このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

スマートフォンサイトへ移動

三重県議会 > 県議会の活動 > 委員会 > 委員会会議録 > 平成30年度 委員会会議録 > 平成30年6月21日 環境生活農林水産常任委員会 会議録

平成30年6月21日 環境生活農林水産常任委員会 会議録

資料はこちら

環境生活農林水産常任委員会
会議録

(開 会 中)

 

開催年月日   平成30年6月21日(木曜日) 午前10時0分~午後3時43分
会議室       201委員会室
出席     8名
            委員長    廣 耕太郎
            副委員長  彦坂 公之
            委員     中瀬古 初美
            委員     藤田 宜三
            委員     今井 智広
            委員     水谷  隆
            委員     山本  勝
           委員     西場 信行
欠席      なし
出席説明員
    [農林水産部]
           部長                           岡村 昌和
           副部長                          前田 茂樹
           次長(農産振興担当)                 森内 和夫
           次長(農業基盤整備・獣害担当)          辻森 芳宜
           次長(森林・林業担当)                前田 芳宏
           次長(水産振興担当)                 仲   越哉
           農林水産総務課長                  佐脇 優子
           農林水産財務課長                  村田 洋一
           フードイノベーション課長               竹田 久夫
           団体検査課長                     谷   幸次
           担い手支援課長                    近田 恭一
           農産物安全・流通課長                 秦   和夫
           農産園芸課長                      矢野 次男
           畜産課長                        斉藤  肇
           農業基盤整備課長                  藤本 隆治
           農山漁村づくり課長                  杉井 孝充
           農地調整課長                     郡山 武司
           獣害対策課長                     近藤 和也
           森林・林業経営課長                 横澤   篤
           治山林道課長                     伊達 直哉
           みどり共生推進課長                 朝倉 嗣雄
           水産資源・経営課長                 荒島 幸一
           漁業環境課長                      山田 浩且
           水産基盤整備課長                  福田   渡
           人権・危機管理監                   野村 廉士
           農林水産政策・輸出促進監             糀谷   斉
           家畜防疫対策監                     巽      俊彰
                                             その他関係職員
委員会書記
           議事課     班長           中西 健司
           企画法務課  主幹            小端 邦彦
傍聴議員     なし
県政記者     1名
傍聴者       なし
議題及び協議事項
第1 常任委員会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第121号「三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
 2 請願の審査
 (1)請願第48号「主要農作物の種子を守る新たな法律の制定に関する意見書の提出をもとめる請願書」
 3 所管事項の調査
 (1)「平成30年版成果レポート(案)」について(関係分)
 (2)みえ農業版MBA養成塾について
 (3)みえ森林・林業アカデミーの開講について
 (4)三重の森林づくり基本計画の改訂について
 (5)みえ森と緑の県民税の見直しについて
 (6)浜の活力再生プラン等の取組について
 (7)伊勢湾アサリ復活プロジェクトの進捗状況について
 (8)各種審議会等の審議状況の報告について
 
【会議の経過とその結果】
 
〔開会の宣言〕
 
第1 常任委員会(農林水産部関係)
 1 議案の審査
 (1)議案第121号「三重県の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例案」
   ア 当局から資料に基づき補充説明(岡村部長)
   イ 質疑
○廣委員長 それでは、御質疑があればお願いいたします。

○西場委員 三重県は津市、松阪市など17市町の指定があるというでしょう。どうして三重県はこんな多いのですか。なぜ、市町村はこういうのを進んで受けようとするのですか。

○郡山課長 本県、伊勢市を含めて18市町指定をされております。その理由ですけれども、1つは鈴木知事がこの問題を抱えるプロジェクトチームの座長になりまして進めてきたことから、知事並びに当時の部長も含めて、市町の首長、市長とか町長に対して直接説明もし、取組を進めてきた結果であるというふうに考えております。

○西場委員 三重県は、知事先頭に、そういうものを進めようと、こういうところは、こういうような状況を呈しておると、私もそういうように思います。このような農地転用を市町村に権限を移譲していくということは、農山村にとって、いい形の結果を残すかどうかということについては今後のやり方次第だと、こう思うんです。優良な農地が多用途に、安易に簡易に変更されていくことはあってはならない、こういうように思いますが、その受け皿となる市町村のウエートというのが大きく強くなると、こういうことなんですね。
 三重県にとっては仕事量が減っていくということもあるけれども、それは一面的な三重県にとってのメリットというのか、変化ではあるけれど、ある面、市町村に対する指導も大事だし、この傾向に対して、そのいいところ悪いところ、きちっと精査して検証して、今後の農地転用のあり方が悪い方向に暴走しないようなことにきちっと歯どめをかけねばならんと、そういうことを県として検証して、ちゃんと方向づけを持ってどういうふうに指導していくのか、この問題は必ずしも知事が旗を振っているから進めるんだという簡単な気持ちじゃなしに、しっかり部局として慎重に対応していってやってもらいたいと、こういうように思うんです。何かあったら。

○岡村部長 まさに委員、おっしゃったように、この制度については、大きく2つの点から推進されていくべきものかなと思っていまして、1つはもちろん優良な農地の確保、それと一方で2つ目が分権自治の推進といいますか、地方分権の推進というか、そういう形の中で制度が見直されて、移譲というふうなことで指定市町村ということになっておりますので、その2つを十分に踏まえながら進めていく必要があるというふうに考えています。
 また、移譲といいますか、指定する際には、主に3つの条件もありまして、この農地転用の許可制度を適正に運用すること、それと優良農地を確保する目標を立てること、市町村においてですけど、市町村において、そのしっかりした体制が整っていることというふうなことでもって指定をしておりますので、そのような体制と条件をしっかりと確保、確認もしながらやっていきたいと思っています。
 また、今後も県においても大きな農地転用に関しては、県の同意も伴います農業振興地域の除外ですか、そういったものもありますので、実際的にはそういった点で十分かかわっていきたいと思っていますし、また個別の案件につきましても、これまでも同様に、そういった市町からの相談等も対応しながらやっていきたいと思いますし、今後進めていくに当たっては、しっかりと検証をしながら適正な運営がなされていくように、県としても対応していきたいというふうに考えております。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、これで本議案に対する質疑を終了いたします。
   ウ 委員間討議   なし
   エ 討論      なし
   オ 採決      議案第121号   挙手(全員)   可決
 
 2 請願の審査
 (1)請願第48号「主要農作物の種子を守る新たな法律の制定に関する意見書の提出をもとめる請願書」
   ア 意見陳述    なし
   イ 質疑      なし
   ウ 委員間討議
○廣委員長 次に、委員間討議として、本請願に対する委員の皆様の御意見をお願いいたします。

○水谷委員 この請願につきましては、いろいろ我々も検討もさせていただきました。ただ、まだまだ種子法の廃止の後で、いろんな国や県の動きもこれから出るようやに聞いておりますし、また、国のほうも交付税措置、これは種子法の継続云々にかかわらず、都道府県に対しての交付税措置については継続していくということも聞いております。だから、そういった面を含めて、我々としてももう少し知りたいし、勉強していきたいというふうに思いますんで、私としては、できれば継続にしていただければと思っておりますので、よろしく御検討をお願いしたいと思います。

○廣委員長 ありがとうございます。
 他に御意見はよろしいでしょうか。

○西場委員 この種子法廃止については、1年前であったんですが、廃止の影響というものが、なかなかはかり知れないところがありまして、後追いになりましたが、いろいろ勉強してくると、各地方の農業、米、麦、大豆生産に大きな影響を及ぼしてくるということで、大変懸念をしております。それだけに、この対応として、この委員会でも話がありますように、県としての条例化について鋭意検討していくべきだと、こういうように思っておりまして、そこに周知をしております。そういう議論の中で、また国の廃止した法律について、どういう形でそれを復活する、あるいは新法を求めるということも必要になってくることもあろうとは思いますが、現時点でそのことに対して、この委員会で結論を出すのはなかなか難しいと思いまして、先ほどの水谷委員と同じように継続を望んでおきたいと思います。

○藤田委員 2人の委員のほうから継続のお話が出てまいりました。私もこの種子法がなくなったということについては大変心配をしておる一人でございまして、その件に関して条例というような話もさせていただきましたけれども、なくなったけれども、県としては今までどおりやっていくんだというお話も伺いいたしておりますし、同時にその下にある規則を守った形でやっていかれるというふうに聞いておりますが、それがいつまで続くんだという心配が、農業関係の皆さん方、実際にやっている皆さん方がお持ちでございますので、この辺のところをやっぱり、少なくとも県の条例でというようなことを私も思った一人でございます。
 ただ今回、この常任委員会で種子法を含めた主要6品目についての研究をしていくということでございますので、その成果の中で、今回の請願も含めて検討していくということであれば、皆さん方、そういう御意見でございますので、了とするのかなというふうには思いますが、種子法が本当になくなったということについては大変心配もしますし、なぜなんだろうという、本当に思いを持っておる、そんなことでございますので、継続ということであれば、調査をしながら結論をということでございますので、了とさせていただきたいと、こんなふうに思います。

○廣委員長 ありがとうございます。
 他によろしかったでしょうか。

○山本委員 意思表示だけはしておきたいと思いますけど、やっぱり種子法のこの問題については、他県では先見的にいろいろ可決されている面があるかもわかりませんけど、もうちょっといろいろ議論をしていくという意味では継続審議で、できたらお願いしたいと思います。

○今井委員 意思表示をしておきたいと思います。私も継続でお願いをしたいという形で、今、各委員のほうからもお話がありましたけれども、種子法の廃止によって不安に思われている方もたくさんいらっしゃるのも事実であります。
 一方で、水谷委員も言われましたけれども、今後、都道府県で種子生産の予算が確保されるように取り組むべきということが国のほうでしっかり附帯決議でされて、それが今後どのようにしっかり担保されていくのかということ等も見きわめていかないといけないと思います。一方で条例のこともお話がありましたけれども、ちょうどこの常任委員会で重点調査項目の中で、委員長、副委員長のほうも、この種子法のことについて、今年度しっかりと委員会の中でも調査していこうということでありますので、まだまだ少し勉強させていただきたい部分もあり、継続審査でお願いできればと思います。

○中瀬古委員 済みません、もう皆様、言っていただいたように、私も自分の思いも含めてなんですけれども、農業に従事する方々、いろんな方々から、この種子法の廃止によって、その後のお話も聞かせていただいております。セミナー等にも参加させていただきました。先ほどからのお話にありますように、国の附帯決議というところもあるんですけれども、私もよりしっかりと勉強もしていきたいと思っておりますし、いろんなもう少し詳しいところも知りたいので、しっかりとこの後、いろんな議論が必要かなというふうに思いますので、皆様おっしゃいますように、継続ということでお願いしたいと思います。

○廣委員長 ありがとうございます。
   エ 採決      請願第48号   挙手(全員)   継続
 
 3 所管事項の調査
 (1)「平成30年版成果レポート(案)」について(関係分)
    ・全体説明
    ・施策311、312、147
   ア 当局から資料に基づき説明(岡村部長、前田副部長、森内次長、辻森次長)
   イ 質問
○廣委員長 それでは、御意見がありましたらお願いします。

○今井委員 それでは、まず獣害対策の推進のところで、目標達成をしていただいたということで、昨年度より5600万円減したということなんですね。それで、確認をさせてもらいたいのは、ここで対象になる被害金額というのは、この前、一般質問でもあったのかなと思うんですけれども、対象となるのは、どういったところなんでしょう。一般農家まで全部入るのか、そこをもう一回、教えてもらいたいと思います。

○近藤課長 被害につきましては、各市町が被害の状況の把握をしておりまして、それから一定の単価であるとか、率であるとか、そういった形で出してきておりますので、1軒1軒の農家から聞き取ったりしているものではないということになります。

○今井委員 平成27年度、28年度、29年度、同じ基準で市町のほうから報告をいただいているということで、いいのかどうかというのも確認をさせてもらいたいです。というのも、農業の出荷額も増えとるので、そことの関連もよくわからないんですけども、私も実家のほうが山の中で、獣害のひどいところなんですけども、耕作放棄地も増えてきとる中において、要は生産量全体、生産数ですよね、田んぼや畑を含む、面積的に増えとるのか減っとるのかというと、僕は減少傾向にあるのかなというふうに思います。ですので、もともとの金額が減っていっとるんであれば、この被害額も減って当たり前というふうに個人的にちょっと思うんですね。言い方をかえれば、これが正しいかどうかわかりませんけども、合計特殊出生率なんかも、女性のそこの人口が減ってくれば、その減った中で出産していただく方が増えていけば上がっていくというような、もともと母数が変わってくる形になるので、数字というのはそれによって変わってくる傾向が、他のことでも言えると思うんですが、ここではどうなんですか。
 要は被害額というのが一定の基準で毎年報告をされるような仕組みになっとるのか、市町のほうで把握してもらっているということですので、その辺がどのように統計として整理されとるのかというのをちょっと教えていただきたいと思います。

○近藤課長 被害面積を、例えば面積があるものにつきましては、面積をまず把握して、それにその面積から取れる収量、それからその被害の程度を掛けて被害量を算出します。その被害量に対して、またその基準の単価を掛けるということで被害額を把握しておりますので、面積であるとかは変わりませんが、例えば反収であるとか、それから基準単価であるというのは年度ごとに変わる可能性はございますので、そこは変わらないということはないかと思います。

○辻森次長 補足させていただきます。
 農林水産物の被害につきましては、農林水産省からの依頼により、国が示す野生鳥獣による農作物の被害実態調査要領というのがございます。それに基づいて、市町におきまして農産物の被害面積や被害量、被害金額が調査されて上がってまいります。林業被害につきましても、同じように林野庁から出ております森林被害統計資料調査要領に基づき、市町において調査をされております。同じく水産被害状況につきましても、農林水産部のほうが内水面のほうに聞き取りを行いまして算出しておりまして、年度ごとの算出の基準というのは変わっておりませんので、傾向についてはこのようなことだと思っております。

○今井委員 ありがとうございました。
 もともと獣害がひどいので、もう田んぼもようやらんわ、畑もやっても取られるでというような方々も一方でいらっしゃって、そうなっていくと母数が減ってきておれば、農業の田んぼや畑や、ほかの林業も水産業もあると思いますけれども、もともとの収量が減っとるんであればですね、面積等が減っておるのであれば、被害額も減って当たり前たと思ってしまうところがあるので、この数字の見方というのは、私自身、どんどん減っていくことがいいんですけども、農業の面積が変わらずに、ここが減っていくんであれば、非常にすばらしいことだと思うんですけど、そっちがもし減っとったら、そっちとの兼ね合いというのがどうかなというのを、また今後、教えていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それと、そこのところでジビエとして利活用された野生獣の頭数というのは、どのように把握をされていらっしゃるのかなというふうなところを聞かせてください。例えば三重県で先ほどの報告で、2ページ下のほうで、県が920頭を捕獲しましたと。市町のほうでも捕獲をされておると。どれぐらい年間捕獲されて、そのうちこの1029というのが、県で捕獲したものは全部利用されるような流れになっておるのか、この捕獲野生獣の利活用された頭数の数え方というのを、ちょっと教えてもらいたいと思います。

○竹田課長 この1029頭というものは、みえジビエとして利活用されたというふうにしてございまして、みえジビエという登録をしてみえる解体処理施設が県内に7施設ございますので、そこにおいて処理されました鹿とイノシシというふうな数をカウントしてございます。

○今井委員 わかりました。それでは、あくまでもそこに登録されとるところの7施設で活用された数ということで、それ以外に個人等でも捕獲をされて、家で食べるといいますか、そういうのは全く統計もとることもないということでよろしいですか。地域によっては、地域の祭り等で、そういったものを振る舞ったりというような取組もありますけど、そこがジビエに登録しとるかどうかわかりませんけども、一部地域の取組として捕獲された、そういったジビエ、鹿やイノシシを来てもらった方に振る舞おうというようなことは、カウントされてないということでいいわけですね。

