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平成26年12月10日 教育警察常任委員会 予算決算常任委員会教育警察分科会 会議録

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教育警察常任委員会

予算決算常任委員会教育警察分科会

会 議 録

(開 会 中)

 

開催年月日     平成26年12月10日(水) 自 午前10時1分~至 午後1時55分

会  議  室     502委員会室

出 席 委 員     7名

             委 員 長       吉川   新

             副委員長       中村 欣一郎

             委    員      小林 正人

             委    員      後藤 健一

             委    員      北川 裕之

             委    員      日沖 正信

             委    員      山本 教和

欠 席 委 員     なし

出席説明員

      [教育委員会]

             教 育 長                                   山口 千代己

             副教育長                                   信田 信行

             次長(教職員・施設担当)兼総括市町教育支援・人事監     福永 和伸

             次長(学習支援担当)                           山口   顕

             次長(育成支援・社会教育担当)                    長谷川 耕一

             次長(研修担当)                              中田 雅喜

             教育総務課長                                荒木 敏之 

             予算経理課長                                中西 秀行

             教職員課長                                 梅村 和弘

             福利・給与課長                                紀平 益美

             学校施設課長                                釜須 義宏

             高校教育課長                                長谷川敦子

             小中学校教育課長                             鈴木   憲

             特別支援教育課長                             東   直也

             生徒指導課長                                田渕 元章

             人権教育課長                                小松 貞則

             保健体育課長                                阿形 克己

             社会教育・文化財保護課長                       田中 彰二

             研修企画・支援課長                            谷口 雅彦

             研修推進課長                                松井 愼治

             学校防災推進監                              清水 英彦

             教育改革推進監                              宮路 正弘

             学力向上推進監                              山田 正廣

             特別支援学校整備推進監                        大藤 久美子

             子ども安全対策監                             倉田 幸則

             人権教育監                                 松村 智広  

                                                         その他関係職員

      [健康福祉部]

             発達支援体制推進PT担当課長                     丹羽   健

委員会書記     議  事  課  主幹  坂井   哲

             企画法務課  主査  新開 祐史

傍 聴 議 員      なし

県 政 記 者     1名

傍  聴  者     2名

議題及び協議事項

Ⅰ 常任委員会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第206号「損害賠償の額の決定及び和解について」

 2 所管事項の調査

  (1)県立高等学校活性化に係る地域協議会について

  (2)新しい職の設置について

  (3)学力向上等の施策について

  (4)三重県こども心身発達医療センター(仮称)に併設する特別支援学校の整備について

  (5)「いじめ問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び公立学校の取組状況に係る調査」の結果概要について 

  (6)「平成26年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果について

  (7)審議会等の審議状況について 

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第158号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

  (2)議案第192号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第193号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

  (4)議案第205号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第7号)」(関係分)

 2 所管事項の調査

  (1)平成27年度当初予算要求状況について(関係分)

 

【会議の経過とその結果】

 

〔開会の宣言〕

 

I 常任委員会(教育委員会関係)過程

 1 議案の審査

  (1)議案第206号「損害賠償の額の決定及び和解について」

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇吉川委員長 御質疑があればお願いします。

〇日沖委員 傷害を負われた相手の方には大変お気の毒でございますけれども、適正で御理解いただける形で賠償をしていただけるんだろうというふうに思わせていただきますが、ちょっとお聞きしたいのは、過去にもこういう類の事故というのはあったりするのかということと、それと、このたびの事故を教訓に何か再発しないように対応されたとか、対策をとられたというふうなことがあれば教えていただきたいのと、それと、相手様には本当にお気の毒なことですけれども、反面、該当する生徒も故意にされたわけでもないでしょうし、生徒のほうも、もし何かショックなり、部活なり何なりで周りの生徒も含めて、こういうことが起こったことによって、クラブ活動なり、そういう意欲がちょっと低下するようなことがあっても、これもかわいそうだなというふうに思いますし、事後対策と、その生徒とかクラブ活動の環境とかそういうのも含めて、この機会にお聞きしときたいんですけども。

〇長谷川次長 まず、事故の経緯、過去にあるかどうかとなりますと、全国的なケースで申し上げると、ハンマー投げの事故そのものがございました。今回、判例がございましたもので、この責任割合、過失割合もその判例に基づいた形で双方合意を結んだところでございます。
 やはり、同じ運動グラウンドの中でハンマー投げの競技とほかの競技がやる場合には、十分に注意して線引きなりをして、ここ以上入ったらいけないよということをしながら練習に入り、投げるときは常に顧問がついて安全確認をした上で行っておるんですが、今回、まことに申しわけないんですけれども、この取材の方が動かれるときにその指示を出す顧問の安全確認が十分でなかったというところがございまして、投げたハンマーがたまたま、申しわけないんですが、この取材の方に当たってしまったということでございます。
 安全対策につきましては、この事故の後すぐに、まずハンマー投げの場所を特定するためのゲージをつくらせていただいております。そしてまた、安全確認の徹底を図っております。
 そして、生徒におかれましてですけれども、まずは生徒については顧問の監督下に置いてハンマーを投げておりますので、生徒に責任はないものと考えております。この旨も、被害者の方にもお話を申し上げて、そこは御理解を賜っておるところでございます。このハンマー投げをなさった生徒は、その後もハンマー投げの競技を続けていらっしゃいまして、精神的な負担にならないように私ども十分御家族の方を通して配慮をさせていただいておるつもりではございますが、この後も引き続きフォローをしてまいりたいと考えております。

〇阿形課長 運動部活中の事故などについての啓発についてお答えさせていただきます。
 県立学校や市町教育委員会も含め、中学校などの部活動において事故の発生はないように、毎年啓発、注意喚起文は月例に応じて年度初め、そして今のような冬の時期は、また突風などの事故などがないようにというようなことの啓発をしておるとともに、毎年、運動部活動指導者研修などを開催しておりまして、その中での競技の研修とともに、安全確保などを進めております。
 また、適切な運営をするためのマネジメント研修なども実施しておりまして、三重県全体の中でも適切に運動部活動が実施されるよう指示しているところでございます。

〇日沖委員 このたびの事故を踏まえて、必要な対策をもうとっていただいとるようですし、また生徒のケアにも心がけていただいておるようでございますので、わかりました。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

〇吉川委員長 ほかに御質疑はありませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議     なし

    ④討論          なし

    ⑤採決          議案第206号     挙手(全員)     可決

 2 所管事項の調査

  (1)県立高等学校活性化に係る地域協議会について

  (2)新しい職の設置について

    ①当局から資料に基づき説明(信田副教育長、福永次長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇後藤委員 この新しい職の設置について、ちょっとわからないところがございますので、聞かせていただきたいと思います。
 9ページに、指導教諭の説明されておりますけども、自校を中心に必要に応じて地域内、これは全部の学校に配置されるわけではないので、こういう表現なのかなというふうに思うんですけども、その地域内の教員の資質向上、指導力向上についてという、その地域内ってどの程度の範囲を想定してみえるのか、ちょっと聞かせていただきたいと思います。
 それと、10ページの加配措置の件ですが、主幹教諭のほうは、授業時間数の軽減ということで非常勤を配置するということでございますが、この時間数、どの程度の時間数を考えてみえるのか。それと、指導教諭のほうは加配を置かないのは、都道府県単独で加配をしているところがないことからというんですけども、ちょっとそういう説明では、なぜ加配措置といいますか、時間軽減等をしないのか、横並び的な表現になっているかと思うんですけども、もう少し県教育委員会として確たるこういうものだから軽減しなくてもいいとか、そういう理由といいますか、ちょっと聞かせていただければと思います。

〇福永次長 まず、御質問がありました指導教諭の地域内の指導という範囲ですけれども、想定しておりますのは、やはり当該市町の範囲でと考えております。当然、自校を中心にというので、自分の学校が中心になると思うんですけれども、配置数も限られておりますので、配置効果を最大限に高めるためには、一定の広がりも想定しておきたいということで、ただ、この主幹教諭もそうなんですけれども、学校長が一定の役割を定めてということですので、当然、1人分の業務量に見合う範囲でと考えておりますので、そこはオーバーワークにならないように、他県等の課題等でも主幹教諭、指導教諭がオーバーフローしてしまう場合があるということも聞いておりますので、その辺は踏まえていきたいと考えております。
 あと、加配ですけれども、まず主幹教諭の加配は6時間程度と考えております。こちらのほうは、国に加配の措置ももらえる可能性もありますし、しかも教頭の補佐をしようとすると、一定の校務分掌上、かなり時間もとられるだろうということも予想されますので、当然、一定の非常勤講師の措置が必要と考えております。指導教諭につきましては、授業を受け持ちながら、例えば模範授業をしたり、あるいは教材等の共有を図ったり、あるいは学年間で意思疎通を欠いているような場合に、もう少し意思疎通ができるように働きかけるとか、そういった話ではないかなと考えておりますので、現在の研修主任等をもう少し機能的に働かせるというか、そういう要素も強いですので、改めて加配措置を行わなくても、一定校長の工夫でしのげるのではないかなと考えております。
 ここに書いてありますように、国の措置がないとか、他県等の加配措置もないというのも、これは大きな理由なんですけれども、恐らく指導教諭の場合はうまくやればいけるのではないかと考えております。

