三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成20年度 委員会会議録 > 平成20年12月17日 生活文化環境森林常任委員会 予算決算常任委員会防災農水商工分科会 会議録
生活文化環境森林常任委員会
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会
会 議 録
(開 会 中)
開催年月日 平成20年12月17日(水) 自 午後 1時 2分 ~ 至 午後 1時48分
会 議 室 302委員会室
出席委員 8名
委 員 長 藤田 泰樹
副委員長 服部 富男
委 員 辻 三千宣
委 員 稲垣 昭義
委 員 末松 則子
委 員 真弓 俊郎
委 員 貝増 吉郎
委 員 西塚 宗郎
欠席委員 なし
出席説明員
[生活・文化部]
部 長 安田 正
副部長兼経営企画分野総括室長 長谷川 智雄
文化政策監兼文化・生涯学習分野総括室長 小林 正夫
生活・文化総務室長 別所 喜克
文化振興室長 鳥井 隆男
新博物館整備プロジェクト推進監 井戸畑 真之
その他関係職員
委員会書記 議事課主幹 山本 秀典
企画法務課主幹 福井 夏美
傍聴議員 なし
県政記者クラブ 8名
傍 聴 者 なし
議題および協議事項
Ⅰ 生活・文化部関係
1 常任委員会
①所管事項の調査
・新県立博物館基本計画(最終案)について
2 分科会
①議案の審査
・議案第23号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第5号)」
Ⅱ 閉会中の継続審査・調査申出事件について
Ⅲ 委員協議
1 分科会関係
①分科会委員長報告について
2 常任委員会関係
①常任委員長報告について
②閉会中の委員会開催について
【会議の経過とその結果】
〔開会の宣言〕
Ⅰ 生活・文化部関係
1 常任委員会
①所管事項の調査
・新県立博物館基本計画(最終案)について
(1)当局から説明(安田部長説明)
(2)質疑
○藤田委員長 それでは、ご質問等ありましたらお願いします。
○真弓委員 先ほどからちょっと控えておったんですけれども、前の常任委員会でも質疑もさせてもらったけども、それ以降にこの日曜日に文化芸術懇談会というのがあって、そこで新たな知事の発言もあったりして、そこで気がついたことを質問させてもらいたいと思うんです。
青木文化庁長官の方からも運営、経営の重要性ということで、学芸員、キュレーターの役割が一番大事だというふうなことをおっしゃられたと思うんです。そのあとのパネルディスカッションでも千葉県立中央博物館に前おった長谷川教授からも船頭が多過ぎるというような話も出てました。私も直接中央博物館に行って、保存庫の中で、学芸員の人からこそこそっと、中央博物館は最初のときに随分力を注ぎ過ぎたもんで、同年代の学芸員、同等の力を持った学芸員がずっとそのまま成長してしまったもんで、なかなかコントロールがしにくいんですわと内緒で教えてもうたんですけども、この話を聞いとってわかるのは、いくら有能な学芸員を集めても、オーケストラと同じで、それを指揮するマエストロが大事かなと思うんですが、例えば、県立美術館は初代の館長陰里さんというかなり有能なコーディネーター、館長さんでうまく定着をしたと思うんです。そうすると、指揮者という感じの今度の新博物館の館長、あるいはその館長候補みたいなのが必要になると思うんやけども、それはどんなふうに考えているのか。そこら辺を前の財政問題調査会の中で、大住教授が今の文化審議会の中ではずっと継続してかかわっていく人が見あたらないと。新博物館ができて、責任者出てこいと言っても誰も出てこないような状況になってはいけないと思うので、今のこの段階で、将来の指揮者、あるいは指揮者的な人とのコンタクト、あるいは、そういう選定にも今知恵を絞っているのかどうかだけお答えいただきたいと思うんですけども。
○安田部長 新館長は大変重要だと思っております。特にこの基本計画の理念、活動の考え方とか、具体的に展開をしていただく館長さんを今後きちっと見つけていきたいと考えております。現在のところはまだ予算がこのような状態でございますので、具体的な対応はしておりません。
○真弓委員 具体的な対応はしていないと言われても、それは表面的にはこの場ではそういう形でしか言えないかもわからんけども、例えば、今の現博物館の学芸員の人とか、自然史、あるいは歴史関係の人との懇談という形で、正式な審査会ではないにしても、そういう話し合いは十分今までも、今も行われているんでしょうか。