○竹田課長 そのとおりでございます。

○今井委員 じゃ、ここでの目標はしっかりと達成してもらう、今後さらに達成してもらうことと、一方で、一般でもそうやって活用してもらうことも増やしていくということも、僕は大事なんかなとそのように思っておりますので、その辺も今後、各地域の取組等も、もっと私も勉強して、またいろいろ調査をしていきたいと思います。
 もう一点だけ、済みません、12ページの農業産出等額というところの部分で、もう一度ちょっと教えてもらいたいのですけども、平成27年度から28年度が増えて、29年度も増えております。これの一番の要因は何になると考えたらいいんですかね。15ページのところで米価が2年連続で堅調に推移したこともあって目標を達成できたというふうに書いてもらってあるんですけども、2年連続ですけども、28から29年度は、こうやって約20億ぐらい増やしてもらっとると思うんですけども、これはここで言う農業産出等額の中で、何が特に増えることが牽引役になったのかというのをちょっと教えてもらいたいと思います。

○森内次長 平成28年度から29年度になって大きく伸ばしたのが米、これが約30億ほど増加しております。ほぼこの増加額の大半が米に起因したものかなと思っております。
 実はこの平成29年度の実績値、数字としては28年度の数字なんですけども、28年度の米は作況が105ということで、ここ10年来ない豊作年であったということもございまして、こちらが大きく伸ばす要因となっております。

○今井委員 ということは、米で増えた分、減っとるとこもあるという、この中身ですね、平成29年度は30億、米で増加をしたということで、ここは28年度の数字なので、また違う数字になるのかわかりませんけども、この約20億、実績として27、28年度の間で20億変化がありますけども、これの例えば細かいとこというのは、どこまで出されておるのかというのを教えてもらえれば。

○森内次長 最終的には1175億から1194億ということで19億、20億弱増えているわけなんですけども、それの内訳としては、まず米で30億ほど増えたわけなんですが、一方で豚価、それから卵価等の状態が低下傾向にあったということで、豚でマイナスの14億、それから鳥でマイナスの15億というような状況になっています。一方、肉牛、乳牛で増えまして、畜産部門全体としてはマイナスの15億という部分が、一番マイナスの要素としては大きい状況になります。
 あと、野菜類については2億の増加、一方、果実については2億の減少、麦類については4億の減少、豆類については1億の減少というようなことで、大きなこういった区分けごとに統計等のほうで把握をさせていただいている状況です。

○今井委員 ありがとうございます。
 その辺の数字を、またいただけるもんでしたらいただきたいと思います。ここの数字だけ見ると、ああすごいなと思うんですけども、今、聞かせてもらって、米は30億は上がっとるけど、豚のほうではマイナス14億等で、畜産で合計マイナス15億とか、麦でマイナス4億とか、じゃ、そこはそれでいいのかどうかということもしっかり見ていかないと、今後いけないのかなというふうに思っておりますので、その辺をまたぜひ教えてもらいたいと思います。
 1点、先日、新聞で東京のほうで、三重県の食材をどれぐらい使ってもらっているか、アンケート調査を県でされたんですかね、その中で、なかなか三重県と接点がないということ等がアンケートの結果からわかってきたり、求める食材にはストーリー性が欲しいとか、そういったことも使う側は思われとるということなんですけど、フードイノベーション課になるのか、今後そこに対してはどのように、今、一生懸命これからもっとオリ・パラで使っていただけるようにアピールしていってもらうのはもう当然だと思いますけども、具体的にアンケートをとられて、そこに対して具体のアプローチとして、どういうことを考えられておるのかというのを教えてもらえればと思います。

○竹田課長 現在、マーケティング調査のアンケート結果をもとにしまして、そもそものアンケート調査の趣旨というものが、首都圏を中心にしたホテルに対して、今後、プロモーションをかけていくに当たって、全部のホテルにプロモーションをかけるわけにはかいかないので、意向を持っているホテルを確認したいというふうな格好でアンケート調査をさせていただいたというものですんで、先ほどのお話の中で、特にそういった取引のルートが今までわからなかったというふうな結果があったりですね、そういったことに対しては、今年もホテルに対して様々なそういうフェアの提案なりなんなりをしながら、今後やっぱりそのあたりが取引ルートをしっかりと県産の、少量の生産であっても取引ルートがうまくできるような、そういう取組を模索していきたいなというふうなことを考えていきたいというふうに思ってございます。
 もう一つは、その食材を使うに当たっては、やっぱりストーリー性とか、そういったことを重視してみえるというふうなことをお聞きして、それは三重県としては以前から、そのあたりは非常に重要なことだろうなというふうに考えてございまして、特に三重を代表するような三重ブランドというふうなものをまず中心にしながら、そのストーリーというふうなものをしっかりと知っていただくような、そういうふうな取組をさせていただいたり、さらに、ホテル等の方々に、もし機会があればということで、ぜひ三重県のほうに来ていただきたいというふうなことで県内を御案内して、そういった生産者の方の思いも直接聞いていただいたりと、そういうふうなこともしながら、できるだけ首都圏のホテル等の方々にそういったことを認知いただくような、そういう取組を今している最中でございます。

○今井委員 今言っていただいたこと、本当に力を入れてやってもらいたいと思います。農林水産、つくっていただいておるところは、いいものをつくることに本当に集中もされていると思います。それをしっかり売りたいという思いも、食べてもらいたいという思いもあると思いますけど、一方でやっぱり流通のところになると、生産者だけではやれることも限られてくると思いますので、特に流通、またアピールという点に関しては、県や市町、また流通にかかわっていただくような関係団体としっかり連携を図りながら、生産者の、また三重県のおいしい食材、安全な食材を、県が中心になって他部局と連携、他団体と連携しながら進めてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。

○廣委員長 他にございませんか。

○水谷委員 獣害対策と農業振興、これについてちょっとお聞きしたいんだけど、農業の振興については、いろいろ施策を講じてやっていただいております。そして先ほども出ていましたように、東京オリ・パラについても食材をどんどんと高品質なものを出してくるということで、非常にいいことやと思っておりますが、一方、我々の地域、特に北部の中山間地域については、非常に苦労していることがいっぱいあるわけですよ。もちろんご存じやと思うんですけれども、例えばこの獣害対策に結びついていくわけだけど、この間もたまたまその地域に行ったら、電気柵を張りめぐらしておるわけよね。ところが当然、少しずつ壊れていくわけです。そういった人がたくさん出て修理をしておりましたけれども、獣害対策にしても、そういったとこへも非常に目を向けていただいて、やっていただいておるんですけども、まだまだ完全に行き届いていない点がたくさんありますんでそういったことも、もちろん、市とよく連携を保ってやっていただいていると思うんですけどね、そういった状況も把握していただいて、もう少しそういった小農業、大体10町歩から20町歩ぐらい、多いところは40町歩ぐらいの田んぼをまとめて営農とか、そういう形でやってみえるんだけれども、そういったところに、もう少し農業に目を向けていかないと、この人たちが支えておるわけですよ、そういった地域の農業を。これが先ほど出ていましたように獣害でいろいろやられてしまうと、もうやめたというようになって、特に水田が中心ですけどね、そういう点が1点あるということ。
 もう一点は、パイプライン化というのは、その辺は進んでいないんですよね。だから川からもちろん取水しておるわけですよ。その川の河床が当然上がってきて、非常に浅くなってきているわけね、川が。どうして水が取れないと。その状況の中で台風とか大雨が降りますと、当然その砂利などが田んぼに直接入ってくるわけですよ、こういったことが今までも多々ありました。そういった点も含めて、これは農林水産部じゃないんでしょうけれども、県土整備部とよく連携を保ちながら、そういったことについても、河床整備についても農業と密接な関連がありますので、もちろん災害もありますけど、その辺もぜひ横のつながりでやっていただきたいというふうに思います。いろいろありますけれども、そういうことも含めてお願いしたいということ。
 獣害対策、いろいろ先ほど今井委員からも出ておりました。一般質問で出ておりましたし、また関連質問でも出ておりました。特に私が言いたいのは、員弁の地域にツキノワグマが出たということで、これは最近では、実際に出たのは2回で捕獲されたのが2回、ワナとあれでね。まだ、員弁の藤原地域とか端の地域では、熊を見たという人が何件かあるわけですよね。当然これからもそういう状況になってくるんではなかろうかというように思います。
 三重県については、条例でそういったものを銃殺したり捕獲してはいかんと、こういうふうになっておりますので、そこがですね、もう何十年も前につくられた条例が、実際、現状に合っているのかと。この間の質問の回答、いろいろありましたけど、ちょっと私は聞いとってあやふやな面がありましたんで、そういった面をもう少しはっきりして、住民に安心を与えるようにしていかなければいけないと。例えば北部地域のツキノワグマと、紀伊山地か、あの辺のツキノワグマとは全然生態的にどういうのかはわかりませんけども、やっぱり違うと思うんだよね。希少動物として大事に指定していくと、すぐ隣はもう岐阜県ですから、岐阜県にもし仮に熊が行ったら、何かあったときは、もう射殺してもいいとこういうことなんで、その辺がそれぞれの地域によって相当僕は違いがあると思います。例えば猿とかイノシシ、鹿は非常に農産物に被害があるでしょうけど、熊は人間に被害を与えるというのは、非常に強い恐怖心を持っているわけですね、皆さん。たまたま今回の場合は、国道のすぐ横の水田の横のところで捕らまったということですので、やっぱりそこへ当然ながら農家の人は行かれるわけですから、そういうことも含めて、恐怖心が全く今、去ってないんですよ。そういうことで、ぜひとも三重県の条例を含めて、これからの対応策を考えていただきたいと思いますので、その辺についての意見を少し。

○辻森次長 小規模集落等への獣害の対応について御説明させていただきます。
 県では、獣害対策につきましては、個別の集落のアンケート等を中心にとらせていただきまして、やっぱりその中で取組をする中で、集落の取組というのが一番大事だと考えておりまして、そのアンケートをとる中で、どこにけものが出てくるかとか、どこで被害が大きいかとか、そういうことを調査していただく中で、獣害マップというのをつくっております。その中で、獣害の5カ条というのがございまして、集落内の残渣とか、そういう不要な果物とか、そういうけものが出てくる餌場をなくす取組が1つ。耕作放棄地などの隠れ場をなくすという取組が1つ、次といたしましては、適正にほ場とか集落を囲うて、けものが入ってこないような対策をするということが1点。あと、猿とか追い払うということで、恐怖心を植えつけて、なるべく集落に寄ってこないような対策をするということが1点。あとはもう一点、適切に捕獲するということで捕獲していく、この5つを重点的にやっております。
 特に、小規模な集落につきましては、それぞれの地域に、具体的には中央普及センターとか、各事務所の、農業普及センター、市町も入っていただきまして、集落座談会などの取組を通じまして、地域の実情を把握させていただく中で、どういう取組をさせていただくのかが一番大事かなということで進めていきたいと考えております。
 特に、小規模な集落につきましては、追い払いへの支援とか、おりで捕獲する場合、どの辺に捕獲すれば一番いいのかとか、現状、どの辺が一番課題になっているかというのを、よく御相談させていただきまして、それでなるべく効果的な取組になるように、県のほうも支援させていただきたいと考えております。
 その中で、集落によりまして、高齢化等によりまして、取組、例えば捕獲が進まないというようなところにつきましては、集落ぐるみの捕獲の取組とか、集落を越えた捕獲の対応とか、そういうところにも、促進のほうにも注力させていただきまして、やはり獣害カルテとか獣害マップ、市町の地域の住民の方々と話していく中で、一番課題となっているところを見つけてやっていくということが大事やと考えておりまして、獣害というのは、効果的にこれを打てばすぐに減るということはなかなか難しいと思いますので、それぞれの取組を進ませていただく中で小規模な集落に対しても支援していきたいと考えております。

○水谷委員 今そういうふうにおっしゃったんで、いろいろこれからもやってもらえると思いますけれども、先ほど言われましたように、非常に地道な取組をしていかなければいけないと。簡単に、じゃ、こうしましょうと、すぐ追っ払って撃ちましょうとか、そういうわけにもいかんし、そういう人も減ってきているし、もちろん農家の方も、家の人もですね、そういったいろんな残渣だとか、いろんなけものが食べたいようなものを置くということは比較的なくなっているんですよ、だんだんおりてきているんで、家の中にも入ってくるわけですね、猿なんかは当然ね、そういう状況の中で、どう対応していくというのは非常に難しいんで、やっぱり地元の市とよく連携をしていただいて、こことの連携が僕は非常に大事やと思うんですよ。そこを強くこれからもやっていってほしいなと、こういうように思います。よろしくお願いしたいと思います。

○近藤課長 5月29日に、熊が誤捕獲されてございます。議員言われますとおり、岐阜県のほうでは対応が違う、それからというお話がありますが、岐阜県のほうは、狩猟鳥獣ということで認められてございます。それからまた第2種鳥獣管理計画ということで、年間に狩猟とそれから有害捕獲の頭数を決めて、要は、ツキノワグマは安定的に生息しているという判断のもとでそういった計画がなされています。
 一方、三重県のほうは、生息頭数が250頭に満たないということで希少動植物種ということになっていますので、ここにつきましては、県の対応が分かれているところでございます。
 種のことでございまして、これは非常に難しいことになりますので、これから、研究をさせていただきまして、その条例の改正できるできないは、全く未定でございますが、そういった中で、まずは研究のほうからということで、現在、考えております。

○水谷委員 ツキノワグマの生息が250頭というふうに今、おっしゃいましたけど、例えば紀州のほうはそのくらい、どんだけおるか知りませんけれども、じゃ、三重県の中で、岐阜県と県境なんだよな、あれ、だから、どっちのと言っても、それはわからんわな、これは岐阜県の熊です、これは三重県の熊です、そんなことはわからないと思うんですよ。だから、そこがどういうことで生息数を調べるかわかりませんけども、例えば1回出てきた熊がまた出てきたと。2回、3回出てきたら撃ってもいいというようなことも言われていましたけど、そんなの正直なところわかりませんやんか、1回出てきた熊が2回目出てきたということは、発信機をつけて管理しとればわかりますけどね。
 だから、そういうこともあるんで、条例をつくるかつくらんか意見も分かれているとおっしゃいましたけども、やっぱりこれは地域の人がもっと安心できるような方法を考えていただくためには、もっと早く条例検討してもらわなければいけません。そうしないと、いつまでもその地域の人はおびえているんですよね、正直なところ。もう熊の話しか出ないんですから、話題は。その辺をやっぱり県として考えていただかないと、のんびりしとる場合じゃないですよ。ぜひ、よろしくお願いします。部長、いかがですか。

○岡村部長 確かにおっしゃるとおり、いなべ市については3年前のこともありましたので、非常に住民の方が不安を持っていらっしゃるということも聞いておりますし、また、そのときの対応も大変苦労されたというふうに考えております。
 その3年前の事件のことを踏まえて、マニュアルを改定したということではあるんですが、今回のことを踏まえまして、まずはマニュアルを再度見直させていただいて、住民の方が安心していただくような対応も必要なのかなというふうに考えております。今回誤捕獲ですので、誤捕獲でまだ具体な被害は出ていない状態で捕まったということですので、基本的には、原則、捕獲された市町内への放獣ということになっておりますので、その方向で対応していくことを引き続き検討はしていきたいとは思っておりますが、今後のこともありますので、何か一定の条件のもと、有害捕獲なりで捕獲できるような、そういうふうなことも必要かなというふうに思っております。
 ですので、今のマニュアルでも、例えば集落周辺へ出没した場合とか、人身被害があった場合、またはそのおそれがある場合等については、有害捕獲を検討できるというふうになっておりますので、その条件をもう少し厳格にしながら、生体、生息数の保護とバランスをとりながら対応できるようなことも早急に考えていく必要があると思っています。
 それとあと、今、委員おっしゃった、いわゆる養老、鈴鹿山系と紀伊山系の熊の違いというのも、やはりこれは研究課題かと思っておりまして、基本的には、条例によって指定したときは、紀伊山系の熊についての希少動物ということで、鈴鹿山系は想定はしていなかったというか、生息しないというふうなことを前提にして整理をされておりますが、現在、鈴鹿山系でもこういうふうに出没しておりますので、その熊が、紀伊山系で保護を要する熊等の同じなのか違うのかというのは、かなり専門的な調査検討も必要かと思っていますので、そちらについても専門家の意見を聞きながら、整理をしながら、検討していきたいと思っております。

