三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成21年1月14日 教育警察常任委員会 会議録
教 育 警 察 常 任 委 員 会
会 議 録
(閉 会 中)
開催年月日 平成21年1月14日(水) 自 午後1時00分 ~ 至 午後3時04分
会 議 室 502委員会室
出席委員 9名
委 員 長 日沖 正信
副委員長 今井 智広
委 員 水谷 正美
委 員 大野 秀郎
委 員 吉川 実
委 員 森本 繁史
委 員 三谷 哲央
委 員 永田 正巳
委 員 中川 正美
欠席委員 なし
出席説明員
[教育委員会]
教 育 長 向井 正治
副教育長兼経営企画分野総括室長 鎌田 敏明
教育支援分野総括室長 真伏 利典
学校教育分野総括室長 松坂 浩史
その他関係職員
委員会書記 議 事 課 副課長 池山 マチ
企画法務課 主 査 辻 健太郎
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 3名
傍 聴 者 1名
議 題
1 特別支援教育について
2 委員協議
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
1 特別支援教育について
①当局から資料に基づき説明(向井教育長、松坂総括室長)
②質疑
○日沖委員長 それでは、質問があれば、順次これからお願いをしたいと思うんですが、我々がこれまで調査を行ってきて、とらえてきた課題なり、また要望なりなども含めた前提で、今日は教育委員会さんの方も説明をいただいておることと思いますので、我々のこれまでの経過も踏まえながら、ぜひ活発な質問をいただければというふうに思います。
それでは、順次お願いいたします。いかがですか。
○大野委員 一番初めのスタートが平成18年10月の「三重県における特別支援教育の推進について」という、これがもとになっておるわけですね。今の特別支援教育のスタートは、これが出とるわけですね。
私、これをちょっとお正月休みにずっと見せていただいて、その中のまず一つは、いわゆる教育福祉は、そのへんと連携した広域連携協議会というのを設置するというのがこの中に入っとるね。広域連携協議会という。これで、教育委員会だけではなしに、健康福祉部やそのへんと連携した学習や特別支援教育を実施していくという、これが一つここの柱になっておるの。まずこれが今、現状どうなっておるのかということですね。
それから、二つ目は、それぞれのところの地域連携協議会をもって、だから医療・保健・福祉・教育等関係者からなるネットワーク組織としての地域連携協議会を各市町等教育委員会が設置する必要があると。この設置状況がどうで、それは具体的に今どんな活動をしとるのかという、まずこの二つについて。
○土肥特別支援教育室長 まず、広域連携協議会についてでございますけれども、県としまして、今整備にかかわっていますが、まだ設置はできておりません。
それから、地域における協議会についても、まだ設置ができていないという現状でございます。
○大野委員 そうしますと、基本的に18年10月に出された、それまでの障がい児教育から特別支援教育に変わったときに、いわゆる学習障がい児とか、そういう子どもたちが新たなその障がいのということで、情緒障がいということで出てきたと。そういう子どもたちを含めて新しい教育をスタートするんだと。それは単に学校だけではなしに、県としては広域行政としてやっていくという、そういうのが一つの柱。それから市町においても、そういうようないろんな部局が協議しながらやっていくというような二つの柱が基本だった。それがいまだにどちらもスタートしていないし、手がつけられていないというわけですか。
○土肥特別支援教育室長 広域連携につきましては、今のところ、名前として広域連携という名前ではございませんけれども、特別支援総合推進事業という中で、各関係機関の代表の方、それから教育機関が集まって、今後の特別支援教育についての話ということについてはさせていただいて、今の整備計画に結びついているという段階でございます。地域については、申し訳ないですが、まだスタートをしていません。
○大野委員 じゃ、確認ですけれども、そうすると、その特別支援教育の三重県のバイブルというのは何なんですか。バイブルはこれなんですか、ほかにまだあるんですか。
○土肥特別支援教育室長 委員ご指摘のとおり、「三重県における特別支援教育の推進について」と、これを中心に今やらせていただいています。
○大野委員 その中の大きな柱が二つまだ手がつけられていないという、そういう状況だということで確認させてもらっていいですね。
○土肥特別支援教育室長 広域連携については、県の特別支援総合推進事業の中でやらせていただいていると、地域についてはまだスタートしていないという段階でございます。
○大野委員 じゃ、最後にもう一つ確認ですけれども、そうするとやっぱり県としても、特別支援教育そのものが、健康福祉部やそのへんとも含めた総合的な事業として推進をしていく体制なり、連携がとれていないという、こういうことで理解していいですか。
○土肥特別支援教育室長 総合的にとれていないということになるかどうかわかりませんけれども、健康福祉部との連携、それから生活・文化部との連携、これらについては頻繁にやらせていただいているというふうにこちらとしては考えております。
○大野委員 それは、じゃその二つの事業が21年度の予算とか事業の中で、どのように展開されていく、そういう計画ですか。
○土肥特別支援教育室長 具体的に21年度のこの事業ということまではお答えできませんけれども、その総合推進事業の中で、地域との特別支援教育推進協議会というのを、福祉・医療・労働関係機関との連携の中でやらせていただいておりますので、今回も、この総合的な協議会については予算としてここにあげさせていただいてあると、進んでおるという段階でございます。
○大野委員 そうすると、総括室長。これについて、今の取組の状況はそうなんですけれども、これらについてはやっぱり本腰を入れてやっていくという、そのへんについて総括室長はどう。
○松坂総括室長 今ご指摘ございましたように、全体的なものに関しましては18年度の基本計画、それから整備に関しましては20年度の第一次実施計画、これを二本柱にして進めているというふうに認識しております。今、バイブルだというお話もございましたので、連携につきましてはこれまでも、今私がご説明申し上げましたように、障がいのある子どもは学校に入る以前の段階から、それから学校が終わった後までずっとつながっているものなので、相互の連携は重要だというふうには認識しております。これからも、しっかりとそこは進めていきたいというふうに思います。
○大野委員 じゃ、これで終わりますけれども、やっぱりこれがバイブルですからね、いつもこれに照らし合わせながら、事業の進捗状況とか、残されている課題というのをきちっと整理をしていただきながら取り組んでいっていただきたいというように、そのように要望だけしておきます。
○日沖委員長 よろしいですか。
○森本委員 1ページの上の1の「特別支援学校について、地域を支援するセンター的機能の充実」というのは、これは具体的にどういうことを言っとるのかな、そこをちょっとお願いします。
○土肥特別支援教育室長 特別支援学校のほうから地域の小学校、中学校の要望に応じて相談に伺ったり、それから相談に来ていただいたりというふうなことで、特別支援学校が地域の特別支援教育のセンターとしてあって、いろんな相談にのらせていただけると、そういう意味でございます。
○森本委員 そうすると、現実にこれは機能しているという評価をしとるんだろうか、教育委員会として。
○土肥特別支援教育室長 それぞれ特別支援学校には特別支援教育コーディネーターという者がおります。それから地域支援の担当の部がございます。そこからかなりの回数、各小中学校に出ておりますし、小中学校からもかなりのご相談をしていただいておりますので、成果が上がっているんではないかなというふうに考えております。
○森本委員 それならそれでいいんですけれども、ちょっとそこらにそごを来しているような面も、この前の個別の調査のときにあったんであれですけれども。それから、この20年度に障がい児就学前支援事業というのは、これは熊野市だとか、御浜町とか、紀宝町があるけれども、これは具体的には、この上のポツしたものをやっとるということかな。就学前支援事業というのは、子どもの発達支援ネットワーク事業になるのか、これはもう20年になると。これはどういう事業なの。
