三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年11月12日 救急医療体制調査特別委員会 会議録
救急医療体制調査特別委員会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成20年11月12日 自 午前10時31分 縲怐@至 午前11時59分
会 議 室 201委員会室
出席委員 10名
委 員 長 貝増 吉郎
副委員長 森野 真治
委 員 山中 光茂
委 員 小林 正人
委 員 今井 智広
委 員 服部 富男
委 員 末松 則子
委 員 真弓 俊郎
委 員 北川 裕之
委 員 日沖 正信
欠席委員 1名
委 員 前田 剛志
出席説明員
[健康福祉部]
医療政策監兼医療・保健分野総括室長 西口 裕
医療政策室長 福井 敏人
[防災危機管理部]
消防・保安室長 東畑 誠一
防災対策室長 堀江 俊光
その他関係職員
委員会書記 議 事 課 岡田 鉄也
企画法務課 森岡 賢治
傍聴議員 1名
議 員 藤田 宜三
県政記者クラブ 2名
傍 聴 者 なし
議題および協議事項
Ⅰ 調査事項
ドクターヘリ導入の検討状況等について
①当局から資料に基づき説明(西口統括室長、福井医療政策室長、堀江防災対策室長説明)
②質疑ドクターヘリ導入の検討状況等について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
○貝増委員長 それでは、ご質疑があれば、各委員の皆さん、お願いいたします。
○北川委員 何点か教えてほしいので、順番にささっと。
まず1つ目が、14ページ、説明いただいたパーセンテージで、ここの救命救急センターの扱いというのは、三重県の計算は山田赤十字だけですか。四日市と山田と2つを30分圏内ではめて、それを除く、その中と外の人口割合ということですね。
それから、11ページの医師等の人件費は確かに医師1名、看護師1名が同乗するということなんでしょうけれども、この人件費の見方というのはどういう考え方なんでしょう。例えば、確かに乗るのはこのメンバー、数になりますけれども、よく言われるバックアップ体制の問題がありますよね。先般、長崎へ行かせていただいたときなんかは医師8名、看護師8名が理想だなんていう話があったんですけれども、この人件費の考え方を教えてくれませんか。
○福井室長 最初のは、30分以内の部分は山田赤十字病院と総合医療センターからの30分の範囲で見ております。
人件費でございますが、これは当方で積算したのではなくて、国の予算を積算する上での単価設定でございますので、少し詳細は不明でございます。ただ、北川委員ご指摘のとおり、当然のことながら、ドクターヘリは1人でできるわけはありませんし、365日体制ということになってまいりますので、複数名の医師、看護師の職員が当然必要になってくると。ただ、ドクターヘリ専従というよりは、救命救急センターの医療業務も兼ねながらバックアップの人は業務に当たる、こんなふうになってくるというふうに聞いております。
○北川委員 その話の中で、長崎でも聞かせてもらったら、基本的に部署だとか責任、責任じゃないな、どういう言い方でしたっけ、いつでもフリーにしてあると、バックアップの人員というのは。その日、現場には、病院には勤めているけれども、担当役割を持たずにフリーになっておって、いざというときには対応していくというふうな話でしたから、そういう意味では余剰人員的なとらえ方なのかなというイメージを持ったんです。そういう意味では、人件費というのは当然、通常の病院業務の範疇の中での人件費という見方では恐らくおさまらないのかなというイメージをちょっと持ったので、その辺は十分検討いただきたいというのと、それから、そこで非常に示唆をいただいたのが、7ページの国のドクターヘリの運用のあり方でも書かれてあるんですが、2番の1つ目にあるんですけれども、従来からずっと言われてきたのは、ヘリ自体の委託費なり、こっちのハードの面は費用はかかりますよ。補助金も入れて1億7,000万なりかかりますけれども、それよりはバックアップの人員確保がなかなか大変だという話の中で、1つの医療機関で完結するというのはなかなか大変だということで、複数の機関で連携をしながら、医師もやりとりをしながらドクターヘリに対応していくのがいいんじゃないですかという示唆をいただいたんですけれども、北海道なんかでは何かそんなふうな形をとられているというふうな話も聞いたんですが、その辺の状況をお知りになっているのであれば、どんな運用のされ方をしているのか教えていただきたいんですが。
○福井室長 北川委員ご指摘のとおり、実は報告書の中でも北海道の例で書かれておりまして、北海道では1つの救命センターにおいてドクターヘリ及びヘリポートを管理しつつ、複数の医療機関に所属する医師の協力のもとでやっているという事例があるということで、実はこれは北海道方式といいますか、基本的には北海道だけ今こういうやり方をやっているというふうな状況であると思います。当然のことながら、ドクターヘリの一番のメリットは医師が同乗して直ちに飛び立てるというのが最大のメリットでございまして、行った先で治療をしつつ、搬送が必要であれば、当然のことながら基地病院へ戻ってくるなり、そういう仕組みでございます。ですので、やはり医療従事者がきちっとそこにいるというのがまず大前提となると思いますので、今後、全国の状況ももう少し詳細に、先程の調査のところでも少しご説明申し上げましたけれども、いろいろな事例を集積をして三重県の方式として何が一番適当かということを議論していきたいと考えておりますので、ご指摘の点も含めて今後、研究をしてまいりたいと思っています。
○北川委員 三重県は特にやはり南北に長いですから、一番最後の所要時間と距離の問題も書いていただいてあるので、どの位置に持ってくるかというのは非常に検討の中で悩んでいただく部分かなとは思うんですが、まず1つはやはり救命救急、少なくとも3次にプラス救命救急の実績を十分に持っているところというのがドクターヘリ導入への時間を短くするというか、実績があるところにお願いをしていくというのが一つの方法なのかなと思いますし、そうでないところであれば、3次救急や救命救急の体制自体から作り上げていって、その上でドクターヘリの導入という、時間がやはりかかることになるので、その辺の考え方というか、十分に分析をしていただきたいのと、あわせてその延長線上で、かといって1つの病院というのもなかなか大変ですし、2病院、3病院連携をしながら医師を派遣し合うというようなことになると、ドクターヘリを置く基地局の病院だけではない病院の先生方や、あるいは研修医も含めて、それがまた勉強にというか、学習にもなるし、関係する病院全体の値打ちも上がってくるということになろうかと思いますので、その辺は部会の中で十分に検討をいただきたいと思います。