○水谷委員 よくわかりました。いずれにしても危害があってからでは遅いんで、ぜひ、そういったことについて早目に検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。

○藤本課長 委員、先ほどの御発言の中で、農業の振興の中で、パイプライン化を進めるのに、河床が上がっている分が課題やという御意見をいただきました。河床が上がっているというのは、土砂がたまってということでございますが、それは1つには、河川の中にある固定堰というのがかなりの数ありますから、それが1つ問題になっているのかなというふうに考えておりまして、これは治水上に課題があるということで施設整備をするに当たりましては、利水者、あるいは河川管理者と協議しながら、計画的に進めていくということが大切かというふうに考えておりまして、当然、効率化を目指すならば、パイプライン化というのが非常に大事かなというふうには思っておりますが、その辺をきっちり協議しながら、計画的に進めてまいりたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。

○水谷委員 ありがとうございます。よくわかりました。そういった小さな農業者を、やっぱりしっかりと大事にしていかないと、これからのそういった農業の発展がないと思いますので、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございました。

○廣委員長 他にございませんか。

○藤田委員 熊の話が出ましたんで、実は鈴鹿でも熊が目撃されておりまして、水谷委員と全く同じ意見でございますので、ぜひとも早急にお願いをしたいということを、まず1点お願いしておきます。
 農業振興の点で、GAP(ギャップ)を取りましょう、認証取得を進めましょう、高校でもやっていただいているし、大学でもやっていただいておると、こういう形で動いていただいておるんですが、そもそもGAP、何で取るんやという話になったときに、オリ・パラの関係もあったんだと。当然、GAPというのは、要は農業経営をどうやって合理化していくのか、安全・安心をどう担保していくのかというような内容のものでございますので、それを認証取得していくというのは、農業経営の改善につながるというところで大変重要だと私も思っておりますが、オリ・パラ、それから輸出ということを去年、おととしあたりから、かなり前面に出して進めていただいておるというふうに思います。
 特に、オリ・パラ、いろんなことをやっていただいておるんですが、実際、どんな成果が出ているのかというのを1点お聞きしたいのと、それからもう一つ、輸出なんですが、かんきつ、それから牛肉、お茶も考えていただいておるというふうに思いますけれども、このあたりのですね、それが先ほど今井委員のほうから指摘があった売り上げがこんなに伸びていると。この裏の内容はどうなんだというお話があったと思うんですが、そういう県の施策がもうかる農業につながって、売り上げが上がっていっているんだよというところへ結びつけば、これはなかなかだなというふうには私も思いますけれども、実際このオリ・パラの施策をやり、輸出の施策をやって、どんな成果が出ているのか、これをお聞かせいただきたい。
 その上で、今後も続けていくということであれば非常によくわかった政策だと思うんですが、その辺のところをまずちょっとお聞かせいただけませんか。

○竹田課長 オリ・パラの成果の中で、昨年度からオリ・パラ、先ほど今井委員の質問にもありましたアンケート調査等も含めまして、今、オリンピック・パラリンピックが開催される首都圏に向いて、どのように三重県の農林水産品をPRしていくか、さらには今、実はオリンピックの組織委員会のほうでは、その食材提供に係るケータリング事業者と言われる方々を、これから選定していくというふうな状況になってきているんですが、まず、県としましては昨年度からそういったことも視野に入れながら、できるだけ首都圏での知名度をまず高めようというふうなことで、首都圏のできるだけラグジュアリーなホテルというふうな表現を使いますけれども、富裕層が泊まるようなところをターゲットにしながら、三重県のものを使ったフェアをしていただけないかというふうなプロモーション活動を展開してございまして、実は昨年度、首都圏では4つのホテル、その中にはマンダリンオリエンタルホテルのような超一流のホテルであったり、あるいはザ・キャピトルホテル東急と言われるような、永田町の横のホテルであったりというふうなところなどに、そういった働きかけをした中で、例えばマンダリンオリエンタルホテルでは、10月から11月にかけて、三重県の食材、それは伊勢エビであったりマダイであったりというふうなことを中心に、それ以外にもこれまで三重県にこういったものがあるというのが余り知られてなかったアテモヤであったり、そういったもの、あるいは錦爽キンソウドリやマイヤーレモン、そういうふうなものを使っていただくフェアというふうなものをしていただいたりということで、実は今、昨年度の取組の中で、そういったホテルとの関係性ができてきて、そのフェアをきっかけにした流通が、まだすごく限定的な規模ではございますが、始まってきているというふうなところではございます。
 そういったことを通じまして、三重県から首都圏へ向いて、いろいろな農林水産物を流通する際のルートみたいなものを、今、必死になってもがきながら構築していきたいなというふうなことをやっている最中でございます。

○森内次長 農産物の輸出につきまして御答弁申し上げます。
 農産物の輸出、様々な輸出ということで、米であるとか果樹、お茶、畜産物についての輸出に取り組んでいるところでございます。いずれも量的には全体に占める割合、少ないわけなんですけども、当然、少しずつ販路、それから輸出の進め方等をノウハウを身につける中で取組を進めていくということが大事なのかなということで、関係団体と一緒になって取り組んでいるというのが今の実態です。
 ちなみに輸出量につきましては、米につきましては、平成29年で約70トンの輸出、輸出相手国としては香港、中国あたりを中心に輸出をさせていただいているところです。また、かんきつ類につきましては、まず果樹類については、かんきつで29年度で約36トン、これは温州ミカンと中晩柑が中心になるんですけども、タイ、香港、台湾のほうへそれぞれ輸出をさせていただいているところです。また、果物の柿のほうなんですが、これについても29年度は12トン余り、タイ、香港のほうに輸出させていただいています。少し新しい取組としては梨、これは伊賀の白鳳梨の生産者の皆さんなんですが、シンガポールへの試験輸出に取り組んでいただいているというような状況になります。また、伊勢茶につきましては、昨年、一昨年、アメリカのほうのウィンターファンシーショーということで、食材を中心とする国際見本市のほうなんかにも出展して、ちょこちょこと引き合い等はございます。ただ、何トンというようなボリューム感にはなっていない状況なんですが、そういった取組も踏まえて、今年から「伊勢茶輸出プロジェクト」ということで、生産者、それから茶商、流通事業者が入ったプロジェクトを立ち上げて、3年後には1億円の売り上げ、輸出を目指そうということで取組をスタートさせていただいているところです。
 また、牛肉につきましては、これまで伊賀牛、松阪牛を中心に、アメリカ、香港、シンガポール等へ試験輸出的な、催事向けの輸出なんかに取り組んできておりまして、現在、米国なんかでは、伊賀牛の定番化に向けた取組に進めていこうということで取り組んでいます。
 また本年、平成30年度においては、29年度途中に台湾が新たに輸出可能国となりました。残念ながら月齢制限がございまして、松阪牛は輸出できないわけなんですけれども、伊賀牛中心に、ぜひ定番化に向けた取組につながるように、今年、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
 以上です。

○藤田委員 ありがとうございました。
 オリ・パラに関しては、スタートを去年あたりからしたと。そんな中で、つながりをもってオリンピック・パラリンピックを契機に、三重県の産品を、ホテルを中心にエンドユーザーにつなげていこうと、こういう動きだということなんですね。まだまだ緒についたという状況かなというふうにわかりました。
 それと輸出についても、そんな状況かなということで、そうすると先ほどの売り上げにはほとんど影響していないなと、こういうことなんだと思いますけども、可能性としては、かなり大きな可能性も持っているのかなというふうに思っておりますので進めていっていただきたいなというふうには思います。
 それともう一点、MBAの養成塾なんですが、平成29年度の人数と、それから今後の30年度、どれぐらいの人数を含めて考えてみえるのか。特に、その中に家が農家で、農家の後継者が入っているのかどうか。

○廣委員長 次の案です。

○藤田委員 そうか、じゃ、そういうことにします。
 以上です。

○中瀬古委員 先ほどもGAP認証の話が出てきておりましたが、ここで認証の件数も出てきているんですけれども、この件数というのが、例えば率、割合でいくとどれくらいになるのかということを、ちょっと聞かせていただきたい。
 それから、ここで本当にオリ・パラに対して進んでいくという中ですけれども、結局、そういうふうにして、それが経済効果であるとか売り上げとか、そういうところに最終的に結びついてくるというところになってくるかと思うんですけれども、そのあたりをどう考えていらっしゃるのかというのを聞かせていただきたいと思います。まず1点目なんですが、お願いします。

○森内次長 GAPの認証ということですよね。この資料、13ページのほうには29件なんですけれども、現在33件に年度当初から増えてきて、33件には至っています。
 率というのは、目標70件ということで、平成31年、目標70件ですので、目標に対する進捗率という意味では、約半分くらいまでは来ているのかなと思うんです。
 ただ、全農家に占める率ということになると、申しわけございません、ごく少数というような状況になります。ただ、私どもこのGAPについての考え方になるわけなんですけども、当然、今回こういうのに取り組み、契機としては、東京オリ・パラの食材調達基準にGAPが指定されたということ、これは諸外国のオリンピックなんかを見ても、例えばこの間のロンドンなんかだと、レッドトラクターというような認証制度が、当時かなり普及はイギリスのほうではしていたわけなんですけれども、その後、農産物なんかの取引の、スタンダードになってきているというような動きもございます。そういったことを踏まえてオリ・パラの食材向けということも当然ながら、その先、流通事業者あたりからの要望とすると、世の中の流れがGAP取得ということが必要になるのではないのかなというような点も踏まえて、GAPの普及推進というのを図っております。
 特に件数は全体には少ないわけなんですけれども、この指導員をしっかり育成していきたいということで、現在のところも100名を超えるGAP指導員、育成しております。人数では、日本で今トップの指導員を三重県では育成しているということで、今後、農家のニーズに合わせて、やはりGAPについては簡単には取り組めません。農家のしっかり取り組むという意識がないと取り組めませんので、農家の方の意向を踏まえて、しっかりサポートできる体制をつくっていくということを考えております。
 ただ、確かにGAPというのは、GAP取ったから付加価値がつくというものではなくて、ある意味、当たり前のことをきちっと記帳して再現ができるような形で、振り返りもできるような形で農業を取り組むという仕組みになるわけなんですけれども、個々のお一人の農家の方が個人でやられている場合、そこまでやらなくても全てのことは自分がやっていることだから、自分でわかっているんで、そういった方はGAP、余り必要性、感じられないと思うんですが、ただ、法人経営になりますと、いろんな部門で、いろんな方々が参画する中で、一つの農産物ができ上がるということで、その農産物の全ての過程において、どういうことがやられているかというのをきちっと、かかわったみんなが確認し合えるというような仕組みがこのGAPだと思うんです。そういう意味では、付加価値が生まれないわけではあるんですけれども、法人の経営を進めていく上では、非常に有意義な手法であるのかなということで、法人経営体を中心に働きかけ等もしながら進めていきたいなと思っております。

○中瀬古委員 ありがとうございます。
 リーダーの養成をされているのが100人いらっしゃるということを聞かせていただきましたので、それこそレッドトラクターの話も出てきましたけれども、そういうことと比較をされて言われるということで、そういう意味で出遅れているとか、いろいろ言われているところもあったりしますけれども、それでもやはり、個々でされていらっしゃる今のお話と、やっぱりいろんな法人の経営体のところというのも違いますし、そういう中で、これだけのリーダーの方々が、これからどんなふうに進めていかれるのかというところだと思いますので、そのあたりのことは、また見せていただきたいというふうにして思っております。ありがとうございました。
 それからもう一点は、売れる茶づくりなんですけれども、こちらのほうで、伊勢茶のPRのための高級ボトル茶の開発をされていました。こちらのほう、先ほどからもラグジュアリーホテルのマンダリンとかキャピトルとか、そのようなお話が出てきましたけれども、実際、この高級ボトル茶、開発されて、何かすばらしいボトルでしたけれども、それはどんなんだったのかということをちょっと聞かせていただきたいと思いますし、それによって知名度が向上しましたという、その知名度の向上ってどういうところで、それは図れたのかなという感じはするんですが、ちょっとそこから聞かせていただいていいですか。

○森内次長 昨年、県内で高級ボトル茶ということで開発させていただいて、これも事業者のほうでおつくりいただいて販売をしていただいているということで、これまで大小合わせて50本ほど売り上げがあったという状況です。相当単価高いものですのであれなんですが、一部、やはり伊勢高級ボトル茶ということで、それぞれ先ほどフードイノベーション課長のほうからも御説明しましたが、首都圏のラグジュアリーホテルであるとか、そういったところに売り込みをかけていくということで考えております。
 事業者のほうも、実際つくってしまうと、これは消費期限が非常に短い商品ですんで、ある程度受注生産的なスタンスで、シンボリックな商品ということでの販売を進めていくというようなことで、現在、取り組んでいるところです。

○中瀬古委員 50本という数字を、どういうふうに見ていらっしゃるのかというか、聞かせていただいて、あ、50本というふうに思ったんですけれども、この販売対価でありますとか、それから、それが出たからといって、ちょっと目玉にはなったかもしれませんけれども、じゃ、それが本当に、その次に続いていくのかなと思いますと、どうなんだろうというところがあるのと、海外に向けてというところも、これから輸出に向けての部分があるんですけれども、そういうところで、まずこの伊勢茶をもっともっと、やっぱり前面にということになると、この前、西場委員がおっしゃいましたけれども、関西茶業振興大会の三重大会ですね、そちらのほうに、やっぱりそれでしっかりと、本当にもう推し進んでいって、名が売れていくというところを、この三重県の生産、それこそ全国第3位というところから三重県の大会でありますので、そこが前に出ていかんといかんのかなというふうに思っております。その点について、どのように、この前も言っていただきましたけれども、聞かせていただきたいのと、そういうところから、やっぱり海外にというふうに向けていくというところも、意気込みがつくのかなというふうに思うんですけれども、その点について聞かせてください。

○森内次長 50本が多いか少ないかという部分は、いろいろあるとは思うんですけども、ある意味、よくこの値段で売れたなという評価もあるし、鳴り物入りで宣伝した割には50本で少ないんじゃないのという、見方によっていろいろあるのかなと我々も思っております。ただ、こちらの商品、先ほども少しお話ししましたが、定番化してどこでも置いて買ってもらえるという商品じゃなくて、伊勢茶が非常に品質のいい高級なものであると。高級なものもできるというか、高級茶葉であるということのシンボリックな商品という意味で、この商品の位置づけはあるのかなと思っております。
 ですから、高級ホテルであるとか、あと、特に今事業者のほうで準備しているのは、贈答用、中元、お歳暮用なんかの引き合いというのも結構来ているようですので、そういった贈答用なんかで、当然こういうのは贈られる方、受け取られる方というのは、ある意味、それなりの社会的なステータスの方も中心だと思いますんで、そういった方の口コミなんかも期待をしつつ取組を進めていきたいなと思っております。
 関西茶の振興大会につきましては、今から頑張りますといっても、もうお茶は収獲されて、茶葉加工されている段階ですので、ここはしっかり審査の中で上位が取れるように期待をしておるというところでございます。ただ、振興大会そのものがしっかり成功裏に終わるようにということで、そこはこれから茶業会議所とともに汗をかきながら、しっかり取り組んでいきたいと思っております。

○中瀬古委員 ありがとうございます。
 高級茶については、本当に超高級というようなものだったと思いますので、それよりも、もちろん、そこの部分もそうですけれども、やっぱり一般的にこのお茶が広まるというところになっていかないと、売れる茶づくりというのは、そういう超高級なものという鳴り物入りの話がありましたけれどもというところよりも、売れる茶というところが本来の目的だと思いますので、そういうところに向かって、先ほどの今度の茶業振興大会、もう今は、という感じでしたけれども、でもやっぱり汗をかいてというふうに言っていただきましたので、そのところはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。ありがとうございます。