〇後藤委員 その範囲ですね、当該市町というと、かなり広くて学校数も多いというふうに思うんですけども、これは全部見よという意味なのか、その辺はどうなのか。ちょっと聞かせていただきたいと思います。

〇福永次長 今申し上げましたように、当然その方の業務の範囲内でということはもちろんありますので、いろんな工夫ができると思うんです。例えば、模範授業をするときに、当該市町のほかの学校の教員を集めてきてするとか、一定の市町の中で研修をするときに、その講師になるとか、それでしたらそれほどの業務負担にはならないと思いますので、その工夫次第ではないかと思っております。

〇後藤委員 学校長が定めるというようなことですが、オーバーワークにならないように、負担にならないように、特に加配措置が今のところ考えてないという状況でございますので、その辺、配慮してやっていただければありがたいかなというふうに思います。

〇山本委員 伊勢志摩地域の活性化推進協議会で、いろいろと述べられておるんです。活発な議論が展開されておるように考えておりますし、また我々のところへもファックス等で連絡いただいておるということなんです。
 県の本心といいますか、人口減少社会の中でも特に厳しい状況に置かれておる志摩地域の高等学校のあり方についてどうなのかなと。特にここで示されてるように専門高校、専門高校というのは恐らく水産高校のことを指すんじゃないかなと思うんですけど、まずその辺から聞かせといてもらえますか。

〇信田副教育長 専門高校というのは水産高校もそうなりますし、伊勢工業高校ですとか宇治山田商業高校とか明野高校とか、そういったところが専門高校と言っております。

〇山本委員 私は伊勢のことを聞いとるんじゃなくて、志摩のことを言うとるんです。志摩には2校あって、水産高校には以前普通科があったけども、普通科は志摩高校へ移った。ですから、どちらかといえば海に関係のある、そういった課程が現在子どもたちが学んでおると、そんなことですよ。
 そんな中で、後で述べる機会があるかもわかりませんけども、なかなか生徒が集まらない。2次募集をやって、また再募集なんかもあったりして、非常に学校の生徒維持に御苦労されとるというのがよくわかるんですけども、私は、いろんな方々が水産高校をどうすりゃいいかというようなことを考えておると思うんです。例えば今副教育長が言われたように、工業を学びたいなという子どもたちというのは、志摩に高校がないんですよね。だから伊勢へ行かなきゃいけないわけですよ、伊勢工業なり。じゃ、建築を学びたいねと思っても、伊勢に行かなきゃいけないわけですよ。商業もそうです。商業を学びたいなと思ったら、宇治山田商業とか、そういうところへ行かなきゃいけないと。そんなことですので、私は1回、どんな協議、詳しくその協議会でこういう議論が展開されてるかどうかはわかりませんけども、洗い直しながら、この水産高校の今後のあり方についてということを前向きな形で考えてもらったほうがいいんじゃないかなというふうには思うんですね。
 廃止というか、特色のある学校ですから、なかなかほかの学校と一緒にするというようなことはできにくいとは思うんだけども、だけど、それよりも、今ある水産高校の名称を変えてもいいと思いますが、存続に向けての過程、そういったものを考えてもろたらいいんじゃないかなと思うんだけど、どうなんだろう。
 というのは、この前この常任委員会で隠岐水産高校へ行ってきたんですね。そうしたら、校長先生ですね、いろんな施策を考えながらこの高校のあり方についてということで頑張っておるんですけども、ひょっとしたら隠岐高校と一緒にならなきゃいけないんやねというようなことを言うとるもんで、この校長先生は一緒になっちゃうのをもう容認するのかなというようなことを、私の勘違いかもわかりませんけども、そんなようなことを感じて、志摩も人口が減っとる中で、小学校も中学校ももう地域からなくなって再編化しとる中で、じゃ高等学校ということになってくると、もう今以上に加速度的に人口が減少しちゃうと。こういう状況の中での高等学校の再編化のあり方についてということで議論されておりますから、少し前向きに考えてもらって、先ほど言ったように、新しい学科の設置とか、そういうようなことが考えられないのかなと思って、今質問させてもらっています。
 だけど、ただ1つ、非常にハンディがあるのが、水産高校ですから、隣に海がなきゃいけないわけですよね。海がなきゃいけない。ですから、今の水産高校は海抜1メーターぐらいのところにあるわけで、ここへ新たな学科を設置していいもんだろうかなというのは、そんな懸念もありますけども、存続をするという過程の中で、新しい高等学校のあり方についてということで、考えてもらったらどうかなというふうには思いますけど、どうなんでしょうかね。

〇山口教育長 実は、水産高校で1減を今年させてもらったときに、9月の常任委員会のときにも本当に水産高校は特色ある学校なのでいいのかという話を受けまして、教育委員に11月に水産高校に行っていただいて、実際その目で見ていただきました。先ほど委員が言われましたように、水産ではあるんですけども、工業的な要素がある機関科とか、あるいは栽培漁法ですね、最近は金魚とか、そういうものにも学習内容を広げておるということで、かなり現場の取組は一定なされておるのかなというふうに思わせていただきました。
 生徒が減っておるからというんですけれども、志摩市自体の生徒、例えば450人から500人ぐらいは1学年におるわけでございますけれども、その子どもたちがどういうところへ行くのかというのを調査しますと、やはり伊勢市内への流れということで、地元に普通高校、水産という場合は特殊な場合なんですけれども、そのあたり、普通高校へ行くんやったら志摩高校へというような流れをつくれてないという、教育委員会あるいは学校の取組が不十分と言われてもしようがないのかなというふうには思っております。
 教職員と意見交換する中で、少しアパートに住んでいる生徒もいるもんですから、教育委員会として寮を改修して、水産高校のない県であれば三重県の水産高校は受け入れると。通学区域は弾力化しておりますので、例えば大阪だとか和歌山だとか奈良からも生徒は来れるという状況にしてあるので、寮をどうだろうといって教職員に振ったところ、寮に入れるのはいいんやけども、生徒指導上は非常に難しいことが多いというようなことで、いろいろ取り組んできたけども、徒労感があるんだという話でした。じゃどうしたらいいんですかと言うたら、鵜方から水産高校までバスを出してもらうのが一番いいんではないかというので、1台出ておるんですけど、1台では乗り切れないもんですから、もう少し増発をしてもらうほうがいいんではないかというような意見をやりとりしてます。
 現場の教職員の思いも受けとめながら、そして委員からも言われましたように、校長が地域の声を、今度1減にしたけども本当に大丈夫なんかということで、地域で懇談会を開くようにと校長にも言ってございまして、それは志摩高校も同じなんですけども、危機感を持って高校も取り組んでほしいというようなことを言っております。
 新しい学科なりについては、やはり普通科をなくしたときに、随分水産高校、いろいろすったもんだ、PTAからもありましたので、そのあたりについては、今後その地域の小中学校の先生方、あるいは保護者とも話をしながらしていかないと、水産高校は2クラスになっていくわけですから、そこへ工業を入れたり、あるいは商業を入れてしまうと、もう水産を学ぶ学校ではなくなってしまうという可能性もありますので、そのあたりは慎重にはしなきゃいけないかなと思っております。本県の特色ある唯一の学校でございますので、そこは、そういう水産を学べるような教育内容を持った学校として、何とか私どもとしても存続させていきたい、何らかの形で残していきたいとは思っておりますので、精いっぱい地域の声を聞かせてもらいながら取り組んでまいりたいと思っております。