○土肥特別支援教育室長 この平成20年度、3市3町、今していただいているわけですけれども、これまで乳幼児の子どもたちの把握というのは、6カ月健診、それから1歳半健診、その次には、もう就学前の健診というところまでございませんでした。就学前になっていざこういうお子さんがいるということで、学校側が受け入れ態勢を十分に準備できない場合もございますし、情報がなかなか行かなかったという場合もございました。そんな中、できるだけ早い段階でお子さんの情報を地域の関係機関、それから学校が把握をして、お子さんができるだけスムーズに学校生活を送れるように、それから保護者の方が就学に対して不安を抱かないようにというふうな目的で、巡回相談員に回っていただいたり、それから例えば健康福祉部の事業としては、こういう亀山モデルですね、乳幼児期の相談を一元化した形、そういうものをやりながら就学につなげていきたいと、そういう事業の内容でございます。
○森本委員 そうするとさ、じゃ20年度、この3市3町では、具体的にその成果というのは発表できるようなものはあるの。ただ、こう事業化してきたという程度なの。
○土肥特別支援教育室長 例えばある町なんですけれども、今度就学されるお子さんについて、かなり重度なお子さんがおみえになりまして、そのお子さんについてどういう就学形態がいいのか、県からもそのお子さんを実際見させていただきましたし、巡回している相談員の方ともお話をさせていただきました。それから保育園のほうにも伺って、いろんなお話を聞かせていただきました。そういう形、これまでそのところではなかったわけですけれども、そういう一人のお子さんについて、どういう就学形態がいいのか、それから今後どういう学習形態を望んでおられるのか、そういうことを皆関係機関が寄ってお話をしたということについては、かなり成果が上がっているんではないかなというふうに考えております。
○森本委員 そうすると、熊野、御浜、紀宝にもそういう事例があったということね。
○土肥特別支援教育室長 ありました。
○森本委員 それから、もう一つ、この1ページの終わりの方の「健康福祉部と連携した取組の推進」ということだけれども、これについても、今まで説明してもらったような成果というのは、成果を踏まえたとか、結果的には成果があったということでいいのかな。発達障がい児の早期発見のための手法の開発と普及、こんなものはできたのかどうかということ。それから、2番目のこういうようなあり方の研究と普及とか、人材育成プログラムの開発というようなものは、現実にはもう成果品としてできとるの。
○土肥特別支援教育室長 これは健康福祉部が今、あすなろ学園を中心に一生懸命やっていただいているわけですけれども、右側を見ていただいたらいろいろ書いてあるわけですが、ちょっと字が小さくて申し訳ないんですが、亀山市は既に亀山モデルとして努力していただいていますし、志摩市、それから玉城町、それから津市が20年度に、それから21年度はいなべ市、伊賀市等々広がりつつあるというふうに考えております。健康福祉部がやっていただいているところへ、教育委員会としましても、ネットワーク事業でバックアップという形になるかわかりませんが、いろいろと連携をしてやっていっています。
○森本委員 そうすると、バックアップ事業というふうにとらえていいんやね、この2番目についてはね。
○土肥特別支援教育室長 はい。並行して、協力してやっていっているという形だと思います。
○森本委員 それと、この3ページの就職なんだけれども、これは進学者も就労の中へ入れておるというのは、進学者は普通は高等学校の場合は入れないんとちゃうんかな。
○土肥特別支援教育室長 ここでは、進学、それから事業所就職、それから訓練機関というのをこう三つまとめて数字を出してあるわけですけれども、これについては文部科学省の方で、この三つを合わせて報告するようにということで、例年この数字で答えています。ですので、この三つということになっております。
○森本委員 僕は少しでも就労の率を上げるために、こういうふうな統計のとり方をしとるんじゃないかって勘ぐっとるんだけれども、要は、就労の場というものがかなり確保されていないという状況で、もうそれは教育長が言ったような形の中で、3部の連携ということになってくるんだろうと思うけれども、就労について大きな役割を果たすというのは、教育委員会じゃなくて生活・文化部が大きな役割を果たすべきだろうとは思うけれども、ここらについても、来年度のこの今後の取組の中に具体的に障がい児の就労自立支援、それから特別支援学校職業体験活動支援事業、教育委員会の側としては、こういうふうな形での施策というものを今後来年度予算も含めてやっていきたいというような理解の仕方でいいかな。そこはどうですか。
○松坂総括室長 おっしゃるように、3ページ(3)の二つの事業は、来年度進めていきたいと考えて要望しているものでございます。
○森本委員 質問がだらだらとなっていったけれども、ともかく基本的には、やっぱりそれぞれの高等学校の場合は、雇用に生活・文化部が責任があるというようなことを言うとらへんのやから、もちろんそれは生活・文化部が主管部であるということはようわかるけれども、障がい児の就職等についても、やっぱり教育委員会も積極的な役割を果たしてやっていただきたいと思うし、この前も、このくろしお学園へちょっと行ったら、子どもたちがいわゆる体験学習しとるときの、どの子どもたちも楽しそうな写真をたくさん見せてもらったんですよね。それに対してのコメントも何にもしてきやへんけれども、見せてもらった写真が非常に楽しそうだったので、やっぱりそこらのところもぜひ今後は、恐らくもう予算は計上しとるんだろうと思うけれども、その実施に当たって、よくまたそこらを踏まえてやったっていただきたいと思います。終わります。
○日沖委員長 よろしいですか。ほかにございますか。
○三谷委員 乳幼児からの一貫した支援体制の整備って、これは非常に大切な話だろうと、こう思っていまして、私どもも、四日市の方を調査していたときも、そのへんのご指摘があり、特に1歳半、3歳児健診で発見された障がいをその後ずっとフォローして、就学のときにきちっとそれが支援できるような、そういう体制づくりということのご指摘もいただいたんですが、ここで健康福祉部との連携云々と、こういろいろ出てきますが、具体的に例えば保健所だとか、そういうところとの連携というのはどうなっているのかということが一つ。
それから、子どもの発達支援ネットワーク事業で、特別支援教育推進会議を福祉・医療・労働関係機関と連携して情報交換を行うと、こう出ているんですが、具体的にどういうメンバーが参加されているのか。それと、特別教育推進会議と、それから後に出てきます発達障がい児支援モデル事業等との関係、これをちょっと教えてもらえませんか。
○土肥特別支援教育室長 保健所との連携なんですけれども、例えば先程言わせていただいたある障がいのお子さんを持った個々の事例で、市町へ行かせていただきます。そのときにやはり、当然保健所さんからも来ていただける場合もございますし、それから、市町さんは当然保健所関係の方々といろいろお話をしていただいて、その情報も県がいただいておりますので、県教育委員会が直接保健所さんと連携しているということはないかもわかりませんけれども、そういう教育相談に行かせていただいたときには、保健所さんも一緒に参加をしていただいていると、そういう状況にございます。
それから、推進会議のメンバーでございますけれども、推進会議は、医師の方、それから大学教授で障がい児教育を研究されている方、それから小学校長、それから特別支援学校の病弱、知的、肢体の代表の校長、それから障がい者施設の方々、それから健康福祉部の方からも出ていただいております。今年度は13名の方がメンバーになっていただいております。
○三谷委員 四日市等は、保健所が市の方に行っていますけれども、それ以外の保健所というのは県の管轄にあるわけで、県教委等との連携というのはもっと密接にするべきではないかと、こう当然思います。
それと、今おっしゃった特別支援教育推進会議のメンバーも、医師とか、大学の先生だとか、施設の代表の方と、健康福祉部というのは、これはやっぱりそういう子どもさんの個々の1歳半とか、3歳とか、そういうところで発見されたような障がいの情報等も持って、こういうのに参加されるわけですか、それとも、もっと一般論をここでやっているわけですか。
○土肥特別支援教育室長 広域連携の場合は個々の方々というふうなことはありませんけれども、県の就学指導委員会というのを実は明日やるわけですけれども、そういうところで市町からあがってくる就学に関する情報につきまして、県の就学指導委員会で個々のお子さんについて、どういう学校が適切なのか、そういうことを話し合いはさせていただいております。
それから、健康福祉部から出ていただいているのは、やっぱり保健指導を中心に考えておりますので、そういう観点で意見を言っていただくというふうなことを考えております。
○三谷委員 一番最初にそういう情報を得られる部署、そういうところとの連携というのは、やっぱり今以上に密接に取り組んでいただいて、その情報がきちっとつながっていくような、そういう体制づくりというのはやはりお願いをしたいと思うんですね。亀山モデル、これはなかなか評価が高かったんですが、これがもっと全県下に広がっていくような積極的な施策の展開ということもぜひお願いをしたいと、こう思います。