○廣委員長 他にございませんか。

○山本委員 ちょっと時間が押しておりますので簡単に聞きたいと思いますが、農業の振興等については、活動指標が5つぐらいあって、全体進展度がA評価ということで、もう何も言うことがないんかなと、こういうぐあいに思いますのやけど、2点ほどちょっとお伺いさせていただきますが、1点目は米、麦、大豆の中の特に米施策の問題で、14ページのマル3のところに書いてございますけど、今年度からは米の生産目標の配分がなくなったということで、私も農家でございますので、今、前年並みにやっておこうかなということで作付をやったんですけども、この辺のところの今年度の米の生産目標の現在の実態、それとあわせて種子法は今、請願のところでいろいろございましたけど、特にこの種子法では、今までは米の種子をつくっとる場合には、農協のほうから、いろいろ稲を提供してもろうて、それに基づいて、私たちは田植えをやっとるんですけども、この種子法が廃止されるということになってくると、それがどうなるのかなと、こういうことをちょっと思うとるんですけど、例えば農協が供出米を受け付けてくれるときに、そのトレーサビリティというかな、その辺のところを抜きにして、昔ながらのように、自分とこで米を取ったのを毎年毎年、種にして、苗にして、それで田植えをしていくという、こんなところもありなのかな、それとも供出のときに、それが振り落とされるんかなとか、こんなところをちょっと1点お伺いさせていただきたいなと思います。
 それともう一つ、今、GAPの話が出まして、いろいろ活動をしていくということでございますけども、そんな中で、私もこの間、駅前のホテルでGAP大会を見学させていただきましたけども、なかなか地域の中へ行きますと、GAPのそういう言葉というのは、余り活動も聞かんわけでございますけど、特に16ページのマル2のところに、地域GAP推進チームが核となってということでございますけど、この辺のところの活動がどうやって、ある面ではやっておるのか、それともここで、それとあわせて北勢のほうは、余りちょっと私も聞かんわけでございますけど、この推進チームの活動状況についてと、それからあと、例えば木曽岬はトマトが大きな主の産業でございますけど、この辺のところとGAPのこの活動の関係が結びついとんのか結びついとらんのか、ようわかりませんけど、こんなとこをちょっとお伺いします。

○森内次長 まず米のほうのお話になりますが、今年からなんですね、生産数量目標配分というのがなくなった。かわって、これは行政というよりも生産者団体と一体となった再生協議会を通じて、国が需給見通しを公表するんですけども、今年はたまたま前年と同数ということでしたので、私どもも地域再生協のほうには、基本同数というような形でお知らせしたことが、農家をされている委員のところにも、前年並みをというような形で話が伝わったのかなということで、しっかり機能していたんかなというふうには思っています。これについては来年度以降も、国は必ず需給見通しだけは公表いたしますので、それをもとにJA全農であるとか、それから承継の事業者等とも相談して、三重県の作付をどう進めるのかという数字をある程度お示しをしていきたいと思っています。
 当然その中で、主にコシヒカリ、一般の家庭用のコシヒカリについては、そういった部分でいくわけなんですけど、一方、最近、中食、外食ということで、業務用米であるとか、先ほども少しお話があった輸出用米であるとか、そういった特殊というか、ニーズがある部分についての作付もあわせて、どう進めていくのかというのをひっくるめて議論させていただく必要があるのかなと考えております。平成31年以降につきましては、そういう形で引き続き、米価が高騰しても困るわけですが、大きく下落するというのは一番困りますので、そういったことが起こらないように、三重県としても取組をしていくとともに、これは私どもだけでは当然できない全国の話ですんで、国にもしっかり全国的な取組というのを進めていただくように、機会あるごとに話をしたいなと思っております。
 それから、種子に関しましては、種子法が廃止される中で、法律の裏づけというのはないわけなんですけども、私ども同様の仕組みで種子の安定生産ができるように進めていきたいと思っております。おっしゃるように、昔は自家採種というようなことで、お米は自家採種できる品種ですので自家採種だったんですけども、やはり自家採種すると混入とか、いろいろ問題もあって、なかなか最近、品種表示というのが、食品表示法であるとか厳しくなってきていますんで、基本は更新種子で皆さん、作付いただいていると思います。引き続き安定的に供給できる体制を構築しておりますので、更新種子を御活用いただいて、決して自家採種種子を使わないようにいただければありがたいなと思っております。
 それから、GAPのほうなんですが、昨年7月にGAP推進大会等をやって、その後、いろんな取組をやってきています。まだまだ地域のほうでは聞いてないよというようなお話もあろうかと思うんですが、昨年は様々な機会を捉えて、約47回、延べ2300人を超える方々との情報交換の場というのを持たしていただいております。トマトのお話がありましたが、例えば三重トマト生産者大会なんかの場でも、GAPという制度が始まって、今後、重要になってくる制度ですから、まず知っていただく、考えていただいて、必要なら取組をいただくというような形での啓発活動は、引き続き取り組んでいきたいと思います。

○山本委員 どうもありがとうございました。
 作付生産目標の数量は、そうすると前年並みに大体推移をしておると、こういうことで理解させてもろうていいわけですな。

○森内次長 全国的な状況というのは、国のほうで今、調査がされているわけなんですけども、三重県内の状況を申しますと、ほぼ前年並みの作付が各地域で行われているという状況にあります。一部、特別な用途で契約ができた生産者、これは大規模生産者なんですけども、大規模な生産者は一部去年よりは増やしている農家もみえるとは聞いておるんですが、総体としては前年同というような状況でございます。

○山本委員 すると米の価格も大体そういう意味では、見通し的にはもう前年並みというんですか、余り大きな変動が予想されるようなことがないというような、こんなような形で理解をさせてもろうていいかなと思っていますけど。

○森内次長 ごめんなさい、米の価格については、本当に出来秋の状況を見ないと、それと全国の状況を見ないと、正直わからないというのが答えになってしまうんですが、ただ、三重県として取り組める部分については、しっかり全農とか関係者と連携して取り組ませていただいているということで御理解いただけないかと思います。

○山本委員 わかりました。ありがとうございます。
 それとあと、木曽岬のトマトの関係ですけど、これはPRをして、GAPをある面ではしていただくという、これは活動もされてきたと、こういうことでございますけど、木曽岬のトマトが、あそこはもう大体生産量も大変多い地域でございますけど、あの地域がGAPを進んで余り取り組まんというんですか、余りそういう動向が見受けないような気がするんですけど、その辺のところから見ると、GAPが果たしてこの生産農家のところに、プラスになるのかマイナスになるのか、ようわからんですけど、余り飛びつかんところを見ると、まだまだPR不足なんか、それともメリットがないのかようわからんですけど、その辺のところは余り聞きませんので、また今後の課題にひとつやっていってください。
 以上でございます。

○廣委員長 よろしいですか、ありがとうございます。
 他によろしかったでしょうか。

○西場委員 山本委員、急いでもろうたようで、私も10分で全部できるか心配ですが幾つかお願いします。
 312の農業振興ですけれども、この進展度はAで進んだということですね、これは今井委員のほうからもいろいろ話がありましたけれども、これはいい結果やなと、結果はそうなんですけれど、本当に実際上、農業振興が、県が目指している、もうかる農業が実現されるということで、マルAということで、進んだというのを余りぴんとこないんですよね。農業産出額が年々増えてきたということで、この12ページの数字もそういう統計になっておるということだけど、この中身をきちっとよく分析して、この部分はよくなったけど、この部分はというような分析をきちっとしてもらわなあかんと思うんですが、今井委員のほうの質問に答えて、米についてはこうなったけれども、畜産ばどうだという話がありましたけどね、この辺を品目別に、あるいは地域別に、もう少しデータも披露しながらこの分はこうよくなったけど、ここは大きな問題だというのか、逆に疲弊してきておるというようなことがわかるような指標のあり方とか、あるいは説明の仕方を、ぜひお願いしたいなと思うんですが。
 少し大まかな話になりますけれども、これ1194億円で、既にこの平成31年度の1160億円ももう到達しておるというようなことですが、この31年目標の1160億も含めて、この目標値の設定がこの程度でいいのかどうかということも改めて気になります。正確な年度はわかりませんけれども、20年以上前の話だと思いますが、三重県は1500億円ほどの農業生産額と言われたんですね。その当時、県内の総生産が6兆円だった。県内総生産6兆円のときに1500億円の農業の位置、現在は総生産は恐らく11兆円ぐらいではないかなと思う、もっと伸びているかもしれん。その中で1500億はもちろん、この1100億円を目標にしているというような程度でいいのかどうかということも含めて検討してほしいし、もうかる農業というものを進めていくのに、やっぱり個別農家の農家所得というか、農業所得がどういう推移しとるかということを、もっと気にかけなあかんと思うんですが、その農家も法人化しておる農家もあれば、家族の小さな経営もあって、いろいろ分類があるので、一概には言いにくいんですが、農家数の減少も含めて、産出額との比較をしながら、ある面、どういう数字になるかわからんけれども、産出額を、これも減ってきているけれども、農家数で割った、いわゆる農業取得かな、個別の、こういうところのほうがもっと的確に状況がつかめるんじゃないかなという気がいたしまして、その辺のデータを今井委員にもいろいろ提供してもらうらしいけれども、改めてそういう基礎データ、我々委員にも、年度別に経時変化こうしとるよというところを出してもらいたいと思いますのでお願いしたいですが、よろしいでしょうか。

○森内次長 産出額そのものが統計が地域別がなかなか公表されてないんで、データそろえられる範囲で、その辺、分析して、皆様に御提供させていただきたいと思います。

○西場委員 それから、14ページの上のほうで、需要に応じたという表現を、新たなマーケットに応じたというように変えていくということで努力していただいたことで了解しておきますが、要は需要に応じてもそうですけれども、マーケットに応じたということにしても同じなんですが、そのマーケット戦略を県がどう持つかということですね。それを持たずに、ただ単なるマーケットのトレンドでやらないでおくれよと。マーケットに応じたというんであれば、県としてのマーケット戦略をどう持つんだということも、こういう計画書とか、そういう中にきちっと位置づけてほしいという意味で言っているんでありまして、改めてその点はお願いをしておきたいと思います。
 それからですね、山本委員のほうからもお米の話、ありましたけれども、この平成30年度の取組の中で、少し品種の決定、原種等の生産とか審査、こういうことを具体的に県が引き続きやりますということで、実質変わりませんよということは書いてもらってありまして、それは前からも聞かせてもらっとるんですが、やっぱり法がなくなった以上、県が原種、原原種に取り組みますということをきちっとした形でつくっていかないといけないと思うんですね。このレポートの書き方にしても、原種等の生産と書いてあるけれども、原種等では、こんなあいまいなことではだめで、原原種及び原種の生産と、こういうふうに書いてもらわんといけないですよ、この点どうですか。

○森内次長 済みません、言葉をはしょっておりましたので、そこはわかりやすく伝わるように改めさせていただければと思います。

○西場委員 ありがとうございます。ぜひ、そのように改めていただきたいと思いますし、あわせてお願いしておきますが、種子法廃止以降ですね、この種子条例にかえて、県の種子要領というのをつくってもらった。その種子要領の中も、原種等という表現になっておる。これは大事ですからね、今、条例がなくなった以上、この要領しか、今ないんですから、その要領において、原種及び原原種をやるということを書いてもらわないかん。これもやってもらえますか。

○森内次長 精査して誤解のないような表現にさせていただきます。

○西場委員 お願いしたいと思います。そして今後また議論の機会があろうかと、こう思いますけれども、種子法がなくなって、今後すぐさまという可能性はないけれども、県が戦後、長年によって積み上げてきた県の種に関するデータ、知見、こういうものを民間に全て開放しろと、こういうような意味合いで、農業競争力強化プログラムにおいて、そういうような法改正がなされて、それで今の種子法が廃止されておる。民間力の活用という意味では、一つのある面の法の改正の趣旨ではあるけれども、それによって出てくる様々なリスクというものがあります。それを、今日は請願の中で新しい法律だという話がありましたけれども、これはまたこれから検討ということにいたしましたけれども、我々の三重県としてどうするんだということについては、ここをしっかり押さえていかないといけないんで、それは各県が今、20県近い県が、今、自分たちのこの種子のあり方について、県としてのルール、基本をつくろうという検討をしております。農家や農業団体も、そういうことについての要請が強く出ていると。
 ですから今、自家採種の話がありました。これはこれで昔がてらの農法として、ひとつそういう慣習は私なりには大事にしていきたいと、こう思いますけれども、しかし、三重県として他県に打ち勝っていく米をつくっていくのには、優良品種をどのように確保するのかということに立てば、やっぱり県がつくって、県が関与して、そこの品質を落とさないというきちっとした体制だけはつくっていかなあかんし、それをやっていくために、将来に残していくために、国の法律がもう一遍、新たな形でできれば、その段階では、またその国との調整もいるかわからんけれども、三重県としての独自の優良な穀類の種づくりについてのルール、条例をぜひともつくってもらうように、改めてお願いをしておきたいと思います。その点については御回答があればお願いします。

○岡村部長 廃止されましたけれども、先ほどおっしゃったように、今、要綱でもって、同じ取り扱いで、県の責任を持って優良種子を確保、提供していくというふうなことでやっておりますので、当面、関係団体とも採種事業検討会という形でしっかりと取組を進めていくということと、そういった農家の御意見もいただきながら、その取組について検証していくというふうにしていきたいと思っておりますので、法が廃止されたということであっても、しっかりと取組を進めていきたいというふうに思っております。
 とはいえ、条例については、まずは要綱に基づく取組を検証していきたいと思っています。
 一方、今日も御議論いただきましたが、法律の復活といいますか、新しい法律、種子法の制定みたいな動きも一方では出ておりますので、そういった状況を踏まえながら対応を考えていく必要があるのかなと思っておりますので、当面は要綱に基づいて、県としても責任を果たしながら、しっかりと優良な種子の確保提供等をしていきたいと思っております。

○西場委員 急いでも5分ぐらいかかるけどいいですか。

○廣委員長 それでは、調査の途中ではございますが、午後1時5分まで休憩をいたします。
 
         (休  憩)

○廣委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 施策311、312及び147の3施策について質問等のある方はお願いします。

○西場委員 ちょっと休憩したら、少しまたトーンが下がりますが、16ページの311の中瀬古委員も言われた関西茶業振興大会に向けての取組ということでと思っておったんですが、先ほどの答弁で、既にお茶は摘まれとるし、あと審査を待つだけというようなことやもんで、ちょっと今からでは、何とも少しもう遅いんだけれど、やはり全国茶品評会なんかの結果なんかも踏まえると、今度の関西茶業振興大会で、ぜひ伊勢茶のよさを全国へしっかりアピールできるようなものにしてほしいなと思っておりまして、これからでき得るいろいろ取組をしっかりやってほしいと、こういうことですが、私、基本的な体制として、やっぱり品質をいいものをつくっていこうと思うと、県の体制として、普及の体制だと思うんですよ。お茶に限らずだけど、この産地づくりや、よい品質の農産品をつくっていくのに、それをきちっとサポートしていく普及の体制というのが、今のような環境の中で、ますます弱体化していくんじゃないかなと心配するんだけど、質問がぼやけるといかんのであれですが、例えばお茶のこういう普及指導について、どういう体制であるのか、どういうふうに拡充していくのか、普及体制の考え方について伺いたいと思います。