それから、最後に1点だけ。先般から関西の広域連合の話がありましたよね。あそこでドクターヘリの運用について広域的なという打ち出しがあったと思うんですけれども、これについてはもう今回の議論の中には全く触れないというか、かかわらないという判断になっているんでしょうか。
○福井室長 委員ご指摘のとおり、関西広域機構、KUと言っておりますけれども、その中で分権改革推進本部というのがございまして、そこで実はこの月曜日に第1回の医療ワーキンググループというのを立ち上げて、議論を始めたところでございまして、その中で関西地区のドクターヘリの総合応援の仕組みをどうすべきかとか、あるいは当県と同じでございますけれども、需要はどうだと。要するに、今、関西、関西といいましても実は福井とか徳島も入っているんですけれども、ドクターヘリを持っている県、大阪でありますとか和歌山、三重もそうでございますが、ドクターヘリの導入を検討しようとしている県、あるいは独自にはドクターヘリを導入しないよということを考えておられる県、いろいろな立場がそれぞれ違いますので、まずはそういう需要動向を調査しようよということになっています。これは当県の方も参加を引き続き行って検討していきたいと思っておりますので、仮にドクターヘリの独自のものを持ったとしても、有機的に連携することによって、例えば先程の400件程度であるというのは、単純に見ると1日1件のように見えますけれども、実は1日5件ぐらい飛ぶとか、いろいろあるわけです。となると、なかなか1機で対応できない部分で、例えば距離的に見て対応ができる部分のところであれば、これは相互の協定を結んで連携するということも将来的には考えられますので、そういうことも念頭に置きつつ、我々もその検討の中に入らせていただいているというところでございます。
○北川委員 検討の中に入っているということですから、特におっしゃられるとおりで件数がたくさん、400件、500件という中では、例えば私どもが住む伊賀地域なんていうのは、ケースによっては、今、奈良は持っていないですからだめなんですけれども、関西側のヘリの対応というのも、時間短縮も含めて、あるいは受け入れていただく病院のキャパの問題も含めて、有効に機能を発揮してもらえるというか、早く命を助けてもらえる可能性が高まるケースも考えられるので、少しこの部会の議論の中にもそういう可能性があるよということは十分に含みながら議論もしていただければありがたいですけれども。
○西口総括室長 2点ばかり。今、北川委員の方から救急医療全般がこういうふうなドクターヘリの導入に伴って、やはり県下全域の、特に3次救急が機能向上していくというのが重要であるというふうに思っています。救急医療部会の中でも、今の三重県の医師不足の中で、では本当にこういうのを導入することが可能かどうかというふうな、かなり懐疑的なご質問をされる委員もおみえになったんですけれども、ただ、やはりこういうドクターヘリを導入するということを前向きに考えることによって、やはり医師も集まってくる、救急医療に関するさまざまな意識の向上も上がるので、そういう視点も含めて、県としては積極的に検討しながら導入へ向けての考え方を示していきたいと、そういうふうなお話をさせてもらいました。
それから、あと広域の話ですけれども、今、福井の方からKUの話がありましたけれども、実績を見ていただきますと、大阪府が導入しているんですけれども、大阪府の実績が余り高くないと。これは1年目とか2年目というのはなかなか広報活動が進まないので、実績が少ないのかもわかりませんけれども、例えば13ページを見ていただきますと、大阪府が昨年度から導入して12件なんです。これは、大阪の場合はかなり地理的に丸くなっている中と、それから高次の救命センターも含めての救急医療体制が非常にしっかりしている中で導入をされているので、ニーズとしてそれほど多くはないのかなというふうに思いますので、大阪府の方からも近県に対して共同運航というお話がございますので、県としても、当然ながら委員のお住まいの伊賀地域も含めて、そういうふうな共同運航が可能かどうかということも含めて、同時に検討していく必要があるかなというふうには思っています。
以上です。
○北川委員 ありがとうございます。
○真弓委員 幾つかお聞きしたいんですけれども、1つは委員のメンバーのところなんですけれども、愛知県の大学、和歌山の医科大とか、愛知医科大学なんかがあるんだけれども、三重大学が何で入ってへんのかなというのを、まずお聞きしたいのと、それから、共同ヘリが行われていますね。それで、防災ヘリの話もお聞きしたんですけれども、例えば共同ヘリというのを和歌山なんかと一緒にやっておるのやけれども、3県では、報告によると平成19年に400件近く飛んでいるのやけれども、三重県はたったの9件ということで、何でこんなに三重県は少ないのか。需要があるのかないのかという感じやと、防災ヘリが結構それに対して搬送が東紀州方面なんかありますよね。これにも101件とあるのやけれども、そんな中で共同ヘリが9件というのはよくわからんもので、そこらへんの理由を、はぶけにされておるのかとか、そんなものがあったら教えてほしいなと思います。
とりあえずもう一つだけにして、まず第1回目というふうにしたいんですけれども、例えば津なんかでも2次救急の病院の先生なんかはもうへとへとになっていると。1次も3次もみんな2次に来ると。それで、3次の方はどこへ行っていいかわからんという形で、この後の所要時間と距離とありますけれども、例えば三重大学の16ページのやつで見ても、本当に今、三重大学が基地になるかどうかという、1次、2次、3次のすみ分けが一緒にやはりきちっとやっていかないと、ドクターヘリを導入しても、どこへ行っていいのかわからん、今の消防自動車みたいな、ドクターヘリのたらい回しみたいなことが起きてしまうんと違うのかなと、これが懸念されると思うんです。