○安田部長 県内の博物館協議会とは、十分この基本計画等の案の段階とかで議論をさせていただいておりますし、説明会もさせていただいております。
以上です。
○真弓委員 大住さんが言われたのも、長谷川さんが言われたのも、または青木文化庁長官が言われたのも、協創という言葉を使われていますけども、実際にいろんな調査研究活動をやって、あるいは博物館活動をやっている、具体的な人との連携をどうつくって、責任者を見つけていくかというのが一番大事だと思うので、その努力を今しないといけないと、私は考えています。だから、それなしで、ぽんと展示がこの時期というのは、ちょっとうなずけないというのが、今もずっと持っている気持ちですというのを言うて終わります。
○藤田委員長 ほか、いかがでしょうか。
○西塚委員 今まで議会で議論させてもらった点なども含めてですね、修正をしていただいたり、あるいは財政問題調査会の関係につきましてもですね、具体的に検討課題を明らかにしてもらってですね、今後検討すると、こういうことでいただいたわけでありますけれども、これらについてもですね、できる限り早い時期に検討していただいて、議会で議論させてもらいたいなと、こんなふうに思っています。特に成果指標なんか、開館までにというふうにおっしゃっていただいているわけですけれども、成果の指標によっては、スペースの関係などもありまして、実施設計の段階でも一定程度配慮していただかなきゃならんものも出てくるというふうにも思っていますので、そういう意味ではできるだけ早くじきじきに議会に示してもらいたい、こんなふうに思っています。
それからもう一つは、子どもの関係のことでいくつか書いていただいているわけでありますけれども、例えば、美術館の隣りにある教育センター、あそことの連携もしていただかなきゃならんと思うんです。そういう意味では、本来その博物館と教育センターとの連携という意味でいけば、教育センターの方が考えるべき課題なのかも知れませんけれども、そういう意味で教育委員会との関係をもう少し密にしていただいて、例えばですね、今日の委員会でも教育委員会の職員が出てきてですね、教育委員会の考え方を述べてもらえるような、そんなことも必要であったのかなという感じが実はしておりますので、そういった点についてもですね、十分配慮していただいて、検討していただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。
○藤田委員長 ほか、ございましたら。
○稲垣委員 移動博物館の話を、今日の全協でも、今、補足で尾鷲の話も聞かせていただきまして、非常にたくさんの方に来ていただいて、名張のときもそうだったと思うんですけど、かなり評価もされているということですが、これで平成26年の建設までの間は、博物館は建ってないわけで、例えばこれを建てるとして、その間、移動博物館をやる予定があるのかどうかと。26年に仮に建設した後もですね、地域に出ていって移動博物館的な行動はやる予定なのか、もう中央にできたもんで、ここに来てくださいよというスタンスなのか、そのあたりを1点確認させてください。
○小林文化政策監 今年度やっております移動博物館、予算的には3カ年ということで、18、19、20ということで終了ですが、引き続きやっていきたいということで、予算要求は上げさせていただいております。
26年まで、多分ですね、連携というか、多くの方にかかわっていただいて、興味を深めていただくためにはですね、回数はともかくとして、そういう取組は継続していく必要があるだろうと。
それから、開館以降もですね、この趣旨が三重県全体を博物館となるようなという考え方でまとめておりますので、できますれば継続してやっていきたいと考えております。
○稲垣委員 ぜひお願いいたします。
それと、先ほど、西塚委員からもあったんですが、教育委員会の関係のところは私も気になるところがありまして、教育委員会と生活・文化部で一緒になって、この博物館構想を一緒に進めていただいておったと思います。それで、何度も議会でも議論させていただいてですね、今回の最終案の修正案も短期間のうちに生活・文化部の方、部長中心にプロジェクトの皆さんがご努力をいただいて、本当に気持ちを込めてつくっていただいたと思うんですが、この同じ議論をですね、例えば、今、教育委員会の方に、ここへ担当の方が一緒に来ていただいても同じ議論ができるのかどうかというのを、部長にご確認させてもらいたいんですけども、今の時点で。
