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平成29年定例会2月定例月会議 陳2

受付番号・件名 陳2 森林伐採による太陽光発電所建設の中止を求めることについて
受付年月日 平成29年2月15日
提出された
定例月会議
平成29年定例会2月定例月会議
所管委員会 環境生活農林水産常任委員会
項目

 要旨
 陳情事項1 資源エネルギー庁に対して、次の事項を要望して頂きたいこと。
   ①森林伐採による太陽光発電所の建設を認めないこと。
   ②罰則のあるガイドラインとルールを設定すること。
   ③絶滅危惧種の鳥などを保護すること。
 陳情事項2 三重県は、
   ①森林伐採による太陽光発電所の建設を停止する処置をとること。
   ②罰則のあるガイドラインとルールを設定すること。
   ③絶滅危惧種の鳥などを保護すること。

 理由
  日本の森は日本と世界の重要な宝物であるからである。
  森は、人類と生物とともに生きており、森がないと人類は生きてゆけない宿命にあるのである。以下、森の重要性をQ and A形式で説明する。
Q1 森が「自然のダム」と言われているようであるが。
A1 雨が降れば、水が樹木の葉と幹と根から入る。落ち葉の中や間にもたまり、天然のダムができるというわけである。もし森が消えるとダム効果が消え、土石流になって台地を崩し、田や畑に流れ、道や家を壊して甚大な被害を生む。生きるものに必要な水をスポンジ状の土壌に貯えられ、少しずつ流れる。森は、裸の土地の3倍も水分を貯える水源地になって、生命に絶対必要な存在である。
Q2 森はどんな役割を他にしているのか。
A2 落ち葉の間には小生物や動物、微生物が住んでいて、葉を分解して栄養にしている。 植物プランクトンは、海に流れて動物プランクトンに食べられ、貝や魚の餌になり、いきものの命をつなぐ鎖の役割をしている。また、空気の汚れを取り、体を癒す物質を出してくれる。微生物も空気に良い物質を出している。80種類以上の鳥や3400種類の植物が生きて、動物を養っている。遺伝子をつなぎ、種の多様な生態系をつないでいる。
  森は心を癒す。森林浴が有名である。フィトンチッドは、樹木が出す物質に殺菌作用があり、健康に良く、安らぎを与える。また、森は気温を調整している。暑さと寒さをコントロールする。快適環境社会形成の効能を持ち、経済効果は70兆円に達している。
Q3 三重県の四日市では水はどうなっているか。
A3 森が全面積の14%ほどで、落ち葉から生まれるプランクトンが少なく、豪雨では栄養が少ない泥水になって海に入る。海の貧栄養と貧酸素水になっている。酸素欠乏の状態にある。2つの森が伐採されれば、11%にまで減るというのである。
Q4 今の課題は何か。
A4 ミネラルやプランクトンなどの栄養がある水が森から流れないと、貝や魚が生きられない。今の課題は、森を増やし、栄養がある水を海まで流すことである。伊勢湾の北側半分は、ヘドロがたまり、酸素は少なく、プランクトンが少ない状態になっている。漁師は、山に上がって樹木を植えているが、海で生きるには森が必要と知っているからである。
 近年、炭酸ガスが増えて、地球温暖化がすすみ、異常気象になっている。海面が高くなり、低い大地は、海に沈んでいる。森が減ると、土砂が流れ、被害が出る。家が流され、田が荒れ地になる。酸性雨、PM2.5等で、マツタケなどのキノコや山菜が減っている。生物種が消えている。
Q5 植物の炭酸同化作用とは何か。
A5 炭酸同化作用は、生物が生きる「いのちの仕組み」である。植物は、水と炭酸ガスを取り込んで、葉などにある葉緑体(素)において、太陽光の力で化学変化をおこして、酸素を生成し澱粉を作る。酸素は、呼吸には、なくてはならないガスである。原始時代は、海にいる植物が酸素を出したが、今は森から酸素が出ている。
Q6 森にはどういう意味があるのか。
A6 森があることで、生物の生態系が創られ、生物多様性ができている。森が消えれば、多くの生物が絶滅する。現在、森が消えた大地は、砂漠になっている。中国では、北京に砂漠が押し寄せている。湖が砂に飲み込まれ、家も壊されている。草原、森は「いきもののねぐら」であり、いきもの家族のだんらんの場であり、餌がある場所である。森は隠れ家でもあるのである。動物が家族をはぐくむ場所と言える。地上の命は、多くの生き物が、食べたり食べられたりして、全体として、命をつないできた。
Q7 森は、精神の安定のために必要か。
A7 気分が悪いときも森に行けば、多くの生き物が話しかけてくれる。人は、多くの生き物との対話が必要で、森には、いやしてくれる生物がいるのである。精神が安定してくる。森林浴では、喜びホルモン(ドーパミン)が増え、幸せホルモン(セロトニン)が増え、オキシトシンが生成されてくる。ストレスが減り、幸せ感が高くなる。さらに、森が消えれば食物連鎖が切れて、人類の危機に至る。
Q8 森は生活に必要な材料を提供してくれるのか。
A8 森は、人が生きる生活資源になっている。生物には森が不可欠である。
 以下に、今問題の四日市市の2地区を見てみる。
Q9 四日市市の桜地区とはどんな所か。
A9 南から北に向かって傾斜したすり鉢状の地形である。道路は曲がりバスが入れない狭さである。人家は4戸ほどである。集落の入り口は山道にみえて、人家が奥にあるとは思えない状態である。また入り口には、矢合川があり、人家もない。鳥や魚にはよい環境になっている。桜地区でのあるおかみさんは「道路が広くなるので、早く工事をしてほしい」と話しており、道路の拡幅に引き込まれて賛同しているが、光公害のことは一切、説明がないようである。道路も曲がり狭く、広がるかどうかは、希望的観測に終わってしまいそうに感じた。(お墓が集落の入り口にある)
Q10 四日市市の足見川地区はどのような地区か。
A10 北が高く南に下がる開かれた台地の斜面である。森の下には田が広がり、川が緩やかに西から海に流れている。鳥のすみかとしては最高の条件、つまり①森、②田んぼ、③人家が少ない、④小川がある4点セットができている。この自然関係を壊しては、絶対にいけないのである。森が大きいので、50種類を超える鳥が住んでいる。生態系がきれいに出来上がっている。頂点にいる猛禽類、その餌になる小鳥や、カエル、蛇などのすみかになっていて、「猛禽類のいのち」を支えていて「生物の多様性」がきれいに見えている。生物の総合的な貴重な「すみか」になっている。以上見てきたように、伐採してはならない森である。森が減ったために、酸素と栄養がある水が、伊勢湾に入らなくなり、海と生き物に大きな被害を与えているのである。
 提案 太陽光発電所設置6原則を提案する。
  1.適正な場所に設置すること。例えば、屋上、壁など。森林伐採は禁止する。
  2.住民の理解と了解を得ること。例えば、住民投票を行うこと。
  3.住民が、被害を受けないように、指導と監督を行うこと。
  4.太陽光は人類共通の資源である。利益は住民と自治体に渡すこと。
  5.生物の保護を行うこと。
  6.自治体自身が太陽光発電を行うこと。

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