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三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成23年度 委員会会議録 > 平成23年10月5日 政策総務常任委員会 予算決算常任委員会政策総務分科会 会議録

平成23年10月5日 政策総務常任委員会 予算決算常任委員会政策総務分科会 会議録 

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政策総務常任委員会

予算決算常任委員会政策総務分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日      平成23年10月5日(水) 自 午前10時2分 ~ 至 午後4時34分

会 議 室        301委員会室

出席委員         9名

                          委  員  長      中森 博文

                          副委員長   杉本 熊野

                          委       員   田中 智也

                          委       員   大久保 孝栄

                          委       員   藤田 宜三

                          委       員   竹上 真人

                          委       員   前野 和美

                          委       員   中村 進一

                          委       員   西場 信行

欠席委員         なし

出席説明員

             [政策部]

                          部  長                                                        小林 清人

                          理  事                                                        梶田 郁郎

                          東紀州対策局長                                            小林      潔

                          理  事                                                        藤本 和弘

                          副部長兼経営企画分野総括室長                     松本 利治

                          政策企画分野総括室長                                  西城 昭二

                          地域支援分野総括室長                                  山下      晃

                          情報化・統計分野総括室長                            小山 隆久

                          東紀州対策分野総括室長兼東紀州対策室長    伊藤 清則

                          交通・資源政策監                                          花谷 郁生

                          統計総括特命監                                            山岡 正紹

                          「美し国おこし・三重」総括特命監

                               兼「美し国おこし・三重」推進室長               信田 信行

                          政策総務室長                                               城本      曉

                          広聴広報室長                                               濱口 尚紀

                          企画室長                                                      村上      亘

                          交通政策室長                                               笠谷      昇

                          土地・資源室長                                              辻上 正道

                          市町行財政室長                                            近松 茂弘

                          地域づくり支援室長                                        瀬古 正博

                          情報政策室長                                               中川      裕

                          電子業務推進室長                                         廣瀬 尚彦

                          統計室長                                                      森島 博之

                          東紀州振興プロジェクト推進監                         丹羽      健

                          分権・広域連携特命監                                   山川      豊

                          地域プロジェクト推進特命監                           中野 伸也

                                                                                     その他関係職員

委員会書記   

                          議   事   課      主幹     加藤   元

                          企画法務課     主査     今町 嘉範

傍聴議員         なし

県政記者クラブ    2名

傍 聴 者        なし

議題及び協議事項

Ⅰ 分科会(政策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告

Ⅱ 常任委員会(政策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第16号「財産の取得について」

 2 所管事項の調査

  (1)「『2011年版県政報告書』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について

    【政策部関係分】

  (2)「みえ県民力ビジョン」(仮称)中間案について【政策部関係分】

  (3)三重県版事業仕分け(公開仕分け)の結果報告について【政策部関係分】

  (4)平成23年度「一万人アンケート」結果について(概要)

  (5)関西における官民連携事業について

  (6)バス交通対策について

  (7)水力発電事業の民間譲渡について

  (8)「三重県新エネルギービジョン」の策定について

  (9)県から市町への権限移譲について

  (10)「三重県地域づくり推進条例」第5条に基づく地域づくり実施状況報告(平成22年度)について

  (11)東紀州地域の集客交流拠点について

  (12)「美(うま)し国おこし・三重」の取組について

  (13)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

  (14)三重県立ゆめドームうえのに係る指定管理候補者の選定状況について

  (15)審議会等の審議状況について

  (16)「三重県民力ビジョン」(仮称)について

  (17)その他

 

【会議の経過とその結果】 

 

〔開会の宣言〕

Ⅰ 分科会(政策部関係)

 1 所管事項の調査

  (1)三重県における補助金等の基本的な在り方等に関する条例に基づく報告

    ①当局から資料に基づき説明(松本副部長)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、ご質問等がありましたら、お願いします。

〇藤田委員 中核的交流施設整備事業ですが、内容的にはどんなものに対する補助金なんでしょう。ちょっと教えていただけますか。3-3です。

〇小林局長 当初の施設整備とか、それから什器といいますか、お茶碗というんですかね、ああいうものとか、それからPR費です。当初の、そういったものを含めて県と3市町で合わせて一応30億円の10年間補助金ということで、これは均等割ということで、10年間月賦払いみたいな話なんです。

〇藤田委員 わかりました。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇田中委員 3-3号様式、10ページと11ページに、定住自立圏等民間投資促進交付金ということで2つの病院に、いなべ総合病院と、山田赤十字病院に交付がされております。効果のところで機器を導入するということで、評価結果が出ているんですけれども、具体的には広域に医療提供をするような機器なのかどうなのかということについて、もしご存じだったら教えてください。

〇梶田理事 定住自立圏等民間投資促進交付金というのは、もともと国の緊急経済対策で、平成21年度に創設されたものでございます。その後いろいろ政権がかわったりして、延び延びになっていたんですが、最終的には平成21年度に交付決定がありました。対象になる事業というのは、定住自立圏の制度があるんですが、それに一歩近づけるために民間企業の投資を促進するために交付金を交付するということで、具体的には予算が限定されてしまいまして、医療関係に限定されました。これは国10分の10ということで、具体的には、いなべ市のいなべ総合病院にエックス線のCT装置とか、それから北勢病院に同じようにエックス線のCT装置、それから山田赤十字病院に内視鏡のシステム等の医療機器、それから伊賀市の岡波総合病院にマンモグラフィーの医療装置ということで、各医療機関にそういう医療機器の購入の経費を交付したというものでございます。

〇田中委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇西場委員 地域づくり調整事業費、木曽岬町と尾鷲市に交付されていますが、これはどういうのでしたか。

〇瀬古室長 地域づくり調整事業費の木曽岬町の分につきましては、木曽岬町のいわゆるアクセス道路、これを整備する際にその円滑な運行のために、町道の鍋田川線の改良工事を行ったものでございます。2分の1補助でございます。
 それと、同じく尾鷲市の方の2000万円の補助金につきましては、海洋深層水の給水について支障ができましたので、それに関するブイ等の設置費につきまして補助をしたものでございます。これについても2分の1補助でございます。

〇西場委員 事業の基準というのはどういう内容のものが対象なるんでしたか。

〇瀬古室長 事業調整費につきましては、県政運営上、県や市町が緊急に実施すべき事業であって、それぞれその事業をやることによって県事業なり国事業、また市町事業が、早期に事業効果が発揮できると、そういう場合に認定される事業でございます。

〇西場委員 縦割り部局の事業間調整という調整事業費が前からありましたけれども、そういう理解でいいんですか。少し違うんですか。

〇瀬古室長 そのとおりでございます。以前、県民局長が持っていた事業費を、集中してここで対応するというものでございます。地域課題に対する補助金です。

〇西場委員 はい、わかりました。よろしくお願いします。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇杉本副委員長 13ページの「(うま)し国おこし・三重」実行委員会県負担金ですけれども、当初交付決定額が1億7556万6000円で、交付実績額が9442万1000円ということで、少し差が大きいと思うんです。このあたりの状況をお願いします。

〇藤本理事 当初の予算の中には、私どもがいろいろな支援メニューを持っているわけですが、例えば専門家の派遣とか財政的支援とか、テーマプロジェクトというようなことの実施の予算が組まれております。
 今回減額が大きいのは、そういった支援の箇所あるいは支援のグループが大変少なかったというところでございます。例えば財政的支援ですと、当初80グループ、4市町を見込んでいたんですが、実際にはなかなかそこまで熟度がグループで高まっていないということで、6グループ、1町でしか財政支援ができなかったと。結果4000万円の予算に対して、3716万9000円が減額になっています。これが一番大きいとこでございます。
 専門家派遣につきましても、150グループが10分の1の派遣しかできなかったというところで減っております。テーマプロジェクトも初年度ということがございまして、なかなかグループの集まりといいますか、開催場所が少なかったということで、1500万円以上の減額をさせていただいております。こういうもので大きな減額になっているという状況でございます。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇前野委員 地籍調査の交付金ということで実績が出ているんですけども、この金額は地籍調査をするための補助金と考えていいんか、どういうたぐいのものかそれをひとつ教えてください。
 それと、市町村合併支援交付金の中で、交付実績で調書が2つ出ているのですが、志摩市と伊賀市ですか、これ2つだけ出ている理由というのを聞かせていただきたいのと、この交付額は一定のものなのか、それともいろいろ事業によってばらつきがあってもいいのか、そのへんをちょっと教えてください。

〇花谷政策監 地籍調査でございますけど、補助金と考えていただければ結構だと思います。

〇前野委員 何%ぐらいですか、補助金。

〇花谷政策監 パーセントですか。

〇前野委員 事業費の何%ですか。

〇小林部長 地籍調査については、国2分の1、県4分の1、市町4分の1になっていますので、国の2分の1と県の4分の1と合わせた額という形でございます。つまり、総事業費の4分の3を県の方から出しているという形になります。

          〔「もう一つの方」の声あり〕

〇梶田理事 まず、伊賀市と志摩市が9ページの方に再掲されておりますのは、これは7000万円以上のものについては評価をするということで、再掲ということになってまいりますので、重複しているということです。
 それから、合併支援交付金自体は、合併した市町に一定の算式でもって交付する額をあらかじめ定めております。それを合併した年度から10年間合併した市町に交付するということで、総額では104億円ということで全体額を決めております。各市町への交付期間は、10年間ですが、市町によって合併時期が違いますので、ずれてくるわけですけれど、104億円を毎年予算議論しまして、一定の額を確保し、それを市町の要望を踏まえて配分しているという状況でございます。最終的には各市町に最初に決めました一定額を10年間で交付するということで進めております。

〇前野委員 すると合併市町で名前が出ていない市町があるんですが、そこの市町はどういうことになるんですか。

〇近松室長 今回、平成22年度交付実績があったところを載せてございますので、例えば22年度その市町の方から希望がなかった場合には、名前が出てまいりません。
 以上でございます。

〇前野委員 ちょっとよく理解できないのですけども、10年間という限定で交付をするわけですけども、事業申請がなかったら交付しないということなんですか。それとも、一定額を一律に交付しとるのと違うんですか。

〇近松室長 金額につきましては、10年間で一定額ということになっておりますけども、毎年毎年いくらかというものは、それぞれの年度のその市町の事業の要望に応じてまいりますので、金額としては変動してまいります。
 したがいまして、昨年度要望しなかった場合はゼロ、ただし今年度何か事業を要望してきた場合には、その金額が上がってくるということになっています。

〇前野委員 104億円を10年間でそれぞれの市町に同じ額を交付するという考え方でよろしいんですね。

〇梶田理事 一定の算式に基づいているのですが、基本的には5億円がベースになりまして、あと合併した市町の数が団体によって違いますので、その合併した市町の数を算定して、それに基づいて、例えば一番多いところですと津市が合併市町は多いですから13億円、それから一番少ないところで、先程の基本的な5億円ということになります。各合併した市町村数によって額が違うということになります。

〇前野委員 了解しました。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇藤田委員 地籍調査の件ですが、これ金額はわかったんですが、大変三重県がおくれているというふうに聞いております。進捗状況はどんな状況でしょうか。

〇小林部長 平成22年度末になりますが、全体で8.21%でございます。
 ちなみに国の方では49%ぐらいが平均でございますので、確かにおくれております。頑張らせていただきます。

〇藤田委員 よろしくお願いをいたしまして、終わります。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 なければ、これで政策部関係の分科会を閉会いたします。

 

Ⅱ 常任委員会(政策部関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第16号「財産の取得について」

    ①当局から資料に基づき補充説明(なし)

    ②質疑       なし

    ③委員間討議   なし

    ④討論       なし

    ⑤採決       議案第16号   挙手(全員)   可決

 2 所管事項の調査

  (1)「『2011年版県政報告書』に基づく今後の『県政運営』等に係る意見」への回答について

    【政策部関係分】

    ①当局から資料に基づき説明(小林部長、梶田理事、小林局長、藤本理事)

    ②質問       なし

  (2)「みえ県民力ビジョン」(仮称)中間案について【政策部関係分】

    ①当局から資料に基づき説明(小林部長、松本副部長、西城総括室長、山下総括室長、小山総括室長、伊藤総括室長、花谷政策監)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、ご意見等がありましたら、お願いします。

〇西場委員 まず、1ページですが、宮川流域ルネッサンス事業がここに書かれておるんだけれども、前から幾度となく申し上げとるように、宮川流域ルネッサンス事業の目標は水量水質回復だ。そのことをこの中に含めておるのですか。

〇梶田理事 前回6月の常任委員会のときにいろいろご議論いただきましたので、いろいろ検討しまして、最終的には宮川流域ルネッサンス事業として水量回復、水質改善について取り組んでいくということで考えております。
 あとは、流域の調整会議などでいろいろ議論がありますので、そこと踏まえながら宮川流域ルネッサンス事業としても流域の市町と一緒になって、連携しながら取り組んでいきたいというふうに、具体的には書いてありませんけど、そういう思いでございます。

〇西場委員 ぜひそのようにしていただきたいし、もちろん調整会議も移譲の中でのいろいろ関係はありますけども、本来のこの宮川流域ルネッサンス事業の課題というのはそこにあります。この項目の中にあるということで了解しましたが、できればそういう文言をこの中へ書き込めるように再度ご検討をお願いしたいと思います。
 それから、「(うま)し国おこし・三重」がこの中に入っておるんだけど、これを今後どうするかという議論がどうなっているのか。今ちょっと現状がわかりませんが、当初のように三重県を代表する主たる柱の事業であれば、この「(うま)し国おこし・三重」について独立してこういうページをつくってもしかるべきかなと思うんですが、そういうところはどうなんですか、検討があったんですか。それとも地域づくり事業の中の一事業という立場で「(うま)し国おこし・三重」が今後も推移するだろうと、こういうように理解していいんですか。

〇藤本理事 前の戦略計画におきましても、地域づくりの一項目といいますか、一つの取組として入っておりましたという現状がまずございます。同時に、今回重点的事業の中で、また改めて名前は選択集中プログラムに幾つか出されるわけでございますが、その中には当然私どもの「(うま)し国おこし・三重」をメーンにした事業も組み立てていきたいというふうに考えております。位置づけはちょっと従来型ですけれども、引き続き推進していきたいというふうに考えております。

〇西場委員 「(うま)し国おこし・三重」については、また後であるので、改めて議論したいと思います。
 大仏山の今後の調整、方向づけというのは、この地域づくりの中に含まれておるんですか。ならば、少ししっかりとした書き込みが要ると思うんですが、いかがですか。

〇梶田理事 大仏山自体の固有名詞は明記しておりませんが、1ページの一番下の特定地域の振興策というところの、土地利用の検討ということで、その中に大仏山の話とか、それから鈴鹿山麓リサーチパークとかそういうところを含めて検討をしております。
 具体的にどうするかというのは、これも庁内議論が必要でございますので、来年度の予算に向けていろいろ今検討をしているところでございます。

〇西場委員 一定の進みぐあいは私も理解しとるんですが、震災後高台にある土地というのは、新たな価値が出てきておるんです。伊勢地域でも食品会社があえて、大仏山じゃないけれども、高台の方にその事業所を移転すると、そして立地するというようなことまで起こってきている。松阪市の方でも事業者が震災以降、松阪ウッドピアを含めて、高台、山間部に事業所や住宅をつくっていきたいという思いがある。
 今回また新たな津波想定図なども出てくる中で、ずっともう長い課題の、大仏山をどうしようかという課題が来て、今までの経緯を軽んじるわけにはいかないけれども、新たなこれからの地域づくりという中では、これ全く意に介さないというわけにはいかないと思うんだ。そこのところも加味して、これから検討していくということでお願いしたいと思いますが、いかがですか。

