厳しいということはどうかという議論もこれも出てまいります。その時に、やはりそれぞれの目的はあるといいながら緊急目的にどうするかということも考えれば、やはり条例の改正とかそういうことまでしてでも、あるいはそれを使えるとか、あるいはもう少し三重県はかなり特定目的基金の数が多くいろんな場に分けて貯金をしているという面もございますので、そういうふうなものは目的を統合しながらうまく使っていくということもできるんじゃないかということを思います。ただ、これは条例事項でございますので、そういう事態になればそういうことも検討しながらいろんな活用を考えていく必要があるというふうに考えております。

○竹上委員 いつも山本局長のご回答が暖かいご回答で、大変いつも聞くと嬉しく思うんですけども、いつもありがとうございます。

 お話はよく分かります。提言やからかなり内容的にはこれから検討やという話もよく分かるんですけども、ただ、これ新聞記事に出るんですね。新聞を読んでいる方というのは、こんだけにこれから三重県は抑えていく、まだまだ今よりももっと緊縮になっていくとか、そんなイメージでやっぱり新聞記事というのは書かれていきます。内容をこれ見ても非常にショッキングな内容と私は思います。それがやっぱり公表で表へ出る。ところがまた16年の予算もぱっと出ると。なんか違うよなと、なかなか予算の話なんて、なかなか一般の人はよく分からない。見出しだけでもう全部判断しますですね。この前の予算の新聞記事も2月17日の、基金が底をつくというふうなショッキングな見出しなんだ。ところが今日は最終的にまた130億積み増ししてですね、結局、貯金が増えておるわけですね。15年度最後で、県の貯金いわゆる財調と県債管理基金足したらもう500億超えているという話、こんな状況になっていると。ところがそんなことは記事にならないです。

結局、県民の皆さんというのは、すごい三重県ってとんでもない財政なんだなと、そんなショッキングな記事の方がなりやすいというふうなこともあるかもしれません。ただ県民が見たときに一体どういうふうに思うだろう。ですから私はこういう報告書が出るのは非常に気になるんです。そこのところはやっぱりよく県の公表の段階でよく考えてほしいなと、これが一番実は思うところでございます。

○山本総務局長 そのことで私のほうの意見もちょっとお聞きいただきたいんですが、決して私ども狼少年で大変だ、大変だと言っておるわけではなしに、比較的そういうことをオープンにしながら県庁職員の意識改革もしていただきながら今まできましたので、だから、ほとんどの県においてはもうマイナス予算、確か7県がプラス予算で、愛知県もプラスですけども実は借換債を大量に発行していますので、実質は愛知県もあれだけ万博あり、空港ありですけども実質はマイナス予算を組まざるをえなかったのは、三重県は平成14、15年と議会には非常にお叱りを受けましたけれども、ああいうような予算編成を何とか通していただいたことが、実は結構足腰の強い財政になりつつあるのかなということなんですね。だから、決して15年度の税収をわざと落として予算計上したわけではなしに、それほど見込めない非常につらい状況であったということはご理解をいただきたいと思いますし、税収確保についても最近では軽油のああいう事件なんかでもどんどん、三重県これ初めてやったわけなんですけどもああいうこともやったりして、税なんかでもなるほど悪いことをしたらやられるんやなということもどんどん出るし、県税の職場ではISO9000を取って、それぞれの職場がきちんと公平公正をするということをあちこちでPRしていることがそういう税の確保にもつながっておるのかなと。例えば先般新聞に出ました県営住宅の家賃滞納も、愛知県、岐阜県はうなぎのぼりに上がっておるけども三重県は現状維持だというのは、県土整備部が一生懸命議会でも訴えの提起なんかやらしていただいて、それぞれ滞納者に結構きついことをやってきておるから、そういうことになるのかなということもありますので、若干手前味噌にはなりますけども、厳しい中でこまめと言ったらあれですけども、結構まめにいろんなことを各部でやっていただいていることが、こんな厳しい三位一体の改革の中で何とか投資的経費を4.7%上げられたというのも私はそういう積み重ねかなという気がするので、そういうことについてもご理解もいただきながら、どういうことをすると使える金が増えるのかという議論をこういったところでいろいろ議論をしていただきますと、それが選択と集中にも繋がっていくのかなとそんな感じもしますので、その点についてはご理解を賜りたいと思います。