それと、あすなろ学園について、健康福祉部との連携の取組で出てきますし、それからあと、教育委員会からあすなろ学園の方に職員を派遣して云々ということで、2回こう出てくるんですが、来年度4月に桑名にできる情緒障害児短期治療施設、こちらとのすみ分けというか、これができた場合、今ここに書いてあるこういう絵というのは、これは変わってくるんですか。それとも、これはこれ、それはそれで全く別個のものとして考えておられるわけですか。
○向井教育長 情短施設につきましては、要するに一般的な病的な資質であるとか、そういうんじゃなくて、例えば外的環境であるとか、いじめとか虐待とか、そういった要因でもって2次的な障がいを起こしている子、子どもについて、例えば半年であるとか、1年の短期の期間に医療的なケア、心理的なケアを通じて回復していただくという施設でございます。これは今まで三重県にはございませんでしたので、そういう対象の方というのは、例えば養護施設であるとか、例えば一時的にはあすなろであるとか、そういったところに入っていただいた人について、その子どもたちがより適切な施設の方に入っていただくと。要するに、選択肢のところでよりふさわしい施設に入るべき子どもたちが今までは、養護施設なり、あすなろへ行っていたのが、実際に情短の施設でのケアが一番いいという方が、そこへ行っていただくというふうに考えていただければ一番いいと思います。
○三谷委員 そういうことになれば、今まであすなろが担っていた役割の一部というかがやっぱりその情短の方にも移っていくということにもなるわけですよね。先だって、アパティアさんといろいろお話をさせていただいたときに、やっぱりアパティアさん自身も、あすなろと、地域的にも、少し北と中勢とこう違いがあって、あすなろとのそのすみ分けということをどうしていくかということも、かなり考えられておるわけです。当然、そういうある程度の一定の役割の分担というのが出てくるということになれば、こういう特別支援教育の中で、あすなろと教育委員会、また情短と教育委員会とのかかわり、こういうものも当然検討されるべきではないかと思うんですが、どうなんですか。
○向井教育長 基本的には、あすなろ学園には、例えば自閉症の方々であるとか、さまざまな発達障がいの方々が入っていって、一定の期間そこに入所ということになるわけですけれども、その際にはやはり義務教育なりの対応が必要ということで、それであすなろ分校というのがあるわけでございます。その部分で担うべき役割の部分と、それから、その子どもたちが例えば出てから、これは特別支援学校の対応が必要な子どもさんであれば、特別支援学校の方は受け皿があって行くし、例えば一般の学校の方へ行って、そこで学級でケアが必要な方もみえると思います。そういうふうな形でやっておったのが、例えば、その中の一部の方が新しくできる情短施設の方でケアが必要となれば、そこで一定の期間、例えば数カ月以上にわたると思いますけれども、当然そこでは学校での修学が必要でございます。例えば地域的には桑名になると思いますので、桑名の地元の地域の小中学校に入っていただくか、もしくは、分級なり分校というふうな話し合いができれば、そちらで分担していただくと。だから実際にそれぞれ子どもたちにとって、そこへ入ってきたから、その子がやっぱりそこで義務教育なりのケアが必要であるとか、そういった対応になってきて、それについては、当然ながら地元の教育委員会との話し合いというのが十分にされてきているかと思います。例えばあすなろでの初期には、さまざまな話し合いがされて今の経緯があると、できてきたというふうに思います。
○三谷委員 あまり今日はそれは話をしようと思ってなかったんですけれども、この間桑名の、ついこの間です、また教育部長等にお目にかかって、またアパティアさんとも話をして、その後、県教委から何かお話ありましたかといって聞きましたら、「全くありません」というお話なんですが、あれは向こうから言ってくるのをずっと待つという話であって、あくまでも県教委の方から同じテーブルに着いて話をしませんかという呼びかけをするという意思はないということですか。
○鎌田副教育長 教育委員会の方としましては、その市町の教育委員会の方に、小学校、中学校の設置の部分がございますので、情短施設の中に分校なり分教室ができるというところについては、うちの方で桑名市の方に、例えばこういうふうにしてくださいというのはやはり言えない部分だと思います。そこで、どういうふうなものを作りたいというご相談を受けて、そこに何人の教員であるとか、そういう部分についてご相談をするというので、どちらかといえば、やっぱり受け身の格好になっています。
○三谷委員 これを言い始めるとまた長くなるんで、別の機会にしたいと思うんですが、いずれにしても、どっちが受け身でどっちがポジティブであるかどうかはともあれ、きちっと話をしないと解決しない話で、桑名市の教育委員会にしてみれば、何も頼んで作ってもらったわけではないと、県のしあわせプランの中の目標を一つ県がクリアするために、県下で1カ所作ったことについて、なぜ市の教育委員会がその責任を負わなきゃいけないのか。ましてや後の管理運営と、何か問題があったときには、当然例えば長島の中学校の分級だとか分校だとか、伊曽島小学校の分級・分校の話になれば、その校長が責任が問われるわけでありまして、だからそういうことも含めて、きちっとした話をしないと何一つ前に進んでいかないという、そういうご意見なんですよ。だから、向こうから話が来るまではこちらの方からはあえて話はしないんだということで、そのままずるずるいくべき話でないと僕はこう思いますし、ましてや来年4月にはオープンして学習棟ができれば、そこで何らかの教育をそこに入ってこられる子どもさんにしていかなければいけない。いきなり40人、50人て満杯になるとは思いませんけれども、しかし少なくとも何人かの子どもさんは初年度から来られるわけですから、そういう子どもさんの教育の機会を奪うような話にはなってはいけないと、こう思っています。その後いろいろ調べてみると、必ずしも県立の施設以外は県立の分校がないというのは、全国的に見たらほかにもそういう、県立の施設以外のところに県立の分校を作っている例もあるわけで、だからそういうことも含めて、県としては当然考えるべきだろうと僕は思いますので、そこらへんのところは、いずれにしてもどっちが受け身とかという話じゃなくて、同じテーブルに着くという努力はぜひしてもらいたいなと、こう思います。それはもうそれで、また別の機会に話をさせてもらいます。
それと、進路の話なんですが、製造業が43名のうち17名、卸・小売が16名ということで、43名のうちほとんどがこの二つの部門で占められていますけれども、これだけの経済環境の悪化の中で、特に製造関係とか、それから卸・小売、消費の冷え込む中で、非常に厳しい環境になっていますが、こういう今まで大きな比重を占めていた部分が非常に厳しい経済環境になっているということで、じゃ教育委員会として何か特別な手当てなり、何かを考えられていますか。年末に50人以上の事業所は全部手分けして回ったというのは評価はしますけれども、それ以外に、ただですら困難な進路状況の中で、一層厳しくなっていると思いますが、特別な何かお考えはありますか。
○土肥特別支援教育室長 おっしゃるとおりに、年末から私も特別支援学校を何校か回らせていただきました。就労というか、内定状況を聞かせていただきました。非常に厳しい状況にあります。例年であるならば年内に何人か決定していたというふうなところが、まだ内定を今年はもらっていないんやわというふうなところが間違いなくございましたので、非常に厳しいのは間違いないと思いますし、特に製造業へ行っていたところについては、待ってくれと、やはり3月のぎりぎりまで、会社の中の体制が整うまではちょっと内定はというふうなことがございました。教育委員会としては、それを受けて、具体的にこれをやったというふうなことはございませんけれども、各学校については、かなり危機意識を持って進路担当者の方が今一生懸命回っている状況でございますので、そういう今状況であるということでご理解いただきたいと思いますけれども。
○三谷委員 そうなりますと、なお一層大きな役割を果たしていただかなきゃいかんのが、このジョブコーチの方々だと、こう思うんですね。この17名のジョブコーチ、拝見しますと、実際にジョブコーチの研修を受けておられる方はお二人ですよね。あとの方は、手話通訳の方とか、ピアノ教室の音楽療法の方とか、必ずしも就労ということに直接ご経験があるとか、就労支援に対して今までいろんな知識を持っておられるとは思えない方々が大半で、この中で障がい者雇用経験ありというのは9番の会社役員の方で、あとは教員の方とか、そういうそれぞれいろいろご経験はあるんでしょうけれども、だから、実社会の中で企業とかいろんなところに就職をお願いをし、実際にその契約にまでいくというところに持っていくだけのキャリアというか、こういうのはなかなか難しいんではないかと思うんですが、ジョブコーチのあり方、またはその構成等も、こういう場合は僕は当然検討し直すべきだと思うんですが、いかがですか。