〇山本委員 今教育長言われたように、特色のある学校づくりで、もうまさにフロントランナーで、いろんな資格とって卒業していくわけですよ。ですから、就職率100%なんですね。これは隠岐水産高校も一緒で、あそこも卒業生の就職率は100%だといって、えらい校長先生も胸張って言われてました。まさに特色ある学校なんですけども、いかんせん生徒が集まらないという、ここに何かジレンマを感じるんですけども、校長先生はじめ危機感を持って、この学校をどうすんだというようなことを本当に一生懸命考えてもらいたいなと、そんなふうに思います。
 それはもう同じで、志摩高校も一緒のことで、普通科だけなんですけど、ここももう何十年も、私も27年ぐらい入学式か卒業式どちらか出とるんですけども、以前から特色ある学校づくりと言いながら、なかなか特色が出てないんですよ。どちらかといえば、伊勢に行く子たちが志摩高校で学べると。うちの学校へいらっしゃいというような、そういうような意気込みがなかなかないのかなというような、そんな感じがしてですね。いろんな国際学科だとか、何とかというような名前、一時はやりました。それがじゃ特色ある学校づくりかなと思ったら、決してそうじゃないわけで、本来の高等学校、いわゆる進学に向けての十分に応えられるような、そんな教育をしてもらいたいな、もちろん進学だけじゃありません。就職したい方に十分に応えられるような、そんな高等学校になってもらいたいなというふうに思うんですね。鳥羽の中村欣一郎委員が見えますから、鳥羽のことは余り言いませんけども、これは鳥羽高校も一緒のことなのかな、やっぱり伊勢のほうへ行っちゃうということの中での地域のジレンマというのもあったりして、起死回生策というのがなかなかない。そんな中での高等学校のあり方ですから、もう一ひねりしてもらいたいな、そんなふうに思います。
 以前、私も何回も言ったことあるんですけども、せっかく真珠養殖のメッカですから、彫金のデザインコースを設けてもらって全国発信したら、山梨からひょっとしたら来るかもわからないし、よそからもそういうデザインのそういうものを学びたいなという学生が来るかもわからない。一時的なことに終わらせずに、何かその辺のところももうちょっと充実させていけば、今の子どもたちに合ったような、そんなコースが学べるんではないかなと思っとるんですけどね。現状はどうなんでしょうか。

〇山口教育長 かつて、真珠宝飾についてデザインを入れたらどうかということで、学習の内容の中にそういう科目は置いておって、科目を選択できるというふうになっておりますが、コースだとか学科にまでは行ってないということで、これからそういう宝飾とか彫金にウエートを持ってったほうがいいのかどうか、そのあたりもやはり子どもたちなり、もうちょっとニーズを調査しないと、そういうコースをつくったが選択する子どもたちがいないというんではちょっとまずうございますので、そのあたり、県がトップダウンでやればええやないかという話もあるんですけども、学校の先生方がやっぱり腹に落としてもらって、子どもたちと接してもらうわけでございますので、そのあたりについては、教職員に力がないんだったら研修に出てもらうとか、内地留学をしてもらうとか、そういうことも考えながら、そのデザインについても活性策の一つとして今後も検討していきたいなと思っております。

〇山本委員 終わりますけども、地元の商工会で水産高校の彫金を学んでる子どもたちの作品ですということで、私見たことあるんですよね。半年くらい前だったかな、1年とたたないと思うんだけど。そこで、生き生きとした子どもたちが、これ私が彫金でつくった作品ですということで、見させてもらうことあるもんで、ああ、ええことやってもろうとるんだなというふうに感じたことあるんですね。ですので、今教育長言われたように、はい、こういうコースをつくりましたから、募集人員は20人ですとかということじゃなくて、現在の在籍してる高校生の中で、こういうようなことはどうなんだろうと言ってニーズを確かめてもらうというのはとても大事なことだし、今風に、今後の水産高校のあり方についての1つの選択肢として、将来も含めて考えてもろうたらどうかやなと、そんなことで質問させてもらいました。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

〇日沖委員 私も県立高等学校活性化の地域協議会のことで1つお聞きしたいんですが、伊賀地域の協議会のほうで、中高一貫の教育の導入についての議論が行われているという報告を書いていただいておりますけれども、メリット・デメリットとか導入のよしあしを議論するんじゃなしに、ちょうど一昔前ぐらいに中高一貫についての研究とか議論とか取組とかがちょっと活発に三重県でも行われとったような記憶があるんですが、その後、何となく、私が関心も示してなかったかどうかわかりませんけれども、何となく自然に低調になっていって、議論、研究されとるのかよくわからないような感じに私ら受け取っとったんですけど、実際に、私の地元のいなべ総合学園というのが開校する時期に合わせて、中高一貫というのをうちの地元の高校にかかわっても議論があって、中学校の先生と交流があったりして、いろいろ研究や導入に向けての取組がなされとったように思うんですが、その後、それがどう検証されたのか。どうなったのかよくわからんのは、何となく余り聞かんようなっていった中で、またこういう、そのことでまた出てきておるんですが、そのいい悪いじゃなしに、三重県における中高一貫の教育の研究とか取組というのは、今までこれどうしてきてみえるんですかねということを聞きます。
 発想が、中高一貫で、なかなか生徒が集まりにくいところで、少子化で生徒も減ってく中で、もう何とか中高一貫で地域から出てかんように、地域の中におってもらうようにという発想もあるんでしょうけど、それはそれで、そういう発想もあっていいんかわかりませんけど、とにかく、今まで中高一貫って三重県の教育委員会って研究されてきたんですか、取り組んでこられたんですかというところをちょっと聞きたいんです。

〇山口教育長 本県中高一貫教育の取組の経緯でございますけれども、御案内のとおり、中高一貫には3つの種類があると。連携型と併設型と中等教育学校とあります。平成10年ぐらいに、中高一貫の研究協議会を立ち上げまして、まず連携型から始めました。要は、設置者が違うと。市町村の教育委員会が中学校、高校は県がやるということで、その設置者が違う中で連携型の中高一貫をやりました。併設型なり中等教育学校について、それ以降、御案内のとおり12年ころに飯南町、南勢町、白山町、それから長島町と。委員言われたように、生徒集めのために僻地のほうでそういうことをやったんちゃうかという議論があって、そうじゃないですよということで、例えば久居高校を核に、そして員弁高校が新しくなるので、そこに中学校の敷地もあるよというような話で、当時の員弁高校と久居高校で併設型の中等教育学校が何とかできないかという議論をしました。ある一定報告書も出されたんですが、地域住民なり、あるいは中学生にもアンケートをとって、中学校の教員とか市町村の教育委員会からは中学校の上位層をとっていくので非常に困るとか、そういうようないろんな意見が分かれとる中で、非常に施策として打ち出すのはなかなか難しかったという、そういうような状況で、現在も中高一貫については様々な地域から出てくるたびにメリット・デメリットとか全国の状況だとか、そういう調査は続けておりまして、諦めたわけでも、あるいは捨てたわけでもなしに、よさがあれば、あるいは地域が望むんであれば、そういうことについて前向きには検討していきたいなというような話で今のところおる状況です。

〇日沖委員 何度も議論をしようと思いませんけども、それほど積極的にメリットを生かして導入を推進していこうというような姿勢を余りこれまで感じてこれなかったんですけど、求められればというんですから、どういう姿勢なんですか、結局は。中高一貫については。

〇山口教育長 高校の活性化なり、地域でこういう中高一貫をつくりたいという要望があったりする場合は、それは積極的に受けとめるということで、久居高校と員弁高校のときもそうなんですけども、当時の議論は、例えば三重県に医師不足があるので、医学部へ入れる人間をつくらなあかんわねということで、健康福祉部と連携しながら、医学部進学に特化したような中高一貫とか、そういうことができないやろかとかいうことを研究して、それは主体的に県教育委員会と健康福祉部でやった記憶はあるんですけども、それ以後がないということで、ただ、いろんな全国の状況を見ると、中高一貫で何とかその地域の後期中等教育を活性化したいという思いがある地域も全国にはあるということで、それを地域の方々が一緒になってやろうというんであれば、それは県としても一緒に議論をさせていただきたいということでございまして、こっちから進んでどこへ手を突っ込んで何々するというのは、中学校教育への影響も非常に強うございますので、市町教育委員会なり、あるいは県PTA連合会だとか、いろんな団体と調整をする必要があろうかなと思っておりますので、そのあたりはある程度機が熟してこないと、あるいはデータを示しながらやっていかないといけないのかなと思っております。
 大体もうやってない県は10県にもないかなというふうに思っておりまして、そうですね、併設型中等教育学校をやっていない都道府県は10県程度ということでございます。

〇日沖委員 わかりました。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

〇北川委員 伊賀の分で、教育委員会のテーマ、適正配置だとか中高一貫とか今の3つほど挙げていただいてあるテーマについて、大体いつごろをめどに方向性を出していくのかということと、それから、伊賀地域の高等学校の活性化、再編について非常に大きな影響を及ぼす伊賀鉄道ですが、ちょっとややこしい話を新聞等でも拝見しとるんですが、このあたりの情報をわかる範囲でちょっとまとめて聞かせていただけませんですか。