〇梶田理事 確かにおっしゃるとおりでございまして、状況が津波に対してどう対応するかというのが大きな課題になっています。先日発表された浸水の予測調査では、大仏山までは直接かかってこないという状況でございますけれど、いずれにしてもそういう避難場所、高台の逃げる場所というのは、大仏山をそういう高台へ逃げるための場所として想定をしておくというのも一つの考え方だと、私も思っております。そういうものを念頭に置きながら、土地利用計画、具体的にどうするかも考えていきたいというふうに思います。

〇西場委員 避難場所はもちろんそうでありますけども、もっと多用途なものが出てくるだろうと。今申し上げたように、改めてもとへ戻すというわけはないけれども、企業立地も、あるいはそのさまざまな施設移転もこの際大きな候補地として出てくるだろうと、こういうようにも思います。そのためには、大変なハードルがあることも一定理解はしますけど、よくそういう新たな状況を呈して、ご検討いただきたいと思います。
 7ページ、8ページの水資源確保の部分です。南勢地区の工業用水を廃止したわけです。これからそういう中で、南勢地域の工業振興、産業振興というものをどう図るかということについては、この工業用水を廃止したけれどもこうするんだというものを、きちっとしていかねばならんと、私はそういうように思っておるんです。この工業用水を中部電力の移譲を控えて、思い切って廃止したわけだけれども、この責任において今後の南勢地区の工業用水をどうしていくんやということも、私はこの中にきちっと書いてもらうなり、あるいは行間にきちっと入れておいてもらわないと、ちょっと理解しがたいんですが、いかがですか。

〇小林部長 企業庁の所管になってしまいますけども、そちらの方の廃止に伴っての部分については、蓮の関係であるとか企業庁の方で考えていることがあります。そこらへんの部分と、できるだけ南勢地域の活性化の部分と照らし合わせるような形での記述ができるようにやっていきたいと思います。

〇西場委員 よろしくお願いします。
 9ページ、10ページですが、このエネルギー対策は非常に重要な大きな項目だと思うんですが、書きっぷりが従来型というのかさらっとし過ぎとると。これ新エネルギービジョンが検討中だからということかもしれんけども、そうはいかないです、これを10年の視野で書くという以上。もっと新エネルギーに対して、太陽光発電はどうするんだ、水力発電はどうするんだ、風力発電はどうしていくという部分も含めて、しっかりとした省エネルギーも含めた取組の、基本の柱が出てこないと何だということになります。原子力立地の問題につきましても、精いっぱいの表現が要ると思うけれども、そこのところはどう考えているんですか。

〇小林部長 そこはもうおっしゃるとおりでございます。新エネルギービジョンといいますか、エネルギー対策本部を5月につくったわけですが、そういう中での議論の話と、ここの部分をつくっていくというのがうまくかみ合っているわけではなかったので、確かにエネルギー対策の推進が、従来と余り変わっていないというような部分は反省しております。
 特に、新エネルギーについては、単なる補助金を渡して、普及啓発するというような形からもうちょっとというよりも知事の思いでいきますと、もう2歩も3歩も進んで、強く前に出ていきたいというお考えでございます。それを受けまして実際に太陽光発電等のプロジェクトなんかも盛り込んで、そういうものもこの中に入れていくような形にしたいと思っております。
 それから、原子力発電に対する考え方についても、知事も本会議の方できっちり答弁もしておりますので、入れられるものなら入れていきたいと思っております。
 以上です。

〇西場委員 そういう意味での中間案ということですね。はい、じゃまた今後議論しましょう。

          〔「ありがとうございます」の声あり〕

〇田中委員 エネルギー対策で関連なんです。省エネルギーの問題についても、政策についてもご検討いただければなというふうに思うんですけど、現状でのご見解があれば。

〇小林部長 実はこの政策事業体系の中では、省エネルギーにつきましては基本的に地球温暖化対策の施策のところで取り扱われるような形になってきます。そこのところはこのエネルギー対策とはちょっと切り離そうかなとは思っているんです、この施策のところでは。
 もう一つは、新エネルギービジョンの方では、今現在エネルギー対策本部をつくって、全県庁で動かしている中でもかなり大きなウエートを占めてきております。その新エネルギービジョンの中で、ある程度省エネルギー等の取組も大事なことですというのは、新エネルギーを進めるとともにそういうことも大事だということは、訴えていく必要が絶対あると思いますので、そこはビジョンの中に入れていきたいというふうに考えております。

〇田中委員 エネルギー対策と銘を打つんでしたら、やはり省エネルギーの考え方も必要かなと思って、発言をさせていただきました。
 違うことなんですけれども、5ページ、交通網の整備のところです。県民指標、目標値で公共交通機関の利便性に関する満足度ということで、具体的にはe-モニターを活用するというふうにありますけれども、一万人アンケートの中にも満足度、不満足度とありますよ。ここはなぜe-モニターで一万人アンケートにしないのかというのが、一万人アンケートの方が県下網羅的に県民の満足度を知り得る指標かなというふうに思うんですが。

〇西城総括室長 この施策の所管ではないんですけれども、後程一万人アンケートについて今年度の結果をご説明させていただきます。その際にも触れようと考えておりましたけれども、従来のように44の項目について重要度と満足度をお聞きするような形での県民の皆さんに対するアンケート調査は、来年度以降改めていきたいというふうに考えておりまして、そういう方針があるということが1つ。
 それから、これまでの数値目標の検証の結果といたしまして、なかなか県民の皆さんにアンケートでもって聞くような数値目標というのは、その目標値の置き方が難しいということがあるので、余りそれが多くなってはいけないということを全体の考え方として持っております。
 e-モニターにつきましては、いろいろe-モニターであることの限界、その答える方の偏り等々を指摘されている点があります。その点についてはどういう偏りがあるのかどうかということの検討も含めまして、限界をわきまえた上で使っていくということでいいんではないかというふうに考えて、今幾つかのこの県民指標がe-モニターによってはかるという形になっております。
 私の方から以上でございます。

〇田中委員 一万人アンケートを見直すということは、やる前提でやり方を見直すということなのかということと、それからe-モニターの限界をある程度知りつつも活用するということでしたら、e-モニター自体もやり方を見直すべきなんではないかなと思うんです。県当局は、よくe-モニターの結果をさまざまな政策の見直しとかに活用されているんですけれども、実際e-モニターの回答者の数ですとか、地域性とかそういうことを非常に以前から私もちょっと疑問に思っていたものですから、そのへんのところをお願いします。

〇松本副部長 あくまでもちょっと一般論になるかもわかりませんけれども、e-モニターについては、現在平成23年度で1595人、約1600人の方に登録をしていただいています。
 昨年度の実績でいくとe-モニターの方にいろいろなアンケートを実施しているんですが、大体六十四、五%ぐらいの回答率という現状になっています。
 それで、委員ご指摘のとおりそのe-モニターの限界といったらあれなんですけれども、基本的にインターネットを使える人ということで、インターネットを使えない人はどうしようもないという部分が1つ限界としてあります。あと、私どもの方ではそれなりにモニターの地域的な偏りはなるべくないようにいろいろと調整をしておる部分がありますので、偏りは少ない。それともう一つ、男女別の方も大体ニアリーになるようにとかいうことで、そういう意味ではいけるんですが、やっぱりインターネットを使えない人ということは大前提にあろうかと思われます。
 ただ、こんなこと言ったら申し訳ないんですけども、一応早くアンケートを出して、すぐ回答をいただくということで非常に早く処理ができるという利点もありますし、当然インターネットでやるんですから、経費も余りかからないという利点もあります。そのへんを総合的に勘案してということになろうかと思います。

〇小林部長 結局e-モニターと一万人アンケートを、どうしていくんだみたいな話だと思います。一万人アンケートについては、もう11年間やってきまして、ちょっとこの後またご説明もさせていただきたいと思っていたんですけども、それなりにずっとデータも蓄積してきたわけで、ちょうど私も若いころに始めたもので、続けていきたいなというのもあるんです。あるんですが、公共交通機関でいきますと、例えば北勢地域だと、その公共交通機関に満足している人と不満足だという人が両方とも上位の方にきている形になってきたりとか、全体的に公共交通機関には不満足なんだというのもあるんですけども、片や満足だという形も出てきて、何か全体的にとらえていくとなかなか分析が逆に難しいという形もあるんです。
 もう一つは、一万人アンケートは、県でやっている施策について44項目に分けて、水環境であるとか何とかという形でずっとお聞きをしているんですけども、果たして県政でとらえていただいているのかどうかというなかなかはっきりしない部分があって、データをとってきたんですけども、うまく活用はできていない部分もあります。それで議会からも何度もご指摘を受けたこともありまして、いろいろここ数年考えております。やっぱりちょっともう違う形に変えていった方がいいんじゃないかと。
 e-モニターは、ある意味パソコンの使える人だとかいう部分は限定されるんですが、ある意味その県政という部分をとらえていらっしゃる方、それから任期がたしか3年という形ですので、毎年やっている一万人アンケート、毎年変えていくような形ではなしに、この県政に対する認識みたいな部分もとらえていただけるんじゃないかというふうなこともありまして、一万人アンケートそのものもちょっと変えていきたいと。それと指標のところで満足度みたいな部分をこういうe-モニターで、先程西城総括室長が言いましたように、限界は感じながらもe-モニターでやっていっても支障のない部分もあるんではないかというような形で今検討しているというところでございます。

〇田中委員 言いたいのは、公共交通網の満足度に関してe-モニターは地域的な偏りがないとおっしゃったんですけど、不満足な地域の方がいかにその満足度を実感していただいたかというところも重要なのかなというふうに思います。満足している方は現状維持でということになろうかとは思うんですけど、不満足な方がいかに、あ、ちょっと変わったなと、鈴木県政になってちょっと変わったなと、この今回の県民力ビジョンが新たに推進してきたなというふうに感じていただけるようなその指標というか、そういう読み取り方をした方がいいんじゃないかなと思って発言させていただきました。e-モニターについては、さらに前向きにご検討いただいて、いいものにしていただければなというふうに申し上げたいと思います。
 あともう1点、ごめんなさい。12ページに、「みえ県民力ビジョン」の推進の中で、県内高等教育機関を戦略的パートナーと位置づけるというふうにあるんですけれども、具体的にどういうような教育機関をお考えで、どんなふうに連携していくのかということについて、お考えがあればお聞かせください。

〇西城総括室長 県内の高等教育機関として、対象として考えておりますのは8つの大学、それから3つの短期大学、3つの高等専門学校ということになります。
 高等教育機関との連携については、従来から各部でそれぞれの分野において個別には進められているところなんです。今ちょうど鈴木知事も、すごいやんかトークの大学版というような形で大学へお邪魔をして、今日も鈴鹿国際大学であるんですが、地域活動に取り組んでいるような学生の方々と意見交換なんかもしていただいています。学生さんは、当然その将来、我々としてはぜひ三重県にとどまっていただいて、三重づくり、地域の担い手となっていただきたいというふうに考える人材でございます。学生さんに焦点を当てて、そういう意味で貴重な地域資源でもあるという観点から、協創の担い手づくりの視点から1つこの基本事業という形で位置づけて、新たな取組を考えていきたいというふうに考えております。

〇田中委員 それは大事な視点で重要なことだと思うんですけど、12ページの上から4行目、ポツの1行目に職員の政策形成能力の向上を図るという部分があります。このあたりのところがその大学の学生さんと連携していくことによって、図られないとは言い切れませんけれども、ちょっとつながらないところがありますので、このへんについてもう少し突っ込んで具体的なご検討をいただければなというふうに思いました。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇前野委員 13ページ、14ページの土地の計画的な利用促進ということで、先程も聞かせてもらったんですけれども、地籍調査ですよね。進捗率が物すごく低い、全国でも最下位にランクをされています。これはどこに原因があるのかなといろいろ考えてみるんですけども、県民の皆さん方が地籍調査の必要性を、十分理解されていないということがまず1点。それから、市町の自治体の財政的な問題もあるんでしょうけども、県はよくしっかりやってもらっていますという評価は得ておるようですけども、もう少しこの事業を積極的に伸ばしていただきたいというふうに思っています。
 個人的な見解ですけども、例えば財産を売り買いするというときになって、初めて公図と合わせてみると、現況と全然違っていたり、そしてそれを売り買いしようとするときちっと測量をしなければならんとなってきますと、相当な費用もかかります。それから、市町へ見に行くと、公図と違う部分は課税をするために、いわゆる土地の課税評価をするためのいわゆる線みたいな、白線で入っています。公図の中に、例えば最初の元番がありますよね。元番が幾つかに昔の登記で分かれているとすると、公図は1つのままになっていますので、それを現況に合わせて点線で線を入れとる、町村は。それで現況に合わせますから現況図をつくっていますので、事足りるんだと思うんですけども、実際には公図と全く格好が違うというそういう箇所が幾つかあります。そのへんを何とか整理をして、一日も早くきちんとした地籍調査ができるようにひとつ努力をお願いしたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

〇小林部長 ちょうど私が部長になってから3年たつわけです。休止、未着手市町ともたくさんございまして、結構頑張ってきたつもりなんです。今23市町までやっていただけるような形になりまして、休止が6市町という形になっています。来年度も新しく増えてくるところもありますので、頑張ってきたつもりなんですけど、数字で問われると8.21%、最下位ではないんですけども、後ろから2位ぐらいのところという形でございます。そこの部分はだからこの補助事業だけではなしに、今年は県単として先程おっしゃられた公図とその現状が全く違うようなところについては、これ補助の事業の対象になっていないものですから、そこで手をつけるために県単で先に地籍調査スタートアップ事業みたいな部分で、県100%で事前の調査ですね、そういうものをやるような形であるとか、それから実際に民間の方々がおやりになって、土地区画みたいな形を。それが地籍のレベルまでいっていない、地籍調査のレベルまでいっていないというような事業についても、そういうものの補助制度が国の方にありましたので、そこの部分を活用したりとか、それから山村については、これは必ずもう毎年とってくるような国10分の10で、地籍調査まではいかないんですけども、ある範囲をちゃんと決めるような形の事業が国10分の10であります。これについても担当者が毎年国の方にかけ合って、とってきていますので、そういうような形をして、これからも頑張っていきたいと思っています。
 ちょっとだけ言いわけがあるんですが、それでもってたくさんばっと伸びるというわけではないんですが、この三重県は耕地事業を割と早く進めてきたので、耕地の整備のものが、例えば1反割ぐらいの形なんですけど、それを早く進めてきたので、そのときの公図といいますか、図面が、地籍調査の図面に合致しないんです。だから、もう一回それをはかり直さなくちゃいけないというところがありまして、精度がだから低いという形なんです。昔だったのでというのがありまして、実質的にはそこはもうほとんど直っているのと同じなんですけども、そこを入れても15%ぐらいにしかならないんです。ただ実質的には15%弱ぐらいまではいっているという形でございます。
 以上です。

〇前野委員 今申し上げたように、県はしっかりやってくれているという評価は私も聞いております。今部長が言われたように取組はしっかりやってもらっているというふうに思いますが、ただこれをするためには、そこに住んでいる住民の理解が一番必要なんです。その住民理解が非常に低いように私は思いますので、そのへんをいかに高めていくかということが今後の大きな課題かなというふうに思います。
 特に地籍調査、これまたせんだって地震による津波のシミュレーションが出たんですけれども、少なくても災害が起きて、あの東北の方の大地震の現場へ行って、見てきますと、それこそ全く個人の境界の場所もわからんというような現状になっています。これこそ地籍調査が必要なのかなというふうに、東北の方はかなり進んでいますので、まず復旧するためには間違いないと思うんですけど、三重県が同じような状況になってしまったときに、全くもうもとどおりの形がわからんという、公図を見ても全然違うということになってきますと、これ大変なことです。あのシミュレーションをされて恐らく津波による被害が大きいだろうなと思われるような地域からでも優先的に地籍調査をしていただいて、そういう災害にも備えるというひとつ考慮をしていただいて、よろしくお願いをしたいと思うんでうすが、いかがなものでしょうか。

