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平成18年3月20日 観光・文化調査特別委員会 会議録

観光・文化調査特別委員会

会議録

(開 会 中)

開催年月日   平成18年3月20日  13:03 ~ 14:36

会 議 室   601特別委員会室

出席委員   12名

委員長 前田 剛志  君
副委員長 竹上 真人  君
委員 中村  勝  君
委員 舘  直人  君
委員 前野 和美  君
委員 田中 俊行  君
委員 中村 進一  君
委員 岡部 栄樹  君
委員 吉川  実  君
委員 辻本  正  君
委員 山本 教和  君
委員 杉之内 昭二 君

欠席委員    0名

出席説明員

[総合企画局]

総合企画局長   村林  守  君

政策企画分野

総括室長   天野 光敏  君

その他関係職員

[生活部]

人権・男女共同参画

・文化分野総括室長   安田  正  君

その他関係職員

傍聴議員    0名

県政記者クラブ  4名

傍 聴 者    8名

議題および協議事項

I 調査事項

1.みえの文化力指針(仮称)(骨子案)について

II 委員協議

1.委員長報告について

【会議の経過とその結果】

〔開会の宣言〕

I 調査事項

(1)当局から資料に基づき説明(村林総合企画局長 説明)

(2)質疑・応答

○前田委員長 それでは、現状の、今説明いただいた段階での文化力指針ではございますが、委員の皆様方からご質疑がございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでございますでしょうか。

○吉川委員 前の委員会だったかどうか忘れたんですが、申し上げたように思うんですが、ここに出ておりますいろんな文化財、すべて大事なものでありますが、いまだ日の目を見てないというか、埋蔵文化財がたくさんありまして、それを皆、発掘調査やれという意味ではないんですが、重点的にそういうことも進める中で、これは教育委員会の問題もあると思いますが、そうした中で老若男女を問わず、そして、ひいて言えば青少年の健全育成にも寄与できるような、そうしたものがあると私は思っております。観光、文化はもちろんのことでありますが、そうしたところがここに出ておりますか。ちょっと今、ぱらぱらっと見ているんですが、わからないので。

○村林局長 ご指摘の文化財そのものについては、ここでは文化財を大切にするとかそういう形では書いてないんですが、あらゆるところで文化というものを考えていく中で、ご指摘の文化財の見方というのも、学術的に単に保存するということではなくて、地域の方々が地域の大事な資源として考えていただく、そういった取組が大事じゃないかという考え方を出しておりまして、そういった中で、今までなかなか文化財としては保存の難しかったような例えば古民家とか、そういったものを地域の資源として生かしていく取組でありますとか、そういったようなことができるようにということで各部局でも取り組んだりしているところです。

 具体的に文化財、まず、基本的な考え方としては、3ページのあたりに「地域を元気に」というところがございまして、抽象的な書き方で、文化財という書き方はしてないんですが、3行目のところから、地域の「ひと」、「もの」、「こと」といった文化資源を活用していくということで、それについては地域内でそういった資源を大切にしながら、人とのつながりを広げたりするような中で、その地域が元気になっていくように取り組んでいこうという基本的な考え方を出しております。

 それから、次に、これは事例として挙げておりますので、必ずしも政策の具体的なものではないんですが、5ページのところにいくつか挙げている中で地域を元気にするための方策がありますが、例えばこの中で地域学という取り上げ方をしておりまして、3行目には、例えば資格検定試験もある「伊賀学」でありますとか、あるいは大学との共同研究なんかも活発な「みえ熊野学」とか、そういった地域に対する取組なんかについても重要だという認識のもとに、こういった事例を挙げているところでございます。

 具体的には、こういった文化ストックなどを大事にしていこうという考え方をこの文化力指針で書いた上で、それについてそれぞれの各部局の取組がよりこういった方向に変わってくるようにという考え方ですので、それを踏まえて次期戦略計画なりの議論の中で我々総合企画局、来年度から政策部になりますが、そういった議論に参画しながらこういった方向に進めていきたいと思っております。

 また、先程申し上げたヒント集のようなものを作る中では、できるだけ具体的な取組なども想定したような書き方というのは考えたいとは思います、現時点では委員のご指摘からいくと抽象的かと思いますが、大きな方向性はそのような方向で書いているつもりですし、取り組んでまいりたいと思っております。

○吉川委員 だいたいわかったんですが、総花的に、三重県下、津々浦々までやれという意味ではないんですけども、重点的なものに絞って、観光資源ももちろんとしてやっていくような示唆をいただくとありがたいんですが。どうも総花的ですので、もうちょっとそこらの、重点的にお考えがあったら。

○村林局長 今のところ、重点という意味ではまだ明確になってないんですが、津々浦々というか、私ども、この文化力指針というのは基本的に地域の方々と一緒にやっていこうということですので、地域の方々の幅広い取組の中でいろんなものが出てくると思います。その中で県がやはり取り組むのは、委員おっしゃるように重点的なものを選びながら、県としてもメリハリをつけながら取り組んでいくんじゃないかと、そのように考えておるところです。

○山本委員 知事が立候補して、当選して、自分なりのオリジナルなポリシーというのを出していかなきゃいけないという中で、こういった取組をされたと思うんですね。とてもいいことだし、いろいろな戦略の中で今まで手がつけられなかった、もちろん施策としてはずっとあったんでしょうが、それをクローズアップさせながら展開していくという、こういう方策に対して私も賛意を表する一人なんですが、ほかの県で、例えば47都道府県の中で、こういったような文化力とか、そういったものをこれぐらい大きくクローズアップさせながら、取り上げながら展開していくというような県というのはあるんだろうか。

○村林局長 後ほど他県の取組については補足させますが、私どもいろいろこの検討をする中で、時代の大きな流れとして、やはり文化が1つのキーワードかと思っております。国等の政策の中にもそういったところがにじみ出してきております。それとまた、従来の発想として、社会基盤としてはインフラといいますか、そういうハード整備が社会の基盤、社会資本だというとらえ方が強かったのが、社会関係資本という言葉などが出てきて、人と人とのきずなでありますとか、その地域が持ってる文化の力とか、そういったものがこれからの活性化の非常に重要なファクターになるというような考え方などが一般的になってきておりまして、そういった中でそれぞれの県も認識は始めていると思います。

 ただ、明確に文化力ということで政策のベースに置こうということまで、きっぱりと取り組んでいるというのはたぶん三重県だけじゃないのかなということで考えておりますが、その状況などについては、担当室長から補足させます。

○竹内室長 文化力という言葉につきまして、最近、いくつかの県で文化力という言葉を1つのキーワードにして取り組んでおるところがございます。

 例示をさせていただきますと、京都府、それから静岡県、それから言葉の使い方にもよるんでしょうけども兵庫県、こういったところが文化力という言葉をキーワードとして使われております。

 京都府につきましては、京都府文化力という言葉を1つのキーワードにしまして、京都はもともとそういう芸術のストックが非常に多いところですので、そういうものを大いに活用しようという思想かと思います。

 それから、静岡県が、現在策定中なんですけども、基本政策というのを策定に取りかかってみえまして、その中で21世紀は文化力の時代だと、こういうキーワードでもって1つの組み立てを考えようとされております。

