三重県立子ども心身発達医療センター開院記念講演会を開催しました

自立のために依存しあえる社会を目指して

　平成29年7月27日（木）三重県総合文化センター フレンテみえ 多目的ホールにて、「自立のために依存しあえる社会を目指して」と題した開院記念講演会を開催しました。
　当日は、教育関係及び医療・福祉・行政関係の方々を中心に、310名の方にご参加頂きました。参加割合としては、保育園・幼稚園・小・中・高・特別支援学校等の教育機関全体で約半数となる49％、県・市町行政機関28％、医療・福祉施設9％、一般8％でした。

　今回の開院記念講演会は、小児科医・東京大学先端科学技術研究センター准教授である熊谷晋一郎先生に、「自立と依存の関係」のテーマについて、ご講演頂きました。
　その一部を紹介させて頂きます。

　『自立というのは決して「インディペンデンス（Independence）」ではなく、つまり依存しない状態が自立ではありません。依存先がたくさんあると、目的のために選択肢が増え、支配される度合いが減ります。選択肢が多く、支配されない状況は、人間が自由と感じられるための大前提となります。このことから、依存しない状態が自立なのではなく、多様なものに依存しつつ、ひとつの依存先からあまり支配されていない状態のことが自立、あるいは自由の条件であると思われます。』

　参加された人々から「今までにない視点で、自立と依存をとらえて教えて頂けたことは新しい発見と理解になりました。」「配布資料が解りやすく、具体例を交えての講義をして頂いたのでとても参考になりました。」等の感想が多く寄せられました。