〇小林部長 確かに普及の話もパンフレットをつくってやっているんですけども、一般の方々にというのは、確かにそのとおりでございます。まずは、県庁の方も今まで施策の中に入れていたんですけど、今度行政運営に持ってきたのは縦系列で政策部だけがやっているという形では、だめだと思うんです。やっぱり公共事業をやるときにはきっちりとこういうものも入れ込んで、考えていただかないとという形がございます。わざわざ、行政運営の方に持ってきたのは、皆さんの縦系列でやっている農水商工部の事業であるとか県土整備部の事業であるとかそういうときにもきちんとこれを考えていただきたい。その部分の会議体なんかもつくりまして、協力をまず県庁内からやっていくような形もしていっております。引き続きその普及一般県民の方々とあわせてやっていきたいと思います。

〇前野委員 よろしくお願いします。
 以上です。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇大久保委員 3ページ、4ページの東紀州地域の振興のところです。台風12号のときにはいろいろご尽力いただきましてありがとうございました。
 これは平成27年度末での目標達成ということで、今の状況はもう観光とかもかなり減っていて、古道もかなり被害を受けている状態で、熊野古道への来訪者というのも今電車の都合もありまして、かなり減っている状況です。南紀勝浦への旅行者もまず減っています。というところで、これを見たときに、平成27年度には復旧復興していたいんですけれども、何もそういう文言がないというか、地域づくりですけれども、再生とか復旧とか何か一言入ってもいいんじゃないかなとは思うんです。平成27年にはいつもの、前と同じ状況か、それプラスさらに振興している状況がいいと思うんですけれども、何か一言目指す姿は、復旧しとか入ってもいいんじゃないかなとちょっと感じたので、発言させていただきます。

〇小林局長 確かに今大久保委員がおっしゃるように、落ち込んでおります。落ち込んでおりますけども、急に9月のあの時期は、例えばJTBの関西系列の熊野古道歩きの方々が大体1000名ぐらいはキャンセルが入っていましたので、そこらへんは今徐々にもう歩けるということで、私ども一生懸命風評被害を消したいんです。
 大久保委員おっしゃることはよくわかるんですけど、私はもう今年度中には前に戻したいという、そういう意気込みでやっていますので、ここへはわざわざあえて書かない、そういう気持ちでおります。先月、名古屋市のもう各旅行エージェントを回ってきて、古道の状況とか今2つぐらいですよね、3つですけど、今月中には古江のところが、尾鷲市の道が通れますので、あと古道関係では2つだけだと思うんですけど、もともと横垣峠は、読売新聞かなんかで書かれていましたけど、前からだめなのです。円弧すべりで入れないというふうにしてあるんですけど、それも含めてきちっとした情報を伝えて、それでお客様をお待ちするということで攻めていかなだめやと思っています。お願いします。

〇大久保委員 わかりました。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇竹上委員 不思議な話をちょっと言うと、うちの委員会って、「みえ県民力ビジョン」の議論をする場なんでしょう。何で行動計画のこの政策部の話だけでせないかんのですか。全員協議会で、開会のときに説明があったんです。要するに各委員会であるんでしょう。みえ県民力ビジョンの主担当は政策部だ。ということは、我々は本来、この行動計画じゃなくて、議決する方のこのビジョンの話を今日はするのじゃないのですか。資料として、出し方がおかしいんじゃないですか。
 行動計画は、知事も質問で、要するにビジョンの3章以下、行動計画については随分直さないかんというて答えていた。直したものをまた見て、議論をするのかもわかんないけども、何で今ここまでこういう細かい話をせないかんのですか。それのもっと前の話で、11月というのはビジョンに対する申し入れをするんでしょう、委員長が集まって。でも主担当がうちじゃない。本来うちが、きちんとそのビジョンに対する議論をして、出さないかんのでしょう。ならば、もうちょっと前の話をやらないと、これだけ言うて、委員長が集まって、どうこういう話じゃないと思う。一般質問等で皆さんいろいろ言いました。私も代表質問で言いました。今日はもうちょっと細かい話も聞きたいなと思ったんだけども、そこらへんは委員長、どういうふうな仕切りでやっていただけますか。

〇中森委員長 正副レクの段階でも、竹上委員の発言と同趣旨のレクをさせていただきながら、流れとしては、もう各常任委員会が始まっています。その中で委員長会議を控えての各常任委員会の所管するそれぞれの部局の対応に対する意見を委員長が持ち寄ってやるということは決まっていまして、さきの委員長会議で全体の仕切り、トータルの仕組み、すべての取りまとめについては、我が政策総務常任委員会でやらなければいけないということについて申し述べてあります。
 よって、その段階について今日とあと明後日の委員会の後、全体のこのビジョンの仕組みについては、当然この委員会で議論していただいて、各枝についてはまた後にある全員協議会で、いろいろ議論があり、またその後の委員長協議で幹に必要な枝をきちっとつけていくと、このような流れに持っていきたいというふうに考えておったわけでございます。しかし、既にこういうスタートになっていますので、先に枝の話も今していただいたということはもう十分、これはそれとして十分これも一定の必要な部分があります。
 私が申し上げるならば、この後は、この枝は枝として、幹をしっかりとどのような姿形の位置に、大きさに、高さに持っていくかということについて、改めて各委員から政策部に対して議論をしていただきながら、その議論を中心に委員長会議の中で、私どもの委員会が考えるこの基本たる幹については、こういう形で皆さんに、枝についてはこうなったよと、こういうようなことを持っていきたいと考えております。
 来る全員協議会で、私の発言する機会があります。今日この後まだ時間がありますので、幹について、基本たるご意見がありましたら、しっかりと議論をしていただきまして、その基本的なベースをまず全体の考え方について、議論のあった部分について全員協議会で示して、その上でそれぞれの常任委員会からの枝の部分についてはまたその場で議論があり、最終委員長会議でしっかりとしたものにまとめていくと。その上で、知事に議会の意見としての申し入れをしようかなとこのように考えておりまして、議長ともそのへんの話をしております。当局におかれましてもその点ご理解をしていただいて、今後進めていただきたいとこのように考えます。
 委員の皆さん方も今幹の方は十分話をしていただきましたので、それはそれとして十分貴重な意見として承ったということとしまして、ほかの全体は、ちょっと資料については今さら変えられませんが、全体のこの別紙の幹になっているということについて一度皆様方からもご意見をいただければと考えますが、私のこの発言に対して何か。

〇西場委員 竹上委員のご意見に対し、委員長もおおむねそういう同調をなされたわけなんですけれども、それじゃというて、今から枝をこの程度にして、幹行きましょうかと言われても、それはなかなかそれなりのきちっとしたあの本冊を持ってきて、この間全員協議会で聞かせていただいたことに加えて、今日あのしあわせプランがこの県民力ビジョンに変わってきたいろいろな経緯なり、さまざまな情報を、意見をいただく中で、改めて議論させてもらわないと、今日もこれまだ所管事項がたくさんありますし、そんなことを気にしながら、あと30分で昼の時間だなと思いながら、どんだけのものができるかなと思うんです。それはいろいろ調整大変かわかりませんが、改めて日にちと時間をつくっていただくようにしていただいた方が、私はきちっとした議論と審議ができると思います。全体の議論をさせていただくということについては、委員長や竹上委員のご意見に異論はありませんので、この場で今からということについては少し方法をもう少しないかご検討をいただきたいと、こういうように思います。

〇中森委員長 西場委員の発言も含めて、それに関連して、質問、意見ありませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 そもそも正副レクのときに、そういう想定も視野に入れて、全員協議会の先にするか、後にするかということもあったんですけども、さすがに先にというのはとても時間的には厳しいんではないかなというふうに感じておりました。またその全員協議会での各常任委員会からの意見を踏まえてまとめるのがいいのか、それまでに我が委員会できちっとしてから全員協議会に臨んだ方がいいのかという点だけ、ちょっと悩ましいところかなというとこですが、皆さんいかがですか。

          〔「全員協議会っていつやるの」の声あり〕

〇中森委員長 全員協議会は、18日です。18日が採決日で、全員協議会が県民力ビジョンの中間案について各常任委員長からの報告並びに全体として、これは県当局がおりません。議員のみの会議となります。

〇杉本副委員長 そういう全体的なところを扱うのがここの委員会やということは、委員長とも何度か確認してきたんです。それで、今日私は、この参考資料1の、これはひょっとしたらほかの委員会も配られているかもわからないんですけれども、この体系図がその手がかりなのかなと思って、後からそういう質疑を私もさせていただければなと。これをもとに、ビジョンと総合計画の関係であるとか、体系の問題であるとか、そういうのをここで議論、質疑させていただければという思いでもいたんです。委員長のおっしゃる手順もありながら、ここで全体的なところを出していただく資料がこれかなというふうには解釈はして今日臨んで、おりました。
 それで、時間的なこともあって、もしもう一回今の手順で進めていただくにしても、この場で全体的なビジョンと行動計画の関係でありますとか、体系そのもののつくり込みでありますとか、そういったところをこの場で少しいただいておければいいんではないかなという気もしております。

〇中森委員長 方法としては、早くきちっとした方がいいというような意向に受け止めましたので、要するに全員協議会が済んでから後からしっかりまとめたらいいということではなしに、早くから取り組むべきやと、こういうご意見だろうというふうに思います。
 よって、いきなり今日ということも少しありますので、予備日を使うということをご了解を得られれば可能ですけれども、いかがですか。
 たくさん資料不足とかおっしゃっていましたので、この現在一たん渡してある資料を、皆さんまたあれですので、十分そのスタンバイできたらいいんですけども。

          〔「委員会の予備日にやるの」の声あり〕

〇中森委員長 11日が予備日ですので、これは別に決めていただくことは可能ですが。
 ほかの委員会でも予備日を使う委員会もあるみたいです、参考までに。すっきりと、もし11日の午前中お時間をいただければできますし、いやいやということであれば、別の日を設定してもいいんですけども。
 じゃ、日程は改めて調整するとして。

〇竹上委員 今日たくさんあるかわかりませんけど、今日の時間の許す限り、最後に回して、ビジョンを皆さん、前配ったけどない方については昼休みにでも配っていただいて、15番までの後にもう一回やってもらって、それで済めばよしというふうなことにしてはどうですか。

〇中森委員長 そういう発言がありましたが、よろしいですか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇中森委員長 特に異議がないようでございますので、ちょっと進め方について改めてお諮りします。
 細かい枝の部分については、今までの議論を当然これはこれとして、基本的なことについては改めて、この委員会のうちに後程審議をするということとさせていただき、そうでない部分についてそのように決定させていただきますが、異議ありませんか。

          〔「異議なし」の声あり〕

〇中森委員長 ありがとうございます。
 そのように進めさせていただきます。
 ということで、話をまた戻しまして、引き続きその枝の部分についてほかにご発言があれば承ります。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまいただきましたご意見につきましては、後程また委員協議でご議論をいただくこととさせていただきます。

  (3)三重県版事業仕分け(公開仕分け)の結果報告について【政策部関係分】

    ①当局から資料に基づき説明(小林部長、山下総括室長、花谷政策監)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、ご意見等がございましたらお願いします。

〇竹上委員 まず、この4つのうち3つが不要で、1つが要改善という、もう何かねらいどおりみたいなように見えないでもないんだけども、この4つが選ばれた経緯というのは、どういうふうになっとるんですか。

〇小林部長 政策部では、全体で166本の事業があります。そのうち、まず総務部の方からその見直しの指摘のあった事業は、約4分の1の41本でした。その41本を行財政改革推進本部というところで決定した基準がございます。例えば5年未満のものには手をつけないとかそういうのがありまして、行財政改革推進本部の中で総務部と議論をしていく中で、41本のうちその除外になるもの、竹上委員からご指摘があった「(うま)し国おこし・三重」はまだ5年たっていないものでという形、これが8本。それから、予算協議で今後もやっていくというのが29本、最後に残った仕分けが4本という形でございました。
 以上です。

〇竹上委員 そこの予算協議でやっていくというのと仕分けに分けたというところが一番わかりにくいところでして、何で4本が選ばれるんですか。

〇小林部長 これは、総務部との協議の中では、基準も出てきたわけです。ここに書いてありますように、3ページの表のところで、「課題と考えられるもの」というのがございます。そこで①とか②とか③とかあるわけです。例えばバスの話でいきますと、県と市町の役割分担について検討を要するものというような形になっています。そういうテーマみたいな部分がありまして、そういうもののある意味一番代表的なものというのか、そういうようなところというのもかなりねらい撃ちをされたという、そういうような形もあったと思います。そういう議論の中で4本という形。
 それから、大枠、最終的には、初めから40本から50本ぐらいを、時間の制約もありますのでというのがありました。そういうものからも出てきたような、そういう議論の中でこの4本という形になりました。

〇竹上委員 そこのところはわかりました。
 問題は、基本的に事業仕分け結果を尊重するという話になっていて、不要と言われたやつは落とされることになってくるんだろうと。あと、この要改善のバスですね、特にこれが一番、あとのは予算的に小さいといえば小さい。実際に、例えばICETTの話でも本当に今、当時はそれなりに意義があったんだけど、時代がたつにつれて今本当に要るのかというような議論が多分あったんやろうと思います。そういうところと少しバスの話は違う。このバスについては、もう長らくずっと議論してきています。議会でも何回も取り上げられています。私の記憶では、私が県議会議員になったちょうど9年前は、バスの補助金というのは全部で5億円を超えとったはずです。5億何千万円かあったんです。それをどんどん減らしているんです、現実論は。さらに、これは要するにほかのデマンドバスとかタクシーに変えて、減らせなり、それから市町がやっている赤字負担を何で県がするんやというのは、議論をいただいとるということでしょう。
 でも、何でこういうふうになったかといえば、バス路線自体が自由にやめてもいいというふうに法律改正がされて、どんどんやめていって、地域の人が本当に困って仕方ないので自主運行バスを出すという経緯の中でこれはできとる話であって、きちんと本当に説明をしたのかと言いたくなってくるんです。今のこの状態を見て、どうして市町の赤字を県が補てんせなあかんのだって、言われる部分があるのかもわからないけども、それに至る経緯でどうしてこうなったのかは、きちんと説明はできるはずやと私は思っております。
 これについては、この前もたしかそういう質問が出ました。この事業仕分けの結果と県議会の意思が違った場合どうするんやというような質問も出とったかと思いますけども、これでもって大きくどーんとまたバスの事業費を削るというのは、私は反対です。そこは成り立った経緯から何から考えて、きちんとした対応をしていただきたいと、これだけは申し上げておきます。
 ご発言があれば、どうぞ。

〇小林部長 本当に貴重なご意見ありがとうございます。
 この市町村に対する補助については、これ調査事項の方にも入っているんですけども、その制度が変わってきた部分が1つあります。というのは、国の方の補助が入ってくるような形に今年度からなってきたというのがあります。ただ、これ非常に使い勝手が悪い制度なんですけども、そういう状況というのは一応仕分け人の方々も理解しているというところから来たというのが1つあります。
 それから、もう一つは県の方も市町のバスについては、もうこれで3年目に入るんですが、2年ぐらい前からどういうふうにしていくのが一番いいのかみたいな部分を、まだ事務レベルですけどもやってきた経緯もあります。現在、今年は県が直接補助している市町域を越えるバスなんかもそうなんですけど、OD調査もちょっとやって、いろいろ見ているんです。実際に本当にうまく、つまりバスは最後の交通手段ですので大切だという部分もあるんですけども、もう一つは、かなり効率的じゃない形でやっている部分も確かにあるんではないかと。例えば県が補助しているような広域のところにうまくくっつけたりとか、そういうような話もできないのかみたいな形も今やっているところです。そのへんも含めてこの部分についてはきっちりと、私もこれ廃止ではないですので、そういう部分で予算という部分もかかわっていきたいと思っております。そこの部分で、また午後詳しくご説明させていただきますが、そのまますぐにという形では、思っていないところもありますので、関係者とよく協議をさせていただきたいと思っております。