○森内次長 茶の普及につきましては、従来、各地域の農業改良普及センターで専任もしくは少ない地域では兼任の職員を置いていたわけなんですけれども、やはり兼任となると、なかなか専門的な指導ができないということで、現在、松阪の嬉野にある中央普及センターのほうに、茶振興の担当普及員、一括して配属させていただいております。済みません、ちょっと人数については手元に資料がないんであれなんですが、そういう中で、一体となって地域のほうに入っていくということと、あと当然、中央の職員だけで茶振興というのはできません。茶振興というのは、当然、地域農業との一体の中でということですんで、そういった面では地域の職員も経営面だとかいろんな形でサポートする中で、ごく専門的な部分について中央の職員が行って指導なり、指導というか、一緒になって取り組んでいるというような状況です。
 さらに、普及だけじゃなくて、研究機関の中で研究を進めるだけではなくて、やはり現場に出て様々な技術の移転というようなことで、先ほども御紹介した高級ボトル茶なんかは、二重被覆というような新しい技術なんかもしっかり普及させていきながら、やはり品質のよい伊勢茶ということが現場で定着するように取り組んでいます。
 特に、現下の緊急課題としては、お茶の世界は、なかなかGAPがないと取引が難しいような世界になりつつございますんで、各農家のほうでGAPをしっかり取得していただくようなサポートを中心に取り組ませていただいているところです。

○西場委員 高級ボトル茶とか輸出用のお茶とか、これはこれで力を入れてもらうのは一つのポイントだとは思うけれども、やっぱりもっと裾野の広い、茶生産と茶の消費というものの基本が今、物すごく根底から揺らいでおって、それで茶葉が従来に比べて半分以下になって、もう今までの蓄えもない状況の中で、いろんな農産物がありますけれども、比較的後継者もおって、今後、期待できるお茶というものでさえ、今もう何ともなすすべがない。輸出というような、GAPとか輸出とか、そういうものにもちろん活路を見出していかねばならんけれども、それだけでは量としてカバーできないんだから、もっと基本的なところを押さえるために、しっかり農家を支えていく、栽培を支えていく、その研究体制、普及体制を、全体もやってほしいけれども、まずはどこかに重点を置くとすれば、まず茶あたりに少しモデル的に取り組むとか、そういうことを県の重点としてやってほしいなとこう思うんだよな。いい回答はないと思うから強い要望ということにしておきますけれども、来年度の体制に向けて、少し検討してしっかりやってもらいたいと思います。
 もう一つ、最後にこの17ページのマル12の農地の集積のところで、これを進めるということで市町農業委員会、農地中間管理機構と連携して、農地の利用最適化、農家の新しい活動等を通して、これをしっかり取り組んでいくと、こういうことなんですね。これは三重県としても今後の取組の大きな柱だと思う。
 それで、ところで私、ちょっと昨日情報をいただいたんだけど、農業会議、県の農業委員会ネットワーク機構、これの県の予算、これが平成29年度は県費150万円なんだよ。その前年は400万円くらいあった。これが150万円に減っているんだよ。それは財源が厳しい折と言えばそれまでなんだけど、全国平均は330万、全国平均を言うと、国費が2100万円、県費が330万円、三重県は国費1083万円、県費が150万円。これはいかにも少ないし、また前年からの額を落とし過ぎ。それは今、取組集中期間で厳しい、それに限らずだと、こういうことかもしれんけど、この下げ幅が余りにも大きいし、そして今、この農地の集積や農地利用というものについて、新しい組織ができて、これから取り組もうとする中で、こういう体制でしか組めなかったのかと、こういう思いがするけれども、このあたりについて、ちょっと説明してもらえるかな。

○近田課長 農業会議の予算についての御質問にお答えしたいと思います。
 農業会議の予算につきましては、農業委員会法の改正もございまして、役割がかなり厳密に位置づけられたというようなことでございまして、非常に難しかったということでもあるんですけれども、財政事情によって大きく削減をさせていただいたところでございます。
 一方で、県の予算的には、委員おっしゃったように105万円というようなことでございます、今年の予算につきましては。ただ、役割として最適化推進員の方に農地の集積に向けて、現場でいろいろ活動していただくというようなこともございますので、農地中間管理事業の予算の中で、その最適化推進員の活動ということと、それから農業委員、農業会議の活動推進員の情報をまとめ上げて、県で情報共有を図っていくような活動に対する人件費の補助ということで予算を組ませていただいたというようなところでございまして、数年前からは、かなり額が減っているんですけれども、最大限努力させていただいて、予算を確保させていただいたというようなところでございます。

○西場委員 今年の105万円というのは、ちょっと知らなかったんだけど、私が聞いた150万円、去年の150万円が、またさらに105万円になった。だから400万円に比べてもう4分の1になったというような状況の中で、それは縮小していくべき事業であればやむを得ないけれども、今後、県として市町の農業委員会、そして今度の農業委員会が大きく組織がえして、農地の利用適正化委員か、新しい組織もつくって、これから動かそうとしているときでしょう。どう動かしていくかと。いろいろ過渡期になっているじゃないですか。そのときに、それは予算の中で一律に減らしたといえばそれまでか知らんけれども、一律以下になっているし、このところが非常にわかりづらいし、どんだけ総務部なり、あるいは部内での調整が図られたのかというのが、少し合点がいかないんだよな。これ以上聞いても金がないというのか、調整できなかったということかわからんけれども、今言われるように、全体の中間管理機構や、あるいは市町の農業委員会のことも含めて、全体として、この農地利用の問題をきちっと対応していくということで、何とか今年は切り抜けてもらわなあかんけれども、これからまた来年度に向けての体制の準備に入るんで、そこのところはしっかりと肝に銘じて、この課題を取り組むようにお願いをして終わります。

○廣委員長 他にございませんか。

○今井委員 ちょっとGAPのことで出とったんで、僕も聞かせてもらいたいんですけれども、先ほど午前中のお話の中で、中瀬古委員のほうからもいろいろ言っていただいて、その中で100名を超えるリーダー指導員を育成をして、日本でもトップであるということは、これはすばらしいことであると思います。
 一方で、現在,GAPの取得は33件で目標は平成31年度までに70件であると。その後、どうされていこうとしとんのかということを聞きたいんです。というのは他県よりは多くて、指導員がすごく多いのはええんだとは思いますけども、その方々が本当に活躍できるのかどうか、活躍する場がしっかりとあるのかどうか、よく災害では防災コーディネーターとか、医療福祉のほうでは、ユニバーサルデザインのまちづくりに参加してもらえる研修とか、たくさん研修を受けてもろうて、そういう指導員といいますか、そういう方は結局養成しても、その後、実際にその方々に活躍をいただき、力を発揮してもらえる環境づくりというのが重要になってくると思うんですね。
 ですので、逆に言うと100人を超える指導員を育成してもらった、日本でトップなんであれば、GAPの認証数も日本トップを目指しとるのか、この辺、ちょっと僕、非常にわかりにくい。言葉は悪いかもわかりませんけど、指導員ばかり養成しても、その方々が今後どのようにそれぞれの地域で指導員と認定を受けたことに対して力を発揮していただけるのかというところを、活動に係る経費のことも含めて教えてもらいたいと思います。

○森内次長 100名を超えると言いましたのは、リーダー指導員ではなくて指導員で、さらに指導員の中で指導経験を一定積んだ上で内部監査の資格を取った者をリーダー指導員というような言い方をしております。正確に申し上げますと、GAPの指導員は、現在、農業のほうで118名、それから畜産のほうで11名、それからリーダー指導員のほうは農業で34名で、畜産のほうは今ゼロというような状況になっています。
 確かに指導員ばかり育成してどうするつもりなのかというお話だったんですけども、まずこの指導員というのは、なっていただいている方というのは県の普及員、もしくはJAの営農指導員、場合によっては市町の職員なんかも一部あるんですけれども、一般の活動されている方ではなくて、常に農業者の指導に当たっている職員がこの資格を持って指導に当たるという形にしております。そういう意味では、じゃ、その70名育成した後、どうしていくんだというのは、今後、少し議論は必要だと思うんですけれども、恐らくこれからオリ・パラが終わったら、もうGAP要らないよという話になるんではなくて、流通事業者もしくは消費者の方面から、やはりGAPの商品というのは求められていく可能性も高いなというふうに思っておりまして、そういう意味では、農家からのニーズが今後増えてくるということも想定しておりまして、そういう中でしっかりと指導員の育成に当たっていると。GAPを取得したいと思われている農家に対しては、しっかりと即時対応できるような指導員数というのを確保していきたいなというふうで思っております。

○今井委員 ありがとうございました。
 間違っとったら申しわけないけど、私、結構GAPの指導員になりたいという方から相談をいただいて、一般の農家の方で、多分今度も受けてもらえる、何人かもう取ってもらっとるんですけど、その方々としゃべっとって、自分とこがGAPを取るためにもしっかり勉強したいんだ、それはありがたいなということで、ただ、一方で指導員ですから、ほかへも指導してもらうんだと、そのように私は認識をしております。そういった方々が本当に意識を高く持って指導員の研修を受けて、指導員になっていただいた方々がしっかりとその県内でGAPを受けていただける農家が増えていくように、その方々が活躍する場がたくさんあるように、やっぱり県として増えてくるのを待つというよりは、増やしていくという、そういったGAPを取得する農家を増やしていくという姿勢でお願いしたいのと、一方で、国や様々な流通を、GAPがグローバルスタンダードというように、そうさらになっていくように、また県のほうから国へも働きかけもしていってもらいたいなというふうに思います。
 平成31年度の段階での目標が70件、この中には農業もあれば、畜産もあれば、農業の中でも穀物や野菜や何やというのは、GAPというのはいろいろ分かれておると思うんですけども、31年度以降、どういうふうにしていくかというのも、しっかりとちょっと見据えながら、指導員の方にも、そういう三重県の今後の農業、GAPへの取組というのを、将来の目標といいますか、そういったものを共有してもらえるような計画をまた立ててもらえればなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 あと一点、済みません、この中に、東京で、「プレミアムな『結びの神』」を試作し、都内の米穀販売店での試験販売をしてもらっとるということなんですけど、例えば、「プレミアムな『「結びの神』」がどれぐらいつくられとるのかというのは、僕ちょっとわからないんですけども、これは三重県はこの「結びの神」を特に全国に向かって売り込んでいく、今後もその姿勢でいかれるのかどうかということと、それとどれぐらいの金額で試験販売してもらっとるんですか。一つのバロメーターになってくるような、三重県のプレミアムなというので、僕はすごい1俵当たり高いんかなと思うとるんですけども、このプレミアムなというのは、特異性を持ってやろうとしておるのか、本当に少量生産で高い金額を目指しとるのか、三重県の農家の皆さんに、三重県の「結びの神」をつくってもらえる環境づくりをしたいのか、その辺も含めて、金額も含めてちょっと教えてください。

○森内次長 昨年は試作ということで、6トン試作をして、東京の有名な米穀店ということで、マスコミなんかでも取り上げられる米穀店のほうから情報発信という意味で販売をいただいています。売価そのものは、そんなに高く設定しておりません。1割、2割程度、ほかの「結びの神」よりも高い程度の売価になっています。この「プレミアムな『結びの神』」というものをつくった背景は、従来の「結びの神」も、三重の23号という品種の中から厳選をして、1等米であるとか、それからたんぱく含量が低いであるとか、三重の安心食材をとった生産者による生産のものというような条件のものを「結びの神」というブランド名で販売してきております。さらに今までも「結びの神」ということで、いろんな形でのプロモーションをかけてきているわけなんですけれども、このプロモーションをより確実に、それから話題性を持って進めていけるように、「プレミアムな『結びの神』」ということで、従来の「結びの神」よりもたんぱく含量を低く設定したり、それから食味計を通して、食味の高いものだけを厳選してつくるというような形で「プレミアム『結びの神』」というのをつくりまして、これも先ほどの高級ボトルティーではないんですけども、「結びの神」を売り込む一つのシンボリックな商品というような形で、有名米穀店で売ってみたり、今年はオリ・パラの取組の一環の中で、ラグジュアリーホテル等にもこういったものを売り込んでいって、「結びの神」という商品のブランドを高めるためのキラーアイテムとして販促に使っていきたいと考えています。

○今井委員 これもいろんな意見もあると思うんですけど、私はちょっと農業の方とお話をするときに、三重県はいい意味でも悪い意味でも、どっちにとっていいのかわかんないですけど、「結びの神」に力をすごく入れとると。我々はそれはつくってないと。ですので、そこばかり予算の中で、「プレミアムな『結びの神』」、特異性を持って売り込んでいく。三重県をアピールするというのは大事かもわかりませんけども、これが今後、三重県が「結びの神」をより多く農家の方につくっていただくような政策展開活動をやっていくのか、もうかる農業のためには「結びの神」がいいのか、その辺、どのような方向性に持っていくのかということ。要はお米といっても何種類もあると思います。つくられとると思うんですけど、じゃ、これを牽引役として考えていくのか、三重県の米のよさの牽引役として象徴的に持っていくのか。三重県の中でこの「結びの神」を多くつくってもらうために、これを今、特にプッシュしてやっておるのかというのが、ちょっと僕的に見えてこないというか、農家の方に伝わってないように思いますので、その点、もう一回だけお答えいただいていいですか。

○森内次長 三重県でいうと、ほとんど現在でも90%を超えるのがコシヒカリということで、特に伊賀のコシヒカリなんかは特Aということで、これはかなり評価が全国的にも高いわけなんですけども、実際、三重のコシヒカリというのは、早場のコシということで、要は在庫処分で困るということはない、早場という特性もあって、それなりにははけていっているという状況が一方ではございます。
 そういう中で、この「結びの神」といいましょうか、三重23号というのは品種特性として高温に強いということで、三重のコシヒカリ、やはり高温に弱いんで、1等米比率、非常に低いわけなんですけども、この23号については9割を超える1等米比率が生産できる品種でございますんで、この品種というのは将来的には県内でもう少し増やしていきたいという思いはございます。ただ、増やしていくに当たって、やみくもにつくって買いたたかれたのでは、これはどうしようもないということで、マーケットづくりとあわせながら、生産者の拡大というのを両軸でこれについては進めていきたいなということで取り組ませていただいております。

○今井委員 ありがとうございます。
 「結びの神」を、ある程度、需給バランスも考えながら今後も広げていくということと、一方でコシヒカリが9割ぐらいであると。逆に「結びの神」もコシヒカリも育たないような、ちょっと高度の高いところなんかは、うちなんかは、ヤマヒカリしか、コシヒカリもつくれないような場所とか、いろんな県内、環境によって、品種いろいろとあると思うし、それぞれが個性があって、おいしいお米が取れておるんだと思いますので、いい意味で三重県の売り、全体のお米の、三重県で生産されているお米のバランスも見ながら、全国に三重のお米がおいしいということの一つの象徴的に今後、売り出すということで理解をさせてもらいたいと思いますけれども、農家の中ではこれではなくて、今までやってきたものをもっとしっかりと売り込んでいきたいということもあると思いますので、うまく連携を図りながらバランスをとってやってもらいたいと思います。

○廣委員長 他にございませんか。よろしいでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、全体説明と施策311、312及び147についての調査を終わります。
 
    ・施策313、153、314
   ア 当局から資料に基づき説明(前田次長、仲次長)
   イ 質問
○廣委員長 それでは、御意見等、ありましたらお願いします。

○今井委員 林業のほうで、ちょっと聞かせてもらいたいと思います。
 先ほど数字の中で、「三重の木」認証材等の製材出荷量に占める割合が12.3%で確定をして、減った要因は廃業等の影響があったということで言ってもらいましたけども、この「三重の木」認証材等になればですね、どういうメリットがあるのかと言うたら変ですけど、木の値段が上がるのか、何か流通において、サポート体制がより充実しておるのか、廃業に至られた経緯というのは、その企業のいろんな事情もあると思うんですけども、今後もこの「三重の木」の認証材というのをどんどん広げていけば、これは増やしていけるんですかね。流通にはやっぱりあったほうが有利ということなんですか、その辺ちょっとまず教えてください。

○前田次長 「三重の木」認証制度については、もう十数年ほど、長いことやっている制度でございます。当初、発足した当時の考え方としましては、木材についてはJAS製品がございますが、JAS製品のいろいろな認定料とか、そういう審査料、結構お金がかかるということで、JAS材の2級相当と同等の品質を確保する品質、それから三重の県産材であると。三重県から取られた県産材ということを証明する制度として「三重の木」の認証制度をつくりました。最初は、県のほうもこういった「三重の木」を使って建てた家に対する補助制度とか融資制度を持っておりましたが、随分長いことやっておりましたので、そういった制度は現状ではございません。一部民間の金融機関において、そういった融資の優遇制度はございますが、現在のところ、業界団体と力を合わせながら、少しでも「三重の木」の品質、物が消費者にとってわかること、それから消費者が三重の県産材を選んでもらえるときの証明として普及を進めていきたいと考えております。