先般、うちの前で交通事故があって、救急車はすぐ来てくれたんやけれども、やはり救急車に収容してから動き出すまで随分時間がかかると。例えば、三重大を基地にしても、三重大へ連れていこうと思っても、麻酔医がおらんで手術でけへんで日赤へ行ってもらわな困りますわなということになってしもたらあかんから、やはり実際としては3次救急のあり方、1次、2次、3次をきちっとやっていくというベースをしっかりしながら、ドクターヘリのことを考えていかないけないと思うんですけれども、この3つの案を出されていますけれども、この3つの案の、要するにそれぞれの場所が基地化できる、先程、北川さんも人員配置、医者の配置なんかはどうなんかという質問もされていたけれども、その目途は立つんですかという、とりあえずその3つぐらいの質問でお願いしたいと思います。
○福井室長 まず、1点目の三重大は入っていないのかということでございますが、実はこれの親会が救急医療部会でございまして、その救急医療部会の委員にはそれぞれ三重大学も含めて総合医療センター、山田赤十字病院、それぞれの救命センター長が入っております。今回、分科会においては、さらに専門的な見地から検討する必要があるということが1点。それから、当事者となり得る可能性もございますので、あえて委員の中には入っていないというふうにご理解をいただきたいと思います。
それから、2点目の、いわゆる和歌山県からの共同運航の部分の件数が10件程度しかないではないかと。ご指摘のとおりでございまして、平成15年1月から共同運航を開始したわけでございますが、10件前後、前後というか10件以下、最高10件だという状況でございます。いろいろと情報を聞いておると、なかなか、例えば家族の方がドクターヘリで和歌山医大へ搬送をしていただくのがつらいというような話もいろいろありまして、なかなか件数が増えていないという状況があります。ですので、個別の患者さんの容体とか、和歌山医大の方が飛ぶのが嫌だとか、そういうことではございませんので、やはりいわゆる人命が最大でございますので、県といたしましては、東紀州の部分で本当に重篤な患者の方々については和歌山へ飛んでいただくというのも当然必要だというふうに考えておりますので、これも実は運航調整会議というのが毎年行われております、和歌山医大。その中のメンバーに我々も入っておりますので、毎年の課題として議論をさせていただいておるところでございます。
○西口総括室長 私どもの方から、今、真弓委員の方からお話があった、やはりドクターヘリの問題の中には1次、2次、3次がちゃんと確定をするというのが非常に大きなベースだと。それは当然のことだというふうに思っています。当然ながらドクターヘリというのも、どこかの基地病院を選定しても、その病院ですべてを受けることは難しい状況にあります。例えば、今回、県外、愛知県と和歌山県の2つの運航されてみえる責任者に来てもらって委員になってもらっているんですけれども、愛知医大の場合は、例えば、ここが基地になっているんですけれども、自分のところで収容する率は約5割を切っていまして、4割ぐらいです。その他の6割は他の救命センター等にやはり搬送していると。それは、傷病の場所であるとか、受け入れ状況とかも含めて役割分担をしているということですので、三重県の場合もどこの病院を基地にしようが、これは他の救命センター、それから3次を担ってもらう病院がやはりしっかりした体制をとってもらうというのが大前提になりますので、同時並行しながら県の3次救急等を含めての体制整備をしていく必要があるだろうと。
特に、三重大学については、真弓委員の方も随分ご努力をしていただいていますけれども、23年度に、今、新しい新病棟がつくり上げられていますので、それも踏まえながら、やはり3次救急ができる、将来的には、近い将来、救命センターが設置をされるように麻酔科医の充足であるとか、看護師さんの充足であるとか、病院の中において、やはり救急救命をやろうと思えばバックベッドを、要するに患者さんを受け入れて治療はしたけれども、当然たくさん来ますから、次、やはり各診療科のベッドというか、部が連携をしないと、これは全く詰まってしまいますので、やはり救命センターを設置してその中でのドクターヘリを受け入れるための態勢はやっておってもらう、そういうことも要りますし、四日市であれば、今、総合医療センターが救命センターになっていますけれども、近々、市立四日市病院の方も救急救命センターに指定させていただく予定ですので、そこの連携も含めて、やはり同時並行でやっていく必要はあるんだろうなと思っていますので、このドクターヘリの運航についての検討だけではなくて、親部会の中でもやはり地域における1次、2次、3次が適切に運用されるようなことについても検討していきたいというふうに思っています。
2番の、今、福井の方から共同運航が少ないという話がございましたけれども、私の方も何回か和歌山医大の方にお邪魔をさせてもらって、委員の篠﨑先生ともお話をしたんですけれども、奈良県はゼロのようです、運航しても。その原因は、三重県の場合は10件とか十何件あって、特に紀南地域を含めて随分メディカルコントロールといいますか、救急救命士の方のやはりドクターヘリについての認識が高いと。そういうこともあって、必要なケースについては送ってもらっているというようなご発言もありましたので、やはりドクターヘリが適切に運航されて、それが機能するためには、単に救命センターの機能だけではなくて、やはり病院前の救急体制ですね、メディカルコントロールと言いますけれども、やはり救急救命士がこれはドクターヘリとして運航する必要があるという判断も含めて十分な認識と技能、それからそういう知識も持っていただいてやるということが非常に大事だと思いますので、同時的にそういうメディカルコントロール体制の強化も、防災危機管理部さんの方と一緒に強化していきたいと現在考えております。
概略、以上です。
○真弓委員 今、奈良がゼロやと聞いたら、ほとんど共同ヘリというのは和歌山でという形になって、共同という意味がようわからんなと思うんですけれども、実際に今度ドクターヘリというのを県内独自でやっても、例えば三重大学がきちきちになったときには、北勢の人はそんな津みたいな田舎は嫌やとかいうふうな形になって、同じような状況が出てくるやろと。今、実際、和歌山、奈良、三重と3県で共同でやっているという形のヘリが実効あるものに余りなっていないという形に、数字ではあらわれていますよね。そのことについての、まず解決策を出していただかないと、ではドクターヘリをどういう形かというのはなかなかここでも審議しづらいと思うんですけれども、それについていかがでしょうか。