○安田部長 具体的に教育委員会に確認したわけではございませんけど、一般的に言いますと、施策を他部へ移管をしますと責任がなくなるということで、博物館の建設については、もう明確な認識はないし、検討すべき部署はないと思います。ただ、学校教育の中で、博物館をどういうふうにとらえて、自然の問題をどういうふうに教えていくかということは、これから、学校教育そのものとして残ります。
それと、きのうの新聞だったと思いますが、学力調査の中で、博物館や図書館を活用した方が基礎学力が少し高いという今回の評価結果が出ておりますので、教育委員会には、協創による博物館の整備のためのスケジュールという形で、おおまかなものをお示ししておりますので、今後の実施計画の中で、教育委員会と具体的に話を詰めて、教育委員会に検討していただきたいことは、はっきり申していきたいと考えています。
○稲垣委員 部長のこれまでの答弁の中にも、学校教育での子どもたちに、子どもの未来のためにというコンセプトはかなり語られて、子ども会議なんていうのも今回入れてもらってありますけれども、教育委員会の果たす役割というのは、非常に大きい部分があると思いまして、それについて、今の部長の話で、生活・文化部へ移管されるとですね、ちょっと主体性がなくなるので、今、ここまで煮詰めた議論を理解しているかどうかって、結構疑問のところもあるのかなと思っています。その分、ちゃんと伝えていただかないかんと思いますし、これは教育委員会のみならずですね、県民に対してこの博物館の意義をこれからもしっかりと説明して、県民がみんな参画していただけるものにしていくというのは大事ですが、県庁内の他部署に対しても、この博物館の意義というのをしっかり説明していっていただく必要性もあるのかなと。知事が一番に掲げてやっていることですから、その組織の中の県庁の職員さん、皆さん、当然理解はしているものだと思うんですが、それが腹に落ちてないとですね、この財政の厳しい折に120億使って云々という話を、県庁の職員が県民に対してしてしまったときに、この博物館というのは、本来の今生活・文化部の担当の皆さんが思っているような形で進むことはないと思いますので、県民に対してはもちろんですけれども、庁内の職員さんに対してのそういった博物館の思いとか、意義というか、そんなこともこれからやっていっていただく必要があるのかなと、そういう文化を積み上げていっていく必要があるのかなと思うんですが、そのあたり、部長どうですか。
○安田部長 今、教育委員会との関係で申しましたのが、博物館整備、建設については、具体的に生活・文化部へいただいたということで、博物館を使っての具体的な活動とか、教育、学びの場をつくっていくということについては、教育委員会も十分認識をしておるということでございます。
それと、他部との関係でございますけど、例えば、里山の保全という形で、具体的に林業の場面で、そういう施策を持っております。今回、予定地は里山の景観を残しておりますけど、竹やぶの浸食等がかなり激しいというようなこともございますので、具体事例として、この博物館活動の中で、連携をしていける施策、事業というのは、かなり広範にあるように私は考えていまして、それは、今後、具体的に他部の力もかりて一緒にやっていくということで、考えております。
連携等の具体的な事業で、三重大とは、科学の祭典をやっていくとか、現在もやっておりますし、科学技術振興センターとは、子どもの科学体験教室なんかで具体的につながっていくこともできます。熊野少年自然の家とは、アサギマダラの1,000キロに及ぶ調査、チョウが見つかったということで、そういうマーキング調査とかやっていけると思っていまして、いろんなところと連携をしてやっていけると思います。それと移動展示のことでございますけど、開館後もやっていきたいと考えてますけど、もう一つは、いろんな郷土資料館とか、四日市の博物館とか、具体的に博物館と連携をしまして、移動展示という形にするのか、向こうの収蔵資料をきちっと展示しながら、こちらから不足するものを補完して持っていくとか、地域のものを引き立てるような形の支援、そういうようなことも視野に入れてやっていくということが、三重県全体を博物館にしていくという考え方でございます。先ほど、資料1で大体のスケジュール、実施方針のイメージだけ見ていただきましたけど、こういうスケジュールをなるべく早目に展開して、さらにいいものにしていきたいと思います。