 それから、兵庫県も、芸術文化振興ビジョンの中で文化力という言葉を使いながらやられようとしております。

 国の方でも、先程局長の方からも少しお話がありましたけども、文化庁の長官、河合長官が平成14年になりますけども就任なさいまして、文化力ということで、人々を元気にする力があるということで、文化力を使って日本を元気にしようと、こういう文化庁の取組がなされておるところでございます。

 概要はそんなところでございます。

○山本委員 文化の中の文化力という施策というか、こういうものを表に出してやられたのが京都であり、それからあと静岡、兵庫というようなこと、それに三重県ですね、こういうようなことでございます。だけど、おそらく47都道府県全部、観光、文化というこういった施策では、それぞれみんなやってると思うんですよ。だけど、その中で観光とオーバーラップしてる部分というのがあるし、また、文化力ということで独自の施策を講じようとしてるのが三重県ですよね。元気にしようというそういう糸口の中で文化力。

 これがですね、本会議なんかでも議論があったように思うんですが、三重県の職員の人たちにも徹底すると。県民にも当然徹底するということが大事なんですが、今までのいろんなそういう県の皆さん方が施策を講じる中で、三重県職員の方たちだけがわかってて、市、町、村、村はもうなくなりましたが、そういった方々へのアプローチというか周知徹底というか、そこがどうも薄いんじゃないかなというふうに思うんですね。どれだけ三重県政、知事先頭に立って文化力を高めようとか、新しい時代の公とか、そういった言葉で強力に展開しようとしてても、それにつながるパートナーシップであると言われる市町がなかなかそこのところを理解してないようにも思うし、これからだと思いますが、今度は市町の職員の方々へのそういう啓蒙活動というか、そういうようなものというのは具体的にどういうふうにされてるのか。

○村林局長 おっしゃるように市町とやっぱり一緒にやっていかないと、先程申し上げた地域力とか、そういうものを生かす取組はうまくいかないと考えております。非常に重要だと考えております。

 その中で、この指針の策定過程でも、例えば知事の膝づめミーティングなんかでも、積極的に市町村長とディスカッションしたりしながら、それも生かしながら作ってきたという経緯もあります。それにまた事務的にも、いろんな形で策定中のものを市町へもお配りをして、ご意見をいただくとかいうようなこともしてまいりましたが、本格的にはたぶん来年度、先程申し上げましたように今年度はスケジュールが押してますので、その問題もあるんですが、来年度早々にも市町とはいろいろ取り組んでいかなきゃいけないと。

 その1つは、市町との新しい関係づくりの協議会というのができております。昨年度は、新しい時代の公、そこで議題を取り上げて、今後の地域づくりとかそういうことのあり方にどう生かしていったらいいんだというような議論をしまして、そこでは三重県庁が提唱している新しい時代の公という考え方は非常に大切だねと、共有していこうというような具合に、部会ではそういう結論になって、それを協議会にも報告を先般したところです。

 18年度は、この文化力もそういったことのテーマに入れていただいて、県土づくりとか県が取り組んでいることと、それからこの文化力の取組、それからそれぞれの市町が取り組んでいただく地域づくり、そういったもの一体になって一緒に考えていこうというようなことで、部会のテーマとかそういうことに取り上げてもらえないかというようなことでお願いをしていきたいと、そのように考えて、今お願いもし始めてるところでございます。そういった取組の中で密接に連携をとって取り組みたいと、そのように考えております。

○山本委員 昔、まつり博があって、その後、歴史街道フェスタがあって、三重県のいろんなそういう地域に伝承されてるような、また歴史に裏打ちされたような、そんな街道というかそういったものがあるわけでしょう。そういった、おらが町にも昔こういうような街道があったよと。江戸時代にこういう道を通って、例えば志摩でしたら、この道を通って朝熊へ行ったよというような、そういう道があるわけですよね。それはもう歴史街道フェスタのときに、京都から伊勢までのあの街道にもう一回行政の光を当てて、地域振興策としてとらえていこうよというようなことで、それぞれの部局が頑張ってもらって一応成功したように思うんですね。

 本当はですね、知事なり市町村長さんたちが火をつけるのはいいんですが、地域の伝承されたようなそういう文化というものは、それぞれの地域から本当は沸き上がってこなきゃいけないし、提案がされてこなきゃいけないわけです。だけど県としての役割は、こういうペーパーを作って文化力とはというようなことを提示するんじゃなくて、火つけ役だけで、あとは、地域予算ではないんですが、それぞれの地域から提案を受けて、それを具体的に市としての独自性、また県としての独自性というか、そういったものを作り上げていくのが文化力じゃないかなというふうに私は思うんですけども、違ってるかな。

○村林局長 まさにおっしゃるような、やはりそれぞれの地域がいろいろ発案いただいて、地域の取組がメインになるというのが非常に大事だと私も思っております。

 それで、具体的には先程ご紹介した市町とのあり方協議会の部会の中でも、そういった地域が主体になった地域づくりの取り組み方について、市町あるいは県がどんな役割を果たしたらいいんだろうかというような議論もされてまして、やはり側面的な支援ではありますけれども、県も非常に大きな役割を果たしていくんじゃないかと。例えば、そういう地域レベルのパートナーシップができた場合に、そういったところにいろんな情報をとか、そういったようなものを提供するような役割でありますとか、あるいは今現在、県はさまざまな形で地域への助成事業、支援事業なんか持ってますが、そういったものを地域の目から総合化して支援をするとか、やはりそういうことが望まれるんじゃないかというようなご提言を部会からはいただいております。

 そういったことも踏まえまして文化力指針を作りましたし、それから県土づくりの調査も今やってるところですが、そういったことも踏まえて、これからそういった地域が主体的に取り組むところに、県としてどんな役割を果たしていったらいいのか、そういったこともさらに努力していきたいと、そのように考えております。

○山本委員 ありがとうございました。我々が知らないところで、三重県下の中でいろんなそういう伝承とか逸話とか、そういったものを絡ませながら地域振興を図りたいなというような地域っていっぱいあると思うんですね。だから、そういったところへ引き出すのが県としての、まさにそういうオーガナイザー的な役割が県なんじゃないかなというふうに思うもんですから、どうぞそのへんのところも周知徹底して、末端というと語弊がありますが、隅々までこの意味が徹底されるようにやっていってもらったらありがたいな、こんなふうに思います。以上です。

○吉川委員 総合企画局長としてのお考えを聞きたいんですが、三重県はメディカルバレー構想を推進していく中で、ここらで高等教育学校の誘致、こういうことのお考えはありませんか。

○村林局長 そうですね、ちょっと私としての考えということで。

○吉川委員 教育だけども、総合企画局長としての。

○村林局長 大学政策というのは非常に私も重要だと考えておりまして、大学との連携というのは私どもの企画局で取り組んでおります。

 そういったところで、大学政策をどう考えるかということについては非常に重要だと思いますし、それから、メディカルバレーについては特に産学官民でネットワークを作って活性化をしていこうということですから、その中で高等教育機関の果たす役割は非常に高いとは承知をしておるんですが、今現在、高等教育機関を誘致しようと思いますと、現実的にはかなりハードルの高い政策でございますので、そういった情報などは十分、そういう立地の可能性とかは常にアンテナを高くしなきゃいけないと思いますが、今直ちにこういうものを誘致するというような考え、企画局にあるわけではございませんので、そこはご理解賜りたいと存じます。