〇竹上委員 はい、わかりました。

          〔「暫時休憩」の声あり〕

〇中森委員長 暫時休憩します。
 再開は午後1時とします。

          (休  憩)

〇中森委員長 休憩前に続きまして、委員会を再開いたします。
 引き続きまして、委員からのご意見、ご質問をいただきます。事業仕分け。

〇田中委員 事業仕分けの自治研究負担金のことについてなんです。基本的には仕分け結果で不要とされましたので、なかなか復活なんかは無理かなというか、それは十分承知しているんですけども、一応地方分権の実現ということで、今回の県民力ビジョンの中にも掲げておられます。権限移譲がどんどんされていきますし、条例制定権も拡大していく中で、市町職員というか、市町の力をつけていくということが非常に重要かと思います。それに伴ってこれまで県の事業でしたものをそっくりそのまま市町へ移すということではなくて、その地域に応じた地域の課題を地域の自治体がきちっとアレンジしていく、参酌すべき部分については、法はそうだけれども、我が市、我が町ではこうだというふうにアレンジしていくということが本当に重要なんじゃないかなと思っているわけです。
 そのときに県のこれまでしてきたノウハウとか経験に基づく知見を市町へしっかり移していくというか、市町職員と一緒になってこの分権を目指していくという考え方が必要だと思うのです。今回地方自治研究センターへの負担金が額は少ないにしても不要となっていく中で、また違った形で、県としての支援というものを考えていただきたいという要望だけですけれども、お願いしたいと思います。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 竹上委員のいろいろ質疑応答の中で聞かせてもらって、もう少し説明してほしいんだけど、全体が166本ありますと。それから、見直しを41本指摘されましたと。これ誰がどういう理由で選んだんですか。

〇小林部長 これは総務部と政策部の協議の中で総務部の方から指摘があったという形でございます。

〇西場委員 総務部の方が主になって選んだわけですか。

〇小林部長 この時点ではそうでございます。

〇西場委員 総務部がね。そうすると、この41本を選んだ基準は何なのですか。総務部に聞けか。

〇小林部長 それも、例えば補助金とか負担金であれば、それの効果について検討が要るんではないかとか、それから県と市町の役割分担から見て、それは県でやるべきものではないんじゃないかとか、そういうようなものがベースにはあったと思います。そのときにはこういう事業については見直しをというような形で出てきましたので、そこまではっきりと、これこれこういう理由でというような形まではなかったと思います。

〇西場委員 ちょっときちっとした答えになっていないので、改めてまた総務部の方に聞かなあかんと思うけれども、ちょっとわかりづらい。そうすると、この41本のうち今後の予算協議で検討していくという29本、これはどういう作業なんですか。

〇小林部長 来年度の当初予算も含めて、予算協議の中でやっていくという形でございます。

〇西場委員 それは今後どんなスケジュールでどういうふうに始まるのですか。

〇小林部長 具体的なスケジュールというよりも、そろそろ10月以降、11月ぐらいからか、当初予算の要求等ございますので、その中で議論をしていく話になります。

〇西場委員 それは我々常任委員にはどういう形でどのようにわかるようにしてくれるのですか。

〇小林部長 全体的なその当初予算の要求状況につきましては、毎年10月20日過ぎに出しております、当初予算編成に向けての基本的な考え方、12月の当初予算要求状況、ああいうもので出ていくと思います。それから最終的には例の廃止とか休止事業とかというリストは、毎年出させていただいています。今回こういうものについて議論をして、要求していない、または要求していますという状況について、どんな形にするのかというのは、まだ決まってはおりません。

〇西場委員 今回の公開事業仕分け、これ新しい取組だけども、結果は別にして、結論は、こういうのをオープンにしてもらったということは非常にわかりやすかった。
 公開事業仕分け以外の今後いろいろ予算協議の中のものも、少なくとも我々所管する委員には、その要求別の説明というのは、またしかるべき時期にあるんだけれども、それはある意味結果報告だから、途中がきちっとわかるようにしてもらいたい。これはぜひ要望したいと思いますけど、いかがですか。

〇小林部長 その点につきましては、全庁レベルでの話でもありますので、総務部の方にもきちんと申し伝えておきます。

〇西場委員 この後、総務部との協議もありますので、またそういう議論をさせてもらいたいと思いますが、ぜひこの場でそういう要望があったということは、お伝えいただきたいと思います。

〇中村委員 今回この事業仕分けで不要とかいろいろ出ているんですが、私も傍聴をさせてもらったときにちょっと感じたのは、これは総務部にきちっと言わせてもらわないといかんのかもわかりませんけれども、仕分け人の方のご意見の中に、もっとこの成果とかそういったものを前面的に出して説明していただいたらよかったのにという表現があったんです。いわゆる説明不足とかコミュニケーションの余りうまくない方が説明した場合に本当に必要な事業が切られてしまうとか、そういうことになってはまずいかなということを感じさせていただいた。それから、我々議員は、長い時間何年もかけて1つの事業を現場の声とかあるいは調査をして今にそれぞれの事業があるわけなので、それについて執行部と議論を闘わせてきた経緯があります。それがちょっとこう現場抜きでいっている、当事者抜きでいっているんじゃないかなという感じもあります。今回のこの4件につきましても、このバス路線の関係もそうですし、それから三重県地方自治研究センターの関係もそうです。三重県地方自治研究センターは、市町は職員を出していろいろと頑張っておられるけれども、県はそういう必要はないということになっていきますと、この課題に対する市町と県の感覚も違ってくるわけなので、今後きちっともう一度それぞれの現場の声を掌握する、そういうことが大事かなというふうに思います。その点についてご意見だけ聞かせておいてください。

〇小林部長 まず、説明者につきましては、コミュニケーションをちゃんととれる能力を持った人がやっております。
 ただ、時間的にある限られた時間という部分はこちらにとっても、説明する当事者にとってもちょっとつらいところもあったのかなというふうにとらえております。
 それから、不要となった部分については、その行財政改革推進本部の中でも平成24年度予算には、そういう部分については反映させていくという形をとっておりますので、我々もそういうものに従っていく話になると思いますが、当然関係者という部分がございます。特に私のところでは、湾口道路等の部分については、結構いろいろな関係者の方々がいらっしゃいますので、こういう方々のご説明等はきっちりとやっていく必要があると思いますし、やっていきたいと思っております。

〇梶田理事 私の方では、ICETTの関係と三重県地方自治研究センターの関係になりますので、基本的には部長が話しさせていただいたとおりなんですけれど、関係対象団体ときちっと意見交換、協議しながら、検討をしていきたいというふうに思っています。

〇中村委員 ここに括弧書きで、説明が足りないということで、それだけではないと思うけれども、説明が足りないから不要ということでは、これは余りにもどうなんかなという感じもしました。これからきちっといろいろなほかの部門も当事者の話を聞いた上で、来年度の予算に向けて議論をしていただければというふうに思います。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ほかにないようでございますので、ただいまいただきましたご意見の取りまとめにつきましては、後程委員協議で議論をいただきたいと存じます。

  (4)平成23年度「一万人アンケート」結果について(概要)

  (5)関西における官民連携事業について

  (6)バス交通対策について

  (7)水力発電事業の民間譲渡について

  (8)「三重県新エネルギービジョン」の策定について

  (9)県から市町への権限移譲について

  (10)「三重県地域づくり推進条例」第5条に基づく地域づくり実施状況報告(平成22年度)について

  (11)東紀州地域の集客交流拠点について

  (12)「美(うま)し国おこし・三重」の取組について

  (13)指定管理者が行う公の施設の管理状況報告について

  (14)三重県立ゆめドームうえのに係る指定管理候補者の選定状況について

  (15)審議会等の審議状況について

    ①当局から資料に基づき説明(西城総括室長、花谷政策監、山下総括室長、信田総括特命監、伊藤総括室長)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、各委員からご質問等がございましたら、お願いをいたします。

〇竹上委員 ちょっと意地悪な質問になってしまうかわからんのだけども、その水力発電の譲渡のところなんです。37ページで、平成25年の4月1日に、この3つを譲渡するとなっています。そうすると今平成23年ですから1年半後ということかな。これで、特に今、青田なんですけども、この台風で相当被害に遭っているわけですそれもちゃんと直して譲渡するということですか、これは。

〇小林部長 青田の方の施設の写真等は、私も見せていただきました。今度の台風で被害を受けております。それについて基本的には、今まだ受給契約をやっていますので、その中で直していくという話になるんですけども、その期間が2年間で、1年半ですね、1年半でできるかできないかというようなことも含めて今企業庁の方で調整をしているところです。まだ、平成25年の4月1日までに完成ができるかできないのかというところの結論が出ておりませんので、こちらについてはまた改修ですか、改修の見込みが立ったところで変更があったりすればご報告はさせていただきたいと思いますが、今のところまだ協議をしているという段階でございます。

〇竹上委員 というのは、これ中部電力と県との契約でしょう。それを渡すとなっているんです。一番私が心配なのは、多少おくれてもいいんです。ちゃんと本当に直してくれるのかという話なんです。それも含めての話なのか、ちゃんと直す時期の話でどうのこうのなのか、そこだけはちょっと確認をさせてもらいたい。

〇小林部長 どちらが直すのかという話と、それからその負担はどちらがするのかという話と、じゃ直すまでにどれだけの期間がかかるのかというような話をきっちり詰めた上で、この部分でできるのかできないのかというのは、ご報告させていただきたいと思います。

〇竹上委員 余りもうこれ以上言うても平行線かと思うので、ぜひともよろしくお願いをします。
 それと、次に新エネルギーについてちょっとお聞かせをいただきたいんです。あの、メタンハイドレートなんです。この前も一般質問で東議員が質問をされていて、それで県内でも非常に期待をされているこれも新しいエネルギーだと思っとるんです。知事からも非常に興味を持っているというような答弁がございました。
 それでなんです、何でどこにも何も書いていないのという話なんです。私ども等も、今から何年前やったかな、2年ぐらい前にエネルギー庁へ行きました。それでこのメタンハイドレートについては、地域の選定がございましたので、ぜひとも三重県の熊野沖を選んでほしいと言うて、要望活動に行ったこともございました。そういう意味では、これは我々にとっては身近にある本当にいい大きなエネルギー源だと思うので、ここについては県として真剣に取り組んでもらいたいと。今後そういうおつもりがあるのかどうか、これをお聞きしたいんです。

〇小林部長 新エネルギービジョンをつくっていますので、その新エネルギーという範疇の中に、メタンガスですのでそのメタンハイドレートが入ってこないというところで、新エネルギービジョンの中には入れていません。
 だけども、おっしゃるとおり、カナダの実験とかも日本が中心になってやってきたやつですので、結構今度試掘を渥美沖でなさりたいというような話もありますし、南海トラフ一円にというのはもう三重県の外枠ですけども、一円にあるという形です。もう一つ言えば、鉱区税とか鉱産税とかそういう部分も期待できますので、それは県にとってかなり大事な話だと我々もとらえております。そこの部分はきちっと対応をしていきたいと思っておりますし、領海外というところでやっていますけども、三重県にとっても有利な形になっているようなことも含めて、対応はしていきたいと思っております。

〇竹上委員 頑張ってほしい。
 でも、原子力発電のことを新エネルギーに書くんやったら、別にメタンハイドレードのことを書いてもいいじゃないかと私は思います。それは化石燃料って言ったら化石燃料かわからんけども、新エネルギーって言えば新エネルギーです、これも。そんなにこだわるところではないけども、もう今おやめになったけど、野田議員が、議員時代、ずっと毎回毎回メタンハイドレートメタンハイドレートって、今回また東議員がこれを継いで、やっていただいていますので、ぜひとも現実味を帯びるようにお願いをしたいと思います。
 それと、最後に1つ、重点のプロジェクトにしようというので、この新エネルギーの方で2つ程書いてもらっているけども、木質バイオマスというのは、私は正直な感想で言えば、採算的にどうしたって無理です。これを重点的に、メガソーラーはまだわかるんです。今三重県で何て言うたって頑張っているのは風力発電じゃないですか。そこのところを何もなくして、木質バイオマスでいくのは、確かに今チップの供給という話はあるけども、あくまで供給でございまして、バイオマス発電するわけじゃございません。そこはきちんとやらないと、県でバイオマス発電をするというのは、私は正直言って無理があると思っとるんです。だって、ずっと補助金出し続けなければ採算とれませんから、これは。チップとして供給して、だれかがやってくれるというのは、これは非常にいい話でどんどん進めてほしいとは思うとるんですけど、新エネルギーの中で、1つの核として木質バイオマスをとらえるというのは、やっぱり無理があるというふうに正直思っています。そのことに関しては、ちょっとご意見いただきたいと思っています。

〇小林部長 プロジェクトと書きましたので、ちょっと誤解があるのかわかりませんが、県が直接事業主体になって太陽光発電に取り組むとか、それから木質バイオマスに取り組むとかそういう形ではございません。
 プロジェクト的に、例えば太陽光発電であれば、おやりになりたいという企業がいたら、そこと例えば電力会社等との調整、それから地元等との調整をやったりして、そういうものでもってその県内に自給自足できるエネルギーを育てていこうじゃないかというような部分のプロジェクトです。
 木質バイオマスについては、これはもともと出てきたのは環境森林部です。環境森林部のその林業というものにも貢献できるというような話もありまして、それが碧南火力の話とかそういう部分と結びつければ、かなりエネルギーとしての部分もありますけども、産業振興としての部分もあります。そういうものに対して今まで県としての取組も不十分であったので、そういうものをプロジェクト化していこうじゃないかというような意味合いです。
 風力発電については、ある程度もう民間企業の方でこういうふうにいこうじゃないかというような形がもう確立されております。そういうところよりも今余り、民間の部分が確立されていないところ、またこれから民間の方々がいろいろやっていこうとしているようなところの部分をプロジェクト化というか、県が仲介役をしっかりとやっていくような形をとっていこうというような形で考えています。

〇竹上委員 わかりました。要するに、県がみずからやるということじゃなくて、そういうお手伝いをするということがプロジェクトという意味だと、こういうふうに理解しておけばよろしいですな。
 はい、終わります。

〇中森委員長 ほかに。

〇田中委員 関連して、新エネルギーのところで新たにやっていこうということでしたら、先程ビジョンの行動計画の中にありました大学とかとの連携による研究とか、そういう視点というのは現時点ではないんでしょうか。

〇小林部長 今、大学との連携の部分で、研究開発のような形があって、それで新エネルギー産業みたいなものに結びつけていこうとするものについては、クリーンエネルギーバレー構想というのを農水商工部の方でやっておりますので、そちらの方のクリーンエネルギーバレー構想みたいなものについてもこのエネルギービジョンの中には入れていきたいとは考えています。その部分でクリーンエネルギーバレー構想のやつを書きました。
 ただ、今現在政策部が大学とそういう部分についてやっているかというと、直接今やりとりはしておりません。

〇田中委員 そういうお考えが県当局としてあれば了解です。

〇藤田委員 今ちょっと部長がおっしゃられたんですが、そういう話になってきますと、この木質バイオマスの利用というこの概念、どの程度の範囲で考えてみえるのか。今ここで、プロジェクトで先行して、誘導していくという意味かなというふうにお聞きしたんですが、そのときに前の答弁の中でチップにして、発電所で使うということは具体的にお話はいただいたけども、もっとほかに政策部として、どういうことを考えてみえますか。

