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平成29年定例会2月定例月会議 陳3

受付番号・件名 陳3 太陽光発電設備の規制について
受付年月日 平成29年2月15日
提出された
定例月会議
平成29年定例会2月定例月会議
所管委員会 環境生活農林水産常任委員会
項目

 要旨
  国においては、本年1月13日に事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)案が公示され、その効果に期待するところであるが、太陽光発電に関係する法において、その事業が適正に実施されるためには、それぞれの地域で抱える課題に対し、各自治体独自のきめ細やかな指導要綱、ガイドライン、条例等が必須条件と思われる。
 ついては、その策定に向けて、ご尽力いただけるようお願い申し上げる。

 理由
  再生可能エネルギーは、3.11以降原子力への批判が強まる中、地球温暖化防止政策の追い風もあり、日本各地において急ピッチで普及している。
  なかでも太陽光発電事業については、現行の法律では規制らしきものが無いこと。且つ、2012年7月に再エネ固定価格買取り制度が施行され、その収入の確実性から、規模の大小を問わず爆発的に開発が進んでいる。しかし、それらメリットを失う20年後を期限に、当然、撤去及び処分費用などが発生するも、事前に対策すべき担保もない。また、非常時に求められる対処、倒産時の保証も明確になっていない 。
  そのような中、三重県内においては、現在手続き中の(仮称)宮リバー度会ソーラーパーク事業179ha・四日市ソーラー事業69ha・四日市足見川メガソーラー事業94ha、また、伊勢志摩国立公園内的矢湾周辺19.4haの計画があり、その自然豊かで広大な丘陵林が、まさに伐採され開発されようとしている。
  これら開発予定地の中には、生態系の頂点に立つタカ類(オオタカやサシバなど)が永年生息・営巣しており、オオタカは絶滅危惧Ⅱ類、サシバはオオタカより絶滅の危険度が高いⅠB類に指定されている大切な鳥である。そして、1ツガイが営巣・生息出来る面積は100~200haが必要とされている。また、ホトケドジョウ・ムカシヤンマ・ヒメタイコウチなどの絶滅危惧生物も確認され、環境省は「絶滅危惧種を守ることは、生命の歴史と私たちの暮らしを守ること」と強調している。
  また、環境影響評価条例の定める規模要件を満たせば、説明会の開催は行われるも、地域住民の参加は限定的で、また、参加しても説明を聞かされるだけで、規制が無いことから意見の出しようもなく、結局、肝心なことは「何も知らされず・何も知らない」まま、事業が進められる現状にある。
  三重県に於いては、環境基本条例前文に、「・・再び四日市公害の轍を踏まないとの決意を持って、健全で恵み豊かな環境を県民共有の財産として保全し、・・」とあるが、その理念も虚しく、今の法体系のままでは森林伐採・里山の破壊が進められ、いずれ人災と言われる災害が引き起こされることも否めず、ここに四日市公害の教訓も何ら生かされることなく、同じ過ちを繰り返してはならない。
  以上、自然環境、生態系保全、生活環境を守るため、地域特性を十分に考慮したその規制に向け、条例の早期制定・施行を求める。

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