○稲垣委員 最後に、箱物についての考え方だけお聞きをしておきたいんですけれども、これまで博物館は長年の課題であって、大きな箱物をつくるということに対しての抵抗感とか、いろいろな要素があって、財政的な問題とかで、議題に上がっては消えてきた経緯があって、今回、例えば、この基本計画に基づいて、この計画が動き出すと、今まで、例えば博物館以外にも請願で上がっている武道館だとか、あるいはスポーツ施設、いろんなものについて、ブレーキが、一定かかっていたたがが1つはずれて、博物館が動き出すと、それ以外のものに対しても、博物館と同様、熱い思いを持った人たちから、いろんなこれもつくってほしいという声が出てくるのは私は当然だと思うんですけれども、そうなったときに、県としてどういうスタンスをとっていくのか。もちろん、これは生活・文化部長でなくて、知事の判断が大きいかもわかりませんけれども、そういう箱物を今まで抑制してきたものの、たがが1つはずれるのではないかなという危惧に対して、部長はどうお考えかだけお答えをください。
○安田部長 私の立場で余り明確に申せませんのですけど、必要なものは具体的に説明責任をして、県民が必要と考えるならば、つくっていくということは、県としても前向きに考えていかざるを得ないと思います。
今回も説明責任、成果指標とか、かなり具体的にご指導いただきましたので、今後、各部がこの事例に倣って、そういうものを整備して、説明をする、責任を負う、一つの先進事例というか、一つの事例になったと思いますので、議会との間で、きちっと共通認識を持ってやっていくべきと。私は私の立場でそういうふうに考えます。
○稲垣委員 わかりました。以上です。
○藤田委員長 ほか、いかがでしょうか。
○貝増委員 先ほどは、全協の方で知事に確認しようと思ったんですけど、まだそこまでは至っていないのかなと。ただ、施設の構成をよく見たら、よく似たパターンもあるもんで、実際にいろんな基本構想で説明される割に、その言葉の重み、大きさより中身が小さ過ぎるということを言いたかったんですけどね。
わくわくどきどきの博物館として、新しい県の目玉として、博物館は一つの観光集積の目玉でもあるし、あるいは県内のね、うたわれているような大事な資料館でもあると。それを加味してやっていくと、交流スペースにしたって、展示エリアにしたって、余りにもよそと比べても小さいと。ということは目玉がない博物館になっちゃう。今、収蔵庫がないから、収蔵庫をしっかりとってという見方もできる。そうすると、知事あるいは担当部局でね、これをどうして表現した言葉どおりのことを実践していくかといったら、私はやっぱり近頃使われていないですけれど、センター博物館構想という形でね、地域の博物館をいろんなサテライトとして、共有していく。そしてまた同時に次年度から新しく継続していくと言われているけど、移動博物館や逆にサテライトの博物館の展示を企画展の中でも組み込んだりですね、そういうことをしていって、トータルとして県内全体のあるものを含めて、見直して、センターをつくった博物館が三重県の新博物館構想やと言っていただく方がね、私は県民を巻き込み、あるいは市町に隠れた人材もね、大いに利用できると。そう表現してほしかったなと思うんですよ。
先ほど来、熊野古道センターにしろ、あるいは、センターじゃなくてもね、熊野古道や各地域に行けば、地域の語り部さんがおる。これもしっかり養成されてきました。皆さんね。支援されてきた。今、どんどん育ってます。これは桑名から熊野まで各地域に点在しておりますよね。そういう人たちもね、私はサテライト、あるいはセンター博物館構想の中に、ここで何かするときにはね、その人たちが来る。例えば、呉の大和ミュージアムに行ったらもう専門家がね、ボランティア半分以上の人がそうして意気揚々と説明していただける。自分たちで当番も組んでやっていただける。それが住民参画であるし、その人たちの、生涯学習の中の育成にもなる。喜んでやってくれていると。地域の中に限定せず、県内全体の博物館の中心がここやから、ここへ来てこういうことをやりましょうということをやっていただきたいなと。そうすると、限られた資源、財源、知事の言う400億かけたいなと言うてもないからこんだけのものになっちゃったと。こんだけのものしかなくなったんじゃなくて、この本部をね、こうしてつくることによって、県内全部が元気になるんですわと言っていただく方が添付資料もよりわかりやすいです。