〇宮路推進監 最初のいつごろまでにというところなんですけども、ここにも書かせていただいてあるとおり、地域の中での中高一貫教育の可能性については、できれば今年度内に結論を出していきたいというのが1つでございます。あとの特別支援教育とか適正配置等については、いろんな意見がありますので、ただ子どもの数が減っていく推移を見ますと、来年度中あたりには一定先のことを考えていかないかんかなということで考えております。
 概要はそういうところです。
 伊賀鉄道についてはちょっと資料を持ち合わせてませんので、よくわからないので、申しわけないですが。

〇北川委員 名張新高が平成28年度の開校ということなので、引き続いて協議会のほうもその準備、あるいはまた開校以降の状況も含めて御意見をいただくべく、引き続いて、回数の度合いは問いませんので、開催をいただくようにお願いをさせていただいて終わります。

〇中村副委員長 専門学科の検討ワーキングの件で伊勢志摩が出てるので、参考までにお聞きしたいんですけども、四日市での知事の1対1対談で専門学科の4年5年とかという話がありましたよね。前向きに検討されるようなというふうな新聞記事を見させていただいたんですけども、それについて、どういう話でどうなった話かというのを、ちょっと解説をしてほしいんですけど。

〇山口教育長 実は、四日市の産業界から専攻科を置いてもらえないかという要望があったり、様々なルートで教育委員会にありました。工業高校の専攻科というのは、全国でもたくさん設置されておるというような状況でない中で、何で設置されてないのかと我々が言っておったのは、要は専攻科、高校3年学んだ後2年程度学んでも、それが短大扱いにならないと。5年にならないもんですから、短大扱いで就職もできないし、大学へ編入もできないということで、ニーズは少ないですということを私どもは言ってきました。
 そういう中で、教育再生実行会議だとか、あるいは中央教育審議会のほうで、その専攻科を短大扱いにしようという動きが出て、2016年を目途に学校教育法の施行規則を改正しようというような動きが出てきておりまして、そういう中で、産業界がそういうように今まで望んでおるし、そして教育委員会としても今まで専攻科が短大扱いにもならないし、あるいは就職にもメリットがないということで、ニーズはないと踏んでおったんですが、この機会に、工業高校、特に四日市工業高校だとか四日市中央工業高校あたりの子どもたちは、どういうようなニーズを持っておるのかと、あるいは保護者はどうなんだということの調査をやらせてもらおうかなと。ニーズがあれば、もう積極的に打って出るのかなと。産業界、中小企業の方々については雇用経済部でニーズ調査をしてもらおうかなというふうに思って、こうタイアップしながら、そして戦略企画部が若者の流出という、あるいは人口減対策として旗を振っておりますので、戦略企画部がコントロールしながら教育委員会と雇用経済部が一体となって専攻科について考えていこうかと、そういうような状況です。知事としては、専攻科が短大扱いになるということは、いわゆる高等教育に位置づくことになりますので、高等教育の活性化にもなるんではないかということで、1対1対談で四日市市長から要望が出されたので、前向きに検討しますというような話になったんだと思います。

〇中村副委員長 先ほどの山本委員の言われた一ひねりというヒントとして、北勢のほうは機械、電気ということで考えると、伊勢志摩のほうにも、先ほど言われたような水産高校であるとか伊勢工業高校の建築とかありますので、あの記事を見て、伊勢志摩でも何か考えられるんかなということを思いついたというか、いい記事を見つけたなと思われる方も結構いたみたいですので、その辺もまたニーズ調査なりをやっていただけるとありがたいなと思います。

〇山口教育長 ちなみに、水産高校には専攻科がございます。2年間それを終わると、水先案内人となって伊勢湾とか大阪湾で資格を持った仕事として非常に重宝されておると。就職も100%という、そういうような状況でございます。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

               〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、県立高等学校活性化に係る地域協議会について及び新しい職の設置についての調査を終わります。

  (3)学力向上等の施策について

  (4)三重県こども心身発達医療センター(仮称)に併設する特別支援学校の整備について

    ①当局から資料に基づき説明(山口次長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いいたします。

〇山本委員 いわゆる学校の公表なんですが、これ公表しないでいるというのは何なんですか。

〇山口次長 各学校の、先ほどちょっと申し上げましたが、対象生徒が1名とか2名ですとか、特定されてしまうということを聞いております。

〇山本委員 それだけではないように思うんだけど、そうなのかな。例えば、何でそんなこと聞くかというと、地域から人の姿が見えなくなってきた。シャッター街という言葉ができてもう二十数年たつと。どうも実感として、昔はここの通りがたくさん人がおったけども、最近人が見ないよねというようなことがずっとそれぞれ思ってて、行政の人も思ってたと思うんですね。ところが、例の2040年問題で慌ててこれ何とかしないかんというようなことで、気づき始めたということで、今も地域の学校間格差がもしあるとしたら、そこの地域に住む親御さんたちにとって、いやいやしっかりしなきゃいけないよねというような、そういう認識をしてもらうというのが、いいのかどうかは別ですけども、発表しないほうがいいのだろうか。言いにくいのかな。

〇山口次長 原則論といたしましては、情報を共有する、それによって関係者全体の理解が進み、何が不足してるかを把握するという趣旨だと考えてございます。国自体のルールもそうでございますし、県教育委員会といたしましても、公表自体が自己目的ではないと考えてございますので、実はもう少し公表してない学校ございまして、そういったところにはちょっと詳細にお聞きしたところ、何といいますか、ちょっとほかでどの程度やってるのかですとか、そういった情報を共有する中で、ではうちも少しやろうというような話で進んだ部分もございますので、その結果ですので、もうこの部分は合理的内容と申しますか、あるんではないかと思っております。

〇山本委員 答えにくいような感じやけども、その学校の先生方たちは一生懸命やっとる。だから、それはそれで認めるんですよね。子どもたちも一生懸命やってんだけど、なかなか成果が出てないと。特に田舎のほう、田舎というか地方、地方と田舎は一緒か。違うかな。私の住んどるところなんかそうなんですね。
 この前、沖縄県の教育委員会と、あと恩納村という観光地の村へ行ってきました。ほとんどがホテルとかそういったサービス産業に勤めてみえる親御さんたちが多い、そんな地域でした。自分のところには塾がないというようなことを言われておりまして、これと一緒のことが、この前行った隠岐島前高校、だから隠岐の島でも言えることなんですけども、その地域で、県じゃなくて地域で子どもたちをどう育てていくか、学力つけさせていくかというところに非常に熱心なんですね。ああ、なるほど、そうかと。だから、例えばどういうことかといったら、恩納村なんかの場合は、夏休みなら自分のところの村の公民館に先生を地域で雇ってきて、それで子どもたちを教えると。ふだんお父さんたちやお母さんたちは子どもをなかなか夜間の勤務があったりして見られないから、地域で雇って子どもたちに教えると。こういうことをやっとるというようなこともあったりして、それは隠岐の島もそうなんですけども、やっぱり県というよりも、市町が、おらが町の子どもたちを、どう自分たちが支えていくかという、そういう認識を持ってもらわないと、なかなか難しいのかな。そんなような感じがするんですね。そうしないと、ますます地域からお母さんたちが離れていくというようなこともあったりして、何か成功例というのがこの三重県内で出てもらうといいなあというふうに、そんなふうに思ってますけどね。

〇山口次長 何点か補足させてください。
 まず、公表の件で、もしかすると私、趣旨を取り違えてしまっていたかもしれないんですが、まさに御指摘の趣旨もあって、学校質問紙の部分、ここについては公表できない理由というのが、ちょっとここまで公表できない理由はないんではないかと。これこそ学校がどうしてるかということですので、ここは課題だと思ってる次第です。
 それと、実はまさに先週、沖縄のほうにベンチマークに行ってまいりました。そこで、県教育委員会と市町村、その間に教育事務所が入ることで、非常に有機的にバッファーと申しますか、あるいは国のほうでも注目している取組で、地域別ブロック研修会というのがございまして、そういったものが、県教育委員会はもちろん旗は振っていらっしゃるんですけど、県教育委員会が頑張ってるというニュアンスよりは、県教育委員会で声がけはするんですけど、それを実務的に教育事務所のほうでうまく、学校訪問なんかもそうなんですが、さばいて、あるいはそのブロック別研修なども旅費が発生しないように五、六校単位でまとめて企画するとか、市町別で見たときに、一番頑張りが必要だったところが今回一番頑張ったということも聞いておりますし、いろいろと勉強になったところでございます。