○今井委員 環境生活部でいうISOに対するM-EMS(ミームス)みたいな感じで考えていいんですかね。JASのほうは、すごく取るのがハードルがある程度高いので、それにかわる、もう少し皆さんに一緒に取り組める、三重独自のということで、「三重の木」のこの制度をつくっていただいて、今も御説明ありましたけど、それを聞きながら、これまでこの木を使ってもらうと様々なサポート、今は金融機関のほうで利子補給とかそういう形だけかもわかりませんけど、いろいろ現場を回っとるとですね、そういった「三重の木」を何割使ったら、こういう助成の制度があるよというのは、すごく「三重の木」を使ってもらうのには効果があったというようなお声はちょこちょこ聞かさせてもらいますので、そういったことも今後、今年度は今年度として、来年度以降、今後の「三重の木」の出荷量に占める割合を増やしていくということのためにも、そういった制度のほうもまた、この数字の変化を見ながらお考えをいただければと、そのように思います。
 それともう一点が、木を使うということでCLTの取組について、ちょっとここでは一文字もその言葉が出てきてないのかな、この成果レポートのほうなのかわかりませんけど、その取組というのは、今、CLTへの県内で特に西場委員、一生懸命取り組んでいただいて、その地域の方々も今後、林業の振興のためにということでやってもらっとるんですが、そこへは県として何か特に取り組んでいくという姿勢がないんですか。

○前田次長 昨年度は、評価レポートというか、ちょっとCLTということで表現させていただいておりましたが、今年度CLTという単語は抜けてございます。別に他意があったわけではございませんが、当然、将来的に木材の利用を進めるための新しい材料としてCLTは非常に有望ですので、県としても十分情報収集を図りながら、関連事業者の方、あるいは木材建築者の方にも情報提供なりしていきたいと思っております。
 今年度はCLTだけということじゃないんですけど、木構造の技術研修会みたいな形で開催する中で、CLTについても取り組んでいきたいなというふうに考えてございます。

○今井委員 言葉がないからということ、そんなに気にすることじゃないんですけど、ただ、今回は合板というのがどんと出てきて、CLTがこちらへよけられたような感じになってしまうのかなと。そこで頑張っていただいている方は、県の一言あるかどうかでも、やっぱりやる気やそういったことにもつながっていくと思うので、またしっかりと言葉はないにしても、サポート体制の充実であるとか推進をしっかりやっていってもらいたいと思いますのでお願いします。
 その合板のことで、多気のほうで、西場委員の御地元で株式会社日新のほうが来ていただいて、これは今後の三重県の、またこの紀伊半島、三重県だけの木じゃないと思うので、この地域のB材を有効的に活用してもらうということで、とても期待をさせていただいておるところであります。それでこの前、地域の人らといろいろとしゃべっていまして、始まったばかりですけれども、県産材が52~53%が今、原料として使われておるというとことで、これを将来、7割から8割は三重県のB材を使ってもらう。今はヒノキが多いということでありますけれども、県もここは共有してもらって、今後ここで年間使ってもらう木の予定が10万立米ぐらいやと思うんですけども、そのうちの七、八割は県産材のB材でというふうにお考えで、企業のほうとはお話をされているのかどうかというのを、ちょっと確認させてもらいたいんですけれども。

○前田次長 委員、おっしゃいましたように、現状5割弱かと思いますが、それを7割あるいは8割、できれば我々としては地の利がいいところですから、全て県産材で使っていただければいいと思いますけど、できるだけ三重県の木を使っていただくように、ちょっと御説明いたしましたが、協議会なんかを設けて、当然株式会社日新の関係者も来ていただいて、そういう需給動向について情報交換させていただきたいというふうに思っております。

○今井委員 ありがとうございます。もうこれで終わりますけども、このことについては。もう今は海外のも入れないと生産が間に合わないということで、海外からも入っておると、そのように聞かせてもらいましたんで、今、次長、言っていただいたように、県産材で全て占められるだけの流通のシステムができればと思いますので、期待をさせていただきたいと思います。
 水産業のほうでちょっと聞かせてください。
 県民指標が759万円、1人当たり漁業生産額が759万円と。下の平成30年度目標の考え方で、もうかる水産業の展開を加速させるということで、1人当たり毎年3%増加させるということで、既に目標は達成しておるんですけれども、ここはいろんな関係もあって、30年度の目標はこのままにされていると思うんですけども、ここで26ページの一番上のところで、生産コストの上昇等により経営状況が悪化している養殖業の体質強化を図るためということで、一方で1人当たりの生産額は増えており、目標を達成しておるということで、A評価というのはわかるんですけども、これはここでは養殖業のほうに関しては経営状況が悪化していると、そのように書かれておるんで、実際、どれぐらいが養殖業と、また業種によって違うのかわかりませんけども、ここで言う1人当たりの漁業生産額、県の目標は達成しとるでA評価、1になっていますけども、もうかる漁業のためには、1人当たりのあるべき漁業生産額はどれぐらいなんですかね。

○仲次長 まず、この指標の考え方から説明させていただきますと、この計算方法なんですけども、分子は1年遅れで公表されます県内生産額ですね、国から発表されます、これを使っています。分母の漁業者数なんですが、これは毎年の統計がありませんので、5年ごとに行われる漁業センサスの結果を使用しまして、その間の年についてはデータがないもんですから、県内漁協の正組合員数の減少率というのをはじき出して、それを掛けて推定しているということでございます。平成27年から28年には7%ということで、かなり今までは3から5ぐらいで減少だったんですけれども、7%という減少率になっているというような状況です。
 その結果、平成28年の漁業生産額は、三重県では507億で、前年の512億は大体2割なんですけれども、人が減ったということで759万円というふうになっています。
 生産額というのは、今回、養殖業とかがマダイとか、養殖はノリとか真珠とかの単価がよかったもんですから、まあまあ500億を保ったんですけども、年変動があるということで、例えば近年では432億円から512億円の中でちょっと増減しているというようなことがありますので、漁業就業者数も先ほど言いましたように推定値ということもあって、前年度に達成したからといって、必ずしも次年度が達成されるとは限りませんので、目標値は当初計画どおりとさせていただいたということでございます。
 だから、この漁業者というのは、県内全体の漁業者で、遠洋漁業者もおれば、沿岸漁業者もいるし、養殖漁業者もいると、そういうようなことです。漁業生産額というのは県内全体で漁船漁業もあれば養殖漁業もありますので、これも全体ということで、漁師1人当たりがこれだけもうけとるんかというようじゃなくて、指標ということですので、こういう形になっております。
 委員、指摘がありました26ページの生産コストの上昇等により経営状況が悪化している養殖業の体質強化ということなんですが、これは三重県の場合は養殖経営体、特にここは養殖と書いてあるんですけれども、漁業経営体が零細でして、例えば1経営体当たりの生産量を比べると、マダイ養殖でしたら愛媛の5分の1とか、真珠だったら長崎の6分の1とか、ノリやったら兵庫の3分の1、佐賀の2分の1とか、そのようなかなり家内工業的というか、補足経営的なところで少ないということで、やはり魚類養殖なんかにつきましては、餌代が70%ぐらい費用として要りますので、生産コストが高まってくるという中で、そういうような経営状況も養殖業の中では多いもんですから、そういう方に対しては経営改善とか作業の共同化とかという、言ったら協業化とか共同化とか、グループ化とか、そういうふうなことを促すために、そういうふうなことのトライアルするものに対して支援をしていると、こんなような感じです。

○今井委員 ちょっと僕の言い方が悪かったので、誤解があったら申しわけないですけど、759万円、これがこれだけもうかっているなんて一切思っておりません。あくまでこれは売り上げであって、そこに一般のお店で言えば経費がかかって、どれだけのもうかる漁業というのが、というのは平成31年度の目標値が、1人当たりの生産額は667万円ですよと。平成28年では759万円ですよ、生産額、売り上げですよね。平成31年度の目標よりもぐっと上がっている今の状態で、もうかる水産業というか、生活できる水産業になっとるのかどうかというところが、1人当たりの生産額が本来これぐらいはやっぱりいかないと、もうかる水産業にならないよねという、そういったあるべき将来的な数字というのが持たれておるのかどうかなというのが、31年度は667万というのは、どこから来たのかなというのがわからないんですね、僕は。要は平成31年度667万円、これだけ1人当たりの生産額がここまで伸びれば、水産業が安定するというふうに考えて31年の数字を出されたのかと思うとったんですけれども、そうではなさそうなんで、どこまで上げたらいいのかということ。

○仲次長 大変難しいんですけども、まず667万円という目標につきましては、これは策定のときの基準年の1人当たりの漁業生産額から3%ずつで合計12%上げていくという目標です。これは4年間の施策を通じて、これぐらいのアウトカムというか、期待できるやろというようなことでさせてもらっています。
 先ほどおっしゃった、どれぐらいあったらいいんかということにつきましては、今までもいろいろ漁連とかが、所得500万とか、そういうような運動してきたことはあるんですけども、漁業種類によって、所得率というのはかなり違いまして、例えば海女漁業とか刺網漁業とか、刺網もガソリン使いますけどもそういうふうなものと、養殖業みたいに、ほとんどが餌代で使われるとかですね、そういうものによって、いろいろ所得率、ケースが違いますもんですから、それぞれの漁業種類に応じて、本来はこれぐらいの所得というのがあるべきなのかなというふうに思いますけど、まだそこまではちょっと見込んで いないというところです。

○今井委員 ありがとうございます。
 僕が心配するのは、要は県が水産業の振興、施策314としてA評価であると。すごくちゃんと進んだよという県の捉え方と、現場で働いていただいとる方々のギャップというのを、ちょっと心配になるところがあるので、くどいことを聞かさせてもろて申しわけない、そんな細かく出ない数字ではあると思うんですけども、やはり水産業に携わっていただいておる方とともに、本当に三重県の水産業、改善をしてきとるねと。これからさらに伸ばさなって、一緒に頑張っていただかないといけないという点からいけば、ここで言う県の目標に対しては進んだというのを評価はようわかるんですよ、これで進みました、進みましたって言えば言うほど、現場で仕事に携わってもらっとる方は、いや、そんなよくなってないということかもわかりませんし、その辺のところはしっかりと、この指標と、また現場の状況等も勘案しながら今後の水産業の振興のための施策というのを考えていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○廣委員長 他にございますか。

○藤田委員 今のお話に関連して、この指標そのものがもうかる漁業の指標として本当に適切なのかということの検討を、平成31年までやっていただくんですけれども、これは32年からのこの成果レポートに関して再検討しないと、ひょっとしたら全く意味のない数字で、うまくいっていますという結論を出しているように思えてくるんですね。
 今、今井委員のおっしゃった話というのは、現場の漁師が、本当にどうなんや、あるいは遠洋漁業に行っている働いている皆さん方が、ちゃんと収益が上がって、漁業をやってもうかったなというところに本当につながっているのかという話に、まさにつながるわけですから、今これ水産やっていますけれども、農業の話、私も話しようかなと思ったんですけれども、ちょっと時間の関係でやめましたけれども、例えば農業であれば、何農家でしたっけ、何でしたっけ。

          〔「認定農家」の声あり〕

○藤田委員 認定農家の経営がどうなんだ、調査をする時間があって、3年と5年とやっていますから、その時のモデルだけでもいいから調査をしていただいて、本当にもうかる農業につながっているのかというところを調べてくださいよというお願いをさせていただいているんです。今年、来年あたりで数字が出てくるというふうに私は期待していますけども、水産においても、この辺のところをやっぱり考えていただかないと、目標を決めて5年間の計画でやられておるのを今さら変えるということにはならないと思いますけども、これは再検討の余地があるのかなというふうに思いますんで、問題提起させていただきたいというふうに思います。
 とりあえず以上です。

○岡村部長 両委員、おっしゃるとおり、やはり県計画は、現場とのそごがあると。実感と合わないというのは、やっぱり問題かと思っていますので、それについてはしっかりと検討していく課題かと思っています。ただ今回、水産の場合は、今も説明ありましたように、とりあえず平成27年度の生産額というのをベースにしながら、4年間という限られた期間の中でどこができるか、経営資源等も限られた中での話ですので、そういう4年間という、中期といいますか、中短期の中でどこまでいけるかという形の指標ということで取り組んでおりますので、そういう意味で、個々の年度として個々の指標の検証をしていくとA評価というふうなことになっておりますけれども、当然ながら、農業も含めて、これで最終ゴールとは思っておりませんので、引き続き中長期を見通しながらしっかりと取り組んでいきたいと思っていますし、また、農業も含めて御提案いただいていまして、先ほども所得の話も出ましたので、もうかる農林水産業をしっかりと示していく指標づくりというのも、所得の観点も踏まえて検討していくということは重要かと思っていますので、そういった御提案を踏まえまして、次期の行動計画等の数値目標としては、そういった点も踏まえて指標を検討していきたいと思っています。

○藤田委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。

○中瀬古委員 施策313、18ページですがお願いいたします。
 こちらで平成31年度末までの到達目標というところで、若者が林業の現場に定着し、間伐などの森林整備のほか、主伐に伴う再造林等が着実に実施され、森林の循環利用につながっているというところがありますけれども、若者で林業の現場で頑張っていただいている方々がある、私もその方々と話をさせていただいたりすることがあって、本当に頼もしいなというふうに思うところが多いです。
 ただですね、その後の間伐の森林整備から、主伐に伴う再造林では着実に実施で、森林の循環利用ということにつながっているということですけれど、森林の循環利用って、「もりづくり」、森林づくりとよく言われるのって、本当に山だけではなくて、先ほど出ていた獣害対策のことも、やっぱり全てはもともとは、イノシシはいたけど、鹿はそんなにいなかったよと。そういう中で、生息を本来するところであったところに住めなくなって里山におりてきた。緩衝帯とかつくっていくということも非常に大事なことだと思いますし、山が元気であって、それが川につながって、海につながって、海での漁獲とか、アサリのことも含めてくると思います。そういうこと全てがつながってくることが循環というところになるのかなって、私はすごくそこって、山も森も海も全てがという、そういうような考え方をしているんですけども、そういうところで再造林って、先日もイオン環境財団、三重県、松阪市が締結から植樹をされました。2ヘクタールに5000本、それはやっぱりそういう規模だからこそできる。そしてまた松阪市のもともとは分収育林をやっておったとこなんですよね。そこだったからこそ、そしてまたそういう形ができたからこそできたものであったと思うんです。参加もさせてもらって、本当に100年後のことを考えて、苗木を向きをどうしたら、次はどう見てくれるかなというふうに思いながらも、やっぱりやれるということはとてもいいと思ったんですけれども、それが、じゃ、そういう形だからできる、そしてあれだけの山を囲ってもらって、それまでに手を入れていただいた関係者の方々には、その当日それができるようにされておった、その前まで、それからというところがすごくあったと思うんです。そういうような考え方なんですけれども、ただ、本当にそういうことができるとこばっかりではないというところのほうが多い。それはもう林家とか、やっぱり山を持っている個々のところから聞かせてもらうと、本当にそういうとこやと思うんですね。あと、獣害として困っとるという声もそうですし、片や、でもそれって人間がつくったもんやなというところもある、その考え方について、ちょっとそんなふうに思っていると、これが本当に着実にそうやってつながっとるっていうふうに、ここで言ってもいいのかなというぐらいのことを実は思っているところがありまして、その考え方について、ちょっと聞かせていただきたいんですが。