それを端的に言うたのが、県民のニーズや思いだという部長のことやと私は勝手に解釈していたんですけどね。そういうふうに持っていって、それをもとに基本設計をね、一つのコンセプトとして出されるのが一番いいんかなと。そうしたら、この2,600、2,700坪くらいしか面積はないと、これでも理解はできると。
その件と、誰かも何か言ってたけど、私はおかしいなと思ったのは、子ども会議。なんでこんなものつけてしもうたんかなと。シンポジウムで、県民意見交換会でみんなでつくる博物館会議、と同時に子ども会議、私はこんなの必要ないと思うんです。なぜかというたら、逆に、鳥羽で恐竜の化石を見つけた子、桑名にもおりますわ。今、大人になっていてもあの当時は喜んでね、しっかりとお客さんが来たら宣伝してますよ。自分の子どもにもまた同じところへ連れていってますよ。
そういうことを思うとね、私は子ども会議というより、そういった子ども、興味がある子、勉強とテレビゲームで育った子以外にね、そういうフィールドを与えられる子どもたちに対して、興味のある子どもを育成するために私は逆にキッズクラブなんかをつくった方が、設立して育てた方が、そのためにフィールドとしてここを利用させてあげる、また、定時の勉強会をしてあげられる。私はそれの方が、訳のわからん子ども会議(仮称)としてつくるより、将来的にはしっかりといい種をまけると思うんですよ。できるものならそういう修正をしていただけたらありがたいかなと。これは、実施設計が終わって、本格的に工事が始まったくらいには動き出すやろうって、そういう形にしていただけたら参画する子ども、あるいは、幼少期の頃の柔軟なときにね、その分野で一生懸命伸びたいな、伸ばしてあげたいなという子どもが出てくると思うんですよ。だから、会議、会議でしめて、今、県庁が子ども局をつくったからいうて、子ども会議みたいなね、私はこじつけの会議は要らないと思うんですよ。それは、説明責任ができる会議であればね、私はそうですかと。その辺をちょっと、自分の要望、要請ばっか言っておりましたけど、部長、何かそれについてありましたら。
○安田部長 まず子ども会議ですけど、この間の文化懇談会で、子どもは異文化を持った他者である、他人だと。大人の思い込みで、子どものためにという形で出したものが、実際、子どもにとっては余り興味のないといいますか、そういうことがありますということで、子ども自体が当事者として、どんな博物館にしてほしいか、どんな博物館でどんな活動をしたいかということを、みずからいろいろ議論をしていただくと。そういう中に自分たちでキッズクラブをつくってやっていきましょうかという案が出れば、そういうものを採用し、発案していただいた人にも当事者になっていただく。もちろん、適切に、我々、博物館の職員がアシストに回るわけですけど、そういうことはですね、一遍、具体事例としてやっていきたいと。
参画の子ども版という形で、子ども会議というのを具体事例として挙げさせていただいております。これ、やっていきたいと思っております。
それと、説明の仕方で、先ほどうまいこと言っていただいたんですけど、考え方は同じでございまして、私たちの説明の仕方が、もう少しわかりやすくすればよかったのかなと思います。今まで生活・文化部は、昔から歴史街道構想とまちかど博物館をやってきまして、まちかど博物館の館長さんから、そういうセンターができたら、我々は分館ですねという話もいただいていますので、説明の仕方がもう少しうまくできればよかったんかなと考えてます。特に、7つの特色の中で、連携ということと、協創ということはですね、いろんな地域の身近な拠点であるところと連携をして、やれることをやっていくという考え方でございますので、どっちかと言うと、つくるのが中心にあって、連携という、そんな形に思考的になってしまったんかなと思います。自戒してやっていきたいと思います。
○貝増委員 収入、運営面なんですけど、このデッサンの中でもエントランスエリアの中でね、来た人たちの休憩場所とかね、今回の場合はここで弁当食べてもいいよというスペース、よく見たら100坪しかあらへんと。いろんなものがあって、実際にはベンチ並べているだけかと。これはこれで、今の段階では何にも言いませんけども、各地の博物館を見たときに、三重県と対比してね、まち中にあるところでも、来られたお客さんというのをめちゃくちゃ大事にされているスペースをつくっている。学術研究のために、来ている人なんて、そんなにいないと思うんです。趣味の一環、あるいは1回のぞきたかったというね、そういうので来られる人が多いと。