〇日沖委員 学力向上のところの検証のところで1つお聞きしたいですが、この1の(2)で関係施策等との関係についてというところで、検証が示していただいてますけど、これは県の施策じゃないんですが、小中学校ですと、市町独自でいろんな名目で加配の対応をしていただいとるところがありますよね。それが学習に直接影響を及ぼす部分の加配かどうかというのは別として、わからないですけれども、市町独自に手厚い加配をしてみえるところと、それぞれ市町の裁量で取組方によって差があったりしますんで、その市町独自の加配によって結果で差が出とるとか、そういう検証とかされたことってありますかね。その辺聞かせていただきたいんですけども。

〇山口教育長 市町の加配はどの程度かというのは、ちょっとつかんでおりませんけども、市町の教育長会議で、例えば津市が、うちは県がこんだけ加配してくれて、津市としてもこんだけ加配をしているというようなことを言われたりしております。そういう中で、29市町あるわけでございますが、必ずしも町レベルで加配してなくて、小学校が5校あるようなところでも学力は全国より高いとか、そういうことがありますので、一概に加配が学力の高いところというような相関関係はないのかなというふうに思わせていただいております。要は、ここの下のほうにも書いてありますけども、17ページの下に、活用方法とか、少人数指導なり習熟度別指導にどうやって取り組んどるかということのほうが、相関関係は高いのではないかというように私どもは思わせていただいておって、大きな市はそうやって持っとるわけですけれども、町レベルでも結構学校数が多いところでも、工夫をして、北勢地区の員弁郡のある町ですけども、ずっと高レベルを維持しておると。そこが、だったら、そんなに加配をしておるかというと、そういう話は余り聞かないので、指導方法の工夫改善に成果を上げておるというように私どもは思わせていただいておる状況でございます。

〇日沖委員 わかりましたけれども、加配は市町独自の加配がやっぱりあったりして、もしそれによって何らかの影響が出てくるという部分があったりすると、住んでいるところによってということになってきたりするんで、その辺また、今のお話は承りましたけども、また注視しながら進めていただきたいと思います。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、学力向上等の施策について及び三重県こども心身発達医療センターに併設する特別支援学校の整備についての調査を終わります。

  (5)「いじめ問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び公立学校の取組状況に係る調査」の結果概要について

  (6)「平成26年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果について

  (7)審議会等の審議状況について

    ①当局から資料に基づき説明(長谷川次長、信田副教育長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇日沖委員 ちょっと1つ確認させていただきたいのは、運動能力、運動習慣等の調査で、27ページのグラフを示していただいたところで、説明もいただいたんですけど、中学校のほうで、平成24年度がしっかり成績がええんですよね。これは何か検証されておられます。何でこの年だけ。

〇長谷川次長 この平成24年度は、全員に対してではなくて、抽出調査をしておりました。三重県としてやってること自体は大きく変わってございませんので、このときの抽出で当たったところの能力がやはり高かったのかもしれないと。全体を悉皆でやると大きな変動は出てこないとは思っておるんですけども、年度ごとに対象者は変わっておりますので、若干ずつの変動はあるんですが、このときはちょっと高かったのは、そのあたりかなというふうに捉えておるところでございます。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、いじめ問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び公立学校の取組状況に係る調査の結果について、平成26年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について及び審議会等の審議状況についての調査を終わります。

  (8)その他

〇吉川委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら発言をお願いいたします。

〇山本委員 私立学校のほうから要望が毎年上がっとるんですけども、公立高校の入学の定員ですね。それぞれの子どもたちは自分の学力に応じて高等学校を受けると、入試を受けると。非常にその制限かかっとるのが私立の高等学校で、なかなか例えば定員数よりも5%オーバーした場合にはペナルティーがあったり、なかなか難しいところというのが公立学校とあるように聞いとるんですね。
 そんな中で、再募集、いわゆるだから2次試験とか3次試験とかやって、最終的な学校を判断をするのは子どもなんですけども、私立の高等学校としては、せっかく自分たちの高等学校へ来てもらって、制服なり何なりもうしっかり入学準備を終えておるのにもかかわらず、県立高校が再募集して、そちらへ行っちゃって、4月の私立高等学校の、どういうんですか、自分とこの学校の計画が少しずれちゃっておるのが現状だというようなことで、今後そういった再募集などについての協議というのをしっかりとやっていただきたいと思うんですが、どうだろうかと。要はそういうことです。何かそういうことでコメントがあれば。

〇山口教育長 公私の比率については、昨年度まとめていただいて、少子化の中で公立がある程度バランスを持って減らしていくというようなことで合意をされまして、様子を見ながらまた再度検討するというようなこともございます。
 先ほど委員が言われましたように、再募集とか、あるいは定時制なり通信制なりの3次募集について、どうなんだという話でございますが、公立私立の話し合う場が年2回ございます。公立私立の協議会というのがあって、公立私立学校協議会と呼んでおりますけども、その中で、その年度に起こったことを公立あるいは私立の関係者が協議をするという場がありますので、その場でまたそういうような話が議会からも出とるというような話は私どももさせていただきたいとは思っておりますが、この件について、他の県と比べる必要はないんではないかという話はあるわけでございますが、県PTA連合会だとか、様々な団体の要望、中学校の校長会とか、あるいは市町の教育委員会だとか、そういうところのやはり要望もなかなか無視できないということもございますので、なるべく円満にお互いがやることが一番いいわけでございますし、我々といたしましても、私立が少子化の中で経営をいかに保つかということも、これも県政の中での大きな柱だと思っておりますので、そのあたりの状況に忌憚なく議論をするということが大切で、初めからこれはだめだよと言うと、関係団体が非常に何でなんやという話になりますので、そのあたりは丁寧にしてまいりたいなと思っております。

〇山本委員 8対2から7対3と。最近、7.5に限りなく近づきつつあるとか、いろんなそういう協議してもらいながら、私立学校も経営が成り立っていかなあかんし、公立学校も当然バランスよく子どもたちを受け入れるということで、協議をしてもらいたいなと、そんなふうに思います。
 ちなみに、私の住んどる志摩市は、私立高等学校というのはないんですよ。だからみんな伊勢市へ行っちゃうということで、私立学校をつくれとかなんかということじゃなくて、親御さんの経費の負担というのが非常に厳しいということだけ私は理解できるもんですから、そういった子たちは、もちろん公立学校へ行ってもらうわけですけども、三重県全体として捉まえた中での私立学校と公立学校のあり方について述べさせていただいたと。こんなことです。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

Ⅱ 分科会(教育委員会関係)

 1 議案の審査

  (1)議案第158号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第5号)」(関係分)

  (2)議案第192号「公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」

  (3)議案第193号「県立高等学校等の現業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案」

  (4)議案第205号「平成26年度三重県一般会計補正予算(第7号)」(関係分)

    ①当局から資料に基づき補充説明(山口教育長)

    ②質疑

〇吉川委員長 御質疑があればお願いします。

〇北川委員 債務負担行為の上から1、2、3、4つのこのシステムについて、ちょっと概略を教えていただけますか。どういう内容というか、どういう情報のやりとりのためのものか。簡単で結構ですので、教えてください。

〇荒木課長 まず、教育委員会のSI支援委託については、今教育委員会では、この下にありますように、学校情報ネットワーク、県立高校の1人1台パソコンのシステムと、あとその下にございます小中のネットワークシステム、大きな2つのシステムを運用しております。これらのシステムについて、SI支援のほうは、いわゆるコンサルティング業務ということで、例えば今後の調達に対する支援とか、予算要求の要求資料のアドバイスとか、そういった部分のSIの支援をいただいている部分の委託契約でございます。
 2つ目の運用支援のほうについては、それぞれ今システムの運用をしている中で、いわゆるヘルプデスクの業務ということで、各学校で運用の際にトラブルがあったときのアドバイスを行ったりとか、現地へ行っての支援を行う委託業務でございまして、それが県立学校の場合ですと学校情報ネットワークシステムということになりますし、小中のネットワークであれば、その下の小中のネットワークシステムのそれぞれ運用支援委託という形で、それぞれ委託業務をお願いしてるところでございます。

〇北川委員 そうすると、いわゆるネットワーク自体の接続的な費用ではなくて、一番上の部分はコンサル料、2番、3番、4番目はいわゆるヘルプデスクというか、何かあった場合の技術的なサポートということですか。