○西口総括室長 今、委員がおっしゃった9件、10件が少ないのかどうかというのは、これは僕は議論があることだと思います。3県の共同運航というのは、基本的には和歌山県が和歌山県の救急医療体制という形で導入したわけです。やはり隣県の部分についても、今、福井の方からお話をしましたけれども、100キロ以内という部分で、特に和歌山の場合は新宮であるとか、やはり紀伊半島の南の部分についての医療が少ないというふうな認識の中で導入を検討されたわけですね。同じように、三重県の場合も、委員ご存じのように東紀州については3次救急機能がないわけですね。そういう意味で、100キロ圏内に入っていますし、いろいろな意味で共同運航をやっていくことが、特に東紀州については、例えば熱傷であるとか、場合によっては妊婦さんで早期のやはり胎盤剥離とかがあって、これは緊急に医療が要る、そういうケースについて、やはり導入する効果はあるんじゃないかというようなことで運航されていますので、他の2次救急で担われる部分は当然ながら、紀南の場合は紀南病院であるとか、尾鷲総合病院であるとか、場合によっては松阪の中央病院の方でも扱ってもらっていますので、やはりどうしてもこれは一刻を争うというような事例について、やはり10例から20例ぐらいが和歌山であるとか、近県にお願いしていますので、ある部分、県境を担う部分の救急医療としては私は効果があるんじゃないかというふうに理解をしています。
○福井室長 少し補足をさせていただきますと、防災の資料の18ページのところをごらんいただくと、先程、西口総括の方から申し上げたとおり、いわゆる避難地域から防災ヘリで101件、要するに病院間の搬送とか、そういうものでかなり活用がされておりますので、そういう部分については、例えば病状が安定をしておって搬送として活用するという部分についてはこちらで対応しておりますので、そうではなくて、まさに緊急に必要であったという部分について和歌山医大の方から飛んできて、それで搬送する、こんな仕組みをしていますので、防災ヘリも有効に活用しながら対応しているというところでございます。
○真弓委員 言われるのはわかるんですよ。さっきから議論しているのも、これからの時代は近府県との共同というのを国も求めているというのも確かなので、実際に三重県は先行的に3県共同というのをやっているし、今言われた数字、101件でも転院のためばかりではないですよね。そういう形でいうと、さらに共同運航の形もドクターヘリ県内独自でというのとリンクして一生懸命やっていかないと、将来にも備えられないということで申し上げたわけなんです。大もとにあるのは、やはり皆さんで一生懸命頑張られても、大もとにあるのはやはり医師不足とか、そういうのが重くのしかかっているのはわかっておって論議をしているわけですけれども、その中で三重県として今、何ができるかという論議のためには3県共同のドクターヘリの運用をさらに一層、より県民にとって有利なようにしていっていただきたいなと思って、あえてやらせていただきました。とりあえずはこれぐらいで。
○今井委員 すみません、ご説明ありがとうございました。非常に前向きに導入に向けて検討を進めていただいておるということなので、話を聞かせていただいてうれしく思っています。
1点、まずはお願いなんですけれども、きょういただいた資料はあくまでもこの6ページの委員名簿でありますもので、9月22日に出席した名簿ではないので、医師会の方や事務局体制もまたしっかりしたものを委員の方に配っていただきたいと、そのように思っております。
それで、まず1点目、先程、西口さんの方から真弓委員の質問に対して、三重県は救命救急士さんのドクターヘリに関する認識が高いというようなことを言ってもらいましたが、今回、21年度予算編成に向けてのところで病院前救護体制の充実を図るということでございましたけれども、当然、これはドクターヘリを県独自のものをしていって、ドクターヘリの導入をしていくに当たっては救命救急士さんとの病院前救護との連携というのが非常に大切になってきて、それをもって来年度の予算編成のところでも書いていただいたと思うんですけれども、その中で救命救急士さんが今後ますます三重県の中で活躍の場も広がっていく中で、ドクターヘリ導入に向けての体制整備の中でどのように、ドクターヘリだけではないんですけれども、救急医療体制の整備という中で健康福祉部の方として協力体制をとっていこうとしているのかという部分をまず1点聞かせていただきたいと思います。
○西口総括室長 ドクターヘリだけではなくて、やはり一連の救急活動の中のとりあえずのスタートというのが、もちろんこれは県民の理解というか、救急に関しての理解があって、当然ながらAEDを含めてのさまざまな知識が普及されておって、それが実行できるというのがまず第1点にありますね。それから、当然、救急救命士の活動というのがやはり充実している、そのためのやはり病院と救急救命士との間の相互検証であるとか、そういうものがしっかりなされないと、やはりいろいろな問題が起きたときの今後の対応ができないという意味での病院前の救護体制の検証という部分が非常に重要になります。これについては、今現在、三重県の場合は医療審議会の中の救急救命部会の中にメディカルコントロール協議会というのを同時並行で置きまして協議をしているということと、それから各保健所単位で救急救命の協議会の中にもメディカルコントロール協議会がございますし、その中で各救急を担うドクターとそれぞれの消防の救命士さんたちの日ごろの連携を深めた事例検討であるとか、検証の場所がありますので、そういうものをやはり活性化していくというのが1つ大きな役割だというふうに思いますし、それからやはり標準的なプロトコルというのがございます。こういうプロトコルがやはり適切に運用されているということについての検証を今年度から来年度にかけてやりたいと思っていますし、例えば今回、愛知医大の方から副院長の野口さんが来てもらっていますけれども、場合によっては、愛知医大の場合は病院前の救護体制の中で、例えば脳卒中の発症が予測される場合については、それについてのガイドラインをしっかりと病院前の救護体制でつくって、これは2次医療圏を越えて、やはり適切なところに搬送していくというような取組もされておるというふうに聞いておりますので、やはりそういうふうな個別疾患の病院前対応も含めながら今後も検討していきたいということで、来年度の予算編成に向けてもその点の充実を含めて検討していきたいというふうに考えています。当然ながら、委員おっしゃるように、ドクターヘリが導入されて効果があるためには、やはり救命士さんたちの理解と知識と活動というのが非常に重要ですので、同時並行でも議論していきたいと思います。