(2.今後の県民局のあり方について)

○三谷委員 一番最後のところに、県民局を4から5に再編すると、こう書いてある。これイメージでしょうけどね、出とるんですね。そうすると、常識的にいくと紀南紀北は1つになるのかいなとかね。これはどういうふうな具体的なイメージになっとるんですか。4から5というのは。それと生活創造圏との関係どうなりますか。ちょっと教えてください。

○山本総務局長 県民局のあり方の検討につきましては、この15年度の4月に総務局に担当参事を置きまして、前職場は地域振興部のマネージャーをやってみえました方が現在県民局の担当参事として松家さんが専業していただいていますので、そういったことも踏まえて松家の方から答弁をさせますので、ご理解を賜りたいと思います。

○松家参事 まず、2点ちょっとご質問をいただきまして、4から5の再編のイメージでございますけども、今先ほどおっしゃられましたように東紀州一本化とかいろいろ案があるんですが、これからそういった圏域についても県民の意見等も踏まえながら議論を深めていって考えたいと思いますけども、基本的にはやはりある程度、生活、住民の県民の生活圏というものがございますので、それを無視しての圏域の再編はありえないというふうに考えています。そういうことを前提に考えますと1つは二次保健医療圏というのがございまして、北勢はこれ一本になっていますけども、伊賀と中勢で1つとそれから松阪と南志で1つと、東紀州で1つと、これでいくと4つという圏域でございます。もう1つは旧建設省、もう今は国土交通省になっておりますけども、交通ネットワークの圏域の考え方で地方生活圏という考え方がございます。これは5つの圏域になりまして、北勢はそのままでございます。伊賀がそれだけで単独になっています。それから、津と松阪で1つになっていまして、南志はそのまま、東紀州が2つで1つと、これで5つになるんですが、そういった考え方もございます。こういった考え方もございますし、それ以外にもいろいろと考えられるんでしょうけども、私どもとしては今言ったような圏域をベースに、その圏域をまたぐ合併もこの中にはございますので、そういった市町村合併の動向も見ながら最終的に県民局が所管する圏域を決めていきたいというふうに考えております。ですから今のところはまだ白紙でございますけれども、ベースになるのはそういったところがベースになるのではないかと。

それからもうひとつは生活創造圏のほうの関係でございますが、これにつきましては今の行政圏域の考え方でいきますと、旧自治省が昭和44年に提唱いたしました広域市町村圏という地方の中核都市と周辺農山漁村を一体的に整備をするという考え方をベースに、「くにづくり宣言」の中でああいった圏域が出てきたと思いますが、広域市町村圏というのは県内に10カ所ございますけど、生活創造圏は9つでございます。1カ所はご承知の紀勢広域市町村圏が松阪といっしょになって生活創造圏というのが1つ減っていますけど、そういった経緯がございます。それでこの生活創造圏と県民局の区域というのが今言いました紀勢と松阪のところを除きますと、今ぴったりそれを割っているのがないわけでございます。ちょうど線が重なるという状況になっています。松阪と紀勢のところを除きましてですね。そういったこともございますので、今後の生活創造圏とその県民局をどうしていくかということになるんですけども、生活創造圏の扱いにつきましては今回のしあわせプランの中で、これも聞いていただいていると思いますけど、16年度に入ってから地域振興プランについてその圏域の見直しも含めて検討するということで、確か総合企画局のほうですけども予算計上も400万ほどされておったと思いますが、ご審議いただいておる最中やと思いますけど、そういった経緯もございます。

そういうことから、生活創造圏の場合は総企局の方なんですが、当然私どもの方の県民局との所管区域との関係もございますので、新年度に入ってその圏域のあり方も含めて考えていこうということになっています。ただ、私ども総務局のこの県民局の所管区域を考える場合に、やはりこれからの地域振興戦略のエリアと県の地域機関が所管するその所管区域はなるべく整合させてもらった方が行政の効率性という面でもいいんではないかという考え方を持っておりますので、そういったことを踏まえてこれからのポスト生活創造圏と言うのでしょうか、どういう名称か分かりませんけど議論を今進めていけたらというふうに考えております。