○吉川委員 当然教育委員会の所管でもありますけれど、しかし、総合企画局としてのお考えもあって、そうした中で相互が相まって、ここらでそうした高等教育施設というものを三重県が設けていくのがボチボチいい時期ではないか、メディカルバレー構想を進めていこうと思ったら、どのみち必要になってくるんじゃないかと思ったんでお聞きしたんです。まあ頼みます。

○辻本委員 文化力という言葉が突如として出てきたというとおかしいかもわからんけども、文化というものをとらえていたこれまでの人たちに、新しい文化力という1つの考え方をもって、そして三重県を力強いものにしていこうという、発想としてはわかるんですが、これを今いろいろご説明いただいた局長自身が、そしたら文化力ってあんたわかってるのかといったらね、いや、そのう、というような答えが返ってくるのと違うかなというぐらい、この文化力を理解するということは難しいんじゃないかなと思うんですね。

 1ページの(2)の途中に、長い時間をかけて育まれてきた知恵と工夫の結晶というのが文化であると、それで、生活の質を高めるための人々のさまざまな活動及びその成果が文化だというふうに、こう定義してもらってありますね。それが人間の暮らしをよりよくしていく力なんだと、それを文化力というんだと、こういう定義だろうと思うんですけどね。この文章を読んでおって、それじゃ、今盛んに南北格差とかいうことが言われてます。そうすると、その南北格差という、いわゆる南の方と北の方と比べると、文化力というのは違いがあるんだろうか、ないんだろうかと。あるいは人間力という言葉も出てきますが、これに当てはめてみたら、いわゆる南北格差というのはあるのか、ないのか、どうなんだろうというふうなことを思うんですね。

 ここにも書いてあるとおり、やっぱり文化というのは、そこの土地に長い時間をかけて発生して作られてきたものが文化だと。それが人間を、あるいは地域を力づけていくんだということで文化力を高めていきましょうという、こういう発想は、わかるようでなかなかわからない。県民個々にとってみたら、あなた、文化力はって言われても、それはなかなか答えられにくいんじゃないかなと。そういう意味で僕は、この文化力指針というのが県政の政策の中心になっておるというのはね、やっぱりちょっと理解しにくいんじゃないかなと、こんなふうに思うんですね。それを私がわかるようにと言われて、私のレベルに合わせてもらわないといけないのでなかなか説明しにくいと思うけどね、そんなことを僕は思っているんです。

 文化力という、ちょっと違った角度で三重県を見ていこう、そして三重県を直していこう、未来を切り開いていこうというね、それはわかるんだけども、先程山本委員からも話があったように、市町が理解をし、そして県民が理解をして初めて知事が考えている文化力というふうになってくんでね、そこまでいこうとするとなかなか難しいんじゃないかなと。今、地域の文化力に格差があるとしたら、そんなものはどうして直していくんだろうというふうなことを思うもんですからね。わかるようなわからんような質問なんで、余計答えにくいかもわかりませんけども、私はそんなふうに思うんですけどね、ちょっと何か教えてください。

○村林局長 文化力に格差があるのかというご質問ですけども、私の考え方としては、文化、それぞれの地域に文化の違いがもちろんあって、違いますから文化ですけども、そのものに格差があるというとらえ方ではないんじゃないかなという前提で起案してるところです。

 ですから、本会議でも南北格差の問題を取り上げたときに、やはり文化力というのが1つの力になるんじゃないかというようなご指摘もあったように記憶してますが、それはやはり文化そのものにいろいろ多様性があっても、それが格差ではないというところに着目されてそういう議論になってるんじゃないかと私は理解しておるところです。

 その場合、確かに委員がおっしゃったように、政策として生かすことは難しいじゃないかとおっしゃるのはまさにそこのところででして、例えば格差というのをはかるときには1つの、例えば所得でありますとか、GDPでありますとか、単純な物差しで当てはめて、ここはこの水準だから高い、ここはこの水準だから低いと、こういうことでありましたけども、文化ということになりますと、それぞれの文化の違いはあっても1つの物差しじゃたぶん測れないということになりますと、そしたら我々ある程度、政策としては合理性なんかを求められますから、そういったところでどういうふうに考えたらいいのかということを明確にするというのが、たぶん非常に難しくて、議会からもご意見いただいてるんじゃないかと。

 その中で、知事とかがご答弁させていただいたのは、そういった文化を生かすという発想の転換をするということが大事なんで、例えば、こういうものはいい文化だ、こういうものは悪い文化だとか、そういった単一的な発想ではなくて、今まで何か1つの価値観にとらわれて判断をしていたような政策を、もう少し多面的ないろんな要素があるんじゃないかという発想の転換をすることなんじゃないかということで、確か知事も答弁申し上げていたように記憶してますが、この文化力指針もそういったところでより鮮明にできたらと。そのために、先程申し上げたような職員向けにそういう発想の転換ができるような、もう少し具体的な何かヒント集みたいなものがないと、なかなかそうはならないなということで、ここは思い切って少し時間をかけることにしたというのはそういうこともありまして、そういう作業をしてるところでございます。

○辻本委員 これが1つの教科書というんですかね、読み物として県民に与えられるんならそれでもいいと思いますけど、これは政策の中心ですよと、文化力というのが、ということになってくると、それに従って政策を立て、予算を組んでいくわけですから、極めて抽象的なんですね、考え方が。どこどこで何々をしなさいという具体的な施策になかなか結びつきにくいでしょう。そういう点で僕はどうなるんかなということがよくわからんので、わかったようなわからんような質問しているんですけどね。

 県が政策としてこんなものを出すんですよっていうときは、必ず裏づけになる予算とか、あるいはそんなものがなけりゃいかんと。文化力を高めるというための政策は何なんだ、それに対する予算はどうなんだと言われたときに、それはこれからなんですよという答えが返ってくれば、まあそれでよろしいんだけども、どういうふうにそれを組み立てていくんかなということが、私自身がわからないですね。私自身がわからないから聞いておるんで。

 例えば知恵の輪のようなものがあって、材料があると。これは、組み立てると何かができるんだなということはわかる。あるいは何とかっていう、はめて組み立てていく、ありますね、そんなものだったらわかるんですけどね、この文化力の指針というのがどんなふうに組み合ってて、どんなふうに文化力が上がって、上がっていく、下がっていくというのはおかしいんかな、高められてくんかな、三重県がどうなってくんかなということが私の頭ではよくわからんのでね。だからそのへんを具体的な施策として、あるいは予算づけとしてどういうふうな形になっていくのかなというところを聞きたかったんでね。それはこれからですというんだったら、よろしいですよ、それで。しかし、市町に話をして、それから県民全体にこれを説明して、そしてそれが野呂県政の軸なんですよと、こういう話になってきますとね、ちょっとやっぱり私もよくわからん部分があったので。

○村林局長 今、ご指摘のあった文化力を高めるための予算というのをどういう具合に考えてるんだというふうなことでしたけども、中間案の段階までは、ある程度そういった大きな文化力を高める政策というようなものを立案することなのかなというような感じも我々持っておりました。その中間案を、たたき台でしたけども、あちこちでご説明をしたときのご意見では、文化力というのはやはり政策のベースに置くものであって、直接何か、例えば文化力を高めるための学習事業をするとか、そういったことではないんじゃないだろうかというご意見をいただきまして、中間案については非常に具体的な施策の体系のようなものを考えてるように見えるけど、それは違うんじゃないかというようなご意見もいただいてきたところです。

 私どももそれを踏まえまして、骨子案では、できるだけ政策全体のベースになるような、そういった発想の転換ということでまとめられないかなということで、そこは若干方針の転換をいたしました。