そうしたときに、ある見方をすれば、やっぱり観光施設やと。観光拠点と言われる、そこに意味があると。それがあるから観光拠点と言えると。しかし、今回、あのゾーニングの中で、美術館は1つだけこっちに来ていますけどね。あそこで何がうれしい言うたら、美術館を見るのもうれしいけども、あそこのレストランは美術館に行かなくても行きたいわという人、いっぱいおりますよね。今、すごい人気上がってる。これは隠れたヒットだと思うんですよ。しかし、逆に総文とか、図書館、あっちの方のセンターに行くと、休憩して次どうしようと、あそこよかったねという話をする場所も、そんな明るくない場所はありますけれども、楽しめる場所がないと。そういうスペースは、今回、駐車場も含めて、あのエリアの中で、何とかできないかと、加味できないかと。客が休憩して楽しめるってね。そして、歩ける場所が必要やと。
京都のど真ん中の市立博物館、新館の方では4階まで上がって下っていきますけども、あの同じ建物の中に1階半分は、商店街、飲食店街が7店舗、6店舗並んでいる。売店もある。最初行ったとき、博物館と間違えた。でも、博物館ですよと、店子ですよと、あの人たちはと。だから、そういうお客が家族で来ても、団体で来ても、いろんなパターンで楽しめるようにしていると。だから、それを一概にここにつくれということはできないけども、来ていただけるお客さんの立場になった物のつくり方の要素が必要なんですよ。知事の言う、つくりたい、つくりたいという、それと逆に、リピートのお客さんも含めて、これだけ年間入ってほしいという数字を並べていますけど、この数字なんか、外からいくら来ようといいんですよね。だから、そういう行きたいという、逆に、その目で見て、実践して加工していけば、必ず人は来てくれると思うんです。そういう立場でこれから注文をつけて、設計の中でも要素を入れてほしいなと。おれが定年になったときに行けるようにしてくれよと。あんなんやったらいいのになと。今はつくらんとあかんという立場やけど。そういうね、逆の立場での発想を添付すると。
先ほど、全協で華美なものをつくるなと言うたけど、お金がないからそんなものできるわけないけど、華美というより、サービス面のね、来てよかったと、そういう安らぎのあるスペースをつくれるようなね、そういうことを、狭い中でもやっていってほしいなと思うんですけど。
以上でございます。
○藤田委員長 ほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
なければ、これで「新県立博物館基本計画(最終案)について」を終わります。
(3)委員間討議
な し
2 分科会
①議案の審査
・議案第23号「平成20年度三重県一般会計補正予算(第5号)」
(1)当局から資料に基づき補充説明(安田部長説明)
(2)質疑
○藤田委員長 ご質疑があればお願いいたします。
○稲垣委員 契約については、先ほど全協のときにちょっと聞き漏らしたんですけれども、県土整備部へ執行委任という言われ方だったかなと思うんですが、もちろんこれは1本で出される、同じところでやっていただく形になるかと思うんですが、その地域経済の影響とか、全協でも出ていましたけれども、そのあたりの考慮を県土整備部へ言っていただけるのかという点をもう一度確認とですね、それから、入札をどういう形でやられるのかというのは、生活・文化部で全く把握されていないんですか。そのあたり、ちょっとお聞かせください。
○長谷川副部長 生活・文化部の方から県土整備部へ執行委任という形で予算を移すわけなんですけども、地域経済への影響とかそういうことは、予算をお認めいただけましたら、その時点で申し伝えたいと思っております。
入札フォームは、県土整備部の方で、適切な手法を検討されていると聞いております。
○安田部長 展示設計は、私ども生活・文化部の方でやらせていただきます。展示設計と建築設計の所管が分かれるということで、県土整備部と我々展示設計をやる分野と合同でいろいろ調整をしながら、今後進めていくと。
基本的には、展示設計の方が少し先行してまとめていかざるをえませんので、予算をお認めいただくことを前提に、そこら辺の調整を県土整備部と、今、一生懸命に連携体制をつくっておる最中でございます。
○稲垣委員 そうすると、展示設計が先行する形で、生活・文化部の方でやっていただくということは、これは入札の方法とか、そういうのはほぼ決めてもらっているわけですか。
○安田部長 まだどの方法でいくか決めておりません。