○今井委員 ありがとうございました。私もそこがすごく大事になってくると思いますので、よろしくお願いします。
それと、もう1点、もしこれを三重県独自で導入された場合に、今、質問等ありました和歌山との共同運航なんかはどのように考えていかれるのかということが1点と、前回、基本的な考え方を聞かせていただいたときにちょうど西口総括がいらっしゃらなかったものであれなんですけれども、実際、具体的に検討を進めていっていただいている状況で、もう1回分科会をやっていただいて部会へ上げてもらってという段階ですけれども、一応、先程三重大学が23年度、山田赤十字さんも23年度、四日市市民も救命救急センターに設置されるという中で、目標というのはある程度もたれて具体的に検討を進めていらっしゃるのかなと思うんですけれども、導入の時期に関してですけれども、その辺で2点聞かせていただきたいと思います。
○西口総括室長 まず、和歌山県と奈良県、三重県の共同運航という部分、当然これは圏域が重なるところがありますので、それとの整合性をどうするのかというものもありますので、逆に和歌山県の今のセンター長に委員に入ってもらって、当面そういうことも含めてどういうふうな具体的な連携ができるのか、同時並行で走らせるのか、そのことも含めて、これはまだ導入を明確に決めたわけではございませんけれども、そのことも念頭に入れながらやる必要があるということで和歌山医大の先生の方にも入っていただいたということですけれども、まだそこまでは議論を深めておりません。
それから、当然ドクターヘリは救急救命センターに設置をすることになりますので、どこのところを念頭に置くのかについては、今回の調査であるとか、それから、それぞれの救命センターの人員配置であるとか、さまざまな機能がどこまで可能性があるのかというようなことも含めながら、やはり調査をしていく必要がありますので、現段階としては何年度には導入できるというところまでは熟度はないというふうに考えております。
○今井委員 わかりました。いろいろな課題等もあると思いますので、その解決に今、健康福祉部の方でさまざまな次の分科会に向けての調査をしていただいておると思うのですけれども、最後に、すみません。前回、来年度に向けての中で聞いたときには、この分科会で今度、部会の方に答申を上げまして、来年、基地病院の選定等に具体的に入っていくというような答弁を部長からいただいたかと思うんですけれども、来年度以降もこの分科会の中でそういったことを検討していくという考え方でよろしいんでしょうか。
○福井室長 分科会については、来年度も引き続き設置をしようと。基本的には、その導入の可否の検討でございますので、もちろん導入をするという方向になったらの前提でございますが、そうなった前提では来年度もこの分科会の中で次のステップとして、では基地病院はどこがいいのかというのは当然のことながらそれぞれの資源の話もございますし、そういうのも調査しながら分科会の中で議論をしていくというふうに考えております。
○今井委員 わかりました。ありがとうございました。
○日沖委員 それぞれいろいろな各般の課題についてドクターヘリ導入に向けて部会、また分科会の方で充実したお話し合いをしていただいて、前向きに進んでいくことを願っているわけなのですけれども、まず、今の段階の認識を改めてさせていただきたいんですけれども、今、今井委員さんからも来年度へ向けて基地の選定とか、そんな話も出ましたけれども、あくまでも今の段階はニュートラルな段階で部会なり分科会の議論によっては三重県は導入しないという結果に至ることもあるんですよね、今の段階では。それを確認させていただきたいんですけれども。
○福井室長 ご指摘のとおりでございますので、今まさに分科会の中で調査を受けて検討していくと。最後に1月下旬の救急医療部会で、ここに書いてございますとおり、導入の是非について審議をするということでございますので、選択肢としては、委員ご指摘のように、それは入らないという選択肢もあり得ます。
○日沖委員 わかりました。今までいろいろな議会の中での機会とか、こういう委員会も含めて、ドクターヘリに関する質問なりが出てまいりますと、いかにももう導入ありきで進んでおるような返答をずっといただいてきたように思うんです。その辺のやはり認識というのはきちっと我々はしておかなあきませんものですから、改めて確認をさせていただいたんですけれども、あと、もう一つお聞きしたいのが、先程来、今、現段階でも和歌山と奈良と一緒に共同運航という形をとっていますし、先程、北川委員さんからは関西圏での連携の話とかありましたけれども、三重県は細長い、北勢地域なんかは名古屋、岐阜と隣接しておるわけですよね。例えば、三重県におけるドクターヘリの導入にかかわっての議論の中で、ちょうど愛知医大の副院長さんも分科会に入っていただいておることもありまして、愛知、岐阜、事によっては滋賀もありますけれども、そことの、もしそういう形の効率的な連携ができるのならば、名古屋なんかは特に都会ですから高度な医療機関もありますし、人材も豊富に集約されておりますので、三重県の北部というのはそこに頼るところというのは相当あるという環境もありますし、そういうところの、もし三重県独自で導入することが難しいということの見解も示されてくるのであれば、今、紀州の方は和歌山、奈良と一緒にやっておる。また、関西圏との連携も考えられる地域もある。そしてまた、北勢地域のような、もしかすると、愛知県は大きいので、そうしたら岐阜、三重ともう1機共同でやりましょうかと、仮の話ですけれども、そういう話もひょっとしたら考えられるんじゃないか。そういう広い選択肢というものは含まれながら話し合いがされていくのか、もし今後そういう課題も見つけていただけるのならば、ぜひそういうことも考えていただきたいなと思うんですが、そのへんお答えいただけませんか。