 そういった中で、いくつか例示を挙げてるのもそうなんですが、例えば古民家の再生とか、そういったことが文化財の分野の政策としては従来ありましたけども、それを地域の文化力としてとらえて、そこへ県民の方々が集ってそれを生かして地域づくりをやっていくとか、そういう発想はなかなかなかったんじゃないだろうかと。あるいは場合によっては、1つの政策を実行する中で、例えばこの間、私も職員同士で話し合ってましたら、路地裏とかそういったものを、実は道路政策をやる中でつぶしてきたりしていって、大事なものだと思いながらも、それを道路政策の中でやむを得ずつぶしてきたような経験を語っている職員もおりましたし、そういったことがこの文化力指針を出すということによって、発想の転換をする中で、実際それぞれの地域の文化力なりが高まっていくということじゃないかなと思ってます。

 ただ、もう1つ、この文化力指針を取り組む中で、元気な三重づくりを進めたいということを打ち出してまいりました。そのために、単に政策のベースとしてそれぞれの政策の発想の転換をやってくださいというだけでは、若干弱いところがあると考えておりまして、そこについてはこの議会でもご議論いただきました心のふるさと三重とか、やはり今まで若干足りなかったところを次期の戦略計画に向けて強力に、短期間で目途をつけなきゃいけないようなものについては18年度に調査をして、そういった今まで県の取組の中で、文化力という目から見たら少し足りなかったところについては補いたいなと、そのように思ってるところでございます。

○辻本委員 長くなって申し訳ありません。私の町にですね、夏は盆踊りがあって、前へ太鼓を吊って、かんこ踊りというんですが、しゃぐまかぶってね。それから、正月になるとお頭神事といって、かぶってやる神事があるんですね。これはずっと何百年か何十年か知りませんけども伝わってきた1つの文化だと思うんですね。そういうことを考えたときに、この文化力指針とそれがどう結びついていくんかなというね、僕自身がわからないし、そしたら町の人がどんなふうにそんなことを考えていくんかなということがよくわからなかったんで、もう議論はしませんけども、せっかくこうして文化力を高めるという指針を出してもらってたんですから、そういう町の人々がやっぱりよかったなと、こういうふうな結果に終わるのにはどうしたらいいのかなという、僕らも知恵を出さないといかんと思いますが、そのへん行政は知恵を出してもらって、そして本当に三重県全体がよかったなと、こういうことになることを祈念いたしまして、もう議論は終わります。

○杉之内委員 この問題は、今回私としては一般質問でも取り上げさせていただいたところでありますけれども、まず1つは指針という言葉ね。これは羅針盤であり、1つの針ですね。国がやりました文化というこの発想は、非常にこれは全国的にも文化・芸術というこのレベルを上げていこうと、こういう意味合いがあって、相当これも少ない予算が1,000億を超える予算に実は今日までになってきた。これはやっぱりそれなりに私は評価をしておるんですね。それを三重県に持ち帰ったときにどうなってるんかなということを調べました。そうすると、文化庁が出す予算は、10割文化庁直轄として、それぞれ教育委員会なりの予算に反映されておるという、こういう実態がございます。

 野呂知事が、この文化という問題、力というこの文化力という問題、これ我々、知事と懇談しているときは非常にはまる話なんです。それをですね、公に出して、議会にこういったことでやるんだといってくるような問題でもないというふうに私は認識してるんです。

 なぜかというと、まず国が示してるのはやはり基本法というのをきちっと制定してます。そして、何を目的にするのか、責務は何か、明確になってるんですね。三重県に戻ってきて知事が言い出すと、これちょっとわけがわからんような話になって、我々は反対する気は全くありません、一生懸命やろうとしてるわけですから。しかし、あえてこんなことを大上段から振りかざすということは、むしろこれはもうすでに、早くからやっているというふうに私は認識しているんです、基本的には。

 したがって、中身はみんなそれぞれ書いてある言葉は悪くありませんよ。これはこれでいいと思いますが、ならば、今日まで古くから歴史があるこの文化、芸術は一体、総括をして、三重県はどこまで取り組んできたのか、ここをまず検証しなきゃいかんと思うんです。たくさんあるんですよ。これはもう一緒になっているんですと、文化力なんですと、これが指針になってこれからやってくんですよという、こういうことに話はいくんでしょうけども、こうやって議論しているのも文化なんです、これ。

 たまたま、この間の本会議のときにエレベーターが故障してたんですね。そして階段を上がっていって、ランプがついてたんです、横に3つばかり。そこで岩名議員が、杉之内さん、これも文化やぞと言って、そんな話をしたのを私覚えてますが、いずれにしても、むしろこれをやるんであれば、やっぱり責務と目的というものの基本的なものをきちっと我々議会に示していかないと、なかなか我々に理解しろといったってできませんわ、これ、実際言って。

 ですから、まず条例なるものをやっぱり作るのが先じゃないかというのが私の持論なんです、かねがねから。ですから、これやっぱりやらないと、闇雲にこれをやったら、ただ文化と言っておればそれでいいわけですから。お金は出すのか出さんのかもわからないしね、いたずらにこういう形でもてあそぶような形になってもらっては困るなと、こういう思いがしてるんですが。

 したがって、結論を言いますと、やっぱり三重県に対するこの文化力指針なる条例は、出すのか、出さないのか。気はあるのか、ないのか、このへんはどんなふうですか。

○村林局長 県の責務とか明確にして取り組むべきだというのはおっしゃるとおりかと思いますし、県が何をやるかというのを明確にすべきだというのもおっしゃるとおりかと思いますが、現時点では、この文化力指針そのものが政策のベースとして、いわばしあわせプランを実施をしてくための、職員がいろいろ考えるときのよりどころにしたいと。あるいは、ひいては県がそういうよりどころにするんだから、県民の方々とも共有しながら一緒にやっていきたいと、そういうようなことで作るものでありますので、この文化力指針そのものを条例にというのは現時点では馴染まないんじゃないかなということで考えております。

○杉之内委員 であるならば、文化、芸術なりは現時点のあるものの中の基本方針、基本法というものを条例として作らなきゃいかんのじゃないですか。今、三重県はそんなものは1つもないんですよ。それは別にして職員のための精神訓話だったら、それはそれでいいです。私は反対する気はありません。これが一人歩きしていきますとどうなるかというと、お金はないので、予算はないので、ともかく地域で頑張ってねと、それが地域力になるんですというふうな形で、そして、あとは共助の社会ではお互いに協力し合っていきましょうとか、そういう話になってくることは、これはもう間違いなく行政の考え方であると。

 我々、議会としてはどういうことかというと、やはりそれにはきちっとしたものがあって、そしてそれに向かって我々はチェックしていく1つの機能を持つ議会でありますのでね、こういうことで指針だということで出してくるんであれば、これはこれでもう、どうぞ知事さんおやりくださいという形に私はならざるを得んのかなと。我々に、議会にそのことを押しつけるような形のようにも聞こえてくるし、それを言うと今度は逆にこれは職員の精神訓話のような形なんだとか、こういう、やっぱり行政は今までもそうだったけど、こう言えばああ言うし、ああ言えばこう言うという、こういう状態の県行政ではいかがなもんかなと、こんな思いもするんですけども、ここらへんはメリハリはつくのかな。いかがなんでしょうか。