○三谷委員 そうすると今、生活創造圏、県民局が4から5ぐらいの再編のイメージで進んでいくということになりますと、生活創造圏という名称になるかどうかちょっと分かりませんけども、それは数が減ってくるんですよね。この県民局とぴたっと合わせようとおっしゃるように、合わせるのが望ましいということになれば。

○松家参事 ご承知のように、北勢県民局でも今、北勢県民局に3つの生活創造圏というふうに抱えておりますので、他は1つの県民局に1つというふうな形にほとんどなっていますけれど、ちょっとその辺はこれからの議論というふうになりますので、ポスト生活創造圏と言うのでしょうか、それを大きく捉えるのか、今までのをベースにしてそれをただ統廃合していくというふうな考え方でいくのかについては、これからの議論というふうに聞いておりますので、ちょっと私どもの方ではちょっとその辺は総企局との方と連絡を取ってやっていきたいと思っています。

○三谷委員 スケジュールを聞かせてください。大体今からどのようなスケジュールになっているのか。

○松家参事 17年4月が1つの目途ということで考えていますので、17年4月にはその時点での市町村合併の動向も踏まえた再編をまずはしたいと考えています。この段階でまだ合併が1年間の経過措置をとるような地域が出てきた場合には、その地域はもう1年後というようなことになるかもわかりませんけれども、まずは目標としては17年4月を考えています、再編をですね。そうしますと、これは条例改正が必要になってきますので、それと所管区域がもし変更となりますと県民への周知期間ということも、これも取らなければならないと思いますので、そうしますと、今年の12月、ですから平成16年の12月議会にはもう条例改正に持っていきたいというふうに考えていますので、9月、秋ぐらいまでには17年4月のおりに県民局をどうするかという再編案を固めていきたいというふうに考えてます。ですから非常にちょっとこう合併の動きと総企局のこれからの生活創造圏の検討ともあわせて互いに連携してその辺を考えていきたいというふうに考えております。

○三谷委員 県民局の数が少なければ当然担当する範囲が広くなってくるわけで、それが多くなるのか少なくなるのかもこれからの議論でいろいろ変わってくるんでしょうけど、それにあわせて当然、県民局の役割もこれ変わってくるわけですよね。ですから、そこら辺のところ一体でひとつ議論をしていただかないと、最初から役割も調整機能ですよというような話で前提を下ろしてしまって、後で県民局の数とかどういう地域をどの程度の大きさのところを担当するのかという議論が後からついてくるのは僕はちょっと逆の話だと思いますので、その辺のところはひとつお願いをしたいと思います。

 それと、地域予算、この県民局の評価の中で地域予算に関してのアンケートの結果というのが、職員の方の声というのが出ているんですが、地域の特性等活かした取組を行うことは有意義であるという意見がある一方で、予算調整等の手続きが煩雑であるなど、制度の改善を求める意見がありましたという、こういうような記述になっているんですけども、1つの地域予算のプラス面を評価しているところと、運用上めんどくさいという2つやと思うんですよね。ところが一方こちらの財政問題検討会の方では地域予算はもう原則やめていきますよという方向になっているんですが、どうもここら辺のところがちょっと整合性がないような気がするんですが、どうなんでしょうか。

○山本総務局長 この件については私のほうから答弁をさせていただきます。地域予算はまさに一般的には地域の予算という考え方があるんですが、実はそうではなしに、平成10年の行政システム改革の中で県民局長の予算権の拡大なんかもする中で、やっぱり縦でやっているとどうしても県民局長の横断的な横行政がやりにくいというようなことから、スタートしたところでございます。