〇花谷政策監 直接的には、今部長が申しましたようにその木材チップを主として考えておりますが、今年度補正予算を組ませてもらった中で、家庭用バイオマスに対する補助を設けたんです。例えばそういった家庭の小型のものをやっていかれるという方がみえれば、それに対する補助をやるなどして、誘導はしていきたいと思っているんです。エネルギービジョンの中で特に考えておりますのは、今申しましたように木質チップです。これについて碧南火力の方で試験的にやるということを聞いておりますので、その成果を見きわめた上で県として今後取り組んでいくということでございまして、特にほかに何かあるかというご質問に対しては、今のところちょっとまだ視野に入っていないという状態でございます。

〇藤田委員 先程教育機関との関連の話をしていただきましたけれども、三重大学でも木材のリグニンそのものを使った形のいろいろな派生的なことを考えてみえるというお話も聞いています。こういう木質バイオマスの利用というところで、単純に燃やしてエネルギー化するということだけではなくて、もう少し幅広く考えていただくといいんではないかなとちょっと私思いましたので、つけ加えさせていただきます。それと竹上委員が今おっしゃられたように、例のメタンハイドレートの件ですが、くしくも部長がその渥美半島沖という表現をされましたけども、距離は三重県の方が近いので、ぜひあれは三重県が、地区割りは仮に経済産業省がやったものですので、ある意味これは三重県のものなんだということをぜひとも前面に出していただいて、開発についてはもっと全面的に三重県も出ていっていただきたいというふうに思います。前回の特別委員会で副委員長をやらせていただいたものですから、野田さんからメタンハイドレートの話はよく聞かさせていただきましたので、ぜひよろしくお願いをいたします。

〇花谷政策監 まず、先程の木質バイオマスについては、先程ちょっとエネルギー懇話会のようなことを申しましたけども、この懇話会のメンバーの中に松阪木質バイオマス熱利用協同組合の理事長も入ってもらって、いろいろな意見をいただいております。これは熱利用でございますので、燃やしてどうのことじゃなくて、その木質バイオマスの熱を利用すると。広い意味でそういった広い観点から取り組んでまいりたいと考えております。
 それと、今のメタンハイドレートのご指摘の件につきましては、もう私どもも十分問題意識は持っておりまして、税の問題もありますが、渥美半島沖というその発表の仕方そのものについても異議を唱えていくというふうに今後取り組んでまいりたいと思っております。さらにはそのメタンハイドレートは、直接新エネルギーとして発電というイメージが将来あると思いますが、一たんは取り出す技術です。ガスで取り出して、液化して、もう一遍運ぶとかいろいろな技術の問題もございますので、そういった動向を見きわめながら、今後取り組んでいくわけですが、直接に今エネルギーという位置づけにしていないというのは、先程部長がご説明したとおりでございます。
 以上でございます。

〇藤田委員 ありがとうございました。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇田中委員 見直しをされる一万人アンケートなんです。別にこだわるわけじゃないんですけども、回答率45.5%ということなんです。地域別にその回答率の偏りというか、そういうものはございますか。

〇西城総括室長 済みません、回答率に関してちょっと地域別のデータというのは持ち合わせておりません。

〇田中委員 三重県は南北にも長いんですけれども、地域ごとにいろいろな住環境とか、インフラの状況が違います。物理的に人も時間もかかるということになろうかと思うんですけども、地域別に、詳細の地域別北勢とか中南勢というその大きなくくりというか、もう少し細かいところで見ていったりとかいうことも今後見直ししていただく中で、これはe-モニターもそうなんですけれども、ご検討いただけないかなという要望です。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇西場委員 新エネルギーのいろいろ議論がありましたけれど、国に頼らないだったかな、県として主体的にこのエネルギー政策をつくっていくんだとこういうことでありますけれども、その部分についてもう少し基本的なことを聞きたいんです。県でつくるエネルギー政策ですから、全く国と同じスタンスというわけにはいかんと、これはまあ当然です。そうなると基本的に押さえてもらえるのかなと思うのは、三重県としての電力の需給計画、方針、こういうものがその中に出てくるんかなと、こういうように思いますが、そのへんについてはどうですか。

〇小林部長 県のエネルギー政策そのものを国に頼らないという形では申していません、知事の方も。国だけに任せないというような形で言っているわけでございまして、要はエネルギー政策といったらもう国だけの専管事項ですという話ではなしに、やっぱりああいう災害等を見ていくと、自給自足も含めたその地域の中で地域のエネルギーを育てていくということも非常に大事じゃないかというような形で考えております。
 したがいまして、三重県の中でのその需給計画とか、そういうような形まで我々がそのとろうという形ではございません。三重県の中でのエネルギー全体の需給計画をどんなふうにするのかというようなことを県が主体的に決めていく、また主体的にやっていくというようなところまで、踏み込むことは考えておりません。
 ただ、新エネルギーという部分につきましては、かなり地域的にもやっていける部分がございます。そこの部分についてはある一定の数字を設けて、目標を掲げて、それに向けてやっていくような、それは今までもやってきたんですけども、さらに上乗せをしてやっていくような形で数値を上げてやっていきたい。
 そして、またそれを達成していくために、具体的に今よりはもっと踏み込んだその仲介役のプロジェクトみたいなものにも取り組んでいきたいという形で考えております。

〇西場委員 説明が漠としとるし、あいまいのように思うんですが、需給計画といってもいろいろイメージがあると思う。何キロワット供給して、何キロワット消費するというような、具体的な数字できちきちと固められるかどうかは別にして、少なくとも5年先、10年先に三重県としての産業構造や人口構造等も踏まえて、その時どれぐらいの電力消費があるかというおおよその見当みたいなものは持っていく必要はあるだろうと、また立てられるんだろうと思うんです。
 そのときに、今度は供給の方はどうだと。現状においても川越火力等の大きなものがありますから、電力移出県の立場でありますから、そのプラスマイナスどうだという問題ではないですけれども、じゃこれから進めようとしておる水力や風力や太陽光というその自然エネルギーが現状どれだけあって、その何割を10年後にはどれだけに増やしていくかというぐらいの基本方針みたいなものが出てきていいと思う。今の状況、環境からいって、よく評論家の皆さんも言われておりますけれども、その自然再生エネルギーの地産地消というものの数字が非常に重要なポイントになってくると、こういうように話も高まっておるところであります。ですから、これからつくる新エネルギーのビジョンにおいて、どのような柱でどういう内容のものだというのは、もう少ししっかりとしたスタンスを持ってほしいという期待があるんですが、いま一度どうですか。

〇小林部長 新エネルギーでどれぐらいの需要をどれだけの電力を賄っていくかというようなものに対しては、単に何キロワットとか出すんではなしに、例えばその家庭に直すと何万戸分です、何十万戸分ですみたいな形で、出していきたいとは思っているんです。前段の部分の、三重県としてどれだけの電力が必要で、そのうちのもうどれだけを賄っていくんだというような部分については、ちょっと今まで我々もやってきておりませんでしたし、どんな出し方がということが正直今ちょっと思いつかないので、ご検討をさせていただきますが、ちょっとそこは難しいのかなと私は思っております。

〇花谷政策監 ちょっと補足をさせていただきます。
 この夏は節電等で電力の逼迫を乗り切ったんですが、中部電力管内で、例えば全体で2500万Kwとかいう数字は公表されるんですが、各県いくらかという部分については、これ公表されておりません。西場委員おっしゃったように県としての電力をどれだけの目標を掲げて、どう賄うかということについては、我々としてはちょっと限界があると考えております。
 新エネルギービジョンにつきましては、それより新エネルギーの占める割合を現在の国のエネルギー計画、原子力発電を前提としておりますが、2020年で10%とかいった比率を申しております。その新エネルギーの比率を上げる目標値は掲げてやらせてもらいたいと思うんですが、ご指摘ありました三重県全体のエネルギー、電力をいくらにおいてどうやって、やっていくかということについては、ちょっと先程申しましたように、中部電力管内三重県分でさえ把握できない状態でございますので、ちょっと考えておりません。

〇西場委員 今の説明を聞いていると、従来の国頼りのというか、国が主体的な電力政策というのがあって、エネルギー政策があって、その中で県が補足していくというスタンスとほとんど変わらないように聞こえてしまうんです。
 そうじゃなくて、県が主体的にこれからのエネルギービジョンをつくるということにしたんであれば、それぐらいの思いでしっかりと取り組む必要があるんかなと思います。これからいろいろな議論があるかと思うけれども、少なくとも原子力発電所においてもいろいろ浮上したり、白紙になったりして、右往左往していますけれども、こういう状況下に入って、新規は三重県としてはつくらないという方針をしっかり打ち出すんであれば、今しかないです。この中でそれを押さえて、そして次に火力、水力、こういうものをどうしていくんだということをきちっと、そして新エネルギービジョンもつくっていかねばならん。
 その中で三重県がつくるんですから、三重県としての電力消費はどういう見込みがあるんかというものも当然三重県のものだけ供給したらいいというそんなところで済む問題でないけれども、三重県の責任はこういう形で果たしますということも含めてビジョンをつくってもらいたいとこういうように思っております。要望にしておきます。
 もう一つ、先程木質バイオマスの話もありました。木質バイオマスは直接燃やして電気をつくること以外にも冷暖房に使うというような今お話があった。それは省エネルギーという部分での貢献も非常に大きいんだから、碧南火力への交渉も1つではあるけれども、それ以外に三重県で木質バイオマスを使っていくということについてこの機会にこのビジョンの中でしっかりとした骨組みにしていく必要があると思うんです。特に公共建築物あたりでこれから、木質バイオマスを使った冷房暖房というものの装置を義務づけていくと、公共建築物に木造化を法律が義務づけたように。そういうものにして、現在ある林業の資産を、木質バイオマスを有効に活用していくということもこんなビジョンのときだからこそうたっていくべきだと思う。提案していきたいと思うし、ちょうど平成26年に博物館が完成するんであれば、知事も自然エネルギーを取り入れよという条件も出しているようだから、新県立博物館の冷暖房は木質バイオマスでやるというぐらいの方針を基本的に据えられるように政策部としてもひとつ誘導してもらう、そんな時期ではないかなと思って提案をしていきたいと思います。
 別なことで。

〇中森委員長 ご回答必要ですか。

〇西場委員 要望です。
 もう一つそれじゃ、水力発電の譲渡についてです。竹上委員の方から今回の台風で青田発電所の修理代はどちらが持つんだというような話もありましたけれども、これは中部電力とのもう基本契約が済んだんだから、当然県だけが持つ必要がないという議論が、考え方が出てくると思うんです。そこは一遍我々にも情報を入れながら、しっかりやってもらいたいなと、こういうように思います。かつて平成16年災害のときにこれはもう既に中部電力へ譲渡するという話が流れておるときであるけれども、これを県なり企業庁で持ってきたと。この総額はいくらであったのかという数字を聞かしてもらいたい。
 それから、一番、その下に書いてある主な設備ですね、PCBの取替工事、こういうものの修理もどれぐらいの事業費になるのかということを今すぐ出なければまた後でよろしいので、総額を教えてもらいたいというのが1つ。まずこれについてどうですか。

〇花谷政策監 三瀬谷の平成16年災害のときの被害復旧に要した費用という……

〇西場委員 三瀬谷のみならずです。

〇花谷政策監 そうですね。

〇西場委員 各発電所です。

〇花谷政策監 それと今のご指摘の金額について、企業庁に確認を入れ、また後日提示させていただきます。

〇中森委員長 よろしいですか、それで。

〇西場委員 はい。もう一つ。それから、この地域貢献のところで宮川の流量回復3トンについて中部電力と運用ルールを協議してきましたと。今後この運用ルール案について、市町村や漁協と協議を進めているところですとこうあるんです。この文章内容がちょっとわかりづらいというのか、よく理解できないんだけども、年間を通じて3トンを下回ることがないように1000万トンを用意したんだ。年間を通じて3トンを下回らないように1000万トンを用意しましたと、こういうことです。

          〔「はい」の声あり〕

〇西場委員 何で6月から9月までの間なんですか。6、7、8、9、4カ月です。あとの8カ月についてその協議が別々になることもおかしいし、分けて考えることもおかしいし、ここに記述がないのもおかしい。ご説明をお願いします。

〇花谷政策監 今の宮川用水の水利規則というか河川管理者から許可を得ている運行内容によりますと、10月1日から5月31日は下流へ3トンを流す義務がございます。それを上回るときに限って、農業用水として取水できるという規則になっていますので、原則からいきますと3トンは流れとるというまず原則的にはそういう理解に立てると。
 それから、6月1日から9月末までにつきましては、下流へ0.842トンの流量の放流。それを上回るものについては農業用水としてとれるということになっておりまして、この期間はもう明らかにその水利規則からいきましても3トンを欠けておると、2.2トンばかり足りないということで、これを中心に、補給するルールを考えていきたい。
 ただ、ご指摘のように、じゃその他の期間は一切欠けないのかとなりますと、例えば場合によっては3月、4月、5月であっても欠けるケースは過去にもあったとは思います。それの対処についてはあわせて議論をしていきたいと思いますが、とりあえず基本的にこういう考えで、今から協議を進めさせてもらいたいと考えております。

〇西場委員 6月から9月までの協議をまずやって、その後それ以外の期間を協議していくという順番がなぜ必要なのかはよくわからないけれども、まず10月から5月までの分を協議しないというのは少しは理解ができてきました。
 しかし、花谷政策監も言われたけども、10月1日から5月の末までの間、農業用水が下流へ3トン流す義務があると、こう言うんだけど、雨が少なくて水がなかったら農業用水をとって、ないものは流せないじゃないですか。そのために今回1000万トンをつくったんです。あなたもあるって言ったけれども、まさにそうなんだ。アユの遡上なんかも含めて、これ河川環境大事なときです。ですから、これはあわせて協議してもらう必要があると。
 かつ心配するのは、この1000万トンは6月から9月末までの間での1000万トンなんやなと、協議の間に中部電力がその誤解をしてしまうことを一番恐れます。
 それともう一つ、ずっと言っているんだけども、1000万トンで足らない年が出てくる。そのときに1000万トン以上の水をほってもらうとすれば、中部電力の今度は所管になる水しかないんだから、ここの協議もあわせてこの運用ルールというのはやらなくちゃならない。大変だと思うけども、絶対譲ってもらっては困る大事な協議です。もう一度しっかりとそのへんの決意を聞かせてください。

〇花谷政策監 まず、10月1日からの5月末までの3トンは、川の水がそれだけは必ず流れる必要がありますので、それを上回ったときに初めて農業用水がとれるわけでございまして、農業用水は下流へ融通した3トンではございません。まず、3トンというのはスルーをさせないかんと。上回ったときにとれるという。
 ただ、ご指摘のように渇水になったときにその3トンすらない状況も現実にはあります。そんなしょっちゅうではございませんが。その場合に、じゃ補給するのかどうかといった部分も含めて渇水なんですから、互助の精神なり平等な公平な負担とかそういった観点だけは多少我慢せなあかん場合もあると、私は思いますが、それも含めて議論をさせていただきたいと思っております。