〇荒木課長 大まかに言ってそういうことでございます。1番目と3番目がコンサル業務で、2番目と4番目がヘルプデスク的な業務ということでございます。

〇北川委員 ちょっとまた、後先したら意味ないんですが、ちょっと詳細、内容についてまた教えていただけませんか。特に1番目のコンサル部分というのは、例えば今知事部局でしたらIT関係の環境を一括して委託する先がありましたよね。それとはまた別の種類のもんなんですか。

〇荒木課長 知事部局とは別に教育委員会のほうで独自で、先ほど申しましたとおり、高等学校での1人1台パソコンなり、小中ネットワーク、これは旅費とか給料のシステムなんですけども、その部分を独自に運用してますので、それに係るコンサル業務ということで、知事部局とは別にそれぞれ契約してございます。

〇北川委員 ネットワークの接続的な費用ならあれなんですけど、こういうコンサルとか技術サポートにしてはえらい金額が高いなというイメージを正直持ってしまったもんですから、お聞きをしました。ちょっとわかりやすい資料をいただかないと、判断が正直しにくいなというところがございます。もう今日この時点では仕方ありませんので、後ほどまた聞かせてください。

〇荒木課長 後ほど資料をもって。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。

    ③委員間討議   なし

    ④討論        なし

〇吉川委員長 ここで休憩をいたします。再開は午後1時といたします。

                (休  憩)

〇吉川委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 当局より発言を求められておりますので、これを許します。

〇荒木課長 午前中の債務負担行為についての説明で、もう少し補足説明をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、教育委員会のSI支援委託業務についてでございます。この業務については、先ほど業務全体のコンサルティング業務という説明をさせていただきましたけども、基本的に、この学校情報ネットワークとか小中学校のネットワークシステムの最適化を実現するために、コンサル業者のほうからいろんな助言、提案をいただいているところで、具体的には、例えばシステムの機器の更新の際に、調達を行うわけでございますけれども、その調達のための仕様書を作成したり、相手事業者との業務の調整等において、コンサルの支援を受けながら業者と調整をするという調達支援の業務。さらに、システム及びネットワークの最適化ということで、例えばセキュリティーを上げるために最適化をしていくにはどうしていくかということについての提案をいただいたり、予算要求時においても、見積書を作成する際の支援。さらに、このネットワーク環境における最新の情勢、こういったものの情報提供をいただくという部分でのコンサルティング業務をいただいているというのがこの委託業務の主な内容でございます。
 それと、もう1点、ネットワークシステムの運用支援については、主に3つございまして、1つ目がヘルプデスク業務ということで、これはそれぞれの個々の端末を利用されている先生方から、例えばハードウエア、ソフトウエアに対するトラブルがあったときの問い合わせの対応なり、管理をさせていただいているところでございます。それと、例えばもう少しあるのが、サーバーの管理業務、これは、ネットワークシステムのサーバー機がございますけれども、その管理業務なり、ネットワーク全体の運用管理を、運用支援ということで管理業務を行っていただいくというような、ヘルプデスク、サーバー管理、ネットワーク管理と3つの業務を含めて運用支援ということで委託をさせていただきたいと思っています。

〇吉川委員長 今、午前中の議論を踏まえまして、御説明がありました。いかがでしょうか。

〇北川委員 御説明をいただいて、いわゆるICTにかかわる部分なので確認ですが、地域連携部でICTにかかわるいろんな見積りだとか契約内容にいて精査を委託する業務がありますけれども、このフィルターがこの事業についてもかかっているというか、見ていただいているという理解でよろしいんですか。

〇荒木課長 今回の業務内容なり、この債務負担の限度額については、地域連携部IT推進課のチェックもかけていただいた結果の数字ということでございます。

〇北川委員 わかりました。

〇吉川委員長 ほかにございませんですか。

                〔「なし」の声あり〕

    ⑤採決          議案第158号     挙手(全員)     可決

                    議案第192号     挙手(全員)     可決

                    議案第193号     挙手(全員)     可決

                   議案第205号     挙手(全員)     可決

 2 所管事項の調査

  (1)平成27年度当初予算要求状況について(関係分)

    ①当局から資料に基づき説明(山口教育長)

    ②質問

〇吉川委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

〇後藤委員 いわゆる確かな学力のところのスタディ・チェックで、倍増といいますか、なっているわけですけども、来年度はどういうあたりを新たな取組として考えてみえるのか。そしてまた、現場の教員の負担軽減に向けて何か考えてみえるのか、ちょっとそのあたりを聞かせてください。今回、先ほども約80%ですね、こういう数字も出てますけども、今年のそういった見込みも含めて、これは市町の教育委員会とのかかわりもあると思いますけども、そのあたりも聞かせてください。

〇山口次長 本年度、初年度ということで、試行実施的な部分で様々な学校関係者からの御意見頂戴いたしました。また、他県のベンチマークも積極的にいたしまして、総合的に検討を進めてきてございます。観点といたしましては、幾つか具体的に申し上げますと、対象学年、これを一定程度絞ることもあり得るんではないかと。また、実施回数や実施のタイミング、現在は学期ということに着目して、一方でそのことゆえに一番多忙な学期末に重なるという側面もございました。そしてまた、様々な意味での現実的な、印刷ですとか、そういった関係の労力とコスト面があるかと思いますが、その辺を中心にいたしまして、より効果的なあり方というのを今回考えて検討を進めてございます。

〇後藤委員 そうすれば、この印刷を教育委員会のほうで、その他は現場でするとか、そのあたりはどうなんですか。

〇山口次長 今回、初年度は基本的に教育委員会または学校現場で御負担いただいたと。ただ、例えば県PTA連合会と協力してやりました中間チェックシート、あそこでも、そういった負担を一部軽減したことで取組が進んだという側面もあるんじゃないかと思ってたりもいたしますし、これを全部現場に委ねていたという点については、改善の余地があるんではないかと考えて対策をとっております。

〇後藤委員 現場が大変忙しい状況の中でございますので、皆さん方もよく理解していただいとると思いますけども、その辺しっかり、さらに現場の負担にならないように、ぜひ来年度、倍増している予算を要求してみえますので、ちょっと考えていただきたいというふうに思っております。
 それと、もう1点よろしいでしょうか。学校防災事業の関係なんですけども、県立高等学校のいわゆる天井等の落下防止等老朽化対策、かなりの額、15億8900万円ほど要求されているわけですけども、この予算が通れば、これで来年度には県立高等学校のそういった部分について、ほぼこの事業が完成するといいますか、全てに対して対策が終わるのかどうか、そのあたりちょっと聞かせてください。

〇福永次長 つり天井対策については、早急に進めなければならないと考えておりまして、対策を練ってるところですけれども、かなりの学校数が該当しておりまして、来年度上半期の工事については、今もう既に設計等に入ってますけれども、下半期の事業については、上半期に設計をして工事をするという段取りで進めていますが、平成27年度の予算を全部投入しても、半数程度しか恐らくフォローできないだろうと考えておりまして、翌年度以降にずれ込む見込みでございます。ひょっとしたら平成29年あたりまではずれ込む可能性があると考えております。

〇釜須課長 県立学校のつり天井対策につきましては、本年度当初に一応専門家による点検を受けまして、全県立学校で140棟対象があるということが判明しました。それを全部単年度でやるには、やっぱり予算規模的にも問題がありますので、一応平成27年度につきましては特別支援学校、それと避難所に指定されている学校を優先して、約3分の1ほど優先的にやっていこうと。一応優先順位はつけさせていただいて、施工させていただく予定でございます。

〇後藤委員 確かに特別支援学校、避難所に指定というところは、人が集まってくるところであり、一番支援を必要とする子どもたちが学ぶところでありますので、それはそれとして理解させていただきます。
 そうすると、来年の平成27年度で3分の1、残り3分の2については、やはり3分の1、3分の1というような、こういう形で行かれるのか、その辺のこれからの見通しというのをちょっと聞かせてください。

〇福永次長 実は、なかなか厳しい状況もございまして、御案内のとおり、平成28年度は特別支援学校の建設費が大幅に膨れ上がる年でございまして、財政課のほうから予算をいただければまた別なんですけれども、このままの状況が続きますと、平成28年度の予算は特別支援学校の整備に相当投入しなければならないですので、つり天井分に回すお金が限られてくると思っておりまして、平成28年度につり天井の工事を実施するのはなかなかうまくいかないだろうと考えておりますので、平成29年度につり天井のほうに再度お金を投入していく予定でございます。