○村林局長 おっしゃってますように議会に押しつけるというつもりで作ってるんじゃなくて、これはあくまでも執行部としてこういった指針を、政策のベースにできるような指針を作りたいと、それを県民の方々とも共有できるものにしたいと考えておりますので、議会からさまざまなご意見ももうすでにいただいておりますが、ご意見をいただきながら任務をしていきたいなということですので、決して執行部の考え方を議会に押しつけるというつもりではありません。

 ただ、おっしゃった条例という形できちっとすべきじゃないかというのは、ご意見としてはそういうことはあるかなと思って承りますけども、現時点でこの文化力指針の性格とかを考えますと、これが直ちに条例になるものだと考えてないということで申し上げたわけですが、こういった職員がいろいろ考える政策のベースになるような考え方として、まずは作らせていただきたいと、そういうふうに考えておるところでございます。

○杉之内委員 じゃ、もう1つ伺いますけども、確か文化力の問題については平成16年以降いろんな、特別に審議会とかそういうふうなものをやって今日まで来て、我々あの当時伺っていたのは、最終的には基本条例なるものが当然必要ですと。こういうふうに確かお話の中にあったように私は記憶しておるんですが、これは消えていないというふうに認識していいんですか。

○村林局長 基本条例というのは文化の基本条例ということをですか。必要性がないということではなくて、今回は文化力指針という形でまとめさせていただいて、幅広い意味でのいろんな文化を政策のベースにするということの方向性を作りたいと、そのような意味でご相談申し上げてるつもりでございます。

○杉之内委員 そうすると、各担当部局の方にも一応チェックが入るという、12のチェックというのが別表にあるというふうに書いてありますけども、これやっぱりそれに、方向性としては持ってこうとしてることは事実じゃないんですか。そうすると、ある程度それなりの目的、責務というものを明確にしていかないと、僕はこれは、あるところは進んでおるけども、あるところはもう別にどうこうないと。こんなような文化、偏った文化になってってしまうんであれば、むしろそちらの方が混乱を招きそうな気がするなという思いも実はあるんですよ。この点はどんなふうに認識したらいいのかな。

○村林局長 12のチェックリストにつきましては、議会の方からさまざまなご意見をいただいておりますので、私の方としてはこれをどう扱ったらいいのか、現在検討しておりまして、今委員おっしゃったように、担当部局のチェックをこれでするんだという具合にとらえられますと、ちょっと性格が違うのかなと。先程来申し上げた、職員が発想の転換をしていくということが大事であれば、やはり職員自らがこういったものを見て、いろいろ考えてもらうためのものとしたいと思ってまして、そういった形にこのチェックリストもしたいと考えてますが、これとあわせてヒント集のようなものも作って、それぞれの職員自体も自らやはり政策のあり方のようなことを考えていくということが大事じゃないかと、そのように思っているところです。

○杉之内委員 そうすると、以前知事がこれを出してきた関係から今議会でいろいろと議論されてきて、若干ニュアンスが少しずつ変わりつつありますが、これは我々の議会の意見も十分尊重しながら、今後取り組み姿勢も変えていくことは、あり得るという考え方でよろしゅうございますか。

○村林局長 本日、出さなかったのは誠に申し訳ないと思ってるんですが、それは議会からさまざまなご意見をいただいておりますので、それについてできるだけお答えするような形でまとめなきゃいけないと考えまして、作業が間に合わなかったというこういうことでございます。

 本日いただいたご意見とかも含めまして、できるだけ早くまとめたいなと。それについてもまた議会の方に早い時期にご説明の機会をいただきたいなと、そのように思っているところでございます。

 また、文化力指針を作った後でいろんなご意見も、動かしていく中で出るんじゃないかなと思っておるんですが、そういったことについても先般、知事が予算決算特別委員会だったかなと思いますが、ご答弁申し上げた中では、柔軟に、これからいろんな課題が出てくれば、柔軟に対応していったらいいんじゃないかというようなことをお答え申し上げていたように記憶しておりますので、この文化力指針を進める上でもご意見を賜りながら進めていきたいなと、そのように思っております。

○杉之内委員 それじゃ、そういうふうな形で十分意見を聞きながら進めていくということであれば、それはそれで了とさせていただいて、一応私としては終結いたします。

○岡部委員 文化というのは、かなり幅広いと思うんですよね。伝統文化と、それから歴史文化というのに分けられると思うんですよね。知事以下いろんな方がお力になって熊野古道も世界遺産になったと、これも大きな観点から、もうまさしく歴史の文化遺産だと思うんですよね。

 だいたい歴史文化というのは、私は、行政がかかわっておる部分が大きいかなと、こういう感じがするんですよ。問題は、私は、地域文化というか伝統文化というのは、これは地域が、それぞれの地域が伝統的に持ってきた、この文化だと思うんですよね。これはやっぱり地域の方々、各市町がどこまでどんなふうに持続していくかということですね。これを持続していくから伝統文化であって、今まで例えば予算がないとか、古くなってきたらものを換えないといかん、しかしこれも高いしなということで。あるいはもう1つは、それを教えていく人が、いわゆる長老の方々がだんだん亡くなっていって、そしていつの間にやら、こんなものが昔あったんだけど、もう我々の村ではなくなったというもんがあると思うんですよね。だから、そういう文化を消さないようにやっていく、持続していくにはどうしたらいいかということなんですよね。

 ですから、教える人、いわゆる指導者、それからいろんなものを買い換えていく、そういったための伝統文化をずっとやっていくには、やっぱり予算が必要だと思うんですよね。それで、県が各市町、地域の文化にどうやってかかわっていくか。いや、いや、皆さん、文化力、質を高めるためにとにかくやってくださいよというのかですね。やっぱり県もある程度ここまでの補助金を出しましょうと、だから文化というのは守ってくださいよという形を明確にしてやっていくのかですね。あるいは、技術についても、長老あるいはそういう教える人たちがだんだん亡くなっていく、それを承継していくための施策を考えていかないと持続していかないんではないかなと、こう思うんですよね。

 だから、県とそういう地域のかかわりをきちっとしていくためには、どんなふうに県として考えていかれるのか、そのへんを教えていただきたいなと思います。

○村林局長 ご指摘のように、それぞれの地域が持ってます文化を大切にしなきゃいかんというのは、この文化力指針でも非常に重要なことだと思っておりまして、ただ、一方で、それぞれの地域や地域づくりをするについては、地域が主体的にこれからやらなきゃいけないという考え方も出してるところでございます。

 そういった中で、県がどんな役割を果たしていくのかというのは、非常にこれからきちっと考えなきゃいけないことなんですが、先程例に挙げたかもしれませんが、例えば古民家などを保存するということを考えますと、地域の方々にとっては非常に重要なものだけれども、文化財とすると、それを保存する方法はなかなかないようなものがあると。地域の方々がそれを生かして、地域活性化なんかに生かしていこうというようなケースを想定した場合に、基本的には市町の仕事になってくると思うんですが、それについては県も一定の役割を果たさなきゃいけないということで、この18年度は貸付金の制度を作ったところです。これは現在の地域振興部で起案されましたが、そういったことで、この文化力指針というのは非常にわかりにくいということで、あるいはどのくらい県の行政について力を持ってるかということについては、ご指摘のようにまだ未知数ですけども、それぞれの部局ではそういったことを、問題意識を持って取り組んでますので、地域の方々が主体になりながらも、県としての側面支援とかそういうことについては今後いろんな形で立案され、力を入れていくことになるんじゃないかなと、そのように私も期待もし、考えていきたいなと思っております。