○前田次長 中瀬古委員からは循環利用の考え方、我々としても森林だけの、植えて育てて、切ってまた利用する、また植えてというふうなとこだけですが、中瀬古委員のイメージとしては、そういう森だけじゃなくて、海、川、山、全て水の流れに沿って循環利用というふうな観点も必要なんじゃないかという御指摘だったかと思います。
 それから、確かにどうしても森林づくり、林業の仕事、森林づくりの中では、もう少しここでの狭い循環利用かもわかりませんが、それがうまいこといくかというふうなところの御懸念かと思います。確かに今は非常に材価が安くなって、三重県ではまだまだ少ないかもわかりませんが、他県では切った後、植えられないというところも出てきてございます。我々としては、そういった切りっ放しとか、そういうふうなことをできるだけ避けるために、少しでも、本当はもう少し大規模でやればいいんですけども、できるだけ、あと材価が安かったら、今度は安く植えるような取組、低コスト、あるいは切ることと植えることの一体的な一貫作業システムのような形で、少しでも低コストで植えられるような、これは本業のほうですけど、そうしたやり方を進めていきたいなというのが1つあります。
 もう一つは、やはりそういった、この間、委員も参加していただいたような形で多様な形で参加していただいて、決して杉の木だけじゃない、山づくりもあわせて進めていきたいなというふうに思っております。そこには広葉樹とか公益的機能をより重視した植栽方法なんかも進めていければなというふうに考えております。

○中瀬古委員 ありがとうございます。
 今できること、そして今やらなければいけないこと、それから今だけの視点ではなくて、将来を見据えてということ、森林って、循環ですけれども、山をもっと元気にしていきたいというふうなところって、これは同じ方向性で、同じ思いがあると思うので、つい力も入ってしまうところではあるんですけれども、しっかりともに本当に頑張っていただきたいなというふうに思っております。
 次の森林観光教育とか、それから木育の実施に関してなんですけれども、木育のことで、これまで小学生が、子どもたちが教育の中でということの取組とか、それの発表があったりとか、いろいろとこどもの城でもそうしていただいておりました。それの対象が小学生というところを、この前、松阪市で健康センターのはるるというところで、木育という部分を含めて、されたんですけれども、そのときって、もっと低年齢のお子さんなんですね、たくさん来られたのは、未就学の。そうすると、保護者の方もついてみえるんですよ。というところは、そこで小さな子どもも本当に楽しんでそれを触ってもらったりとか、お話、聞かれたりとか、いろいろ一緒になってワークショップされたりというところに、保護者の方もみえるというのは、すごい着目するとこやと思うんですね。
 それで、より対象をもうちょっと低齢化して、未就学の幼稚園、保育園とか、そういうところに広げられないかというふうに思うんですけど、その点についてはいかがですか。

○朝倉課長 先ほどの御質問についてお答えさせていただきます。
 森林観光教育につきましては、やっぱり外でというか、野外で活動するということもございます。より森林観光教育を広めていくためにも、小学校ではなく、もう少し低い年齢の方から屋内でもできるような形で、まず木に親しんでいただいて知っていただく、理解していただく、最後は行動していただくというところまでつなげていければ一番いいのかなというふうに考えているところでございます。

○中瀬古委員 いるところということは、もうちょっと低年齢化しながらも進めていくというふうに理解してよろしいわけですね。
 今回、みえの木育ネットワークも設立されましたし、その中での講演の中でもお話もありました。やっぱり幼稚園とか未就学で園に行ってみえるところと、それから製材所とか、それから木工をしてみえる方々とか、そういうところと連携しながらされていく。それから林家もそこにまじって、山のことを話してくれるって、学校でもやっぱりやっていますけれども、それは年齢が小さくなれば、そこもまた上手にお話しされていて、一緒に、ともに本当にすごくいい姿だったと思うんですね。県の職員も、そこに来ていただいていますので、知っていただいたかと思います、その姿を。おもちゃもお借りもしていますし、そういう形ですごくいいと思いますので、それを県としてそういうところにも光が当たっていくように、ほかの市町とか、対象になるところってたくさんあって、それを知っていただくと、これは進むというふうに思うんです。そういうところからの取組かなと思うんですが、部長、そのあたりって、済みません。

○岡村部長 まさにおっしゃるとおりだと思いますし、私、前職が子ども家庭局長をしておりましたので、実感を持って理解させていただいております。
 例えば、私の経験で申し上げますと、木工を親子そろって、未就学の子が親と子で何かつくるというようなことが、松阪のこどもの城なんかでもそういった体験教室みたいなものをやっているんですけども、それで何か、そこで子どもが何か展示品を見るということでなしに、何か物をつくるということに取り組んでいる姿を見て、保護者の方、両親あるいはおじいちゃん、おばあちゃんでもいいんですけど、すごい感動して涙が出そうだったという、そういうふうなお話を聞いたこともありますので、そういう意味で、子育てという面でも非常に有効な価値のある取組だと思いますし、幼いころから、そういった木に親しむということも森づくりを進めていく上で、森林を守り育んでいく上で非常に大切なことかなと思っておりますので、そういった点を十分確認もし、理解もしながら引き続きもう少し対象範囲も広げながら、それとまたいろんな木造、木の関係者とも連携しながら、市町とも連携しながら、しっかり取り組んでいく必要があると思っています。

○中瀬古委員 ありがとうございました。

○廣委員長 他にございませんか。

○西場委員 林業のこの県民指標、その32万3000円と。目標が42万6000円でしょう、18ページの、指標の置き方について、農業や水産業はどうやといういろんな議論もあったけれども、どんどん目標から遠ざかるというのか、近づかないんだよな。そんなに目標を設定したときは、そんなつもりで設定したはずじゃないと思うんだけど、それに近づかないということの分析をきちっとやって、それに対応するものをやっていかないと、このまま平成31年まで、この傾向でいったら目標倒れになっちゃうよ。それに関連してね、ちょっといろいろ質問したいんだけど、需要がどんどん高まっておる、木材欲しいという。先ほど今井委員も言われた大型合板工場のことだけど、これはちょっと私、地元議員で少し恥ずかしい思いになっとるんですが、県内産7割も使うようになっているのですか、私そんなこと初めて聞いたけど。それは大変なことやで。もう一遍確認するけど、10万立米の7割といったら7万立米やね、それを県内から供給するの、どうやって供給しようとしているのですか。

○前田次長 すぐにというわけにはまいりませんが、やはり今やっている搬出間伐がどちらかというと中心になりますが、やはり主伐もある程度必要じゃないかというふうに考えております。
 それで、どれだけやれるかというのは、結局、コストと要するにそういうビジネスの世界にもありますけど、我々としたらできるだけ、そういった情報を円滑に伝えるためのそういう情報交換の場づくりとして、そういう協議会もやりますし、一方では、やはり事業体に対するハード面、機械とか、そういったソフト面の支援をやっていきたいなというふうに思っております。

○西場委員 じゃ、その合板工場のニーズもちゃんと踏まえて、県としても供給体制を7万立米に設定して対応しようとしているんだね、間違いないですか。私は、立地に地元の議員としてずっとかかわっているけれども、当初4割ぐらいは県内でという話があって、せめて5割ぐらいまではいきたいなという思いがあったけれども、7割という数字にいつ上がったかちょっとわからないんだけど、これは間違いなくそうなのですか。三重県の林業の総生産量20万立米だよ。その中で新たにプラス7万立米をやっていくというんだね、確認しておくわ、大丈夫か。

○前田次長 我々はそれを目指したいというふうに思っております。

○西場委員 そういうことであれば、それなりに達成してもらって、この県民指標の42万立米の達成も一気にやってもらいたいんだけど、そうなると、今、あなたもいろんなことを言われたけれども、もう一つは、バイオマスが稼働しておって、バイオマスも多気や松阪にあります、津にもあります。それも県内のバイオマス燃料集まらない、欲しいだけ、特に将来にわたっては。四日市にこの間、大きなバイオマス発電所ができたと新聞に載ったのでびっくりした。足らないのにできるのかと。この津や松阪や多気なんかよりもっと、倍もするようなバイオマス発電。そしたら、中部電力は、海外から椰子殻を仕入れて、それを燃やしますと。それは地球環境のためにいいことや、それは三重県にできた発電所やったら、やっぱり地産地消でやってもらわなあかんし、三重県の地球環境にやっぱり貢献してもらうバイオマス発電を、我々は率直に期待するし、それは再生可能エネルギーの中には取り組むとしても、やっぱり林業というサイドからは、枠外にしてもらいたいと、こう思いますよ。
 それはそれとして、中部電力の椰子殻発電は別にしても、既存のを供給していくだけでも精いっぱいというか、足らない状況の中で、ここの説明に書いてあるように、B材は合板工場へ、C材はバイオマスへというようにして、これからやっていこうとするんでしょう。A材の問題があるけれども、そしたら木はたくさんあるんだから、県内に。切っても切ってもどんどん大きくなるんだから。じゃ、主伐しかない。じゃ、なぜ主伐が進まないのか。なぜ、進まないのですか。

○前田次長 一番大きい要因としては、やはり三重県における森林所有者における立木価格が少ないということに尽きると思います。

○西場委員 そのとおりだと私も思います。かつて、ヒノキは立米5万円、杉が3万円した。今はヒノキ1万3000円だ。杉は1万円と。そんな中で切り出してくるのに1万円、あるいは1万円以上かかる。誰も損してまで、あと植林経費も出ない中で誰も切らない。そういう中で、しかし、今から三重県の山の木を供給しようと、こうなったら、いいですか、これをどうしていくかといったら、もうこれは政策しかないんだ。この政策をどうしていくかと。それは財源がないといって済まされないですよ。
 主伐に対して助成をつけたらどうやと言ったら、主伐には、皆伐にはつけられませんと、それは昔からのルールですと。皆伐した木を売って、それでお金になるんですから。それはそうだけど、売って主伐をしてもうけるんだったらそうだ。主伐をしてももうからないという中で、これからの地球環境も考えて、県の経済を動かしていく中で、切らざるを得ないとなったら、そこに公的な支援をせざるを得ないでしょう。切ることに対する直接補助が無理なら、せめてそれに対する作業路に対して支援をするという、1つ踏み込みが要ると思う。切ったら再造林しなくちゃいけません、再造林したら金網を張って、食害防止をせなあかんですよ。そして植えたら大きくなってきたら、下草を刈らにゃあかんですよ、枝打ちもせにゃあかんですよ、間伐もせにゃあかん、全て高性能の機械を入れた作業路が要るんです。ところが今、もうからないから作業路をつくる金がない。だから主伐に入らないんですよ。主伐さえ入ったら、バイオマスも、それから合板材も出てくるんだから。あとは本当に気を引き締めて、この住宅材に対する支援を、PRをどうしていくのか。野呂知事時代に1件30万円の支援をして、数年限りだったけど、そういうように支援したときに、県民がよし、子や孫の住宅をつくろうとみんなが思ったときがあった。それをそのまま復活とは言わんけれども、何かせにゃあかん。もう待ったなしなんだから。合板工場も動いてきたし、バイオマスも早く待っているし、どなたか答えてください、やるという決意だけでも。

○岡村部長 確かに、素材生産を上げていくためにはB材の合板工場ができましたけれども、間伐、搬出間伐というふうな方法も進めながら、やはり主要な、主力はA材といいますか、主伐促進というのが重要になってくるかなと思っておりますので、まずは主伐、A材の生産量を伸ばしていくというような取組をしっかりとしていきたいと思っています。
 説明にもありましたけど、県産材の地産地消という意味では、サプライチェーンを形成していく話でありますとか、あるいは「三重の木」の認証材の利用促進とか、また県外にはブランド戦略ということで、東京オリ・パラに向けても、そういう販売を展開していきたいと思っていますし、また住宅に限らず非住宅についても、例えば民間の商業施設とか飲食店とか事業所への内装とか、什器も含めた形で幅広く活用、利用してもらえるような取組も必要かと思っていますので、そういう形の取組をしっかり進めていきたいなと思っています。
 それとあと、少し中期的な課題になるかもわからないんですけども、素材生産が伸びている、増えている地域が、例えば九州とか四国とか、あるいは北関東、東北なんですけども、大規模な製材工場が立地しているというようなこともありまして、三重県は、一方でそういった大規模な製材工場とかありませんので、急に誘致というのもあるんですが、なかなか急にはできませんので、そういった大規模な製材工場と同じような効果を出せるような取組、例えば安定供給できるとか、コスト削減する中で、低価格というのも変ですけど、コスト削減する中で提供できるというふうな取組も必要かなと思っていますので、そういった意味でも、中小の製材工場が連携してそういったニーズに応えられるような、そういう体制づくりも必要かなと思っていますので、そういった取組を総合的にしっかりと進めていきたいというふうに考えています。

○西場委員 しっかり取り組んでください。終わります。

○廣委員長 他によろしかったでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、施策313、153及び314についての調査を終わります。
 ただいまいただきました意見の取りまとめにつきましては、後ほどの委員協議で御議論いただきたいと存じます。また執行部におかれましては、本委員会で取りまとめた意見の回答を後刻御報告願います。以上で(1)「平成30年版成果レポート(案)」(関係分)についての調査を終わります。
 
 (2)みえ農業版MBA養成塾について
   ア 当局から資料に基づき説明(森内次長)
   イ 質問
○廣委員長 それでは、御質問等がありましたらお願いします。

○藤田委員 1つは、今年度はまだ今から募集ということになるのかなというふうに思いますけども、農家の後継者は対象にしていただいているというふうに聞いていますけれども、そのインターンシップの対象になるファームというのは、この8カ所だけなんですか。もっと言うならば、畜産が入ってないのは、これは何でなんですかね。

○森内次長 まず今年度の募集は3名程度かなという形で募集をさせていただこうと思っています。この8カ所のインターンシップ先なんですが、現在拡大も含めて、畜産農家も含めて、今年拡大をさせていただければなということで取組を進めているところです。

○藤田委員 そうすると、今後も広げていくというふうに理解をさせていただければいいんだなというふうに理解をいたしました。
 この選択の基準か何かがあるのかどうか、ちょっとその辺も教えてください。

○森内次長 このインターンシップ先の基準というのは特段ございません。ただ、1500時間、2年間で合わせて3000時間、インターンシップをしていただくということで、インターンシップとして提供できるカリキュラムをしっかりその法人で組んでいただく。当然、法人に組めというわけではなくて、私どもと協力しながらカリキュラムを組んでいただくわけなんですけれども、と同時に、そのカリキュラムに沿った指導をしっかりやっていただくということで、申しわけないですが、かなり手間がかかるわけなんですが、そういった手間をかけてでも、仲間、後継者を増やしていただきたいという熱意と意欲を持った法人であれば、この中で参画いただければなと思っていますし、今後様々な品目で、こういった受け入れ法人をつくっていくということが重要であると思って取組を進めているところです。

○藤田委員 それともう一点、修士課程の対象になるというやにお聞きしたんですが、その辺のところをもうちょっと詳しく、三重大学の修士課程の資格を得ることができると、そういう意味ですか。

○森内次長 通常の入り方をしていただきますと、農業大学校に入っていただいてという形で2年間、取り組んでいただいて、その場合は、修士の資格は当然得られないわけなんですけれども、三重大学の大学院の修士課程、地域イノベーション研究科にまず入学をいただきます。そこで入学をいただいて、ここは社会人受け入れなんかもやっているんで、夜学、講義も夜間の講義なんかもございますんで、そういう中で三重大学のカリキュラムを当然とっていただくとともに、その中で、例えばプロジェクトマネジメント研修が当然、三重大学の地域イノベーション研究科の中でも指定カリキュラムになっていますので、それについては、このMBAと共通でやっていただけますし、それから卒業論文なり卒業研究ですね、修士論文等の題材というのが当然、インターンシップ受け入れ先での経営プランの策定などが当たるということで、まず、修士課程を目指される方は、MBAの講義とインターンシップを受けていただいた上で、三重大学の修士課程の単位もあわせて取得いただくということで、2カ年で修士が取れます。取れるというか、修士の資格が得られるような仕組みになります。

○藤田委員 わかりました。そうするとMBAの塾へ入って、その入った資格をもって三重大学のイノベーション学科の授業も受ける、要は大学の修士課程に入学した形になり得るということなのか、逆にまず三重大学の修士課程、イノベーション学科に入学をされた方が、ここへ入ることによって修士課程が取れるということなのか、どっちなんですか。