〇西場委員 あなたの言う理屈はわかる。理屈はわかるけれども、それじゃ河川の流下の方を基本にしなくちゃならん。だから、これは必ず3トンを流すと。
 それでも農業用水はとらなくても、3トン流れない場合があるというのがまず1つだ。農業用水をとっておって、それで不足するということになれば、農業用水も全部河川側に流しましょう。田んぼが干上がってきても流しましょうと、こういうことになります、ルールとしては。
 しかし、現実はそんなことがあっては困るから、どういうようにして今までやってきたかというと、それは企業庁や国土交通省と協議をして、発電の水を回してきてもらった。その以前に750万トンの権利水がありますから、宮川ダムから放流してもらいます。しかし、750万トン、今年もそうですが、使い切ってもまだ田んぼの水が不足する場合は流してもらいます。それは協議をして流してもらう。そのときには、農業用水も節約しなさいということに一生懸命努力をしながらやってきた。
 しかし、それでも賄えない天候状況があったときにということで、結んだ契約が発電の水を農業用水のために流しますという一筆が入っているんだ。だから、そのことをきちっと中部電力に協議の中でどうしてもできないときは、農業用水のために流しますということをきちっとやらせるようにしなくちゃならない。それも含めての運用ルールの話をしているんだ。どうですか。

〇花谷政策監 今一筆とおっしゃったのは、三瀬谷ダムの運用について改良区と協定を結んでいる部分をおっしゃっとるんだと思いますが、これについても前からご説明申し上げていますように、きちっと中部電力に引き継ぎをしていただきます。その上で今までの操作ルールを引き継いだ上でこの1000万トンの活用の仕方をみんなで今から協議してまいりたいと思っております。そこは仮に中部電力の合意した内容と違う結果があれば、それはそれで中部電力にきちっと再度協議を申し入れなければならんということでございますので、今ご指摘の点も十分踏まえて、検討を進めさせていただきます。

〇西場委員 大事な協議の最中だから、きちっと言っておかなあかんけれども、私の今申し上げたところの最終結論を申し上げれば、1000万トンで足らないときは、1000万トン以上を放流しますという発電事業者の立場があるということを、最終的にその発電事業者に理解してもらうようにしなさいよと言っているんです。

〇小林部長 確かに、今年のように農業用水の750万トンというのは、もう夏までにプラス235万トンぐらい必要になったわけです。そういう渇水調整会議を開いて、やっているようなときに、そこにじゃ粟生頭首工でずっと3トンを確保しなくちゃいけないのかという部分も出てくるかもわかりません。でも今はその水利規則の観点からいけば、3トンは確保した上で、750万トンの分もとっていただいているわけです。
 そういうような中で、これから6月、9月を基準にしながら、1年間をこういうふうな形でやっていくので、どんな問題が出てきて、どんな不都合があるのかというのを、やはり1回検証させていただきたいと思うんです、試行のような形をして。
 関係者の皆さん方には、これから10月25日から協議に入って、そしてなるべく早い段階でこの年間1000万トンの部分について試行をさせていただいて、流させていただいて、問題点等を洗い出していただいて、また協議をしていくというような形をとっていきたいとそんなふうに考えています。

〇西場委員 ちょっとよくわかりません。この運用協議がいつ頃どういう形で終了するかわからんけれども、結論報告では困るので、我々の方と協議できる、協議途中に報告なり相談なりをいただきたいと思うが、いかがですか。

〇小林部長 それはよくわかりました。そういう形にさせていただきます。

〇西場委員 今回の災害で、森林環境保全事業は、譲渡価格の中から県が事業費を負担するというふうになっているんです。これも今回の東紀州、宮川も含めてあの豪雨の中で川から流れてくるのは、山からの木です。それで、知事はあれを間伐材だと、完全に誤解をしてしまったけれども、あれは根のついた木が大半です。それで、間伐が十分なされていないから根っこつきで流れてくる。もちろん間伐した木も少しの割合はあるはずだとは思うけれども、山の手入れがなされていない中で、根の浅いその木が流されて、そして橋梁にぶつかるという状況を目の当たりにすると、平成16年災害でもそうだったんだけれども、改めて間伐を進めて、環境創造林を、かつて進めた環境創造林を進めていかねばならんと、こういうことがこれから重要になってくるわけです。また、この事業がもっと拡大していかなくちゃならないわけです。
 そういう中で、豊かな山になるということは、水源林をつくるということ、緑のダムをつくるということ。だから企業庁は、この山づくりに金を出してきた。どうして、その民間会社は、発電事業者はこれを出さないと言い切れるのかと。新しいこういう災害の一つの過渡期も踏まえて、もう少し発電事業者に、ダムの水が増えれば発電量が増えるということの認識をしっかりできるように今回の交渉の中でしっかり伝えるべきだと思いますが、いかがですか。

〇小林部長 その件は、ずっと伝えてきているんですが、確かにおっしゃるようにそこの部分を承継してもらえなかったという部分では、私どもの交渉が力足らずであったということはご指摘のとおりでございます。
 ただ、我々としては、105億円という譲渡価格の中で後々大台町のおやりになっている環境森林保全の事業について対応ができるような形というのは、判断できましたもので、そこの部分で中部電力との交渉というのはこちら側の方がそういう形で結論づけたという形になっています。

〇西場委員 それはまだ結論であってはならんと。森林の状況も変わってきますし、中部電力との基本合意はできたといえども、これから本譲渡に向かってのさまざまな議論があってしかるべきだと。私も今日、この日は控えますけれども、近いうちにこの委員会へ中部電力社長を招致して、きちっとそこは議論をさせてもらいたいと、こういうふうに思います。
 ですから、それはしっかりとやってもらって、また議会側とも我々の意見等も、そういうものもしっかりとやってもらわないと、県民の全体が理解のできない中で、こんな譲渡が進むということになります。
 この機会にもう一つ気になることを申し上げておきたいと思います。Jパワーが東紀州の今回の相野谷川のはんらんの中に、そのダムの操作方法の中に十分でない対応があったのと違うかという議論が全員協議会でありました。その中で、Jパワーに対して、今後そういう治水に対する貢献をお願いしていくと、こういうような県側の回答もありました。これ具体的にどういうふうにしてやられるのか、またその感触はどうなのか、この機会にもしあればこの政策部の所管かどうかわからないけれども聞かせてもらいたいと思う。この電源開発と中部電力がどのように似通っとって、どのように違うのかということ自体もまだ不勉強ではあるけれども、少なくとも同じ民間会社だ、そういうことは一緒だとこう思う。振り返って今回のこの台風12号の中で、宮川にはこの幸いにここまでの状況はなかった。
 そういう中で、この三瀬谷発電管理事務所の中での組織の対応というものが、これも新聞に載っております。これは企業庁の三瀬谷発電所の宮川上流にあります県土整備部の宮川ダム管理事務所と情報交換をしながら、発電事業者でありながら、今回のこのダムに対してその被害を出さないために、発電事業者である企業庁が最善の努力をしている、こういう新聞記事だ。そういう企業庁の努力に敬意を表しながら、じゃ今度その企業庁が、民間会社の発電事業者が変わるときに、こういった危機的な災害時に発電効率とか事前のさまざまな協定を度外視した県民の安全のためにきちっとした対応ができるのかどうか、そういうようなことに対しての不安を覚えるわけです。この点について少し考えがあれば聞かせてもらいたいと思う。

〇小林部長 申し訳ありません。Jパワーの方については、我々も所管をしておりませんし、ちょっとどういう形なのかとらえておりません。
 それから、その企業庁の関係でございます。まず企業庁が今までやってきたことにつきましては、もう前回も西場委員の方からご指摘ございましたので、とにかく包み隠さず全部出していただいて、そしてその部分も中部電力の方に貢献ができるような、それは企業庁の方も理解をしておりますし、また中部電力ともそういう形で協議はしております。今その企業庁がおやりになっているような話の部分については、これは中部電力に承継ができていく形だと思っております。
 ただ、私どもの全く度外視してという部分ですね、そこの部分になってくると前にもそういう形があったんですが、聞いてみるとそこの部分は渇水のときのお話でしたんです。そういうかなり努力している部分についても中部電力にきっちりとお話しして、それは承継をしていく、そういう形でやっておりますので、そこはある意味ご安心していただければと私は思っております。

〇西場委員 ぜひそうしてもらいたいですけれども、具体的に宮川ダムから急激な流入があったときに三浦湾の方への排出はしないという約束になってきておる。それはなぜかというと、事前放流で対応していくから。それは事前放流で対応できればいい。しかし、事前放流でも対応できない、あるいは急激な台風やその激雨が出てきたときに、そのときの状況によって必要な協議によって、三浦湾への放出はその関係者の了解を得るけれども、必要があると。それをもう今この譲渡するときに、それは放出しないということをがんじがらめに固めていくのはいかがなものですか。このこともこれからの本譲渡までにさらに一層しっかりとご検討いただくことを要望しておきたいと思います。
 それから最後にもう一つ、最近のニュースで知ったんですが、県の水力発電所の売却は、私は三重県の独自の取組だと思っとった。そうしたら長野県も同じようにやっている。長野県も同じようなことを、今までこの2010年に売却するつもりだったけども、今後順次売却していくような方針だと、こういうようなことです。
 ところが、本議会で長野県知事は、水力発電の民間譲渡を再検討すると、こういうように打ち出した。それは今回の大震災によって、水力発電など自然エネルギーの注目が増して、今後水力発電を踏まえた太陽光発電等あるいは農業用水を利用した落差発電、こういったものを県として主体的に進めていく。そのために10幾つある県内の発電所の譲渡をしばらく凍結といいますか、見直すと、これが長野県阿部知事の今議会での表明です。
 こういうようなものを考えると、ずっと中部電力売却ありきで来た三重県の方針について、この大震災で起こったエネルギー事情の変化の中で何らかの検討がなされたのかどうか。また、この事実を知っているのかどうか、いかがですか。

〇小林部長 長野県の事情は、売却の話を進めていたことは、存じ上げていましたけども、そういう形に今なっているのは、私は知りませんでした。
 それから、この水力発電の譲渡につきましては、平成18年からずっとやってきたわけでございまして、基本的には県の方が判断するときには、県で持っているよりも民間の方に任した方が効率的で、また今やっている事業も継続できるだろうというような判断のもとに県としては取り組んできたわけでございます。
 この3月11日の災害以降につきましても、知事との協議はしております。その中では、今現在3月11日の災害以降も県が持っていなくてはいけないのかどうかという部分について、検討はしていますが、ただやっぱり民間企業に任せて、効率的に運用していただければ、継続的に自然エネルギーである水力発電というものを末永くやっていっていただけるという部分で、方針は変えていないという形でございます。

〇西場委員 2010年で原価方式が廃止予定だったのが、10年延びたということが直接的なこの売却の見直しの判断になっておるというような記事もあります。そういうことも踏まえて、よくこのへんの調査を一遍県としてもしていただくことをお願いをしておきたいし、このことが先程申し上げた新エネルギービジョンの中にもいろいろ影響する大きな課題だと私は思っております。
 長くなってきましたので、もう簡単にさせてもらいますが、これ陳情はまた後でやる場所があるのですか。

〇中森委員長 いや、特に陳情は扱う予定はしておりません。

〇西場委員 ないの。

〇中森委員長 はい。

〇西場委員 「宮川ダム直下の流域河川の水質及び水量の回復を求めることについて」ということで、大台町長から陳情が出てきております。まさにもうここに書いてあるとおりでございまして、今後の流量回復も含めて、この宮川ダム湖の濁りの解消というものは、もうなくてはべからざる大変緊急な、重大な要望でございます。このことは今後の流量水質回復、そして水力発電の移譲、こういった宮川流域にかかわる問題を動かしていくための基本中の基本だと思うんです。
 そういう中で、来年度の新年度予算に向けて、このことを動かすひとつ政策を進めていただきたいと、切に願うわけでありますが、いま一度ご回答をお願いします。

〇小林部長 本会議でもご質問ございました。我々も直接大台町長ともお会いしておりますし、とても大事な問題だと思っております。本会議では検討するというような知事の答弁でしたが、直接にはまず調査はダムの管理者の県土整備部になってくると思いますが、我々としてもしっかりと働きかけていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

〇西場委員 終わります。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 なければ、これで平成23年度「一万人アンケート」結果についてから審議会等の審議状況についてまでの12項目についてを終わります。

          (休  憩)

  (16)「みえ県民力ビジョン」(仮称)について

    ①当局から資料に基づき説明(西城総括室長)

    ②質問

〇中森委員長 それでは、各委員からご意見等がございましたら、お願いをいたします。

〇竹上委員 言い出しっぺなものでしゃべらないかんと思って頑張ります。
 まず、2ページからの現状認識なんです。ずっといっぱいこれ書いてあるんですけども、そう7ページまで書いてあるんです。2ページから7ページまでずっと書いてあって、これ見たら三重県の知事はペシミストみたいなものです。悲観主義者です。現状認識に、いいことが一つも書いてない。唯一書いてあるのは、3ページ目の3番目の丸の、一方でインターネットで新しいつながり方が生まれていますだけです。あとは全部悪いことばっかり、書いてある。そんな現状認識があるのかと。こういう新しい動きもありますというのがあって、それで次の話へ行くと私は思うんです。悪いことばっかり書いてあって、それで何が言いたかったかというと、今の西城総括室長の説明は、バラ色じゃないんですと言うがためにただ書いてあるみたいなもんでしょう、これ。こんなばかな話は、僕はまずないと思う。これについてどうですか。

〇西城総括室長 全体として確かに悲観的なことが多いというところはあるんです。一方で、例えば4ページの、東日本大震災を踏まえての現状認識のところでは、自然との共生ということが最初のところでありますけども、3つ目の丸には、きずなの重要性の再認識とかそういったことも書かせていただいております。その下のところではサプライチェーンが寸断されて、大変だという状況があったんですけれども、そのことで逆に世界オンリーワンの独自技術を持つことがいかに大事なのかということを発見できたということもございます。
 全体として見れば非常に悲観的だというところはあるかもわかりませんけれども、例えばスポーツのことについての記述も、これは現状認識編じゃなかったでしたか。済みません、10ページまでいきますけれども、現状認識のところではないんですけれども、三重県の今ある力ということの中では、文化やスポーツの面でそういう人も輩出していますと、そういったところにもきちんと光を当てようというふうには考えたところです。
 全体として記述がそうなっているというところはあるかもわかりませんけれども、補足をさせていただきます。

〇竹上委員 その現状認識というものはそれだけじゃないはずなんです。こういう現状認識もあって、こんなふうに書いてしまうから、次のところがわかりにくいんだ。次の8ページからの基本理念を語るのに、初めに悪いことばかり書くものだから、例えばアクティブ・シチズンのいう前段をいっぱい書かないかんわけです。それでまた、協創のところの成果うんたらかんたらをいうところにいく前のわかりにくさというのが、非常にこの計画はそこが鼻につくというんですかね。やっぱり現状認識のところにもうちょっと肯定的なとこももっと入れて、こういう新しい動きもあるんだと、だから皆さん一緒に成果を出しましょうというもっとわかりやすく書けるはずなんです。私、質問してやっとわかってきたくらいです。それでなかったら、こんなもん普通に読んだら何言うとるかわかりません。もうちょっと県民の人にわかるようなことを心がけて、基本理念はつくってほしい。でないと、誰が見ても余りよくわからんという話になるんだというふうに思います。そういったおつもりはありますか。

〇小林部長 竹上委員と同じようなことを、8ページで知事の言いたいことを基本理念で言いたいわけですけども、初めから読んでいくと7ページでもう疲れてしまってみたな形がありました。私はおっしゃられた提案のような形でこちらの方にもう少し明るいことも入れていくという形にするか、それとももうここの序章と書いている、あえて序章にしたんですけども、この部分を参考の方に送って、基本理念の方から入っていくというような形でという、その2つの方法を今考えております。
 それから、わかりづらいという部分については、おっしゃるとおりぎりぎりまで議論していた部分もありましたので、本当に皆さんにわかってもらわなければ何もなりませんので、そこは推敲させていただきたいと思っております。

