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平成26年定例会2月定例月会議 陳2

受付番号・件名 陳2 住民の安全・安心を支える国土交通行政の体制・機能の充実を求めることについて
受付年月日 平成26年2月14日
提出された
定例月会議
平成26年定例会2月定例月会議
所管委員会 防災県土整備企業常任委員会
項目

 要旨
  以下の項目について、国に対して要請していただくようお願いいたします。
 1.憲法第25条の完全保障を実現するため、国と地方の共同を強めるとともに、国土交通行政の体制・機能の充実をはかってください
 2.「道州制導入ありき」ではなく国民のための議論を進めると共に、防災対策など住民の安全・安心を確保するために必要な、国の出先機関である地方気象台、地方整備局、地方運輸局、地方航空局のほか、独立行政法人の体制・機能の充実をはかってください
 3.国、地方の予算配分を震災などの防災予算や生活関連へ重点配分をして下さい

 理由
  東日本大震災や連年の台風などにより、全国各地で大きな被害が発生しているなか、公務労働者は国・地方を分かたず、復旧・復興に向けて全力でとりくんでいます。国の機関ではこれらの活動にあたり、全ての地方出先機関が本省と一体となって役割を発揮しています。国と地方自治体が連携して復旧に当たらなければ、迅速なとりくみは極めて困難であったと考えられます。そうした復旧・復興の活動は報道でも取り上げられ、国と地方自治体の公務・公共サービスの重要性が再認識されています。
  これらを背景に、「構造改革」路線の問題点も指摘されるなか現在の都道府県制度を廃止し、国の役割を外交や防衛、危機管理、金融などに限定する、「道州制」導入の議論が活発化しています。国民のための議論ではなく、道州制導入ありきの議論が進めば、国民のくらし・福祉・教育などに関わる国家責任が大きく後退すること、また、更なる市町村合併によって住民生活・地域格差の拡大がいっそう進行し、住民との距離が広がることによる住民自治の形骸化などが懸念されます。
  「地方整備局」をはじめ国土交通省の出先機関は、国民生活の基盤を支え、自然災害への対応や交通運輸などの幅広い行政を行っており国民の安全・安心を守るためになくてはならない国の出先機関です。
  国の出先機関の業務には、自然気象の観測や予報する国民生活に密接な地方気象台をはじめ、道路、河川、港湾などの社会基盤の整備や維持管理を行う地方整備局、陸運、海運、鉄道や空港などの交通の安全・安心を守る地方運輸局や地方航空局など、広域的・全国的な見地から中枢ネットワークを担う国が直接実施すべき重要な機関です。これら業務を「道や州」の広域行政体に移管した場合には、経済競争力の強化を目的として州都など都市部への集中投資が強行され、財政力の乏しい地域では防災対策や老朽化対策、通常の維持管理もできなくなりかねません。「道州制」の導入や「国の出先機関の廃止・移譲」は国民全体の生活基盤を揺るがし、地域格差を生み出すなどの大きな問題点を含んでいます。
  さまざまな政府統計が示すとおり、就業・営業の悪化により国民の所得と消費は下がり続け、貧困層が増大するなど就学さえ困難な子どもたちが増加しています。また、東海地震や東南海・南海地震の発生が確実視されるなど生活への不安は増すばかりとなっています。こうしたなかで、国民のいのちを守り安全・安心を確保するためには、国と地方の共同による責任と役割の発揮が不可欠です。
  国の出先機関の廃止を目的とした「地方分権改革」や「道州制」は、地域において国が果たすべき責任と役割をあいまいにするもので、政府の使命に反するとともに憲法第25条の完全保障を求める国民的要求にも背くものです。

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