○森内次長 基本的には大学に入学した上で、塾のほうをとっていただくという形がスムーズだと思っています。

○藤田委員 逆さまもあり得ると。

○森内次長 逆さまは当然1年間、逆になってしまいますんで、三重大学の場合、たしか秋入学なんかもありますんで、そういったのと組み合わせて、タイミングが合えば、先にMBAに入った場合でも、三重大学のほうに入っていただきながらということも可能ではあるんですが、そこはケース・バイ・ケースに応じて、御相談させていただきたいと思っております。

○藤田委員 ありがとうございました。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、(2)みえ農業版MBA養成塾についての調査を終わります。
 
 (3)みえ森林・林業アカデミーの開講について
 (4)三重の森林づくり基本計画の改訂について
 (5)みえ森と緑の県民税の見直しについて
   ア 当局から資料に基づき説明(前田次長)
○廣委員長 ありがとうございました。
 調査の途中ではございますが、ただいま午後3時ですので午後3時10分まで休憩をいたします。

          (休  憩)

   イ 質問
○廣委員長 所管事項(3)から(5)につきまして、御質問がありましたらお願いします。

○今井委員 それでは、三重の森林づくり基本計画の改訂のほうで、何てことはないんですけど、この辺どうなっとんのかなと、ちょっと聞かせてもらいたいんですけども、当然、循環をしていただくような政策展開をずっとしてもらっとると思います。しっかりA材が、先ほどのB材とC材とA材の関係じゃないですけども、やはりA材を多く搬出できるように、またそれによってB材、C材の確保もできるということで、それを繰り返す造林事業の中で、以前10年前とか十数年前に、花粉の少ない杉を植えましょうよと。アレルギーであるとか、そういったことが全国的に花粉症の方が多くなってきたということで、三重県は全国の中でも10年間の平均の数字とかを見させてもらうと、茨城県と同じで全国トップクラスのスギ花粉の飛散量であるというのは、見させてもらった資料によって違うのかわかりませんけど、平成26年がピークで、27年、28年と飛散量は減ってきとるというふうな状況も見させてもらったんですけども、造林のときに、そういう森林づくりでありますので、今後の森林づくりの中で、そういう花粉の少ない杉に関して、またヒノキにも言えることかもわかりませんけども、そういった考え方というのは、この中に入っとるんでしょうか。平成20年ぐらいに、そのスギ花粉の少ない木を植えましょうという林野庁のほうも打ち出し等もあったと思うんですけれども、それはもう今、余り行われてないのかも含めて、三重県としてどういうふうに取組、されていることがあったら教えてください。

○前田次長 今の施策の中には記載はございませんが、実務的には、無花粉杉とか少花粉杉が全国的に大分つくられるようになってまいりました。国のほうでもそういった植林をするような施策がございますので、県としても、そういった国の施策を取りにいくような形で事業体に植えていただいている例もございます。林業研究所にも無花粉杉なり少花粉杉の原種がございますので、そういう苗木、育成業者にそういった苗木のもととなる原種をお渡しするなり、そういった拡大に努めていきたいというふうに思っております。

○今井委員 今後の森林づくりの中で、そういった森林が持つ機能の1つ、当然、杉は二酸化炭素の吸収をたくさんして、酸素を排出してくれて、地球温暖化にもいいという一方で、こういった花粉による医療費がかかるとか、健康への影響というのがあったりしますので、そういったことも含めて、森って本当に人の生活にとってとても重要な、また水産業に対しても重要な役割を果たしてもらっていると思いますので、三重県として森林づくりには特に力を入れておりますけれども、今後もいいものをしっかり取り入れながら、森林整備をしていってもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
 みえ森と緑の県民税のほうで、今回、大阪のほうで地震があって、例えばプールが崩れて、かわいそうな事故があったわけですけれども、今、三重県もプールとか壁の危険度のチェックを通学路に関してしてくれるというようなことがあります。たしかみえ森と緑の県民税の中で、通学路であるとか人家裏の木を個人の所有のところであっても、この税を活用して伐採できるような、市町が選んで、それをできるような、そういった仕組みがあったと、そのように思っておりますけども、今後、何かあってからでは遅いので、今回このようなことがあって、あれはたまたま壁が崩れたということかもわかりませんけども、この地域、壁とともに、やはり森林面積が多いですし、通学路であるとか人家裏等の危険木を、県民の皆さんからいただいとる税がもとでありますので、命と安全を守るという観点からも、今まで積極的に取り組んでいただいた市や町もあれば、私は市や町の人と話して、なかなか理解度の低いところもあったりする部分が見受けられたので、そのあたりのところを、災害に強い森林づくりの観点からも、また命と健康を守る、命を守る森林づくりの観点からも、そういったところをちょっと強めてもらいたいなと個人的に思うんですけども、それについて何か御意見あれば。

○朝倉課長 別添の4のほうで資料をつけさせていただいております。済みません、ページ数が振ってなくて申しわけないんですけど、3ページぐらいめくっていただくと、6番で、「みえ森と緑の県民税」を活用した施策というところでですね、その対策分2の暮らしに身近な森林づくりの部分の上から右のほうの想定事業案として、マル2として集落周辺の森林整備で、人家裏や通学路沿いで倒木になる恐れのある危険木の除去等を行うということで、これは市町交付金事業でも今でもできますけれども、この中間案、次期対策の中間案にも、もちろん要望が結構ありますので、市町村によっては要望が非常に多いところもありますので、このように中間案で盛り込ませていただいているというところでございます。
 以上です。

○今井委員 これをつくるときに、僕それ、言わせてもろたんです、常任委員会で。これを入れてもらいたいということを強く主張して入れてもらったんですけども、先ほど言われたように、市町によっては、ここをしっかり使ってもらうとこもあれば、余りここのところは、市や町のほうも理由があるのだろうと思いますけども、なかなかそこを地域から要望があっても、やってもらえないところがあるのも事実、一方でそういったこともありますので、今回、南海トラフの巨大地震であるとか、様々な台風被害であるとか、そういったときに危険木が崩れてということも、やはり今回のプールの壁じゃないですけども、木というのも非常に大きい木なんかも、どんどん山が放置されればされるほど木は大きくなっていきますので、そういったものが倒れることによって危険が、ここに書いてもらっとるような場所に関しては、特に災害から人家、また命を守るという観点から、強く打ち出していってもらいたいなというのが私の趣旨ですので、この事業があるのはよく存じ上げて、使ってもらっとるところは、特に南のほうでは、町のほうで使っていただいているとこも結構あって、そういうとこもあれば、余り利用してもらっていないところも、この事業をやってもらってないところもあったり、要望があっても、なかなかやってもらえないということも聞かせてもらうところがあるので、また市町と今後、災害対策という意味においても使っていただけるような理解促進を図ってもらえればなと思いますので、よろしくお願いします。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、(3)みえ森林・林業アカデミーの開講についてから(5)みえ森と緑の県民税の見直しについてまでの調査を終わります。
 
 (6)浜の活力再生プラン等の取組について
 (7)伊勢湾アサリ復活プロジェクトの進捗状況について
   ア 当局から資料に基づき説明(仲次長)
   イ 質問
○廣委員長 それでは、御質問等ありましたらお願いします。

○西場委員 この浜プランの松阪地域、伊勢湾地域の明和町はどっちに入るんだったかな。どういう状況になっているのか、ちょっと教えて。

○荒島課長 明和町については、伊勢湾漁協の地区の浜プランに入っているということでございます。

○西場委員 簡単に、あるいは後で資料提供でもいいから、状況はどういう、今なっているのかね、後で書面でもいいです。

○荒島課長 済みません、そしたら後で資料をお届けさせていただきます。

○廣委員長 他にございませんか。

○藤田委員 今の資料、私も欲しいんですけど、26地区で浜プランをやられて、そして実際やったら17地区において漁業所得が向上したという結果が出ているわけですよね。この辺のデータってありますか。

○荒島課長 個別にどのぐらい上がったかという表はございます。後でまたお持ちさせていただいてもよろしいですか。

○藤田委員 こういうことこそがもうかる漁業につながると思いますので、こういう資料が我々いただきたいなというふうに思いますし、ここでやられた手法をですね、そのまま漁種やとか全然違いますので、そのままいかんと思いますけども、こういうのをやっていただければ、本当にもうかる漁業というのが形で我々見えてきますので、ぜひお願いをしたいというふうに思います。
 それからもう一点、アサリのプロジェクトなんですが、これは四日市市地先の計画なんですけれども、これはあれですか、河床掘削で出た砂を使ってということですか。

○仲次長 現在はですね、松阪地区で作澪ということでみおづくりをやっていますので、そこの出た土砂を持ってきておりますが、港湾とか河川の工事と合えば、そっちの土砂を使いたいということでいろいろ調整をしているということでございます。

○藤田委員 わかりました。これで干潟ができたということなんでしょうけれども、平成25年からやっていただいて、成果としてはどんな状況なんですか、その辺ちょっとだけわかっておれば教えてください。干潟ができました、そのことでアサリの収穫量というんですか、漁獲量が増えたのかどうか。

○仲次長 平成24年度から32年度の計画になっておりまして、まだ完成してないんですけども、まだそこでの調査というか実施しておりませんので、状況とかはわかりかねます。行く行くですね、母貝場ということですので、どういうふうに管理しているのかということは、またちょっと考えていかなあかんのかなというふうに思っております。

○藤田委員 ちょっとわからんもんで聞いておるんですが、そうすると、平成25年に0.4、その次が0.58と、こういうふうな形で干潟をつくっていただいた。そうすると、それは砂が入っておるという状況だけで、そこにアサリがいるかいないかとかいう調査はまだ全然やられていないということですか。

○福田課長 現在まで2.6ヘクタールの干潟ができておるんですけれども、最終およそ5ヘクタールほどの干潟をつくろうと思っています。それで将来的には、あわせて行っている稚貝の放流とか、その辺とつなげて全体的な資源量の増大を目指していくということで、今つくっている四日市市地先、実際楠地先のところにある干潟なんですけど、その場所で稚貝の量がどうという形の調査は、具体的には行っておりませんので、そんな形のデータは今のところ持ち合わせていないということです。

○藤田委員 わかりました。ぜひ繁殖というんですか、交配ができて収量が上がるように頑張ってやってください。ありがとうございました。

○廣委員長 他にございませんか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、(6)浜の活力再生プラン等の取組について及び(7)伊勢湾アサリ復活プロジェクトの進捗状況についての調査を終わります。
 
 (8)各種審議会等の審議状況の報告について
   ア 当局から資料に基づき説明(前田副部長)
   イ 質問       なし
 
 (9)その他
○廣委員長 最後に、これまで議論された調査項目以外で特にございましたら御発言をお願いします。

○西場委員 TPPがですな、アメリカ抜きでやるということで国会が通ってきました。日本と欧州のEPAが動くと、こういうことで、これが三重県にどういう影響を及ぼしてくるかということについて、県として何というか、試算とか対策とか、そういうことについて取組、内部の調査検討はやられているんですか。

○岡村部長 その2つの影響等についても、一定の試算もしながら対応についても検討しているといいますか、実際取り組んでいるところもありますし、国のほうでもそれを見据えた形でTPP等の対策要綱でしたか、それに基づいた様々な施策が出てきておりますので、それを最大限活用しながら対応に努めているところでございます。

○西場委員 アメリカ抜きとはいえ、オーストラリアとかカナダとか、こういうところで入ってくる牛肉、豚肉、相当なことが考えられるし、また米に対する、オーストラリアなんかも短粒種米についても、あるいはカナダもそうだし、そういうものも踏まえて、この市場開放における日本に対する今後の輸出の攻めというか、そういうのが来ると思うんですよ。それは日本は日本なりに輸出に力を入れると、こう言っているけれども、やっぱり生産の規模から安さからいって、とても太刀打ちできないし、マルキン対策で価格補填についての対策はやるということで、国はその関連法案を出そうとしているけれども、それでどこまで太刀打ちできるのかどうか、我々の範囲ですから、国のこと全体は、まだ国会に任さざるを得ないけれども、三重県に対する少なくとも影響試算がどんなことがあるのか、国任せで、国がそういうTPP対策関連法案をつくってくれるからいいわと、補正を組んでくれるからいいわというような単純なものではないから、これはやっぱり県独自で、どこへ、どういう影響が来るのだろうかというのを自分たちで試算しておいて、それで開放される事前の段階で、その品目に対してどういう支援をするかということを、やっぱり先を読んでやっていかなあかんと思うんですよね。気持ちはあるということは確認しましたけど、具体的にどうするかということについて、少ししっかりとやってほしいし、それの内容を、あれば今聞かせてもらいますが、今後の検討であれば次回でもいいからお願いしたいと思います。

○岡村部長 確かに肉類と言いますか、影響を受けるような品目もありますし、逆に輸出拡大が期待されるような品目、例えばお茶とかもあったりしますので、その両面でしっかりと対応していきたいと思っています。特に豚、牛等については、マルキン発動でありますとか、あるいは畜産クラスターでも取り組んでおりますので、当然のことながら、国の施策、事業はしっかり活用するとともに、県としても何か対応できるかというのを検討していきたいと思っています。
 また、輸出拡大できる品目等についても、同じように県としてどういう対応ができるかということについても試算等もしっかりとして、分析もしながら対策等について引き続き検討していきたいと思っています。

○西場委員 そうしてもらいたいと思います。かつて影響を心配して議論になったときは、三重県試算というのが出てきたんですよね。今はそういうものは、どこまでなっているかわからんけれども、そういう数字も出てこないし、その対応が甘くはないかなと思って心配しましたので申し上げました。また詳しいことは改めて聞かせてもらいます。
 終わります。

○廣委員長 他に。

○藤田委員 それを具体的にやっていただいておるのですか、今からやられるんですか。やられるんであれば、大体めどはいつごろに出てきますか。

○岡村部長 例えば先ほども述べました畜産クラスターの関係の事業等については、もう取組を進めておりますので、引き続きということになりますし、また特に県独自というと、なかなか難しい部分もあると思いますけれども、そういったことについてもGAPの推進も広い意味ではあるかもわかりませんので、そういったものの中でどういうものが対応できるかということも含めて検討していきたいと思っています。

○藤田委員 西場委員もそうだと思うんですが、県の農業にとって、どのような影響が出るんだろうということについてですね、ここら辺がやっぱり一番気になるところですので、国は以前の話ですと影響ありませんみたいな、畜産だったらマルキンで対応すれば影響ありませんみたいな話だったんですが、本当にそうなのかということも含めてぜひ検討をやっていただきたいな。今の西場委員への回答では、やっていただくような方向ですので、ぜひとも県独自のその辺のところの分析をやっていただきたいなというふうに思います。その上で対策をということを考えていただくようにお願いをしたいというふうに思います。
 以上です。

○廣委員長 他に。

○山本委員 聞く機会がちょっとなかったものですから、所管事項でも説明がございましたように、MBAの養成塾、それからアカデミーの開講ということで、これ人数は、受講生は割と少ないんですけど、この辺の費用をですね、どのぐらい1受講生かかるのか、ちょっととその辺のところをお伺いしたいと思います。

○岡村部長 農業版MBAのほうは農業大学校と同額でやっておりまして、年間11万8000円という形で受講料をいただいておりまして、もう一つのみえ森林・林業アカデミーについては、今、検討をしているところですけれども、先ほどの農業大学校の例とか、あるいは他県の例を踏まえまして、多少、カリキュラムの数とか、受講してもらう日数とかの違いもありますので、そこら辺を考慮に入れながら、検討していきたいというふうに思います。

○廣委員長 他にございませんか。よろしいでしょうか。

          〔「なし」の声あり〕

○廣委員長 なければ、これで所管事項の調査を終了いたします。
 
 2 委員間討議
 (1)所管事項調査に関する事項      なし
 (2)執行部に処理経過の報告を求める事項 なし
 
〔閉会の宣言〕
 
三重県議会委員会条例第28条第1項の規定により記名押印する。
環境生活農林水産常任委員長
廣 耕太郎

ページID:000218718
ページの先頭へ