○岡部委員 時代とともにかなりだんだん変わってきつつある文化もあるわけですね。例えば、お祭りは何でやるかということですね。これは神様がお出ましになるのは10月の17日なんですが、この日が例えば普通の日だったということで、津市の場合10日に、体育の日にやろうということで体育の日に決めてしまった。ところが、あちこちでやっぱり体育の日でいろんなスポーツやりますから、子どもが集まらない。じゃ、やっぱり1週、2週の土日かなというようなことで、だんだん時代とともに変わってきているんですね。

 それからもう1つ、例えば桑名の多度の上げ馬神事なんか、動物愛護協会の方から、そんな動物を虐待のようなことをしてもらったら、足が折れて、死ぬ場合もあるじゃないかと、そんなのは困るという具合で、だんだんそれが増えてったら、これもやめようか、あれもやめようかって、規制がだんだん来ますね。だから、そのへんで、いわゆる文化力を高めるためには、どうしてもやっぱり伝統文化をやっていかないといけませんね。そうしたときに、時代とともに変遷してきたものを、どうやって保っていくかというのが私はこれから大事になってくると思うんですよね。そのへんのお考え、どうですかね。

○村林局長 先程、上げ馬神事のお話もありました。これについてはやはり県の方にもいろんなご意見を賜ってますけど、やはり時代とともに変わっていかなきゃいけない要素というのがたぶんあるんだろうと思います。

 しかし、伝統を生かしながらも、その時代の感性に合ったような新しい文化を常に再生していくということではないだろうかと。そこで、文化力指針でも一種の循環のような発想というのが重要になってくるんじゃないかと。昔からあったものをそのまま守り続けようというだけではなかなか活力も出てこないですし、地域を元気にする力も出てこないような面が多いと思いますので、それを常にその時代の感覚で再生をしながら考えていくような発想もたぶん必要なんだろうと。そういったことは、先程申し上げましたように、それぞれの地域の方々が中心になってお考えになるんでしょうけども、我々県としても文化力ということを掲げている以上は、いろいろな形で、知事の言葉で言うと感性を磨きながらということですが、そういったことについても一緒に考えてかなきゃいけないと、そのように思っております。

○岡部委員 この伝統文化、歴史文化ですね、私は主にこのウエートが、お寺とか神様とかというようなものが多いと思うんですよね。そのへんで、いわゆる行政と宗教とのかかわりがどんなふうになってくかというのも大切だと思うんですね。そのへんはどんなふうに考えてますかね。

○村林局長 これにつきましては、この文化力の調査検討委員会の第1回でもそういった議論が出てきたほど、非常に重要な課題なんですが、やはり今の行政としては直接宗教にはかかわれないというのが基本ですので、宗教そのものにかかわるんではなくて、そういった宗教などから生まれてきた文化的側面ということで、文化力という側面から何かを、いろいろ取り組むことができれば取り組んでいくということになるのかなと、そのように思っております。

 宗教そのものにはタッチできませんし、あるいは宗教だけじゃなくて、文化そのものにはあんまり深く立ち入ってはいけないということも、議会からご意見をいただいてますので、そういったことについて、直接立ち入るんではなくて、それが持ってる文化力的な側面からいろいろ県のできることというのを探っていくんじゃないかと、そのように思っているところです。

○岡部委員 文化力を高めるために、我々が各市町の伝統的な文化で知らないものがいっぱいありますが、芸術・文化の日を設けてもらって、各、三重県の伝統のものを1つの会場でやっていくと、そこへ皆さんが来て見るというような、そういう日も一日設けるような、これは要望しておきます。

○前野委員 県民しあわせプランができて、野呂県政の行政の指導というんですか、政治力が発揮をされてきてるんですが、よくわからないのは、新しい時代の公もそうなんですが、今回のこの文化力指針にしても、十分私まだ理解をしてませんのでお聞きをさせていただくんですが、新しい時代の公についても、実践事業なんかを見てましても、どれが本当に新しい時代の公かなという疑問に思うことばっかりでしてね。今回のこの文化力指針でも、政策のベースにしたいということなんですが、どこが施策のベースになっていくのか全くまだ私理解してないんですが、そのへんを教えていただきたいのと、観光と文化というのは表裏一体のものでして、今いろいろお話が出てますように観光と文化というのは関連性があるということなんですが、文化をですね、文化というのは人間が古来からずっと生活をしてきて、継続をしてきて、人間の生きざまがそのまま形になってきたものが文化かなという感じがするんですが、それをベースにしてどんな施策を立てるんかなと。伝統文化だとか伝統芸能を守ることだけに主眼を置いた施策をされるのか、そのへんもはっきりしないんで、そのへんまずお聞かせいただきたいと思います。

○村林局長 政策のベースにどこがなるのかということですが、これにつきましては政策全般の考え方として、文化力ということを大事にしていこうと。それで、その中では従来、経済的な価値観とかそういうものについてはかなり明確な物差しがあります。効率性とか、ありますけども、文化力ということになりますと、若干そのあたりが多面的な価値があるだろうということですから、例えば政策、知事が本会議で申し上げた例えば3面張りの水路ということになりますと、水路としては非常に効率的で、いい水路なんですが、反面、いろんな生態系とかそういうもので失ったものがあるんじゃないか。あるいは、例えば農業とかいうのを考えますと、これは私の意見ですけども、第1次産業という産業的な側面のほかにも、いろんな景観を作り出してきたり、いろんなそういったような文化的な価値というのがあったんだろうと思います。

 今までややもすると、行政の政策というのは1つの分野の政策で考えますと、農業なら農業振興というそこの価値観だけでやってきていて、実際にはその中で失ってしまったり、本当はもっと生かせるものがあったのに、生かせなかったりするというようなことが実はあったんじゃないかなと。そういった政策の発想の転換のようなことを図るためのベースとして、文化力指針を使ったらどうかというのが現時点の考え方です。

 そういう意味で、少し、昨年ぐらいまでは文化力指針というのを作るんだから、文化力政策のような体系を、高めたり生かしたりするための政策の体系のようなものを作るのかなという感じもあったんですが、今はそういった意味で、職員が文化力を考え方のベースに置きながら、政策の発想転換を図っていこうというための指針ということで作りたいなということにしております。

 そういった意味でチェックリストというのを、職員がそういう発想転換するための具体的なツールとして、チェックリストというのを作ってみたんですが、これについてもさまざまなご議論をいただいてますので、もう少し見直していこうと。そういったものを通じて、職員一人ひとりが自分の持ってる政策目的というのがはっきりしてるわけですが、その政策目的と同時に、そういった文化力というような視点も入れながら、多面的な価値とかそういったこともあるんだということを考えながら政策を考えていこうと、そういうようなことで考えてるわけです。

○前野委員 どうもこじつけのような気がして。今言われた説明なんか、農業の問題もそうなんですが、確かに農業の持つ多面的な機能なんかを、文化力という見方をしなくても、当然それは施策として実施をしていこうと思えば、そういうことは考えるのが当たり前で、知事の考えている施策の上に色艶をつけるという意味で文化力指針と、こう言うんならそれは理解できるんですが、文化力指針がベースになって施策が変わってくというのは、僕はどうも理解しにくいんですが。施策があって、いろんな事業があって、それに文化をくっつけたような感じがしてならないんですけども、どうなんですか、そのへんは。

