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まちかど博物館体験レポートvol.10~いつきのみや 音と生活の博物館 澪標~
掲載日:2021.4.1

 「松阪・紀勢界隈まちかど博物館」に新しい仲間が加わりました。

 明和町の「いつきのみや 音と生活の博物館 澪標(みおつくし)」です。斎宮駅のすぐ近くに、今年のはじめ開館しました。

 歴史ある街道沿いにある築120年の古民家の中で、古い生活道具などのノスタルジックな品と、和楽器のコレクションなどを展示しています。



目次

館名について
菓子工房との併設
イベント会場として
取材を終えて
 
館の情報
(クリックするとその章にジャンプします)
 

 

館名について


 「澪標」とは、「道しるべ」という意味です。同館が面する伊勢街道(旧参宮街道)は、お伊勢参りの旅人が神宮を目指して歩いた道でした。往時には、街道沿いに多くの商店が軒を連ね、旅に必要な物などを商っていた歴史から、館名がつけられました。
 
 
 この館が展示するのは、まず、この古民家で昔から実際に使っていた生活道具です。火鉢や、キセルや、昔ながらのデザインの引き戸など、古いものでは100年以上前の物になります。
 
 
火鉢から直接アイロンに炭を入れる、櫛(くし)・簪(かんざし)を髪にさす、など、使い方の想像ができる、生活実感のある展示品です。
 
 
 また、多くの商家が街道に並んでいた時代、この家は薬屋でした。昔の薬屋の商売道具も展示されています。
 
  
薬研(やげん)のような時代がかった薬道具もあれば、近代的なビーカーもあります。
 
 
 そして、館長の大場さんは、これまでの人生で、ご夫婦で音楽に深く関わってきました。そこで、蓄音機などの古い音楽製品や、楽器などを展示しています。とりわけご夫婦に馴染みがあるのは箏(こと)です。とくに、妻・浩子さんは箏の大師範の免状を有しており、地域のイベントなどで演奏することがあります。そのため同館には箏が複数展示されています。
 
 
側面に装飾を施した、珍しい箏が展示されています。
 
 
 それらの展示品から、同館の館名には「音と生活(くらし)」という言葉が入っています。

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菓子工房との併設


 こちらの博物館は、琥珀糖(こはくとう)と呼ばれる砂糖菓子を製造販売する「菓子工房 すみ野」の店舗に併設されています。
 
 館長の大場さんは、本業とは別に、公益財団法人国史跡斎宮跡保存協会の理事をされており、斎宮跡や明和町の観光と文化を発展・普及させる事業に携わっています。その目的のため、代々一家が暮らしてきた古民家を、何かの形で利用できないかと考えていました。
 
 そんなとき、「斎宮に訪れた人がお土産として買って帰るお菓子を作る」という計画が、協会を含む斎宮周辺ではじまりました。大場さんは今までお菓子作りと関係のない仕事をしてきたのですが、商品開発や企画をした経験がありました。大場さんは、「斎宮の雅(みやび)で古風な雰囲気にマッチしつつ、他にはなかなかない製品を」と試行錯誤し、「琥珀糖」というお菓子に辿り着きました。美しい色が特徴で、様々な味や香りも楽しめます。同館のある古民家に、このお菓子を作る工房を作りました。
 
 このお菓子は、同館の隣の販売スペースとともに、斎宮跡無料休憩所「いつき茶屋」の購買スペースでも販売しています。
 
 

 
 
 
 「琥珀糖」は妻・浩子さんの手作りです。しかも、独特の歯触りや風味を実現するため、1週間も寒天を乾燥させる製法を採用しました。そのため、製造に大変手間がかかり、大量生産ができません。それでも、斎宮関連のイベントなどがあれば、主催者に製品を「寄付」し、無料で来客者にプレゼントすることもあります。

 大場さんは「あくまで赤字にならなければよく、お菓子販売で利益を上げようとは思っていません」と言います。大場さんは、この「琥珀糖」をゆくゆくは地域の名物に育て、観光の目玉の一つにしたいと考えていますが、それはあくまで、斎宮周辺に人を呼ぶことで地域を振興し、斎宮周辺の文化を多くの人に知ってもらうためとのことでした。
 