○土肥特別支援教育室長 これについても、委員ご指摘のとおりだと思うんですけれども、ジョブコーチの業務内容としましては、やっぱり障がいを抱えたお子さんについては、職場へ行ってその職場にまず慣れること、それからその仕事に慣れること、それで、周りの職場環境をまた整えていくことが非常に大きな要素になってまいります。ですので、ジョブコーチの方々につきましては、そのお子さんが作業するときに困り感がないようにそういうアドバイスをまずすることと、それから職場の周りの環境ですね、いろんなその事業所に対してアドバイスしていただいて周りの環境を整えるという、そのへんまでの今業務をお願いしているところでございますので、職場開拓とか、そこまでのことはまだできておりません。委員ご指摘のとおりだと思いますので、そのへんについては、今進路担当の教員が大きくかかわってきておりますので、今後、ジョブコーチについてもうちょっと業務内容を広げていくとか、そういうことも考える必要があろうかなとは思いますけれども。
○向井教育長 補足させていただきます。
ジョブコーチといいますのは、役割としましては、その障がいをお持ちの子どもさんの特性、資質というのを十分理解するということ。その子どもが実際に就労先に行って、今度はその就労先の方の業務に慣れるためにいろんなことで助言をするということと、確かにそれからもう一つ企業の方、この子どもにこういう特性があるから、作業のときにはこういう配慮をしてくれ、例えば一つの設備的にも、例えばバリアフリーも含めてこんなこともしてくれとか、そういうつなぎをするのはジョブコーチという役割でございます。だから職場開拓というのも、ちょっとまた別な話で、これはここにありますような、実際に先生が見に行ったら、それに対して欠けた授業のところに非常勤講師を当てたりということで、ジョブコーチはあくまでその子どもさんの特性をよく理解して、その特性にあった職場の方で理解を求めて、それに合ったような手配をしていただくというつなぎの部分でございます。だからここにありますような、厚生労働省認定のジョブコーチの研修を済ませることは非常に重要かと思いますけれども、それ以上に私の考えとしては、子どもさんの個性、できるということというのは十分理解して、それを相手先に十分納得できるように伝えると、こういう理解が一番求められる資質だと思っております。プラス会社の方にこんなことをしてくださいよとかということで、そこに慣れるようにいろいろな手はずを整えていただくと。それがとりもなおさず一番適切なジョブコーチのあり方だというふうに思っております。
あと、言われるように、こういった研修はできるだけ受けて、そういう資質を伸ばしていくというのは必要なことだと思っております。
○三谷委員 そうすると、具体的にこの就労・自立支援に関する対応の一番目の職場実習先を開拓するというのはどなたがされているわけですか。
○土肥特別支援教育室長 職場開拓については、学校の進路担当がハローワークと連携をして今現在やっているということでございます。
○三谷委員 少なくとも、その実習の相談や援助を行うジョブコーチの方々と、それからそういう職場の実際に開拓をする方々、こういうところが非常に密接な関係の中でやっていかないと非常に厳しいだろうと、こう思いますし、それから今教育長は、ジョブコーチの研修も大事やけれどもそれ以上にもっと大事なものがあると、こうおっしゃるけれども、やっぱり少なくとも厚労省認定の研修ぐらいは、きちっとこのジョブコーチと名乗る方々は全員が受けて、その研修されているということは基本的なスタンダードだと、こう思うんですけれども、今の教育長の言い方なら別にそれは二の次の話だということで理解していいわけですか。
○向井教育長 申し訳ないですが、そういう誤解を受けたんなら、言い方をまた改めますけれども。ある意味、すべてをできる汎用のジョブコーチというものはありませんよということを言いたかっただけです。要するに、ジョブコーチという人が例えばハローワークに座っとって、話があったから、はい、来て、そこへ行って、はい、そこで両方のつなぎができますよというものではないという、そのことを言いたかったわけで、ちょっと言い過ぎでしたら申し訳ございません。
○三谷委員 いずれにしても、非常に厳しい環境ですので、ぜひ新しい施策も念頭に置いて頑張っていただきたいなと、こう思います。終わります。
○日沖委員長 ほかに。
○中川委員 5ページの特別支援学校の整備の一番最後の行に、「中勢、松阪、南勢志摩地域における特別支援学校のあり方を検討」ということが書いてあるんですが。玉城わかば学園ですね。平成元年から2年にかけて知的障がいを持ったお母さんがよくみえまして、「この子どもを残して私は死ねないんだ」ということを、その言葉が大変残っとるんですが、そういうことの中で平成2年度に請願採択されて、平成6年度に開校と、こういう状況の中で、先般も視察でお伺いさせていただきましたところ188名いらっしゃると。それで95名が松阪、多気地域からで、もともとが45名の定員だったと、大変膨れとると。これを何とかしなきゃならんということで、松阪の方でもいろんな請願が出されるかもしれんということで、その方向性はそれでいいと思うんですが、私、この学校に対する思いが大変強いんですけれども、当初はやはりこの松阪以南の小中高等部を作りたいということと、もう一つはやはり就労施設も、そこで授産施設というんでしょうか、作りたいという、そんな最初の話があったわけですよね。そこで、こういう方向性は方向性として、松阪云々での考え方も一つあると思うんですが、もう一方やはり現在のところの拡充ということも一つの考え方だと思いますし、もう一つは、あそこにお隣には、重度障がい者の施設の宮の里ミタスメモリアルホームというのがあるんです。そのお隣が老健施設の法人でゆりというのがあるんですね。言うならば、この玉城わかば学園は、玉城で最初というんでしょうか、現在でも県立の施設としてはただ一つなんです、と同時に、そういう形で言うならば福祉の施設があそこで集中しとるわけですね。集中といいますか、ありがたい話で、そこにあるわけですね。ですから、例えば重度障がい者の施設も、なかなか今この経済状況の中で仕事は少ないということで、たまたまそういう形で老青壮のそういう施設がたまたまあるということで、そこにやはり県として何らかの形で民間とジョイントしながら、そういった施設ができないものかなという考え方もするわけなんです。この考え方についても、なかなか難しい問題、ハードルは高いかと思うんですが、そのあたりの考え方も一遍聞きたいと思います。
もう一つは、現在のこの玉城わかば学園が名称が変更されたと。当初は、養護学校玉城わかば学園だったんですが、特別支援学校玉城わかば学園になったということで、お隣の度会特別支援学校からたくさんこちらの方に来たと。来たといいましょうか、名称の面でも、比較的に入りやすいというんでしょうか、そういう感覚があって、と同時に、肢体不自由と知的障がいの重複の方が、なかなかその分類というんでしょうか、そのことを僕は妥当ではないかもわからんですけれども、重複が激しいということの中で、そういう方々も、せっかくならばやはりこの特別支援学校玉城わかば学園に入りたいという、そういうことで膨らんだ経緯があるわけなんですね。そこで、なかなかやはり玉城の方でも、そういう方々に対して、うちは肢体の方があまり関係ありませんよとなかなか言えないということが言われとるんですが、今度その特別支援学校学習指導要領等改訂ポイントの中に、一番下に障がいの重複化、多様化への対応と書いてありますけれども、このあたりのことについて、学校側として、どういう形で関係の方々にアドバイス、指導していくのか、このあたりのことについてもお聞きしたいと思うんですが。私の申し上げていることがなかなか理解できないかもわかりませんけれども、その大きな2点、お聞かせ願いたいと思います。
○土肥特別支援教育室長 1点目の、周りに障がい者の施設がたくさんあって連携できないかということなんですけれども、やはり特別支援学校だけで障がい者の方の教育ができるというふうにはとても考えておりません。やはりいろんな方の協力があって、また連携があってできていくというふうに考えておりますので、今のところ、具体的にはこうこう考えているということをお示しできませんけれども、やっぱり学校教育の中で、施設とのいろんな連携ということは、もう十分視野に入れていく必要があろうし、今現在もいろんなおつき合いもあると思いますので、そういうものも今後膨らませていく必要があろうかなというふうに考えております。