○西口総括室長 第1回の9月22日の会議の中でも、やはり委員さんの中からも今、日沖委員のおっしゃったようなことを言われた方もみえます。導入ありきではなくて、本当に県内の特に3次救急に対するインパクトは高いということを含めて検討すべきだと。それから、やはり地理的には和歌山県と三重県は非常によく似ているけれども、医療機関の整備状況が随分違うと。例えば、和歌山県は大阪に近いところにも人口のかなりの部分があって、和歌山市内の中に約60%ぐらいの人口があると。そういう中で特に田辺であるとか、新宮の方が非常に手薄やという中で導入された経緯がございます。愛知県は今、委員がおっしゃったように、さまざま、もちろん人口の集積もありますし、救命センターも多い中で、もちろんニーズも多いわけですね。その中での導入であると。三重県の場合は愛知県と奈良県の間に挟まってどういうようなやり方をしていけば一番いいのかを含めて、この検討会の中でやるべきやというふうなご意見もありますので、単に導入ありきというだけではなくて、本来はやはり県内の救命医療に対しての有効性を十分考えてやらないと、これは県民のための税金を使うわけですから、そういうのはいけないというふうに思いますし、ただ、1点、やはり共同運航というのはどうしてもその主体となるところの県が大部分を担うというか、大部分を自分のところで持つわけですね。ということは、変な言葉ですけれども、ある部分、おこぼれじゃないですけれども、若干そういう部分をもらうだけという話になりますので、ではそれで本当に主体的な救命体制がとれるかと言われると、やはりそこの部分は補完的な意味での体制という部分で僕は議論すべきではないかなというふうに個人的には思っています。
以上です。
○日沖委員 もうこれで、これ1回にしますけれども、もちろん三重県独自でドクターヘリを運航させることができれば、それ以上のことはないわけなんですけれども、事の進みぐあいによって、話し合われる中身次第によって、今のところということになれば、やはりさらに高度化した救急医療を求めていくためには南は南の方の連携、北は北の方の連携というようなものの選択も話し合われていただければ幸いかなと思いますもので、そういう内容もあるということを聞きましたもので、ぜひいろいろな形で期待をしたいというふうに思います。ありがとうございます。
○末松委員 少し日沖委員と関連してなんですけれども、ドクターヘリのことに関して、今もお話ありましたように、愛知県というのもあるんですけれども、結局、三重県としてはドクターヘリで補わなければいけない圏域というのをやはり東紀州重きというふうに考えられてスタートされているのかどうかという、そのへんをまず最初に聞かせていただけないでしょうか。
○西口総括室長 今、福井の方が冒頭の説明でお話をさせてもらいましたように、この14ページに、これは国の方が概略の導入についての目安みたいな形で出した図ですけれども、救命センターまでの距離が陸路で30分以内と。30分以上かかるところがどれぐらいのパーセントがあるのかというふうに考えますと、三重県もかなりの部分が、東紀州だけではなくて、やはりカバーされてくる可能性も十分あるのかなというふうに思います。そういう意味で、こういうふうな三重県の地図に落としたときに全体として、例えば鈴鹿の方とか、そういうことも含めて、現行であれば四日市まで30分以上かかるところも当然あるわけですから、そういうところの現状の傷病の状況であるとか救急搬送の状況であるとかということも含めて、当然ながら検討させてもらいます。ただ、一定やはり離島であるとか、それからへき地であるというのは、当然ながら医療の機会というのが非常に少ないところですから、そこを十分に考えた上で検討すべき内容だというふうには思っていますので。ただ、南・東紀州を念頭に置いたわけではございません。
○末松委員 わかりました。医療計画とかを見せていただいたりとか、へき地のところを見せていただくと、やはりヘリコプターといったときに一番遠いへき地を最優先して考えているのかなというような印象を受けましたので、そういった意味では北勢圏域もその中に十分入り得るというようなことで理解をさせていただきますし、そうであるならば、先程、日沖委員言われたみたいに愛知県とのやはり連携というものもとっていただかなければならないかなと、もう1回その辺の議論もしていただくのかなというふうに理解をさせていただきます。でなければ、別に和歌山県や大阪圏とうちの医療圏域でいえば、やはり伊賀や東紀州というのが一番大変救急医療に対しては不自由をしているところなので、そことしっかり詰めていただくという方向性なのかなというふうに思っていましたので、いろいろな意味でまだまだ多方面に向けて議論をしていただくという余地があるというか、スタートというふうに理解をさせていただきます。
それと、もう1点なんですが、すみません、一番最初に北川委員が人材のお話を少ししていただいたと思うんですが、医療計画の121ページの中にドクターヘリの運航実績というところがあって、14年からずっと18年まで書いていただいてありまして、その中に主な疾患が書いていただいてあるんですけれども、これが毎年毎年一緒の疾患じゃないんだなと。主なものと書いていただいてありますので、繰り返しの部分もあるんだろうと思いますが、こういった中で非常に、決まったものだけではなくて、こんなにも範囲の広いことに対応していかなければならないとなると、非常に人材という面が大事になってくると思うんですが、その中に、いただいた資料の2ページの中にも人材の確保とか人材の育成とかという部分というのは書いていただいていないような気がします、検討事項の中に。これからハード的なものもしていただくんでしょうけれども、同時に検討事項の中に人材の部分というのはどの程度まで入れていただきながら、どういうふうにこれからスケジュールを組み立てていくかというのも少し教えていただけないでしょうか。