 まちかど博物館の隣に「琥珀糖」の即売所があることで、展示を見に来た人にお菓子の存在を知ってもらえます。また、逆に、お菓子を買いに来た人に展示も見てもらえます。互いの相乗効果によって、より多くの人に来てもらえれば、より効果的に観光と文化を振興できるというのが、大場さんが商品を開発し、まちかど博物館を開館した目的だと話していただきました。

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イベント会場として


 そして、大場さんは、古民家を、文化活動の展示場所としても提供しています。その活動は、お菓子・まちかど博物館と並んで、3つ目の相乗効果の矢となっています。イベント展示を見に来た人も、お菓子の存在を知り、まちかど博物館の展示も見ていくことになります。
 
 私が訪れた2021年3月には、同館の近くで「ちりめん人形作り」の教室を開いている先生とその生徒さんの作品展が開かれていました。こちらの展示は同年3月いっぱいで終了しますが、定期的にこのような展示が行われるということです。
 
 

 
 
 
 さらに、明和町の斎宮周辺に人を呼ぶ手段として、古民家を音楽のコンサート会場としても使っています。こちらは菓子工房とまちかど博物館よりも早くから手掛けました。
 
 夫・正朗さんと妻・浩子さんは同じ芸術系の大学を卒業していて、浩子さんが音楽系の学部だったこともあり、お二人には音楽関係の知人が多くいます。その知人のツテで、国内外の一流の演奏家が、この古民家で演奏会をしてきました。住居としてはかなり大きなものとはいえイベント会場としては小さめの空間で聴く一級の音楽は、たまたま古民家が音響のいい構造をしていたこともあって、すさまじい迫力だということです。
 
 そして、音楽イベントの実施には、滅多にコンサートなどが行われないこの地域に、本格的な演奏を届けたいという思いも込められています。とくに、この周辺では高齢化が進んでいることから、遠い会場まで足を運ぶのが難しいお年寄りにも、音楽を聴く機会を作りたいという思いがあります。この館の活動は、周辺に多くの人が来てもらうことで地域を発展させることと同時に、地域に住む人の生活を文化的に豊かにすることも目指しています。
 
 2021年4月3日(土)4日(日)にも、同館で音楽演奏を含む無料イベントが予定されており、第18回三重県文化賞で新人賞を受賞された、尺八奏者の竹内洋司さんなどがご出演されます。
 


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取材を終えて


 実業や音楽活動など、多彩な経験を有する館長さんご夫婦が、斎宮周辺が有している文化資産を明和町の発展のため有効活用するべく、その一チャンネルとして開館したまちかど博物館です。
 
 様々な文化資産を利用して、観光と文化振興を有機的に結びつけることで、多面的に地域の発展を目指す発想は、「エコミュージアム」という試みにもつながるものだと思いました。
(参照:「赤目自然歴史博物館 体験レポート」)
 
 その意欲的な試みがまちかど博物館として行われます。今後の発展に注目です。
 
 
 同館は、近鉄・斎宮駅から一本道ですぐわかる場所にあります。周辺には斎宮関連の施設もたくさんありますので、それらの散策のついでにもお立ち寄りください。
 
 なお、館長さんはこうもおっしゃっています。
「地域の発展には、駅を利用する人が多くなり、鉄道の本数が増えることが非常に有効です。当館にいらっしゃるときには鉄道を利用していただけると、さらに嬉しいです。」
 
 三重県ではどうしても車での移動が便利ですが、ときには電車で歴史ある街を散策に訪れるのもいいのではないでしょうか。

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館の情報


いつきのみや 音と生活の博物館 澪標
大場正朗館長
(公式サイト)

多気郡明和町大字斎宮118
0596-52-2062
入場無料
予約不要
開館日時 木・金・土・日 10:00~17:00

近鉄斎宮駅から2分
駐車場6台(場所がわかりにくいときはご連絡を)
県ホームページでのご紹介はこちら



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本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 文化振興課 〒514-8570 
津市広明町13番地
電話番号:059-224-2176 
ファクス番号:059-224-2408 
メールアドレス:bunka@pref.mie.lg.jp

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