〇竹上委員 ありがとうございます。
 それと、基本理念がいて、次に、2編に入っていくわけです。この前私も、質問のときに申し上げたんだけども、鈴木知事らしさというので、僕が6月のときに非常に印象に残ったのは、まず経済を出したことだと思ったんです。日本一、何で日本一かというのはあるかわからないけども、日本をリードするようなそういう三重県の経済をよくしていきたい、それともう一つは、新しい豊かさという2つを三重県の役割みたいな形で言ったんです。初めが経済やったんです。
 じゃ何でなんです。この政策展開の基本方向で、何で「守る」が1なんだと。まず、「拓く」からじゃないのと、順番が逆じゃないんかと。「拓く」で「創る」で「守る」じゃないのと、それが鈴木イズムじゃないかという気がするんです。しかも、これ「守る」の基本事業がやたらめったら多い、こいつでいくと。「拓く」なんて3つしかない。しかも、本当の産業のところを言われているのは2番しかない、「拓く」の中には。これもっとあってもいいんじゃないのですか。順番はおかしいと私は思うんだけども、どうですか。

〇小林部長 これは基本理念の方で、第2節なんですけども、9ページでございます。今パラダイム転換で、その分水嶺に来ています。そして、新しい三重を創造するために、勇気と気概を持ってスタートを切る必要がありますと宣言をしておいて、最初に持ってきたのが、ここからまず産業ですというような形で言えなかったというよりも、ここの部分からいくとやっぱり安全・安心の備えがあって、県民の皆さんにも自立し、行動していただきたい。そして協創をお願いするわけですので、まず産業的に何かしてくださいみたいな話ではなしに、安全・安心の備えという部分、全部行政がするわけではございませんが、そういう部分があって、その上で今ある力の発揮、10ページですが、今ある力の発揮と新しい力の開拓というような形で持っていったものです。これは知事とも結構相談した上の話です。それを並べるような形にすると、やっぱり「守る」「創る」「拓く」というような形になったということです。
 ただ、今、例えば5本柱を3本にかえたもので、施策でいきますと、私のところは1本目の柱に入るところもあるし、2本のところでもあるみたいな部分もあります。そこはこれがもう固定でそのまま私どもはいこうと思ってはいませんので、一番いいところに、今委員からおっしゃられたような「拓く」が一番の鈴木県政のメーンであるなら、もっと本数を多くしたらと、それはできる話です。そういうことも最終案までに検討をさせていただきたいと思います。

〇竹上委員 別にわかりますけど、それって野呂さんの思想なんです。まず、安全・安心があって、要するに県政の基本は、防災ですよ、安全ですよというのがあってというのは、前の野呂イズムだと私は思う。鈴木イズムでは余りなさそうな気はする。だもんで目新しさを感じないということになるんじゃなかろうかと、こんなふうに思うんです、これ見とると。それは、議論されてやっているんだということであれば、そんなにくどくど申しませんけれども。
 それと次に、先程もちょっと説明をいただいたら、本当に後の実の部分ですね、施策から何から三次戦略とそれじゃ変わったのかというと、まだ変わっていないように私は思います、これは。ただ、県という行政体なのでそんな真新しいものが次から次へ出てくるとも思いません。そんなにそこについてどうのこうの言うつもりもないけども、でも本当にもうちょっと新しいのがあってもいいんじゃないかという気はするんです。そこの目玉みたいなところをつくっていかないと、やっぱり変わっていないじゃないということになると思うんです。今日、午前中に説明いただいたやつでも、じゃこれはどれが目玉なのか、正直言ってわからなかった。本来は、各部に1つぐらいは目玉があるべきやと思うんです。それがそれこそ新しい知事にかわったという話なんだろうと私は思います。今後、まだ時間はあるので、そういうものをまずは政策部で考えていっていただきたいと思うが、そういう意思はあるかどうか、部長どうですか。

〇小林部長 一番痛いところを突かれておりまして、正直申し上げまして、ビジョンのその理念のところとか、それから基本政策でこんなふうにやっていこうじゃないかという議論と、それから施策の部分の議論は並行してつくっておりました。ある意味我々、こういうのをまとめていく政策部の方が早くまとめることができなかったということが、その各部にとっても申し訳なかったんですけども、要はこういうものが固まって、施策をちゃんと考える。県民と協創するというのももう銘に打ち出しているんですが、こういうような形でやっていっていただきたいという部分を打ち出すことがなかなか時間的にぎりぎりの話でしたものですから、確かにおっしゃられるような形の部分になっているのはもう否めないところであります。今もう一度県庁の方でも、県庁内部で号令かけてやっておりますし、政策部のところは割と地味なところですので、余り何かそのという部分もありますけども、政策部も含めて施策の方をもう一回見直したいと思っております。
 それからもう1点、例の選択・集中プログラム、ここのところでは打ち出し方も含めて、鈴木県政らしい形のものにしていけたらなと考えております。
 以上です。

〇竹上委員 それで今出ました選択と集中プログラムの話をちょっと申し上げたいんです。3つに分けるわけなんですよね、3つに。緊急課題解決プロジェクト、新しい豊かさ協創プロジェクト、さらに南部地域活性化プログラムという3つに分けようということでしょう、これ単純に言えば。前知事時代に、正直申し上げて、重点プロジェクトとみえの舞台づくりの違いが全く私はわかりませんでした。あんなんだったら、もう1つにした方がずっと効率もいいし、わかりやすいし、知事の思いを実現できたんじゃなかろうかと思います。わざわざ何であれを2つに分けなければならなかったんだろうと。今回もよく似た話にならないかと。変な話ですが、緊急課題が前の重点プログラムで、新しい豊かさがみえの舞台づくりみたいなそんな話になっていかないかと。わざわざこの2つに分ける本当に必要があるのか。実際に選択と集中というんですから、どこかに予算を集中させたいということでしょう。だったら、何もそんな四の五の2つのそんなものをつくらんと、もっとやればいいじゃないですか。実際にどうしてこんなものは2つにするんですか。

〇小林部長 その緊急課題解決プロジェクトの方については、鈴木県政の中で、例えば数字的に言えば100だったものを200にしますというやつをこの4年間でここまでやるんですというようなもので打ち出していきたいと思っています。
 もう一つの新しい豊かさ協創プロジェクトについては、かといってそれだけという形でいきますとある意味何か幅がないといいますか、未来への投資のような部分が私はないような感じもしてくると思うんです。そういう未来に向かって、みんなで取り組んでいくような部分もあるんじゃないか。それは、我々が県庁内で言っていたときには、1歩か2歩先の部分で、10年後を見たような形でこう考えていくような、そういうものを協創の方のプロジェクトの中に入れていくという分け方をした方が、めり張りつくのかなという形で考えています。
 それから、南部地域活性化プログラムの方は、ちょっと異質になってくるような感じがありますので、そこはそれで1つ別口で考えていった方がいいのかなということで、結果的には3つになってしまいましたが、私はこの方がいいのかなと思っています、今も。

〇竹上委員 それはまたいろいろ課題としてやっていただければいいと思います。
 ただ、わかりにくいやつは勘弁してくださいと、私は申し上げたいのです。違いがわからんようなものを、分けても仕方がないと、余計ややこしくしてしまうだけです。それならば、垣根なんかない方がずっとやりやすいし使いやすいだろうというふうな思いで今申し上げました。
 最後にもう一つ、先程大久保委員の方から、そこの施策の東紀州の振興で、復興というようなイメージはやっぱり入れてほしいという話がありましたでしょう。私は、やっぱり入れるべきやと思う。これ、今から4年間の計画でしょう。あんだけ東紀州で大災害で、すぐ直るはずがないやないですか。それを一番肌身で感じている県民の代表が言うとるんだから、検討しますぐらい言うたってもうても罰当たらんとは私は思います。そんなもんはみたいな話じゃなくて。それはそういうふうな復興から始まって、振興していかなあかんというような姿勢が、次の4年間はあってしかるべきやと思うんだけども、どうですか。

〇小林局長 前の三次戦略と私の今のこの東紀州のやつと変わっていませんので、私の範囲内の話ではどうしようもないんです、それを変に入れると。だから、今度の南部何とかので入れるとかもっと、ぼやかすといったらあれですけど、何かもう少し、あの中で入れるんじゃなくて、もう一つ1段上のところで入れないと、何か変な感じだと思うんです。

〇竹上委員 一遍考えてください。僕も現場を見たけど、やっぱりすさまじいものです、現地は。今東紀州南部の活性化というふうなことを考える中で、まず復興という言葉が入らない計画というのは、多分あり得ないというふうな気がします。ここのところは、現地の皆さんの気持ちも考えて、気を使ってやっていただきというふうに思います。
 以上、終わります。

〇中森委員長 ほかにご意見ございますか。

〇西場委員 先程復興の話もありましたけども、防災関係はどこに重点に書いてあるのですか、その防災としての基本理念とか政策の基本という部分は。

〇西城総括室長 防災に関することにつきましては、先程ございましたけども9ページのところで、まず安全・安心への備えということで書かせていただいています。基本理念のところで書かせていただいているのはここが1つございます。

〇西場委員 これは確かに弱いな。

〇西城総括室長 具体の県の施策的なことは、19ページの「守る」のところが最初でございます。ここで一番大きな柱として書いてございまして、それを踏まえまして、さらに24ページで次のレベルの記述がございます。これを受けまして、行動計画のところでは、施策のレベルになりますけれども、厚い方の冊子の10ページ、11ページ、ここが施策としての防災対策の記述という形になってございます。

〇西場委員 基本を押さえてあるんだろうと思うんですが、やはりこの構想なり基本理念のところに今回の東日本大震災や、そして我が県でも起こったこのような豪雨災害を踏まえての今後の対応というのは尋常でないものが出てきている状況だし、ついこの間の津波予測なんかのシミュレーションも踏まえてやるべき課題が急激に今出てきたわけですから、もう少ししっかりした書き込みをしていただくようにすべきだというように率直に思います。よろしくお願いをいたしたいと思いますが、いかがですか。

〇西城総括室長 東日本大震災のことにつきましては、かなり意識をして現状認識のところでも4ページから5ページにかけまして書かせていただいております。それを受ける形で8ページのところでももう一度書かせていただいております。それを踏まえて、9ページ、10ページにかけまして、先程いろいろ議論ございましたけれども、まずは安全・安心からという形で位置づけをさせていただいております。全体として限られたボリュームの中ではありますけれども、かなり意識をして記載をさせているところでございます。

〇西場委員 なお一層の努力をお願いいたしたいと思います。
 それからもう一つ、この本会議の質問だったかで協働と協創はどう違うのかという質問がありまして、私の記憶では、知事が成果を出すことだとこういうように答えたように思うんです。確かに言葉のイメージとしては、協働、協創というのは非常に似通ったところがあるのかなと思って、どういう答えが出てくるかなと関心を持ったんですが、鈴木知事らしい回答を出したなと思いました、その回答については。そうなると、この協創というものを成果を出す、県民に成果を届けるというところの行政システムというのか、そこをこのビジョンの中へしっかり入れていくべきだと思うが、その点は意識はないのですか。

〇西城総括室長 まず、県政運営の基本姿勢といたしまして、16ページになりますけれども、そういった基本理念を踏まえまして県としてやるべきことの最初に、県民の皆さんと協創するためにということで社会への参画をサポートしますから始まりまして、簡単ではございますが書かせていただいております。ここに書いたようなことをもっと具体的にどういう形でということで、全庁的な整理をする必要があるだろうということと、それから県庁全体の仕組みの中でも、その次の18ページ、第3節になりますけれども、県政運営の仕組みの中にももちろんこういったものをきちんと取り入れていくような形が必要だろうというふうに考えております。
 とりあえず以上です。

〇西場委員 まだ、この程度だとそんなに新しいものじゃないと思うんです。言いっ放しにしない、つくりっ放しにしないというそのビジョンのきちっと結果を出すと。結果を出さなかったらどうするのかというところも、あるいはそのチェックをどうするのかということも含めて、きちっとしたその結果に結びつくような行政手法をもっと明確に書いていくべきだと。それが今までの野呂知事もいろいろ言われた、北川さんも同じこと言われた。そんな中で言うことはいいけれども、どんな結果が出たのかと、こういうことになると前任の知事の悪いことを言う必要もないけれども、やっぱり十分でなかった。じゃ協創を唱える今回の県政は、こういうところで結果を出しますと。また出さねばならないような仕組みにしましたと、こういうことだと、こんな期待を、こういうことを期待するんだけど、いかがですか。

〇西城総括室長 先程県政運営全体の仕組みについても触れましたけれども、例えばこの計画の進行管理を実際どういうような評価のやり方でやっていくのかというようなこともまだこれから詰めなければいけない話でございます。そういう中でも協創という点についてどうとらえていくのか、さらに詰めさせていただきたいと思います。

〇西場委員 まさにそういう進行管理あるいは結果に対する評価、こういうものもぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
 それから、竹上委員も言われたけど、経済日本一にしますと、ものづくり日本一にしますと、それから新しい豊かさの県政にします。確かに2枚看板というのか、政策集の中でも光る言葉だけれど、具体的なものがもう少し出てきてほしいという期待があるんです。新しい豊かさはこれからプロジェクトを考えるというようなことで評価も批判もできないんだけれども、もう少し新しい豊かさとはどういうものかということも含めて、非常に一般的にはわかりにくい言葉、表現になっているから、書き方があるんとちがうかなと思う。経済、ものづくり日本一と、これについて私は中小企業振興条例がどうして出てこないんだとこう思う。それはここで部局が違うからそんな議論もできないけれども、そういうものの書き込みもないようなことで、経済を語れない。今まで言ってきたことともかみ合わないこともある。もう少ししっかりとした書き方が必要だと思うが、どうですか。

〇西城総括室長 ものづくり、産業振興の具体的な展開につきましては、これも本会議の答弁の中でやりとりございましたけれども、産業振興の新しいビジョンのようなものをこれから改めてつくっていくという話も一方にございます。それから、中小企業の取組というのももちろんございます。
 具体的な中身につきましては、まさにこれから明らかにさせていただきますその選択・集中プログラムの緊急課題解決プロジェクトと新しい豊かさ協創プロジェクトの両方の中でお示しをさせていただいて、改めて基本理念の中でもそれを踏まえて書き加えるべきところについては、書き加えていきたいというふうに考えています。

〇西場委員 中小企業振興条例もその中の土俵に乗っとると、こういうことであると思いますが、それでよろしいですね。

〇西城総括室長 中小企業に対する取組も当然その中の一つには入ってくるというふうに考えております。

〇西場委員 中小企業振興条例と言っているんだよ。

〇小林部長 申し訳ありません。中小企業振興条例の議論が、今どこまで進んで、どういう形になっているか、政策部としてとらえていないところがあるので、ちょっとお答えしにくいものですので、申し訳ありません。