○貝増委員 説明されたときに、2点解せない面があるんですよね。全体の1万2,000平米の中で、今回、先発が1万平米、そこに展示室の設計を先にせんとあかんと。どっちが、卵が先か鶏が先かみたいになるんですけども、展示室の設計をすると、必然的にそれの逆算をしてですね、そのはめ込みが箱の設計になってくると。だから逆に、私の方では、箱物を先に、いろんな県の指導でね、こういうものを入れてやってくれと、こんなスペースをうまいこと有効利用できないかという形でそちらの箱物を先に出して、それで、その中に実効スペースがどれだけとれるかと、そう思っていたんですけどね。この予算書を前に見たときに。全然違うんですね。
○井戸畑推進監 今回、基本計画の中で、諸室の構成等の中で、大体の面積を当てはめておりまして、展示につきましては、全体で2,600平米、部屋全体で、それ以外のいろんな関係の廊下とか、トイレとか全部含めてでございますが、そういう面積を一応、置いています。これを目安に、我々生活・文化部の方で、展示の中身を検討していくということで、考えております。そして、これを先行させていかないと、例えば、機械設備、電気等々の配線をどうするのかとか、そういう細かいことがどうしても建築の方で、それに合ったような入口はどこにするのかとか、何カ所要るのかとか、そういうようなことがいろいろ出てまいりますので、そういう面で、少し展示の方を先に進めさせていただきたいと考えております。
○貝増委員 そうしたらこれ、建築も展示物もですね、基本設計、実施設計だけ書いて、3億5,000万円を上限とすると書いてあるんですけどね。これは、管理監修部分の予算はないし、それは誰がするんやろうと。その辺の構築はどうなっていますか。
○井戸畑推進監 建築に関する監修部分につきましては、営繕室の方に事務費として執行委任をしますので、この展示設計の金額の中に含めて今回予算としてあげさせていただいております。
○貝増委員 この中に入っているということ。入っていたらやっぱりね、管理も入れておかないと、これだけひとり歩きしたときに、これだけのものをつくるのに、全然、監修、管理もないのかということになってきますのでね。今日のところは、説明を受けたということですけど、記録簿の中ではちゃんと入れておいた方がいいと思います。
○藤田委員長 ほか、いかがでしょう。
○真弓委員 今のところで思ったんですけども、今のやりとり聞いておっても、展示の方を先にという形やけども、展示の何を県民に、展示というか、博物館なので、そこでどんなような体験をしてもらうかとかですね、そういう基本的な、それこそ展示のコンセプトが本当にしっかり固まっているかというと、どうもしていないようにしか思えないんですよね。だから、あんまり慌ててこの展示については、していただかない方がいいのかなというのが僕のもとからの主張なんです。
我々が去年やった博物館の政策討論会議でも、まず保存研究というのをメーンに打ち出したと思うんですけども、そういう点から言うと、まだ何をどのように展示するかも、県側の意向も固まっていない段階で、設計費を設定するというのは、どう聞いても26年オープンの逆算しかないのかなと思うんですが、26年にはどうしてもオープンをしなければいけないんですか。
○安田部長 開館を平成26年度当初という目標を置きまして、現在、作業を進めておりますので、ぜひ、この段階でですね、債務負担行為の予算をお認めいただいて、着々とやってまいりたいと思っております。
展示につきましては、本編の34、35の中にですね、網羅的には書いてありますけど、これからこういう項目についてですね、これはデザイナーがかかわってつくっていきますので、そこら辺はブラッシュアップをして、基本設計が終わった段階では、具体的にこういうイメージとしてお示しをできると考えております。
以上でございます。
○藤田委員長 はい、それではこれで本議案に対する質疑を終了いたします。
(3)委員間討議
な し
(4)討論
な し
(5)採決
議案第23号 挙手(多数) 可決
Ⅱ 閉会中の継続審査・調査申出事件について
配付の案のとおり了承された。
Ⅲ 委員協議
1 分科会関係
①分科会委員長報告について 正副委員長に一任
2 常任委員会関係
①常任委員長報告について 正副委員長に一任
②閉会中の委員会開催について
必要に応じて開催することとし、詳細は、正副委員長に一任された。
〔閉会の宣告〕
生活文化環境森林常任委員長
予算決算常任委員会生活文化環境森林分科会委員長
藤 田 泰 樹