○西口総括室長 今、末松委員がおっしゃったことは非常に重要だと思います。ただ、今回2ページで書かさせていただいたのは、やはり県として導入することが、是非といいますか、効果がどうなのかというのは今の人的な配置が十分かどうかということは抜きにして、とりあえず30分圏域以上のところでどれぐらい疾病があって、どれぐらいの重症度があって、どれぐらいそれによって救命率であるとか、治癒率が上がるのかということをまずは検討すべきだということでこういう調査項目を挙げさせてもらっています。それと、当然、全国の状況がどうかということも考えます。当然ながら、今、委員がおっしゃったように、ドクターヘリを運航しようと思えば、やはり救急救命士の質の向上であったりとか、それからドクターヘリに乗るフライトナースの育成であるとか、もちろんながら救急医療を担う人材の確保と育成というのは当然重要になります。そういう意味では、やはり次の段階として、そういうことも含めて検討に入れていきたいというふうに思いますので、今回2ページにお示しをさせていただいたのは、とりあえず三重県として、日沖委員からもお話がありましたように、さまざまな委員の方からお話があったように、単に国が導入促進をしているから県として入れますというのではなくて、本当に需要がどれぐらいあって、どれぐらいの効果があるのかということをしっかりとやはりデータも含めてお示しをさせてもらう必要があるだろうということでこういうふうな形で今、調査項目に入れましたので、将来の射程圏としては、当然ながら人材育成というのは非常に大きな課題だというふうに思いますので、改めてまたその場合においては検討課題にしたいというふうに思っています。
○末松委員 わかりました。需要が把握できて、先程のお話のようにドクターヘリの導入をするかしないかということが決定してからでも人材の部分は間に合うということの中で、そういうふうなということでよろしいですよね。
○西口総括室長 人材育成については、単にドクターヘリを導入するどうのこうのではなくて、三重県として、さまざまな委員の方からもお話があったように、やはり医師不足ということも含めて、その中で救急救命を担う医師であるとか看護師の確保というのは非常に逼迫した内容ですので、これはやはり現行の救命センターのいろいろな人的確保も含めて、やはり我々としては重要な課題だと考えていますので、それはドクターヘリの導入の問題だけではなくて、やはり救命医療をやるための課題として我々は認識していますので、これも同時並行でさまざまな機関と連携しながら対応させてもらいたいというふうに思っています。
○末松委員 わかりました。導入をするというふうに決まったときに、きちっとドクターもいるよという自信を持っておられるというふうに確信をさせていただいて、もうこれで結構です。終わります。
○山中委員 1点だけ簡潔にお聞きしたいんですけれども、先程、日沖委員の方から、この検討分科会においては今後、導入の是非の部分から、今からでもまだ話し合う余地があるというか、話し合うということだったんですけれども、この委員のメンバーを見せていただいていて、配備のあり方とか運用のあり方とか、是として決まった後の部分を考えるのであるならば、このメンバーで結構だと思うんですけれども、実際にまだ今から地域の事情や連携体制なり、いろいろとそういう地域の声も含めて是か非かと決める時点において、正直、このメンバーを見せていただくと、もしかしたら県の方としてもう地域の事情や数字や医療の必要性というのを把握しているので、事務局からそれは発言していけばいいという話かもしれないんですけれども、このメンバーを見ると、本当にある意味、機関の長だけという形で、地域の声であったりとか、医療現場の連携の部分での声が出せるような方というのが余り見当たらない、三重県や地域の独自性の声が出せるような方が見当たらないんですけれども、そのあたりに関してはいかがお考えかお聞きしたいんですけれども。
○西口総括室長 確かに、今、山中委員がおっしゃったように、このメンバーを見ていますと、さまざまな長ですけれども、もともとの救急医療部会の中には市町村の代表の方であるとか、さまざまな病院の関係者とかも参画されていますので、この分科会の中だけですべてが決まるわけでなくて、一定ここは全国の先駆的に導入されたところの現状とか課題とか、非常に難しい点とか、そういうことも含めて検討していただくということを含めて人選をさせていただきました。例えば、ここに書かれていますけれども、病院協会の理事長の方から代表の濱田委員の方からはかなり厳しいご意見も出ています、いろいろな意味で。そういう意味では、単に導入ありきという形で選考したわけではなくて、本来、繰り返しになりますけれども、今の三重県のさまざまな救急医療の状況をしっかり把握した中で検討すべきだというふうなご意見ももらっていますので、過去に積み上げたさまざまなデータも含めて、この中にお出しをさせていただいて検討していただきたいというふうに我々は考えております。
○山中委員 私としても誰を入れればベストなのかというのも何とも言えないところは当然あるんですけれども、ただ、正直言わせていただいて、このメンバー自体に現場のにおいを感じる方というのが本当にいないなというのが正直な感覚ですので、この構成に関してはもう今後も変えていくつもりはないということでよろしいんでしょうか。
○西口総括室長 さまざまな形でオブザーバーみたいな形でご意見を聞くということは当然あるというふうに考えていますし、それは当然だというふうに思っています。
○山中委員 わかりました。
○服部委員 今の分科会のこのメンバーなんですけれども、今の山中委員と同じなんですけれども、やはり三重県の中心の大学、三重大の関係者、そしてまた三重県立総合医療センター、やはりそういったところの現状の生の声をしっかりと分科会でお話をいただいて、三重県独自でもちろんドクターヘリを導入をする。近県の連携、運用をしっかりとやるのは当然のことなんですね。ですから、私は東紀州や離島に対しての救急の事由によってドクターヘリを導入するんだという方向づけでも私は何ら問題はないというふうに思うんです。今の現状、医師不足の現状を把握して、しっかりと体制をとった状況の中で導入を決めるというような整備がやはり必要だと思うんですよ。最終的には医師不足をどういうふうに解消していくか、どういう連携をとっていくかということがやはり重要だというふうに私は思っております。だから、東紀州、離島に対しての今の和歌山県が導入した理由によって、それは私は構わないというふうに思います。これは三重県がしっかりと体制を整えるだけですので。
以上です。