〇後藤委員 限られた予算の中でやりくりしていただくということなんですが、ちょっと最終的に確認しますけども、そうすると平成28年度はつり天井等の対策はちょっとできないと、一旦休むといいますか、次の平成29年度あるいは30年度へ先送りするということでよろしいですか。

〇福永次長 まだ今の段階でそこまで確定した話はできませんけれども、当然、予算要求をしていかなければならないのでしょうけれども、今の見込みですと、そうならざるを得ないかなというふうに考えております。

〇後藤委員 もちろん特別支援学校等の建築にお金かかるということでございますけども、やはりつり天井のほうも、いつ起こるかわからないのが地震でございますので、しっかりと予算要求していただいて、命を守っていただきたいと思います。

〇吉川委員長 ほかにございませんか。

〇日沖委員 2点ほどお聞かせいただきたいです。
 まず、多文化共生社会づくりの協創5の10ページのところの上の(2)の社会的自立を目指す外国人生徒支援事業にかかわってなんですけども、これは教育委員会の範疇になるのかどうかはあれなんですけども、多文化共生とか国際交流とか、そういう事業なり運動に携わられるような方々からちょっと最近聞こえてくるのが、外国人生徒が中学校を出て高校に行くにしても、高校の段階で中退されていかれる方が、日本人の生徒と比較すると高い割合で退学されてかれるようですし、また高校を卒業してからも、なかなか追跡調査みたいなことはされてないようで、高校は出られたようやけども、きちっと、まさにこの社会的自立ですけれども、仕事について社会生活をきちっと送っておられるのか。専門学校なんかに行かれる方もあるかもしれませんけれども、そんなところへ進学されて、本当に社会に根づいてきちっと生活できとるんかというような部分が、どうもこう、わからない、はっきりしないようなところがあって、そういうところにもう少し手を、何というか、差し伸べれるようなことが必要やなあということをよくこのごろ聞くんですけれども、その辺というのは、この事業の中の範囲なのかどうかというところと、もしそういうところが確かに足らない部分があるなというようなところが感じられるのであれば、今後、この事業にかかわってどう捉えられておるのか、今後どう考えられとるのかというところを、ちょっとこの事業に絡んで聞かせていただきたいなというふうに思います。
 それと、もう1つは、少子化対策の教育の場所の番ですけども、12ページの(13)のライフプラン教育総合推進事業ですけれども、少子化対策にこの事業が確かに寄与いただいて、成果を上げていっていただきたいというのはもちろん期待をさせていただいとるんですけれども、しかし、教育の現場で実際にそれをどうやって取り組めるんだろうかなというようなことは、反面、思ったりするんです。
 講演会の開催とかリーフレットの配布とか、幼稚園、保育園での保育実習の充実を図りますということで、ここでは書いていただいてますけれども、こういうものを活用して現場でどのようにされるのか、もうちょっと具体的に聞かせていただきたいのと、それと、現場でこういう時間をとる余裕というのがあるのかなということも含めて思うんですが、期待する半面、いろんな壁もあって思うようにいくのかなというところもあったりして、その辺を聞かせていただきたいのと、それと、一部新ということで、一部新規事業が昨年と比べるとあるということですが、平成27年度予算要求額は同じですし、新しいものが入っとるのに予算額が一緒ということになると、何か準備段階のものはもう必要ないから前年度よりはお金が要らないんだということなのか、ちょっとその辺、新規事業が入っとっても額は去年と同じというところの説明も含めてお願いします。ちょっと十分に聞けたかわかりませんけども、一度お願いします。

〇長谷川課長 まず、1つ目の御質問に対する答えでございますけれども、社会的自立を目指す外国人生徒支援事業の中では、日本語指導が必要な外国人生徒が就学や、それから進路をきっちりとれるように、進路の相談であるとか授業での悩みであるとか、そういうことに専門員を派遣をいたしましてサポートをするということを目的としておるとともに、やはり授業がわかるような教員のJSLカリキュラムの開発ということで、高等学校のほうはなかなかまだJSLカリキュラムのほうが進んでおりませんので、その研修や研究の支援ということで、専門員を活用しております。
 御指摘のように、卒業後の進路がどうなっているかという部分については、こちらのほうもなかなか卒業後の追跡調査というところは難しいということがございまして、今年、この社会的自立を目指す外国人支援事業ではなくて、12ページの高校生就職対策緊急支援事業のほうで、定着指導といいますか、就職した後の、外国人生徒に限らず定着率が問題になっていると思っておりますので、そこで卒業後に就労した先を学校の教員等が、また相談員等が訪れることによって、どのように仕事をしているかというふうなこともつかんでいきたいと思っております。
 また、来年度の事業ではないんですけれども、今年から就職内定状況を調査するときに、卒業予定者の外国人生徒の就職内定状況はどうかということで、今まではまとめてとっていたんですが、外国人生徒の内定状況も把握していこうという形で今調査を進めているところでございます。
 続きまして、ライフプラン教育総合推進事業でございますけれども、学校現場、忙しいというふうなお言葉もいただきまして、実施している方法としては2種類主にあるかと思います。1つは、授業の中で取り入れて講演会を実施するという形が1つ。もう一つは、夏休みなどを活用して、地域の保育園などに出かけていって交流を持ったりというふうな取組。この大きくは2つに分けられると思っております。特に、高校生にとってライフプランを考えるという意味では、小学生は自分自身を見詰め、中学生は家族を見詰め、高校生は自分とその家族、または地域社会を含めて将来、地域のことを考えていくというふうに、発達段階が分かれて教育をしていくようになっております、特に家庭科においては。そういう意味で、将来どのような生き方をし、どう生きていくかということとともに、地域の一員としてどのように子どもを育てていくかという視点からも教育をしていく必要があると考え、いろんな面から講演会や地域の幼稚園等との連携を図りながら、子どもたちと接したり、それからライフプランを考えていくことの重要性を講演会でやっていただいたりというふうな取組を行っているところです。
 また、事業費が同じであるということなんですけれども、実は今年、リーフレットを作成いたしまして、全学年配布する予定です。来年度は2年生、3年生は既に持っているということで、1年生のみの配布ですので、その部分で額が浮いてきておりまして、一部新規事業のほうに回しているということでございます。

〇阿形課長 2つ目の御質問の中で、ライフプラン教育総合推進事業の中のその一部でございますけど、御説明させていただきたいと思います。
 このようなことをしてどういった効果があるのかということが御質問の中にあったと思いますけども、例えば今年、産婦人科医の方が県立学校に訪れて、その講演をしました。そのときの子どもたちの生の声などでは、正しい医学的知識を深めることができた、随分できたというような回答であったり、それから、自分の行動に責任感を高めることができたと、こういったことを講演で聞くことで生徒自身が今後の将来の設計の中で非常に参考になったという回答を得ております。
 妊娠、出産等に関する高校生の学び支援事業ということで本年も進めておりまして、来年度も引き続き進めていきたいということと、一部新の意味の部分は、本年は生徒を対象としたそういった講習会とともに、来年は、県立学校のそういったことを所管する、いわゆる保健体育の教員でやっている保健部の担当の教員を対象とした研修も一部入れて新としたところでございます。

〇鈴木課長 小中学校の部分と、それから一部新の部分について御説明申し上げます。
 まず、小中学校につきましては、家庭科、技術家庭科の指導内容の中に家族の役割や家族の大切さを学ぶというようなものがございます。今年度につきましては、小中学校の教員を対象にしまして、そういった指導内容についての講演会、専門家を招いた講演会を開催しました。これについては、来年度も引き続き実施してまいりたいと考えております。
 それから、一部新の部分につきましては、やはり就学前から幼稚園、保育所の先生方も、そういったあたりについて対象にした講演会を開催する、これが一部新の部分でございます。

〇日沖委員 外国人生徒の将来進路については、今お聞きしましたら、いろいろ関心というか、そこに視点を当てていただいとって、いろいろ対策もとっていただいとるということなんで、より進めていただきながら、本当はこういうことはもっと国にやってもらうべきことやと私は思うんですけども、しかし、学校現場でお世話になっとる中で、やっぱりいろんな外国人ということの壁がある中にも、この国へ来ていただいて、そしてこの国の社会の中で自立していっていただかなければならないわけですので、その辺着目もしていただき、光も当てていただきながら、外国人のお子さんであっても、誰もが社会に出て働いて自立していけるような道筋を教育の現場からもぜひ導いていただけるように、お願いをしたいというふうに思います。
 それと、ライフプラン教育総合推進事業ですが、これで子どもや生徒たちに結婚、子育てに対する意識や考えが根づいてきて、県の目指す方向に行ってくれればなというふうに期待をしておりますので、今説明いただいたことである程度わかりました。まだ始まったばかりでございますので、これも長い道のりになってくるんだと思いますので、ぜひ効果を徐々に上げていただいて、できるだけ学校現場とか子どもさんたちの負担にならないように、授業の中に取り入れるとか、夏休みを利用するとか、いろいろそれも配慮いただいとるようですので、その中でぜひさらに進めていっていただきたいということをお願いして終わります。