○村林局長 おっしゃるように、もうすでにそういったことは発想の中に入ってるじゃないかと、私もそのように思っておりますが、それをある程度きちっと県庁全体として、考え方を共有することによって、よりそちらの方向へ行くんじゃないかと。むしろそういった発想の転換というのは、地域の方ではいろいろ変わってる部分がありますし、それから県庁の中の政策でも、それにつれていろいろ変わってる部分が確かにあるというのは私も承知してますけども、また県庁の全体の政策がそうなってるかというと、まだいろいろ至らないところもありますので、そういった意味で指針という形でまとめさせていただいたらどうかと思ってるところです。

○前野委員 確かに文化力といいますと、幅広いという話が先程から出てますけれども、ちょっと農業の話が出ましたので言いますけどもね、そういうハード事業の水路だとか道路だとか、そんなものを直すだけではなしに、地域の、そこで生活をしてみえる方々が、産業を中心にいろんな文化を今まで創ってきたんですね。その文化があって初めて我々が今現在のこういう生活をして、営みもしてるわけですが、そのへんにもう少し政策的なものを、例えば農業の、その地域でとれる特産というのがありますよね、ここにも出てますけども。マハタでしたか何だか、安乗フグですか、こういうのが出てますけども、これらにもっと光を与えられるような施策を展開していくために文化力指針があると、こういう皆さん方の説明なんですが、なかなか文化は幅広いんでね、どこにどんな光を与えるかということも非常に難しいと思うんですが、私が聞いてる範囲内では、やっぱり色艶をつけるための、ただ施策を展開するだけじゃなしに、メリハリをつけるための色艶かなと、そんな判断ですので、それでまあ結構です。

○田中委員 私も前野委員のご意見と関連するんですけども、そういう文化力をすべての政策のベースにするということは自分なりに理解はできるんです。今、例を出していただいたような農業の多面的な機能であるとか、河川改修のときの3面コンクリート張りを、生態系に配慮した工事手法を選択するとか、あるいは今日出していただいたような例で、これまでの道路政策の中で路地裏をつぶしてきたようなそういう今までの手法について、それを見直すと。そういう例を出してもらえると、あらゆる政策の中でそういう文化的な要素を生かした政策に転換していくと、こういう意味に理解すれば、文化力というのも意味はわかるんですけども、ただ、文化力という言葉を、言ってみれば1つの造語というか新語を出してきたために、余計わかりにくくなってるのかなという気がするんですよね。それであれば、文化的要素を生かした政策、施策、事業と、こう言った方がわかりやすいのかなと思うんですけども、あえてそれを文化力というふうに表現していることがどうかなという気が私はするんですけども、その点はいかがですかね。

○村林局長 ご指摘のように、文化的要素を生かした政策というのに極めて近いとは思うんですが、この文化力というのを使ったのは、やはり文化というものを行政が取り組むということについて、いろいろ文化そのものに、県なりがタッチするんじゃないかという誤解を与えるんじゃないかというようなご意見なんかもあった中で、そうではないよと。文化の持ってる力という側面から、県は考えるという具合に整理した方がいいと思いまして、この中では文化力という言葉で考えていこうということに、私どもとしては整理をしたところですが、それがわかりにくいというご指摘は真摯に受け止めますが、私どもとしては、文化というのをそのまま使うというのは、逆にちょっと難しいかなと検討の過程で判断したものです。

○田中委員 じゃ、視点変えますけど、かつて、もう一時代前ですけども、行政の文化化という言葉が流行った時代があったと思うんですが、この行政の文化化ということと今の文化力というのはかなり近いのか、それとも違うのか。違うとしたらどこが違うのか、そのへんどうでしょうか。

○村林局長 ちょっと行政の文化化というとあんまりですね、私、県庁に入った時代によく聞いたんですが、不勉強で正確に理解してないんですが、私の理解ですと、いろいろ文化行政とか取り組む中で、やはりそれにふさわしいような行政の文化水準が必要だということで、あらゆる政策にそういった文化的な発想を入れていこうということで、むしろ、たぶん知事が感性が大事だと言ってるのにはかなり近いかなと思いますが、そういったような取組だったと思います。

 だから、それと私どものものとかなり近いところもあるのかもしれませんが、そういった文化的要素を取り入れていくというよりは、知事の言い方では文化力を政策のベースにするということですから、それぞれの文化の中で、例えば当時よく流行ったのは、例えば箱モノを作るときに1%文化的な、単なる四角い箱じゃなくて文化的な要素を入れるために1%つけましょうとか、そういったところへ、それはたぶん文化化の本質ではないと思うんですが、そういうところへいってしまったという経過もありますし、そういった意味で近いところもあるのかもしれませんが、今回は文化力という形で、現時点の時代認識とかも踏まえて取り組みたいなと、そのように思ってるところです。

○中村(進)委員 山本委員の質問から始まってずっと聞いてるんですが、私には、よくこの質問に対してうまく答えてるなぐらいしかわからないんですが。さっぱりわからないんですが、もう一遍確認をさせてもらいます。

 この文化力を総企の方で担当されて、それぞれの部局の方でいろいろ説明されてますよね。それぞれの政策の中へ入れていくということですから。まずもってそれぞれの、この話が出たときの、議員でこんな状態ですから、各部局の方々というのは一応の反応はどんなんだったんですかね。これはよくわかるということで、それぞれ進んで文化力を加えた政策を作り始めたという状況でございますか。

○竹内室長 各部局の反応はどうだったかというお話なんですけども、正直申し上げまして、各部局でいろんな反応がございました。

 例えば医療政策の分野とかで言いますと、文化とはどういうかかわりなんだろうと。それぞれ議論はしていただいたんですけども、例えば景観であるとか、まちづくりであるとか、相当文化とかかわりの深いところは、もともとそういう問題意識を持ってみえるところも多くございました。ただ、やっぱりかかわり方に相当濃淡があるのは事実でして、先程例で申し上げたんですけども、医療政策とかそういう部分で、どういうふうに文化力というのをとらえたらいいのかというのは、それぞれ今議論もしていただいて、戸惑いがあったというところも事実なんですけども、相当議論を深める中で、人を元気にする、地域を元気にする、それから産業を元気にするという文化力の目指すところは少し議論して、ある程度共有しつつあるんではないかなと。ただ、それを具体的にどう政策に展開するのかというのはまだまだ宿題があって、これから来年度しっかり議論させていただきたいなというふうに思っております。

○中村(進)委員 萩野議員なんかはよく、文化という言葉をそう軽々に使ってもらいたくないと言われますけれども、そのへんから言いますと、本当に難しい言葉を政策へ入れていくみたいなところで非常に心配ではあるんですけども。

 もう1点、わかったようなわかりにくいところがあるんですが、今までの経済性とか効率性のみで行政を考えていくんではなくして、そこへ文化力というものを入れることによって、新しい価値観を生んでいくような、そういう表現が今まであったように思うんですけれども、そのへんから言うと、今のいわゆる厳しい財政状況がまだまだ続く中で、より一層効率性、それから経済性を追求していくのが今の流れなんですけれども、そういったところへこの文化力を入れることによって、矛盾した形ができてこないのかなという心配もあるんですが、そのへんの少し考え方を聞かせてください。