○貝増委員長 答弁はよろしいですね。
○服部委員 はい。
○真弓委員 県立病院にはヘリポートというのはみんなあるんですか。
○福井室長 総合医療センターにはヘリポートがございます。あと、県立志摩病院にもヘリポートがございます。2つの病院にヘリポートがございます。
○真弓委員 あと、ほかの一志とかこころの医療センターなんかにヘリポートを整備する計画なんかはまだないですか。
○貝増委員長 緊急のときは要らないでしょう。
○真弓委員 あっちで答えること。
○福井室長 すみません。病院事業庁ではございませんので、確たることは申し上げられませんけれども、私が聞いておるのは、ヘリポートは総合医療センターと県立志摩病院に整備しておりますので、今後、整備をするということは今聞いておりません。
○真弓委員 わかりました。
○今井委員 先程来、導入ありきではないというお話、それも当然、是非を今やってもらっておるのでわかるんですけれども、その前に西口さんの方からドクターヘリを導入することによって医師の確保であるとか医療技術の進歩であるとか、前回6月25日にいただいた救急の消防本部の収容時間のやつでも3次だけに限らず、三重県全体で31.3分という搬送時間のことが書かれております。今日いただいた資料の中でも全国でワースト4位、ワーストと言っていいのかどかわかりませんが、30分以上かかる。30分以内で3次に搬送できる人は県民の2割ぐらいという状況もあろうかと思いますが、ドクターヘリというのは福井室長も言われたように、医師が乗っていって本当に急を要するときに一刻も早く県民の大切な命を守るという、そういうドクターヘリでありますので、是非を当然今後、検討してもらう形だとは思いますけれども、県独自でドクターヘリ、私はあるべきだという立場から、しっかりとその導入に向けての話をしていく中でさまざまな問題の解決にも、また体制整備にもつながっていくと思いますので、これからもしっかりと検討をよろしくお願いします。
○貝増委員長 ほかによろしいですかね。
では、私の方から1点だけ。先程来、意見も出ておりましたし、最後に真弓委員からも出ましたけれども、まず今日の報告はドクターヘリの導入の検討会が今どう動いている、そういう話で説明を受けているんですけれども、やはりこの中で一番大事なのは、では病院事業庁はと。きょうは漏らしちゃったんですけれどもね。本当に県内の1次、2次、3次、県が3次を受け持つといって動いているさなかでも、では、ワーキンググループでドクターヘリの方はしていただいていると。しかし、本当にそれが決まってからでは県立病院の受け皿をどうしてくれるんだ、現状の。3次は医療センターがある。しかし、あとの2次が2つありますと。その受け皿との相互交通をどうするんだと。
そしてまた、各県の先進地視察をさせていただいたときに、北川委員から出ましたけれども、スタッフ、そして現状判断ができる状態でもう全部シミュレーションも終わっていると。そして、確実に動いているその人たちの判断でこれはヘリを飛ばした方がいい、これは大丈夫ですとか、その判断まで動いていると。実際にこれが予定で動いていくという、導入だと決まってからでは、それでは遅い。その辺はやはり内部で、課が違っても、セクションが違っても、その辺は、あってもなくても必ず将来必要になってくる部門ですから、その辺の育成体制に力を入れるということと、県立4病院の互換性との問題、これを含めて、やはり同時並行で動いていただくことが私は大きな将来の成果というか、安心医療に入ってくると思いますので、その辺もひとつ組み入れていただければありがたいかなと思っております。
ほか、委員の皆さん、よろしいですか。
なければ、これでドクターヘリ導入の検討状況についての調査を終了いたします。当局にはご苦労さまでございました。
〔当局 退室〕
○貝増委員長 それでは、ただいまから委員間討議に入ります。ご意見のある方は順次お願いいたします。
よろしいですか。
○日沖委員 ドクターヘリについては、この特別委員会で何か見解を出すんですか、これ。導入すべきとかどうとかという、すべきに決まっておるんだけれども、何か出すんですか。聞きおくだけの話なんですか、これは。
○貝増委員長 ではないです。救急医療体制の調査特別委員会で、その中でやはり県内の救急医療をどうするか、1次、2次、3次の連結の問題、県が3次を持つけれども、やはりその中でいざ救急だといっても、今までは救急車だけであった、あるいは県の防災ヘリがあった、和歌山と共同をやっていても、それもないと。三重県が今、国の施策の中で導入を応援しましょうと動いているから、当然、救急医療体制の中では健福の常任委員会委員長ともちょうど打ち合わせをしたのですけれども、この部分については救急医療のこちらの特別委員会の方でちょっとさわらせていただきますよという了解をとっていますもので、当然これから、来月から順次、今までの調査項目に基づいて取りまとめしていく段階においては、今、現在、国が動いたけれども、県の方としてはドクターヘリが9月から検討会が動いていますから、調査が入っていますから、その中間報告もやはり常時受けさせていただきながら救急医療の取りまとめのときにはどこかで入れなければならないと。だから、これを聞かずして希望だけ入れていくと、特別委員会の意味がなくなってしまいますもので、今日は時間をつくっていただいた、ご無理を言って、今日はこれを特に聞かせていただくと。やはり動きは常時、同時並行で動いていく方が注文をつけやすい、あるいは状態もわかりやすい。そういう中で、今日はこの時間帯に委員の皆さん方にはご無理をお願いしたわけです。
○日沖委員 しかるべき時期の特別委員長さんの報告の中にドクターヘリ導入についての特別委員会の見解というものも盛り込んだ報告にしてもらうのか。
○貝増委員長 それは来月以降の取りまとめまでの精査の意見をちょうだいしたりして、まとめていくときにここに入れた方がいいよとか、これはあのとき聞きおくだけでよかったよと、そういうのは皆さん方で意見を出し合って決めていただくものですから、私が勝手につくるものと違いますから、1年間の成果としてどういう形になるか、来月以降の委員協議の方で入っていきますもので。
○日沖委員 はい。
○貝増委員長 ほかによろしいですか。
特にご意見もないようですので、これで委員間討議を終了いたします。
〔閉会の宣言〕
救急医療体制調査特別委員長
貝 増 吉 郎