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平成23年第2回定例会 陳1

受付番号・件名 陳1 二級河川朝明川・名阪朝明川橋付近及び山分橋付近の川幅拡大要望を求めることについて
受付年月日 平成23年5月24日
提出された
定例会
平成23年第2回定例会
所管委員会 県土整備企業常任委員会
項目   要旨
   八郷地区の水害は、河川の整備不良が原因で堤防が決壊、または氾濫するのではない。
  朝明川の下流域は、住宅の屋根より堤防が高い天井河川になっている。
  万一堤防が決壊すれば住宅地が土砂に埋まる大災害になるため、堤防を守る必要がある。
  明治時代に八郷の田んぼの中に洪水を分流し、下流の堤防を守る発想が今も放置されている。
  本川の川幅を狭め、支川から洪水を分流するトリック構造の洪水対策になっている。
  数十年に一回の洪水は実感に乏しく誰も気がつく人はいない。
  社会の激変で洪水量の増大が想定され、八郷の住宅地は都市化が進み、大量の洪水を受け入れる排水環境ではない。八郷地区を犠牲にした洪水対策改良の早期解決を要望するものである。

  理由 
1. 四日市市防災マップと、洪水の流れを制限する河川構造
  概ね80年確率の洪水の時、名阪・朝明川橋上流の予想される水深は5mを想定している。
  堤防が決壊した場合と説明しているが、決壊の原因が説明されていない。
“原因がなければ結果(決壊)が生まれない”“原因が明確でないと問題の解決ができない”
① 朝明川橋上流に川幅6mの支川中村川が合流、合流点下流は本川の川幅が6m広くなるのが理屈である。現場は逆に名阪の下でコンクリートブロックの堤防で約10mも川の中に出ている。
② 千代田橋は2本の橋脚が堤防の中に埋まり、1本に橋脚が川の中に見える狭い川幅である。
③ 戦後、支川中村川から下流の右岸に100m以上の洪水敷きがあったが埋め立てられた。名阪自動車道下の埋め立ては、社会の激変で開発が進みコンクリートとアスファルトに固められ、保水力の低下に伴う洪水量の増加対策と考えている。
  堤防は自然に土砂が堆積したのではなく、コンクリートブロックで補強された立派堤防が川の真ん中まで押し出している。間違いなく川幅を狭め、洪水流量の制限をし、下流の堤防を守る洪水対策と考えている。このことが原因で名阪上流に洪水が滞留し、最大5mの水深になると考えている。
2. 名阪上流は天然の調整池になる
  昭和49.7.25洪水(1974年)日降水量304.5mm、日最大1時間降水量71.5mm
  支川中村川に架かる、堤防道路八風街道の天白橋は約80cmも水没し、橋が損壊し架け替えられた。県道が約80cmも水没することは、極めて危険な問題である。
  八風街道沿いの家は床上30cmの浸水被害、中村川の堤防道路沿いの家は床下浸水被害であった。名阪から1km上流にあるガソリンスタンドは、軒先まで水が来たと聞いた。
  四日市市防災マップの水深2mのエリアは、伊坂ダムの満水時面積0.3k㎡以上である。総貯水量378万立方メートルをはるかに超える貯水能力は、下流の堤防を守る立派な天然の調整池になる。
3.調整池の洪水を越流させる余水はき(通称カドサカ堤防)
  名阪西に三岐鉄道から北に約50mの土盛りで、高さ50cmのコンクリートで補強された堤防である。
  最大5mの水深の洪水はすべて平津の住宅地に流れ込み水害の原因になる。
  中村が調整池で、平津、千代田(里)山分、大矢知が余水路になり水害を受ける。
4.三岐鉄道の洪水対策と歴史
  三岐鉄道は、昭和6年7月(1931年)富田~西藤原26.6kmが開業した。
  朝明川から流れ込む洪水を想定し、田んぼの中に長さ3mと4.6mの鉄橋を架けている。
  鉄道線路の建設は、現地調査、測量設計、用地取得、工事はトロッコ、つるはし、スコップの時代である。明治時代100年も昔から朝明川から大量の洪水が分流していたと考えられる。
5.カドサカ堤防から流れ込んだ二つの証明できる洪水被害
① 昭和13.8.1洪水(1938年)三岐平津駅西の長さ4.6mの鉄橋は、線路用地を南に大幅にはみ出す大きな穴が掘れた事実がある。朝明川から大量の洪水が流れ込んだことを証明するものである。
  洪水は三岐の三箇所の鉄橋に穴を掘り、後日魚が住みつき子供は魚釣りをして遊んだ。
  小学校西で2軒の住宅が洪水に土台を洗われ損壊、ほとんどの家が浸水被害を受けたと聞いている。
② 昭和49.7.25洪水(1974年)平津は床上3戸、床下64戸の浸水被害(平津町報より)
  朝明川、平津川の氾濫、平津団地からは洪水が滝のごとく落下、豪雨の中を平津川東は自動車を押し流すほどの濁流が大河のごとく流れた事実がある。
6.山分橋の長さ63m、橋脚の長さ3m(千代田橋は長さ80m、橋脚は5m)
  里橋は長さ81m、上流に平津川、辺谷川、宇奈川の3本の支川が合流するも山分橋は断面が狭い。
  洪水の流れが制限され、上流に洪水が滞留して宇奈川が氾濫し、山分橋北詰めの水深が5mになると考えている。
7.時代の変化に対応できない洪水対策の矛盾
  戦後60数年、世の中は大きく変化した。自転車が一家に1台の時代から一人1台の自動車社会、道路が縦横無尽にでき、住宅団地、工業団地ができ、支川の整備が進み、コンクリートとアスファルトに固められ保水力が低下している。
  増水した洪水が名阪朝明川橋で流量制限され、カドサカ堤防から平津の狭い西のエリアに洪水が一気に流れ込めば極めて危険な状態になると考えている。
 明治時代100年も昔に田んぼの中に洪水の垂れ流しの時代に、暫定的洪水対策が平成の時代に更に強化され、恒久化され存在することに疑問を持ち納得できない。
 八郷地区は都市化が進んでいる。大量の洪水を住宅地に分流する洪水対策は、住民の生命と財産の安全をおびやかす問題であり、住民の命にかかわる重大問題と考えている。 
8.要望の内容について
 八郷が矛盾した洪水対策の犠牲になっている現状をご理解いただき早期解決をお願いする。
 今後、八郷地区が下流の洪水対策の犠牲にならない川幅拡大改良を特にお願いする。  
9.添付資料
① 八郷地内水害資料 八郷は朝明川の洪水対策の犠牲になり人的災害を受けている。
② 平津地内水害資料 平津は羽津用水路川幅約2mが排水路になり、浸水被害を受けない地形である。
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