それから、2点目、重複が進む中で、学校としてどうアドバイスしてくかというふうな点でございますけれども、今、この特別支援教育が19年からスタートして、そのときに知的、肢体の分け目なく、特別支援学校という名前になっていったらいいんじゃないかというふうな提案されましたけれども、今の三重県の現状では、玉城は今知的なんですけれども、やはり知的障がいを専門にやっていくと。その中に肢体と一緒にやるということについては、やはりクラスの規模もございます。ですので今の段階では、玉城わかばでは知的は知的、それから度会では肢体は肢体というふうなことでやっていきたいと考えております。
重複化について、それぞれの学校がどうアドバイスしていくかということですけれども、それぞれの学校の教員は、知的、肢体別にして、さまざま今専門性の向上に努めております。まだまだ十分ではないかもわかりませんけれども、専門性の向上に努めておりますので、こういう重複化について、いろんなこれからアドバイスができるように勉強していきたいというふうに考えております。
○中川委員 1点目の問題ですけれども、私申し上げたのは、今でもお隣二つの施設とは連携してやっとるわけですね、運動場を借りたり、運動会とか、そういう形でいい形でなっとると。これはこれでいいとしても、一番最初申し上げたのは、松阪で新しい学校を作ることも、これはいいと思うんですが、現在の玉城わかば学園を拡充ということは、さらに増築したり云々ということの考え方を申し上げたわけです。
それともう一つ、連携をすることが必要ということは、私、授産施設で就労施設を何らかの形でそこにできないかということなんですわ、官民一体となってですね。そういうことを申し上げたわけですわ。ちょっとあなたのお話はぱーっと、すらーっとしているので、きちっともう一遍答えてもらいたいと思うんですが、どうでしょうか。
○土肥特別支援教育室長 拡充につきましてですが、今現在、玉城わかば学園は188名のお子さんが通っていただいております。来年度は約30名増えるということで、200名を超えるんではないかなというふうに考えております。まず1点目、学校の規模として考えれば、スタートの時点では45名の規模の想定だったというふうに聞いておりますけれども、今の200名を超える段階で施設の改修等々を手をつけておりますので、学校の規模としては、何とかやっていけるんではないかなというふうに考えております。いろんな施設と連携するために拡充ということなんですけれども、今の段階ではちょっと考えていないということでございます。
○向井教育長 中川委員お尋ねのありました、例えばこういった特別支援学校があって、近隣にそういった福祉関係の施設があると。さらにその授産施設なり、福祉的な就労の場を作って、そこで一体化していろいろやっていけないかというご質問でございますけれども、そういったような構想について、そういうある意味一体的なコロニーとかというような形で、一時期そういったような考え方もあって、例えば県の福祉施策におきましても、以前のいなば園の第二いなば園構想というような中には、そこにはすべてのことを包含したような大きな施設と、これは全国でもかなり大きな規模で取り組んだ県もございますけれども、その後は考え方としましては、ここに②にもありますうように、ノーマライゼーションと、地域の中で生活していく、皆さんの社会、地域とともに一緒にやっていくという考え方の方にどちらかというとシフトしてまいりましたので、できればそういったいろいろな岐路につきましては、社会の理解、地域の理解を得ながらいろんな機能を持っていただき、そしてノーマライゼーションという考え方のもとに、障がいを持っている子もその個性だという中で、社会の一員という考え方で理解を求めていくという方向の方がより望ましいのではないかと、そんなふうな考えが今かなり広がってきておりますので、できればそういった特別支援教育を行うについても、こういったノーマライゼーションという立場を取り入れながら、それで、できれば地域の中で理解を得て、そして障がい者もともに暮らしていける、そういった社会を目指していくという中での文脈の中でいろんな整備についても考えていきたいと、かように考えております。
○中川委員 それじゃ西口さんが一生懸命やられた経緯も知っておりますので、一遍十分考えていただきたい、このことを申し上げて終わります。
○日沖委員長 よろしいですか。
○中川委員 はい、終わります。
○日沖委員長 ほかに。
○水谷委員 ちょっとわからないので、教えていただきたいのですが、四日市の適応指導教室に視察に行かせていただきました。県内調査という形で、なるべく三谷委員の質問に重複しないようにしたいと思いますけれども、そこで、発達障がいの子が四日市では大体3%ぐらいだと。文科省いわく、6.8%ぐらい潜在的にいらっしゃるんだということらしいんですね。まず、三重県において発達障がいの子たちというのはどれぐらいで、施策として成功していると言われている亀山モデルですね、保健・福祉・教育が連携をしている、その連携をしたモデルが成功しているとすると、発達障がいの子が潜在的に本来いるのに、受け入れられていない子が本当に減っているのかということをちょっと教えてほしいんですよ。
○土肥特別支援教育室長 三重県全体で発達障がいのお子さんが何人いるというふうな調査というか、非常に理解も難しいところもあります。それから発見も難しいところがございますので、正確な数字というものについては、お答えを持ち合わせておりません。ですので、四日市さんが3%、それから文科省が6%とおっしゃっておりますけれども、それに近い数字ではないかなとは思いますけれども、それについては、正確なところは申し訳ないですけれどもございません。
それから、亀山モデル、これは平成18年にできて3年が経とうかと思っておりますけれども、その成果について、発達障がいのお子さんが困り感なしにできていくと、そういうことが実績として出ているかというご質問だと思うんですけれども、そこまでちょっとまだ確認できていないというのが今の段階でございます。
○水谷委員 その途切れのない支援体制が確立されたというのは亀山市、志摩市、玉城町、津市だということなんですね。21年度にはいなべ市、伊賀市がそうなっていくであろうというここの報告ですが、間違いないですか。
○土肥特別支援教育室長 はい、そうです。
○水谷委員 その中で、亀山の発達障がいの子たちが潜在的にどれだけいらっしゃって、現段階では何%かもわからないというときに、施策として例えばセラピストが何名必要だとか、手当てがどうやって行われていくのかというのは、計画があるんですか。
○土肥特別支援教育室長 この亀山モデルにつきましては、健康福祉部が中心となって、福祉、それから教育、それから保健の方と連携をして、今相談を一元化していくというふうなことでございますので、今後健康福祉部がどっちへ向かってやっていかれるかちょっとわかりませんけれども、教育委員会として一緒になってこういうシステムづくりを応援していくというふうな今現状でございますので、今後その成果が出る出ないにつきましては、今現在ではちょっとわからないという、そういう意味でございますので。
○向井教育長 水谷委員、ちょっと広いお尋ねでございますけれども、実際問題はその障がいを持った子どもさんがどれだけ今生まれとるか云々というのは、福祉のほうに統計数字はございません。数字があるのは、療育手帳を所有してみえる子どもさんがどれだけみえるという療育手帳の発行部数はわかります。これは順次伸びておりますけれども、これはある意味、そしたらその子どもさんたちが増えているのかというのは、そうじゃなくて、療育手帳にかかわる障がい施策が拡充してきたから、前はサービスを受けられなかったから申請しなかったというところについて理解が進んで増えてきたというのが実態でございます。今、文科省で見ましたら6.5%というのは、一定のある調査事業の中で、そういう要するにフィルターの調査をした結果、類推してそうであろうという数字で、これはある本にも載っとりますけれども、何らかの障がいで、要するに一般的な、例えば公教育で言う多人数の画一的な教育ではうまく個性を伸ばせないような子どもさんたちがそれぐらいいるであろうという数字でございます。