○村林局長 おっしゃるように経済性、効率性というのは非常に重要な観点だと思いますし、我々、行政を進める上で、効率的に政策をやっていかなきゃいけないというのはそのとおりなんですが、ややもすると単一の価値基準だけで政策を作ってきたということになると、それが一方ではかなり非効率なものを生んできたというところもあるんじゃないかと。それは例えば経済的に言うと、外部経済、外部不経済ということがよく議論されるんですが、一旦例えば壊してしまった景観とかそういったものをもう一度取り戻そうとすると、壊すより随分たくさんのお金がかかってしまうというようなことがあると思います。

 ですから、そういったことも考えながら、総合的に考えて効率的な政策なのかどうかということの発想の転換じゃないかと思ってますので、非効率な政策をするということではなくて、そういったほかの価値なんかもあるということを見ながら、全体としてできるだけニーズに合ったようないい政策ができるための取組の1つかなと、そのように思っております。

○中村(進)委員 ほとんどわからないんですが、非効率な中に文化的なものがあるんじゃないかなと言われると、もっとすっきりしますけどね。

 それから、もう少しで終わりますけども、例えば、先程の川なんかの工事で3面のコンクリートをやめていくんだというのは、それは別に文化とかそんなんじゃなしに、これは環境とかそういう言葉に代えれるんじゃないかなと、ちらっと思いながら聞かさせてもらっておりました。ほかのいろんな具体例なんかも、何か別の言葉でどんどん代えていったら、特にあえて難しい文化という極めて幅の広い言葉を入れる必要はないのかなということを少しまだ思っております。

 最後ですが、例えば今、川の話が出ましたけども、例えば文化力がなかったらこういう政策なんだけども、文化力を入れることによってこういう政策になると、もうちょっとわかりやすいような例が1つ、2つあったら聞かせていただいて最後にします。

○村林局長 そうですね、例の方はほとんど絞り尽くしてしまったかもしれませんけど、川の政策でということをおっしゃったんですが、例えば環境ということを考えた場合に、非常に環境の方も幅が広いと思うんですが、例えば景観とかそういったものもあわせて考え、川の持ってる景観とか、あるいはそこでその地域の人たちが水遊びもしてきたとか、そういった側面もあると思います。

 また、そこで地域の人たちが川を生かしながらどうやって自分たちの生活を考えていったらいいか、あるいは地域再生とかそういうものに生かしていったらいいかとか、そういういろんな側面を考えていこうと思いますと、ただ川と環境ということだけではとらえられないようなものもあるんじゃないのかなということで、政策を進めるについては、環境価値があればほかの価値もある、そういったものを総合的に担当者としては考えて取り組んでいくという意味では、環境も1つの重要な視点ですけど、そういったものを包含できる文化という、あるいは文化力という発想というのも捨てがたいかなと思っております。

○中村(進)委員 いろんな角度から我々が質問することによって、その方向性みたいなものがまとまってくればいいかなというふうに思いまして、質問させていただきましたんで、ほかの方々の質問も聞きながら、ちょっとわかりにくいですけれども、努力します、わかるように。

○村林局長 すみません、こちらが努力いたします。

○竹上副委員長 2つ、聞かせてほしいんです。前の常任委員会で言い忘れてました。

 次期の戦略計画を18年度に検討されていくと思うんですが、そこへ地域編を入れますよという説明を聞かせてもらっているんですよ。それで、この文化力、いわゆる政策のベースになって、戦略計画へ位置づけをするだろうということなんですが、この地域編の中に各々の、いわゆるこの文化力に関するところが入っていくのかなと、まず、それを教えてください。

○村林局長 今おっしゃってるのは次期戦略計画で地域編を作るということですが、その地域編そのものは県土づくりの大きな方向の中で、それぞれの地域をとらえていくというような方向、考え方でおります。そういった意味で、先程来ご議論いただいてますような個々の地域の持っている文化的な取組とか、そういったことまではたぶん記載しないことになると思いますが、例えば東紀州とかを考えた場合に、先程ご指摘があったように大変な文化遺産じゃないかという、文化資源じゃないかというご指摘もありましたが、例えばそういうことは抜きに県土づくりを考えるということはできませんから、何らかの形で文化力という視点も入ってくるとは思っております。文化力をベースで地域編を作るという、そういうことではないと思いますが、文化力という考え方は当然県土づくりなりを通して、地域編の方にも反映するべきものだと思っております。

○竹上副委員長 だいたいおっしゃりたい意味はわかりました。私もそうだと思います。たぶん、この観光・文化調査特別委員会という、観光・文化の文化というのは、一言で言えば特異性ですよね、この委員会で言っている文化というのは。皆さんが言っているのは、もっと非常に広い意味の文化というようなとらえ方でされるんで、地域編へ細かい地域文化のどうのこうのと入ってくるのも変だなとは思いながらいたんですが、よくわかりました。

 もう1つは、私の要望なんですが、この文化力指針を2つに分けるという話でお伺いしているんですよ。1つはたぶんこの第1章を中心の話になると。もう1つは、たぶん一番最後のマトリックス表を中心とした話になると。職員向けですよということだと思うんですね。正直申し上げまして、最後のマトリックス表は私もよくわからんのです。読んでてもあんまり意味もわからないし、どういうふうなことで仕分けができていくのかもあんまりわからないんです。たぶん県民の皆さんもほとんどわからないと思うんです。

 そのときに、1章なんかは、読めばある程度はわかっていくだろうと。文化力指針という形で県での指針という形で示すならば、こちらだけを指針にしてもらいたい。いわゆる職員向けに出すものは内規のものでいいと思うんですよね。要綱なりそういったものでいいと思うんです。1つにまとめて文化力指針と言われたものにされても、あんまりわからないだろうから、職員向けのものは違う形で作っていただいたらどうかなと。一般の方に見ていただくのは前半部分だけで事足りるし、理解もいただきやすいんじゃないかなと思いますんで、そういった形でおまとめをいただければなと思います。

○村林局長 ご意見も踏まえてさらに検討させていただきます。

○前田委員長 はい。よろしいですか。

 いろいろとこれだけの議員の中でも、まだこれだけ議論が白熱するというのが、本当にわかりにくさの部分なのかなと思っております。特に、多くの委員の皆様方から大切な意見いただいておるのかなと思いますので、ぜひとも取りまとめに当たってはある程度県の責務、役割というのも明確にしていただく、このことが一番職員の方にもわかりやすい、県民の方にも理解しやすい部分につながっていくのではないかなと思いますので、ぜひともその点、一考いただければなと思いますし、当初の説明にありましたように、早い時期に策定をされるということでございますので、来年度、もう4月からスタートしていく中で、県民の皆様方あるいは市町の方の協力なくしては、実効ある取組とはなっていかないところでもございますので、次年度の、先程論議のありました次期戦略計画にも当然つながっていくものだと思いますので、早期に策定いただき、そして真にわかりやすい内容、方法、手法を考えていただき、また周知、PRの方法もご検討いただければと思っております。要望にさせていただきたいと思います。

 以上で、調査の方、終えさせていただきたいと思います。

 当局にはご苦労さまでございました。委員の方以外はご退席願いたいと思います。委員の方にはご協議願うことがありますので、このままお待ち願います。

II 委員協議

1.委員長報告について            正副委員長に一任

〔閉会の宣言〕

以上、会議の要綱を記し、ここに押印する。 

平成18年 3月20日          

                        観光・文化調査特別委員長   前田 剛志

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