〇西場委員 しっかり経緯と情勢を勉強してください。後で回答をお待ちします。このことに対する最終案に向けて、しっかりこの記述の充実をお願い申し上げておきたいと思います。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇杉本副委員長 先程の竹上委員と西場委員とかぶっている部分もあるかと思うんですけれども、私もこの県民力ビジョンと行動計画との間に少し乖離が感じられるというか、関連性がちょっと弱いように思います。今回のビジョンは、県民力による協創の三重づくりということで、行動する県民、アクティブ・シチズンへということで、そのことが新しい豊かさということでそういう鈴木知事の思いが書き込まれたビジョンだと思うんです。協創というのは、今回成果やというふうにおっしゃってみえて、ああ、そういうことなんやというふうに私もとらえさせてもらったんですけど、県民が協創していくその方法というのが、私は協働であり県民が参画すること、それから協働することが協創に結びつくやり方というか方法なんだと思うんです。そういったことは今までもあったわけですけれども、それが今までは施策の一つにあったというか、政策、施策として、例えばここであればNPOとの協働であるとか、例えば参画という言葉は、男女共同参画とかそういうところだけで使われてきたんですけれども、今回は県民すべての人と多様な主体も含めて、協創していくということだと思うんです。私は、これは県政を運営していくときの、今までも言われてきたことやけど、横ぐしに当たるところですべての施策を県民力、県民との協創によってというのが鈴木知事のすごい強い思いやと思うんです。
 そうしたら、この政策体系に協創というか、県民の参画、協働というあたりの協創の視点が横ぐしで入っているということが感じられる体系の行動計画にしてほしい。それが県民に見える、見える化とよく最近言われますけれども、県民が見える形で行動計画の中であらわしていただきたいと思うんです。それが何かこう見えると、新しい知事の新しいビジョンやなというふうに感じられると思うんです。今やと考え方だけがあって、それが行動計画の中にどうやって反映されているかというのが見えにくいんです。だから、そこの理念的な部分というか、理念的なところを施策体系の中で横ぐしで、ばーっと入ってみえるような形にできへんのかなというのが、私の一番ビジョンと行動計画を見させてもらったところの感想なんです。
 それから、そういうふうに見ると次のところにいってしまいますけれども、例えば「(うま)し国おこし・三重」は、今地域づくりの施策として入っているけれども、今後重点プログラムでどういうふうに見せていくかというのはあると思う。まさに県民協創というか、県民の参画と県民との協働によって、地域づくりをしていくというか、協創の本当にある意味目玉に、見せていけるというか、発信していける事業やと私は思うんです。私は同じ事業をどういう角度でとらえて、どういう角度で目指していくかというところがすごく大事やと思っているのです。これはそやけど「(うま)し国おこし・三重」だけにかかわらず、ほかのところでも言えるんだと思うんです。だから、そのへんのご検討はないかなと思っています。特に、「(うま)し国おこし・三重」なんかはソーシャルレジャーで三重の自然を守ろうプロジェクトとか、ソーシャルレジャーとかそういう観点が地域づくりにも物すごく入ってきているじゃないですか。そのソーシャルビジネスとかソーシャルレジャーとかそこがまさに私は知事が言われるところの協創に非常に近いものであるというふうに思っているので、そのあたりのところとか、感じているんです。各部の目玉はと言われたけれど、各部の目玉は協創の視点できちっとあらわせられるといいんじゃないかなというふうに思っているんですけど、いかがでしょうか。

〇西城総括室長 非常に難しいご指摘をいただいたと思うんです。協創の前段として協働ということがありまして、従来の県政の中では、新しい時代の公という形で展開をしてきたというところもございます。これまでの計画の中でもそこのところを意識して、こういった施策の記述の中に県以外のほかの主体に期待する取組でしたか、そういうような項目を起こしたようなこともございます。起こしたようなこともございますというか、第二次戦略計画ではそういう項目がございました。
 今回の協創というのは、ご指摘のように成果を出すということでございます。それは結局は個々の施策の取組の中で成果を出していただく必要があるわけでもございますので、それぞれの施策の中で協働の成果をどういうふうに出していくのかということを可能な限り書くようにするということになるのではないかなというのが1点です。
 さはさりながら、委員がおっしゃられましたようにその横ぐしでというようなところもございますし、見てわかりやすいというところもあります。そこのところはどういうふうに組み立てられるか、まだ今の段階ではわかりませんけれども、その新しい豊かさ協創プロジェクトの方では、そういう横ぐしというか横断的な形での、組み立てが少しでもできないかなというふうに今考えているところです。
 以上2点、私の方から申し述べさせていただきます。

〇杉本副委員長 これから検討していただく部分だと思うんですが、新しい豊かさについてはビジョンの中で言い切っています。新しい豊かさとは、みずから力を発揮する機会を見いだし、主体的に社会づくりにかかわることです。県民が主体的に社会づくりにかかわること、アクティブ・シチズンとして活動することによって得られるものではないでしょうかにはなっている。「か」にはなっていますが、新しい豊かさの定義をこうやってビジョンの中ではされたわけです。そうしたら、県民がどれだけ社会づくりにかかわっているかというか、いろいろな県の施策にかかわっているかというところの部分を施策の中にきちっと入れ込んでいく、県民がどう施策にかかわるかというところを入れ込んでいくと。それを、あ、県政ってそうなんやなと県民がわかって行動して、そして幸福実感度というか幸せ実感度を感じられるというか、そういう実感が得られるという形に私は県政全体を計画して、県民に見せていく必要があると思うんです。だから、協創というところをきちっと横ぐしで入れていただく。これはこれ。新しい豊かさ協創プロジェクトはプロジェクトで違う事業があってみたいなことにならないようにというのをすごく思います。

〇小林部長 竹上委員からのときにも答えましたように、まだ、特に施策から後の部分が未熟だと私も認識しております。協創という形になってくると、私は事業なんかのやり方も変わってくると思うんです。そういうことも含めて、今その見直しを各部の方にはお願いをしているんです。まず施策レベルでというのは、要は施策は基本事業や事業で成り立っていますので、その事業も含めてどんなふうな形でその協創という部分をやっていくのか。協創というのは、その成果を生み出すというだけではなしに、12ページでは協働による成果を生み出して、そして新しいものを創造していくというような形を協創と呼びますと言っております。ここの部分をもう一回県庁の職員の皆さんにもわかっていただいて、その施策そのものをまずきっちりと協創に合うような形でできるだけやっていきたいと考えています。それが1点です。
 それからもう一つは、協創でやっていくようなものの中から、特にこういうことをやっていきたいんだというものは、プロジェクトとして取り出して、協創にもいろいろな種類があると思うんですけれども、そこは選択と集中プログラムの中での打ち出し方も1つ必要かなと思っています。それはそれでやっていきたいと思います。考え方は同じです。その協創というのは、みんなが公を担う主体として自立し行動することで、協働による成果を生み出して新しいものを創造していく。そのことを基本にしてやっていきたいとは考えておりますし、そこの部分でさらにこのビジョンの見直し、充実を図っていきたいと考えております。
 以上です。

〇杉本副委員長 最後にします。さっき事業の内容をこれからって検討する中でとおっしゃって、それはそれでいいんですけど、私が見直していただきたいと思っているのは、さっきの竹上委員の話にもありましたけれど、「守る」「創る」「拓く」というここの3本柱がこれでいいのかとか、それからこの政策がこれでいいのかというか、ここの中に協創の横ぐしをどう入れるかという私はそこがまず大事やと思っているんです。それぞれの事業の内容というより、そこが大事やと。

〇小林部長 政策展開の基本方向の3本の柱、政策、それから施策という部分の、ある意味分類表みたいなものですけども、ここの部分というのは、私は県が、県政がこういうことをやっていかなくちゃいけないという部分を押さえる表札みたいなものだと思っているんです。この部分のこういうテーマに対して、この中身をどうするんだと。それを協創でやっていかなくちゃいけないという、おっしゃるとおり、ここでいうと縦になってしまいますけども、こうすれば横軸です。ここの部分に協創というのをきっちりと入れていく必要があると思っております。それがまだ中途のところにあるという形の認識はしております。

〇中森委員長 ほかにございますか。

〇前野委員 竹上委員の質問でも皆さんが答えられたんですけども、知事の施策集、そして彼のキャラクターとか行動力というのを見ていますと、今回提案をされているものについては、いささか物足りないなという感じを実はもうさせてもらっています。特に、すごいやんか三重ということを言うてます。やっぱりすごいやんか三重というのは、三重県はすごいものがあるんやという自負心です。県民がその気持ちになって、三重県にはこんなに他の県に、他のところに負けないような財産、資源、いろいろなものがあると。それをさらに活用をして、立派な三重県をつくっていこうというそういう形じゃないとあかんなと思うんです。今言われたようなこの「守る」「創る」「拓く」を見ていっても、現状維持しか書いてないんです、現状維持の文章しか読み取れない。もうちょっと前向きに前進をしていくような施策集にしてもらわないと、個々にいろいろこれからまた事業は出てくると思うんですが、それが出てくるとそういうものが加味されてくるんかわかりませんけども、この段階を見ているだけでは、なかなかそんな夢は語っていないという感じがしてならないんです。いかがなものでしょうか。

〇小林部長 同じだと思うんです。やっぱりそこの部分がまだ中途半端になっている。鈴木県政らしさが政策、施策という展開のところにまだ見られないという話でございますので、そこはこれから余り時間もないんですけど、一生懸命取り組ませていただきます。

〇前野委員 今部長がいみじくも言っていただいたんで、それで安心をしましたけれども、ぜひ今の知事の行動力、これが全面に出てきて、そして県民を知事が引っ張っていくというぐらいの馬力のあるものをつくっていただきますように、ひとつよろしくお願いしておきます。要望しますので。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

〇大久保委員 同じことだと思うんですけど、愛国心と同じようにその愛県心とか郷土愛という部分を最初に打ち出してから現状とか言われるといいんじゃないかなと読んで感じました。

〇小林部長 そこ難しいんです。そういうことを書くと逆に反発なさる方もみたいなところが、これは知事にそういうことまで議論していないのであれなんですけど、公務員のこそくな考えかもわかりませんけれども、何かそういうことはちょっと割とどういう形で県民の皆さん全体にご理解していただこうかみたいな形はあって、結構この県民の皆さんにアクティブ・シチズンになってくださいみたいなことというのは、ある意味、私は鈴木知事じゃなければ書けなかったです。また、この部分で反発が来るのかなみたいな部分が結構あったんですけども、そこは知事の思いというのを皆さんにご理解していただいているんじゃないかというのがあります。逆にもうちょっと大胆に冒険するような施策意向を冒険するような形があっても、それはいいんではないかと思っていまして、そこの部分はやっていきたいと思っています。

〇大久保委員 ありがとうございます。

〇田中委員 もう協創の部分に重複するんですけど、先程いみじくも言われた部長、職員というか県庁の職員自体がその協創の理念というか、職員みずからもアクティブ・シチズンなんだという意識のもとで、それぞれの事業展開をしていくようなことが必要なのかなと思います。だから、しっかり浸透していただくことも必要で、このビジョンの中にもその協創の取組を進めるためには、職員のさらなる意欲と能力の向上が求められますとこう書かれているんです。確かにそうなんですけれども、まずはその前にこの協創の理念をしっかり、どういうふうな形で、みずからもアクティブ・シチズンとして県政運営にかかわっていくのかということが必要なのかなというふうに思います。そのあたりは総務部になるのかもわかりませんけれども、政策部としてもこのビジョンを書き込んで、もし修正を書き込んでいくときにはご配慮いただければなというふうに思います。

〇西城総括室長 今職員向けにもこの中間案を持って、地域へ行きまして、説明会とかやらせていただいています。必ず協創については協働とどう違うんだというような質問が出ているようでございます。今日ご説明したようなことも含めて、説明を尽くすことが必要だと思っていますし、総務部と一緒に県政全体の仕組みとしても組み入れていくことが必要だというふうに思っています。

〇西場委員 その他でと思ったんですけども、今こういう話になりましたので、ご提案というか意見として申し上げたいんです。こういう協創あるいは県民とともに県政をつくっていくということを再スタートといいますか、改めてそこから始まるとすれば、私は県の組織としての県民センターのあり方は、本会議や委員会でもいろいろ今まで議論されておりますけれども、この機会にそのあり方を大きく検討されて、それに合致したものにしていくべきだと。時期的にももうその決断なり対応は今しかないとこういうように思いますが、進んでおればそれもよし、なければそのことを一緒に頑張ってもらいたいと思うが、いかがですか。

〇小林部長 当然政策体系も大分変わりましたし、本庁も地域機関も含めて組織の改正というのはこういう大きなビジョンが変わるときには、今までもやってきましたし、これからやっていく話になると思います。
 ただ、我々まだ内部的には、入って議論しているというところまで、まだ行っておりません。
 それから、特に県民センターにつきましては、いつやるかというのはまだ我々も聞いてはいませんが、いつそういう話が出てきてもいいような形で県民センターの所長の皆さんとかスタッフの皆さんとも問題点等々のお話し合いはしている、そんなような状況でございます。

〇西場委員 これは政策部として、所管として積極的に僕は検討に入るべきやと思います。このことは小林部長も実際いろいろとかかわった問題ですけども、あの北川さんの生活創造圏以来いろいろな紆余曲折があります。県土づくり、地域づくりというものに仕分けした中でのいっときもありましたし、それをまた今日のような地域づくり推進条例に切りかえてきたという状況もございます。
 その中で、今改めてこの協創という新たな概念が持ち込まれた以上、地域機関をどのようにこれに合わせていくか。それによってこの実行力、それから成果を出すというものに結びついてくる何かヒントといいますか、道が見えてくるような気がしますので、もうこれ以上いいませんけど、しっかりと時間がないから来年度、年度がわりに向けて取り組んでもらうようにお願いをしておきます。

〇中森委員長 ほかにございますか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 それでは、ほかにないようでございますので、ただいまいただきましたご意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で議論をいただきたいと存じます。

  (17)その他

〇中森委員長 最後にこれまで議論された調査項目以外、特にございましたらご発言お願いします。

〇竹上委員 1つだけちょっとお聞きしたいことがございまして、本会議でも一般質問で今回我が会派の粟野議員がリニア新幹線について答弁を求めたと思います。そこでもう少しお教えをいただきたいというふうなところなので、要するに三重県を通るのがいまだにはっきりしていないです。ルートさえ決まっていないです、基本的なところで。そしてまた、名古屋市までは平成何やったか忘れましたけどもやるよと。大阪府までもやるというのも決まっていないです。いつになったらそれはうちのところはどうなるのかというところで、この前も聞いとったと思うんですが、もう一回ちょっとそこのところを教えていただけますか。

〇小林部長 JRの方のもくろみですけれども、東京-名古屋は平成39年、東京-大阪、名古屋-大阪になりますけれども、そこは平成57年という形ではっきりとそこは表明しています。名古屋市までについては、今年の5月にもう建設指示が国の方から出ていますので、ここはもう確実にいけるという形です。要は知事も答弁で言っていたのは、名古屋市だけではという形がありますので、大阪府まで一刻も早くしてもらいたいということが1つと、当然駅の問題は、駅については本当は普通なら費用負担は3分の2が国で、3分の1が地元自治体という形のものをこれ今回は全部JR東海が持つものです。ターミナルの駅についてはJR東海が持つんですけども、中間駅については地上駅で350億円という形になっております。それは地元で持ってくれという形があります。これはいかに何でもきつうございますので、これ早く決めろというのと、早く駅の負担については国も関与して何とか持ち分を和らげるような話でお願いできないかという2つのものを一番にして、今要望活動等をしているという状況です。

〇竹上委員 そこなんです。今のところ全額負担というふうな形になっていますので、ただその前に、前の新幹線みたいなことがなきにしもあらずなのです。ちゃんと三重県を通るように、やってもらうというのがまず大事でございまして、これは三重県挙げて、関西の知事会とも一致協力して、国そしてまたJRに対して強く働きかけを今後もやっていただきたいと思います。最後に決意だけお聞かせ願えればと思います。

〇小林部長 新幹線のようなことがあってはならないと思っていますし、太い線ですけども入っております。そこのところが変更になるような形は、もう事業費も圧倒的に違ってきますので、それはないとは思うんですけども、あってはならないことですので、そこはもう第一に線路というんですか、とにかく県内を通るというのは第一にして考えていきたいと思っております。

〇中森委員長 ほかにございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

〇中森委員長 ないようでございますので、当局にはご苦労さまでございました。

          〔当局 退室〕

 

〔閉会の宣言〕

 

三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。

政策総務常任委員長

予算決算常任委員会政策総務分科会委員長

中森 博文

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