亀山モデルといいますのは、今までも1歳半児健診、3歳児健診というときには、小児科のお医者さんが診て、いわゆる知的障がいについては、そういった子どもさん向けの簡単なテストをして、この子どもさんは知的障がいがあるないと、どれぐらいの程度だという判断をして、そしてその中でも振り分けをしていくわけですけれども、今の概念が広がった発達障がいといいますのは、そういう1対1の検査の方法では見つからない子どもさんがみえると。それについて今まで、県内でそれについて小児精神の専門医であって、そういった発見できる力量のあるドクターなりがあすなろ学園にしかいなかったと。あすなろ学園自身は非常にあれだけの升しかございませんから、いろいろなその診断や、うちの子どもが少しおかしいから診てくれと言っても、実は外来診療でも半年待ちとか、そんなような状態なわけです。だから精いっぱいあすなろ学園が取り組んでいただいていても、とてももう熱意だけではこなせるものじゃないんで、そのような中で、そうしたらすそ野を広げようという考え方があって、それがこのあすなろ学園のこの亀山モデルに取り組んだ4年か5年ぐらい前のスタートなんですけれども、そこで熱心に亀山市も加わっている事例があって、ではそうしたらということで職員を送っていただいて、その発達障がいの子どもを、知的障がいでないそういう子どもさんたちを発見するコツというのは、特にコミュニケーションの関係ですんで、例えば集団で遊ばしていくところで、その子どもを追いかけてみながら、少しそごがある部分とか、いろんなことを発見する、そういう具体的な手法というものを学んでいただいて、あすなろ学園でしか発見できなかったところのすそ野を亀山市も持っていただく。要するに1歳半健診、3歳児健診のときにこういった保健師、保育士という方々がドクターと協力をして、実際にこの子どもはドクターの判断では知的障がいはないけれども、一部の発達障がいは見受けられるという判断をして、その早期の判断によって適切な対応をする、そしてそれをさらに教育、教員の方へつなげていき途切れのない対応ができると、そのことによって、例えば知的障がいがないために例えば普通の学校へ行って、例えば普通の先ほど言った画一的な升の40人の教育の中で受けると、その子どもたちはそういう教育では十分ではないんで、ある意味2次障がいを起こします。2次障がいを起こしたために、子どもが例えば一番悪い場合はスポイルされたり、例えば、退学に陥ったり、例えば反社会的な部分へ行ったり、そういうことがないように、2次障がいを起こさないためにも、早期にそういう発見する手法を市町の福祉担当も、教育担当も、そのへんのところは自分のものにしていただいて、それがある亀山モデルで、早期に発見して教育につなげていくと、そのことによって子どもたちに適切な教育の場があって、そして将来的には、最終的には就労の出口まで行って、社会の中できちんと適応していくと、そういう道筋をつけると、そういうための力量、それから組織を市町に持っていただくというのが、この亀山モデルの考え方でございますんで、そこのところとご理解願えればと思っております。
○水谷委員 いや、よくわかるんですけれども、四日市の場合は3%で、文科省は6.数%というふうにいうと。亀山モデルが数年前から出来上がっていますと。先ほど教育長がおっしゃったように、これも走りながら考えて施策を実行していっているような段階にありますと。四日市に視察に行くと、加配の話がやっぱり出ますよね。どの体制が最もすぐれた体制だというのが見えてこないことには、常に市町から県に加配だ、加配だというふうに言われ続けるわけじゃないですか。
○向井教育長 水谷委員はそのようにおっしゃられますけれども、ある完成形があって、それに基づいた計算ができて、それについて体制ができるというふうな状態には今まだなっておりませんので、実際には走りながらと言われましたけれども、ちょうどいい表現だと思いますけれども、こういう亀山モデルを市町に広げながら、適切な対応というのは、これからいろいろな場面で本当に必要な部分というのを考えていかなあかんと思っております。これについては、国の方の別にそういった数量でこれだけしますよというものもあるわけではなし、やはりこれは一番の現場であります市町、また小中学校の部分で対応しながら、それに必要なところ、ある意味量的なデータもそろえながら、こういう対応が必要ですよという、特に亀山モデルも含めて、国へいろいろなことでこういうことでやればうまくいきますよというふうなことを提案していく段階だと思っておりますので。最後までいけば実際に6.5%が正しいのか、それとも違う率なのか、それに基づく教育体制はこうあるべきなのか、それに基づいて国としてはこれだけの基準を作っていただきたいと、県については、その足りない分をやるとかいう部分になってこようと思いますけれども、今はまだそれが途中の走っている段階だというふうに思っておりますので、それについて、だからこれが正しい姿で、それに対してこれだけの県の支援が必要じゃないかと、市町からもこうあるんじゃないかと、どんどん上がってくるんじゃないかと言われますけれども、そこのところはこうだというふうに固まったものになかなかまだまだなりにくい段階だと思っていますので、そこのところだけはちょっとご理解願いたいなと思っております。
○水谷委員 就労支援のことについてちょっとお伺いしたいんですが、29.3%というのは三重県でということなんですけれども、これは全国的に見てどの位置にありますか。
○土肥特別支援教育室長 全国平均が平成19年度で30.1%でございます。この三つを足して30.1%でございます。
○水谷委員 いや、だから三重県は全国的に何番ぐらいですか、うちは。
○土肥特別支援教育室長 すみません、今ちょっと全国で何番というのは、申し訳ないです。
○水谷委員 だからやはりそこでも、野呂知事が全国的に指折りの景気のよい県であるというふうに言っている割には低いわけですよ、全国平均よりも下回っているわけですから。これは教育長、どうですか、数値目標を設けるというのは。
○向井教育長 この間の知事からありましたけれども、残念ながら、障がい者の雇用率は後ろから2番目でございます。そういった意味も含めて、これからも特別支援学校、教育委員会としても、努力はしてまいりたいと考えております。こういった取組につきましては、やはり総合的に生活・文化部も含め、さまざまなところと、また福祉分野とも協力し合いながら、雇用主の理解も求め、またこちらも協力していただくところを新たに開拓するなり、そういった努力がまだまだ必要な分野だと思っておりますし、特別支援教育につきましても、そういった就労という出口、そこのところでの成果というのは一番必要なことだと思っていますが、それについてはまだまだこれからだというふうに思っております。
○水谷委員 今の経済状況の話なんですが、今国会で議論されている第2次緊急経済対策の中でも、障がい者を初めて雇用される事業所に対しては、プラス100万円、今年もう一度障がい者を雇用していただくと135万円とかいう施策が出てきていますよね。県独自で考えるということはありませんか。
○向井教育長 障がい者雇用につきまして、県独自で考えるんであれば、直接的には生活・文化部の施策としては考えることではあろうかとは思いますけれども、報奨金も含めて、それはいかがなものかという評価は別にしまして、いろいろなことで支援していただくのはありがたいと思っていますので、そういった支援策があれば十分に活用して、こういうこともあるからというんでご理解を求めるというのも、一つの手法かと思っております。
○水谷委員 ありがとうございました。
○日沖委員長 ほかにございますか。
○永田委員 亀山モデルね、これは3年間ですね。これも、非常に私頑張ってやってくれているなと思っておるんですが、その3年の実績というんですか、1歳半と3歳の、それはどういうふうに実績は出ているんですか。
○向井教育長 部署が違いますんで、数字はまた後で福祉に聞いてきて、またお届けしたいと思いますけれども。実績が上がってきているというのは聞いております。もう実際に今までだったら拾えなかった子どもたちが、そういう集団の遊びの点検のときのいろんなことにおいて手法がございますので、私も専門じゃないのですべては知りませんけれども、聞いてわかったのは、なるほどなと思ったのは、集団で遊ばせておいてその子の動きを見て、チェック項目が幾つかあって、そうしていくと、ああ、ここの一定の集計があると、この子どもについては少し発達上の課題があるというのがチェックできると、一例を挙げれば、そんなことを私は聞き、ああなるほどなというのは覚えておりますので、そういう指標でもって、今までだったらわかない子どもさんが何人かすくえるというのは聞いております。
○永田委員 非常にこれ、まさしくモデルなんで、他市町にもっと広げていくように、県で指導をしていったらどうですか。
○向井教育長 福祉分野のみならず、教育委員会の側からも、これは非常に有効だということで、今教委からも2人教員を派遣しておりますけれども、市町の方にも、この有効性を宣伝して、そうやって市町教委の方からも含めて、いろんなところからの派遣をしていただく。あすなろのキャパもありますんで、そんな無制限には難しいと思いますけれども、できるだけ早期に広げていって、効果の程の宣伝・啓発というのは行っていきたいと思っております。
○永田委員 ぜひ前向きに、積極的にこれはやっていってほしいね。
もう1点、ちょっと施設整備の問題なんですが、四日市の西日野にじ学園の問題なんですが、それを22年4月開校、桑名、それから鈴鹿、開校に向けてやるわけでしょう。そうすると、この21年はかなり増えるというふうに予想されるわけですよ。にじ学園はよろしいんですか、その1年。どうなっているんですか。
