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地方財政の充実及び強化を求める意見書

地方財政の充実及び強化を求める意見書

 子育て支援、医療、介護などの社会保障、被災地の復興、環境対策、地域交通対策など、地方自治体は、その果たす役割が拡大する中で、地方創生に関する地方版総合戦略の策定など、新たな政策課題にも直面している。一方で、地方公務員をはじめ、公共サービスを担う人材が減少する中で、新たなニーズへの対応が困難な状況となっている。これらのことから、必要な人材の確保を進めるとともに、それを支える地方財政の確立を目指す必要がある。
 去る6月30日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太方針)において、政府は、平成30年度までの地方一般財源総額の確保を示す一方で、高齢化による社会保障関係費の増加を毎年5,000億円程度とするなど、実質的に抑制する方針を打ち出している。
 本来、地方財政計画は、地方で必要な公共サービスを提供するための財源を確保するために立てられるものであり、財政再建目標を達成するために、不可欠な公共サービスが削減されることになれば、本末転倒であり、国民生活と地域経済を疲弊させることになる。
 このため、平成28年度の政府予算及び地方財政計画の検討に当たっては、国民生活への影響を考慮しつつ、歳入・歳出を的確に見積り、人的サービスを確保するための社会保障関係費の充実及び安定的な地方財政の確立を目指すことが必要である。
 よって、本県議会は、政府に以下の事項の実現を求める。
 

                                 記

1 社会保障、被災地の復興、環境対策、地域交通対策、人口減少対策など、増大する地方自治体の財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源総額の確保を図ること。特に、骨太方針に示された地方一般財源総額の確保を確実に進めること。

2 子ども・子育て支援新制度、地域医療構想の策定、地域包括ケアシステム、生活困窮者自立支援、介護保険制度や国民健康保険制度の見直しなど、急増する社会保障ニーズに対応し、及びこれに係る人材を確保するため、社会保障関係の財源を確保するとともに、地方財政への措置を的確に行うこと。特に、高齢化による社会保障関係費の増加を地方財政計画に適切に反映させること。

3 復興交付金、震災復興特別交付税などの復興に係る財源措置については、復興集中期間終了後の平成28年度以降も継続すること。また、平成27年度の国勢調査の結果を踏まえ、人口が急減し、又は急増する地方自治体の行財政運営に支障が生じることがないよう、地方交付税の算定の在り方を検討すること。

4 各種税制の廃止・減税を検討する際には、地方自治体の財政に与える影響を十分検証した上で、代替財源の確保など、財政運営に支障が生じることがないよう対応を図ること。また、償却資産に係る固定資産税については、市町村の財政運営に不可欠な税であるため、現行制度を堅持すること。

5 平成27年度の地方財政計画に計上されている「歳出特別枠」及び「まち・ひと・しごと創生事業費」については、地方自治体の財政運営に不可欠な財源となっていることから、来年度以降も現行水準を確保すること。また、歳出特別枠の財源措置については、臨時的な財源から恒久的な財源への転換を図るため、社会保障、環境対策、地域交通対策など、経常的に必要な経費に振り替えること。

6 地方交付税の財源保障機能・財政調整機能の強化を図るため、市町村合併の算定特例の終了を踏まえた新たな財政需要の把握、小規模の地方自治体に配慮した段階補正の強化などの対策を講じること。

 以上のとおり、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

    平成27年10月20日

             三重県議会議長 中 村 進 一

(提 出 先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
復興大臣
地方創生担当大臣

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