〇吉川委員長 ほかに御質問は。

〇北川委員 何点か細かい話を聞かせてください。
 「確かな学力」を育む総合支援事業のこの増額は、いわゆる非常勤講師だとか、そういう部分の人件費等の増加の部分で数字が大きくなってるというふうに理解していいのかどうかと、これは前にお聞きしたかもわかりませんが、地域別学力向上推進会議って、どういう趣旨のものになるのか確認させてください。
 それから、平成27年度当初予算要求状況(2)の資料の121ページにある名張新高等学校創設準備費の9000万円余りの金額ですが、設備・備品、ICTとこう書いていただいてあるんですが、もう少し内容的に、例えば施設の整備の部分だとか、備品の整備の部分だとか、ICTにかかわる部分だとか、少し大ざっぱで結構ですので内訳的なことを教えていただきたいのと、それから、122ページのネット利用のルール等について議論する高校生サミット、これがどんなものになるのかちょっと教えていただきたいのと、それから、特別支援教育の充実のところで、平成27年度の取組方向の11に、「三重県特別支援教育推進基本計画(仮称)に基づき、インクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育を推進します」とあるんですが、ちょっとこれはどういう意味合い、特にこのインクルーシブ教育システム構築の云々というのはどういう意味合いなのか、ちょっと勉強のため教えてください。

〇山田推進監 私から、学力のほうの非常勤講師のことでございますが、非常勤講師は、昨年に引き続いての任用ということで、この中にはみえスタディ・チェックの、先ほど後藤委員のほうからもございましたけれども、それの予算が増えておるというようなこともございまして、増額になってるところでございます。
 それから、地域別学力向上推進会議におきましては、県内を幾つかの会場に分けまして、実践推進校として研究に当たっております学校での、少人数でありますとか授業改善の取組を中心に交流を行いましたり、あるいは、そのよりよい活用に向けて研修会を行ったりというようなことで、会議を持たせていただいているところでございます。

〇長谷川課長 私からは、名張新高等学校創設準備費の説明をさせていただきます。
 9173万円のうち、約7900万円程度をICT機器等の整備に要望しております。その内訳についてですけれども、施設面として校内LAN工事、それから、あとICT機器、それから教育支援ソフト、それからICT支援員等を考えております。また、それ以外の設備や備品といたしまして、新しくなる校旗でありますとか、体育館のどんちょう、それから、校舎につける校章、校名板等が設備備品として上げております。

〇田渕課長 私のほうから、インターネット社会を生き抜く力の育成事業の中の高校生サミットについて、概要を説明させていただきます。
 この計画している内容は、現在、各学校に子どもたちのインターネット、例えばスマートフォン、携帯電話等の使用状況、あるいは子どもたちの考え方等を調べるアンケート調査を行っておるんですが、そういったところから見えてきた課題を各学校にお返しをいたしまして、その課題、あるいは子どもたちがじかに感じていることをもとに生徒自身が、小学校から中学校、高校、それぞれの児童生徒がこの問題について自分たちで考えて、その課題をどう克服するかというような考える場を各学校で設けていただくように今進めているところでございます。
 来年度につきましては、そういった各学校の取組を総括する形で、県内でひとつ高校生サミットという銘打った検討の場を設けさせていただきまして、高校生の代表者に集まっていただき、そこに各団体を代表するような大人、例えば教員の代表であるとか、議会の代表であるとか、あるいは携帯電話の業者の方だとか等々、まだこれは計画段階でございますが、そういった方々にも集まっていただいて、子どもたちが中心となってこの問題に対する自分たちの回答を、あるいは今後の方向性を見つけ出すというような議論をしていただこうと考えております。
 そして、そこで深まったものをメッセージの形で発進することで、県内の全ての学校にそのメッセージを届けて、さらに自分たちの問題として考えを深めて、そして自分たちで行動してもらおう。そういう場を設定するという計画でございます。

〇東課長 私のほうからは、インクルーシブ教育システム構築に向けた具体的な取組ということで御質問をいただきましたので、そのことについて御説明申し上げたいと思います。
 今、三重県特別支援教育推進基本計画を策定をしております。その計画の中の第2の項目として、インクルーシブ教育システムの構築に向けてということを書いてございます。そこでの主な内容としては、早期からの一貫した教育支援だとか、あるいは就学相談、それから発達障がいのある児童生徒への支援というふうな総論的な内容について方針を書かさせていただいております。それを具体的に来年度の事業でどういうふうにやっていくかというふうなところでございますが、本日の資料の中の223、特別支援教育の充実、15ページでございます。これの緊急課題6の中の1つの事業、早期からの一貫した教育支援体制整備事業というのがございます。先ほど申し上げました早期からの一貫支援については、この中で2行目に書いてありますパーソナルカルテを活用した円滑な情報の引き継ぎ、こういったことを推進していきたいと考えております。
 それから、発達障がいにかかわっては、ここには高等学校においてというふうに書いてありますが、高等学校のみならず小中学校も含めて、発達障がいの子どもたちにかかわる先生方への支援、高等学校においては特に発達障がい支援の巡回相談も活用しながら、そういった校内体制を進めていく取組を行っていきたいと考えております。
 適正な就学に向けては、市町への定期的な訪問を通しての就学指導委員会、そことの連携の中で、就学支援のほうを行っていきたい。そういった取組を通して、インクルーシブ教育システムの構築、これを進めていきたいと考えております。

〇北川委員 確かな学力のところは、そうするとスタディ・チェックの回数が当初もくろんでた年3回でしたっけ、を実施するに当たって、これだけの金額になるという理解ですかね。そういうことでもない。この3000万円ほど超えてる部分は……。

〇山口教育長 これは印刷費だと思っていただければ。

〇北川委員 ああ、そういうこと。

〇山口教育長 はい。それで回数は今のところ減らそうかなということ、山口次長が言っていただいたように、実施時期とか実施回数とか対象学年を絞り込むということは、そこで予算が浮くもんですから、それは印刷に回していこうかなという感じでございます。

〇北川委員 そう聞かせていただくとよくわかりました。
 この地域別学力向上推進会議というのは、どれくらい開催されるものなんですか。

〇山田推進監 本年度は4回開催しておりまして、来年度も同様にしていきたいというふうに考えております。

〇北川委員 それから、名張新高の部分ですが、そうすると、ICTの機器整備については、私もしっかり応援をさせていただきたいというふうに思っておりまして、ただ一方で、施設自体も30年を経過をして、かなり老朽化している部分もあると聞くんですが、今回のこの予算の中では、先ほど聞いてると、施設の改修整備的なところの予算はちょっと垣間見えなかったんですが、その必要性は余りないということでしょうか。

〇釜須課長 済みません、施設のほうは、この名張新高等学校創設準備費ではなくて、校舎その他建築事業の中で見させていただいております。名張西高校につきましては、今年に引き続き管理特別教室棟の外壁と屋上防水のほうを来年やりたいというふうに考えております。

〇北川委員 大変ありがとうございます。
 それから、ネットの高校生サミットは、そういうプロセスを経ながらやっていただくということですから、非常に充実していただくことを望ませていただくのと、高校生サミットということですが、結果についてはまた当然高校生だけじゃなくて、小中学校も含めてフィードバックをしていただくと、恐らくそういうお考えだと思いますので、その辺もあわせてお願いをさせていただきたいと思います。
 特別支援教育については、確かに早期からの一貫した教育支援体制ということで、いろいろ御説明をいただいて、必要なことだと思いますので、何がどの部分がインクルーシブかというのがちょっと聞かせていただいた中ではわかりにくかったです。ちょっとまた別途ゆっくりここは議論させていただこうと思いますが、今日は声が続きませんので終わります。

〇吉川委員長 ほかに。

                〔「なし」の声あり〕

〇吉川委員長 なければ、これで教育委員会関係の平成27年度当初予算要求状況についての調査を終わります。

 3 委員間討議

    ①所管事項調査に関する事項             なし

    ②執行部に処理経過の報告を求める事項     なし

 

〔閉会の宣言〕


三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。 

教育警察常任委員長  

予算決算常任委員会教育警察分科会委員長

吉川  新 

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