○土肥特別支援教育室長 今、それぞれの学校の来年度の入学者について、情報収集をやっております。西日野にじ学園については、21年度についてはほぼ今年度と同じぐらいの人数で推移するんではないかなというふうな情報でございます。しかし、委員ご指摘の杉の子のほうですね、これがやはり鈴鹿のお子さんが杉の子の方へ行くというケースがやはり出てまいりますので、杉の子については、80後半から90名ぐらいのお子さんになるんではないかなというふうなことで、杉の子についてはもうほぼ満杯になるんではないかなというふうに思っております。そういう意味で、教室を二つ増築しますので、何とかそれで対応していきたいというふうに思っております。
○永田委員 大体来年は今年度並みでいくということであれば、今増設などしていますんで、よかったなと今思ったんですが、運動場はどういう状況になっていますか。
○土肥特別支援教育室長 運動場につきましては、今、昨年度新しい仮設の緊急の校舎を建てていただいたわけですけれども、それ以前にプレハブ校舎がございました。そこの部分は、今後、撤去という形になりますので、その部分でグラウンドは広がります。それからいろいろご心配していただいた、向こう側の四日市市さんが持っているところですけれども、公園にすべく測量を始めていただいたというふうなことでございます。当初、10月とか11月とかといっておっしゃっていただいていたんですけれども、やっと年末に測量に入りましたので、何とか今後やっていきたいと思います。本当にいろいろとお世話になりまして、ありがとうございました。
○永田委員 ちょうど、これで1年の問題になると思うんですよ、これは急いだってほしいんです。そうなかなか早くやらないと、せっかく方向づけできたのに、のろのろやっていては子どもたちかわいそうですわ。以上で終わります。
○日沖委員長 ほかにございますか。よろしいでしょうか。
○大野委員 やっぱり今日の議論の中で、一つ欠落しとると思うんですね。学校教育の中で、いわゆる普通学級で教育を受ける子どもと、特別支援教育を受ける子どもと。それから不登校の子どもの問題がね。不登校の問題、例えば適応指導教室とか、そういうようなところでしていますが、これは、何教育に位置づけしておるんですか。不登校の問題、適応指導教室とか、ああいうところの位置づけは、特別支援教育の中に位置づけておるのか、また別の領域なんか、その位置づけはどうなっているんですか。
○土肥特別支援教育室長 今の段階では、生徒指導というところに位置づけて考えております。不登校、それからいじめ、それから暴力行為、全く考え方は別なんですけれども、今の段階では生徒指導というところで位置づけております。
○大野委員 不登校の問題が生徒指導という領域の問題よりも、むしろやっぱり発達障がいとか、情緒障がいとか、そのへんの問題あたりの児童生徒がかなりいるんじゃないかと思うんで、そのへんの分析は。ただ生徒指導上問題というだけで片づけているわけですか。
○水谷生徒指導・健康教育室長 不登校の状態というところで見て、その中に委員おっしゃったような、診断はされていないけれども、そういう発達障がいのある子どもとか、全部分け隔てなくそこのところで教育支援センターではケアをしているところです。
○大野委員 実際、適応指導教室を見せていただいて、そこで先生方は頑張ってもらっておるんです。それは特別支援教育なのか、それとも学習の遅れを取り戻すための教育なのか、それとも、学校に行くための心の準備のような教育なのか、そのへんが渾然としとるんですね。子どもたちは、中には完全な例えば俗に言う鉄ちゃん族とかという、ああいうような非常にマニアックなことにこだわっていく、これも発達障がいの一つですからね、そういうような子どもとか、いろんな子どもがいるわけですけれども、そこをもうちょっと深く対応してかないと、不登校の問題がなかなか解決してかないし、その子どもたちのところまで教育の手が届かんじゃないかと思うんですけれども、そのへんはどうですか。現状でどこを改善していくとか、どこにどう手を加えていくかというような、そのへんの見通しはどう思っているんですか。
○水谷生徒指導・健康教育室長 不登校全体のお話ということでお答えさせてもらってよろしいでしょうか。
まず、教育支援センターにつきましては、集団生活への適応や、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的な生活習慣の改善のためという、幅広く目的があります。これは文科省の設置目標の中に入っております。先生が過去にかかわっていただいたと思いますけれども、そこで現実に、5年ぐらい前から発達障がいの子どもたちが多く感じられるというふうには報告を受けていますし、国の報告もそのようなものですが、そういうきちっとした診断はございません。情緒不安定な子どもについては、個々のかかわり、小集団のかかわりをして大集団へ持っていくというこれまでの適応をやってきたところへ、個別対応を非常にしなければならない子どもが来ているので負担がかなりかかっているというのは、現実に声を聞いております。そして、教育研究所を市町で持っているところにつきましては、そこでスーパーバイズを受けたり、それから適応の指導員を、教育研究所を持っていないところはスーパーバイズを市町の予算でつけてもらっているというのもあります。県としましては、事例がすごく多岐にわたりますので、ネットワーク化を本室が対応して年5回開催していまして、スキルはそこで行えていますが、十分ではないというふうな気がしております。
○大野委員 あまり時間ありませんから、もう一つですね、やっぱり私は特別支援教育と不登校の子どもの問題もひとつきちっと位置づけた、そういう一教育、療育の分野という形でこれからはやっぱり対応していく必要があると思うので、そのへんについて今後の検討をお願いします。
きょうは人材政策室の方が来ていただいているので、教員定数をお伺いします。
文科省から教員定数を県に割り当てるんで、その中に特別支援学級とか、特に小中の場合ですね、学級については、一般の学級プラス特別支援学級の教員何名という、そういうような文科省からの割り当てがあるんですか。
○増田人材政策室長 特別支援学級を別にしたような形ではなくて、普通学級と同じように学級を認識して、何学級につきというような形での配当でございます。
○大野委員 そうすると具体的に例を挙げますと、例えば6学級の小学校に特別支援学級が1クラスあると。その7学級としての教員定数が来るわけですか。
○増田人材政策室長 はい、そういう認識でございます。
○大野委員 そうすると、その特別支援学級の1クラスとして、文科省に定数要求する場合に、そのときに県がこの学校は普通学級6プラス特別支援学級2とか、そういうような申請をする、それはもうすべて通っていくわけ。
○増田人材政策室長 実は、各学校ごとに積み上げるという方式ではございませんで、全体でその学校規模が、何学級規模の学校が幾つあるかというようなものをトータルして集計したものに一定の乗率を掛けて、県全体の定数はこれだけという形で配当が文科省からは来ると、そんな形で計算していまして、一つずつの学校について何人分という形での算定方式ではないんでございます。
○大野委員 具体的に20年度の教員定数配置の中で、特別支援学級の指導に当たる教員の分としては、国からは何名来たわけ。それは国からは総学級数で来るけれども、三重県の中の内訳では何人おるわけ。
○増田人材政策室長 特別支援学級については、一応県としては、1学級に一人という形で認識しておりまして、本年度は763学級という認定でございますので、この人数を学級の担任として配当していただいておるんではないかというふうに思っています。
○大野委員 そうすると、文科省の方は、知的障がいと肢体不自由、この二つでは障がいとして見ていますけれども、情緒障がいについては見ていませんわね。障がいの学級としては独立して扱っていませんわね。そうでしょう。三重県は、情緒障がいというのは障がいとして認めているけれども、文科省は情緒障がいは障がいとして認めていないでしょう。
○増田人材政策室長 文部科学省も、情緒障がいというのは一定の障がい種別には入っておるというふうに思っておりますけれども。
○大野委員 ある程度の、例えば8人で障がい児学級1学級を編制する場合に、その中に知的障がいと情緒障がいがあれば、それを合わせて1学級でしょう。
○増田人材政策室長 はい、そうでございます。
○大野委員 そうすると、実際三重県の場合は、情緒障がいは知的障がいや肢体不自由と分けて学級として認めているのもあるわけでしょう。
○増田人材政策室長 はい、そういうふうに種別に分けて認めている場合がございます。
○大野委員 認めているね。そうすると、そのために三重県が何人の教員が文科省の割り当て、プラス当てとるわけですか。