それで予算書になれば当然、款・項・目の中に入ってしまうということで、地域予算という言葉は非常に耳障りがいいんですけども、款・項・目に入っちゃうと責任の所在が非常にあいまいなこともあったりするわけでございます。そういうようなことで本来私ども財政問題検討会の中で議論したのは、ある意味では県の予算、特定なものは除いて全部地域予算ではないかなという議論も実はあるわけでございますので、だから地域においてそういった県民局長のいわゆる横断的あるいは調整機能だけの地域予算ではなしに、例えば公共事業であったりすることもやっぱり地域のニーズをきちんと把握する中で県民局の果たす役割が十分機能しておるのかということも、これから大事な議論になってくると思いますので、ただ単に地域予算がどうのということやなしに、知事の掲げる「県民主役の県政」ということになるともっともっと市町村なり地域を重視しなければ、今まで以上に重視しなけりゃならんとなると、やっぱり狭い範囲での地域予算とか、あるいは狭い範囲での生活創造圏予算だけの議論ではなしに、もっともっと広い意味で地域のニーズをいかに住民に一番近いところが県民局でございますので、そこをどう反映するかという議論を深めていくというようなことで、提言をさせていただいたということでございますので、今委員ご指摘のちょっと矛盾するのではないかということは、私はそういう気持ちで財政問題検討会の中で記述をしたつもりでございますので、ご理解を賜りたいと思います。

○三谷委員 ですからね、地域予算のあり方も県民局の役割等の議論の中で当然考えていただかなきゃいかん話だと思っています。ですからそのあたりのところの順序をしっかり踏まえて今後ひとつお願いしたいと思います、終わります。

○舘委員 役割の関係から関連するのか分かりませんけれども、実は今言われましたように、一番県民に近いところやというふうな話の中で、広域的な関係で連携を図りながら総合行政をするんやというふうな形で、一番この1ページ目に、類型、形が書いていただいてあって、三重県の場合は総合型ですよと。本当にこのずっと見直しをしていくのに、その県民局は4つか5つかこういうふうな地域を持っていきながらやっていくんですけども、そこの機関がもう県庁の方の本庁は本店で、支店があって支店でもう全部いくのか、そういうふうなことについての考えというか、構想とか思いというのは持ってみえるのですか。

○山本総務局長 非常に冒頭、括弧付のタタキ台に、多分異様に感じたと思うんですが、実は県民局制度が昭和51年というか相当時間がたっている割には、縦と横と非常に行政難しいんですよね。縦のメリットもたくさんあります。縦の弊害もあります。だけど横も弊害が実はあるんです、というのは責任が非常に不明確になるという横のそのウィークポイントもあるわけなんですね。だから、51年に立てたんで今頃なんでタタキ台だと、多分異様に感じたと思うんですわ。それほどその行政の中で縦と横をいかにうまく練り上げていくかというのは非常に難しいかなという気がしますので、そういう意味でわざわざなんかちょっと恥ずかしい言葉やけどもタタキ台でなんか20世紀の言葉のようですけど、上げさせていただいたのはそこにありますので、実は2月18日に県と市町村の新しい関係づくり協議会があった時にも逆に市町村長さんのほうから今、三谷委員おっしゃられたようにもっと市町村も仲間に入らせていただいて、県民局のあり方をいろいろ議論する場を作ってくれとこういうご要望もありましたので、極力前倒しでオープンにしながら県民局のあり方、今おっしゃるように、県民局をいくつにするかということもさることながら、機能をどうするのかとかこれからいろいろ県の在りようが問われてきておりますもので、そういうことも念頭に置きながら、ちょっと我々の作業は非常にスケジュール的にハードにはなるんですけども、できるだけ「万機公論に決すべし」の発想で、いろんなアイディアをいただきながら、これから進む市町村合併にきちんと県が対応できる、そういう県民局づくりをやっていきたいなというようなことで、これから馬力かけてやらせていただきたいと思いますのでご理解を賜りたいと思います。

○舘委員 やはり一番県民から見て分かりやすい、それで効率がいい、仕事をしてもらいやすいというふうな観点でまた市町村の意見も多く聞いて、検討していっていただきたいと思います。

○岩田委員長 他にどうですか。それでは他になければ以上で総務企画常任委員会を閉会をいたしたいと思います。なお、次回は3月16日の火曜日午前10時から、付託委員会を開催する予定でございますのでよろしくお願いをいたします。本日はどうもありがとうございました。

〔閉会の宣告〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。

平成16年3月5日

総務企画常任委員長   岩 田 隆 嘉

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