○鎌田副教育長 基本的に、県の方で学級と認めましたら、その部分については、国から特別支援学級としての定数、さっき合計数の学級数を言いましたけれども、国から来ておるという整理でご理解いただいたらと思いますけれども。
○大野委員 県がもう情緒障がいは一つの学級として認めたら、それはもう国の考え方に関係なしに、総学級数でぱっと来るわけ。
○鎌田副教育長 情緒障がいという部分については、知的障がいとの整理だけで、学級が複数になれば二つあるという整理で国から定数が来ておるという整理でご理解いただきたいと思います。
○大野委員 そうすると、現に特別支援学級としてあるところには、原則としての国の定数配置で全部来とるわけやね。
○鎌田副教育長 そうです。
○大野委員 わかりました。
○日沖委員長 よろしいでしょうか。
ほかにご質問ございますか。
○今井副委員長 すみません、少し聞かせてください。
就労のところなんですけれども、43名事業所へ就職していただいたうちの2名の公務のところで、図書館の業務とごみ収集の方で一人ずつおってもらうんですけれども、これはどういったところに就職してもらったのかというのは、聞かせてもらうことはできますか。市町、どういった形のお仕事に。
○土肥特別支援教育室長 2人の中で、図書館業務につきましては、いなべ市の図書館の方で働いていただいていると。ごみ収集については、申し訳ありませんが、情報はございません。
○今井副委員長 ありがとうございます。
これは、先方からその人材を求めてきてもらったのか、こちらから開拓して、その市の方へ特別支援学校高等部を卒業してもらった方に対して、その新規の就職先開拓のような形でやってもらっとるのかという部分と、県の方では、こういった公務の中で高等部卒業生を雇い入れるということは考えていく予定はあるのかどうかということも聞かせてください。
○土肥特別支援教育室長 お二人につきましては、市町の方から求人という形であったというふうに思っております。
それから、県といたしましては、当然今の段階で高等部卒業者に限定してというふうなことは、ちょっと私ども今、わかりません。
○今井副委員長 経済状況がこういう状況の中で、いろんな雇いどめや派遣切りやらの中で、行政の方で就労してもらえる部分は、いろんなところで就職していただくという形のことがやられとるかと思うんですけれども、当然、学校の先生だけが開拓の部分ではないと思いますもので、三重県教育委員会としても、いかにその高等部を卒業された方々が就職先を探せるのか、例えばいなべ市の方で図書館業務をしてもらっている、もう1人ごみ収集、向こうからの希望かもわかりませんけれども、県からもう少し働きかけ等をしっかり市町へしていくことによって、もしかしたらいろんなところで、津市でもどこでも、そういったお仕事はあるわけですので、どんどん開拓していっていただいておるとは思いますけれども。さらにこの皆さん方の就労率を上げるために、上げるためといいますか、その子たちが生きがいを持って社会で頑張っていけるために、そういった部分にもちょっと汗を流していただきたいなと、そのように思います。
それと、もう1点すみません、福祉関係に進まれた58.5%は、これは作業所であるとか、授産施設の方で仕事をしてもらっとると、そういった考え方でいいんですか。福祉施設でもう仕事には携わっていないということになってくるのか、どういった形。
○土肥特別支援教育室長 福祉施設、それから授産施設の方で作業に携わってお給料をもらっていただいているという形でございます。
○今井副委員長 その方々は、この文部科学省が三つと言っていましたけれども、就労の方に入っていないというのは、賃金が安いからという形になるんですか。利用料を払っていってということになるのか、すみません。
○向井教育長 逆で、福祉関係の方ですんで、最低賃金が適用されないということで、要するに昔でいう措置費ですね、そういった中で一定期間働いたなりに、ある意味で賃金ではないという形にはなります。一定のその作業をした中での一定の部分をいただくということで、それがいろいろ言われている自立支援法の課題と言われている部分でもあるわけですけれども、方法としては、できるだけこういった方々が一般就労へ行くような手だてということで、福祉の方でもいろいろ手当てはやられていますし、教育委員会といたしましても、できるだけ卒業生の方が一般就労に行けるような先を見つけるような努力もしていかなあかんというふうに考えています。
○今井副委員長 わかりました。一般就労の方が一番最終的に目指すところだと思うんです。ただ、今現状としては、58.5%の方が作業所とか授産施設の方へ行っていただいておると。健康福祉部の方で採用するとか、授産施設の方の賃金アップというのを一生懸命頑張っていただいておると思うんで、その部分で、あくまでも一般就労なんですけれども、現状として作業所等で最低賃金が課せられない、そういったところで、時給的なもの、賃金は安いかもわかりませんけれども、そちらの方は健康福祉部と連携をとって、そこの賃金を増やしていこうという努力をしてもらっとると思うんで、途中経過の中として、福祉関係で進んでもらっとる方が半数以上おるという状況の中では、そちらの方もまた力を入れていっていただきたいと思います。
以上です。
○日沖委員長 ほかによろしいでしょうか。
じゃ、申し訳ない、私がちょっと一つだけお聞かせいただきますけれども。私も就労支援の部分で、県教育委員会というか、担当部署はまた多岐にわたるんでしょうけれども、とにかく県としての取組について聞きたいんですけれども。
先程来も、今のご時世の大変な不況の中で、特別支援学校を卒業される方々が就労をしていくということは、本当にこれまでにもまして厳しい状況を覚悟しなければならないんですけれども、そんな中で、今日いろいろお話を聞かせていただいていましても、ちょっと危機感をあまり持っていただけていないんじゃないかというふうに実際に感じさせていただきました。この統計を見せていただいても、平成19年度特別支援学校高等部卒業生の進路ということで、就労された方々の業種というのは、やっぱり一番ウエイトを占めとるのは製造業ですよね。製造業の大企業さんが多いこの三重県なんですけれども、それの関連の中で、中小企業さん方も、そのかかわりの中でやってこられたところも多数あるわけなんで、製造業が打撃を受けるということは、製造業に比較的多く就労されてきた環境も相当厳しい、比例して厳しいと言わざるを得ないと思うんですよね。
そうするともう、なかなか本当に厳しい上にも厳しい状況で、ほとんどなかなか受け入れていただけるところがなくなってくるんじゃないかというぐらいの覚悟をしなければならないと思うんですが、そういう背景を考えると、できることならば、ご協議はいただいとるのかわかりませんけれども、先程質問の中にも出てきましたけれども、市町でも図書館業務とかごみ収集業務とか、積極的に受け入れるご努力されとる自治体もあるわけなんで、特にこういう時世を受けて、県の何らかのどこかの業務の中で、特別支援学校を卒業される方々が継続して就労いただけるような受け入れ場所というか、そういうところを作れるような取組というのはされておるのかとか、また既にどこかで就労いただいておる方があれば、そんな例も紹介いただきたいと思いますけれども、県としてまず、県としてそのへんどうなんですかね。現状と取組、されとらんならその状況も教えていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。それだけちょっとお答えいただきたいんですが。
○向井教育長 ここに統計のあります高等部からの、直接県の、例えば教育委員会関係とか、そういうところに就労というのは、今まで多分ないと思うんですけれども、試験的には例えば、健康福祉部でやられている各本庁舎での臨時職員としての受け入れでありますとか、さまざまな訓練はやっております。 障がい者雇用と言われる中で、それぞれ各知事部局も含めて、枠を広げるところの努力はしていただいていると思いますし、今後の経済対策の中でも出てこようかと思いますけれども、それについても、県教委の中でそういう職があるのかも含めて、検討はしていかなあかんと思っております。しかしながら、今のところそういった対応というのは特にやっておらないというふうに聞いております。
○日沖委員長 これまでにしますけれども、特に今のこの時代の背景を受けて、ぜひ県自身が雇用を受け入れることができるような環境づくりというか、取組をぜひ進めていっていただくように要請もさせていただきたいというふうに思います。まず県が率先してやっていただきたいなというふうに思います。
以上です。
ほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑を終了いたします。当局にはご苦労さまでございました。
〔執行部退席〕
③委員間討議 なし
2 委員協議
2月16日の本会議で委員長報告を行う方向となった。
〔閉会の宣言〕
教育警察常任委員長 日 沖 正 信